JP2980291B2 - 複合材 - Google Patents

複合材

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、建設材料、建設部材、
等に利用出来る複合材に関する。
【0002】
【従来の技術】セメント、細骨材、及び/又は粗骨材、
等からなるコンクリート及びモルタル(以下、セメント
硬化体と言う)は、安価であり、しかも比較的容易に設
計強度(主として圧縮強度)を発現出来る為に、建設材
料として広く使用されている。しかし、セメント硬化体
は、300〜500Kgf/cm2程度の圧縮強度は容
易に発現できるが、曲げ強度が50〜100Kgf/c
2 程度と低く、この曲げ強度を改良しようとして短繊
維を混入したセメント硬化体も考案されているが、20
0Kgf/cm2 程度の曲げ強度にとどまっている。
【0003】その為、使用時に曲げ応力や引張応力がか
かる部分のセメント硬化体は、鉄部材、主として軟鋼を
用いた鉄部材により強化された複合材、例えば鉄筋コン
クリート、として利用されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この様
な複合材は鉄部材で強化されているとは言え、「歪み」
という観点から観てみると、鉄部材の降伏歪み度が12
00μ程度であるのに対して、セメント硬化体の破断時
の歪み度が200〜300μと非常に小さい為、この様
な従来のセメント硬化体と鉄部材からなる複合材に対し
て、鉄を降伏させる程度の歪み度を生じさせる曲げ応力
や引張応力がかかった場合は勿論であるが、それ以下の
曲げ応力や引張応力がかかった場合でも、セメント硬化
体に亀裂が入るという問題点があり、鉄部材の高強度、
高靱性という特性を生かす為に、鉄部材の降伏歪み度と
同等、若しくは、それより大きな歪み度に抵抗出来る複
合材の開発が切望されていた。
【0005】
【課題を解決する為の手段】本発明者等は、上記課題を
解決すべく鋭意検討の結果、本発明に至った。即ち本発
明は、 (1)鉄の降伏歪み度と同等若しくは、より大なる破断
時の歪み度を有する高強度無機材料と、鉄部材とが一体
化してなる複合材であって、該高強度無機材料が、高炉
水砕スラグ、水溶性高分子、アルカリ刺激剤、超微粉状
物質及び水からなる組成物を混練、成形した後、湿潤養
生してなる高強度無機材料であることを特徴とする複合
材、 (2)高強度無機材料が、300Kgf/cm以上
の曲げ強度を有する高強度無機材料であることを特徴と
する上記(1)記載の複合材を提供する。
【0006】本発明を詳細に説明する 本発明に於ける、鉄の降伏歪み度と同等若しくは、より
大なる破断時の歪み度を有する高強度無機材料は、鉄の
降伏歪み度である1200μ程度、若しくは、これより
大きな破断時の歪み度(ここで言う破断時の歪み度と
は、曲げ応力や引張応力がかかった場合の破断時の歪み
度を言う。)を有するものであり、高炉水砕スラグ、水
溶性高分子、アルカリ刺激剤、超微粉状物質及び水から
なる組成物を混練、成形した後、湿潤養生して得ること
が出来る。
【0007】高強度無機材料は、その曲げ強度が300
Kgf/cm以上の値を有するものが使用出来る。
本発明で使用する高強度無機材料を包含する、一般的な
セラミック材料は、曲げ強度が大きいと破断時の歪み度
も大きく、曲げ強度が小さいと破断時の歪み度も小さ
い、という相関関係があり、曲げ強度が300Kgf/
cm以下の無機材料であると、破断時の歪み度は鉄
の降伏歪み度である1200μ程度より小さい値になる
傾向にある。
【0008】以下に本発明において使用する高炉水砕ス
ラグを主成分とする高強度無機材料の説明を記す。
【0009】使用する高炉水砕スラグは、ブレーン値2
000cm2 /g以上,好ましくは3000cm2 /g
以上のものを使用する。使用する水溶性高分子に特に制
限は無いが、短時間に混練系に均一に、且つ迅速に溶解
するのが好ましいので、微粒子であることが好ましい。
水溶性高分子としては以下に記す高分子が使用出来る。
【0010】(1)分子中にカルボキシル基及び/又は
