JPH07196608A - ピロール化合物、製法、殺虫・殺ダニ剤および農園芸用殺菌剤 - Google Patents

ピロール化合物、製法、殺虫・殺ダニ剤および農園芸用殺菌剤

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JPH07196608A
JPH07196608A JP6314095A JP31409594A JPH07196608A JP H07196608 A JPH07196608 A JP H07196608A JP 6314095 A JP6314095 A JP 6314095A JP 31409594 A JP31409594 A JP 31409594A JP H07196608 A JPH07196608 A JP H07196608A
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JP6314095A
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Kenji Hagiwara
健司 萩原
Michiaki Maruyama
道明 丸山
Michihiko Matsuda
逵彦 松田
Jun Mitsui
順 満井
Shinsuke Sano
愼亮 佐野
Homare Yamanaka
誉 山中
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Nippon Soda Co Ltd
Original Assignee
Nippon Soda Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 【化1】 〔式中、R1 は水素原子、置換基を有してもよいアルキ
ル基、アラルキル基、アルケニル基、アルキニル基、シ
アノ基を表す。R2 はハロアルキル基を表す。R3 はシ
アノ基、COOr1 (r1 はアルキル基を表す。)を表
す。R4 は水素原子、ハロゲン原子、ニトロ基を表す。
5 は置換基を有してもよいフェニル基、置換基を有し
てもよいナフチル基を表す。〕で表されるピロール化合
物。 【効果】 優れた殺虫・殺ダニ効果、農園芸用殺菌効果
を有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、新規なピロール化合
物、製法、殺虫・殺ダニ剤及び農園芸用殺菌剤に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来より、作物の病虫害等に対して多数
の防除薬剤が使用されているが、その防除効力が不十分
であったり、薬剤耐性の病原菌や害虫の出現によりその
使用が制限されたり、また植物体に薬害や汚染を生じた
り、あるいは人畜魚類に対する毒性が強かったりするこ
とから、必ずしも満足すべき防除薬とは言い難いものが
少なくない。従って、かかる欠点の少ない安全に使用で
きる薬剤の出現が強く要請されている。
【0003】一方、2−アリール−5−トリフルオロメ
チルピロール類については、特開平1−104042
号、特開平2−167203号、特開平4−27026
3号において殺昆虫剤、殺ダニ剤、殺線虫剤、殺菌剤と
して有用なことが記載されている。しかしながら、これ
らの中で実際に製造されているのは、2−アリール−3
−シアノ(またはアルコキシカルボニル)−5−トリフ
ルオロメチルピロール類または2−アリール−3,4−
ジシアノ−5−トリフルオロメチルピロール類である。
また、5−アリール−3−シアノ(またはアルコキシカ
ルボニル)−2−トリフルオロメチルピロール類または
2−アリール−3−アルキル−4−シアノ(またはアル
コキシカルボニル)−5−トリフルオロメチルピロール
類については、3−シアノ−5−(3−ジフルオロメト
キシフェニル)−2−トリフルオロメチルピロールおよ
び4−クロロ−3−シアノ−2−トリフルオロメチル−
5−(β−ナフチル)ピロールが例示されているが、こ
れらの製造方法については何ら記載されておらず明細書
記載の方法ではこれらを製造することができない。すな
わち、特開平1−104042号には、アザラクトン化
合物とα−ハロ−α,β−不飽和ニトリルをニトロメタ
ンなどの有機溶媒中で加熱することにより2−アリール
−3−シアノ−5−トリフルオロメチルピロール類が製
造されたことが記載されており、同出願人による特開平
4−270263号では、この反応を極性溶媒中塩基の
存在下反応させることにより、2−アリール−3−シア
ノ(ニトロまたはアルコキシカルボニル)−5−トリフ
ルオロメチルピロール類が製造されたことが記載されて
いるのみである。また、それ以外の文献においても本発
明化合物のような5−アリール−3−(シアノまたはア
ルコキシカルボニル)−2−トリフルオロメチルピロー
ル誘導体が製造されたという報告はない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、工業
的に有利に合成でき、効果が確実で安全に使用できる殺
虫・殺ダニ剤、農園芸用殺菌剤となりうる新規化合物を
提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、式〔I〕
【0006】
【化8】
【0007】〔式中、R1 は水素原子、置換基を有して
もよいアルキル基、アラルキル基、アルケニル基、アル
キニル基またはシアノ基を表す。R2 はハロアルキル基
を表す。R3 はシアノ基またはCOOr1 (r1 はアル
キル基を表す。)を表す。R4 は水素原子、ハロゲン原
子、ニトロ基を表す。R5 は置換基を有してもよいフェ
ニル基または置換基を有してもよいナフチル基を表
す。〕で表されるピロール化合物、製法、殺虫・殺ダニ
剤及び農園芸用殺菌剤である。
【0008】本発明で、アルキル基の置換基としては、
例えば、アルコキシ、置換されていてもよいアラルキル
オキシ、アルコキシアルコキシ、アシルオキシ、アルコ
キシカルボニルオキシ、アシルアミド、アルケニルオキ
シ、アルキニルオキシ、r2SOn (r2 としてはアル
キル基、置換されていてもよいフェニル基であり、nは
