JPH06305806A - 複合材 - Google Patents

複合材

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JPH06305806A
JPH06305806A JP11662993A JP11662993A JPH06305806A JP H06305806 A JPH06305806 A JP H06305806A JP 11662993 A JP11662993 A JP 11662993A JP 11662993 A JP11662993 A JP 11662993A JP H06305806 A JPH06305806 A JP H06305806A
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curing
water
composite material
weight
pts
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JP11662993A
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Inventor
Akio Baba
明生 馬場
Akiko Mori
明子 守
Suenori Arinaga
末徳 在永
Akira Kajikawa
晃 鍛治川
Kiichi Mano
基一 真野
Toshio Takahashi
利男 高橋
Masayuki Kiyomoto
正之 清本
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Nippon Kayaku Co Ltd
Original Assignee
Nippon Kayaku Co Ltd
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    • Y02W30/00Technologies for solid waste management
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Abstract

(57)【要約】 【目的】安価な高炉水砕スラグを主体とする結合材組成
物を用いて、養生硬化前の未硬化材料と未硬化材料、又
は未硬化材料と養生硬化後の材料を一体化させ、養生硬
化させて強固に一体化された複合材を得ること。 【構成】高炉水砕スラグ、水溶性高分子、硬化刺激剤、
及び水を含有する組成物を混練して、又は混練、成形し
てなる未硬化材料と未硬化材料を、又は未硬化材料と養
生硬化した材料を一体化して養生硬化することにより得
られる複合材。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は建築分野で使用できる複
合材に関する。更に詳細には、打込み型枠材、床スラ
ブ、カーテンウォール、内外装材、等の建築材料に使用
できる複合材に関する。
【0002】
【従来の技術】ポルトランドセメントに代表されるセメ
ントは、安価であり、比較的容易に、且つ短期間に設計
強度を発現できる等の理由から、建設、建築分野を主体
として多方面の分野で利用され、種々の使われ方をして
いる。しかし、硬化したセメントモルタルやコンクリー
トの上に、まだ固まらないセメントモルタルやコンクリ
ートを塗ったり打設しても、先に硬化したものと後から
硬化したものとの付着性が悪く一体化が計れずに剥離し
てしまうという現象がよく観られる。特に、押出成形法
で得られたセメント系の硬化した材料に、まだ固まらな
いセメントモルタルやコンクリートの材料を打設した
り、押出成形した未硬化材料を押しつけた場合には、付
着性に問題があった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】そこで、付着性を向上
させる為に、押出成形法で得られた硬化材料に、付着性
向上剤としてSBRやエチレンー酢酸ビニール共重合体
等のポリマー分散液を、又はこれらを含有するポリマー
セメントペーストを薄く塗布した後に、まだ固まらない
セメントモルタルやコンクリートを打設したり、押出成
形法で得られたセメント系の硬化前の材料を押しつけた
りして付着性を上げるとか、また硬化材料の表面に凹凸
を付け付着面積を大きくして付着性を向上させる方法が
採られているが、工程が増え、しかも高価なポリマーモ
ルタルを使用しなければならないとか、付着性が充分で
ないとかの問題点があった。
【0004】また、カーテンウォールや床スラブ等の二
次製品の生産には、生産性が良いとか、中空構造を持っ
