JPH07195130A - 薄板打抜き加工装置 - Google Patents

薄板打抜き加工装置

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Publication number
JPH07195130A
JPH07195130A JP35152893A JP35152893A JPH07195130A JP H07195130 A JPH07195130 A JP H07195130A JP 35152893 A JP35152893 A JP 35152893A JP 35152893 A JP35152893 A JP 35152893A JP H07195130 A JPH07195130 A JP H07195130A
Authority
JP
Japan
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punch
punching
drive mechanism
thin plate
slide shaft
Prior art date
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Pending
Application number
JP35152893A
Other languages
English (en)
Inventor
Yukio Takahashi
幸雄 高▲橋▼
Zenjiro Kawase
善次郎 川瀬
Yasuo Deura
康男 出浦
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Chichibu Fuji Co Ltd
Original Assignee
Chichibu Fuji Co Ltd
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Publication date
Application filed by Chichibu Fuji Co Ltd filed Critical Chichibu Fuji Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】微小寸法な打抜き形成を施すに際しその打抜き
部分にバリや傾き等が発生することを効果的に防止し
て、薄板への精密打抜き加工を実施するに極めて有用な
新規な加工装置を提供する。 【構成】上側駆動機構aの作動により上側摺動軸5を所
定ストローク下方摺動させるに伴い、上パンチ6が所定
量下降して基材Wに所定深さの凹部を形成すると共に、
その凹部の凹み分だけ凸部が食い込み孔10に向けて突出
形成される。その後、下側駆動機構a’の作動により下
側摺動軸5を所定ストローク上方摺動させるに伴い、下
パンチ8が所定量上昇して凸部を凹部方向へ押し込み、
これにより凸部と凹部との連結部分で剪断が生じ、スク
ラップを残した状態で微小幅寸法の間隙が形成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えばリードフレーム
その他の電子部品の基材となる薄板に、極めて微小幅の
間隙を打抜き形成する際に用いる薄板打抜き加工装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の薄板に極めて微小幅の間
隙を打抜き形成するための装置として、プレス加工装置
が一般に知られてる。一例として、42アロイ(鉄−Ni
合金),Cu等の薄板(基材)に多数のリード部を打抜
き加工してリードフレームを形成するプレス加工装置に
ついて図7を参照して説明する。この装置は、基材Wを
載置する下型110 に打抜き孔111 を設けると共に、その
基材Wを移動不能に挟持するストリッパ120 に前記打抜
き孔111 と同一径をもって通孔121 を開設し、さらに前
記打抜き孔111 ,通孔121 に嵌挿可能な寸法を有するパ
ンチ130 を所望な駆動機構(一般には油圧シリンダ)に
より上下摺動可能に支持してなり、その駆動機構の作動
によるパンチ130 の下降によって基材Wの所定位置を打
抜くことで、一定の間隙W1 を確保しながらリード部W
2 を多数並列状に形成するようになっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし乍ら上記従来の
プレス装置によって上述したような一方向(上方向)か
