JPH07195345A - 複合材、及びこの複合材の製造方法 - Google Patents
複合材、及びこの複合材の製造方法Info
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- JPH07195345A JPH07195345A JP31603794A JP31603794A JPH07195345A JP H07195345 A JPH07195345 A JP H07195345A JP 31603794 A JP31603794 A JP 31603794A JP 31603794 A JP31603794 A JP 31603794A JP H07195345 A JPH07195345 A JP H07195345A
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Abstract
(57)【要約】
【構成】高炉水砕スラグ、水溶性高分子、硬化刺激剤、
及び水等を含有して成る良く混練された組成物と種々の
石材とを接着剤を使用する事なく一体化させて得られる
石材との接着強度、曲げ強度に優れる高強度複合材、及
びこの複合材の製造法。 【効果】石材を利用した複合材を短時間で容易に得るこ
とが出来る。更にこの石材との複合材は接着強度が著し
く高いので互いに分離することがなく又、曲げ強度、風
合い等に優れる。
及び水等を含有して成る良く混練された組成物と種々の
石材とを接着剤を使用する事なく一体化させて得られる
石材との接着強度、曲げ強度に優れる高強度複合材、及
びこの複合材の製造法。 【効果】石材を利用した複合材を短時間で容易に得るこ
とが出来る。更にこの石材との複合材は接着強度が著し
く高いので互いに分離することがなく又、曲げ強度、風
合い等に優れる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、建築・建設材料、景観
材料として有用な高機能複合材、及びその製造方法に関
する。更に詳細には、内外装材等の建築・建設材料とし
て使用できる、高炉水砕スラグ、水溶性高分子、硬化刺
激剤、及び水等を含有して成る組成物から得られた裏打
材と大理石や花崗岩等の石材とを接着剤を使用する事な
く一体化して成る複合材、及びこれら複合材の製造方法
に関する。
材料として有用な高機能複合材、及びその製造方法に関
する。更に詳細には、内外装材等の建築・建設材料とし
て使用できる、高炉水砕スラグ、水溶性高分子、硬化刺
激剤、及び水等を含有して成る組成物から得られた裏打
材と大理石や花崗岩等の石材とを接着剤を使用する事な
く一体化して成る複合材、及びこれら複合材の製造方法
に関する。
【0002】
【従来の技術】大理石や花崗岩等の石材は表面の美しさ
や優れた耐久性等から、種々の分野で使用されており特
に建設・建築の分野では多量に使用されている。しか
し、これら石材は高価で、しかも重い等の問題がある。
これらの問題を解決するために薄く切ったこれらの石材
にFRP(繊維強化プラスチック)やセメントモルタ
ル、コンクリート等で裏打ちを施した複合材の使用が試
みられている。
や優れた耐久性等から、種々の分野で使用されており特
に建設・建築の分野では多量に使用されている。しか
し、これら石材は高価で、しかも重い等の問題がある。
これらの問題を解決するために薄く切ったこれらの石材
にFRP(繊維強化プラスチック)やセメントモルタ
ル、コンクリート等で裏打ちを施した複合材の使用が試
みられている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、FRPで裏打
ちされた複合材は製造コストが上昇するという問題点が
あり、また安価なセメントモルタルやコンクリートで単
に裏打ちしただけの複合材では石材との付着性、接着性
が悪く実用面で難点がある。また、これらのセメントモ
ルタルやコンクリートと石材とを種々の接着剤で貼り合
わせた複合材の開発がなされているが、時間の経過にと
もなって接着剤成分が石材に浸透したりして、石材の持
っている風合いが低下したりする他、双方の接着面の仕
上げ精度が悪いと接着強度が低下する等の理由のため高
い仕上げ精度が要求され、生産コストが上昇する等の問
題がある。
ちされた複合材は製造コストが上昇するという問題点が
あり、また安価なセメントモルタルやコンクリートで単
に裏打ちしただけの複合材では石材との付着性、接着性
が悪く実用面で難点がある。また、これらのセメントモ
ルタルやコンクリートと石材とを種々の接着剤で貼り合
わせた複合材の開発がなされているが、時間の経過にと
もなって接着剤成分が石材に浸透したりして、石材の持
っている風合いが低下したりする他、双方の接着面の仕
上げ精度が悪いと接着強度が低下する等の理由のため高
い仕上げ精度が要求され、生産コストが上昇する等の問
題がある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らはFRPのよ
うな高価なものを使用せず、セメントモルタルやコンク
リートと同程度の安価な材料を用いて、前記したような
問題点のない複合材を得る方法について鋭意研究の結
果、これらの課題を達成できる複合材、及び製造法を見
出し本発明を完成させたものである。即ち本発明は、
うな高価なものを使用せず、セメントモルタルやコンク
リートと同程度の安価な材料を用いて、前記したような
問題点のない複合材を得る方法について鋭意研究の結
果、これらの課題を達成できる複合材、及び製造法を見
出し本発明を完成させたものである。即ち本発明は、
【0005】(1)高炉水砕スラグ、水溶性高分子、硬
化刺激剤、及び水を含有して成る組成物を混練、または
混錬成形して得られる複合材と石材とを一体化した後、
湿潤養生硬化して成る複合材、(2)組成物がシリカフ
ュームを含有した組成物であることを特徴とする複合
材、(3)水溶性高分子がポリアクリル酸塩であること
を特徴とする上記(1)、及び(2)記載の複合材、
化刺激剤、及び水を含有して成る組成物を混練、または
混錬成形して得られる複合材と石材とを一体化した後、
湿潤養生硬化して成る複合材、(2)組成物がシリカフ
ュームを含有した組成物であることを特徴とする複合
材、(3)水溶性高分子がポリアクリル酸塩であること
を特徴とする上記(1)、及び(2)記載の複合材、
【0006】(4)高炉水砕スラグ、水溶性高分子、硬
化刺激剤、及び水等を含有して成る組成物から得られる
裏打材と石材とを無機、有機の接着剤を使用する事なく
一体化させることを特徴とする上記(1)、(2)、ま
たは(3)記載の複合材の製造法に関する。
化刺激剤、及び水等を含有して成る組成物から得られる
裏打材と石材とを無機、有機の接着剤を使用する事なく
一体化させることを特徴とする上記(1)、(2)、ま
たは(3)記載の複合材の製造法に関する。
【0007】以下、本発明を詳細に説明する。本発明で
用いる高炉水砕スラグは、ブレーン比表面積が2000
cm2 /g以上のものが好ましく、特に3000cm2
/g以上のものが好ましい。
用いる高炉水砕スラグは、ブレーン比表面積が2000
cm2 /g以上のものが好ましく、特に3000cm2
/g以上のものが好ましい。
【0008】本発明で用いる水溶性高分子の具体例とし
てはヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシ
エチルセルロース、カルボキシメチルセルロース等のセ
ルロース誘導体。ポリアクリルアマイド、ポリ(メタ)
