JPH06287187A - 新規なピラゾ−ル誘導体及びその農園芸用殺菌剤 - Google Patents

新規なピラゾ−ル誘導体及びその農園芸用殺菌剤

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JPH06287187A
JPH06287187A JP10024293A JP10024293A JPH06287187A JP H06287187 A JPH06287187 A JP H06287187A JP 10024293 A JP10024293 A JP 10024293A JP 10024293 A JP10024293 A JP 10024293A JP H06287187 A JPH06287187 A JP H06287187A
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JP
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acid
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Application number
JP10024293A
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English (en)
Inventor
Teruyuki Iihama
照幸 飯浜
Isamu Kasahara
勇 笠原
Akira Hashimoto
章 橋本
Susumu Shimoda
進 下田
Hiroyasu Hosokawa
浩靖 細川
Yori Yokota
因 横田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Soda Co Ltd
Original Assignee
Nippon Soda Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 一般式〔I〕〔式中、Qは(C),(D)
を、YはCR6 又はNを、R1 ,R2 ,R3 ,R4 ,R
6 は水素、ハロゲン、アルキル基、アルコキシ基等を、
またR1 とR2 とが一緒になって環を形成してもよく、
5 は水素、ハロゲン、アルキル基、アルコキシ基、ア
ルケニルオキシ基等を、またR4 とR5 とが一緒になっ
て環を形成してもよく、Aはヘテロ環を、Xはハロゲ
ン、アルキル基等を、mは0〜6を、Bは(E),
(F),(G)を、r1 〜r6 は、水素、ハロゲン、ヒ
ドロキシ基等を表し、さらに、r1 〜r6 とR4 とが一
緒になって環を形成してもよい。〕で表されるピラゾー
ル誘導体、その塩、農園芸用殺菌剤。 【化1】 【効果】 テンサイ褐斑病、コムギうどんこ病、イネい
もち病、リンゴ黒星病、キュウリ灰色かび病、ラッカセ
イ褐斑病等の病害に効果がある。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、新規なピラゾール誘導
体、その農園芸用殺菌剤に関する。
【0002】
【従来の技術】農園芸作物の栽培に当り、作物の病中害
に対して多数の防除薬剤が使用されているが、その防除
効力が不十分であったり、薬剤耐性の病原菌や害虫の出
現によりその使用が制限されたり、また植物体に薬害や
汚染を生じたり、あるいは人畜魚類に対する毒性が強か
ったりすることから、必ずしも満足すべき防除薬とは言
い難いものが少なくない。従って、かかる欠点の少ない
安全に使用できる薬剤の出現が強く要請されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、工業
的に有利に合成でき効果が確実で安全に使用できる農園
芸用殺菌剤となりうる新規化合物を提供することにあ
る。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、一般式〔I〕
【化5】 〔式中、Qは
【化6】 を表し、YはCR6 又はNを表し、R1 ,R2 ,R3
4 ,R6 は同一又は相異なって、水素原子、ハロゲン
原子、置換されていてもよいアルキル基、置換されてい
てもよいアルコキシ基、置換されていてもよいアルケニ
ルオキシ基、置換されていてもよいアルキニルオキシ
基、ヒドロキシ基を表し、またR1 とR2 とが一緒にな
って環を形成してもよく、R5 は水素原子、ハロゲン原
子、置換されていてもよいアルキル基、置換されていて
もよいアルコキシ基、置換されていてもよいアルケニル
オキシ基、置換されていてもよいアルキニルオキシ基、
ヒドロキシ基、置換されていてもよいアルキルチオ基を
表し、またR4 とR5 とが一緒になって環を形成しても
よく、AはN,O,Sを1〜3個含む5〜6員のヘテロ
環を表し、Xはハロゲン原子、置換されていてもよいア
ルキル基、置換されていてもよいアルコキシ基、置換さ
れていてもよいアルキルチオ基、置換されていてもよい
アリール基、置換されていてもよいアミノ基、ニトロ
基、置換されていてもよいアシル基、置換されていても
よいアルコキシカルボニル基を表し、mは0〜6の整数
を表し(mが2以上のときXは同一でも相異なってもよ
い。)、Bは
【化7】 (式中、r1 ,r2 ,r3 ,r4 ,r5 ,r6 は同一又
は相異なって、水素原子、ハロゲン原子、ヒドロキシ
基、置換されていてもよいアルキル基、置換されていて
もよいアルコキシ基、置換されていてもよいアルキルチ
オ基、置換されていてもよいアミノ基又は置換されてい
てもよいアシルオキシ基を、またr1 とr2、r3 とr
4 又はr5 とr6 は一緒になってオキソ基、ヒドロキシ
イミノ基又は置換されていてもよいアルキルオキシイミ
ノ基を表し、さらに、r1 〜r6 とR4 とが一緒になっ
て環を形成してもよい。)を表す。〕で表されるピラゾ
ール誘導体又はその塩及びその農園芸用殺菌剤である。
【0005】本発明化合物の製造法は次の通りである。 (1−1)R5 がヒドロキシ基のとき
【化8】 式中、Rはアルキル基を示し、Y,R1 〜R4 ,A,
B,X,mは前記と同じ意味を示す。