らの打抜き加工を行った場合、打抜かれた間隙W1 の側
面(リード部W2 の側面)の上半部位W1-1 が剪断面で
あるのに対し下半部位W1-2 が破断面となり、該破断面
箇所がバリとなって残る。さらに、パンチ130 の打抜き
作動によって曲げモーメントがかかりリード部W2 に傾
きが生じる。このようなバリ,傾き等の発生は、リード
部W2 同士の接触による絶縁不良やチップとのボンディ
ング不良等の要因となる。これら絶縁不良やボンディン
グ不良等の発生は、近年著しい電気製品の小型化,高機
能化等による電子部品の過密化,高集積化に伴って増大
する傾向にあり、よって上記バリ,傾き等の発生防止が
より重要になる。
【0004】本発明はこのような従来事情に鑑みてなさ
れたものであり、その目的とするところは、微小寸法な
打抜き形成を施すに際しその打抜き部分にバリや傾き等
が発生することを効果的に防止して、薄板への精密打抜
き加工を実施するに極めて有用な、新規な加工装置を提
供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】前述の目的を達成するた
めに本発明に係る薄板打抜き加工装置は、基台上方に
上,下のテーブルを装備し、上テーブルには上側摺動軸
を上下摺動自在に案内すると共に、下面に上パンチを突
設した上型を上側摺動軸下端に結合固定し、且つ上テー
ブル上方には上側摺動軸を所定ストローク摺動させる上
側駆動機構を配設し、他方、下テーブルには上記上側摺
動軸と相対向する位置に下側摺動軸を上下摺動自在に案
内すると共に該摺動軸上端に下パンチを結合固定し、且
つ下テーブルには下パンチが上下摺動可能に挿通される
食い込み孔を備えた下型を載置し、さらに下テーブル下
方には下側摺動軸を所定ストローク摺動させる下側駆動
機構を配設してなり、上記上側駆動機構の作動により上
パンチを所定ストローク下降させて、下型上面に載承し
た薄板の所定箇所に所望深さの凹部を形成すると共に該
凹部の食い込み分下方へ突出する凸部を形成した後、上
記下側駆動機構の作動により下パンチを所定ストローク
上昇させ前記薄板下面に突出する凸部を凹部方向へ押し
込むことで該凸部を切断して薄板に間隙を打抜き形成す
るようにしたことを特徴とする。
【0006】
【作用】上述の構成によれば、上側駆動機構の作動によ
り上側摺動軸を所定ストローク下方摺動させるに伴い、
上パンチが所定ストローク下降して基材(薄板)に所定
深さの凹部を形成すると共に、その凹部の食い込み分だ
け凸部が食い込み孔に向けて突出形成され、その後、下
側駆動機構の作動により下側摺動軸を所定ストローク上
方摺動させるに伴い、下パンチが所定ストローク上昇し
て凸部を凹部方向へ押し込み、これにより凸部と凹部と
の連結部分で剪断が生じ、スクラップを残した状態で微
小幅寸法の間隙が形成される。このように、第一段階に
おいて上パンチにより上方から、第二段階において下パ
ンチにより下方から、夫々分割してプレス圧を加えるこ
とで基材に間隙を打抜き形成することは、形成された間
隙側面の上半部位が剪断面であることは勿論、その下半
部位も剪断面となってバリの発生がほぼ完全に抑えられ
る。しかも、隣合わせる間隙相互間に形成される打抜き
残部(例えば基材がリードフレーム形成のためのもので
あればそのリード部)にかかる曲げモーメントが上下均
一になって傾きの発生もほぼ抑えられ、且つその打抜き
残部中に残留する歪み応力も極めて小さいものになる。
【0007】
【実施例】以下、本発明に係る薄板打抜き加工装置の一
実施例を図面を参照して説明する。本実施例の薄板打抜
き加工装置は図1に示すような構造、すなわち、基台1
の四角に支柱1aを起設し、それら支柱1aにおける適宜高
さ位置に上テーブル2と下テーブル3を夫々支持固定
し、支柱1a上端には上部フレーム4aを支持固定し、基台
1と下テーブル3、上テーブル2と上部フレーム4aにお
ける同一側端間に亘って夫々側部フレーム4bを縦設する
と共に、上テーブル2側には上側の摺動軸5、上パンチ
6、上型7を装備せしめ、下テーブル3側には下側の摺
動軸5、下パンチ8a、下型9を装備せしめ、さらに、上
テーブル2と上部フレーム4aの間には上側駆動機構aと
上側調整機構bを配設し、下テーブル3と基台1の間に
は下側駆動機構a’と下側調整機構b’を配設してな
る。
【0008】まず、上テーブル2側に装備される摺動軸
5,上パンチ6,上型7,上側駆動機構a,上側調整機
構b等について説明する。上テーブル2の中心部位には
