JPH07267713A - セメント成形体の製造方法 - Google Patents

セメント成形体の製造方法

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JPH07267713A
JPH07267713A JP6135894A JP6135894A JPH07267713A JP H07267713 A JPH07267713 A JP H07267713A JP 6135894 A JP6135894 A JP 6135894A JP 6135894 A JP6135894 A JP 6135894A JP H07267713 A JPH07267713 A JP H07267713A
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JP
Japan
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cement
water
producing
molded product
polyacrylate
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JP6135894A
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English (en)
Inventor
Kensuke Aoki
謙介 青木
Masaru Kato
賢 加藤
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Asahi Chemical Industry Co Ltd
Original Assignee
Asahi Chemical Industry Co Ltd
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Publication date
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  • Curing Cements, Concrete, And Artificial Stone (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【構成】 セメント、無機細骨材、ポリアクリル酸塩、
水とからなるセメント組成物、あるいは上記組成物に耐
熱性有機繊維を加えたセメント組成物を混練、脱水プレ
ス成形し、オートクレーブ養生する製造方法であって、
ポリアクリル酸塩が固形分に対して0.1〜1.5重量
%であることを特徴とするものである。 【効果】 本発明のセメント成形体の製造方法によれ
ば、大きな曲げ強度を有し、水に濡れても強度が低下す
ることのないセメント成形体が得られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ポリアクリル酸塩を含
有することを特徴とするセメント組成物から得られる、
高強度セメント成形体の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、緻密な組織構造を持たせるこ
とにより曲げ強度に優れるセメント成形体を製造しよう
とする検討が行われており、添加水量の低減やシリカフ
ュームなどの微粒子の添加による緻密化、あるいは大量
の水溶性高分子を添加した組成物を高剪断力がかかる特
殊な混練をするなどの方法によって高強度化を達成しよ
うとしている。
【0003】セメント組成物を押圧と同時に内部に含ま
れる水分を絞り出す、いわゆる脱水プレス成形をするこ
とによって、硬化前の成形体の組織の緻密化、含水量の
減少を図り、高強度化を達成することも行われている。
また、例えば特開平5−154815号公報に記載され
ているように、水溶性高分子を含む水硬性無機質組成物
を振動を加えながらプレスする等、効率良く賦形するた
めの工夫もなされている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記従来
の技術においては、組織の緻密化により硬化体密度が増
大して成形体重量が増加したり、水溶性高分子を用いた
場合には、水に浸漬すると極端に強度が低下するなどの
問題があった。また、脱水プレスをする場合、シリカフ
ュームなどを添加するとモルタルの粘着性が増し、成形
体の脱型時に成形体が型枠からはがれにくくなり、成形
体表面が汚くなるのみでなく、複雑な形状や微細な模様
を成形体に与えることが困難であった。
【0005】そこで本発明は、脱水プレスによって、曲
げ強度が大きく、且つ耐水性を有するセメント成形体の
製造方法を提供することを課題とするものである。上記
の脱水プレスとは、混練したセメント組成物を型枠に入
れ、圧力を加えると共に過剰な水分を組成物外に絞り出
し、抜圧後脱型することからなる成形方法である。脱水
は加圧によるのみでなく、例えば真空を利用して積極的
に水分を絞り出すなどの方法を用いてもよい。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の第1のセメント
成形体の製造方法は、セメント、無機細骨材、水、ポリ
アクリル酸塩からなるセメント組成物を脱水プレス成形
した後にオートクレーブ養生する製造方法であって、ポ
リアクリル酸塩が固形分に対して0.1〜1.5重量%
であることを特徴とするものである。
【0007】また本発明の第2のセメント成形体の製造
方法は、セメント、無機細骨材、耐熱性繊維、水、ポリ
アクリル酸塩からなるセメント組成物を脱水プレス成形
した後にオートクレーブ養生する製造方法であって、ポ
リアクリル酸塩が固形分に対して0.1〜1.5重量%
であることを特徴とするものである。さらには、前記記
載のセメント成形体の製造方法において、脱水プレス成
形の後、湿潤養生を行うことなく直ちにオートクレーブ
養生するものでもよい。
【0008】なお、本発明の固形分とは上記セメント組
成物中の水、ポリアクリル酸塩を除いたものをいう。本
発明について更に詳述すると、セメント、無機細骨材、
耐熱性繊維、ポリアクリル酸塩、水をミキサーによって
混合、混練する。この際、粉体材料のみをあらかじめ混
合しておいた中に水を添加して混練してもよいし、無機
細骨材と繊維材料、水を混合してスラリー状にしておい
た中に、セメントとポリアクリル酸塩を添加して混練し
てもよい。混練物を金属型枠に入れ、圧力10〜200