【0006】(1−2)R4 がヒドロキシ基のとき
【化9】 式中、Rはアルキル基を示し、Y,R1 〜R3 ,R5
A,B,mは前記と同じ意味を示す。
【0007】(1−1),(1−2)の反応は、通常、
一般式〔II〕と一般式〔III 〕もしくは一般式〔IV〕と
一般式〔V〕またはそれらの塩を無溶媒、好ましくは溶
媒中、反応温度0〜150℃で10分間〜24時間撹拌
することにより得られる。使用しうる溶媒として、エタ
ノール、メタノールなどのアルコール類、ジエチルエー
テル、テトラヒドロフラン、ジオキサンなどのエーテル
類、メチルセロソルブ、エチルセロソルブなどのセロソ
ルブ類、ベンゼン、トルエンなどの芳香族炭化水素類な
どが挙げられる。これらの溶媒は単独、または種々の混
合比で2種またはそれ以上の混合溶媒として用いること
ができる。本反応は触媒の存在は必須ではないが、酸ま
たは塩基を添加すると反応が著しく促進されることがあ
る。酸としてはギ酸、酢酸などの有機酸、塩酸、硫酸な
どの無機酸、四塩化チタン、三フッ化ホウ素などのルイ
ス酸などが挙げられる。塩基としては水酸化ナトリウ
ム、水酸化カリウム、ナトリウムエチラート、ナトリウ
ムメチラートなどの無機塩基やピリジン、トリエチルア
ミンなどの有機塩基が挙げられる。また、〔III 〕,
〔IV〕などのヒドラジンはHCl,HBr等との塩また
は水和物でもよい。
【0008】(2−1)R5 がハロゲンのとき
【化10】 式中、Halはハロゲン原子を示し、Y,R1 〜R4
A,B,X,mは前記と同じ意味を示す。
【0009】(2−2)R4 がハロゲンのとき
【化11】 式中、Halはハロゲン原子を示し、Y,R1 〜R3
5 ,A,B,X,mは前記と同じ意味を示す。
【0010】(2−1),(2−2)の反応は、通常1
〜10当量のハロゲン化剤を、必ずしも溶媒は必要では
ないが、一般的には溶媒の存在下反応温度20〜150
℃で、0.5〜24時間反応させハロゲン誘導体を合成
する。ハロゲン化剤としてはオキシ塩化リン、塩化チオ
ニル、五塩化リン、ホスゲン、三臭化リン、臭化チオニ
ル等が挙げられ、また溶媒としてベンゼン、トルエン等
の芳香族炭化水素類、テトラクロルエチレン等のハロゲ
ン化炭化水素類等が用いられる。
【0011】(3−1)R5 が水素のとき
【化12】 式中、Halはハロゲン原子を示し、Y,R1 〜R4
A,B,X,mは前記と同じ意味を示す。
【0012】(3−2)R4 が水素のとき
【化13】 式中、Halはハロゲン原子を示し、Y,R1 〜R3
5 ,A,B,X,mは前記と同じ意味を示す。
【0013】(3−1),(3−2)の反応において
は、溶媒中、触媒存在下、水素ガスと常圧あるいは、加
圧下、室温〜50℃で接触させることにより得られる。
溶媒としては、メタノール、エタノール等のアルコール
類、酢酸エチル等のエステル類、ベンゼン、トルエン等
の芳香族炭化水素類、ジオキサン等のエーテル類、水及
びそれらの混合物等が挙げられる。触媒としては、パラ
ジウム炭素等が挙げられ、水素圧は1〜10気圧が好ま
しい。また好ましくは、脱ハロゲン化水素剤の存在下で
反応を行なう。脱ハロゲン化水素剤としては、炭酸ナト
リウム、酢酸ナトリウム、トリエチルアミン等の塩基が
挙げられる。
【0014】(4−1)R5 が置換されていてもよいア
ルコキシ基、置換されていてもよいアルケニルオキシ
基、置換されていてもよいアルキニルオキシ基のとき
【化14】 式中、Rは置換されていてもよいアルキル基、置換され
ていてもよいアルケニル基又は置換されていてもよいア
ルキニル基を示し、Y,R1 〜R4 ,A,B,X,mは
前記と同じ意味を示す。
【0015】(4−2)R4 が置換されていてもよいア
ルコキシ基、置換されていてもよいアルケニルオキシ基
又は置換されていてもよいアルキニルオキシ基のとき
【化15】 式中、rは置換されていてもよいアルキル基、置換され
ていてもよいアルケニル基、置換されていてもよいアル
キニル基を示し、Y,R1 〜R3 ,R5 ,A,B,X,
mは前記と同じ意味を示す。
【0016】(4−1),(4−2)の反応において
は、一般式〔I′−1〕あるいは〔I′−2〕を水ある
いはアルコールなどの溶媒中、水酸化ナトリウム、水酸
化カリウム、ナトリウムアルコラートなどの塩基存在
下、硝酸銀水溶液を0〜50℃で作用させることにより
得られる一般式〔I′−1〕あるいは〔I′−2〕の銀
塩を溶媒中、R−Lまたはr−L〔式中、Lは脱離基を
表わし、R,rは前記と同じ意味を表す。〕と室温〜1
50℃で10分間〜24時間反応させることにより合成
される。使用しうる溶媒として、ジエチルエーテル、テ
トラヒドロフラン、ジオキサンなどのエーテル類、ベン
ゼン、トルエンなどの芳香族炭化水素類などが挙げられ
る。Lの脱離基としては、ヨウ素、臭素、塩素のような
ハロゲン原子などが挙げられる。
【0017】または、一般式〔I′−1〕あるいは
〔I′−2〕を溶媒中、R−Lまたはr−L〔式中、
R,r,Lは前記と同じ意味を表す。〕と酸化銀あるい
は炭酸銀存在下、室温〜150℃で10分間〜24時間
反応させることにより合成される。使用しうる溶媒とし
てジエチルエーテルテトラヒドロフラン、ジオキサンな
どのエーテル類、ベンゼン、トルエンなどの芳香族炭化
水素類などが挙げられる。
【0018】(5)R5 が置換されていてもよいアルキ
ル基の時
【化16】 式中、A,B,R1 〜R4 ,X,Y,m,Halは前記
と同じ意味を示し、R5 ′は置換されていてもよいアル
キル基を示す。本反応は、一般式〔I′−3〕とグリニ
ヤール試薬、一般式〔VI〕をニッケル触媒存在下、−7
8℃〜100℃にて10分〜24時間撹拌することによ
り得られる。使用しうる溶媒としては、ジエチルエーテ
ル、テトラヒドロフラン、1,2−ジメトキシエタンな
どのエーテル類、ベンゼン、トルエンなどの芳香族炭化
水素類などが挙げられる。触媒としてはNiX′2 L′
2 (X′=ハロゲン、L′2 =2PPh3 ,dppe,
dppp,bpyなど)で示されるNi(II)錯体が挙
げられる。ここでdppe=Ph2 P(CH2 2 PP