上側の挿通孔14が開設され、この挿通孔14に上側の摺動
軸5を上下摺動自在に嵌挿入する。また挿通孔14の周り
にはシリンダー15を内設すると共に、該シリンダー15の
ロッド16先端に、前記摺動軸5外周に突設せしめた鍔部
5aを結合して賦圧手段を形成する。摺動軸5は前記賦圧
手段によって上方へ付勢される。シリンダー15は不図示
の制御部に電気的に連絡しており、摺動軸5,屈伸杆2
2,受けブロック19,楔51,テーパーブロック52等の各
機構部における夫々のジョイント部分(当接係合部分)
のがたつきを吸収すべく、前記各機構部を上方へ付勢す
るよう常に一定圧でエアー加圧している。尚、このシリ
ンダー15による賦圧力は、後述するモータ30の作動によ
る摺動軸5の下方摺動に影響しない程度のものであるこ
とはいうまでもない。
【0009】上記摺動軸5の下端には、後述するガイド
バー12によって上下摺動自在に案内される上型7が結合
固定される。上型7の下面には、下パンチ8a(食い込み
孔10)と対向せしめて上パンチ6を所定数突設する。
【0010】また摺動軸5の上端は図示するような凹み
形状とすると共にその凹みに沿った受けメタル17を嵌装
着して受け凹部18を形成する。またこの受け凹部18の上
方には、上部フレーム4a下面における摺動軸5上端と相
対向する位置に装備されたテーパーブロック52の下面に
受けブロック19を固定すると共に、該受けブロック19の
下面凹み部に受けメタル20を嵌装着して受け凹部21を形
成する。それら上,下の受け凹部18,21 間には屈伸杆22
を配設する。
【0011】屈伸杆22は、アーム23の下端部とアーム24
の上端部とを回動自在に軸止したもので、アーム24の端
部24a を受け凹部18に回動自在に当接係合せしめると共
に、アーム23の端部23a を受け凹部21に回動自在に当接
係合せしめて、上記賦圧手段により上方へ付勢された状
態で、屈伸自在に立ち上げ支持される。
【0012】上記屈伸杆22の中間軸止部25には、有底筒
状の摺動筒26の閉塞側の端部を回動自在に軸止する。摺
動筒26の内周には雌螺子26a を刻設し、その開口側端部
から、螺軸27の一端側に設けた螺子部27a を螺動自在に
挿入する。尚、前記螺子部27a と雌螺子26a との螺合部
分、並びに後述する螺子部27b と雌螺子29a の螺合部分
には不図示のボールを多数介在せしめたボール螺子構造
として、螺軸27の回動による摺動筒26,支持筒29の螺動
進退が極めてスムーズに行われるようにする。
【0013】螺軸27は一端側に上記雌螺子26a に螺合す
る螺子部27a を設け、他端側にはその螺子部27a とは逆
螺子となる螺子部27b を設けると共に、中途部分には歯
車28を外嵌固定してなり、前述の如く螺子部27a を摺動
筒26内周に螺合し、且つ螺子部27b は側部フレーム4bに
設けた支持筒29に螺合せしめて、摺動筒26,支持筒29と
共にほぼ一直線上に並ぶよう、上テーブル2と上部フレ
ーム4a間にほぼ水平に支持される。
【0014】支持筒29は有底筒状を呈する本体内周に前
記螺子部27b に螺合する雌螺子29aを設けたもので、そ
の閉塞側端部に備えたピン29b により、側部フレーム4b
に対して前後摺動可能且つ回動自在に軸止される。
【0015】側部フレーム4bにおける支持筒29の上方位
置にはモータ30が装備される。モータ30はパルスモータ
若しくはステッピングモータ等からなる正逆回転モータ
で、不図示の制御部に電気的に連絡して出力軸先端に装
着した歯車31の回転角度及び回転数を適宜に制御される
ようになっており、その歯車31が上記螺軸27の歯車28に
噛合するよう側部フレーム4bに固定される。
【0016】而して、上述の屈伸杆22,摺動筒26,螺軸
27,歯車28,31 ,支持筒29,モータ30等により、上側の
摺動軸5を所定ストロークだけ上下摺動させる上側駆動
機構aが構成される。
【0017】この駆動機構aによれば、制御部からの指
令でモータ30が作動して歯車28を所定角度(若しくは所
定数)回転せしめて摺動筒26を図1に示す位置から同図
右方向へ所定量移動させ、同時にシリンダー15による賦
圧作用をさせ乍ら屈伸杆22を所定角度(図5中に示す角
度α)まで伸長させ(図5の状態)、これにより上側の
摺動軸5が所定ストローク下方摺動するに伴い上型7が
ストリッパ13と共に下降し、ストリッパ13が下型9上の
基材Wを押え付け(図6(a) 参照)、引き続き上型7が
