JPH07204380A - 環縫い式ミシン - Google Patents

環縫い式ミシン

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JPH07204380A
JPH07204380A JP444394A JP444394A JPH07204380A JP H07204380 A JPH07204380 A JP H07204380A JP 444394 A JP444394 A JP 444394A JP 444394 A JP444394 A JP 444394A JP H07204380 A JPH07204380 A JP H07204380A
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JP
Japan
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looper
sewing
lever
machine frame
button
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JP444394A
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English (en)
Inventor
Masaji Nishimura
正次 西村
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MIZUHO SEWING MACH KK
Brother Industries Ltd
Original Assignee
MIZUHO SEWING MACH KK
Brother Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ボタン縫いできる環縫い式ミシンにおいて、
環縫い作業を確実に実行できるようにする。 【構成】 機枠2に、押えレバー3を枢支ピン6にて上
下回動可能に枢着し、押えレバー3には縫針7を装着す
る。機枠2の上面には、押えレバー3の上下回動に応じ
て左右に間欠揺動する布受け板17と押圧板18を備え
る。機枠2の下方に配置するルーパー連動機構5を、ル
ーパー4と一体的に左右往復回動するように機枠の下方
に枢支ピン33にて枢支された案内ブロック30と、案
内ブロック30に形成したカム溝36に嵌まる駆動ピン
32を備え、且つ押えレバー3の上下動に連動して上下
回動する作動体25とにより構成し、案内ブロック30
には、ルーパーの左右往復回動及び縫針の上下動に応答
するように、駆動ピン32が嵌合するカム溝35を備え
た糸捕捉レバー29における糸捌き片29aにてルーパ
ー4に係合する縫い糸を捌くように揺動可能に装着す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ボタン縫い付けが可能
な環縫い式ミシンの構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】単糸よりなる環縫い式のミシンであっ
て、手動式で携帯可能な形状のミシンの先行技術のう
ち、ボタン縫い可能なものとして特公平4−35195
号公報に記載されたものがある。この先行技術における
手動式ミシンは、その明細書及び図面の説明から理解す
る限りは、二重尖頭ルーパー及びルーパー連動機構を内
蔵した機枠に対して押えレバーの基端部を上下回動可能
に枢着し、この押えレバーの先端部側が上昇するように
付勢ばねを備える。
【0003】そして、押えレバーの下向き回動にて、該
押えレバーの先端部側の腕に装着した縫針を、機枠上面
に左右摺動可能に装着された締着キャリアとその上面に
配置された上下対の締着板の各整合孔に入るように構成
するにあたり、前記腕に下向きに突出させたプランジャ
を、押えレバーの上下動に応じて締着キャリアに穿設し
た穴に対して出入りするように構成し、この穴に締着キ
ャリアの下方に設けた送り爪を臨ませて、前記プランジ
ャの下向き動にて送り爪の側面に押圧して当該送り爪を
左右に選択的に回動させ、この送り爪と前記二重尖頭ル
ーパーのガイドブロックとをばねにて連結し、二重尖頭
ルーパーを左右に往復揺動させるように構成している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、前記先行技
術におけるボタン縫い付けの環縫い作業においては、最
初、ボタンの一方の穴を通過し、下降してきた縫針の針
穴より出た糸の弛み部分を、その縫針の上昇行程におい
て、被縫物の下方で一方のルーパーの先端(尖頭)にて
引っ掛けてループを形成して待機し、次の縫針の下降行
程(ボタンの他方の穴を通過する)にて、前記一方のル
ーパーに引っ掛けて形成された糸のループ部に対して縫
針が下降し、この糸のループ部が縫針の外周を囲むよう
にした状態でルーパーが糸のループ部との係合が外れ
る。そしてこの縫針の上昇行程において他方のルーパー
の先端(尖頭)が、縫針の針穴より出た糸の弛み部分を
引っ掛けてループを形成して待機し、さらに次の縫針の
下降行程(ボタンの一方の穴を通過する)にて、前記他
方のルーパーにて形成された糸のループ部を通過すると
いうサイクルを繰り返す。
【0005】このように、上昇中の縫針の側面に接近し
て、その針穴から出た糸の弛み部分をルーパーの先端