2 ,dppp=Ph2 P(CH2 3 PPh2 ,bp
y=2,2′−bipyridylを示す。
【0019】(6−1)R5 が置換されていてもよいア
ルキル基あるいはR4 と一緒になって環を形成する時
【化17】 式中、A,B,R1 〜R4 ,X,Y,mは前記と同じ意
味を示す。R5 ″は置換されていてもよいアルキル基あ
るいはR4 と一緒になって環を示す。
【0020】(6−2)R4 がアルキル基あるいはR5
と一緒になって環を形成する時
【化18】 式中、A,B,R1 〜R3 ,R5 ,X,Y,mは前記と
同じ意味を示す。R4 ″は置換されていてもよいアルキ
ル基あるいはR5 と一緒になって環を示す。(6−
1),(6−2)の反応は、通常、一般式〔VII 〕と一
般式〔III 〕もしくは一般式〔IV〕と一般式〔V′〕ま
たはそれらの塩を無溶媒、好ましくは溶媒中、反応温度
0〜150℃で10分間〜24時間撹拌することにより
得られる。使用しうる溶媒として、エタノール、メタノ
ールなどのアルコール類、ジエチルエーテル、テトラヒ
ドロフラン、ジオキサンなどのエーテル類、メチルセロ
ソルブ、エチルセロソルブなどのセロソルブ類、ベンゼ
ン、トルエンなどの芳香族炭化水素類などが挙げられ
る。これらの溶媒は単独、または種々の混合比で2種ま
たはそれ以上の混合溶媒として用いることができる。本
反応は触媒の存在は必須ではないが、酸または塩基を添
加すると反応が著しく促進されることがある。酸として
はギ酸、酢酸などの有機酸、塩酸、硫酸などの無機酸、
四塩化チタン、三フッ化ホウ素などのルイス酸などが挙
げられる。塩基としては水酸化ナトリウム、水酸化カリ
ウム、ナトリウムエチラート、ナトリウムメチラートな
どの無機塩基やピリジン、トリエチルアミンなどの有機
塩基が挙げられる。また、〔III 〕,〔IV〕のヒドラジ
ンはHCl,HBr等との塩又は水和物でもよい。
【0021】(7)
【化19】 L″はハロゲン原子、あるいはメタンスルホニル基など
の脱離基を示し、X,Y,R1 〜R5 ,A,B,mは前
記と同じ意味を示す。本反応は、一般式〔VIII〕および
一般式〔IX〕を無溶媒、好ましくは溶媒中、塩基等の脱
酸剤存在下、反応温度0〜150℃で10分間〜24時
間撹拌することにより得られる。使用しうる溶媒とし
て、アセトン、2−ブタノンなどのケトン類、エーテ
ル、テトラヒドロフランなどのエーテル類、ベンゼン、
トルエンなどの芳香族炭化水素類、アセトニトリル、
N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシ
ド、スルホランなどが挙げられる。塩基として、ピリジ
ン、トリエチルアミン、ジメチルアニリン、DBUなど
の有機塩基(これらは場合によっては溶媒としても使用
できる)、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸カ
リウム、炭酸ナトリウム、水素化ナトリウムなどの無機
塩基が挙げられる。また出発化合物一般式〔IX〕は例え
ば次のようにして合成することができる。 R4 =Hのとき
【化20】
【0022】(8)
【化21】 式中、A,R1 〜R5 ,X,Y,r1 ,r2 ,mは前記
と同じ意味を示す。本反応は、水溶媒中、過マンガン酸
カリウムと10分〜24時間、20〜100℃にて撹拌
することにより得られる。またACS Monogra
ph 186“Oxidations in Orga
nic Chemistry”1990,103−10
4に記載されている二酸化セレン、二酸化マンガン、無
水クロム酸等の酸化剤を用いても得ることができる。ま
た、本反応で得られるカルボニル基の適当な改変によ
り、アルコール誘導体、ハロゲン誘導体等、種々の官能
基に変換できる。
【0023】(9)
【化22】 がキノリンの時は次に示す製造法でもよい。
【化23】 式中、Ra は置換されていてもよいアルキル基、置換さ
れていてもよいフェニル基を、Rb 〜Rd はアルキル基
を、もしくはRb とRd で環を形成していてもよく、
Y,R1 〜R3 ,B,Qは前記と同じ意味を示す。
【0024】(9−a) 〔X〕→〔I′−16〕の反応はアニリン誘導体〔X〕
をケトエステル等のβ−ジカルボニル誘導体〔XI〕あ
るいはアルコキシメチレン置換マロン酸誘導体〔XIII
〕と0〜150℃にて10分〜72時間撹拌すること
により得られる。使用しうる溶媒としてはメタノール、
エタノールなどのアルコール類、ベンゼン、トルエンな
どの芳香族炭化水素、ジエチルエーテル、テトラヒドロ
フランなどのエーテル類が挙げられる。本反応は触媒の
存在は必須ではないが、酸、塩基、脱水剤を添加すると
反応が促進される事がある。酸としては、酢酸、p−ト
ルエンスルホン酸などの有機酸、塩酸、硫酸などの無機
酸、塩基としては水酸化ナトリウム、ナトリウムメチラ
ート、ピリジン等、脱水剤としては硫酸マグネシウム、
五酸化リンが挙げられる。本反応は〔I′−16〕のキ
ノリン体まで閉環せずに付加体〔XII〕又は〔XIV〕が
得られる場合がある。その場合は付加体〔XII〕又は
〔XIV〕をキシレン、メシチレン等の炭化水素類、ある
いはジフェニルエーテル等のエーテル類中、100〜3
00℃で30分〜12時間撹拌することによりキノリン
体〔I′−16〕が得られる。
【0025】(9−b) 〔I′−16〕→〔I′−17〕の反応は通常1〜10
当量のハロゲン化剤を無溶媒または溶媒中、0〜150
℃で30分〜24時間反応させハロゲン誘導体を合成す
る。ハロゲン化剤としてはオキシ塩化リン、塩化チオニ
ル、五塩化リン、ホスゲン、三臭化リンが挙げられ、ま
た溶媒としてベンゼン、トルエン等の芳香族炭化水素
類、テトラクロルエチレン等のハロゲン化炭化水素類が
用いられる。本反応は触媒の存在は必須ではないが、
N,N−ジメチルアニリン等のアミン類を添加すると反
応が促進される事がある。
【0026】(9−c) 〔I′−17〕→〔I′−18〕 得られたハロゲン体のハロゲン部分の適当な改変(還
元、アルコール、アミン、メルカプタンあるいはグリニ
ヤール試薬、活性メチレン化合物等との置換反応)によ