アクリル酸、ポリ(メタ)アクリル酸のアルカリ金属
塩、アクリルアマイドと(メタ)アクリル酸のアルカリ
金属塩との共重合体または (A)アクリルアマイド及び/または(メタ)アクリル
酸のアルカリ金属塩と (B)(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸
エチル等の(メタ)アクリル酸エステル、もしくはスチ
レン、エチレン、プロピレン等の疎水性モノマー との共重合体で水溶性であるポリアクリル酸系誘導体等
が挙げられるが本発明はこれら水溶性高分子に限定され
るものではない。又、これら水溶性高分子は単独で使用
できるが、2種以上を併用することも出来る。
てはヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシ
エチルセルロース、カルボキシメチルセルロース等のセ
ルロース誘導体。ポリアクリルアマイド、ポリ(メタ)
アクリル酸、ポリ(メタ)アクリル酸のアルカリ金属
塩、アクリルアマイドと(メタ)アクリル酸のアルカリ
金属塩との共重合体または (A)アクリルアマイド及び/または(メタ)アクリル
酸のアルカリ金属塩と (B)(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸
エチル等の(メタ)アクリル酸エステル、もしくはスチ
レン、エチレン、プロピレン等の疎水性モノマー との共重合体で水溶性であるポリアクリル酸系誘導体等
が挙げられるが本発明はこれら水溶性高分子に限定され
るものではない。又、これら水溶性高分子は単独で使用
できるが、2種以上を併用することも出来る。
【0009】これらの内、好ましい水溶性高分子はポリ
(メタ)アクリル酸ナトリウム、ポリ(メタ)アクリル
酸カリウム、ポリ(メタ)アクリル酸リチウム等のポリ
(メタ)アクリル酸塩やカルボキシメチルセルロースで
あり、特に好ましくはポリアクリル酸ナトリウムであ
る。
(メタ)アクリル酸ナトリウム、ポリ(メタ)アクリル
酸カリウム、ポリ(メタ)アクリル酸リチウム等のポリ
(メタ)アクリル酸塩やカルボキシメチルセルロースで
あり、特に好ましくはポリアクリル酸ナトリウムであ
る。
【0010】また、これら水溶性高分子は組成物の成形
法により、適当な分子量のものを選定する事が好まし
く、特に限定されるものではないが、ポリアクリル酸ナ
トリウムを例にとると、押出成形を行う場合は分子量1
00000以上の分子量のものが好ましく用いられ、特
に好ましくは500000以上のものが用いられる。ま
た流込成形を行う場合は分子量500000以下で20
00以上のものが好ましく使用される。分子量分布は低
分子量のものから高分子量のものまで幅広い分子量分布
を有するものでも良く、また狭い分子量分布のものでも
良い。
法により、適当な分子量のものを選定する事が好まし
く、特に限定されるものではないが、ポリアクリル酸ナ
トリウムを例にとると、押出成形を行う場合は分子量1
00000以上の分子量のものが好ましく用いられ、特
に好ましくは500000以上のものが用いられる。ま
た流込成形を行う場合は分子量500000以下で20
00以上のものが好ましく使用される。分子量分布は低
分子量のものから高分子量のものまで幅広い分子量分布
を有するものでも良く、また狭い分子量分布のものでも
良い。
【0011】これらの水溶性高分子は、組成物を混練す
る時に速やかに組成物中に分散(溶解)される事が好ま
しく、実際にはこれら水溶性高分子の水溶液や細かく粉
砕したパウダー状、ビーズ状のものを用いることが好ま
しい。
る時に速やかに組成物中に分散(溶解)される事が好ま
しく、実際にはこれら水溶性高分子の水溶液や細かく粉
砕したパウダー状、ビーズ状のものを用いることが好ま
しい。
【0012】これらの水溶性高分子の使用量は、材料の
要求特性や成形方法等により異なるが高炉水砕スラグ1
00重量部に対して通常0.3〜10重量部、好ましく
は0.5〜6重量部、特に好ましくは0.5〜5重量部
である。水溶性高分子の使用量が少なすぎると、添加す
る水の量にもよるが、混練が困難になったり成形性が低
下したりする。また、水溶性高分子の使用量が多すぎる
と硬化しにくくなったり、たとえ硬化したとしても、耐
水性が悪くなる等の問題が出てくる。
要求特性や成形方法等により異なるが高炉水砕スラグ1
00重量部に対して通常0.3〜10重量部、好ましく
は0.5〜6重量部、特に好ましくは0.5〜5重量部
である。水溶性高分子の使用量が少なすぎると、添加す
る水の量にもよるが、混練が困難になったり成形性が低
下したりする。また、水溶性高分子の使用量が多すぎる
と硬化しにくくなったり、たとえ硬化したとしても、耐
水性が悪くなる等の問題が出てくる。
【0013】本発明の組成物には、更に必要に応じて種
々の混和材を使用することが出来る。混和材としては、
例えば粉砕された徐冷スラグ、フェロクロムスラグ、ワ
ラストナイト、シリカ、アルミナ、フライアッシュ、タ
ルク、硅砂、硅石粉、クレー、カオリン、炭酸カルシュ
ウム、陶磁器粉砕物、チタニア、ジルコニア、砂利等の
無機充填材、カーボン繊維、ガラス繊維、パルプ、ナイ
ロン、ビニロン、ポリエステル、アクリル等の繊維材、
グルコース等の硬化遅延剤、シランカップリング剤のよ
うな表面処理剤、顔料等が挙げられる。
々の混和材を使用することが出来る。混和材としては、
例えば粉砕された徐冷スラグ、フェロクロムスラグ、ワ
ラストナイト、シリカ、アルミナ、フライアッシュ、タ
ルク、硅砂、硅石粉、クレー、カオリン、炭酸カルシュ
ウム、陶磁器粉砕物、チタニア、ジルコニア、砂利等の
無機充填材、カーボン繊維、ガラス繊維、パルプ、ナイ
ロン、ビニロン、ポリエステル、アクリル等の繊維材、
グルコース等の硬化遅延剤、シランカップリング剤のよ
うな表面処理剤、顔料等が挙げられる。
【0014】これら種々の混和材を用いる場合、その使
用量は、無機充填材の場合には高炉水砕スラグ100重
量部に対して通常10〜300重量部、又分散減水剤、
表面処理剤、顔料等の混和材の場合には高炉水砕スラグ
100重量部に対して通常0.1〜20重量部用いられ
る。
用量は、無機充填材の場合には高炉水砕スラグ100重
量部に対して通常10〜300重量部、又分散減水剤、
表面処理剤、顔料等の混和材の場合には高炉水砕スラグ
100重量部に対して通常0.1〜20重量部用いられ
る。
【0015】本発明で用いる硬化刺激剤は高炉水砕スラ
グと水との水和反応を刺激、促進する効果のあるもので
あれば特に限定されず、例えば種々のアルカリ性物質が
使用できる。用いうる硬化刺激剤の具体例としては水酸
化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウム等のア
ルカリ金属水酸化物、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、
炭酸リチウム等のアルカリ金属炭酸塩、重炭酸ナトリウ
ム、重炭酸カリウム、重炭酸リチウム等のアルカリ金属
重炭酸塩、更に水酸化カルシウム、水酸化マグネシウム
等のアルカリ土類金属の水酸化物、ピロ燐酸ナトリウ
ム、ピロ燐酸カリウム、燐酸二カリウム、燐酸三カリウ
ム、燐酸三ナトリウム、(メタ)ケイ酸ナトリウム、
(メタ)ケイ酸カリウム等が挙げられる。これらの硬化
刺激剤の内、アルカリ金属水酸化物が好ましく、中でも
水酸化ナトリウムが好ましい。又、これらの硬化刺激剤
は固形でも水溶液でも使用できるが、混練時に組成物中
に均一に分散(溶解)させるためには水溶液を用いるこ
とが好ましい。