た材料を容易に製造出来る等の理由により、押出成形法
が多く採用されるようになって来たが、押出成形法では
一定の断面形状を持った材料を効率良く生産することは
容易であるが、断面形状の異なった材料を種々製造する
場合は、押出成形機のダイ、またはダイとこれにつなが
るテーパーバレルを取り揃えねばならず、しかもこのダ
イやテーパーバレルが非常に高価である為、断面形状の
異なった材料を容易に製造することが困難であった。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、上記の問
題点、即ち既に硬化した材料に未硬化の材料を打設した
り、押しつけたりした後硬化させても付着性が良く、容
易に一体化する材料は無いか、また、一定形状のダイ及
びテーパーバレルにて種々の断面形状を持った材料を製
造出来ないか、ということに関して鋭意検討した結果、
本発明に至った。即ち、
【0006】本発明は、 1.(1)材料Bと(2)材料Aと材料Bからなる群よ
り選ばれる一つ以上、とを一体化させ(但し、材料Aが
複数存在する場合は、材料Aと材料Aの間に必ず材料B
を存在させる)養生硬化してなる複合材、 材料A;高炉水砕スラグ、水溶性高分子、硬化刺激剤及
び水を含有する組成物を混練、成形した後、養生硬化し
てなる材料、 材料B;高炉水砕スラグ、水溶性高分子、硬化刺激剤及
び水を含有する組成物を混練し、必要により成形して得
られる材料、 2.材料A及び/又は材料Bを得る際に用いる組成物が
超微粉状物質を含有する上記1項記載の複合材、 3.硬化刺激剤がアルカリ金属の水酸化物、炭酸塩から
選ばれた少なくとも一種類のアルカリ刺激剤である上記
1又は2項記載の複合材、 4.水溶性高分子が、ポリ(メタ)アクリル酸塩である
上記1、2又は3項記載の複合材、 5.ポリ(メタ)アクリル酸塩がポリアクリル酸ナトリ
ウムである上記4項記載の複合材、 6.超微粉状物質がシリカフュームである上記2項記載
の複合材、 7.材料A及び/又は材料Bが押出成形法によって製造
した材料である上記1、2、3、4、5又は6項記載の
複合材、 8.押出成形法によって製造した材料が中空構造を持っ
た材料である上記7項記載の複合材、に関するものであ
る。
【0007】以下に本発明を詳細に説明する。高炉水砕
スラグは、ブレーン比表面積2000cm2 /g以上のも
のが好ましく、特に3000cm2 /g以上のものが好ま
しい。使用する水溶性高分子は、混練時間内に混練系に
均一に、且つ迅速に溶解する必要があるので微粒子状、
又は微粉状になっていることが好ましい。水溶性高分子
の具体例を以下に示す。
【0008】(1)セルロース誘導体 ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシエチ
ルセルロース、カルボキシメチルセルロース、等 (2)アクリル系水溶性高分子 ポリアクリルアマイド、ポリ(メタ)アクリル酸、ポリ
(メタ)アクリル酸のアルカリ金属塩、アクリルアマイ
ドと(メタ)アクリル酸のアルカリ金属塩との共重合
体、アクリルアマイド及び/又は(メタ)アクリル酸の
アルカリ金属塩と(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)
アクリル酸エチル等の(メタ)アクリル酸エステル、も
しくはスチレン、エチレン、プロピレン等の疎水性モノ
マーとの共重合体で水溶性であるもの。
【0009】これらのうち、好ましい水溶性高分子はポ
リ(メタ)アクリル酸ナトリウム、ポリ(メタ)アクリ
ル酸カリウム、ポリ(メタ)アクリル酸リチウム等のポ
リ(メタ)アクリル酸塩やカルボキシメチルセルロース
であり、特に好ましいものはポリアクリル酸ナトリウム
である。これら水溶性高分子は、材料Aに用いる種類と
材料Bに用いる種類が異なってもよいが、同一種類の水
溶性高分子を用いるのが好ましい。
【0010】また、これらポリ(メタ)アクリル酸塩の
好ましい分子量は材料の成形方法によって異なり、押出
成形を行う場合は高分子量のものを用いる程、成形体の
保形性が良いが、混練時間内に混練系への溶解が可能な
分子量とすることが好ましく、実際には分子量1000
0以上、好ましくは20000以上、より好ましくは5
0000以上、最も好ましくは100000以上のもの
を用いる。また、流込成形を行う場合は、低分子量であ
る方が好ましく、一般的には50000以下、好ましく
は40000以下で200以上のものを用いる。
【0011】これら水溶性高分子の使用量も材料の成形
方法によって異なり、押出成形等の高分子量の水溶性高
分子を使用する場合は、高炉水砕スラグと超微粉状物質
(任意成分)の合計量100重量部に対して、通常0.