下降して上パンチ6が基材Wに突き当たるをもって所定
深さの凹部W3を形成し、同時に、その凹部W3 の食い
込み分だけ凸部W4 が食い込み孔10に向けて突出形成さ
れる(図6(b) 参照)。
【0018】よって、モータ30の作動を制御部により任
意に制御することで、上型7の下降スピードの制御が可
能になり、上型7と下型9の衝突の際の衝撃を低減せし
めて静粛なものとし得、薄板の精密加工用として用いる
に好適なプレス加工が可能になる。
【0019】また、上記上パンチ6の待機位置は、前述
した上型7の下降作動に先だってモータ30を作動させる
ことにより歯車28を所定角度(若しくは所定数)回転せ
しめ、これにより摺動筒26を図1に示す位置から水平方
向へ若干量移動させるをもって上下方向へ若干量調整さ
れ、これにより、上パンチ6の下死点、すなわち、上側
駆動機構aの作動により上型7を所定ストローク下降さ
せた際の上パンチ6の下限位置の微調整が可能になる
(図4参照)。
【0020】よって、被加工物が極めて微小厚の薄板
で、且つこれに所定深さの凹部を形成しようとする場合
のように、パンチ下死点の設定が極めて微小な寸法調整
である加工、一例を挙げれば、板厚が0.1 〜0.2mm 程度
であるリードフレームの基材Wに、板厚の2/3 程度の深
さ、すなわち0.07 〜0.15mm程度の深さを有する凹部W
3 を形成するプレス加工に好適に用いることができる。
【0021】上側調整機構bは、モータ50の作動により
前後進退する楔51と、この楔51の前後進退に伴って高さ
が増減するテーパーブロック52と、このテーパーブロッ
ク52下面に固着される前述の受けブロック19とから構成
される。
【0022】モータ50はパルスモータ若しくはステッピ
ングモータ等からなる正逆回転モータで、不図示の制御
部に電気的に連絡して出力軸先端に装着した歯車53の回
転角度(若しくは回転数)を適宜に制御されるようにな
っており、その歯車53が後述する歯車54に噛合するよう
上部フレーム4aに固定される。
【0023】楔51は先端に向かって漸次先細状となる台
形状を呈し、その基端側に固定した支軸55を上部フレー
ム4a下面に設置したボール螺子受け55a に螺合せしめる
と共に、支軸55基端に外装した歯車54を歯車53に噛合せ
しめるをもって、モータ50の作動により前後進退するよ
う支持される。
【0024】また上記楔51は、上部フレーム4a下面に固
定した筒状ホルダー56の周壁に対向状に開設した横孔57
a,57b に前後進退自在に遊挿され、且つその筒状ホルダ
ー56内に上下摺動可能に装填されたテーパーブロック52
の一半部52a と他半部52b の間に挿入される。
【0025】而して、この上側調整機構bによれば、制
御部からの指令でモータ50を作動させて歯車54を所定角
度(若しくは所定数)回転せしめて楔51を所定量前後進
退させ、これによりテーパーブロック52の高さが増減す
るをもって受けブロック19が上下方向に移動するに伴
い、屈伸杆22,上側の摺動軸5,上型7が一体となって
上下方向に所定量移動する。よって、屈伸杆22上端(す
なわちアーム23の端部23a )から上型7下面までの寸法
Sを変えることなく、上型7の待機位置を任意に調節す
ることができる(図2,図3参照)。
【0026】尚、上側調整機構bによる上型7の待機位
置調整は、基材Wの板厚が変更した際の初期設定のよう
に、比較的大きな寸法調整の際に行われるのに対し、上
述した上側駆動機構aによる上パンチ6の下死点調整は
主として、基材Wに形成する凹部W3 の深さ調節のよう
な極めて微小な寸法調整の際に行われる。
【0027】次に、下テーブル3側に装備される摺動軸
5,下パンチ8a,下型9,下側駆動機構a’,下側調整
機構b’等について説明するが、下側駆動機構a’,下
側調整機構b’は上述の上側駆動機構a,上側調整機構
bと同一の構造からなるものでこれらを上下逆さに配設
する以外は同じであり、図中に上記と同一の符号を付
し、説明については一部省略する。
【0028】下テーブル3における上記上側の挿通孔14
と相対向する箇所には下側の挿通孔14が開設され、この
挿通孔14に下側の摺動軸5を上下摺動自在に嵌挿入す
る。またその挿通孔14の周りには上テーブル2に設けた
賦圧手段と同一の構成からなる賦圧手段が設けられ、下
側の摺動軸5はその賦圧手段によって下方へ付勢され
る。
【0029】下側の摺動軸5の上端には、図示するよう
な断面略凸形状を呈する下パンチ本体8を結合固定す