(尖頭)にて引っ掛けることを成功させるには、当該ル
ーパーの尖頭と縫針の側面との位置関係及び接近するタ
イミングがきわめて微妙である。しかるに、前記先行技
術では2つのルーパー尖頭の向きが対向しており、従っ
て、糸の弛み部分に対する引っ掛け方向(係合方向)が
互いに逆になるので、糸のループ部の形成させるのに必
要な二重尖頭ルーパーと縫針の位置関係の設定・調節が
難しく、また、二重尖頭ルーパーが取付くガイドブロッ
クや送り爪、およびその連結用のばね等の構成が非常に
複雑になるという問題があった。本発明の第1の目的
は、この問題を解決することである。
【0006】前記先行技術では、締着キャリアひいては
被縫物とボタンとを左右往復回動させるための構成は、
押えレバーの下降動に同じく下降動する腕に下向きに突
出させたプランジャを、締着キャリアに穿設した穴を介
して、その下方に設けた送り爪の側面に押圧して当該送
り爪を左右に選択的に回動させるとき、前記穴と送り爪
とプランジャとの三者の位置関係にて実行するものであ
る。従って、下降動する腕ひいては縫針の下降動と、被
縫物及びボタンの左右移動とが連動(同期)することに
なり、ボタン穴への縫針の落ち込みタイミングを正確に
しなければならなず、また、被縫物やボタンが横方向に
ずれ動いたことの確認が困難であるため、縫針の下降時
にボタンの穴に縫針が入らず、ボタンの上面に衝突して
針先を折損する等の事故があり得る。
【0007】しかも、縫針の下降動等のボタン縫いによ
る負荷と、被縫物及びボタンの左右移動に伴う負荷とが
同じ時期に重なるから、押えレバーの下降動の負荷(作
業者の労力)が多大になるという問題、及び構成が複雑
であるという問題があった。本発明の第2の目的はこの
問題を解決することである。前記先行技術では、押えレ
バーの下降動に同じく下降動する腕に下向きに突出させ
たプランジャを、締着キャリアに穿設した穴を介して、
その下方に設けた送り爪の側面に押圧して当該送り爪を
左右に選択的に回動させる構成であり、締着キャリアひ
いては被縫物とボタンとを左右往復回動させる左右振幅
量を変更することができず、従って、2つのボタン穴の
左右間隔が大きく異なる場合のボタン縫い付けができな
かったり、被縫物を環縫いする場合の環縫い部の長さを
任意に変更することができないという問題があった。本
発明の第3の目的はこの不都合を解消することを目的と
するものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するた
め、請求項1の発明は、ルーパー及びルーパー連動機構
を下面側に配置した機枠に対して、先端部に縫針を装着
した押えレバーの基端部を上下回動可能に枢着し、前記
押えレバーをその一端部側が上昇するように付勢し、機
枠の上面には、前記押えレバーの押し下げ及び上向き回
動に応じて被縫物を挟持したまま左右に間欠揺動する挟
持手段を備えてなる環縫い式ミシンにおいて、前記ルー
パー連動機構を、前記ルーパーと一体的に左右往復回動
するように機枠の下方に枢支された案内ブロックと、該
案内ブロックに形成したカム溝に嵌まる駆動ピンを備
え、且つ前記押えレバーの上下動に連動して上下回動す
る作動体とにより構成し、前記案内ブロックには、前記
駆動ピンに嵌合し、且つルーパーの左右往復回動及び縫
針の上下動に応答して当該ルーパーに係合する縫い糸を
捌くための糸捕捉レバーを左右揺動可能に装着したもの
である。
【0009】そして、請求項2の発明は、ルーパー及び
ルーパー連動機構を下面側に配置した機枠に対して、先
端部に縫針を装着した押えレバーの基端部を上下回動可
能に枢着し、前記押えレバーをその一端部側が上昇する
ように付勢し、機枠の上面には、前記押えレバーの押し
下げ及び上向き回動に応じて被縫物を挟持したまま左右
に間欠揺動する挟持手段を備えてなる環縫い式ミシンに
おいて、前記押えレバーの上下動に連動して上下回動す
る作動体には、当該作動体の上下動にて一定方向に回動
するワンウエイクラッチを介して回動する偏心カムを備
え、前記挟持手段には、偏心カムが挿通して挟持手段の
左右振幅を規制するための規制穴を形成したものであ
る。
【0010】また、請求項3の発明は、請求項2に記載
の環縫い式ミシンにおいて、前記ワンウエイクラッチに
は、前記作動体の下降動にてワンウエイクラッチを所定
角度回動させるようにしたスイッチ機構を設け、前記挟
持手段を、前記作動体の上向き回動に伴う前記偏心カム
の上昇にて強制的に横移動させるように構成したことを
特徴する請求項2に記載の環縫い式ミシン。
【0011】請求項4の発明は、請求項2又は請求項3
に記載の環縫い式ミシンにおいて、前記偏心カムをその
上側部位を小径部に、下側部位を大径部に形成し、小径
部から大径部に至る連続面を傾斜状に形成する一方、前
記挟持手段には、前記規制穴の穴径の異なる規制体を着
脱自在に装着したものである。
【0012】
【実施例】次に本発明を具体化した実施例について説明
する。図1は本発明のボタン縫い可能な環縫い式ミシン
1における機枠2を覆うための下ケース21に対して、
上ケース20付きの押えレバー3が開いた状態の側面
図、図3は機枠2に対して押えレバー3の先端側が上向
きに開いた状態(但し、前記上下ケース20,21を取
り外した状態)の側面図、図4は機枠2に対して押えレ
バー3の先端側が接近した状態(但し、前記上下ケース
20,21を取り外した状態)の側面図を各々示す。