5〜10重量部、好ましくは1〜7重量部、最も好まし
くは1.5〜5重量部使用する。また、流込成形法等の
低分子量の水溶性高分子を使用する場合は、同じく高炉
水砕スラグと超微粉状物質(任意成分)の合計量100
重量部に対して通常0.05〜5重量部、好ましくは
0.1〜3重量部、最も好ましくは0.2〜2重量部使
用する。水溶性高分子の使用量が少なすぎると、添加す
る水量にもよるが、混練が困難になるか、又は困難でな
いとしても後工程での成形加工性が悪くなる傾向があ
る。また、水溶性高分子の量が多すぎると養生硬化しに
くくなったり、硬化したとしても硬化体の水に対する安
定性が悪くなる傾向がある。
【0012】使用し得る硬化刺激剤の具体例を以下に示
す。水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウ
ム、等のアルカリ金属の水酸化物、炭酸ナトリウム、炭
酸カリウム、炭酸リチウム、等のアルカリ金属の炭酸
塩;重炭酸ナトリウム、重炭酸カリウム、重炭酸リチウ
ム、等のアルカリ金属の重炭酸塩;水酸化カルシウム、
水酸化マグネシウム、等のアルカリ土類金属の水酸化
物;及びピロ燐酸ナトリウム、ピロ燐酸カリウム、燐酸
二カリウム、燐酸三カリウム、燐酸三ナトリウム、(メ
タ)珪酸ナトリウム、(メタ)珪酸カリウム、等であ
る。これら硬化刺激剤のうちで、水酸化ナトリウム、炭
酸ナトリウム、(メタ)珪酸ナトリウム、が好ましい例
として挙げられる。
【0013】硬化刺激剤の量は、硬化刺激剤のアルカリ
性の強さ、高炉水砕スラグの平均粒度、必要に応じて添
加する超微粉状物質の種類と量、また必要に応じて添加
する微粒子骨材や短繊維状物質の種類と量によって異な
るが、概ね高炉水砕スラグと超微粉状物質(任意成分)
の合計量100重量部に対して0.1〜5重量部が好ま
しく、特に好ましくは0.2〜3重量部である。
【0014】硬化刺激剤の量が少なすぎると、混練〜成
形体が養生硬化の工程で硬化しにくくなるか、又は硬化
したとしても養生硬化に長時間を要し、工業的に不利と
なる。また、多すぎると硬化スピードが速くなり過ぎ、
混練工程又は成形工程で硬化反応が始まってしまい、工
業的に問題となることがある。
【0015】超微粉状物質を用いる場合、その使用量
は、高炉水砕スラグと超微粉状物質の合計量100重量
部中に占める割合が、好ましくは2〜50重量部、より
好ましくは5〜30重量部となる量である。
【0016】超微粉状物質はその平均粒径が高炉水砕ス
ラグの平均粒径より小さいもの、好ましくは高炉水砕ス
ラグの平均粒径よりも1オーダー以上小さいもの、より
好ましくは2オーダー以上小さいものを使用する。超微
粉状物質の好ましい平均粒径は10μm以下であり、よ
り好ましくは0.01〜5μmであり、最も好ましくは
0.05〜1μmである。超微粉状物質の平均粒径は、
高炉水砕スラグの平均粒径の1/2〜1/1000であ
ることが好ましい。使用し得る具体的な超微粉状物質と
しては、例えばシリカフューム、フライアッシュ、珪
砂、珪石粉、クレー、タルク、カオリン、炭酸カルシウ
ム、陶磁器粉砕物、徐冷高炉スラグ粉砕物、チタニア、
ジルコニア、アルミナ、アエロジル、等が挙げられる
が、特にシリカフュームが好ましい。
【0017】水の使用量は、使用する水溶性高分子の種
類と量、硬化刺激剤の種類と量、及び超微粉状物質(任
意成分)の種類と量、及び必要により添加する繊維状物
質や微粒子骨材の種類と量によって異なり、混合物が良
好な混練性を示す様に決めなければならないが、押出成
形法で材料を製造する場合は、概ね高炉水砕スラグと超
微粉状物質(任意成分)の合計量100重量部に対して
10〜60重量部、好ましくは10〜45重量部、より
好ましくは15〜35重量部であり、流込成形法で材料
を製造する場合は、同じく高炉水砕スラグと超微粉状物
質(任意成分)の合計量100重量部に対して通常15
〜80重量部、好ましくは20〜60重量部、より好ま
しくは25〜50重量部である。
【0018】また、本発明の複合材に於いては、コスト
を下げるとか、養生硬化した複合材の靭性を上げると
か、押出成形法の場合では成形体が硬化するまでの保形