0〜2の整数である)、アルコキシカルボニル、シア
ノ、チオシアネート等である。フェニル基の置換基とし
ては、例えば、ハロゲン原子、アルキル、ハロアルキ
ル、アルコキシ、ハロアルコキシ、アルコキシアルコキ
シ、置換されていてもよいフェニル、置換されていても
よいフェノキシ、置換されていてもよいピリジルオキ
シ、アルケニルオキシ、ハロアルケニルオキシ、アルキ
ニルオキシ、ハロアルキニルオキシ、ニトロ、アルキル
チオ、アルキルスルフィニル、アルキルスルホニル、シ
アノ、アルコキシカルボニル等である。ナフチル基の置
換基としては、例えば、ハロゲン原子、ハロアルキル、
アルキル、アルコキシ等である。また、本発明におい
て、通常、アルキル基、アルコキシ基の炭素数は、1か
ら6、アルケニルおよびアルキニルの炭素数は2から6
である。本発明化合物は、次の方法によって製造するこ
とが出来る。
【0009】
【化9】
【0010】式中、R2 、R3 、R5 は前記と同じ意味
を表し、Xは塩素原子、臭素原子等のハロゲン原子を表
す。反応は、式〔II〕のアザラクトン化合物と、少なく
とも1モル当量、好適には約1〜5モル当量の式〔III
〕で表される化合物、および0.01〜5モル当量の
3価リン化合物を有機溶媒の存在下、好適には約20〜
180℃の温度の範囲で反応させることにより行なう。
用いられる有機溶媒としては、ベンゼン、トルエンなど
の芳香族類、酢酸エチル、アセトニトリル、ニトロメタ
ン、DMFなどの非プロトン性極性溶媒、THF、ジオ
キサンなどのエーテル類、クロロホルム、四塩化炭素な
どのハロゲン化炭化水素類が使用される。また、3価の
リン化合物としては、例えば、(R6 3 P(式中、R
6 はアルキルなどで置換されてもよいフェニル基、アル
キル基、アラルキル基などを表す。)などが挙げられ
る。
【0011】
【化10】
【0012】式中、R2 、R5 は前記と同じ意味を表
し、R3 ′はアルコキシカルボニル基を表す。反応は、
式〔II〕のアザラクトン化合物と、少なくとも1モル当
量、好適には約1〜5モル当量の式〔III ′〕で表され
る化合物、および0.01〜5モル当量の3価リン化合
物を有機溶媒の存在下、好適には約20〜180℃の温
度の範囲で行なう。用いられる有機溶媒としては、ベン
ゼン、トルエンなどの芳香族類、酢酸エチル、アセトニ
トリル、ニトロメタン、DMFなどの非プロトン性極性
溶媒、THF、ジオキサンなどのエーテル類、クロロホ
ルム、四塩化炭素などのハロゲン化炭化水素類等が使用
される。3価のリン化合物としては、例えば(R6 3
P(式中、R6 はアルキルなどで置換されてもよいフェ
ニル基、アルキル基、アラルキル基などを表す。)など
が挙げられる。
【0013】
【化11】
【0014】式中、R2 、R3 、R5 は前記と同じ意味
を表す。Halはハロゲン原子を表す。反応は、ピロー
ル化合物〔I−1〕を少なくとも一当量のハロゲン化剤
と反応させる。ハロゲン化剤としては、臭素、塩素、塩
化スルフリル、N−ブロモスクシンイミド、N−クロロ
スクシンイミド、次亜塩素酸ナトリウム、次亜塩素酸−
t−ブチルなどが使用できる。反応溶媒としては、酢
酸、ジクロルメタン、クロロホルムなどのハロゲン化溶
媒などが使用できる。反応温度は通常0℃〜150℃の
範囲である。
【0015】
【化12】
【0016】式中、R2 、R3 、R5 は前記と同じ意味
を表す。ピロール化合物〔I−1〕のニトロ化は、通常
のニトロ化の反応条件、例えば濃硝酸や発煙硝酸と濃硫
酸、無水酢酸、酢酸などの組合せによって行なわれる。
【0017】
【化13】
【0018】式中、R1 、R2 、R3 、R4 、R5 は前
記と同じ意味を表し、Zは脱離基を表す。脱離基として
は、例えば、クロル、ブロム等のハロゲン原子、OSO
2 7 (R7 はアルキルなどで置換されてもよいフェニ
ル基、アルキル基等を表す。)などが挙げられる。反応
は、不活性溶媒中、塩基存在下に、−50〜200℃で
行なわれる。用いられる塩基としては、水酸化ナトリウ
ムなどの金属水酸化物、酸化バリウムなどの金属酸化物
類、炭酸カリウムなどの炭酸塩類、金属アルコラート
類、水素化ナトリウムなどの水素化物、トリエチルアミ
ン、ピリジンなどの有機塩基などが使用できる。溶媒と
しては、例えば、THF、アセトン、CH3 CN、酢酸
エチル、CHCl3 、DMF、DMSO、アルコールな
どが挙げられる。生成物の式〔I−1〕〜〔I−4〕の
化合物は、通常、溶媒を減圧濃縮した後、シリカゲルカ
ラムクロマトグラフィーにより単離精製するが、有機溶
媒に対し溶解度が低く副生物の分離操作に困難をともな
う場合については、反応混合物をそのまま1−位アルキ
ル誘導体にしたのち、シリカゲルカラムクロマトグラフ
ィーにより分離精製を行なうこともできる。式〔II〕で
表される化合物は、以下のようにして得られる。すなわ
ち式〔V〕
【0019】
【化14】
【0020】〔式中、R5 は前記と同じ意味を表す。〕
で表わされるグリシン誘導体と2当量の、式〔VI〕 (R2 CO)2 O 〔VI〕 〔式中、R2 は前記と同じ意味を表す。〕で表される化
合物を、無溶媒もしくは非プロトン性有機溶媒の存在下
に、50〜80℃、1〜5時間反応させる。非プロトン
性有機溶媒としては、ベンゼン、トルエンなどの芳香族
炭化水素類、酢酸エチル、アセトニトリル、ニトロメタ
ン、DMFなどの非プロトン性極性溶媒、THF、ジオ
キサンなどのエーテル類、クロロホルム、四塩化炭素な
どのハロゲン化炭化水素類が使用される。なお、反応混
合物液は、濃縮して次の反応に用いてもよい。合成した
化合物は、NMR、IR、MS等により同定できる。
【0021】
【実施例】次に実施例を挙げ、本発明を更に具体的に説
明する。
【0022】(実施例1)3−シアノ−2−トリフルオ
ロメチル−5−フェニルピロール(化合物番号46)の
合成
【0023】
【化15】
【0024】4−フェニル−2−トリフルオロメチル−
2H−オキサゾリン−5−オン 1.60g(0.00
7モル)、2−クロロアクリロニトリル0.79g
(0.009モル)およびトリフェニルホスフィン2.