る。下パンチ本体8の上面には、上述の上パンチ6と相
対向する複数箇所に下パンチ8aが突設される。前記下パ
ンチ本体8は下型9内に設けた収容部9a内に上下摺動自
在に収容される。また夫々の下パンチ8aは、上述の上パ
ンチ6に相対向せしめると共に前記収容部9aに連通せし
めて下型9上面に複数開穿した食い込み孔10に上下摺動
可能に挿通される。
【0030】下型9は下テーブル3上に移動不能に設置
されており、その上面には、被加工材である薄板(本実
施例ではリードフレームの基材W)が、上記食い込み孔
10を覆うように載承される。
【0031】下型9の上面四角にはガイドバー12が起設
され、このガイドバー12の所定高さ位置に、下型9上面
に載承された基材Wを仮押さえするストリッパ13を下降
可能に支持すると共に、そのストリッパ13の上方に上型
7が摺動自在に案内される。ストリッパ13には、上述の
上パンチ6が昇降自在に遊挿する孔13a が所定複数箇所
に開穿される。
【0032】下側の摺動軸5の下端には受け凹部18が形
成され、基台1上面における下側摺動軸5下端と相対向
する位置には受け凹部21が形成され、それら上,下の受
け凹部18,21 間に屈伸杆22を配設すると共に、その屈伸
杆22に摺動筒26,螺軸27,歯車28,31 ,支持筒29,モー
タ30等を連係せしめて下側駆動機構a’を構成する。
【0033】下側駆動機構a’は前述の上側駆動機構a
と同様に作動して下側の摺動軸5を所定ストロークだけ
上下摺動させ、これに伴い下パンチ8aが所定量上昇して
ストリッパ13により押え付けられた基材Wに突き当たる
をもって、基材W下面に突出する凸部W4 を凹部W3 方
向へ押し込み、凸部W4 と凹部W3 との連結部分W5で
剪断を生じせしめ、これにより、スクラップW6 を残し
た状態で微小幅寸法の間隙W1 が形成される(図6(c),
(d) 参照)。
【0034】また下側駆動機構a’は上側駆動機構aと
同様に作動して下側の摺動筒26を水平方向へ若干量移動
させ、これにより、下パンチ8aの上死点、すなわち、下
側駆動機構a’の作動により下パンチ8aを所定ストロー
ク上昇させた際の上限位置の微調整が可能になる。
【0035】基台1にはモータ50,楔51,テーパーブロ
ック52,歯車53,54 ,支軸55,ボール螺子受け55a ,筒
状ホルダー56,受けブロック19等を適宜に配設して、下
型8の待機位置を任意に調節する下側調整機構b’を構
成する。
【0036】下側調整機構b’は上側調整機構bと同様
に作動して下側屈伸杆22,下側摺動軸5,下パンチ8aを
一体に上下方向へ所定量移動させ、下側屈伸杆22下端
(すなわちアーム23の端部23a )から下パンチ8a上面ま
での寸法を変えることなく、下パンチ8aの待機位置を任
意に調節することができる。
【0037】尚、上側の駆動機構a,調整機構bと同様
に、下側調整機構b’による下パンチ8aの待機位置調整
は比較的大きな寸法調整の際に行われるのに対し、下側
駆動機構a’による下パンチ8aの上死点調整は極めて微
小な寸法調整の際に行われる。
【0038】以下、本実施例の薄板打抜き加工装置を用
いて、板厚が0.1 〜0.2mm 程度であるリードフレームの
基材Wに所定間隔ごとに間隙W1 を打抜き加工して多数
のリード部を形成する場合について説明する。
【0039】まず、駆動機構aにより上パンチ6の下死
点及び上型7の摺動ストロークと下降スピードを任意に
設定し、且つ駆動機構a’により下パンチ8aの上死点及
びその摺動ストロークと上昇スピードを任意に設定する
と共に、調整機構b,b’を作動させて、基材Wの板厚
や形成しようとする凹部W3 の深さ寸法に対応せしめて
上パンチ6,下パンチ8aの待機位置を適宜に調整する
(待機状態/図6(a) 参照)。
【0040】次に、上側駆動機構aの作動により上型7
を所定ストローク下降させ、上パンチ6を設定された下
死点位置まで下降させて、基材Wに所定深さの凹部W3
を形成する。この時、その凹部W3 の食い込み分だけ凸
部W4 が食い込み孔10に向けて突出形成される(一次工
程/図6(b) 参照)。尚、前述の待機状態の時に上,下
パンチ6,8aの端部が夫々基材Wに当接する位置にて待
機させ、その待機状態から上側駆動機構aの作動により
上パンチ6を前記の如く作動させ、これと同期させて、
下側駆動機構a’の作動により下パンチ8aを若干量下降
させて図6(b) に示す位置まで退避させても良い。
