JP2934982B2 - 搬送性が改良されたハロゲン化銀写真感光材料 - Google Patents

搬送性が改良されたハロゲン化銀写真感光材料

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【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、帯電防止能を有し、かつ自動搬送タイプス
キャナーに適するハロゲン化銀写真感光材料に関する。
〔発明の背景〕
一般にプラスティックフィルムは帯電性が強く、これ
が使用上多くの制約を与えている例は多い。例えばハロ
ゲン化銀写真感光材料においてはポリエチレンテレフタ
レートのような支持体が一般に使用されるが、特に冬季
の如き低湿度において帯電し易い。
一方、カラースキャナーはカラー現行の色分解と網点
分解の両方を行ない、レーザー光にて感光材料に焼き付
けを行う装置であって、現在ではカラー現行から印刷物
を作るために一般に用いられている。
このカラースキャナーには、ドラムタイプといって回
転ドラムに感光材料を巻き付けて、該ドラムを回転させ
ながらレーザー光にて焼き付ける方法が一般に用いられ
る。
しかしながら、この焼き付けの際に帯電により感光材
料にゴミなどの異物が付着していると、巻き付け時に浮
きが生じ、その部分が黒くボケたり、画像のピントがボ
ケたりする現象、いわゆる「焼ボケ」が発生し、製版作
業に支障をきたしていた。
上記の問題に対しては、スキャナー用感光材料に帯電
防止層を設けることで問題ないレベルまで改良されるこ
とは特願兵2−65834号に開示されている。
近年、スキャナー機器の発展がめざましく、省力化の
目的で、カセットにはいった感光材料をスキャナーにセ
ットするだけで、ドラムへの巻きつけ、露光、感光材料
排出または、自動現像機への挿入を自動的に行なう。い
わゆる自動搬送タイプのスキャナーが広く普及するよう
になった。
ところが、この自動搬送タイプのスキャナーに上記帯
電防止された感光材料を通した場合、搬送経路中にある
素材によっては、この感光材料と接触することにより、
逆に電荷を大きく誘起し、静電的にくっつき、搬送不良
をおこし、製版作業に支障をきたすことが明らかになっ
た。
〔発明の目的〕
上記のような問題に対し、本発明の目的は、自動搬送
タイプのスキャナーでも問題なく搬送され、しかも帯電
防止能に優れたハロゲン化銀写真感光材料を提供するこ
とである。
〔発明の構成〕
本発明の上記目的は、支持体の一方の面に帯電防止層
及び少なくとも1層の親水性コロイド層をこの順に有
し、該支持体の他方の面にそれぞれ少なくとも1層の感
光性乳剤層及び非感光層を有し、少なくとも感光性乳剤
層を有する側の最外層に、水溶性導電性ポリマー、金属
酸化物及び無機塩から選ばれる導電性物質を0.01〜2g/m
2の割合で含有することを特徴とする製版用ハロゲン化
銀写真感光材料により達成される。
以下、本発明について詳細に説明する。
本発明の上記帯電防止層には23℃20%の条件下で表面
比抵抗値が従来の1/3以下になる物質であれば何を用い
てもよいが、特に、水溶性導電性ポリマー、疎水性ポリ
マー粒子及び硬化剤の反応生成物、又は金属酸化物を用
いることが望ましい。
本発明の水溶性導電性ポリマーについては、スルホン
酸基、硫酸エステル基、4級アンモニウム塩、3級アン
モニウム塩、カルボキシル基、から選ばれる少なくとも
1つの導電性基を有するポリマーが挙げられる。導電性
基はポリマー1分子当たり5重量%以上を必要とする。
水溶性の導電性ポリマー中には、ヒドロキシ基、アミノ
基、エポキシ基、アジリジン基、活性メチレン基、スル
フィン酸基、アルデヒド基、ビニルスルホン基、カルボ
キシル基、アミド基、を含んでいてもよい。
ポリマーの分子量は、3000〜100000であり、好ましく