36g(0.009モル)をトルエン30mlに溶解
し、撹拌下徐々に加熱昇温した。90〜100℃で2時
間保ち、得られた反応混合物を減圧濃縮し、残渣をシリ
カゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム)にて
精製した。(収量 1.12g(68%)) m.p 164−166℃ 得られた3−シアノ−2−トリフルオロメチル−5−フ
ェニルピロールは、プロトンNMRでピロール環の4位
のプロトンが6.7ppmに観測され、このプロトンを
照射することによりベンゼン環2位及び6位のプロトン
にNOEが観測された。一方、特開平1−104042
号及び特開平4−270263号に記載されている3−
シアノ−2−フェニル−5−トリフルオロメチルピロー
ルは、プロトンNMRでピロール環4位のプロトンが
6.86ppmにピークを示し、このプロトンを照射し
てもベンゼン環2位及び6位プロトンにNOEが観測さ
れなかった。以上のことより、本発明化合物の構造が確
認された。
【0025】(実施例2)3−エトキシカルボニル−2
−トリフルオロメチル−5−(3−クロロフェニル)ピ
ロール(化合物番号57)の合成
【0026】
【化16】
【0027】4−(3−クロロフェニル)−2−トリフ
ルオロメチル−2H−オキサゾリン−5−オン5.27
g(0.02モル)およびプロピオン酸エチル1.96
g(0.02モル)をベンゼン20mlに溶解し、撹拌
しながら室温でトリブチルホスフィン4.24g(0.
02モル)を滴下した。徐々に発熱が起り内温60℃付
近で激しく炭酸ガスを発生した。30分還流したのち反
応混合物を減圧濃縮し残留をシリカゲルカラムクロマト
グラフィー(溶媒 ヘキサン/酢酸エチル=10/1)
にて精製し目的物4.62gを得た。(収率73%) m.p. 141−142℃ 得られた化合物は実施例1と同様にプロトンNMRでピ
ロール環4位プロトンとベンゼン環オルト位のプロトン
との間にNOEが観測され、その構造が確認された。
【0028】(実施例3)4−ブロモ−3−シアノ−5
−(3,4−ジクロロフェニル)−2−トリフルオロメ
チルピロール(化合物番号6)の合成
【0029】
【化17】
【0030】3−シアノ−5−(3,4−ジクロロフェ
ニル)−2−トリフルオロメチルピロール2.40g
(0.00787モル)を酢酸40mlに溶解し、臭素
5.04g(0.0315モル)の酢酸40ml溶液を
60℃で撹拌下に滴下した。滴下終了後5時間加熱還流
したのち反応混合物を300mlの氷水に投入し、酢酸
エチルとベンゼンの1:1混合溶媒300mlで抽出し
た。有機層は飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で洗浄後、
無水硫酸マグネシウムで脱水し、濾過後減圧濃縮した。
析出した結晶をベンゼンで洗浄して目的物の結晶2.6
0gを得た。(収率86%) m.p.242−243
【0031】(実施例4)4−ブロモ−3−シアノ−5
−(3,4−ジクロロフェニル)−1−エトキシメチル
−2−トリフルオロメチルピロール(化合物番号7)の
合成
【0032】
【化18】
【0033】4−ブロモ−3−シアノ−5−(3,4−
ジクロロフェニル)−2−トリフルオロメチルピロール
2.10g(0.00547モル)のTHF溶液30m
lに、撹拌下、カリウム t−ブトキシド0.92g
(0.00821モル)を添加して10分撹拌した。こ
の混合物中にさらに、氷冷下、クロルメチルエチルエー
テル0.78g(0.00825モル)を滴下した。室
温で終夜撹拌したのち反応混合物を100mlの氷水に
投入し、酢酸エチル100mlで抽出した。有機層は無
水硫酸マグネシウムで脱水、濾過した後減圧濃縮した。
得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー
(溶媒クロロホルム)にて精製し、2.26gの目的物
を得た。(収率93%) m.p. 84−85℃
【0034】(実施例5)5−(4−クロロフェニル)
−3−メトキシカルボニル−2−トリフルオロメチルピ
ロール(化合物番号60)の合成
【0035】
【化19】
【0036】2−(4−クロロフェニル)グリシン2.