【0013】図3に示すように、機枠2の下方にはルー
パー4とこのルーパー4を正面からみて左右往復回動さ
せるためのルーパー連動機構5とを備え、機枠2の右端
寄り部位の枢支ピン6を中心に上下回動可能に枢着され
た押えレバー3の先端部上面には、縫針7の取付け座体
8a及び締着ネジ部8bを備える。機枠2の右端寄り部
位に上向き突出する中心支軸9に遊嵌させた糸巻きボビ
ン10からの糸11は、押えレバー3の上面に設けた糸
調子皿12(下面側のねじ軸12a及び付勢バネ12b
を介して取付けられている)を経由し、穴13から縫針
7の糸通し穴14に通すように構成されている。
【0014】被縫物16と、図14に示すような穴15
a,15b付きボタン15とを挟持するための挟持手段
は、機枠2の上面板2aに載置されて、前記中心支軸9
を中心にして左右揺動可能な布受け板17と、該布受け
板17に対して基端側を上下回動可能に装着され、布受
け板17の左右両側フランジ部17a,17aにて左右
に振れ不能にガイドされた押圧板18とからなり、機枠
2の下面側に固定した底板部2bに一端を係止した第1
付勢ばね19の他端を前記押圧板18に係止して、押圧
板18の下面に挿入されたボタン15を被縫物16にし
っかりと押圧するように構成されている。
【0015】そして、前記布受け板17の上面に対して
被縫物16とボタン15とを縫い付け位置にセットし易
いように、押圧板18の先端側を上向き開き姿勢を保持
させるための拡開手段を設ける。即ち、前記押圧板18
の長手方向中途部には上向き凹所22を形成する一方、
布受け板17の左右両側フランジ部17a,17aに軸
支したクランク体23を前記凹所22内に臨ませる(図
4及び図10参照)。そして、クランク体23の一端に
取付くハンドル24を図1の実線の如く上向きに回動さ
せたとき、前記クランク体23が凹所22内で上向きに
回動して凹所22の下面に当接し、押圧板18の先端側
が布受け板17の上面に対して寸法(H1)だけ開いた
状態が保持される。
【0016】また、この状態では、上ケース20の長手
方向中途部下縁に対してハンドル24の先端(屈曲部)
が当接することにより(図1及び図2参照)、上ケース
20を上から不用意に押圧しても、上ケース20ひいて
は押えレバー3が下向きに閉じることを防止して、前記
被縫物16及びボタン15のセット作業を安全に実行で
きるようにしている。
【0017】従って、ハンドル24の上向き回動によ
り、クランク体23にて押圧板18の先端側の布受け板
17上面に対する隙間を大きく保持した状態は作業者の
手を放しても確保できる。次いで、作業者はワイシャツ
等の被縫物16とボタン15とを両手を用いて前記隙間
内に挿入でき、被縫物16とボタン15との位置及びボ
タン15の穴15a,15bに対する縫針7による縫い
位置を確定させた状態で片手で前記ハンドル24を横向
きに倒せば、凹所22内でクランク体23による規制は
解除できるから、第1付勢ばね19のばね力にてボタン
15の上面から押圧板18が押えて、ボタン15と被縫
物16の位置関係及びボタン15の穴15a,15bに
対する縫針7の針落ち位置との関係を正確にした状態を
確保できるのであり、且つその作業も至極簡単に実行で
きるのである。
【0018】次に、前記押えレバー3の操作による環縫
い機構について説明する。この環縫い機構は、前記ルー
パー4とルーパー連動機構5と、前記布受け板17と押
圧板18とからなる挟持手段を左右往復揺動させる揺動
機構28とからなる。ルーパー連動機構5と揺動機構2
8とは、後述する作動体25の上下揺動にて同期して作
動するように構成されている。
【0019】即ち、機枠2の下方に配置された作動体2
5の基部は、押えレバー3の下部に対して、締めねじ2
6aによって固定され、押えレバー3の長手方向中途部
一側から下向きに突出する係止片97に作動体25の長
手中途部を締めねじ26bによって固定されている。そ
して、作動体25の基部に一端を係止した第2付勢ばね
27の他端は前記機枠2における底板部2bの一側に係
止され、作動体25の自由端側(ルーパー4に接近する
側)及び押えレバー3の先端側(縫針7の取りつき側)
が常時上向きとなるように付勢されている。なお、作動
体25の適宜箇所が機枠2の上面板2aの下面に当接す
ることにより上昇限度位置が決定される。
【0020】ルーパー連動機構5は、図5及び図6に示
すように、機枠2の下面に固定した前板部2cの前面側
に配置される糸捕捉レバー29と、案内ブロック30
と、該案内ブロック30に取付けねじ31を介して固定
されたルーパー4と、これらを押えレバー3の上下回
動、ひいては縫針7の上下動に同期して左右両側に往復
回動させるための作動体25先端の駆動ピン32等から
なり、糸捕捉レバー29と、案内ブロック30とは、そ
の両下端を枢支ピン33を介して左右往復回動するよう
に前板部2cに枢支されている。前板部2cに形成され
た上下長手直線状のガイド溝34に嵌まる前記駆動ピン
32が、糸捕捉レバー29に形成されたカム溝35と案
内ブロック30における上下長手のカム溝36に嵌合す
る。
【0021】また、前記ルーパー4の先端には縫針7の
糸通し穴14から出た縫い糸11の弛み部分を引っ掛け
てループ部11aを形成するための尖頭37がミシンの
正面視(図5の矢印A方向から見る時)で左向きに突出
しており、糸捕捉レバー29の水平方向の先端部29a