は3500〜50000である。
以下、本発明に用いられる水溶性導電性ポリマーの化
合物例を挙げるがこれに限定されるものではない。
尚、上記A−1〜A−21において、Mnは平均分子量
(本明細書中、平均分子量とは数平均分子量を示す。)
を表し、ポリエチレングリコール換算で表したGPCによ
る測定値によるものである。
この水溶性導電性ポリマーの添加量は、0.1〜5g/m2
好ましい。
本発明の水溶性導電性ポリマー層中に含有させる疎水
性ポリマー粒子は、実質的に水に溶解しない所謂ラテッ
クスで構成されている。この疎水性ポリマーは、スチレ
ン、スチレン誘導体、アクリル酸アルキルアクリレー
ト、アルキルメタクリレート、オレフィン誘導体、ハロ
ゲン化エチレン誘導体、ビニルエステル誘導体、アクリ
ルニトリル、アクリルアミド等の中から任意の組み合わ
せで選ばれるモノマーを重合して得られる。特にスチレ
ン誘導体、アルキルアクリレート、アルキルメタクリレ
ートが少なくとも30モル%含有されているのが好まし
い。特に50モル%以上が好ましい。
以下に本発明のラテックスの具体例を挙げる。
この疎水性ポリマー粒子の添加量は0.1g/m2〜5g/m2
好ましい。
次に本発明における硬化剤はゼラチンに対して硬膜性
を有するものであればよいが、好ましくは、アジリジン
とエポキシ、特に好ましいのはエポキシ系硬化剤であ
る。また、複数の硬化剤例えばアルデヒド系、ビニルス
ルホン系等の硬化剤と併用することができる。
エポキシ系硬化剤はエポキシ基を2個以上有していれ
ば特に制限はないが、好ましいものとしては、ヒドロキ
シ基又はエーテル縮合を含有するものである。本発明に
おいて用いられるエポキシ硬化剤のエポキシ当量は下記
一般式により示される値である。
エポキシ当量=分子量/1分子内のエポキシ基数 この値は例えば新実験化学講座13(1)有機構造P58
(丸善発行)の方法によって他色定量も可能である。
エポキシ当量は50〜300が好ましく、更に好ましくは8
0〜210である。300以上では硬化が弱く、量を増やすと
塗布性が劣化する。硬化が弱いとスリ気付が発生し易
い。エポキシ当量が50以下では硬化が強いがヘーズ及び
残色が劣化し、量を減らしても良化しない。
本発明のエポキシ化合物の具体例を挙げる。
尚( )内の数字はエポキシ当量を表す。
エポキシ硬化剤の添加量は5mg/m2〜1g/m2が好まし
い。
またこの硬化剤は帯電防止層、以外にも下引層、入剤
層、バッキング層及び保護層のいずれにも使用できる。
そして帯電防止層あるいは帯電防止層を有する側の親
水性コロイド層に用いるのが好ましい。
次に帯電防止層が金属酸化物より成る場合における金
属酸化物は、酸化インジウム、酸化スズ或はアンチモン
原子をドープした金属酸化物のいづれか又はこれらの組
み合わせを用いることができる。
酸化インジウムとしては、酸化第1インジウム、(In
2O)と酸化第2インジウム(In2O3)とが知られている
が、本発明では、酸化第2インジウムを用いるのが好ま
しい。
又、酸化スズとしては、酸化第1スズ(SnO)と酸化
第2スズ(SnO2)が知られているが、本発明で好ましく
用いられるのは酸化第2スズである。
アンチモン原子をドープした金属酸化物としては具体
的には、酸化スズ及び酸化イリジウムを挙げることがで
きる。前記金属酸化物にアンチモンをドーピングするに
は、スズやインジウムのハロゲン化物、アルコキシ化物
あるいは硝酸塩化合物とアンチモンのハロゲン化物ある
いは硝酸塩化合物とアンチモンのハロゲン化物、アルコ
キシ化物あるいは硝酸塩化物と混合して酸化焼成して得
ることができる。これらの金属化合物は、例えば、日本
イットリウム株式会社など金属化合物のメーカーから容
易に入手することができる。またアンチモンをドープす
る際の好ましい含有率は、スズやインジウムに対して0.