78g(0.015モル)に、撹拌下、無水トリフルオ
ル酢酸6.3g(0.03モル)を滴下し、2時間加熱
還流した。反応液を減圧濃縮し、残渣にトルエンを加え
更に減圧濃縮し、4−(4−クロロフェニル)−2−ト
リフルオロメチル−Δ3−オキサゾリン−5−オンの粗
生成物を得た。これにトルエン25ml、2−クロロア
クリル酸メチル1.80g(0.015モル)を加え、
撹拌しながらトリブチルホスフィン3.03g(0.0
15モル)を滴下した。反応液を徐々に昇温し、炭酸ガ
スの発生が始まった温度で30分間保ったのち2時間還
流した。反応混合物を減圧濃縮し、残渣をシリカゲルカ
ラムクロマトグラフィーにて精製して、5−(4−クロ
ロフェニル)−3−メトキシカルボニル−2−トリフル
オロメチルピロール1.56g(収率34.3%,m.
p180−181℃)と2−(4−クロロフェニル)−
3−メトキシカルボニル−5−トリフルオロメチルピロ
ール0.65g(収率14.3%)を得た。
【0037】(実施例6)5−(4−クロロフェニル)
−3−メトキシカルボニル−4−ニトロ−2−トリフル
オロメチルピロール(化合物番号45)の合成
【0038】
【化20】
【0039】5−(4−クロロフェニル)−3−メトキ
シカルボニル−2−トリフルオロメチルピロール0.9
7g(0.0032モル)を無水酢酸30mlに溶解
し、氷冷下に撹拌しながら90%発煙硝酸0.31ml
を滴下した。室温で1時間撹拌した後、反応混合物を氷
水に投入し、水酸化ナトリウム水溶液で中和したのちエ
ーテルで抽出した。エーテル層を無水硫酸マグネシウム
で脱水、濾過、減圧濃縮し目的物0.90gを得た。
(収率80.8%)m.p178−180℃ 上記実施例を含め本発明の化合物の代表例を第1表に示
す。
【0040】
【表101】
【0041】
【表102】
【0042】
【表103】
【0043】
【表104】
【0044】
【表105】
【0045】1H−NMR(CDCl3 ) δ(pp
m): **1 6.6(s)1H,7.0(m)4H,7.
3(m)3H,7.6(m)2H,12.5(bs)1
H **2 6.65(s)1H,7.1(t)1H,
7.5(m)1H,7.95(dd)1H,12.65
(bs)1H **3 6.85(bs)1H,7.5(m)2H,
7.75(d)1H,7.85(m)3H,8.2
(s)1H,12.65(bs)1H **4 1.4(t)3H,4.35(q)2H,
7.05(s)1H,7.35(m)2H,7.5
(s)1H,9.6(bs)1H
【0046】本発明化合物は、農業上の有害生物、衛生
害虫、貯穀害虫、衣類害虫、家屋害虫等の防除に使用で
き、その代表例として、下記のものが挙げられる。鱗翅
目害虫、例えば、ハスモンヨトウ、ヨトウガ、タマナヤ
ガ、アオムシ、タマナギンウワバ、コナガ、チャノコカ
クモンハマキ、チャハマキ、モモシンクイガ、ナシヒメ
シンクイ、ミカンハモグリガ、チャノホソガ、キンモン
ホソガ、マイマイガ、チャドクガ、ニカメイガ、コブノ
メイガ、ヨーロピアンコーンボーラー、アメリカシロヒ
トリ、スジマダラメイガ、ヘリオティス属、ヘリコベル
パ属、アグロティス属、イガ、コドリンガ、ワタアカミ
ムシ等、半翅目害虫、例えば、モモアカアブラムシ、ワ
タアブラムシ、ニセダイコンアブラムシ、ムギクビレア
ブラムシ、ホソヘリカメムシ、アオクサカメムシ、ヤノ
ネカイガラムシ、クワコナカイガラムシ、オンシツコナ
ジラミ、タバココナジラミ、ナシキジラミ、ナシグンバ
イムシ、トビイロウンカ、ヒメトビウンカ、セジロウン
カ、ツマグロヨコバイ等、鞘翅目害虫、例えば、キスジ
ノミハムシ、ウリハムシ、コロラドハムシ、イネミズゾ
ウムシ、コクゾウムシ、アズキゾウムシ、マメコガネ、
ヒメコガネ、ジアブロティカ属、タバコシバンムシ、ヒ
ラタキクイムシ、マツノマダラカミキリ、ゴマダラカミ
キリ、アグリオティス属、ニジュウヤホシテントウ、コ
クヌスト、ワタミゾウムシ等、双翅目害虫、例えば、イ
エバエ、オオクロバエ、センチニクバエ、ウリミバエ、
ミカンコミバエ、タネバエ、イネハモグリバエ、キイロ
ショウジョウバエ、サシバエ、コガタアカイエカ、ネッ
タイシマカ、シナハマダラカ等、総翅目害虫、例えば、
ミナミキイロアザミウマ、チャノキイロアザミウマ等、
膜翅目害虫、例えば、イエヒメアリ、キイロスズメバ
チ、カブラハバチ等、直翅目害虫、例えば、チャバネゴ
キブリ、ワモンゴキブリ、クロゴキブリ、トノサマバッ
タ等、等翅目害虫、例えば、イエシロアリ、ヤマトシロ
アリ等、隠翅目害虫、例えば、ヒトノミ等、シラミ目害
虫、例えば、ヒトジラミ等、ダニ類、例えば、ナミハダ
ニ、ニセナミハダニ、カンザワハダニ、ミカンハダニ、
リンゴハダニ、ミカンサビダニ、リンゴサビダニ、チャ
ノホコリダニ、ブレビパルパス属、エオテトラニカス
属、ロビンネダニ、ケナガコナダニ、コナヒョウヒダ
ニ、オウシマダニ、フタトゲチマダニ等、植物寄生性線
虫類、例えば、サツマイモネコブセンチュウ、ネグサレ
センチュウ、ダイズシストセンチュウ、イネシンガレセ
ンチュウ、マツノザイセンチュウ等。
【0047】又、近年コナガ、ウンカ、ヨコバイ、アブ
ラムシ等多くの害虫において有機リン剤、カーバメート
剤に対する抵抗性が発達し、それら薬剤の効力不足問題
を生じており、抵抗性系統の害虫にも有効な薬剤が望ま
れている。本発明化合物は感受性系統のみならず、有機
リン剤、カーバメート剤、ピレスロイド剤、抵抗性系統