における糸捌き片29bは前方斜め右向きに突出してい
る。上下動する縫針7は前記ガイドブロック30におけ
る前面とルーパー4の裏面との間の隙間38を通過し、
ルーパー4における尖頭37は、縫針7の糸通し穴14
から出た縫い糸11の弛み部分を引っ掛けることを確実
にするために前記隙間38に接近する方向に偏倚するよ
うに形成されている。なお、縫針7の上昇時にループ部
11aの糸張力によりルーパー4の先端部が隙間38方
向に倒れ込むのを防止するため、ガイドブロック30の
前面先端部位にルーパー4の裏面に摺接する突起39が
設けられている。
【0022】次に、揺動機構28について説明すると、
図3、図8及び図9に示すように、作動体25の下向き
回動の終端にて機枠2の当接部2dに押圧されて上向き
に後退動するスイッチ機構40と、ワンウエイクラッチ
52とが上下分割のケース41に装着され、このケース
41は作動体25の長手方向中途部における支持板部2
5aにボルト、ナットにて固定されている。
【0023】そして、スイッチ機構40は前記当接部2
dにより押圧されると上向きに移動する中空状の押しボ
タン53の先端(上端)に設けた長いガイド溝穴付きの
ガイド板54と、ガイド板54におけるガイド溝穴に嵌
まって上向きに突設し、その上端が駆動歯車42の下端
面ノッチ部56に係合するねじり板状のドライバー55
と、コイルばね57とからなり、ワンウエイクラッチ5
2は、前記駆動歯車42の上側に形成された爪車58と
止め板ばね59とからなる。
【0024】支持板部25aには、下部に歯車部60が
形成された偏心カム43が支軸ピン61を介して回転自
在に立設され、前記歯車部60と駆動歯車42とが噛み
合っている。作動体25の下降動行程の終端にて押しボ
タン53の下端が当接部2dに押され、コイルばね57
の付勢力に抗して押しボタン53が直線的にケース41
内に後退するに従って、ガイド板54におけるガイド溝
に沿ってドライバー55は強制的に回動させられる。こ
の回転力はノッチ部56を介して駆動歯車42を90度
だけ一方向に回動させ、作動体25の上昇行程で押しボ
タン53が下向きに突出するときには、前記ワンウエイ
クラッチ52の機能により逆回動は阻止される。このよ
うに、スイッチ機構40とワンウエイクラッチ53とを
介して一定方向に間欠回動する駆動歯車42に噛み合っ
て歯車部60で2倍の回動角度にすることにより、偏心
カム43が一方向に180度づつ回転するように構成す
る。
【0025】この偏心カム43は上向きに伸び、図7、
図12及び図13に示すように、上部が直径D1の円筒
状の小径部43bであり、その下部には前記円筒の一側
に寸法E1だけ円弧状に突出させた大径部43aを形成
し、小径部43bから大径部43aに向かって下向き外
広がりの傾斜面43cに連設する。従って、大径部43
aではその差し渡し寸法の最大値E2(=D1+E1)
となる。他方、前記機枠2の上面板2aに穿設した貫通
穴44の幅方向の寸法は、前記最大値E2より遙かに大
きく形成され、作動体25の上昇と共に上昇した偏心カ
ム43の大径部43aが機枠2の上面板2aと干渉しな
いようになっている。そして、布受け板17と押圧板1
8とに同じ平面形状(略小判型状)にて穿設された規制
穴45,46の幅方向寸法E3は前記最大値E2と略等
しく設定され、前記偏心カム43の上昇時に少なくとも
大径部43aが布受け板17における規制穴46の幅方
向側面に対峙するように挿通され(図10〜図13参
照)、これにより、布受け体17の先端側がボタン15
の左右対のボタン穴15a,15bの左右間隔P1に等
しい寸法だけ左右に揺動できるように構成されている。
【0026】これらの構成により、下ケース21を作業
台(図示せず)に載置し、上述のように、ハンドル24
を上げ回動して押圧板18を開き、布受け板17との間
に被縫物16とを挿入し、次いで、図14に示すよう
な、ボタン保持具47の左右一対の突起部48,48に
ボタン15の穴15a,15bを嵌め入れ、突起部48
を下向きにしてボタン保持具47の先端部(ボタン保持
部)を押圧板18に先端側の貫通穴49に嵌め入れると
(図15及び図16参照)、ボタン15における一方の
穴15a(15b)が、縫針7の針落ち位置と一致する
ようにセットされる。
【0027】そして、前記左右対の突起部48、48は
スリット溝47aにより隔てられた二股フオーク部の先
端に設けるものとし、これにより、この二股フオーク部
の外側側面を指で摘んで前記左右対の突起部48、48
の左右間隔を若干縮めながら左右のボタン穴15a,1
5bに突起部48、48を挿入した後、二股フオーク部
から指を放すと、その弾性力にて左右突起部48,48
の外側面でボタン15における左右のボタン穴15a,
15bの筒側面のうち広い間隔側に突っ張ることにより
ボタン15を落下しないように保持できる。
【0028】前記押圧板18の貫通穴49内に、ボタン
15を保持させたボタン保持具47の先端部を挿入した
状態で再度ハンドル24を倒すと、第1付勢ばね19の
ばね力にて被縫物16とボタン15とは一体的に挟持さ
れ、且つボタン穴が縫針7の針落ち位置と一致するよう
にセットされる(図15及び図16参照)。次いで、ボ
タン保持具47のみ外し、第2付勢ばね27の力に抗し
て押えレバー3(上ケース20)を下向きに回動すると
(図4の状態参照)、縫針7は布受け板17及び機枠の
上面板2aにおける針穴50,51を介して前記案内ブ