り種々の誘導体に変換できる。
【0027】(10)
【化24】 がキノキサリンのときは次に示す製造法でもよい。
【化25】 式中、Re ,Rf は水素原子、置換されていてもよいア
ルキル、水酸基、置換されていてもよいフェニル基を、
Y,R1 〜R3 ,B,Qは前記と同じ意味を示す。反応
は、フェニレンジアミン体〔XV〕をジケトン、ケトカ
ルボン酸誘導体、グリオキザール誘導体、シュウ酸誘導
体等のα−ジカルボニル化合物と溶媒中、0〜200
℃、好ましくは室温〜150℃で1時間〜48時間撹拌
する事により得られる。使用する溶媒としてエタノー
ル、メタノールなどのアルコール類、ベンゼン、トルエ
ンなどの芳香族炭化水素が挙げられる。本反応は触媒の
存在は必須ではないが、酸または塩基、脱水剤を添加す
ると反応が促進されることがある。酸としては塩酸、硫
酸などの無機酸、p−トルエンスルホン酸などの有機
酸、塩基としてはトリエチルアミン、ピリジン等の有機
塩基、炭酸カリウム等の無機塩基、脱水剤としては五酸
化リン、ジシクロヘキシルカルボジイミド等が挙げられ
る。
【0028】Re あるいはRf が水酸基の場合は前記
(9−b)と同様な反応によりRe ,Rf =ハロゲンの
化合物を得る事ができ、更にそのハロゲン部分の適当な
改変により種々の誘導体に変換できる。
【0029】(11)
【化26】 がベンズオキサゾール、ベンズチアゾール、ベンズイミ
ダゾールのときは次に示す製造法でもよい。 (11−1)
【化27】 式中、Zは、O,S,NRh (式中、Rh は置換されて
いてもよいアルキル基、置換されていてもよいアリール
基を表す。)を示し、Rg は置換されていてもよいアル
キル基、置換されていてもよいフェニル基を示し、Y,
1 〜R3 ,B,Qは前記と同じ意味を示す。本反応
は、カルボン酸(Rg COOH)あるいは、酸ハライド
(Rg CO−Hal)、酸無水物(Rg COOCO
g )、カルボン酸エステル(Rg COORi (Ri
アルキル基、フェニル基を表す。))、オルトエステル
g C(ORi 3 (Ri は前記と同じ意味を表す。)
等のカルボン酸誘導体をアミノフェノール類、アミノチ
オフェノール類、フェニレンジアミン類と溶媒中0〜2
00℃で1時間〜48時間撹拌することにより得られ
る。使用しうる溶媒としてベンゼン、トルエンなどの芳
香族炭化水素、クロロホルム等のハロゲン化炭化水素、
DMF等を用いる事ができる。本反応は触媒の存在は必
須ではないが酸、塩基、脱水剤を添加すると反応が促進
されることがある。酸としては硫酸などの無機酸、p−
トルエンスルホン酸などの有機酸、塩基としては炭酸カ
リウムなどの無機塩基、トリエチルアミン、DBU等の
有機塩基、脱水剤としては五酸化リン等が挙げられる。
【0030】(11−2)
【化28】 式中、Z,Y,R1 〜R3 ,B,Qは前記と同じ意味を
示す。本反応は、炭酸エステル、ハロギ酸エステル、ホ
スゲン、TCF、カルボニルジイミダゾール等のカルボ
ニル化剤と溶媒中、0〜200℃で1時間〜48時間撹
拌することにより得られる。使用しうる溶媒としてベン
ゼン、トルエンなどの芳香族炭化水素、クロロホルム等
のハロゲン化炭化水素などを用いることができる。本反
応は必要により酸、塩基を添加すればよい。酸としては
硫酸などの無機酸、p−トルエンスルホン酸などの有機
酸、塩基としては炭酸カリウムなどの無機塩基、トリエ
チルアミン、DBU等の有機塩基等が挙げられる。
〔I′−21〕は前記(9−b),(9−c)と同様の
反応により種々の誘導体に変換できる。
【0031】(12)次に示す製造法でもよい。
【化29】 式中、R1 ,R2 ,R3 ,Yは前記と同じ意味を表し、
nは2〜5の整数を表す。〔I′−22〕は前記(2−
1),(3−1),(4−1)と同様の方法により各種
誘導体に変換できる。
【0032】いずれの場合も反応終了後は通常の後処理
を行うことにより目的物を得ることができる。本発明化
合物の構造は、IR,NMR,MASS等から決定し
た。本発明化合物で、ピラゾール環にヒドロキシ基が置
換された場合、次式のように互変異性体が存在し得る。
【化30】
【0033】
【実施例】次に実施例を挙げ、本発明を具体的に説明す
る。
【0034】実施例1 3−(4−ヒドロキシ−6−キノリルメチル)−5−メ
トキシ−1−(6−メチル−2−ピリジル)ピラゾール
(化合物番号 III−10)
【化31】 3−(4−アミノベンジル)−5−メトキシ−1−(6
−メチル−2−ピリジル)ピラゾール3.00gをメタ
ノール60mlに溶解し、これにメトキシメチレンメル
ドラム酸1.93gを加え2.5時間加熱還流した。メ
タノールを減圧濃縮後反応混合物にジフェニルエーテル
50mlを加え窒素雰囲気下1.5時間加熱還流した。
減圧濃縮後粗生成物をシリカゲルクロマトグラフィー
(溶出液;ベンゼン:メタノール=10:1〜6:1
(v/v))精製して目的物0.93g(mp.87−
89℃)を得た。 収率26%
【0035】実施例2 3−(4−クロロ−6−キノリルメチル)−5−メトキ
シ−1−(6−メチル−2−ピリジル)ピラゾール(化
合物番号 III−15)
【化32】 3−(4−ヒドロキシ−6−キノリルメチル)−5−メ
トキシ−1−(6−メチル−2−ピリジル)ピラゾール
0.83gにオキシ塩化リン4ml、N,N−ジメチル
アニリン0.29gを加え室温にて3時間撹拌した。オ
キシ塩化リンを減圧留去後反応液を氷水に加えこれに炭
酸水素ナトリウムを加え中和し、酢酸エチルで抽出し
た。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥後減圧濃縮し
得られた粗生成物をシリカゲルクロマトグラフィー(溶
出液;ヘキサン:アセトン=2:1(v/v))精製し
て目的物0.55g(mp.102−104℃)を得
た。 収率63%
【0036】実施例3 5−メトキシ−1−(6−メチル−2−ピリジル)−3
−(6−キノリルメチル)ピラゾール(化合物番号 III
−1)
【化33】 3−(4−クロロ−6−キノリルメチル)−5−メトキ
シ−1−(6−メチル−2−ピリジル)ピラゾール0.