kgf/cm2 で0.1〜15分間脱水プレスにより成
形する。得られた成形体を180℃で1〜4時間オート
クレーブ養生し、硬化体を得る。
【0009】本発明で用いられるセメントとしては、普
通ポルトランドセメント、早強ポルトランドセメント、
高炉セメント、アルミナセメント等が挙げられる。これ
らは単独で用いても混合して用いてもよい。無機細骨材
としては、スラグ、フライアッシュ、微粉珪石等、0.
5〜10μmの微粉材料が利用でき、好ましくは1〜5
μmの微粉珪石、更に好ましくは2〜3μmの微粉珪石
が好適に用いられる。これより粗い細骨材を用いた場合
にはプレス時の賦形性が低下し、成形体の強度が低下す
る。また、これより細かい細骨材を用いた場合には、型
枠からの離型性が低下する。添加量はセメント100重
量部に対して10〜300重量部、望ましくは50〜1
50重量部、更に好ましくは70〜120重量部であ
る。添加量が少なすぎると強度の低下や収縮による亀裂
の発生等が起こりやすくなり、多すぎると強度が低下す
る。
【0010】耐熱性繊維としては、ワラストナイト、セ
ピオライト、カーボンファイバー、耐熱性ポリプロピレ
ンなどオートクレーブ養生に耐えうる繊維であれば、有
機繊維、無機繊維のいずれも用いることが可能である。
これらは強度や耐衝撃性の向上に効果があるのみでな
く、プレス成型時に型枠の隙間からモルタルが漏れ出す
のを防ぐ働きも有する。すなわち、上記の繊維材料がな
くても曲げ強度の大きい成形体を得ることは可能である
が、その場合、プレス時に型枠の僅かな隙間からもモル
タルが漏れだしてしまうため、型枠に非常に高い精度が
要求され、成形が著しく困難になる。添加量は繊維によ
って適当量が異なる。一般的に、多すぎると均一な混練
が困難になり、プレスによる脱水性も低下するために強
度が低下する。ワラストナイトやセピオライト等の鉱物
繊維であれば、全固形分量の2〜50重量%、好ましく
は10〜30重量%、更に好ましくは20〜25重量%
である。有機繊維であれば、全固形分量の0.1〜5重
量%、好ましくは1〜3重量%である。
【0011】ポリアクリル酸塩としては、カリウム塩、
ナトリウム塩、カルシウム塩などが利用できるが、ナト
リウム塩が望ましい。添加量は全固形分に対して0.1
〜1.5%、好ましくは0.5%〜1.5%、更に好ま
しくは0.8〜1.2%である。少なすぎると曲げ強度
向上の効果が小さく、多すぎると耐水性が低下する。添
加する水量は全固形分に対して15〜50%、好ましく
は25〜40%である。少なすぎると混練時や成形時の
作業性が低下し、多すぎると成形体の強度が低下する。
【0012】セメント組成物は、オムニミキサー、アイ
リッヒミキサー等を使って、従来公知の方法で混練す
る。粉体原料のみで粗混合した後に水を添加して混練す
る方法、予めスラリー状に混合した原料を混練する方法
等が利用できる。混練したモルタルを型枠に入れ、10
〜200kgf/cm2 で0.1〜15分間プレスす
る。この間、型枠の隙間から徐々に水が絞り出されてく
る。脱水しやすくするために、型枠の底面等に脱水用の
穴を開け、濾布等を利用したり、真空を利用するなどし
て水分を強制的に絞り出したりすることも可能である。
脱水プレス後の成形体の水分量は、原料組成やプレス圧
力、プレス時間などにより異なるが、概ね15〜25重
量%となる。
【0013】成形後、成形体を型枠から外し、養生す
る。一般的にセメント組成物は湿潤状態で養生、硬化さ
せるが、本発明では180℃、1〜4時間のオートクレ
ーブ養生を行う。オートクレーブ養生前に、ある程度硬
化させ、取り扱いやすくするために湿潤養生をする場合
もある。オートクレーブ前の湿潤養生を長くすると、成
形体が水溶性高分子を含んでいるために含水、膨張し、
最終的な硬化体の曲げ強度が低下するので、湿潤養生時
間は短い方が望ましく、取り扱い性など工程上問題が生
じなければ湿潤養生は必要ない。
【0014】湿潤養生のみの硬化を行った成形体は、乾
燥状態での曲げ強度も小さく、濡れた状態ではさらに曲
げ強度が低下してしまう。しかし驚くべきことに、オー
トクレーブ養生することによって強度が向上するのみで
なく、水中に浸漬しておいても曲げ強度の低下がほとん
ど見られないセメント成形体が得られるのである。
【0015】
【実施例】次に本発明の実施例を説明する。
【0016】
【実施例1〜3】使用原料は以下の通りである。 セメント:宇部セメント、普通ポルトランドセメント 微粉珪石:鳥屋根珪石微粉砕品、重量平均径3μm ワラストナイト:川鉄鉱業社製、Bタイプ ポリアクリル酸ナトリウム:東亜合成化学社製・アロン
20P(重合度20000) 表1に記載した処方のセメント組成物のうち、水以外の
粉体原料をミキサー(アイリッヒミキサー:容量10リ
ットル、日本アイリッヒ社)に入れ、約2分間乾式混合
した。これに水を添加し、さらに約5分間混練した。得
られた混練物から300gを計量し、プレス用金属型枠
(100mm×100mm)に入れ、プレス圧150k
g/cm2 にて1分間プレスした。この間、モルタル中
の過剰な水分は金属型枠の隙間から徐々にしみ出した。
脱水プレス終了後、成形体を型枠から外し、湿潤養生す
る場合は60℃、95RH%で40時間行い、オートク
レーブ養生は180℃で4時間行った。実施例の原料組
成、養生条件は表1に示した。
【0017】
【比較例1〜4】表2に記載した処方のセメント組成物
を、実施例と同様の方法で混練、脱水プレス成形をし、
比較例とした。 (曲げ強度測定)養生を終えたセメント成形体を、巾1
5mmで切断し、105℃に保持した熱風乾燥機中で2
4時間乾燥した。その後、デシケーター中で室温まで徐
冷し、3点曲げ試験に供した。曲げ試験におけるスパン
は70mmで、載荷点における変形速度は1mm/分と
した。
【0018】(耐水性評価試験)成形体の耐水性を評価
するために、切断を終えたサンプルを純水中に7日間浸
漬した後、飽水状態のまま曲げ試験を行った。
【0019】
【表1】
【0020】
【表2】
【0021】
【発明の効果】以上のように本発明のセメント成形体の
製造方法によれば、曲げ強度が大きく、耐水性を有する
セメント成形体が得られる。また、脱水プレスにより賦
形するため、凹凸による模様等を容易に与えることがで
きる。これらは建築用板として、広く利用できる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C04B 24:26 E 14:38) C 103:60