5〜10%の重量%が好ましい。これらの無機化合物の添
加方法は、ゼラチンなどの親水性コロイドに分散、ある
いはアクリル酸やマレイン酸などの高分子化合物に分散
して添加することが好ましい。バインダー当たりの担持
の割合は1〜100重量%が好ましい。
本発明の導電性層の膜面pHとしては、8.0以下が好ま
しいが、低すぎても膜の安定性から好ましくない。特に
好ましくは3.0〜7.5である。
本発明に用いられる導電性物質とは、23℃20%の条件
下で表面比抵抗値が従来の1/3以下になる物質であれば
何を用いてもよいが、前記帯電防止層を形成するのに用
いられた水溶性導電性ポリマー、金属酸化物または無機
塩が特に好ましい。
無機塩としては、アルカリ金属塩が好ましく、具体例
としては以下のものが挙げられる。
(1)LiCl (2)LiBF3 (3)LiClO4 (4)LiNO3 (5)NaCl (6)NaF (7)Na2SO4 (8)CH3COONa (9)Na3pPO4 (10)K4CO3 (11)KCl (12)K2SO4 添加量は0.01〜2g/m2が好ましく、さらに好ましく
は、0.05〜1.0g/m2である。
本発明では帯電防止層が透明支持体上に塗設される。
透明支持体は写真用のもの全てが使えるが好ましくは、
可視光を90%以上透過するように作られたポリエチレン
テフタレート又セルローストリアセテートである。
これらの透明支持体は、当業者に良く知られた方法で
作成されるものであるが、場合によっては光透過を実質
的に阻害しないように染料を若干添加して青味付けした
りしても良い。
本発明の支持体は、コロナ放電処理をした後ラテック
スポリマーを含有する下引層が塗設されていてもよい。
コロナ放電処理は、エネルギー値として1mW〜1KW/(m2
・min)が特に好ましく適用される。又特に好ましく
は、ラテックス下引層塗布後帯電防止層を塗設する前に
コロナ放電処理を再度行うとよい。
本発明は、支持体上に形成される感光材料全てに応用
することができる。例えばハロゲン化銀カラー感光材
料、レントゲン用感光材料、製版用感光材料等である。
本発明のハロゲン化銀は、任意の組成の塩化銀、塩臭
化銀、塩沃化銀で、少なくとも50モル%の塩化銀を含有
するものである。ハロゲン化銀粒子の平均粒径は0.025
〜0.5μmの範囲のものが用いられるが、0.05〜0.30μ
mがより好ましい。
粒子の調製は酸性法、中性法及びアンモニア法のいず
れを用いてもよい。形状は任意であって、立方体、8面
体、14面体、12面体あるい平板状の粒子であってもよ
い。
又本発明のハロゲン化銀は写真感光材料業界で公知の
各種増感法を用いる事が出来るが、しなくてもよい。化
学増感をする場合は硫黄増感法、還元増感法、貴金属増
感法等を単独又は組み合わせて用いることができる。
写真業界公知の各種増感剤、増感色素、添加剤を用い
ることができる。特に印刷製版用として使用する場合は
いわゆる硬調化剤として知られるテトラゾリウム化合
物、ヒドラジン化合物等の少なくとも1種を添加するこ
とが好ましい。
本発明に用いられるハロゲン化銀乳剤は、例えば米国
特許第2,444,607号、同第2,716,062号、同第3,512,982
号、西独国出願公告第1,189,380号、同第2,058,626号、
同第2,118,411号、特公昭43−4133号、米国特許第3,34
2,596号、特公昭47−4417号、西独国出願公告第2,149,7
89号、特公昭39−2825号、特公昭49−13566号等の各明
細書または公報に記載されている化合物、好ましくは、
例えば5,6−トリメチレン−7−ヒドロキシン−S−ト
リアゾロ(1,5−a)ピリミジン、5,6−テトラメチレン
−7−ヒドロキシン−S−トリアゾロ(1,5−a)ピリ
ミジン、5−メチル−7−ヒドロキシ−S−トリアゾロ
(1,5−a)ピリミジン、5−メチル−7−ヒドロキシ
−S−トリアゾロ(1,5−a)ピリミジン、7−ヒドロ
キシン−S−トリアゾロン(1,5−a)ピリミジン、5