45gをトルエン10ml、エタノール5mlに溶解し
炭酸ナトリウム0.95gの水溶液5mlを加え窒素雰
囲気下5%パラジウム炭素0.10gを加えた。水素ガ
ス雰囲気下室温にて1時間撹拌した。触媒をセライトを
用いてろ去した後ろ液に水、クロロホルムを加え分液し
た。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥後減圧濃縮し
得られた粗生成物をシリカゲルクロマトグラフィー(溶
出液;ヘキサン:酢酸エチル=1:3(v/v))精製
し目的物0.29g(nD 22.01.6084)を得た。 収率71%
【0037】実施例4 5−メトキシ−3−(4−メトキシ−7−キノリルメチ
ル)−1−(6−メチル−2−ピリジル)ピラゾール
(化合物番号 II−11)
【化34】 3−(4−クロロ−7−キノリルメチル)−5−メトキ
シ−1−(6−メチル−2−ピリジル)ピラゾール0.
20gをトルエン8mlに溶解し28%ナトリウムメチ
ラートメタノール溶液0.13gを加え22時間加熱還
流した。放冷後反応混合物に水を加えクロロホルムで抽
出した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥後減圧濃
縮し得られた粗生成物をシリカゲルクロマトグラフィー
(溶出液;ヘキサン:アセトン=1:1(v/v))精
製し目的物0.13g(nD 25.31.5972)を得、
原料を0.05g回収した。 収率65%
【0038】実施例5 4−メチル−3−(6−メチル−2−ピリジル)−1−
(8−キノリルメチル)ピラゾール(化合物番号 VIII
−7)
【化35】 4−メチル−3−(6−メチル−2−ピリジル)ピラゾ
ール0.70gをN,N−ジメチルホルムアミド10m
lに溶解し、炭酸カリウム0.56g、8−ブロモメチ
ルキノリン1.35gを加え室温にて18時間撹拌し
た。反応液を氷水に注ぎ酢酸エチルにて抽出し、有機層
を無水硫酸マグネシウムで乾燥した。減圧濃縮し得られ
た粗生成物をシリカゲルクロマトグラフィー(溶出液;
ヘキサン:酢酸エチル=9:1(v/v))精製し目的
物0.53g(mp.107−108℃)を得た。 収率42%
【0039】実施例6 4−メチル−3−(6−メチル−2−ピリジル)−1−
(6−キノキサリルカルボニル)ピラゾール(化合物番
号 VIII−26)
【化36】 キノキサリン−6−カルボン酸0.55gをベンゼン2
0mlに懸濁させ塩化チオニル0.7ml、トリエチル
アミン2滴加え3時間加熱還流した。反応混合物を減圧
濃縮した後更にベンゼンを加え減圧濃縮を行ない酸クロ
ライドを得た。4−メチル−3−(6−メチル−2−ピ
リジル)ピラゾール0.52gをベンゼン20mlに溶
解し、炭酸カリウム1.04g、更に上記で合成した酸
クロライドを加え室温で3時間撹拌した。反応液に氷水
を加えジクロロメタンで抽出し、これを飽和食塩水にて
洗浄した後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。減圧濃
縮後得られた粗生成物をジエチルエーテルにて洗浄し目
的物0.90g(mp.188−190℃)を得た。 収率84%
【0040】実施例7 3−メトキシ−2−(6−メチル−2−ピリジル)−7
−(5−キノリル)−4,5,6,7−テトラヒドロ−
2H−インダゾール(化合物番号 IX−8)
【化37】 3−ヒドロキシ−2−(6−メチル−2−ピリジル)−
7−(5−キノリル)−4,5,6,7−テトラヒドロ
−2H−インダゾール0.11gをテトラヒドロフラン
5mlに溶解し、ヨウ化メチル0.07g、酸化銀0.
06g加え室温で24時間撹拌し、更にヨウ化メチル
0.07g、酸化銀0.06gを追加し50℃で3.5
時間撹拌した。不溶物をろ去、クロロホルム、酢酸エチ
ルで洗浄した後ろ液を減圧濃縮した。得られた粗生成物
をシリカゲルクロマトグラフィー(溶出液;クロロホル
ム:酢酸エチル=15:1〜10:1(v/v))精製
して、目的物0.04g(mp.131−132℃)を
得た。 収率35%
【0041】前記実施例を含め、本発明化合物の代表例
を第1表〜第9表に示す。
【0042】
【表101】
【0043】
【表102】
【0044】
【表103】
【0045】
【表104】
【0046】
【表201】
【0047】
【表202】
【0048】
【表301】
【0049】
【表302】
【0050】
【表401】
【0051】
【表402】
【0052】
【表501】
【0053】
【表502】
【0054】
【表601】
【0055】
【表602】
【0056】
【表701】
【0057】
【表702】
【0058】
【表703】
【0059】
【表704】
【0060】
【表801】
【0061】
【表802】
【0062】
【表803】
【0063】
【表804】
【0064】
【表805】
【0065】
【表901】
【0066】
【表902】
【0067】
【表903】
【0068】
【表904】
【0069】本発明化合物は、広範囲の種類の糸状菌に
対し、すぐれた殺菌力をもっていることから、花卉、
芝、牧草を含む農園芸作物の栽培に際し発生する種々の
病害の防除に使用することが出来る。たとえば、テンサ
イの褐斑病(Cercospora beticol
)、ラッカセイの褐斑病(Mycosphaerel
la arachidis)、黒渋病(Mycosph
aerella berkeleyi)、キュウリのう
どんこ病(Sphaerotheca fuligin
ea)、つる枯病(Mycosphaerella
elonis)、菌核病(Sclerotinia
clerotiorum)、灰色かび病(Botryt
is cinerea)、黒星病(Cladospor
ium cucumerinum)、トマトの灰色かび
病(Botrytis cinerea)、葉かび病
Cladosporium fulvum)、
【0070】ナスの灰色かび病(Botrytis
inerea)、黒枯病(Corynespora
elongenae)、うどんこ病(Erysiphe
cichoracearum)、イチゴの灰色かび病
Botrytis cinerea)、うどんこ病
Sohaerotheca humuli)、タマネ
ギの灰色腐敗病(Botrytis allii)、灰
色かび病(Botrytis cinerea)、イン
ゲンマメの菌核病(Sclerotinia scle
rotiorum)、灰色かび病(Botrytis
cinerea)、りんごのうどんこ病(Podosp
haera leucotricha)、黒星病(Ve
nturia inaequalis)、モニリア病
Monilinia mali)、カキのうどんこ病
Phyllactinia kakicola)、炭
そ病(Gloeosporium kaki)、角斑落
葉病(Cercospora kaki)、モモ・オウ
トウの灰星病(Monilinia fructico
la)、ブドウの灰色かび病(Botrytis ci
nerea)、うどんこ病(Uncinula nec
ator)、晩腐病(Glomerella cing
ulata)、ナシの黒星病(Venturianas
hicola)、赤星病(Gymnosporangi
um asiaticum)、黒斑病(Alterna
ria kikuchiana)、チャの輪斑病(Pe
stalotia theae)、炭そ病(Colle
totrichum theae−sinensi
)、
【0071】カンキツのそうか病(Elsinoe
awcetti)、青かび病(Penicillium
italicum)、緑かび病(Penicilli
umdigitatum)、灰色かび病(Botryt
is cinerea)、オオムギのうどんこ病(Er
ysiphe graminis f.sp.hord
ei)、裸黒穂病(Ustilago nuda)、コ
ムギの赤かび病(Gibberella zeae)、
赤さび病(Puccinia recondita)、
斑点病(Cochliobolus sativu
)、眼紋病(Pseudocercosporell
herpotrichoides)、ふ枯病(Le
ptosphaeria nodorum)、うどんこ
病(Erysiphe graminis f.sp.