の害虫にも優れた殺虫効果を有する薬剤である。
【0048】また本発明化合物は、広範囲の種類の糸状
菌に対し、すぐれた殺菌力をもっていることから、花
卉、芝、牧草を含む農園芸作物の栽培に際し発生する種
々の病害の防除に使用することが出来る。たとえば、テ
ンサイの褐斑病(Cercospora betico
la)、ラッカセイの褐斑病(Mycosphaere
lla arachidis)、黒渋病(Mycosp
haeralla berkeleyi)、キュウリの
うどんこ病(Sphaerotheca fuligi
nea)、つる枯病(Mycosphaerella
melonis)、菌核病(Sclerotinia
sclerotiorum)、灰色かび病(Botry
tis cinerea)、黒星病(Cladospo
riumcucumerinum)、トマトの灰色かび
病(Botrytis cinerea)、葉かび病
Cladosporium fulvum)、
【0049】ナスの灰色かび病(Botrytis
inerea)、黒枯病(Corynespora
elongenae)、うどんこ病(Erysiphe
cichoracearum)、イチゴの灰色かび病
Botrytis cinerea)、うどんこ病
Sohaerotheca humuli)、タマネ
ギの灰色腐敗病(Botrytis allii)、灰
色かび病(Botrytis cinerea)、イン
ゲンマメの菌核病(Sclerotinia scle
rotiorum)、灰色かび病(Botrytis
cinerea)、りんごのうどんこ病(Podosp
haera leucotricha)、黒星病(Ve
nturia inaequalis)、モニリア病
Monilinia mali)、カキのうどんこ病
Phyllactinia kakicola)、炭
そ病(Gloeosporium kaki)、角斑落
葉病(Cercospora kaki)、モモ・オウ
トウの灰星病(Monilinia fructico
la)、ブドウの灰色かび病(Botrytis ci
nerea)、うどんこ病(Uncinula nec
ator)、晩腐病(Glomerella cing
ulata)、ナシの黒星病(Venturianas
hicola)、赤星病(Gymnosporangi
um asiaticum)、黒星病(Alterna
ria kikuchiana)、チャの輪斑病(Pe
stalotia theae)、炭そ病(Colle
totrichum theae−sinensi
)、
【0050】カンキツのそうか病(Elsinoe
awcetti)、青かび病(Penicillium
italicum)、緑かび病(Penicilli
umdigitatum)、灰色かび病(Botryt
is cinerea)、オオムギのうどんこ病(Er
ysiphe graminis f.sp.hord
ei)、裸黒穂病(Ustilago nuda)、コ
ムギの赤かび病(Gibberella zeae)、
赤さび病(Puccinia recondita)、
斑点病(Cochliobolus sativu
)、眼紋病(Pseudocercosporell
herpotrichoides)、ふ枯病(Le
ptosphaeria nodorum)、うどんこ
病(Erysiphe graminis f.sp.
tritici)、紅色雪腐病(Micronectr
iella nivalis)、イネのいもち病(Py
ricularia oryzae)、紋枯病(Rhi
zoctonia solani)、馬鹿苗病(Gib
berella fujikuroi)、ごま葉枯病
Cochliobolus niyabeanu
)、タバコの菌枯病(Sclerotinia sc
lerotiorum)、うどんこ病(Erysiph
cichoracearum)、
【0051】チューリップの灰色かび病(Botryt
is cinerea)、ベントグラスの雪腐大粒菌核
病(Sclerotinia borealis)、オ
ーチャードグラスのうどんこ病(Erysiphe
raminis)、ダイズの紫斑病(Cercospo
ra kikuchii)、ジャガイモ・トマトの疫病
Phytophthora infestans)、
キュウリのべと病(Pseudoperonospor
cubensis)、ブドウのべと病(Plasm
opara viticola)などの防除に使用する
ことが出来る。
【0052】また、ベンズイミダゾール系殺菌剤(例え
ば、チオファネートメチル、ベノミル、カルベンダジ
ム)に耐性を示す灰色かび病菌(Botrytis
inerea)やテンサイ褐斑病菌(Cercospo
ra beticola)、リンゴ黒星病菌(Vent
uria inaequalis)、ナシ黒星病菌(
enturia nashicola)に対しても感受
性菌と同様に本発明化合物は有効である。
【0053】さらに、ジカルボキシイミド系殺菌剤(例
えば、ビンクロゾリン、プロシミドン、イプロジオン)
に耐性を示す灰色かび病菌(Botrytis cin
erea)に対しても感受性菌と同様に本発明化合物は
有効である。適用がより好ましい病害としては、コムギ
のうどんこ病、リンゴ黒星病が挙げられる。
【0054】本発明化合物は、水棲生物が船底、魚網等
の水中接触物に付着するのを防止するための防汚剤とし
て使用することも出来る。