アマイド基を有する水溶性高分子類、又はそれらの塩。 αーヒドロキシーポリアクリル酸、又はこれの塩。及び
以下のモノマーを原料とするホモポリマー又はコポリマ
ー類、又はそれらの塩。 アクリルアマイド、N,Nージメチルアクリルアマイ
ド、Nーメチルアクリルアマイド等の(メタ)アクリル
アマイド系モノマー;(メタ)アクリル酸、(メタ)ア
クリル酸ナトリウム、(メタ)アクリル酸カリウム、
(メタ)アクリル酸リチウム、2ーヒドロキシエチル
(又はプロピル)(メタ)アクリレート等の(メタ)ア
クリル酸系モノマー;Nービニールピロリドン、ビニー
ルメチルエーテル、スチレンスルホン酸(又は、これの
ナトリウム塩又はカリウム塩)等のビニール系モノマ
ー。
【0011】(2)セルロース誘導体 ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシエチ
ルセルロース、カルボキシメチルセルロース。
【0012】(3)ポリ酢酸ビニール誘導体 部分加水分解性ポリ酢酸ビニール、カチオン化ポリ酢酸
ビニール、アニオン化ポリ酢酸ビニール。
【0013】(4)可溶性澱粉。
【0014】(5)ポリエチレンオキサイド。
【0015】(6)(メタ)アクリル酸メチル、(メ
タ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピル等
の(メタ)アクリル酸エステル、スチレン、エチレン、
プロピレン等と上記水溶性モノマーとの共重合物。
【0016】これらのうち、好ましいものはポリ(メ
タ)アクリル酸ナトリウム、ポリ(メタ)アクリル酸カ
リウム、等のポリ(メタ)アクリル酸塩、及びカルボキ
シメチルセルロースである。これら水溶性高分子の使用
量は、高炉水砕スラグと超微粉状物質の合計量に対して
通常重量比で1〜15%、好ましくは2〜10%であ
る。水溶性高分子の使用量が1%以下であると、混合物
が混練出来ないか、又は出来たとしても後工程での成形
加工性が悪くなる傾向にある。又15%以上用いると、
湿潤養生後の水和硬化体の水に対する寸法安定性が悪く
なる傾向にある。
【0017】使用し得るアルカリ刺激剤の具体例として
は、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウ
ム、等のアリカリ金属の水酸化物;炭酸ナトリウム、炭
酸カリウム、炭酸リチウム、等のアリカリ金属の炭酸
塩;重炭酸ナトリウム、重炭酸カリウム、重炭酸リチウ
ム等のアルカリ金属の重炭酸塩;水酸化マグネシウム、
水酸化カルシウム、等のアルカリ土類金属の水酸化物;
酸化カルシウム、酸化マグネシウム等のアルカリ土類金
属の酸化物;及びポルトランドセメントクリンカー、ピ
ロ燐酸ナトリウム、ピロ燐酸カリウム、燐酸二カリウ
ム、燐酸三カリウム、燐酸三ナトリウム、メタ珪酸ナト
リウム、メタ珪酸カリウム、等である。
【0018】これらアルカリ刺激剤のうちで、水酸化ナ
トリウム、炭酸ナトリウム、メタ珪酸ナトリウムが特に
好ましい例として挙げられる。これらアルカリ刺激剤の
使用量は、アルカリ刺激剤のアルカリ性の強さ、高炉水
砕スラグの平均粒度、超微粉状物質の種類と量、及び使
用する水の量に依って異なるが概ね0.1〜5%であ
り、好ましくは0.2〜3%(重量比)である。アルカ
リ刺激剤の使用量が0.1%以下であると混練ー成形体
が湿潤養生に依って硬化しないか,又は硬化したとして
も湿潤養生に長時間を要し、工業的に不利となる。ま
た、アルカリ刺激剤の使用量が5%以上であると、硬化
が速すぎて、混練ー成形工程中に硬化が始まる恐れが出
てくる。
【0019】次に、超微粉状物質は平均粒径が高炉水砕
スラグの平均粒径とほぼ同じか、好ましくはそれよりも
1オーダー小さいもの、より好ましくは2オーダー小さ
いものを使用する。使用し得る超微粉状物質の具体例と
してはシリカフューム、フライアッシュ、珪砂、珪石
粉、クレー、タルク、カオリン、炭酸カルシウム、陶磁
器粉砕物、徐冷高炉スラグ粉砕物、チタニア、ジルコニ
ア、アルミナ、シリカ等が挙げられれ、このうち好まし
い例としてはシリカフュームが挙げられる。これら超微
粉状物質は高炉水砕スラグと超微粉状物質の合計量に対