性を向上させる等の目的で、繊維状物質や微粒子骨材を
組成物に添加することが出来る。繊維状物質の具体例と
しては、ビニロン、パルプ、ポリプロピレン、ポリエチ
レン、カーボンファイバー、アラミドファイバー、等の
長さ1〜20mm程度の短繊維状物質を挙げることが出来
る。繊維状物質の使用量は高炉水砕スラグと超微粉状物
質(任意成分)の合計量100重量部に対して0.1〜
10重量部が好ましい。また、微粒子骨材としてはウォ
ラストナイト、珪砂、珪石粉、徐冷スラグ粉、フェロク
ロムスラグ粉、陶磁器粉砕品、レンガ粉砕品、抗火石を
挙げることが出来る。これら微粒子骨材は、一般的に1
000μm以下、好ましくは500μm以下、より好ま
しくは300μm以下で20μm以上の平均粒径を有す
るものを用いる。微粒子骨材の使用量は、高炉水砕スラ
グと超微粉状物質(任意成分)の合計量100重量部に
対して10〜200重量部が好ましい。
【0019】次に、本発明の複合材の一般的な製造法の
説明を行う。まず、材料A及び/又は材料Bが押出成形
法による場合、高炉水砕スラグ、水溶性高分子、超微粉
状物質(任意成分)、硬化刺激剤(硬化刺激剤は水に溶
解し、粉体成分を混合した後に加えるのが好まし
い。)、及び必要に応じ、繊維状物質、細骨材、骨材、
をオムニミキサー(千代田技研工業製)の様な揺動型ミ
キサーやプラネタリーミキサーに入れて粉体混合する。
次にこの混合物に所定量の水、又は硬化刺激剤を溶解し
たアルカリ水溶液を添加し、更に混合(粗混練)を行
う。
【0020】次いで混練に移るが混練機は、粗混練物に
強い剪断力を与えられる機器を用いることが好ましく、
例えばロールニーダー、バンバリーミキサー、湿式バン
バリーミキサー、ミキシングロール、バッグミル、加圧
ニーダー、スクリュー押出し機、ニーダールーダー型ミ
キサー、等を用いる。
【0021】このようにして得られた混練体を押出成形
することに依って材料Bが得られる。また押出成形した
ものを養生硬化させることに依って材料Aを得ることが
出来る。また、押出成形の出来るような比較的硬い粘土
状の混練体に関しては、押出成形の代わりにプレス成形
をすることも出来る。更に、特に減圧下で成形出来る方
法、例えば、真空押出機や真空プレスを採用すると、よ
り大きな強度を有し、且つ強度のバラツキの少ない養生
硬化体が得られるので好ましい。
【0022】成形後の養生硬化は、少なくとも混練ー成
形体中の水分が蒸発しない高湿度雰囲気下で行うことが
必要である。一般的には相対湿度80%以上、好ましく
は90%以上、更に好ましくは100%の雰囲気下で湿
潤養生を行う。また、この様な高湿度雰囲気下において
更に、水分を通さない容器や袋、等に成形体を入れた
り、プラスチック板やプラスチックフィルム、金属板に
成形体を挟む方法等、成形体中の水分の蒸発が防止出来
る様な方法で湿潤養生を行っても良い。また、湿潤養生
初期の成形体を水に浸漬して水中で養生を行うことも出
来る。本発明においては、湿潤養生温度が高い程、混練
ー成形体の硬化が速い傾向にあるが、一般的には、室温
〜100℃の温度が用いられる。また、水蒸気を用いて
100℃以上の温度でオートクレーブ処理を行っても良
い。
【0023】養生硬化の時間は、使用する硬化刺激剤の
種類と量、及び温度等養生硬化条件に依って大きく左右
されるが、概ね半日〜7日間である。
【0024】次に、材料A及び/又は材料Bが流込成形
法に依る場合に関して説明するが、本方法は一般的なセ
メントモルタルやセメントコンクリートを調製する方法
と殆どおなじである。まず、高炉水砕スラグ、水溶性高
分子、任意成分である超微粉状物質、硬化刺激剤(硬化
刺激剤は水に溶解し、粉体成分を混合した後に加えるの
が好ましい。)、及び必要に応じて添加する繊維状物
質、細骨材、骨材等をオムニミキサーのような揺動型ミ
キサーやコンクリートミキサーに入れ粉体混合する。次
いでこの混合物に所定量の水、又は硬化刺激剤を溶解し
た水溶液を添加し、更に混合(混練)を行い、流動性の
ある材料Bを得ることが出来る。
【0025】この材料Bを所定形状の型枠に流込み、室
温にて半日〜2日放置し凝結させた後(仮養生)、型枠