【0041】その後、図6(b) の状態から、上側駆動機
構aの作動により上パンチ6を若干量上昇させて凹部W
3 から逃がし、これと同期させて、下側駆動機構a’の
作動により下パンチ8aを設定された上死点位置まで上昇
させて凸部W4 を凹部W3 方向へ押し込み、これにより
凸部W4 と凹部W3 との連結部分W5 で剪断が生じ、ス
クラップW6 を残した状態で微小幅寸法の間隙W1 が形
成される(二次工程/図6(c) 参照)。尚、この二次工
程において、上側駆動機構aの作動により上パンチ6を
上昇させて凹部W3 から逃がした後、下側駆動機構a’
の作動により下パンチ8aを前記の如く作動させるように
しても良い。
【0042】以上のように、一次工程において上パンチ
6により上方から、二次工程において下パンチ8aにより
下方から、夫々分割してプレス圧を加えることで基材W
に間隙W1 を打抜き形成することは、形成された間隙W
1 側面の上半部位W1-1 が剪断面であることは勿論、そ
の下半部位W1-2 も剪断面となってバリの発生がほぼ完
全に抑えられる。しかも、隣合わせる間隙W1 相互の間
に形成されるリード部にかかる曲げモーメントが上下均
一になって傾きの発生もほぼ抑えられ、且つそのリード
部中に残留する歪み応力も極めて小さいものになる。
【0043】よって、近年著しい電気製品の小型化,高
機能化等による電子部品の過密化,高集積化に十分対応
可能な電子部品(本実施例においてはリードフレーム)
を得ることができる。
【0044】尚、上記二次工程において、下パンチ8aの
上死点を基材W方向へ若干食い込むよう設定すると共
に、上パンチ6の待機位置をその下パンチ8aの上死点に
対応せしめて設定し、その上で下パンチ8aを作動させて
凸部W4 を孔13a 方向へ押し込み(オーバーストローク
作動)、これにより凸部W4 と凹部W3 との連結部分W
5 で剪断を生じせしめて前述のスクラップW6 を形成す
ることも良い。この場合は二次工程終了後に、下パンチ
8aを食い込み孔10上端に待機せしめて上パンチ6を下降
させてスクラップW6 を間隙W1 方向へ押し戻す(プッ
シュバック)ようにすれば、上記上半部位W1-1 ,下半
部位W1-2 をより滑らかな面とすることができる。
【0045】また、前述の二次工程が終了した後、引き
続き前述の一次工程と二次工程を適宜回数繰り返し行う
ことも良く、そのような一次工程と二次工程の実施回数
の変更は、基材Wの材質や厚さ、打ち抜き形成しようと
する間隙W1 の幅寸法等の各種条件に合わせて適宜に選
択される。
【0046】また上記スクラップW6 は最終工程におい
て、間隙W1 内に収容された状態で、若しくは、下パン
チ8aを食い込み孔10から退避させたうえで上パンチ6を
下降させて食い込み孔10内に脱落させた状態で、例えば
エアー吹き出し等の加圧手段(不図示)により除去さ
れ、これにより、所定間隔ごとに多数のリード部を備え
た所望形状のリードフレームが得られる。
【0047】本実施例においては駆動機構a,a’を上
述の構成としたことから、モータ30の作動を電気的に制
御することで上型7の下降スピードの制御が可能にな
り、上型7と下型9の衝突の際の衝撃を低減せしめて静
粛なものとし得、薄板の精密加工用として用いるに好適
なプレス加工が可能になる。また、モータ30の電気的な
制御によって摺動筒26を水平方向へ若干量移動させて上
パンチ6の下死点、下パンチ8aの上死点の微調整が可能
になる。
【0048】また、上述の構成からなる調整機構b,
b’を備えることから、モータ50の作動を電気的に制御
して楔51を所定量前後進退させ、これにより屈伸杆22,
摺動軸5,上型7若しくは下パンチ8aが上下方向に所定
量移動して、上型7,下パンチ8aの待機位置を任意に調
節することができる。
【0049】従って、板厚が極めて微小な基材に微小幅
の間隙を微小間隔ごとに打抜いて所望形状のリードフレ
ームを製造する超精密プレスに用いるに極めて有用であ
る。
【0050】尚、本発明の薄板打抜き加工装置は上述し
た構造に限定されず、油圧シリンダを用いた従来周知な
構造により駆動機構a,a’を構成し、且つ調整機構
b,b’を備えない構造としても、初期の目的を達成す
ることは可能である。
【0051】また、本発明の薄板打抜き加工装置は上述
したようなリードフレームの製造に用いるものに限定さ
れず、その他の電子部品の基材となる薄板の打抜き加工
を施す場合に広く用いることが可能である。
【0052】