【0055】また本発明化合物の中には、メヒシバ、エ
ンバク、カヤツリグサ、イチビ、イヌビユ等の各種の雑
草に高い除草活性を示すものもある。本発明化合物は温
血動物に対する毒性は低く、安全性の高い薬剤である。
【0056】
【課題を解決するための手段】
〔殺虫・殺ダニ剤、殺菌剤〕このようにして得られた本
発明化合物を実際に施用する際には他成分を加えず純粋
な形で使用できるし、また農薬として使用する目的で一
般の農薬のとり得る形態、即ち、水和剤、粒剤、粉剤、
乳剤、水溶剤、懸濁剤、フロアブル等の形態で使用する
こともできる。添加剤および担体としては固型剤を目的
とする場合は、大豆粒、小麦粉等の植物性粉末、珪藻
土、燃灰石、石こう、タルク、パイロフィライト、クレ
イ、鉱物油、植物油等の鉱物性微粉末が使用される。液
体の剤型を目的とする場合は、ケロシン、鉱油、石油、
ソルベントナフサ、キシレン、シクロヘキサン、シクロ
ヘキサノン、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキ
シド、アルコール、アセトン、トリクロルエチレン、メ
チルイソブチルケトン、鉱物油、植物油、水等を溶剤と
して使用する。これらの製剤において均一かつ安定な形
態をとるために、必要ならば界面活性剤を添加すること
もできる。このようにして得られた水和剤、乳剤、フロ
アブル剤は水で所定の濃度に希釈して懸濁液あるいは乳
濁液として、粉剤・粒剤はそのまま植物に散布する方法
で使用される。
【0057】なお、本発明化合物は単独でも十分有効で
あることは言うまでもないが、効力が不十分もしくは弱
い病害又は有害昆虫、ダニに対しては各種の殺菌剤や殺
虫・殺ダニ剤、殺線虫剤または共力剤の1種又は2種以
上と混合して使用することも出来る。本発明化合物と混
合して使用出来る殺菌剤、殺虫剤、殺ダニ剤、植物生長
調節剤の代表例を以下に示す。
【0058】殺菌剤:キャプテン、フォルペット、チウ
ラム、ジネブ、マンネブ、マンコゼブ、プロピネブ、ポ
リカーバメート、クロロタロニル、キントーゼン、キャ
プタホル、イプロジオン、プロサイミドン、ビンクロゾ
リン、フルオロイミド、サイモキサニル、メプロニル、
フルトラニル、ペンシクロン、オキシカルボキシン、ホ
セチルアルミニウム、プロパモカーブ、トリアジメホ
ン、トリアジメノール、プロピコナゾール、ジクロブト
ラゾール、ビテルタノール、ヘキサコナゾール、マイク
ロブタニル、フルシラゾール、エタコナゾール、フルオ
トリマゾール、フルトリアフェン、ペンコナゾール、ジ
ニコナゾール、サイプロコナゾーズ、フェナリモール、
トリフルミゾール、プロクロラズ、イマザリル、ペフラ
ゾエート、トリデモルフ、フェンプロピモルフ、トリホ
リン、ブチオベート、ピリフェノックス、アニラジン、
【0059】ポリオキシン、メタラキシル、オキサジキ
シル、フララキシル、イソプロチオラン、プロベナゾー
ル、ピロールニトリン、ブラストサイジンS、カスガマ
イシン、バリダマイシン、硫酸ジヒドロストレプトマイ
シン、ベノミル、カルベンダジム、チオファネートメチ
ル、ヒメキサゾール、塩基性塩化銅、塩基性硫酸銅、フ
ェンチンアセテート、水酸化トリフェニル錫、ジエトフ
ェンカルブ、メタスルホカルブ、キノメチオナート、ビ
ナパクリル、レシチン、重曹、ジチアノン、ジノカッ
プ、フェナミノスルフ、ジクロメジン、グアザチン、ド
ジン、IBP、エディフェンホス、メパニピリム、フェ
ルムゾン、トリクラミド、メタスルホカルブ、フルアジ
ナム、エトキノラック、ジメトモルフ、ピロキロン、テ
クロフタラム、フサライド。
【0060】〔殺虫・殺ダニ剤〕 有機燐およびカーバメート系殺虫剤:フェンチオン、フ
ェニトロチオン、ダイアジノン、クロルピリホス、ES
P、バミドチオン、フェントエート、ジメトエート、ホ
ルモチオン、マラソン、トリクロルホン、チオメトン、
ホスメット、ジクロルボス、アセフェート、EPBP、
メチルパラチオン、オキシジメトンメチル、エチトン、
サリチオン、シアノホス、イソキサチオン、ピリダフェ
ンチオン、ホサロン、メチダチオン、スルプロホス、ク
ロルフェンビスホス、テトラクロルビンホス、ジメチル
ビンホス、プロパホス、イソフェンホス、エチルチオメ
トン、プロフェノホス、ピラクロホス、モノクロトホ
ス、アジンホスメチル、アルディカルブ、メソミル、チ
オジカルブ、カルボフラン、カルボスルファン、ベンフ
ラカルブ、フラチオカルブ、プロポキスル、BPMC、
MTMC、MIPC、カルバリル、ピリミカーブ、エチ
オフェンカルブ、フェノキシカルブ、カルタップ、チオ
シクラム、ベンスルタップ等。
【0061】ピレスロイド系殺虫剤:ペルメトリン、ジ
ペルメトリン、デルタメスリン、フェンバレレート、フ
ェンプロパトリン、ピレトリン、アレスリン、テトラメ
スリン、レスメトリン、ジメスリン、プロパスリン、フ
ェノトリン、プロトリン、フルバリネート、シフルトリ
ン、シハロトリン、フルシトリネート、エトフェンプロ
クス、シクロプロトリン、トロラメトリン、シラフルオ
フェン、プロフェンプロクス、アクリナスリン等。
【0062】ベンゾイルウレア系その他の殺虫剤:ジフ
ルベンズロン、クロルフルアズロン、ヘキサフルムロ
ン、トリフルムロン、テトラベンズロン、フルフェノク
スロン、フルシクロクスロン、ブプロフェジン、ピリプ
ロキシフェン、メトプレン、ベンゾエピン、ジアフェン
チウロン、イミダクロプリド、フィプロニル、硫酸ニコ