ロック30とルーパー4との隙間内に入り込み、駆動ピ
ン32の下降から上昇動に応じて、後に詳述するよう
に、縫針7における糸11は、前記ボタン15における
一方の穴15aの下方の被縫物16裏面箇所にてルーパ
ー4と糸捕捉レバー29との協働により環縫いされる。
【0029】一方、作動体25の下向き回動により、ス
イッチ機構40が当接部2dに当接して作動し、偏心カ
ム43は180度回転して、その大径部43aが前記規
制穴45,46における狭い幅方向のいずれか一方に対
峙するような姿勢で停止する(図12参照)。この状態
で、押えレバー3(上ケース20)への下向き押圧力を
解除すると、縫針7は前記一方のボタン穴15aから上
方に抜け出ると共に、第2付勢ばね27力にて押えレバ
ー3及び作動体25は枢支ピン6を中心にして上向き回
動する(図3の状態参照)。
【0030】従って、作動体25上の偏心カム43にお
ける大径部43aが前記規制穴45,46における狭い
幅方向の一方に当接することより(図13参照)、ボタ
ン15の他方の穴15bの上方に縫針7が位置するよう
に布受け板17が回動するので、次の押えレバー3の下
向き回動と上向き回動の一往復にてボタン15の他方の
穴15bの下方の被縫物16裏面への環縫いが実行され
る。作動体25の下向き回動の終端時に偏心カム43の
大径部43aは180度反対向きになり(図12の一点
鎖線参照)、この状態で押えレバー3への押圧力を解除
すると、ボタン15の一方の穴15aの上方に縫針7が
位置するように布受け板17が回動するというサイクル
が繰り返される。
【0031】このように、布受け板17が前記中心支軸
9を中心にして左右に間欠的に回動することと、前記ル
ーパー4及び糸捕捉レバー29との協働により、縫針7
はボタン15における左右のボタン穴15a,15bに
交互に通過して、単糸11による環縫い式にてボタン縫
いができるのである。上記の説明から理解できるよう
に、作動体25の下降行程の終端部で、揺動機構28に
おける偏心カム43の大径部43aの向きが予め一側方
に向かうように回動させられ、その偏心カム43の向き
が静止状態のまま、作動体25(縫針7)の上昇行程
で、挟持手段である布受け板17(押圧板18と共に)
が一側方に揺動するが、縫針7の下降行程では挟持手段
である押圧板18及び布受け板17は揺動しないから、
縫針7の下降行程でのボタン穴に対する挿通のタイミン
グが取りやすいし、前記挟持手段の静止中に万一ボタン
が横ずれ動したことの確認もし易い。また、挟持手段の
揺動のタイミングと、縫針7よるボタン縫い作業のタイ
ミングが、押えレバー3ひいては作動体25の上昇行程
と下降行程との別々の行程にすることから、押えレバー
3の下向き回動に要する負荷も少なくて済み、軽快なボ
タン縫い作業を実行することができる。
【0032】さらに、前記偏心カム43は挟持手段にお
ける規制穴45,46から抜け出た無負荷状態で、一定
角度回動するので、軽快に作動する。また無負荷状態で
偏心カム43を回動させるため、スイッチ機構40やワ
ンウエイクラッチ52の強度も其ほど必要でなく、コン
パクトな揺動機構28で間に合うことになる。なお、環
縫い作業時のルーパー4及び糸捕捉レバー29の作用に
ついて、図17〜図21を参照しながら説明する。図1
8(a)は縫針7が最上点で停止した状態を機枠の正面
から見た図を示し、図18(b)はルーパー4及び糸捕
捉レバー29を機枠2の底側(下側)から見た図であ
る。なお、図19〜図21おける各(a)も正面図、各
(b)も同じく機枠の下側から見た図である。縫針7が
最上点で停止したとき、糸捕捉レバー29の糸捌き片2
9bが針穴51より左側の停止位置で待機し、ルーパー
4の尖頭37にはループ部11aが右側から係合して待
機している。図19(a)では縫針7の下降行程であ
り、針先がボタン15の右側の穴15bから被縫物16
を貫通して下降する。この間に、糸捕捉レバー29の右
向き回動したのちその姿勢は保持され、ルーパー4は若
干右方向に回動する。従って、糸捌き片29bは針穴5
1から尖頭37に引っ掛かったループ部11aを捕捉し
つつ右方向に移行して停止する。従って、図19(b)
に示すように、ループ部11aは、尖頭37と糸捌き片
29bとの間で平面視環状になるように形成される。針
先がさらに下降すると、前記ループ部11a内に縫針7
が挿入されることになる。
【0033】図20(a)は、縫針7が最下点に達する
直前の下降行程を示し、ルーパー4は右方向に回動し、
尖頭37が前記ループ部11aから抜け出る。従って、
このループ部11aは縫針7の囲むような状態となっ
て、当該ループ部11aの一側は糸捌き片29bに係合
していることになる。図21(a)は、縫針7が最下点
から上昇する区間であり、縫針7の上昇につれて、糸通
し穴14から縫針7の前側面側に出た糸の部分に弛みが
生じる。この弛み部分をルーパー4の左向き回動にてそ
の尖頭37で引っ掛ける。この様子を図17に示す。縫
針7が針穴51から上方に抜け出て上昇する間に、糸捕
捉レバー29の糸捌き片29bが左方向に移行し、元の
左待機位置に戻る間に、針穴51からルーパー4の尖頭
37間に張られた糸とこれに絡んだループ部11aとを
共に外す。縫針7の上昇にて糸11が引き上げられ、ボ
タン15と被縫物16との間の糸を締めて環縫いが構成
される。
【0034】このように、一つのルーパー4の尖頭37