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 セメント、無機細骨材、水、ポリアクリ
    ル酸塩からなるセメント組成物を脱水プレス成形した後
    にオートクレーブ養生する製造方法であって、ポリアク
    リル酸塩が固形分に対して0.1〜1.5重量%である
    ことを特徴とするセメント成形体の製造方法。
  2. 【請求項2】 セメント、無機細骨材、耐熱性繊維、
    水、ポリアクリル酸塩からなるセメント組成物を脱水プ
    レス成形した後にオートクレーブ養生する製造方法であ
    って、ポリアクリル酸塩が固形分に対して0.1〜1.
    5重量%であることを特徴とするセメント成形体の製造
    方法。
  3. 【請求項3】 耐熱性繊維がワラストナイトである請求
    項2記載のセメント成型体の製造方法。
  4. 【請求項4】 ポリアクリル酸塩がナトリウム塩である
    請求項1〜3記載のセメント成形体の製造方法。
  5. 【請求項5】 無機細骨材が重量平均粒径0.5〜10
    μmに微粉砕した珪石である請求項4記載のセメント成
    形体の製造方法。
  6. 【請求項6】 請求項1〜5記載のセメント成形体の製
    造方法において、脱水プレス成形の後、湿潤養生を行う
    ことなく直ちにオートクレーブ養生することを特徴とす
    るセメント成形体の製造方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004018298A (ja) * 2002-06-14 2004-01-22 Denki Kagaku Kogyo Kk 炭酸化硬化体用セメント組成物、炭酸化硬化体用セメントコンクリート組成物、及び炭酸化硬化体の製法
WO2018181779A1 (ja) * 2017-03-29 2018-10-04 クスノキ石灰株式会社 水硬性石灰を用いた成形体およびその製造方法

Cited By (4)

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JPWO2018181779A1 (ja) * 2017-03-29 2020-02-27 クスノキ石灰株式会社 水硬性石灰を用いた成形体およびその製造方法

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Effective date: 20030107