して、通常2〜50%、より好ましくは5〜30%(重
量比)の割合で使用される。
【0020】水の使用量は、使用する水溶性高分子の種
類と量,アルカリ刺激剤の種類と量,及び超微粉状物質
の種類と量に依って異なり,混合物が良好な混練性を示
す様に決めなければならないが,概ね高炉水砕スラグと
超微粉状物質の合計量に対して5〜30%好ましくは1
0〜20%である。
【0021】本発明に用いる高強度無機材料において
は、成形、湿潤養生後の硬化体の靭性向上を目的として
ガラスファイバー、カーボンファイバー、ビニロンファ
イバー、パルプ、セピオライト、ウォラストナイト、等
の繊維状物質を混練時に添加したり、ガラスファイバー
やビニロンファイバー、等のクロス状のものを、混練ー
成形体と複合化して使用することが出来る。
【0022】また、コストの低減等を狙って、細骨材を
添加することも出来る。添加し得る細骨材としては、平
均粒径5〜0.05mm、好ましくは2〜0.1mmの
ものが使用出来る。具体例としては、砂、砂利、珪砂、
珪石粉、抗火石、レンガ粉砕物、陶磁器粉砕物、炭酸カ
ルシウム、徐冷高炉スラグ粉砕物、等を挙げることが出
来る。
【0023】また更に製造工程上、水和反応が始まるま
での時間を調節する目的で、グルコン酸、酒石酸、マロ
ン酸、コハク酸、マレイン酸、フマル酸、リンゴ酸、等
の有機酸、又はこれらの塩や、ブドウ糖、果糖、ショ
糖、麦芽糖、乳糖、等の糖類を添加することも出来る。
【0024】次に、本発明に用いる高炉スラグを主体と
する高強度無機材料の一般的な製造法の説明を行う。ま
ず、高炉水砕スラグ、水溶性高分子、超微粉状物質、ア
ルカリ刺激剤(アルカリ刺激剤は水に溶解し、粉体成分
を混合した後に加えるのが好ましい。)を、オムニミキ
サー(千代田技研工業(株)製)の様な揺動型ミキサー
や、プラネタリーミキサーに入れ、粉体混合する。次に
この混合物に所定量の水、又はアルカリ刺激剤を溶解し
たアルカリ溶液を添加し、更に混合(粗混練)を行う。
次いで混練に移るが、混練は粗混練物に強い剪断力を与
えられる機器を用いることが好ましい。例えば、ロール
ニーダー、バンバリーミキサー、湿式バンバリーミキサ
ー、ミキシングロール、バッグミル、加圧ニーダー、ス
クリュー押し出し機、ニーダールーダー等が用いられ、
これらにより混練物が粘土状を呈するまで混練を行う。
【0025】成形機に関しても特に制限は無く、カレン
ダーロール、(低〜高)圧プレス、(真空)押し出し機
が一般に使用される。特に減圧下で成形出来る方法、例
えば、真空押し出し機や真空プレスを採用すると、より
大きな曲げ強度を有し、且つ曲げ強度物性のバラツキの
少ない水和硬化体が得られるので好ましい。本発明の複
合材に用いる高強度無機材料の形状は、(真空)押し出
し機を用いる場合は、(真空)押し出し機の出口部分の
ダイスの形状を変えることに依って、また(真空)プレ
スを用いる場合には、金型の形状を変えることに依っ
て、自由に様々なものを作ることが出来る。
【0026】成形後湿潤養生に移る。湿潤養生は、少な
くとも混練ー成形体中の水分が蒸発しない高湿潤雰囲気
下で行うことが必要である。一般的には相対湿度80%
以上,好ましくは90%以上、より好ましくは100%
の雰囲気下で行う。また、この様な高湿度雰囲気下にお
いて更に、水分を通さない容器や袋,等に成形体を入れ
たり、プラスチック板やプラスチックフィルム,金属板
に成形体を挟む方法,等の成形体中の水分の蒸発が防止
出来る様な方法で湿潤養生を行っても良い。また、湿潤
養生初期の成形体を水に浸漬して水中で養生を行うこと
も出来る。本発明においては、湿潤養生温度が高い程、
混練ー成形体の硬化が速い傾向にあるが、一般的には、
室温〜100℃の温度が用いられる。また、水蒸気を用
いて100℃以上の温度でオートクレーブ処理を行って
も良い。
【0027】湿潤養生の時間は、使用するアルカリ刺激
剤の種類と量、及び湿潤養生温度等の条件に依って大き
く左右されるが、概ね半日〜5日間である。湿潤養生後
の硬化体は水を含んでいるので、この様な硬化体は乾燥
して用いるのが好ましい。乾燥温度は通常室温乃至10