−メチル−6−ブロモ−7−ヒドロキシ−S−トリアゾ
ロ(1,5−a)ピリミジン、没食子酸エステル(例えば
没食子酸イソアミル、没食子酸ドデシル、没食子酸プロ
ピル、没食子酸ナトリウム)、メルカプタン類(1−フ
ェニル−5−メルカプトテトラゾール、2−メルカプト
ベンツチアゾール)、ベンゾトリアゾール類(5−ブロ
ムベンツトリアゾール、5−メチルベンツトリアゾー
ル)、ベンツイミダゾール類(6−ニトロベンツイミダ
ゾール)等を用いて安定化することができる。
本発明に係るハロゲン化銀写真感光材料及び/又は現
像液中には、アミノ化合物を含有することができる。
又現像性を高めるために、フェニドンやハイドロキノ
ンのような現像主薬、ベンゾトリアゾールのような抑制
剤を乳剤側に含有せしめることができる。あるいは処理
液の処理能力を上げるために、バッキング層に現像主薬
や抑制剤を含有せしめることができる。
本発明に特に有利に用いられる親水性コロイドはゼラ
チンである。
本発明に用いられるゼラチンは、アルカリ処理、酸処
理いずれも用いることが出来るが、オセインゼラチンを
用いる場合にはカルシウムあるいは鉄分は以下の含有量
のものを使用することが好ましい。好ましい含有量とし
てカルシウム分は1〜10000ppmであるが、更に好ましく
は1〜7000ppmであり、鉄分は0.01〜50ppmが好ましく、
更に好ましくは0.1〜10ppmである。このようにカルシウ
ム分や鉄分の量を調節する方法は、ゼラチン水溶液をイ
オン交換装置に通してのち、カルシウム分や鉄分を添加
することにより達成することができる。
本発明に係るハロゲン化銀写真感光材料の現像に用い
られる現像主薬としてはカテコール、ピロガロール及び
その誘導体ならびにアスコルビン酸、クロロハイドロキ
ノン、ブロモハイドロキノン、メチルハイドロキノン、
2,3−ジブロモハイドロキノン、2,5−ジエチルハイドロ
キノン、カテコール、4−クロロカテコール、4−フェ
ニル−カテコール、3−メトキシ−カテコール、4−ア
セチル−ビロガロール、アスコルビン酸ソーダ等があ
る。
又、HO−(CH=CH)−NH2型現像剤としては、オル
ト及びパラのアミノフェノールが代表的なもので、4−
アミノフェノーウ、2−アミノ−6−フェニルフェノー
ル、2−アミノ−4−クロロ−6−フェニルフェノー
ル、N−メチル−p−アミノフェニール等がある。
更に、H2N−(CH=CH)−NH2型現像剤としては例え
ば4−アミノ−2−メチル−N,N−ジエチルアニリン、
2,4−ジアミノ−N,N−ジエチルアニリン、N−(4−ア
ミノ−3−メチルフェニル)−モルホリン、p−フェニ
レンジアミン等がある。
ヘテロ環型現像剤としては、1−フェニル−3−ピラ
ゾリドン、1−フェニル−4,4−ジメチル−3−ピラゾ
リドン、1−フェニル−4−メチル−4−ヒドロキシメ
チル−3−ピラゾリドンのような3−ピラゾリドン類、
1−フェニル−4−アミノ−5−ピラゾロン、5−アミ
ノラウシル等を挙げることができる。
T.H.ジェームス著ザ・セオリィ・オブ・ザ・ホトグラ
フィック・プロセス第4版(The Theory of Photograph
ic Process Fourth Edition)第291〜334頁及びジャー
ナル・オブ・ジ・アメリカン・ケミカル・ソサエティ
(Journal of the American Chemical Society)第73
巻、第3,100頁(1951)に記載されているごとき現像剤
が本発明に有効に使用し得るものである。これらの現像
剤は単独で使用しても2種以上組み合わせてもよいが、
2種以上を組み合わせて用いる法が好ましい。また本発
明にかかる感光材料の現像に使用する現像液には保恒剤
として、例えば亜硫酸ソーダ、亜硫酸カリ、等の亜硫酸
塩を用いても、本発明の効果が損なわれることはない。
又保恒剤としてヒドロキシルアミン、ヒドラジド化合物
を用いることができ、この場合その使用量は現像液1
当たり5〜500gが好ましく、より好ましくは20〜200gで