グと水との水和反応を刺激、促進する効果のあるもので
あれば特に限定されず、例えば種々のアルカリ性物質が
使用できる。用いうる硬化刺激剤の具体例としては水酸
化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウム等のア
ルカリ金属水酸化物、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、
炭酸リチウム等のアルカリ金属炭酸塩、重炭酸ナトリウ
ム、重炭酸カリウム、重炭酸リチウム等のアルカリ金属
重炭酸塩、更に水酸化カルシウム、水酸化マグネシウム
等のアルカリ土類金属の水酸化物、ピロ燐酸ナトリウ
ム、ピロ燐酸カリウム、燐酸二カリウム、燐酸三カリウ
ム、燐酸三ナトリウム、(メタ)ケイ酸ナトリウム、
(メタ)ケイ酸カリウム等が挙げられる。これらの硬化
刺激剤の内、アルカリ金属水酸化物が好ましく、中でも
水酸化ナトリウムが好ましい。又、これらの硬化刺激剤
は固形でも水溶液でも使用できるが、混練時に組成物中
に均一に分散(溶解)させるためには水溶液を用いるこ
とが好ましい。
【0016】硬化刺激剤の使用量は、その塩基性度(ア
ルカリ性の強さ)、高炉水砕スラグの粒径、更に必要に
応じて添加する種々の混和材の種類や量、及び水の量に
よっても異なるが、概ね高炉水砕スラグと種々の混和材
の合計量100重量部に対して0.1〜5重量部が好ま
しく、特に好ましくは0.2〜3重量部である。
ルカリ性の強さ)、高炉水砕スラグの粒径、更に必要に
応じて添加する種々の混和材の種類や量、及び水の量に
よっても異なるが、概ね高炉水砕スラグと種々の混和材
の合計量100重量部に対して0.1〜5重量部が好ま
しく、特に好ましくは0.2〜3重量部である。
【0017】硬化刺激剤の量が少なすぎると、充分な強
度を発現しなかったり、養生硬化に長時間を要する等、
工業的に不利となる。また多すぎると硬化速度が速くな
りすぎ混練工程や成形工程でのハンドリングが著しく阻
害されることがある。
度を発現しなかったり、養生硬化に長時間を要する等、
工業的に不利となる。また多すぎると硬化速度が速くな
りすぎ混練工程や成形工程でのハンドリングが著しく阻
害されることがある。
【0018】水の使用量は、使用する高炉水砕スラグの
種類と量、水溶性高分子の種類や量、硬化刺激剤の種類
と量、その他の種々の混和材の種類と量によって異な
り、混合物が良好な混練性を示すように決めることが重
要だが、押出成形法やプレス成形法で裏打ち材を製造す
る場合は、高炉水砕スラグと、その他の種々の混和材の
合計量100重量部に対して8〜60重量部、好ましく
は10〜45重量部、より好ましくは12〜35重量部
である。また流込成形法で材料を製造する場合は、高炉
水砕スラグと、その他の種々の混和材の合計量100重
量部に対して12〜80重量部、好ましくは14〜60
重量部、より好ましくは16〜50重量部である。
種類と量、水溶性高分子の種類や量、硬化刺激剤の種類
と量、その他の種々の混和材の種類と量によって異な
り、混合物が良好な混練性を示すように決めることが重
要だが、押出成形法やプレス成形法で裏打ち材を製造す
る場合は、高炉水砕スラグと、その他の種々の混和材の
合計量100重量部に対して8〜60重量部、好ましく
は10〜45重量部、より好ましくは12〜35重量部
である。また流込成形法で材料を製造する場合は、高炉
水砕スラグと、その他の種々の混和材の合計量100重
量部に対して12〜80重量部、好ましくは14〜60
重量部、より好ましくは16〜50重量部である。
【0019】本発明における石材の裏打材となる組成物
には、押出成形時の成形性や流込み成形時の流動性等が
向上する他、養生硬化後の裏打材、及び複合材の機械的
強度が向上するなどの効果が顕著なことからシリカフュ
ームを使用することは特に好ましい。このシリカフュー
ムの使用量は、高炉水砕スラグの大きさ(粒径)や種
類、必要に応じて添加する他の種々の混和材の種類や量
によっても異なるが、通常、高炉水砕スラグ100重量
部に対して2〜50重量部、好ましくは5〜25重量部
である。
には、押出成形時の成形性や流込み成形時の流動性等が
向上する他、養生硬化後の裏打材、及び複合材の機械的
強度が向上するなどの効果が顕著なことからシリカフュ
ームを使用することは特に好ましい。このシリカフュー
ムの使用量は、高炉水砕スラグの大きさ(粒径)や種
類、必要に応じて添加する他の種々の混和材の種類や量
によっても異なるが、通常、高炉水砕スラグ100重量
部に対して2〜50重量部、好ましくは5〜25重量部
である。
【0020】次に組成物を混練、成形する方法について
説明を行う。先ず、押出成形、またはプレス成形で裏打
材を製造する場合、高炉水砕スラグ、細かく粉砕され
た、及び/または水に溶解された水溶性高分子、必要に
より種々の混和材をミキサーに入れて混合する。次いで
この混合物に硬化刺激剤と所定量の水、または硬化刺激
剤を水に溶解した水溶液を所定量添加し、更に混合(粗
混練)を行う。次いで粗混練物を更に強い剪断力を与え
る事の出来るロールニーダー型の混練機等の機器を用い
て充分な混練を行い混練物を得る。
説明を行う。先ず、押出成形、またはプレス成形で裏打
材を製造する場合、高炉水砕スラグ、細かく粉砕され
た、及び/または水に溶解された水溶性高分子、必要に
より種々の混和材をミキサーに入れて混合する。次いで
この混合物に硬化刺激剤と所定量の水、または硬化刺激
剤を水に溶解した水溶液を所定量添加し、更に混合(粗
混練)を行う。次いで粗混練物を更に強い剪断力を与え
る事の出来るロールニーダー型の混練機等の機器を用い
て充分な混練を行い混練物を得る。
【0021】流込成形で裏打材を製造する場合は一般的
なセメントモルタルやセメントコンクリートを調製する
場合とほとんど同じである。先ず、高炉水砕スラグ、水
溶性高分子(水溶性高分子は水溶液である場合が多
い)、必要により種々の混和材を添加し、ミキサーによ
り粉体混合する。次いでこの混合物に硬化刺激剤と所定
量の水、または硬化刺激剤を水に溶解した水溶液を所定
量添加し、更に混合を行い流動性のある混練物(混合
物)を得る。
なセメントモルタルやセメントコンクリートを調製する
場合とほとんど同じである。先ず、高炉水砕スラグ、水
溶性高分子(水溶性高分子は水溶液である場合が多
い)、必要により種々の混和材を添加し、ミキサーによ
り粉体混合する。次いでこの混合物に硬化刺激剤と所定
量の水、または硬化刺激剤を水に溶解した水溶液を所定
量添加し、更に混合を行い流動性のある混練物(混合
物)を得る。
【0022】以上の混練物の内、押出成形用、プレス成
形用として混練されたものは、押出成形機やプレス成形
機等による成形、及び/またはこれらの成形機による成
形なしに、石材の裏打材として使用される。これらの成
形機による成形の場合、特に減圧下で成形できる方法、
例えば真空押出成形機、真空プレス成形機等を使用する
と、養生硬化後に、より高い強度を有し、更に強度のバ
ラツキの少ない複合材が得られることから好ましい。
形用として混練されたものは、押出成形機やプレス成形
機等による成形、及び/またはこれらの成形機による成
形なしに、石材の裏打材として使用される。これらの成
形機による成形の場合、特に減圧下で成形できる方法、
例えば真空押出成形機、真空プレス成形機等を使用する
と、養生硬化後に、より高い強度を有し、更に強度のバ
ラツキの少ない複合材が得られることから好ましい。
【0023】この様にして得られる裏打材と石材とを一
体化させ、本発明の複合材とする方法について説明す