0℃の温度が自由に選択出来る。
【0028】次に、本発明で言う鉄部材とは軟鋼で出来
た部材であり、具体的には鉄筋、鉄板、チャネル状のも
の、角柱状のもの、円筒状のもの、L字状のもの、等、
あらゆる形状のものが使用できる。
【0029】本発明で言う複合材とは、上記した高強度
無機材料と鉄部材が一体化したものを全て指す。高強度
無機材料と鉄部材の一体化の方法は限定すべきものでは
ないが、具体例を挙げれば、混練後又は成形後の、混練
体もしくは成形体に、鉄部材を埋め込んだり圧着したり
した後硬化させて複合化する方法、また、高強度無機材
料と鉄部材をエポキシ樹脂等の接着剤で貼り合わす方法
や、高強度無機材料と鉄部材を勘合する事によって一体
化させる方法、及び、高強度無機材料に孔をあけ、鉄部
材をビス止め等で接合する方法、等である。
【0030】また、凹部を持った高強度無機材料に鉄部
材を配置し、セメントペーストやモルタル等を流し込
み、硬化させて一体化することも出来る。また、この時
複合する鉄部材を用いて、高強度無機材料に圧縮歪みを
生じさせる様にして一体化させる事により、上記の複合
状態よりも、より高い曲げ強度や引張強度、及びより大
きい破断時の歪み度を実現することが出来る。
【0031】この様にして製造することが出来る本発明
の複合材は、屋根材、外壁材、床材、打ち込み型枠、窓
枠、等の種々の用途に利用出来るのは勿論であるが、従
来の鉄筋コンクリートに代表される複合材では適用出来
なかった、大きな曲げ応力や引張応力が生じる部分の建
設材料、及び建設部材として利用出来る。
【0032】
【実施例】次に高強度無機材料の製造例、及び実施例に
依って本発明を更に具体的に説明するが、本発明がこれ
らに限定されるべきでないことは言うまでもない。尚、
高強度無機材料の製造例、及び実施例に於いて、部は重
量部を示す。
【0033】製造例1 高炉水砕スラグ(新日鉄化学(株)製;エスメント(ブ
レーン値;4270cm2 /g))90部、シリカフュ
ーム10部、及びポリアクリル酸ナトリウム(日本化薬
(株)製;パナカヤクーB)5部を揺動型混合器(オム
ニミキサー、千代田技研工業(株)製)に入れ、粉体混
合をした。次に水酸化ナトリウム1.0部を水14部に
溶解したアルカリ水溶液を粉体混合物に添加し、更に混
合(粗混練)を続け粗混練物を得た。次いでこの粗混練
物を二本ロールニーダーにかけ、4分間高剪断力下に混
練し混練物を得た。得られた混練物は粘土状であり、こ
の混練物を真空押し出し機(本田鉄工(株)製;HDE
ー2型)を用いて、740mmHgの減圧下に、幅10
cm、厚さ4mmの板状に押し出し成形した。この成形
体をビニール袋に入れ、成形体中の水分が蒸発しない条
件にて室温で1日放置(前養生)した後、ビニール袋か
ら取り出し90℃,相対湿度100%の恒温恒湿室中に
入れ、2日間湿潤養生させた。その後、60℃の乾燥器
中で1日乾燥処理し高強度無機材料を得た。
【0034】参考値として曲げ物性を測定する為に、上
記の高強度無機材料から、長さ8cm、巾1.5cmの
曲げ試験用サンプルを切り出した。曲げ試験はテンシロ
ン((株)オリエンテック製;UTMー2500)を用
いて、スパン間6cm、曲げ速度0.1mm/分の条件
で行った。また、歪み度は、曲げ試験サンプルに歪みゲ
ージを取り付け、自動デジタル歪み測定器にて測定し
た。結果を以下に記す。
【0035】 湿潤養生後 乾燥後 曲げ強度 Kgf/cm2 670 890 曲げ弾性率 Kgf/cm2 ,*104 28.8 29.1 最大歪み度 μ 2230 2754
【0036】尚、本製造例で使用した高炉水砕スラグの
組成の分析結果を以下に記す。 SiO2 34.1% Al2 3 14.2% Fe2 3 0.6% CaO 42.2% MgO 6.4%
【0037】製造例2 使用する水の量を18部に、アルカリ刺激剤として無水
メタ珪酸ナトリウムを2部、とした他は製造例1と全く
同じ操作を行い、高強度無機材料を得た。参考値として
の曲げ物性を以下に記す。
【0038】 湿潤養生後 乾燥後 曲げ強度 Kgf/cm2 570 810 曲げ弾性率 Kgf/cm2 ,*104 26.7 28.0 最大歪み度 μ 1783 2542