チン、ロテノン、メタアルデヒド、機械油、BTや昆虫
病原ウイルスなどの微生物農薬等。
【0063】殺線虫剤:フェナミホス、ホスチアゼート
等。 殺ダニ剤:クロルベンジレート、フェニソブロモレー
ト、ジコホル、アミトラズ、BPPS、ベンゾメート、
ヘキシチアゾクス、酸化フェンブタスズ、ポリナクチ
ン、キノメチオネート、CPCBS、テトラジホン、ア
ベルメクチン、ミルベメクチン、クロフェンテジン、シ
ヘキサチン、ピリダベン、フェンピロキシメート、テブ
フェンピラド、ピリミジフェン、フェノチオカルブ、ジ
エノクロル等。 植物生長調節剤:ジベレリン類(例えばジベレリン
3 、ジベレリンA4 、ジベレリンA7 )IAA、NA
A。
【0064】
【実施例】
〔殺虫・殺ダニ剤、殺菌剤〕次に、本発明の組成物の実
施例を若干示すが、添加物及び添加割合は、これら実施
例に限定されるべきものはなく、広範囲に変化させるこ
とが可能である。製剤実施例中の部は重量部を示す。
【0065】 実施例7 水和剤 本発明化合物 40部 珪藻土 53部 高級アルコール硫酸エステル 4部 アルキルナフタレンスルホン酸塩 3部 以上を均一に混合して微細に粉砕すれば、有効成分40
%の水和剤を得る。
【0066】 実施例8 水和剤 本発明化合物 10部 高級アルコール硫酸エステル 5部 珪藻土 80部 シリカ 5部 以上を混合して微粉に粉砕すれば有効成分10%の水和
剤を得る。
【0067】 実施例9 乳剤 本発明化合物 30部 キレシン 33部 ジメチルホルムアミド 30部 ポリオキシエチレンアルキルアリルエーテル 7部 以上を混合溶解すれば、有効成分30%の乳剤を得る。
【0068】 実施例10 乳剤 本発明化合物 10部 アルキルフェニルポリオキシエチレン 5部 ジメチルホルムアミド 50部 キシレン 35部 以上を混合溶解すれば、有効成分10%の乳剤を得る。
【0069】 実施例11 粉剤 本発明化合物 10部 タルク 89部 ポリオキシエチレンアルキルアリルエーテル 1部 以上を均一に混合して微細に粉砕すれば、有効成分10
%の粉剤を得る。
【0070】 実施例12 粉剤 本発明化合物 5部 タルク 94.7部 シリカ 0.3部 以上を均一に混合して微細に粉砕すれば、有効成分5%
の粉剤を得る。
【0071】 実施例13 粒剤 本発明化合物 5部 クレー 73部 ベントナイト 20部 ジオクチルスルホサクシネートナトリウム塩 1部 リン酸ナトリウム 1部 以上をよく粉砕混合し、水を加えてよく練り合せた後、
造粒乾燥して有効成分5%の粒剤を得る。
【0072】 実施例14 懸濁剤 本発明化合物 10部 リグニンスルホン酸ナトリウム 4部 ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム 1部 キサンタンガム 0.2部 水 84.8部 以上を混合し、粒度が1ミクロン以下になるまで湿式粉
砕すれば、有効成分10%の懸濁液を得る。
【0073】
【発明の効果】
試験例1 アワヨトウに対する効力 前記薬剤の実施例8に示された水和剤の処方に従い、化
合物濃度が125ppmになるように水で希釈した。そ
の薬液中にトウモロコシ葉を30秒間浸漬し、風乾後、
アワヨトウ2令幼虫が5頭入っているシャーレにその葉
を入れた。ガラス蓋をして温度25℃、湿度65%の恒
温室内に置き、5日後に殺虫率を調査した。試験は2反
復である。試験した化合物のなかで下記のものが80%
以上の殺虫率をもたらした:2,3,4,6,7,8,
9,10,11,12,13,14,15,16,1
7,21,22,23,28,29,30,31,3
2,33,34,35,36,37,38,68,69
【0074】試験例2 ハスモンヨトウに対する効力 前記薬剤の実施例8に示された水和剤の処方に従い、化
合物濃度が125ppmになるように水で希釈した。そ
の薬液中にサツマイモ葉を30秒間浸漬し、風乾後、ハ
スモンヨトウ2令幼虫が5頭入っているシャーレにその
葉を入れた。ガラス蓋をして温度25℃、湿度65%の
恒温室内に置き、5日後に殺虫率を調査した。試験は2
反復である。試験した化合物のなかで下記のものが80
%以上の殺虫率をもたらした:2,3,4,6,7,
9,10,11,12,13,14,15,21
【0075】試験例3 ワタアブラムシに対する効力 3寸鉢に播種した発芽10日が経過したキュウリにワタ
アブラムシ成虫を接種した。1日後に成虫を除去し、産
下された若虫が寄生するキュウリに、前記薬剤の実施例
10に示された乳剤の処方に従い、化合物濃度が125
ppmになるように水で希釈した薬液を散布した。温度
25℃、湿度65%の恒温室内に置き、6日後に殺虫率
を調査した。試験は2反復である。試験した化合物のな
かで下記のものが80%以上の殺虫率をもたらした:
3,4,5,6,7,8,9,10,11,12,1
3,14,15,16,17,28,29,30,3
1,32,33,34,35,36,44,45,6
8,69
【0076】試験例4 トビイロウンカに対する効力 前記薬剤の実施例10に示された乳剤の処方に従い、化
合物濃度が125ppmになるように水で希釈した。そ
の薬液中に発芽後7日を経過したイネ幼苗を30秒間浸
漬した。風乾後、処理苗を試験管に入れ、トビイロウン
カ4令幼虫10頭を接種した。ガーゼで蓋をして温度2
5℃、湿度65%の恒温室内に置き、5日後に殺虫率を
調査した。試験は2反復である。試験した化合物のなか