る。前記のようにして得られた押出成形機、プレス成形
機により得られた裏打材、及び/または成形機による成
形を受けなっかった裏打材と石材とを重ね、二本ロール
プレスの間を通したり、プレスで軽く圧着させて一体化
させる。この場合、石材の表面を予め湿潤させたり研磨
やブラスト処理等により粗面化させることが好ましい。
この様にして得られた一体化物を養生硬化させることに
より本発明の複合材を得ることが出来る。この場合、養
生硬化は湿潤養生による方法が好ましく、通常、室温〜
100℃の温度で飽和蒸気圧下、10〜100時間の範
囲で行われるが、水蒸気を用いて100℃以上の温度で
オートクレーブ処理を行っても良い。
体化させ、本発明の複合材とする方法について説明す
る。前記のようにして得られた押出成形機、プレス成形
機により得られた裏打材、及び/または成形機による成
形を受けなっかった裏打材と石材とを重ね、二本ロール
プレスの間を通したり、プレスで軽く圧着させて一体化
させる。この場合、石材の表面を予め湿潤させたり研磨
やブラスト処理等により粗面化させることが好ましい。
この様にして得られた一体化物を養生硬化させることに
より本発明の複合材を得ることが出来る。この場合、養
生硬化は湿潤養生による方法が好ましく、通常、室温〜
100℃の温度で飽和蒸気圧下、10〜100時間の範
囲で行われるが、水蒸気を用いて100℃以上の温度で
オートクレーブ処理を行っても良い。
【0024】又、流込成形用として混練されたものは、
予め石材を挿入配置した所定形状の型枠に流込み後、養
生硬化させることにより本発明の複合材を得ることが出
来る。流込成形用として混練された混練物と石材とから
本発明の複合材を製造するには、上記記載の通り、良く
混練された混練物を所定形状の型枠に流込む時に、予め
型枠の所定の位置に石材を挿入配置して置き、注型後、
室温で10〜50時間放置し凝結させた後、型枠を取り
外し養生硬化させる。このようにして混練物と石材との
複合材を得ることが出来る。この場合の養生硬化は前記
押出成形された裏打材と石材との複合材を得る際に行う
養生硬化と同様にして行うことが出来る。
予め石材を挿入配置した所定形状の型枠に流込み後、養
生硬化させることにより本発明の複合材を得ることが出
来る。流込成形用として混練された混練物と石材とから
本発明の複合材を製造するには、上記記載の通り、良く
混練された混練物を所定形状の型枠に流込む時に、予め
型枠の所定の位置に石材を挿入配置して置き、注型後、
室温で10〜50時間放置し凝結させた後、型枠を取り
外し養生硬化させる。このようにして混練物と石材との
複合材を得ることが出来る。この場合の養生硬化は前記
押出成形された裏打材と石材との複合材を得る際に行う
養生硬化と同様にして行うことが出来る。
【0025】裏打ち材と石材とを一体化させる場合、裏
打ち材及び/または石材は種々の物を混在させて、即ち
2つ以上の任意の数の裏打ち材、石材を一体化させるこ
とが出来る。例えばあらかじめ作成した複合材を所望の
大きさに加工し、これを該複合材に用いたのと同種ある
いは別種の裏打ち材の表面に所望のパターンで並べてた
り、裏打ち材表面に異なる種類の石材を所定のパターン
に並べて一体化すればストライプ、モザイク等の任意の
模様の複合材を得ることができる。又、一体化させる時
に裏打ち材の中に金網、鉄筋等の補強材を入れておけ
ば、補強材の入った複合材を容易に得ることが出来る。
打ち材及び/または石材は種々の物を混在させて、即ち
2つ以上の任意の数の裏打ち材、石材を一体化させるこ
とが出来る。例えばあらかじめ作成した複合材を所望の
大きさに加工し、これを該複合材に用いたのと同種ある
いは別種の裏打ち材の表面に所望のパターンで並べてた
り、裏打ち材表面に異なる種類の石材を所定のパターン
に並べて一体化すればストライプ、モザイク等の任意の
模様の複合材を得ることができる。又、一体化させる時
に裏打ち材の中に金網、鉄筋等の補強材を入れておけ
ば、補強材の入った複合材を容易に得ることが出来る。
【0026】本発明で使用する石材としては所望の特に
薄板状に切出しのできるものであればどのような石材で
もよい。使用しうる石材の具体例としては花崗岩、安山
岩、砂岩、粘板岩、凝灰岩、大理石、じゃ紋岩等が挙げ
られる。
薄板状に切出しのできるものであればどのような石材で
もよい。使用しうる石材の具体例としては花崗岩、安山
岩、砂岩、粘板岩、凝灰岩、大理石、じゃ紋岩等が挙げ
られる。
【0027】本発明の高炉水砕スラグ、水溶性高分子、
硬化刺激剤、及び水等を含有して成る組成物を混練また
は混練成形した混練物と石材とからなる複合材はこれら
以外の無機、有機の接着剤を使用する事なく一体化、複
合化されているにもかかわらず、接着強度が著しく高く
優れている他、それらの石材の持つ、見た目の質感(風
合い)を維持したまま、それらの石材をそのまま用いた
場合に比べ、曲げ強度が高いという特徴を具備してい
る。従って、本発明の複合材は高強度、信頼性、美観等
の要求される広範な分野で用いることが出来、特に建築
・建設等の内装、外装材料として付加価値の高いもので
あるが、これらの用途に限定されるものではない。
硬化刺激剤、及び水等を含有して成る組成物を混練また
は混練成形した混練物と石材とからなる複合材はこれら
以外の無機、有機の接着剤を使用する事なく一体化、複
合化されているにもかかわらず、接着強度が著しく高く
優れている他、それらの石材の持つ、見た目の質感(風
合い)を維持したまま、それらの石材をそのまま用いた
場合に比べ、曲げ強度が高いという特徴を具備してい
る。従って、本発明の複合材は高強度、信頼性、美観等
の要求される広範な分野で用いることが出来、特に建築
・建設等の内装、外装材料として付加価値の高いもので
あるが、これらの用途に限定されるものではない。
【0028】
【実施例】以下、本発明を実施例で更に詳細に説明す
る。尚、以降の硬化物とは以上で説明した混練物(裏打
ち材)と石材を接着し養生硬化した後の裏打ち材部分の
硬化体をさす。また、実施例中の接着強度とは複合材を
3cm×3cm角に切り出し、3cm×3cm角の面を
有した引張試験用治具を両面からエポキシ樹脂接着剤を
使用し接着させ、テンシロン((株)オリエンテック
製)を用い、載荷速度0.5mm/分の条件で測定した
時の強度(kgf/cm2 )である。又、曲げ強度は、
厚さ10mm、幅30mm、長さ170mmの試験体を
テンシロン((株)オリエンテック製)を用い、載荷速
度0.5mm/分の条件で15cmのスパン長で測定し
た時の強度(kgf/cm2 )である。本発明はこれら
実施例に限定されるものではない。
る。尚、以降の硬化物とは以上で説明した混練物(裏打
ち材)と石材を接着し養生硬化した後の裏打ち材部分の
硬化体をさす。また、実施例中の接着強度とは複合材を
3cm×3cm角に切り出し、3cm×3cm角の面を
有した引張試験用治具を両面からエポキシ樹脂接着剤を
使用し接着させ、テンシロン((株)オリエンテック
製)を用い、載荷速度0.5mm/分の条件で測定した
時の強度(kgf/cm2 )である。又、曲げ強度は、
厚さ10mm、幅30mm、長さ170mmの試験体を
テンシロン((株)オリエンテック製)を用い、載荷速
度0.5mm/分の条件で15cmのスパン長で測定し
た時の強度(kgf/cm2 )である。本発明はこれら
実施例に限定されるものではない。
【0029】実施例1 撹拌装置の付いた混合機(アイリッヒ社製)にブレーン
比表面積4000cm 2 /gの高炉水砕スラグ900重
量部、シリカフューム(日本重化学工業製)100重量