tritici)、紅色雪腐病(Micronectr
iella nivalis)、イネのいもち病(Py
ricularia oryzae)、紋枯病(Rhi
zoctonia solani)、馬鹿苗病(Gib
berella fujikuroi)、ごま葉枯病
Cochliobolus niyabeanu
)、タバコの菌核病(Sclerotinia sc
lerotiorum)、うどんこ病(Erysiph
cichoracearum)、
【0072】チューリップの灰色かび病(Botryt
is cinerea)、ベントグラスの雪腐大粒菌核
病(Sclerotinia borealis)、オ
ーチャードグラスのうどんこ病(Erysiphe
raminis)、ダイズの紫斑病(Cercospo
ra kikuchii)、ジャガイモ・トマトの疫病
Phytophthora infestans)、
キュウリのべと病(Pseudoperonospor
cubensis)、ブドウのべと病(Plasm
opara viticola)などの防除に使用する
ことが出来る。
【0073】また、ベンズイミダゾール系殺菌剤(例え
ば、チオファネートメチル、ベノミル、カルベンダジ
ム)に耐性を示す灰色かび病菌(Botrytis
inerea)やテンサイ褐斑病菌(Cercospo
ra beticola)、リンゴ黒星病菌(Vent
uria inaequalis)、ナシ黒星病菌(
enturia nashicola)に対しても感受
性菌と同様に本発明化合物は有効である。さらに、ジカ
ルボキシイミド系殺菌剤(例えば、ビンクロゾリン、プ
ロシミドン、イプロジオン)に耐性を示す灰色かび病菌
Botrytis cinerea)に対しても感受
性菌と同様に本発明化合物は有効である。適用がより好
ましい病害としては、テンサイの褐斑病、コムギのうど
んこ病、イネのいもち病、リンゴ黒星病、キュウリの灰
色かび病、ラッカセイの褐斑病等が挙げられる。本発明
化合物は、水棲生物が船底、魚網等の水中接触物に付着
するのを防止するための防汚剤として使用することも出
来る。
【0074】
【課題を解決するための手段】−殺菌剤 このようにして得られた本発明化合物を実際に施用する
際には他成分を加えず純粋な形で使用できるし、また農
薬として使用する目的で一般の農薬のとり得る形態、即
ち、水和剤、粒剤、粉剤、乳剤、水溶剤、懸濁剤等の形
態で使用することもできる。添加剤および担体としては
固型剤を目的とする場合は、大豆粒、小麦粉等の植物性
粉末、珪藻土、燃灰石、石こう、タルク、パイロフィラ
イト、クレイ、鉱物油、植物油等の鉱物性微粉末が使用
される。液体の剤型を目的とする場合は、ケロシン、鉱
油、石油、ソルベントナフサ、キシレン、シクロヘキサ
ン、シクロヘキサノン、ジメチルホルムアミド、ジメチ
ルスルホキシド、アルコール、アセトン、鉱物油、植物
油、水等を溶剤として使用する。これらの製剤において
均一かつ安定な形態をとるために、必要ならば界面活性
剤を添加することもできる。このようにして得られた水
和剤、乳剤は水で所定の濃度に希釈して懸濁液あるいは
乳濁液として、粉剤・粒剤はそのまま植物に散布する方
法で使用される。
【0075】
【実施例】−殺菌剤 次に、本発明の組成物の実施例を若干示すが、添加物及
び添加割合は、これら実施例に限定されるべきものでは
なく、広範囲に変化させることが可能である。製剤実施
例中の部は重量部を示す。
【0076】 実施例8 水和剤 本発明化合物 40部 珪藻土 53部 高級アルコール硫酸エステル 4部 アルキルナフタレンスルホン酸塩 3部 以上を均一に混合して微細に粉砕すれば、有効成分40
%の水和剤を得る。
【0077】 実施例9 乳剤 本発明化合物 30部 キシレン 33部 ジメチルホルムアミド 30部 ポリオキシエチレンアルキルアリルエーテル 7部 以上を混合溶解すれば、有効成分30%の乳剤を得る。
【0078】 実施例10 粉剤 本発明化合物 10部 タルク 89部 ポリオキシエチレンアルキルアリルエーテル 1部 以上を均一に混合して微細に粉砕すれば、有効成分10
%の粉剤を得る。
【0079】 実施例11 粒剤 本発明化合物 5部 クレー 73部 ベントナイト 20部 ジオクチルスルホサクシネートナトリウム塩 1部 リン酸ナトリウム 1部 以上をよく粉砕混合し、水を加えてよく練り合せた後、
造粒乾燥して有効成分5%の粒剤を得る。
【0080】 実施例12 懸濁剤 本発明化合物 10部 リグニンスルホン酸ナトリウム 4部 ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム 1部 キサンタンガム 0.2部 水 84.8部 以上を混合し、粒度が1ミクロン以下になるまで湿式粉
砕すれば、有効成分10%の懸濁剤を得る。
【0081】なお、本発明化合物は単独でも十分有効で
あることは言うまでもないが、効力が不十分もしくは弱
い病害又は有害昆虫、ダニに対しては各種の殺菌剤や殺
虫・殺ダニ剤の1種又は2種以上と混合して使用するこ
とも出来る。本発明化合物と混合して使用出来る殺菌
剤、殺虫剤、殺ダニ剤、植物生長調節剤の代表例を以下
に示す。
【0082】〔殺菌剤〕キャプタン、フォルペット、チ
ウラム、ジネブ、マンネブ、マンコゼブ、プロピネブ、
ポリカーバメート、クロロタロニル、キントーゼン、キ
ャプタホル、イプロジオン、プロサイミドン、ビンクロ
ゾリン、フルオロイミド、サイモキサニル、メプロニ
ル、フルトラニル、ペンシクロン、オキシカルボキシ
ン、ホセチルアルミニウム、プロパモカーブ、トリアジ
メホン、トリアジメノール、プロピコナゾール、ジクロ