を取り外し養生硬化させることにより、材料Aを得るこ
とが出来る。この場合の養生硬化は上記押出成形法によ
って材料Aを得る際に行なう養生硬化と同様にして行う
ことができる。
【0026】このようにして得られる材料を一体化さ
せ、養生硬化を行うことにより、本発明の複合材を得る
ことが出来る。具体的な一体化の方法としては、押出成
形、プレス成形又は流込成形等で成形した後養生硬化し
て得られた材料Aに、押出成形又はプレス成形等で成形
して得られた、又はこれら成形以前の混練状態の材料B
を重ね、二本ロールの間を通したり、プレスで軽く圧着
させて一体化させることが出来る。また、材料Aの上に
流込み用に調製した流動性のある材料Bを塗ったり、打
設して一体化させることも出来る。更に、上記の要領で
材料Aと材料Aの間に材料Bを挟み込んだ状態で一体化
することも出来る。また更に、押出成形又はプレス成形
で得られた材料Bと材料Bとを、又は押出成形又はプレ
ス成形で得られた材料Bと流込み用に調製した流動性の
ある材料Bとを同様にして一体化させることが出来る。
一体化する材料A及び/又は材料Bの数は特に限定され
ず、2以上の任意の数の材料を一体化することができる
が、通常2〜10ケの材料を一体化するのが好ましい。
【0027】次に、このようにして一体化させて得られ
た材料を養生硬化させることにより、本発明の複合材を
得ることが出来るが、養生硬化の方法は材料Aを得る際
に行なう養生硬化と同様にして行なうことができる。
【0028】このようにして得られた本発明の複合材
は、2ケ以上の材料が完全に一体化したものであり、こ
の技術を利用すれば様々なことが出来る。例えば、中空
押出成形板である材料Aを押出成形時の引き取りトレー
として使用し、その上に材料Bを押出成形して引き取
り、軽く圧着して一体化する時、一体化と同時に材料B
の表面にエンボス模様を付けて、中空押出成形板であり
ながら表面にエンボス模様を有する成形板を製造するこ
とが出来る。また、中空押出成形板である材料Aの間に
薄い材料Bを挟んで、材料Aと材料Bを交互に積層させ
一体化して、養生硬化させることによりハニカム状に多
数の孔を有する断面形状を持った複合材を製造すること
が出来るし、また中空押出成形板である材料Aを、材料
Bを介して直角に配置し一体化させ養生硬化させること
により、中空構造を有して軽量であり、尚且つ剛性の大
きい複合材を造ることが出来る。
【0029】また更に、材料Bどうしを一体化する時
に、その間に鉄筋を入れておけば、鉄筋の入った成形板
が容易に製造出来るし、これを材料Aとして用い、押出
成形法で得られた中空の材料Bと一体化させ養生硬化さ
せることにより、鉄筋が入った中空複合材を容易に造る
ことが出来る。又、逆に、押出成形法で得られた中空の
材料Aに、鉄筋を挟み込んだ材料Bを一体化させ、養生
硬化させることによっても、鉄筋が入った中空複合材を
容易に造ることが出来る。
【0030】
【実施例】次に実施例に依って本発明を更に詳細に説明
するが、本発明がこれに限定されるべきでないことは言
うまでもない。
【0031】実施例1 ブレーン比表面積4000cm2 /gの高炉水砕スラグ9
0重量部、超微粉状物質としてシリカフューム10重量
部、水溶性高分子としてポリアクリル酸ナトリウム(パ
ナカヤクーB)3重量部、パルプ1.5重量部、微粒子
骨材としてワラストナイト15重量部とフェロクロムス
ラグ7号100重量部を攪拌機(アイリッヒ社製)に入
れ1分間混合攪拌した。続いて硬化刺激剤として苛性ソ
ーダ2重量部と水28重量部からなるアルカリ水を添加
し、更に1分間混合攪拌した。次いで組成物をニーダー
ルーダー型の混練機に入れ5分間混練したところ、混練
物は粘土状になった。この混練物を真空押出成形機にて
750mmHgの減圧下で、幅10cm、厚さ2cmの板状に
押出成形し、90℃の飽和蒸気圧の雰囲気下で2日間養
生硬化させ、材料A1を得た。
【0032】次いで、ブレーン比表面積4000cm2
gの高炉水砕スラグ90重量部、シリカフューム10重
量部、ポリアクリル酸ナトリウム(パナカヤクーB)3
重量部を上記と同様に粉体混合し、この混合物に、苛性