部、水溶性高分子としてポリアクリル酸ナトリウム(商
品名パナカヤク−B(日本化薬(株)製))30重量部
を入れて90秒間撹拌混合した。続いて硬化刺激剤とし
て水酸化ナトリウム10重量部と水140重量部とから
成るアルカリ水を添加し、更に30秒間撹拌混合した。
次いでこれらの撹拌混合によって得られた組成物をロー
ルニーダ型の混練機に入れ5分間混練し粘土状の混練物
を得た。更に、この混練物を真空押出成形機で20mm
Hgの減圧下で押出成形を行い、厚さ6mm、幅10c
mで板状の成形物(A)を得た。又、これとは別に上記
と同じ混練物を使い、真空押出成形機の押出口の大きさ
を変え、20mmHgの減圧下で押出成形を行い、厚さ
10mm、幅10cmで板状の成形物(A’)を得た。
比表面積4000cm 2 /gの高炉水砕スラグ900重
量部、シリカフューム(日本重化学工業製)100重量
部、水溶性高分子としてポリアクリル酸ナトリウム(商
品名パナカヤク−B(日本化薬(株)製))30重量部
を入れて90秒間撹拌混合した。続いて硬化刺激剤とし
て水酸化ナトリウム10重量部と水140重量部とから
成るアルカリ水を添加し、更に30秒間撹拌混合した。
次いでこれらの撹拌混合によって得られた組成物をロー
ルニーダ型の混練機に入れ5分間混練し粘土状の混練物
を得た。更に、この混練物を真空押出成形機で20mm
Hgの減圧下で押出成形を行い、厚さ6mm、幅10c
mで板状の成形物(A)を得た。又、これとは別に上記
と同じ混練物を使い、真空押出成形機の押出口の大きさ
を変え、20mmHgの減圧下で押出成形を行い、厚さ
10mm、幅10cmで板状の成形物(A’)を得た。
【0030】次いで厚さ5mm、幅10cm、長さ45
cmの板状に切り出された大理石に長さ45cmにカッ
トした上記成形物(A)を重ねる様にして載せた後、隙
間10mmの2本ロールプレスを用いて一体化させ、こ
の一体化物を90℃の飽和蒸気圧の雰囲気下で2日間養
生硬化させ本発明の複合材(A−1、厚さ10mm、幅
10cm、長さ45cm)を得た。この複合材は完全に
一体化しており、この大理石との複合材を3cm×3c
m角に切り出した。次いでこの複合材について引張試験
を行ったところ引張強度42kgf/cm2 が得られ
た。又、剥離面(破断面)を観察したところ剥離面(破
断面)は硬化物と大理石との接着面ではなく大理石の部
分が破断していた。更に、成形物(A’)の湿潤養生硬
化物(A”)、及び複合材(A−1)の曲げ試験を行っ
たところ、曲げ強度623kgf/cm2 (A”)、6
07kgf/cm2 (複合材(A−1))がそれぞれ得
られた。この結果から本発明の複合材は、裏打ち材のみ
の硬化物とほぼ同程度の曲げ強度があることがわかっ
た。
cmの板状に切り出された大理石に長さ45cmにカッ
トした上記成形物(A)を重ねる様にして載せた後、隙
間10mmの2本ロールプレスを用いて一体化させ、こ
の一体化物を90℃の飽和蒸気圧の雰囲気下で2日間養
生硬化させ本発明の複合材(A−1、厚さ10mm、幅
10cm、長さ45cm)を得た。この複合材は完全に
一体化しており、この大理石との複合材を3cm×3c
m角に切り出した。次いでこの複合材について引張試験
を行ったところ引張強度42kgf/cm2 が得られ
た。又、剥離面(破断面)を観察したところ剥離面(破
断面)は硬化物と大理石との接着面ではなく大理石の部
分が破断していた。更に、成形物(A’)の湿潤養生硬
化物(A”)、及び複合材(A−1)の曲げ試験を行っ
たところ、曲げ強度623kgf/cm2 (A”)、6
07kgf/cm2 (複合材(A−1))がそれぞれ得
られた。この結果から本発明の複合材は、裏打ち材のみ
の硬化物とほぼ同程度の曲げ強度があることがわかっ
た。
【0031】実施例2 大理石の代わりに実施例1と同じ厚さ、幅、長さの御影
石を使用した他は、実施例1と同様に各操作を行い本発
明の複合材(A−2、厚さ10mm、幅10cm、長さ
45cm)を得た。この複合材(A−2)について実施
例1と同様に引張試験、及び曲げ試験を行ったところ引
張強度39kgf/cm2 、曲げ強度598kgf/c
m2 が得られた。また引張試験後の破断面を観察したと
ころ、硬化物と御影石との接着面付近で、部分的に硬化
物側には壊れた御影石が、また御影石側には硬化物の一
部が認められた。この結果から本発明の複合材は裏打ち
材のみの硬化物とほぼ同程度の曲げ強度があることがわ
かった。
石を使用した他は、実施例1と同様に各操作を行い本発
明の複合材(A−2、厚さ10mm、幅10cm、長さ
45cm)を得た。この複合材(A−2)について実施
例1と同様に引張試験、及び曲げ試験を行ったところ引
張強度39kgf/cm2 、曲げ強度598kgf/c
m2 が得られた。また引張試験後の破断面を観察したと
ころ、硬化物と御影石との接着面付近で、部分的に硬化
物側には壊れた御影石が、また御影石側には硬化物の一
部が認められた。この結果から本発明の複合材は裏打ち
材のみの硬化物とほぼ同程度の曲げ強度があることがわ
かった。
【0032】実施例3 大理石の代わりに表面を研磨(鏡面処理)した御影石
(厚さ、幅、長さは実施例1と同じ)を使用した他は、
実施例1と同様に各操作を行い本発明の複合材(A−
3、厚さ10mm、幅10cm、長さ45cm)を得
た。この複合材(A−3)について実施例1と同様に引
張試験、及び曲げ試験を行ったところ引張強度32kg
f/cm2 、曲げ強度571kgf/cm2 が得られ
た。また引張試験後の破断面を観察したところ、硬化物
と御影石との接着面が剥がれており、硬化物側に部分的
に壊れた御影石の一部が認められた。
(厚さ、幅、長さは実施例1と同じ)を使用した他は、
実施例1と同様に各操作を行い本発明の複合材(A−
3、厚さ10mm、幅10cm、長さ45cm)を得
た。この複合材(A−3)について実施例1と同様に引
張試験、及び曲げ試験を行ったところ引張強度32kg
f/cm2 、曲げ強度571kgf/cm2 が得られ
た。また引張試験後の破断面を観察したところ、硬化物
と御影石との接着面が剥がれており、硬化物側に部分的
に壊れた御影石の一部が認められた。
【0033】実施例4 撹拌装置の付いた混合機(アイリッヒ社製)にブレーン
比表面積4000cm2 /gの高炉水砕スラグ900重
量部、シリカフューム(日本重化学工業製)100重量
部、フェロクロムスラグ(商品名NJ−7(日本磁力選
鉱製))1000重量部、ワラストナイト200重量
部、パルプ20重量部、水溶性高分子としてポリアクリ
ル酸ナトリウム(商品名パナカヤク−B(日本化薬
(株)製))30重量部を入れて90秒間撹拌混合し
た。続いて硬化刺激剤として水酸化ナトリウム20重量
部と水290重量部とから成るアルカリ水を添加し、更
に30秒間撹拌混合した。次いでこれらの撹拌混合によ
って得られた組成物をロールニーダ型の混練機に入れ5
分間混練し粘土状の混練物を得た。更に、この混練物を
真空押出成形機で20mmHgの減圧下で押出成形を行
い、厚さ6mm、幅10cmで板状の成形物(B)を得
た。又、これとは別に上記と同じ混練物を使い、真空押
出成形機の押出口の大きさを変え、20mmHgの減圧
下で押出成形を行い、厚さ10mm、幅10cmで板状
の成形物(B’)を得た。
比表面積4000cm2 /gの高炉水砕スラグ900重
量部、シリカフューム(日本重化学工業製)100重量
部、フェロクロムスラグ(商品名NJ−7(日本磁力選
鉱製))1000重量部、ワラストナイト200重量