ブトラゾール、ビテルタノール、ヘキサコナゾール、マ
イクロブタニル、フルシラゾール、エタコナゾール、フ
ルオトリマゾール、フルトリアフェン、ペンコナゾー
ル、ジニコナゾール、サイプロコナゾール、フェナリモ
ール、トリフルミゾール、プロクロラズ、イマザリル、
ペフラゾエート、トリデモルフ、フェンプロピモルフ、
トリホリン、ブチオベート、ピリフェノックス、アニラ
ジン、
【0083】ポリオキシン、メタラキシル、オキサジキ
シル、フララキシル、イソプロチオラン、プロベナゾー
ル、ピロールニトリン、ブラストサイジンS、カスガマ
イシン、バリダマイシン、硫酸ジヒドロストレプトマイ
シン、ベノミル、カルベンダジム、チオファネートメチ
ル、ヒメキサゾール、塩基性塩化銅、塩基性硫酸銅、フ
ェンチンアセテート、水酸化トリフェニル錫、ジエトフ
ェンカルブ、メタスルホカルブ、キノメチオナート、ビ
ナパクリル、レシチン、重曹、ジチアノン、ジノカッ
プ、フェナミノスルフ、ジクロメジン、グアザチン、ド
ジン、IBP、エディフェンホス、メパニピリム、フェ
ルムゾン、トリクラミド、メタスルホカルブ、フルアジ
ナム、エトキノラック、ジメトモルフ、ピロキロン、テ
クロフタラム、フサライド。
【0084】〔殺虫・殺ダニ剤〕クロルベンジレート、
クロルプロピレート、プロクロノール、フェニソブロモ
レート、ジコホル、ジノブトン、クロルフェナミジン、
アミトラズ、BPPS、PPPS、ベンゾメート、ヘキ
シチアゾクス、酸化フェンブタスズ、ポリナクチン、チ
オキノックス、CPCBS、テトラジホン、イソキサチ
オン、アベルメクチン、多硫化石灰、クロフェンテジ
ン、フルベンズミン、フルフェノクスロン、BCPE、
シヘキサチン、ピリダベン、フェンピロキシメート、フ
ェンチオン、フェニトロチオン、ダイアジノン、クロル
ピリホス、ESP、バミドチオン、フェントエート、ジ
メトエート、ホルモチオン、マラチオン、ジプテレック
ス、チオメトン、ホスメット、メナゾン、ジクロルボ
ス、アセフェート、EPBP、ジアリホール、メチルパ
ラチオン、オキシジメトンメチル、エチオン、ピラクロ
ホス、モノクロトホス、メソミルモノクロトホス、アル
ディカーブ、プロポキシュール、BPMC、MTMC、
ナック、カルタップ、カルボスルファン、ベンフラカル
ブ、ピリミカーブ、エチオフェンカルブ、フェノキシカ
ルブ、パーメスリン、サイパーメスリン、デカメスリ
ン、フェンバレレート、フェンプロパスリン、ピレトリ
ン、アレスリン、テトラメスリン、レスメスリン、ジメ
スリン、プロパスリン、ビフェンスリン、プロスリン、
フルバリネート、シフルスリン、シハロスリン、フリシ
リネート、エトフェンプロックス、シクロプロトリン、
トラロメスリン、シラネオファン、ジフルベンズロン、
クロルフルアズロン、トリフルムロン、テフルベンズロ
ン、ブプロフェジン、機械油。 〔植物生長調節剤〕ジベレリン類(例えばジベレリンA
3 、ジベレリンA4 、ジベレリンA7 )IAA,NA
A。
【0085】
【発明の効果】次に、本発明化合物が各種植物病害防除
剤の有効成分として有用であることを試験例で示す。防
除効果は、調査時の供試植物の発病状態、すなわち葉、
茎等に出現する病斑や菌そうの生育の程度を肉眼観察
し、菌そう、病斑が全く認められなければ「5」、無処
理区に比べ10%程度認めれば「4」、25%程度認め
れば「3」、50%程度認めれば「2」、75%程度認
めれば「1」、無処理区の発病状態と差異がなければ
「0」として、0〜5の6段階に評価し、0,1,2,
3,4,5で示す。
【0086】試験例1 テンサイ褐斑病防除試験 9cmの素焼きポットで栽培したテンサイ幼苗(品種
「バーレスストリーネ」、5〜6葉期)に本発明化合物
の水和剤の所定濃度の薬液を散布し、葉を風乾させた
後、テンサイ褐斑病菌(Cercospora bet
icola)の分生胞子懸濁液を噴霧接種し24〜28
℃、高湿度に1日間保ってから、23〜30℃の温室に
12日間保持して発病の状況を調査し、防除効果を求め
た。その結果を第10表に示す。
【0087】
【表1001】
【0088】試験例2 テンサイ褐斑病防除試験(治療
試験) 9cmの素焼きポットで栽培したテンサイ幼苗(品種
「バーレスストリーネ」、5〜6葉期)にテンサイ褐斑
病菌(Cercospora beticola)の分
生胞子懸濁液を噴霧接種し24〜28℃、高湿度に1日
間保ってから23〜30℃の温室に2日間保持してか
ら、本発明化合物の水和剤の所定濃度の薬液を散布し、
葉を風乾させた後、温室に10日間保ってから発病の状
況を調査し、防除効果を求めた。その結果を第11表に
示す。
【0089】
【表1101】
【0090】試験例3 コムギうどんこ病防除試験(予
防試験) 素焼きポットで栽培したコムギ幼苗(品種「農林61
号」、1.0〜1.2葉期)に本発明化合物の水和剤の
所定濃度の薬液を散布し、葉を風乾させた後、コムギう
どんこ病菌(Erysiphe graminis
f.sp.tritici)の分生胞子を振り払い接種
し、22〜25℃の温室で7日間生育させ、防除効果を
調査した。その結果を第12表に示す。
【0091】
【表1201】
【0092】試験例4 イネいもち病防除試験(予防試
験) プラスチックポットで育苗したイネ(品種 愛知旭、
3.0葉期)幼苗に、本発明化合物の水和剤の所定濃度
の薬液を散布し、室温で風乾後、培養で得たイネいもち
病菌(Pyricularia oryzae)の分生
胞子の懸濁液を噴霧接種して、25℃、暗黒下、48時
間高湿度に保持した。その後、植物を25〜27℃、湿