にて縫針7からの糸11の弛み部分を常に一方向から引
っ掛けてループ部11aを形成すると共に、糸捕捉レバ
ー29の糸捌き片29bにて前記と反対向きにループ部
11aを捌くことにより、下降して来る縫針7がループ
部11a内に挿通することを確実に実行できていわゆる
環縫いを確実に行うことができる。そして、糸捕捉レバ
ー29の糸捌き片29aは縫針7の上下方向と交叉する
略水平方向に移動するものであり、従来の二重尖頭ルー
パーのように縫針の側面に近接した状態で回動するよう
な微妙な位置合わせ及びタイミングを要しないのであ
り、構造もきわめて簡単になるという効果を奏する。
【0035】なお、ボタン穴箇所に対する環縫い作業時
に、押えレバー3の上昇工程で糸締めを実行するとき、
ボタン15の穴15a,15bから上方に抜け出た縫針
7に挿通された縫糸11の張力が強すぎる場合や縫糸1
1が太いことにより、前記布受け板17と押圧板18と
の間に挟持されたボタン15の穴15a,15bが縫針
7の軸線に近づくように被縫物16やボタン15が横方
向(押圧板18の幅方向)にずれ動くことがあり、次の
縫針7の下降時にボタン15の穴に縫針7が入らず、ボ
タンの上面に衝突して針先を折損する等の事故があり得
る。
【0036】そこで、本実施例では、図示しないが、被
縫物16の下面が当接する布受け板17の上面、ボタン
15の上面が当接する押圧板18の下面に摩擦係数の大
きい接触面を形成して、ボタン15及び被縫物16の横
ずれ移動を防止するように構成することが好ましい。摩
擦係数の大きい接触面として、押圧板18の下面、布受
け板17の上面に、各々摩擦係数の大きい、滑り止め用
のゴム膜等を貼着したり、短毛(切断短繊維)を静電塗
装方式等にて固着(接着)するいわゆる植毛仕上げ面を
形成したり、金属製の押圧板18の下面、布受け板17
の上面にローレット加工等により鋸歯状面または凹凸溝
面を形成する等を実行すれば良い。なお、この摩擦係数
の大きい接触面は押圧板18または布受け板17のいず
れか一方だけであっても良い。
【0037】前記揺動機構28による挟持手段の左右揺
動振幅量を変更する手段として、図22及び図23に示
すように、押圧板18の上面に対して規制体66をネジ
65止め等により着脱自在に設ける。この規制体66に
は、布受け板17及び押圧板18における規制穴46,
45よりも横幅寸法の小さい寸法E4の規制穴67を穿
設し、この規制穴67が上昇する偏心カム43における
傾斜面43cに当接するように構成するのである。な
お、この場合、作動体25(偏心カム43)の上昇最上
位置は変化しないものとし、規制体66における規制穴
67と傾斜面43aとの接触箇所を押圧板18よりも上
方となるように設定した時には、偏心カム43における
大径部43aが図22の一点鎖線の如く反対側に向き変
更して上昇するとき、小径部43bの先端(上端)が規
制穴67と干渉しないように当該小径部43bの上端に
傾斜案内面を形成しておくことが望ましい。
【0038】別の実施例として、前記押圧板18の規制
穴45にリング状の規制体(図示せず)を着脱自在に嵌
合させ、該規制体のリングの内周面が新たな規制穴とな
るように構成しても良い。このように構成すれば、規制
体を除いた状態では、押圧板18または布受け板17に
おける規制穴46,45に偏心カム43の大径部43a
が当接する状態で、布受け板17等の挟持手段の先端側
での左右振幅量が最大となり、規制体を装着した場合に
は小さい振幅量に変更することができる。
【0039】なお、上ケース20は、図1及び図2に示
すように押えレバー3の上面を覆うように下向き開放状
に形成され、上ケース20の内面側には、押えレバー3
の上面に複数箇所に当接するリブ90が形成されてい
る。そして、図1に示すように、上ケース20の上面右
寄り部位には凹所91を形成する。該凹所91の内部に
は図示しないスライド式の摘み片を設け、その下端の係
止片を、押えレバー3上面に穿設した大径穴と小径穴と
が連設された平面視達磨状の係止穴のうち小径穴に位置
させるときには上ケース20が押えレバー3に対して抜
け不能となり、大径穴に係止片を位置させると上ケース
20が押えレバー3から外すことができるように構成さ
れている。
【0040】なお、前記凹所91には、前記ボタン保持
具47を脱着可能に収納できるように形成されている。
次に、図3,図4及び図10を参照して下ケース21の
構成について説明すると、機枠2の一側面には、横スラ
イド式の摘み片95を設け、この摘み片95の突起部を
下ケース21の一側面に露出させ、この摘み片95の内
面には図4及び図10に示すような断面コ字状のロック
片96を取付けする。他方、前記押えレバー3の長手方
向中途部には機枠2の内側面下方まで下向きに延びる係
止片97を設け、押えレバー3の先端側が機枠2の上面
に対して接近するように押圧した状態で前記摘み片95
を横方向にスライドさせると、ロック片96は図4の一
点鎖線方向に移動し、前記係止片97における切欠き部
97aに係止して、押えレバー3の上向き回動を不能に
保持することができ、反対方向に摘み片95をスライド
させると、ロック片96は図4の実線状態に位置するの
で、前記切欠き部97aからロック片96が外れて押え
レバー3の先端側は機枠2上面から離れるように上向き
回動するのである。
【0041】このようなロック機構にて、押えレバー3
の先端側は機枠2上面に接近した状態で保持されるの