部、パルプ20重量部、水溶性高分子としてポリアクリ
ル酸ナトリウム(商品名パナカヤク−B(日本化薬
(株)製))30重量部を入れて90秒間撹拌混合し
た。続いて硬化刺激剤として水酸化ナトリウム20重量
部と水290重量部とから成るアルカリ水を添加し、更
に30秒間撹拌混合した。次いでこれらの撹拌混合によ
って得られた組成物をロールニーダ型の混練機に入れ5
分間混練し粘土状の混練物を得た。更に、この混練物を
真空押出成形機で20mmHgの減圧下で押出成形を行
い、厚さ6mm、幅10cmで板状の成形物(B)を得
た。又、これとは別に上記と同じ混練物を使い、真空押
出成形機の押出口の大きさを変え、20mmHgの減圧
下で押出成形を行い、厚さ10mm、幅10cmで板状
の成形物(B’)を得た。
【0034】次いで厚さ5mm、幅10cm、長さ45
cmの板状に切り出された大理石に成形物(B)を重ね
る様にして載せた後、隙間10mmの2本ロールプレス
を用いて一体化させ、この一体化物を90℃の飽和蒸気
圧の雰囲気下で2日間養生硬化させ本発明の複合材(B
−1、厚さ10mm、幅10cm、長さ45cm)を得
た。この複合材は完全に一体化しており、この複合材を
3cm×3cm角に切り出し、更にこの複合材について
引張試験を行ったところ、引張強度41.7kgf/c
m2 が得られた。又、破断面を観察したところ破断面は
成形物と大理石との接着面ではなく、大理石の部分が剪
断(破断)していた。更に、成形物(B’)の湿潤養生
硬化物(B”)、及び複合材(B−1)の曲げ試験を行
ったところ、曲げ強度314kgf/cm2 (B”)、
289kgf/cm2 (複合材(B−1))がそれぞれ
得られた。
cmの板状に切り出された大理石に成形物(B)を重ね
る様にして載せた後、隙間10mmの2本ロールプレス
を用いて一体化させ、この一体化物を90℃の飽和蒸気
圧の雰囲気下で2日間養生硬化させ本発明の複合材(B
−1、厚さ10mm、幅10cm、長さ45cm)を得
た。この複合材は完全に一体化しており、この複合材を
3cm×3cm角に切り出し、更にこの複合材について
引張試験を行ったところ、引張強度41.7kgf/c
m2 が得られた。又、破断面を観察したところ破断面は
成形物と大理石との接着面ではなく、大理石の部分が剪
断(破断)していた。更に、成形物(B’)の湿潤養生
硬化物(B”)、及び複合材(B−1)の曲げ試験を行
ったところ、曲げ強度314kgf/cm2 (B”)、
289kgf/cm2 (複合材(B−1))がそれぞれ
得られた。
【0035】実施例5 大理石の代わりに御影石(厚さ、幅、長さは実施例4と
同じ)を使用した他は、実施例4と同様に各操作を行い
本発明の複合材(B−2、厚さ10mm、幅10cm、
長さ45cm)を得た。この複合材(B−2)を実施例
1と同様に引張試験、及び曲げ試験を行ったところ、引
張強度45kgf/cm2 、曲げ強度283kgf/c
m2 が得られた。また引張試験後の破断面を観察したと
ころ、成形物と御影石との接着面が剥がれており、部分
的に硬化物側には壊れた御影石が、また御影石側には硬
化物の一部が着いていた。
同じ)を使用した他は、実施例4と同様に各操作を行い
本発明の複合材(B−2、厚さ10mm、幅10cm、
長さ45cm)を得た。この複合材(B−2)を実施例
1と同様に引張試験、及び曲げ試験を行ったところ、引
張強度45kgf/cm2 、曲げ強度283kgf/c
m2 が得られた。また引張試験後の破断面を観察したと
ころ、成形物と御影石との接着面が剥がれており、部分
的に硬化物側には壊れた御影石が、また御影石側には硬
化物の一部が着いていた。
【0036】実施例6 大理石の代わりに表面を研磨(鏡面処理)した御影石
(厚さ、幅、長さは実施例4と同じ)を使用した他は、
実施例4と同様に各操作を行い本発明の複合材(B−
3、厚さ10mm、幅10cm、長さ45cm)を得
た。この複合材(B−3)を実施例1と同様に引張試
験、及び曲げ試験を行ったところ、引張強度30kgf
/cm2 、曲げ強度287kgf/cm2 が得られた。
また引張試験後の破断面を観察したところ、硬化物と御
影石との接着面が剥がれていた。
(厚さ、幅、長さは実施例4と同じ)を使用した他は、
実施例4と同様に各操作を行い本発明の複合材(B−
3、厚さ10mm、幅10cm、長さ45cm)を得
た。この複合材(B−3)を実施例1と同様に引張試
験、及び曲げ試験を行ったところ、引張強度30kgf
/cm2 、曲げ強度287kgf/cm2 が得られた。
また引張試験後の破断面を観察したところ、硬化物と御
影石との接着面が剥がれていた。
【0037】実施例7 シリカフュームを使用しない他は実施例4と同様に操作
を行い、厚さ6mm、幅10cmで板状の成形物(C)
を得た。次いで厚さ5mm、幅10cm、長さ45cm
の板状に切り出された大理石に成形物(C)を重ねる様
にして載せた後、隙間10mmの2本ロールプレスを用
いて一体化させ、この一体化物を90℃の飽和蒸気圧の
雰囲気下で2日間養生硬化させ本発明の複合材(C−
1、厚さ10mm、幅10cm、長さ45cm)を得
た。この複合材は完全に一体化しており、この複合材を
3cm×3cm角に切り出した。又、これとは別に上記
と同じ混練物を使い、真空押出成形機の押出口の大きさ
を変え、20mmHgの減圧下で押出成形を行い、厚さ
10mm、幅10cmで板状の成形物(C’)を得た。
次いでこの複合材について引張試験を行ったところ引張
強度38kgf/cm2 が得られた。又、剥離面(破断
面)を観察したところ剥離面(破断面)は硬化物と大理
石との接着面が剥離していた。更に、成形物(C’)の
湿潤養生硬化物(C”)、及び複合材(C−1)の曲げ
試験を行ったところ、曲げ強度273kgf/cm
2 (C”)、251kgf/cm2 (複合材(C−
1))がそれぞれ得られた。
を行い、厚さ6mm、幅10cmで板状の成形物(C)
を得た。次いで厚さ5mm、幅10cm、長さ45cm
の板状に切り出された大理石に成形物(C)を重ねる様
にして載せた後、隙間10mmの2本ロールプレスを用
いて一体化させ、この一体化物を90℃の飽和蒸気圧の
雰囲気下で2日間養生硬化させ本発明の複合材(C−
1、厚さ10mm、幅10cm、長さ45cm)を得
た。この複合材は完全に一体化しており、この複合材を
3cm×3cm角に切り出した。又、これとは別に上記
と同じ混練物を使い、真空押出成形機の押出口の大きさ
を変え、20mmHgの減圧下で押出成形を行い、厚さ
10mm、幅10cmで板状の成形物(C’)を得た。
次いでこの複合材について引張試験を行ったところ引張
強度38kgf/cm2 が得られた。又、剥離面(破断
面)を観察したところ剥離面(破断面)は硬化物と大理
石との接着面が剥離していた。更に、成形物(C’)の
湿潤養生硬化物(C”)、及び複合材(C−1)の曲げ
試験を行ったところ、曲げ強度273kgf/cm
2 (C”)、251kgf/cm2 (複合材(C−
1))がそれぞれ得られた。
【0038】実施例8 大理石の代わりに御影石(厚さ、幅、長さは実施例7と
同じ)を使用した他は、実施例7と同様に各操作を行い
本発明の複合材(C−2、厚さ10mm、幅10cm、
長さ45cm)を得た。この複合材(C−2)を実施例
1と同様に引張試験、及び曲げ試験を行ったところ引張
強度35kgf/cm2 、曲げ強度247kgf/cm
2 が得られた。また引張試験後の破断面を観察したとこ
ろ、硬化物と御影石との接着面付近で剥離していた。
同じ)を使用した他は、実施例7と同様に各操作を行い