ある。
又現像液には有機溶媒としてグリコール類を含有させ
てもよく、そのようなグリコール類としてはエチレング
リコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコー
ル、トリエチレングリコール、1,4−ブタンジオール、
1,5−ペンタンジオール等があるが、ジエチレングリコ
ールが好ましく用いられる。そしてこれらグリコール類
の好ましい使用量は現像液1当たり5〜500gで、より
好ましくは20〜200gである、これらの有機溶媒は単独で
も併用しても用いることができる。
本発明に係るハロゲン化銀写真感光材料は、上記の如
き現像抑制剤を含んだ現像液を用いて現像処理すること
により極めて保存安定性に優れた感光材料を得ることが
できる。
上記の組成になる現像液のpH値は好ましくは9〜13で
あるが、保恒性及び写真特性上からpH値は10〜12の範囲
が更に好ましい。現像液中の陽イオンについては、ナト
リウムよりカリウムイオンの比率が高い程現像液の活性
度を高めることができるので好ましい。
本発明に係るハロゲン化銀写真感光材料は、種々の条
件で処理することができる。処理温度は、例えば現像温
度は50℃以下が好ましく、特に25℃〜40℃前後が好まし
く、又現像時間は2分以内に終了することが一般的であ
るが、特に好ましくは10秒〜50秒が好効果をもたらすこ
とが多い。又現像以外の処理工程、例えば水新、停止、
安定、定着、更に必要に応じて前硬膜、中和等の工程を
採用することは任意であり、これらは適宜省略すること
もできる。更にまた、これらの処理は更現像、枠現像な
どいわゆる手現像処理でも、ローラー現像、ハンガー現
像など機械現像であってもよい。
〔実施例〕
以下、実施例により本発明の効果を例証するが本発明
はこれらの実施例に限定されるものではない。
実施例1 (帯電防止層の塗布) (P)ポリマー帯電防止層 特開昭59−19941号実施例1記載と同様にポリエチレ
ンテレフタートの両面下引塗布を行い、その片面に、下
記組成の帯電防止層Pを下記付量になるように70mの速
さでロールフィットコーティングパン及びエアーナイフ
を使用して塗布した。
水溶性導電性ポリマー(A−4) 2.5g/m2 疎水性ポリマー粒子 (B−6) 1.7g/m2 硫酸アンモニウム 20mg/m2 硬化剤(E−2) 100mg/m2 ポリエチレングリコール 5mg/m2 (M)金属酸化物帯電防止層 厚さ100μmの塩化ビニリデン下引処理を施したポリ
エチレンテレフタレート支持体上にコロナ放電を施した
後、下記組成からなる導電層を塗布した。
帯電防止層の上に10W/(m2・min)の強度でコロナ放
電を施し、次いで支持体の反対側の下引層にも10W/(m2
・min)の強度でコロナ放電を施した。さらに帯電防止
層上に下記バッキング層及び保護層(BC層)を同時重層
塗布、乾燥後、バッキング層の反対側の下引層上に下記
乳剤層及び保護層(EC層)を同時重層塗布、乾燥した。
その際、塗布ゼラチン量としてはバッキング層2.0g/m
2、バッキング保護層1.0g/m2、乳剤層2.0g/m2、乳剤保
護層1.0g/m2とし、銀付量は4.0g/m2とした。
(バッキング塗布液BCの調製) ゼラチン60gを水に溶解して、その中に染料(A)を2.0
g添加し、さらに延展剤として1−デシル−2−(3−
イソペンチル)サクシネート−2−スルホン酸ナトリウ
ム塩1%水溶液を40ml、硬膜剤としてグリオキザールの
4%水溶液45ml及びエチレングリコールとエピクロルヒ
ドリンの2モル付加物の5%水溶液20mlを加えて全量を
1としたBC塗布液を調製した。
(バッキング層保護膜塗布液の調製) ゼラチン50gを水に溶解して2−スルホネート−コハ
ク酸ビス(2エチルヘキシル)エステルナトリウム塩を
340mg加え、導電性物質(表1)を加え、更にグリオキ
ザールを1.1g、ビスビニルスルホニルメチルエーテル2g
を加えた。これにマット剤として平均粒径4μmのポリ