で、これに取付く上ケース20と機枠2側の下ケース2
1とが接近した状態となり、この種の環縫い式ミシンが
嵩張らず、コンパクトになる。従って、旅行にこの環縫
いミシンを携帯しても嵩張ることがない。本発明の環縫
い式ミシンを使用して、複数枚の用紙や新聞紙の一端を
糸11にて綴じることにより、金属製のホッチキスの代
用となすことができる。また、二枚の布等の被縫物を仮
留めする等の作業にも使用することができる。
【0042】
【発明の作用・効果】以上に説明したように、請求項1
の発明は、ルーパー及びルーパー連動機構を下面側に配
置した機枠に対して、先端部に縫針を装着した押えレバ
ーの基端部を上下回動可能に枢着し、前記押えレバーを
その一端部側が上昇するように付勢し、機枠の上面に
は、前記押えレバーの押し下げ及び上向き回動に応じて
被縫物を挟持したまま左右に間欠揺動する挟持手段を備
えてなる環縫い式ミシンにおいて、前記ルーパー連動機
構を、前記ルーパーと一体的に左右往復回動するように
機枠の下方に枢支された案内ブロックと、該案内ブロッ
クに形成したカム溝に嵌まる駆動ピンを備え、且つ前記
押えレバーの上下動に連動して上下回動する作動体とに
より構成し、前記案内ブロックには、前記駆動ピンに嵌
合し、且つルーパーの左右往復回動及び縫針の上下動に
応答して当該ルーパーに係合する縫い糸を捌くための糸
捕捉レバーを左右揺動可能に装着したものであるから、
一つのルーパーにて縫針からの糸の弛み部分を常に一方
向から引っ掛けて糸のループ部を形成すると共に、糸捕
捉レバーにて前記と反対向きにループ部を捌くことによ
り、下降して来る縫針が糸のループ部内に挿通すること
を確実に実行できていわゆる環縫いを確実に行うことが
できる。そして、糸捕捉レバーは縫針の上下方向と交叉
する略水平方向に移動するものであり、従来の二重尖頭
ルーパーのように縫針の側面に近接した状態で回動する
ような微妙な位置合わせ及びタイミングを要しないので
あり、構造もきわめて簡単になるという効果を奏する。
【0043】そして、請求項2の発明は、ルーパー及び
ルーパー連動機構を下面側に配置した機枠に対して、先
端部に縫針を装着した押えレバーの基端部を上下回動可
能に枢着し、前記押えレバーをその一端部側が上昇する
ように付勢し、機枠の上面には、前記押えレバーの押し
下げ及び上向き回動に応じて被縫物を挟持したまま左右
に間欠揺動する挟持手段を備えてなる環縫い式ミシンに
おいて、前記押えレバーの上下動に連動して上下回動す
る作動体には、当該作動体の上下動にて一定方向に回動
するワンウエイクラッチを介して回動する偏心カムを備
え、前記挟持手段には、偏心カムが挿通して挟持手段の
左右振幅を規制するための規制穴を形成したものである
から、ワンウエイクラッチを介して所定角度回動する偏
心カムと規制穴と位相関係だけで、挟持手段を左右往復
揺動させることができて構造が至極簡単となるという効
果を奏する。
【0044】さらに、請求項3の発明は、請求項2に記
載の環縫い式ミシンにおいて、前記ワンウエイクラッチ
には、前記作動体の下降動にてワンウエイクラッチを所
定角度回動させるようにしたスイッチ機構を設け、前記
挟持手段を、前記作動体の上向き回動に伴う前記偏心カ
ムの上昇にて強制的に横移動させるように構成したもの
であるから、偏心カムの向きを所定方向に変更するタイ
ミングは作動体の下降行程であるけれども、挟持手段を
左右往復揺動させるのは、作動体ひいては偏心カムの上
昇行程であって、押えレバー及び作動体の下降行程で縫
針が被縫物を貫通する負荷が作用するときには、挟持手
段を静止させたままである。
【0045】従って、縫針の下降行程でのボタン穴に対
する挿通のタイミングが取りやすいし、前記挟持手段の
静止中に万一ボタンが横ずれ動したことの確認もし易
い。また、挟持手段の揺動のタイミングと、縫針よるボ
タン縫い作業のタイミングが、押えレバーひいては作動
体の上昇行程と下降行程との別々の行程にすることか
ら、押えレバーの下向き回動に要する負荷も少なくて済
み、軽快なボタン縫い作業を実行することができる。
【0046】さらに、下降行程の偏心カムは挟持手段に
おける規制穴から抜け出た無負荷状態で、一定角度回動
するので、軽快に作動する。また無負荷状態で偏心カム
を回動させるため、スイッチ機構やワンウエイクラッチ
の強度も其ほど必要でなく、これらの部品をコンパクト
にすることができるという効果を奏する。そして、請求
項4の発明は、請求項2又は請求項3に記載の環縫い式
ミシンにおいて、前記偏心カムをその上側部位を小径部
に、下側部位を大径部に形成し、小径部から大径部に至
る連続面を傾斜状に形成する一方、前記挟持手段には、
前記規制穴の穴径の異なる規制体を着脱自在に装着した
ものであるから、前記規制体を交換するか着脱するだけ
で、環縫いの左右長さ(ピッチ)を変更することが簡単
に実行できるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】上ケースを開いた状態の環縫い式ミシンの側面
図である。
【図2】環縫い式ミシンの正面図である。
【図3】押えレバーを開いた状態の要部側面図である。
【図4】押えレバーを閉じた状態の要部側面図である。
【図5】ルーパー及びルーパー連動機構の各部品の斜視
図である。
【図6】ルーパーを図示省略した状態のガイドブロック
と糸捕捉レバーとの位置関係を示す正面図である。