カリ1.2重量部と水14重量部からなるアルカリ水を
添加し、更に1分間混合攪拌した。次いで、上記と同様
にして混練機を用いて混練し、混練物を真空押出成形機
にて押出成形して材料B1を得た。
【0033】このようにして得られた材料A1と材料B
1を重ね合わせ、隙間3.9cmに調節した二本ロールの
間を通すことにより一体化させ、この一体化物を90℃
の飽和蒸気圧の雰囲気下で2日間養生硬化させて本発明
の複合材を得た。この複合材は完全に一体化して、尚且
つ硬化しており、複合材から切り出した長さ3.9cm、
幅1cm、厚み0.5cmサンプルを用い、一体化した面が
丁度中央にくるようにして行った引張り試験では、引張
り強度163kgf /cm2 が得られ、破断面は一体化した
部分ではなかった。引張り試験は、テンシロン((株)
オリエンテック製)を用い、引っ張り速度0.5mm/分
の条件で行った。尚、水溶性高分子として用いたポリア
クリル酸ナトリウムは、30℃、2規定苛性ソーダ水溶
液中での極限粘度〔η〕は0.7であり、下記換算式に
よる平均分子量は2.04×106 であった。 換算式───〔η〕=8×10-8Mw1.1
【0034】実施例2 実施例1の材料A1で用いた組成物を実施例1と同様に
して混練した後、真空押出成形した。この時真空押出成
形機のダイを変え、幅10cm、厚さ2cm、大きさ1.5
cm×1.3cm(縦×横)の孔5個を有する中空率46.
3%の中空材料を押出成形し、実施例1と同様にして養
生硬化させて材料A2を得た。次に、ブレーン比表面積
4000cm2 /gの高炉水砕スラグ90重量部、シリカ
フューム10重量部、ポリアクリル酸ナトリウム(パナ
カヤク−B)2.5重量部、パルプ1重量部、6号珪砂
70重量部、苛性ソーダ1.5重量部、水23重量部か
らなる組成物を実施例1と同様に処理し、真空押出成形
法にて材料B2を得た。この材料A2と材料B2を一体
化させる時、材料B2の上に凹凸状のエンボス模様を有
する板を乗せ、二本ロールの間を通して一体化させた後
実施例1と同様にして養生硬化し、本発明の複合材を得
た。この複合材は、表面に凹凸模様を有する中空材料で
あり、材料A2と材料B2は完全に一体化されていた。
実施例1と同様に引っ張り試験をしたところ、引っ張り
強度は146kgf /cm2 であり、引張り試験に於ける破
断面は一体化した部分ではなかった。
【0035】実施例3 ブレーン比表面積4000cm2 /gの高炉水砕スラグ8
5重量部、シリカフューム15重量部、水溶性高分子と
して、平均分子量が3×104 のポリアクリル酸ナトリ
ウム1.5重量部、7号珪砂100重量部を、アイリッ
ヒ型攪拌機に入れ1分間混合した。この混合物を真空オ
ムニミキサーに移し、苛性ソーダ2.2重量部、水28
重量部からなる硬化刺激剤水溶液を添加し、740mmH
gの減圧下で5分間混練し、流動性のある材料B3を得
た。そして、実施例1で得た材料A1(幅10cm、長さ
15cm、厚み2cm)の周りを高さ5cmの木製の板で囲
み、材料B3を流し込み材料A1と材料B3の合計の厚
みが5cmとなるようにした。このものを20℃の飽和蒸
気圧の雰囲気下で1日放置した(仮養生)後型枠を取り
外し、90℃の飽和蒸気圧の雰囲気下で2日間養生硬化
させ本発明の複合材を得た。この複合材は完全に一体化
しており、実施例1と同様に切り出したサンプルを用
い、一体化した面が丁度中央にくるようにして行った引
張り試験では、引張り強度103kgf /cm2 の値が得ら
れた。また、破断面は一体化した部分ではなく材料B3
の部分であった。
【0036】実施例4、5 水溶性高分子として、カルボキシメチルセルロース(実
施例4)、又はポリアリルアマイド(実施例5)を用
い、水34重量部を用いた他は実施例1と同じ操作を行
い、本発明の複合材を得た。実施例1と同様の引張り試
験を行ったところ、実施例4では114kgf /cm2 、実
施例5では127kgf /cm2 の引張り強度が得られた。
【0037】実施例6、7 実施例2で得られた中空の材料A2三枚の間に、実施例
1の材料B1と同じ製造法で得た材料B67(但し、幅
10cm、厚さ0.4cmの板状に押出成形した)を一枚ず