【0039】製造例3 使用するポリアクリル酸ナトリウムの量を3部に、水の
量を16部にし、湿潤養生条件を90℃、100%RH
で3日間とした他は製造例1と全く同じ操作を行い、高
強度無機材料を得た。参考値としての曲げ物性を以下に
記す。
【0040】 湿潤養生後 乾燥後 曲げ強度 Kgf/cm2 560 760 曲げ弾性率 Kgf/cm2 ,*104 30.4 31.1 最大歪み度 μ 1577 1973
【0041】製造例4 使用する水溶性高分子としてカルボキシメチルセルロー
ス(第一工業製薬(株)製;BSHー12)を7部、水
の量を20部とした他は、製造例1と全く同じ操作を行
い高強度無機材料を得た。参考値としての曲げ物性を以
下に記す。
【0042】 湿潤養生後 乾燥後 曲げ強度 Kgf/cm2 475 780 曲げ弾性率 Kgf/cm2 ,*104 24.3 25.8 最大歪み度 1738 2708
【0043】
【0044】
【0045】
【0046】
【0047】実施例1 製造例1の真空押し出し後の成形体を、プレスを用い
て、軟鋼製の長さ8cm、幅1.5cm、厚さ1.5m
mの鉄部材の片面に圧着し、製造例1と同じ湿潤養生を
行なって本発明の複合材を得た。この複合材に関して、
高強度無機材料の面に歪みゲージを取り付け、この面を
下にして、即ち鉄部材面を押す様にして、三点曲げ試験
を行ったところ、鉄の歪み度である1200μ程度では
高強度無機材料に変化はなく、そのまま試験を続けたと
ころ、歪み度2650μで高強度無機材料に亀裂が入っ
た。
【0048】実施例2〜4 製造例2〜4で得た真空押し出し後の成形体を、実施例
1で行った方法と同じ方法で鉄部材に圧着し、それぞれ
製造例2〜4に示した条件で硬化させ、本発明の複合材
を得た。これらの複合材に関して、実施例1と同様の条
件で三点曲げ試験を行い、高強度無機材料に亀裂が入っ
た時点での歪み度を測定した。結果を第1表に示す。
【0049】
【0050】実施例7 製造例1で得た湿潤養生後、及び湿潤養生の後に更に6
0℃、24時間乾燥処理後の高強度無機材料をエポキシ
樹脂を用いて、厚さ1.5mmの鉄板に貼り合わせ、本
発明の複合材を得た。この複合材について実施例12と
同様の3点曲げ試験を行ったところ、鉄の歪み度である
1200μ程度では高強度無機材料には変化がなく、そ
のまま試験を続けたところ、湿潤養生後の高強度無機材
料を用いた複合材では2167μで、又乾燥処理後の高
強度無機材料を用いた複合材では2710μで高強度無
機材料に亀裂が入った。
【0051】実施例8〜10 製造例2〜4で得た湿潤養生後の、及び湿潤養生した後
に更に60℃、24時間乾燥処理を施した高強度無機材
料を用いて、実施例7と同様の方法で本発明の複合材を
得た。これらの複合材に関し、実施例1と同様の三点曲
げ試験を行ない、高強度無機材料に亀裂が入った時点で
の歪み度を測定した。その結果を第2表に示した。
【0052】
【0053】
【発明の効果】高強度無機材料と鉄部材を一体化するこ
とに依って、大きな歪みにも耐えられる、従来にはなか
った複合材を開発することが出来た。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C04B 22:06)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】鉄の降伏歪み度と同等若しくは、より大な
    る破断時の歪み度を有する高強度無機材料と、鉄部材と
    が一体化してなる複合材であって、該高強度無機材料
    が、高炉水砕スラグ、水溶性高分子、アルカリ刺激剤、
    超微粉状物質及び水からなる組成物を混練、成形した
    後、湿潤養生してなる高強度無機材料であることを特徴
    とする複合材。
  2. 【請求項2】高強度無機材料が、300Kgf/cm
    以上の曲げ強度を有する高強度無機材料であること
    を特徴とする請求項1記載の複合材。
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