メチルメタクリレートを40mg/m2となるように添加し、
水にて1000mlに仕上げてバッキング層保護膜塗布液を調
製した。
(乳剤層用塗布液ECの調製) 溶液A 水 980ml 塩化ナトリウム 2.0g オセインゼラチン 20g ヘキサクロロイリジウム酸 カリウム塩の0.10%水溶液 2.8ml ヘキサブロモロジウム酸 カリウム塩の0.001%水溶液 2.5ml 溶液B 水 380ml 塩化ナトリウム 38g 臭化カリウム 42g 溶液C 水 380ml 硝酸銀 170g 40℃に保温された上記溶液A中に、pHを3,pAgを7.7に
保ちながら上記溶液B及び溶液Cを同時に関数的に80分
間に亙って加え、更に5分間撹拌し続けた後、炭酸ナト
リウム水溶液でpHを5.6に調製し、通常の脱塩及び水洗
工程を経て、500mlの水と30gのゼラチンを加えて、50℃
で30分間分散させる。これによって臭化銀38モル%、塩
化銀62モル%、平均粒径0.26μmの立方晶粒子を得た。
このようにして得られた乳剤に対して金硫黄増感した
後、ハロゲン化銀1モル当たりカブリ防止剤として0.2g
の1−フェニル−5−メルカプトテトラゾール、安定剤
として1.5gの4−ヒドロキシ−6−メチル1,3,3a,7−テ
トラザインデンを添加して分割し、下記増感色素(B)
の0.1%メタノール溶液をハロゲン化銀1モル当り50ml
加え、カブリ防止剤としてハイドロキノンの10%メタノ
ール溶液を50ml、及び1−フェニル−3−ピラゾリンド
ンの10%メタノール溶液20ml、延展剤として20%サポニ
ン水溶液19ml、増粘剤としてスチレン−マレイン酸共重
合体の4%水溶液50ml、アクリル酸エチルの高分子ポリ
マーラテックス30gをそれぞれ添加し、また硬膜剤とし
て1−ヒドロキシ−3,5−ジクロロトリアジンナトリウ
ム塩1%水溶液20ml、ホルマリン4%水溶液10ml及びビ
スビニルスルホニルメチルエーテル4%水溶液5mlを加
えて乳剤展塗布液を調製した。
(乳剤保護膜の調製) ゼラチンを水に溶解後、1−デシル−2−(3−イソ
ペンチル)サクシネート−2−スルホン酸ナトリウム塩
を加え、さらに本発明の導電性物質(表−1)及び粒径
4.0μmの不定形シリカによるマット剤を加え、乳剤保
護膜用塗布液を調製した。
得られた試料を、23℃相対湿度55%の環境下で、大日
本スクリーン社製のヘリウム−ネオンレーザースキャナ
ーSG−747にセットし、搬送性をテストした。
○:搬送性良好 ×:搬送性不良発生 結果を表−1に示す。
得られた結果より、本発明の試料は搬送性が改良され
ていることがわかる。
〔発明の効果〕 本発明により帯電防止能を有し、かつ自動搬送タイプ
のスキャナーでも問題なく搬送できるハロゲン化銀写真
感光材料を提供することができた。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭61−174543(JP,A) 特開 平2−851(JP,A) 特開 昭64−29835(JP,A) 特開 平4−62543(JP,A) 特開 平3−109542(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G03C 1/85 G03C 1/89 G03C 1/76 501

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】支持体の一方の面に帯電防止層及び少なく
    とも1層の親水性コロイド層をこの順に有し、該支持体
    の他方の面にそれぞれ少なくとも1層の感光性乳剤層及
    び非感光層を有し、少なくとも感光性乳剤層を有する側
    の最外層に、水溶性導電性ポリマー、金属酸化物及び無
    機塩から選ばれる導電性物質を0.01〜2g/m2の割合で含
    有することを特徴とする製版用ハロゲン化銀写真感光材
    料。
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