で下記のものが80%以上の殺虫率をもたらした:4,
7,9,10,11,12,13,14,15,16,
17,28,29,30,31,32,35,36,4
4,45,68,69
【0077】試験例5 ナミハダニに対する効力 3寸鉢に播種したインゲンの発芽後7〜10日を経過し
た第1本葉上に、有機リン剤抵抗性のナミハダニ雌成虫
を17頭接種したのち、前記薬剤の実施例8に示された
水和剤の処方に従い、化合物濃度が125ppmになる
ように水で希釈した薬液を散布した。温度25℃、湿度
65%の恒温室内に置き、3日後に殺成虫率を調査し
た。試験は2反復である。試験した化合物のなかで下記
のものが80%以上の殺成虫率をもたらした:3,4,
5,6,7,11,12,13,14,15,16,1
7,28,31,35,68
【0078】次に、本発明化合物が各種植物病害防除剤
の有効成分として有用であることを試験例で示す。防除
効果は、調査時の供試植物の発病状態、すなわち葉、茎
等に出現する病斑や菌そうの生育の程度を肉眼観察し、
菌そう、病斑が全く認められなければ「5」、無処理区
に比べ10%程度認めれば「4」、25%程度認めれば
「3」、50%程度認めれば「2」、75%程度認めれ
ば「1」、無処理区の発病状態と差異がなければ「0」
として、0〜5の6段階に評価し、0、1、2、3、
4、5で示す。
【0079】試験例6 リンゴ黒星病防除試験(予防試
験) 素焼きポットで栽培したリンゴ幼苗(品種「国光」、3
〜4葉期)に、本発明化合物の水和剤の所定濃度の薬液
を散布し風乾させた後、リンゴ黒星病菌(Ventur
ia inaequalis)の分生胞子を接種し、照
明下(明・暗くりかえし)、20℃、高湿度の室内に2
週間保持した後、防除効果を調査した。その結果を以下
第2表に示す。
【0080】
【表2】
【0081】試験例7 コムギうどんこ病防除試験(予
防試験) 素焼きポットで栽培したコムギ幼苗(品種「農林61
号」、1.0〜1.2葉期)に本発明化合物の水和剤の
所定濃度の薬液を散布し、葉を風乾させた後、コムギう
どんこ病菌(Erysiphe graminis
f.sp.tritici)の分生胞子を振り払い接種
し、22〜25℃の室温で7日間生育させ、防除効果を
調査した。その結果を以下第3表に示す。
【0082】
【表3】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 // C07B 61/00 300 (72)発明者 満井 順 神奈川県小田原市高田字柳町345 日本曹 達株式会社小田原研究所内 (72)発明者 佐野 愼亮 神奈川県小田原市高田字柳町345 日本曹 達株式会社小田原研究所内 (72)発明者 山中 誉 神奈川県小田原市高田字柳町345 日本曹 達株式会社小田原研究所内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 式〔I〕 【化1】 〔式中、R1 は水素原子、置換基を有してもよいアルキ
    ル基、アラルキル基、アルケニル基、アルキニル基また
    はシアノ基を表す。R2 はハロアルキル基を表す。R3
    はシアノ基またはCOOr1 (r1 はアルキル基を表
    す。)を表す。R4 は水素原子、ハロゲン原子またはニ
    トロ基を表す。R5 は置換基を有してもよいフェニル基
    または置換基を有してもよいナフチル基を表す。〕で表
    されるピロール化合物。
  2. 【請求項2】 式〔II〕 【化2】 〔式中、R2 、R5 は前記と同じ意味を表す。〕で表さ
    れるアザラクトン化合物と、式〔III 〕 H2 C=CXR3 〔III 〕 〔式中、R3 は前記と同じ意味を表し、Xはハロゲン原
    子を表す。〕で表される化合物とを、3価のリン化合物
    存在下に反応させることを特徴とする、式〔I-1〕 【化3】 〔式中、R2 、R3 、R5 は前記と同じ意味を表す。〕
    で表されるピロール化合物の製法。
  3. 【請求項3】 式〔II〕 【化4】 〔式中、R2 、R5 は前記と同じ意味を表す。〕で表さ
    れるアザラクトン化合物と、式〔III ′〕 HC≡CR3 ′ 〔III ′〕 〔式中、R3 ′はアルコキシカルボニル基を表す。〕で
    表される化合物とを、3価のリン化合物存在下に反応さ
    せることを特徴とする、式〔I-2 〕 【化5】 〔式中、R2 、R3 ′、R5 は前記と同じ意味を表
    す。〕で表されるピロール化合物の製法。
  4. 【請求項4】 式〔I〕 【化6】 〔式中、R1 、R2 、R3 、R4 、R5 は前記と同じ意
    味を表す。〕で表されるピロール化合物の1種または2
    種以上を有効成分として含有することを特徴とする殺虫
    ・殺ダニ剤。
  5. 【請求項5】 式〔I〕 【化7】 〔式中、R1 、R2 、R3 、R4 、R5 は前記と同じ意
    味を表す。〕で表されるピロール化合物の1種または2
    種以上を有効成分として含有することを特徴とする農園
    芸用殺菌剤。
JP6314095A 1993-11-24 1994-11-24 ピロール化合物、製法、殺虫・殺ダニ剤および農園芸用殺菌剤 Pending JPH07196608A (ja)

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