【図7】偏心カムと押圧板との要部斜視図である。
【図8】スイッチ機構及び偏心カムの一部切欠き平面図
である。
【図9】図8のIX−IX線矢視断面図である。
【図10】上ケース及び押えレバーを除いた状態の平面
図である。
【図11】布受け板等の左右揺動状態を示す平面図であ
る。
【図12】図10のXII −XII 線矢視断面図である。
【図13】偏心カムが上昇した状態の説明図である。
【図14】ボタン保持具とボタンの斜視図である。
【図15】ボタン保持具によるボタン装着状態を示す断
面図である。
【図16】図15のXVI−XVI線矢視断面図である。
【図17】図20(b)のXVII −XVII 線矢視で示す
説明図である。
【図18】(a)は縫針が最上点のときのルーパーと糸
捕捉レバーとの位置関係を示す正面図、(b)はその下
面図である。
【図19】(a)は縫針の下降状態におけるルーパーと
糸捕捉レバーとの位置関係を示す正面図、(b)はその
下面図である。
【図20】(a)は縫針が最下点のときのルーパーと糸
捕捉レバーとの位置関係を示す正面図、(b)はその下
面図である。
【図21】(a)は縫針の上昇状態におけるルーパーと
糸捕捉レバーとの位置関係を示す正面図、(b)はその
下面図である。
【図22】挟持手段の左右往復振幅量を変更させる手段
の実施例を示す断面図である。
【図23】図22の実施例における偏心カムが上昇した
状態を示す断面図である。
【符号の説明】
1 環縫い式ミシン 2 機枠 3 押えレバー 4 ルーパー 5 ルーパー連動機構 6 枢支ピン 7 縫針 11 糸 11a ループ部 14 糸通し穴 15 ボタン 15a,15b ボタン穴 16 被縫物 17 布受け板 18 押圧板 19 第1付勢ばね 25 作動体 27 第2付勢ばね 28 揺動機構 29 糸捕捉レバー 29b 糸捌き片 30 ガイドブロック 32 駆動ピン 35,36 カム溝 37 尖頭 40 スイッチ機構 43 偏心カム 45,46 規制穴 52 ワンウエイクラッチ 66 規制体 67 規制穴

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ルーパー及びルーパー連動機構を下面側
    に配置した機枠に対して、先端部に縫針を装着した押え
    レバーの基端部を上下回動可能に枢着し、前記押えレバ
    ーをその一端部側が上昇するように付勢し、機枠の上面
    には、前記押えレバーの押し下げ及び上向き回動に応じ
    て被縫物を挟持したまま左右に間欠揺動する挟持手段を
    備えてなる環縫い式ミシンにおいて、前記ルーパー連動
    機構を、前記ルーパーと一体的に左右往復回動するよう
    に機枠の下方に枢支された案内ブロックと、該案内ブロ
    ックに形成したカム溝に嵌まる駆動ピンを備え、且つ前
    記押えレバーの上下動に連動して上下回動する作動体と
    により構成し、前記案内ブロックには、前記駆動ピンに
    嵌合し、且つルーパーの左右往復回動及び縫針の上下動
    に応答して当該ルーパーに係合する縫い糸を捌くための
    糸捕捉レバーを左右揺動可能に装着したことを特徴とす
    る環縫い式ミシン。
  2. 【請求項2】 ルーパー及びルーパー連動機構を下面側
    に配置した機枠に対して、先端部に縫針を装着した押え
    レバーの基端部を上下回動可能に枢着し、前記押えレバ
    ーをその一端部側が上昇するように付勢し、機枠の上面
    には、前記押えレバーの押し下げ及び上向き回動に応じ
    て被縫物を挟持したまま左右に間欠揺動する挟持手段を
    備えてなる環縫い式ミシンにおいて、前記押えレバーの
    上下動に連動して上下回動する作動体には、当該作動体
    の上下動にて一定方向に回動するワンウエイクラッチを
    介して回動する偏心カムを備え、前記挟持手段には、偏
    心カムが挿通して挟持手段の左右振幅を規制するための
    規制穴を形成したことを特徴とする環縫い式ミシン。
  3. 【請求項3】 前記ワンウエイクラッチには、前記作動
    体の下降動にてワンウエイクラッチを所定角度回動させ
    るようにしたスイッチ機構を設け、前記挟持手段を、前
    記作動体の上向き回動に伴う前記偏心カムの上昇にて強
    制的に横移動させるように構成したことを特徴する請求
    項2に記載の環縫い式ミシン。
  4. 【請求項4】 前記偏心カムをその上側部位を小径部
    に、下側部位を大径部に形成し、小径部から大径部に至
    る連続面を傾斜状に形成する一方、前記挟持手段には、
    前記規制穴の穴径の異なる規制体を着脱自在に装着した
    ことを特徴とする請求項2又は請求項3に記載の環縫い
    式ミシン。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3021570U (ja) * 1995-08-10 1996-02-27 ロイヤル工業株式会社 ハンディ自動ミシン

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3021570U (ja) * 1995-08-10 1996-02-27 ロイヤル工業株式会社 ハンディ自動ミシン

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