度70%以上の恒温室内で育成した。接種7日後に発病
状況を調査し、防除効果を求めた。その結果を第13表
に示す。
【0093】
【表1301】
【0094】試験例5 リンゴ黒星病防除試験(予防試
験) 素焼きポットで栽培したリンゴ幼苗(品種「国光」、3
〜4葉期)に、本発明化合物の水和剤の所定濃度の薬液
を散布し風乾させた後、リンゴ黒星病菌(Ventur
ia inaequalis)の分生胞子を接種し、照
明下(明・暗くりかえし)、20℃、高湿度の室内に2
週間保持した後、防除効果を調査した。その結果を第1
4表に示す。
【0095】
【表1401】
【0096】試験例6 キュウリ灰色かび病防除試験 素焼きポットに育苗したキュウリ(品種 四葉、1.0
葉期)幼苗に、本発明化合物の水和剤の所定濃度の薬液
を散布した。散布後、植物を室温で風乾し、培養で得た
灰色かび病菌(Botrytis cinerea、ベ
ンズイミダゾール系薬剤およびジカルボキシイミド系薬
剤に感受性を示す菌、以下、薬剤感性菌と称す。両系薬
剤に耐性を示す菌、以下薬剤耐性菌と称す。)の胞子の
懸濁液(グルコースおよびイーストエキス含有)でキュ
ウリ本葉に滴下接種し、20℃、暗黒下、高湿度に保持
した。接種4日後、発病状況を調査し、防除効果を求め
た。その結果を第15表に示す。
【0097】
【表1501】
【0098】試験例7 ラッカセイ褐斑病防除試験 素焼きポットに育苗したラッカセイ(品種 ナカテユタ
カ、4.0複葉期)幼苗に、本発明化合物の水和剤の所
定濃度の薬液を散布した。散布後、植物を室温で風乾
し、培養で得たラッカセイ褐斑病菌(Mycospha
erella arachidis)の胞子の懸濁液で
噴霧接種し、24〜28℃、高湿度に1日間保持してか
ら、23〜30℃の温室に12日間生育させ、発病状況
を調査し、防除効果を求めた。その結果を第16表に示
す。
【0099】
【表1601】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C07D 413/14 213 7602−4C 231 7602−4C 417/14 213 9051−4C (72)発明者 下田 進 神奈川県小田原市高田字柳町345 日本曹 達株式会社小田原研究所内 (72)発明者 細川 浩靖 神奈川県小田原市高田字柳町345 日本曹 達株式会社小田原研究所内 (72)発明者 横田 因 神奈川県小田原市高田字柳町345 日本曹 達株式会社小田原研究所内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式〔I〕 【化1】 〔式中、Qは 【化2】 を表し、 YはCR6 又はNを表し、 R1 ,R2 ,R3 ,R4 ,R6 は同一又は相異なって、
    水素原子、ハロゲン原子、置換されていてもよいアルキ
    ル基、置換されていてもよいアルコキシ基、置換されて
    いてもよいアルケニルオキシ基、置換されていてもよい
    アルキニルオキシ基、ヒドロキシ基を表し、またR1
    2 とが一緒になって環を形成してもよく、 R5 は水素原子、ハロゲン原子、置換されていてもよい
    アルキル基、置換されていてもよいアルコキシ基、置換
    されていてもよいアルケニルオキシ基、置換されていて
    もよいアルキニルオキシ基、ヒドロキシ基、置換されて
    いてもよいアルキルチオ基を表し、またR4 とR5 とが
    一緒になって環を形成してもよく、 AはN,O,Sを1〜3個含む5〜6員のヘテロ環を表
    し、 Xはハロゲン原子、置換されていてもよいアルキル基、
    置換されていてもよいアルコキシ基、置換されていても
    よいアルキルチオ基、置換されていてもよいアリール
    基、置換されていてもよいアミノ基、ニトロ基、置換さ
    れていてもよいアシル基、置換されていてもよいアルコ
    キシカルボニル基を表し、 mは0〜6の整数を表し(mが2以上のときXは同一で
    も相異なってもよい。)、 Bは 【化3】 (式中、r1 ,r2 ,r3 ,r4 ,r5 ,r6 は同一又
    は相異なって、水素原子、ハロゲン原子、ヒドロキシ
    基、置換されていてもよいアルキル基、置換されていて
    もよいアルコキシ基、置換されていてもよいアルキルチ
    オ基、置換されていてもよいアミノ基又は置換されてい
    てもよいアシルオキシ基を、またr1 とr2、r3 とr
    4 又はr5 とr6 は一緒になってオキソ基、ヒドロキシ
    イミノ基又は置換されていてもよいアルキルオキシイミ
    ノ基を表し、さらに、r1 〜r6 とR4 とが一緒になっ
    て環を形成してもよい。)を表す。〕で表されるピラゾ
    ール誘導体又はその塩。
  2. 【請求項2】 一般式〔I〕 【化4】 〔式中、Q,Y,R1 〜R3 ,A,B,X,mは前記と
    同じ意味を表す。〕で表されるピラゾール誘導体又はそ
    の塩の1種または2種以上を有効成分として含有するこ
    とを特徴とする農園芸用殺菌剤。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007511490A (ja) * 2003-11-17 2007-05-10 ノヴェクセル 3−フルオロキノリンの新規な製造方法
KR20220122931A (ko) * 2021-02-25 2022-09-05 압타바이오 주식회사 신규한 피라졸 유도체

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