つ計二枚を挟み、二本ロールの間を通すことにより材料
A2と材料B67を一体化させた。この時、三枚の材料
A2をそれぞれ平行にして(実施例6)、または互いに
直角にして(実施例7)一体化した。その後、85℃の
飽和蒸気圧の雰囲気下で1日半の養生硬化を行い本発明
の複合材を得た。実施例6では、上下方向に三つ、左右
方向に五つの孔を持つハニカム状の断面形状を持った複
合材を得た。また、実施例7では、中空の孔の方向が互
いに直交した中空の材料が得られた。
【0038】実施例8 実施例1に於いて、養生硬化を行なわなかった以外は材
料A1と同じ製造法で得た養生硬化前の材料B0と材料
B1とを用いて一体化させた他は実施例1と同様の操作
を行い本発明の複合材を得た。実施例1と同様の引張り
試験を行い、引張り強度158kgf /cm2 の値を得た。
尚、サンプルの破断面は一体化した部分ではなかった。
【0039】
【発明の効果】本発明により、断面形状や物性の異なっ
た材料が強固に一体化された複合材が容易に造れる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C04B 14:38 C 2102−4G 18:14) Z 2102−4G (72)発明者 高橋 利男 群馬県安中市下秋間1902−1 (72)発明者 清本 正之 埼玉県大宮市佐知川1476−5

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(1)材料Bと(2)材料Aと材料Bから
    なる群より選ばれる一つ以上、とを一体化させ(但し、
    材料Aが複数存在する場合は、材料Aと材料Aの間に必
    ず材料Bを存在させる)養生硬化してなる複合材。 材料A;高炉水砕スラグ、水溶性高分子、硬化刺激剤及
    び水を含有する組成物を混練、成形した後、養生硬化し
    てなる材料。 材料B;高炉水砕スラグ、水溶性高分子、硬化刺激剤及
    び水を含有する組成物を混練し、必要により成形して得
    られる材料。
  2. 【請求項2】材料A及び/又は材料Bを得る際に用いる
    組成物が超微粉状物質を含有する請求項1記載の複合
    材。
  3. 【請求項3】硬化刺激剤がアルカリ金属の水酸化物、炭
    酸塩から選ばれた少なくとも一種類のアルカリ刺激剤で
    ある請求項1又は2記載の複合材。
  4. 【請求項4】水溶性高分子がポリ(メタ)アクリル酸塩
    である請求項1、2又は3記載の複合材。
  5. 【請求項5】ポリ(メタ)アクリル酸塩がポリアクリル
    酸ナトリウムである請求項4記載の複合材。
  6. 【請求項6】超微粉状物質がシリカフュームである請求
    項2記載の複合材。
  7. 【請求項7】材料A及び/又は材料Bが押出成形法によ
    って製造した材料である請求項1、2、3、4、5又は
    6記載の複合材。
  8. 【請求項8】押出成形法によって製造した材料が中空構
    造を持った材料である請求項7記載の複合材。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2005120794A1 (en) * 2004-06-09 2005-12-22 Industrial Composites Engineering Pty Ltd Method for forming or curing polymer composites
CN103242015A (zh) * 2013-04-28 2013-08-14 三峡大学 一种掺磷渣活性粉末混凝土及制备方法

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WO2005120794A1 (en) * 2004-06-09 2005-12-22 Industrial Composites Engineering Pty Ltd Method for forming or curing polymer composites
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