本発明の複合材(C−2、厚さ10mm、幅10cm、
長さ45cm)を得た。この複合材(C−2)を実施例
1と同様に引張試験、及び曲げ試験を行ったところ引張
強度35kgf/cm2 、曲げ強度247kgf/cm
2 が得られた。また引張試験後の破断面を観察したとこ
ろ、硬化物と御影石との接着面付近で剥離していた。
【0039】実施例9 大理石の代わりに表面を研磨(鏡面処理)した御影石
(厚さ、幅、長さは実施例7と同じ)を使用した他は、
実施例7と同様に各操作を行い本発明の複合材(C−
3、厚さ10mm、幅10cm、長さ45cm)を得
た。この複合材(C−3)を実施例1と同様に引張試
験、及び曲げ試験を行ったところ引張強度28kgf/
cm2 、曲げ強度225kgf/cm2 が得られた。ま
た引張試験後の破断面を観察したところ、硬化物と御影
石との接着面が剥離していた。
(厚さ、幅、長さは実施例7と同じ)を使用した他は、
実施例7と同様に各操作を行い本発明の複合材(C−
3、厚さ10mm、幅10cm、長さ45cm)を得
た。この複合材(C−3)を実施例1と同様に引張試
験、及び曲げ試験を行ったところ引張強度28kgf/
cm2 、曲げ強度225kgf/cm2 が得られた。ま
た引張試験後の破断面を観察したところ、硬化物と御影
石との接着面が剥離していた。
【0040】実施例10 撹拌装置の付いた混合機(オムニミキサー)にブレーン
比表面積4000cm2 /gの高炉水砕スラグ900重
量部、シリカフューム100重量部、7号珪砂1000
重量部、ワラストナイト200重量部、パルプ20重量
部を仕込10分間良く混合させた、次いで、水溶性高分
子としてポリアクリル酸ナトリウム40%水溶液75重
量部、硬化刺激剤として水酸化ナトリウム20重量部と
水350重量部とから成るアルカリ水を添加し5分間撹
拌混合し流動性の有る混練物を得た。
比表面積4000cm2 /gの高炉水砕スラグ900重
量部、シリカフューム100重量部、7号珪砂1000
重量部、ワラストナイト200重量部、パルプ20重量
部を仕込10分間良く混合させた、次いで、水溶性高分
子としてポリアクリル酸ナトリウム40%水溶液75重
量部、硬化刺激剤として水酸化ナトリウム20重量部と
水350重量部とから成るアルカリ水を添加し5分間撹
拌混合し流動性の有る混練物を得た。
【0041】次いで、予め作成して置いた幅10cm、
長さ45cmの低面が平らな型枠内に厚さが10mmに
なるように上記混練物を注型し、室温で1日間放置し凝
結させた後、90℃の飽和蒸気圧下で1日間湿潤養生硬
化させ、比較用の硬化物(D)を得た。またこれとは別
に、予め厚さ5mm、幅10cm、長さ45cmの板状
に切り出された大理石を低部に接着面が上になるように
挿入、固定してある型枠内に上記混練物を全体の厚さ
(大理石を含めた厚さ)が10mmと成るように注型
し、1日間放置し凝結させた後、90℃の飽和蒸気圧下
で1日間湿潤養生硬化させ、本発明の複合材(D−1、
厚さ10mm、幅10cm、長さ45cm)を得た。こ
の複合材は完全に一体化しており、この複合材(D−
1)を実施例1と同様に引っ張り試験を行ったところ、
引張強度38kgf/cm2 、を得た。また引張試験後
の破断面を観察したところ、硬化物と大理石との接着面
が剥がれていた。更に、硬化物(D)、及び複合材(D
−1)の曲げ試験を行ったところ、曲げ強度243kg
f/cm2 (硬化物(D))、232kgf/cm
2 (複合材(D−1))がそれぞれ得られた。この結果
から本発明の複合材は、裏打ち材のみの硬化物(比較用
の硬化物(D))とほぼ同程度の曲げ強度があることが
わかった。
長さ45cmの低面が平らな型枠内に厚さが10mmに
なるように上記混練物を注型し、室温で1日間放置し凝
結させた後、90℃の飽和蒸気圧下で1日間湿潤養生硬
化させ、比較用の硬化物(D)を得た。またこれとは別
に、予め厚さ5mm、幅10cm、長さ45cmの板状
に切り出された大理石を低部に接着面が上になるように
挿入、固定してある型枠内に上記混練物を全体の厚さ
(大理石を含めた厚さ)が10mmと成るように注型
し、1日間放置し凝結させた後、90℃の飽和蒸気圧下
で1日間湿潤養生硬化させ、本発明の複合材(D−1、
厚さ10mm、幅10cm、長さ45cm)を得た。こ
の複合材は完全に一体化しており、この複合材(D−
1)を実施例1と同様に引っ張り試験を行ったところ、
引張強度38kgf/cm2 、を得た。また引張試験後
の破断面を観察したところ、硬化物と大理石との接着面
が剥がれていた。更に、硬化物(D)、及び複合材(D
−1)の曲げ試験を行ったところ、曲げ強度243kg
f/cm2 (硬化物(D))、232kgf/cm
2 (複合材(D−1))がそれぞれ得られた。この結果
から本発明の複合材は、裏打ち材のみの硬化物(比較用
の硬化物(D))とほぼ同程度の曲げ強度があることが
わかった。
【0042】実施例11 大理石の代わりに御影石(厚さ、幅、長さは実施例10
と同じ)を使用した他は実施例10と同様に各操作を行
い本発明の複合材(D−2、厚さ10mm、幅10c
m、長さ45cm)を得た。この複合材(D−2)を実
施例1と同様に引張試験、及び曲げ試験を行ったところ
引張強度36kgf/cm2 、曲げ強度219kgf/
cm2 が得られた。また引張試験後の破断面を観察した
ところ、硬化物と御影石との接着面が剥がれていた。
と同じ)を使用した他は実施例10と同様に各操作を行
い本発明の複合材(D−2、厚さ10mm、幅10c
m、長さ45cm)を得た。この複合材(D−2)を実
施例1と同様に引張試験、及び曲げ試験を行ったところ
引張強度36kgf/cm2 、曲げ強度219kgf/
cm2 が得られた。また引張試験後の破断面を観察した
ところ、硬化物と御影石との接着面が剥がれていた。
【0043】実施例12 大理石の代わりに接着面が研磨(鏡面処理)された御影
石(厚さ、幅、長さは実施例10と同じ)を使用した他
は実施例10と同様に各操作を行い本発明の複合材(D
−3、厚さ10mm、幅10cm、長さ45cm)を得
た。この複合材(D−3)を実施例1と同様に引張試
験、及び曲げ試験を行ったところ、引張強度28kgf
/cm2 、曲げ強度225kgf/cm2 が得られた。
また引張試験後の破断面を観察したところ、硬化物と御
影石との接着面が剥がれていた。
石(厚さ、幅、長さは実施例10と同じ)を使用した他
は実施例10と同様に各操作を行い本発明の複合材(D
−3、厚さ10mm、幅10cm、長さ45cm)を得
た。この複合材(D−3)を実施例1と同様に引張試
験、及び曲げ試験を行ったところ、引張強度28kgf
/cm2 、曲げ強度225kgf/cm2 が得られた。
また引張試験後の破断面を観察したところ、硬化物と御
影石との接着面が剥がれていた。
【0044】実施例13 予め作成して置いた幅10cm、長さ45cmの低面が
平らな型枠内に厚さが10mmになるように実施例10
と同様にして得られた流動性の有る混練物を注型した
後、混練物の上面から1mm下部に線径1mm、網目ピ
ッチ10mmの金網を挿入し、室温で1日間放置し凝結
させた後、90℃の飽和蒸気圧下で1日間湿潤養生硬化
させ、比較用の硬化物(D−4)を得た。
平らな型枠内に厚さが10mmになるように実施例10
と同様にして得られた流動性の有る混練物を注型した
後、混練物の上面から1mm下部に線径1mm、網目ピ
ッチ10mmの金網を挿入し、室温で1日間放置し凝結
させた後、90℃の飽和蒸気圧下で1日間湿潤養生硬化
させ、比較用の硬化物(D−4)を得た。
【0045】またこれとは別に、予め厚さ5mm、幅1
0cm、長さ45cmの板状に切り出された大理石を低
部に接着面が上になるように挿入、固定してある型枠内
に上記混練物を全体の厚さ(大理石を含めた厚さ)が1
0mmと成るように注型した後、上記と同様にして金網
を挿入し、1日間放置し凝結させた後、90℃の飽和蒸
気圧下で1日間湿潤養生硬化させ、本発明の複合材(D
−5、厚さ10mm、幅10cm、長さ45cm)を得
た。この複合材(D−5)を実施例1と同様に引張試験
を行ったところ、引張強度28Kg/cm2 、を得た。
また引張試験後の破断面を観察したところ、硬化物中の
金網の面で剥がれていた。更に、硬化物(D−4)、複
合材(D−5)の曲げ試験を行ったところ、曲げ強度3
17Kgf/cm2 (硬化物(D−4))、303Kg
f/cm2 (複合材(D−5))がそれぞれ得られた。
0cm、長さ45cmの板状に切り出された大理石を低
部に接着面が上になるように挿入、固定してある型枠内
に上記混練物を全体の厚さ(大理石を含めた厚さ)が1
0mmと成るように注型した後、上記と同様にして金網
を挿入し、1日間放置し凝結させた後、90℃の飽和蒸
気圧下で1日間湿潤養生硬化させ、本発明の複合材(D
−5、厚さ10mm、幅10cm、長さ45cm)を得
た。この複合材(D−5)を実施例1と同様に引張試験
を行ったところ、引張強度28Kg/cm2 、を得た。
また引張試験後の破断面を観察したところ、硬化物中の
金網の面で剥がれていた。更に、硬化物(D−4)、複
合材(D−5)の曲げ試験を行ったところ、曲げ強度3
17Kgf/cm2 (硬化物(D−4))、303Kg
f/cm2 (複合材(D−5))がそれぞれ得られた。
【0046】比較例1 混合機に普通ポルトランドセメント(アサノセメント)
1000重量部、川砂(2mmメッシュパス)2000
重量部を仕込み5分間良く混合した。次いで水500重
量部を添加し更に5分間混合しモルタルを調製した。次
いで、予め作成して置いた幅10cm、長さ45cmの
低面が平らな型枠内に厚さが10mmになるように上記
モルタルを注型し室温で1日間放置し、更に90℃の飽
和蒸気圧下1日間湿潤養生硬化させ、凝結硬化したモル
タル(E)を得た。またこれとは別に厚さ5mm、幅1
0cm、長さ45cmの板状に切り出された大理石を低
部に接着面が上になるように挿入、固定してある型枠内
に上記モルタルを全体の厚さがおよそ10mmと成るよ
うに注型し、1日間放置し、更に90℃の飽和蒸気圧下
1日間湿潤養生硬化させ、大理石との複合材(E−1、
厚さ10mm、幅10cm、長さ45cm)を得た。大
理石とモルタルとの複合材は一体化していたが、この複
合材について実施例1と同様に引っ張り試験を行ったと
ころ、引張強度は9kgf/cm2 しかなかった。更
に、モルタル(E)、及び複合材(E−1)の曲げ試験
を行ったところ、曲げ強度33kgf/cm2 (モルタ
ル(E))、40kgf/cm2 (複合材(E−1))
の強度しか得られなかった。又、引張試験後の破断面を
観察したところ、モルタルと大理石との接着面が剥がれ
ていた。
1000重量部、川砂(2mmメッシュパス)2000
重量部を仕込み5分間良く混合した。次いで水500重
量部を添加し更に5分間混合しモルタルを調製した。次
いで、予め作成して置いた幅10cm、長さ45cmの
低面が平らな型枠内に厚さが10mmになるように上記
モルタルを注型し室温で1日間放置し、更に90℃の飽
和蒸気圧下1日間湿潤養生硬化させ、凝結硬化したモル
タル(E)を得た。またこれとは別に厚さ5mm、幅1
0cm、長さ45cmの板状に切り出された大理石を低
部に接着面が上になるように挿入、固定してある型枠内
に上記モルタルを全体の厚さがおよそ10mmと成るよ
うに注型し、1日間放置し、更に90℃の飽和蒸気圧下
1日間湿潤養生硬化させ、大理石との複合材(E−1、
厚さ10mm、幅10cm、長さ45cm)を得た。大
理石とモルタルとの複合材は一体化していたが、この複
合材について実施例1と同様に引っ張り試験を行ったと
ころ、引張強度は9kgf/cm2 しかなかった。更
に、モルタル(E)、及び複合材(E−1)の曲げ試験
を行ったところ、曲げ強度33kgf/cm2 (モルタ
ル(E))、40kgf/cm2 (複合材(E−1))
の強度しか得られなかった。又、引張試験後の破断面を
観察したところ、モルタルと大理石との接着面が剥がれ
ていた。
【0047】
【発明の効果】本発明の複合材は他の接着剤等を使用す
る事なく石材と一体化されており、しかも接着強度、曲
げ強度に優れていることから建築、建設、景観材料等の
広範な分野で用いることが出来る。又、本発明の製造法
によればこれら複合材を容易に得ることが出来る。
る事なく石材と一体化されており、しかも接着強度、曲
げ強度に優れていることから建築、建設、景観材料等の
広範な分野で用いることが出来る。又、本発明の製造法
によればこれら複合材を容易に得ることが出来る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 //(C04B 28/08 24:26 E 22:06) Z
Claims (4)
- 【請求項1】高炉水砕スラグ、水溶性高分子、硬化刺激
剤、及び水を含有して成る組成物を混練、または混錬成
形して得られる裏打材と石材とを一体化した後、湿潤養
生硬化して成る複合材。 - 【請求項2】組成物がシリカフュームを含有した組成物
である請求項1記載の複合材。 - 【請求項3】水溶性高分子がポリアクリル酸塩である請
求項1、及び2記載の複合材。 - 【請求項4】高炉水砕スラグ、水溶性高分子、硬化刺激
剤、及び水を含有して成る組成物から得られるの裏打材
と石材とを接着剤を使用する事なく一体化させることを
特徴とする請求項1、2又は3記載の複合材の製造法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP31603794A JPH07195345A (ja) | 1993-11-29 | 1994-11-28 | 複合材、及びこの複合材の製造方法 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP32086393 | 1993-11-29 | ||
JP5-320863 | 1993-11-29 | ||
JP31603794A JPH07195345A (ja) | 1993-11-29 | 1994-11-28 | 複合材、及びこの複合材の製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07195345A true JPH07195345A (ja) | 1995-08-01 |
Family
ID=26568509
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP31603794A Pending JPH07195345A (ja) | 1993-11-29 | 1994-11-28 | 複合材、及びこの複合材の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH07195345A (ja) |
-
1994
- 1994-11-28 JP JP31603794A patent/JPH07195345A/ja active Pending
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