【発明の効果】本発明に係る薄板打抜き加工装置は以上
説明したように構成したので、第一段階において上パン
チにより上方から、第二段階において下パンチにより下
方から、夫々分割してプレス圧を加えることで基材に間
隙を打抜き形成して、形成された間隙側面の上半部位と
下半部位との双方を剪断面として、バリの発生をほぼ完
全に抑えることができる。しかも、隣合わせる間隙相互
間に形成される打抜き残部にかかる曲げモーメントが上
下均一になって傾きの発生もほぼ抑えられ、且つその打
抜き残部中に残留する歪み応力も極めて小さいものにな
る。
【0053】従って、例えばリードフレームその他の電
子部品の基材となる薄板への精密打抜き加工を実施する
に極めて有用な、新規な加工装置を提供することができ
た。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る薄板打抜き加工装置の一実施例を
示す正面図で一部断面で表す。
【図2】図1に示す薄板打抜き加工装置の上側の駆動機
構と調整機構を示す簡略図。
【図3】図2に示す調整機構による上型待機位置の調整
を示す簡略図。
【図4】図2に示す駆動機構によるパンチの下死点調整
を示す簡略図。
【図5】図2に示す駆動機構による上型の下降摺動を示
す簡略図。
【図6】図1に示す装置による薄板への打抜き形成工程
を示す拡大断面図。
【図7】従来周知なプレス加工装置による打抜き加工を
示す縦断面図。
【符号の説明】
1:基台 2:上テーブル 3:下テー
ブル 5:摺動軸 6:上パンチ 7:上型 8a:下パンチ 9:下型 10:食い込
み孔 a,a’:駆動機構 b,b’:調整機
構 W:基材(薄板) W1 :間隙 W3 :凹部
W4 :凸部

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基台上方に上,下のテーブルを装備し、
    上テーブルには上側摺動軸を上下摺動自在に案内すると
    共に、下面に上パンチを突設した上型を上側摺動軸下端
    に結合固定し、且つ上テーブル上方には上側摺動軸を所
    定ストローク摺動させる上側駆動機構を配設し、他方、
    下テーブルには上記上側摺動軸と相対向する位置に下側
    摺動軸を上下摺動自在に案内すると共に該摺動軸上端に
    下パンチを結合固定し、且つ下テーブルには下パンチが
    上下摺動可能に挿通される食い込み孔を備えた下型を載
    置し、さらに下テーブル下方には下側摺動軸を所定スト
    ローク摺動させる下側駆動機構を配設してなり、上記上
    側駆動機構の作動により上パンチを所定ストローク下降
    させて、下型上面に載承した薄板の所定箇所に所望深さ
    の凹部を形成すると共に該凹部の食い込み分下方へ突出
    する凸部を形成した後、上記下側駆動機構の作動により
    下パンチを所定ストローク上昇させ前記薄板下面に突出
    する凸部を凹部方向へ押し込むことで該凸部を切断して
    薄板に間隙を打抜き形成するようにしたことを特徴とす
    る薄板打抜き加工装置。
JP35152893A 1993-12-29 1993-12-29 薄板打抜き加工装置 Pending JPH07195130A (ja)

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Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7107808B2 (en) 2002-11-20 2006-09-19 Nakamura Seisakusho Kabushikigaisha Shearing method for thin plate
JP2008213019A (ja) * 2007-03-07 2008-09-18 Sanyo Electric Co Ltd 薄板打抜き加工方法及び打抜き加工装置
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CN104647786A (zh) * 2015-03-24 2015-05-27 江苏松田浅井智能科技有限公司 下传动冲床
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JP2019510640A (ja) * 2016-04-05 2019-04-18 ローベルト ボツシユ ゲゼルシヤフト ミツト ベシユレンクテル ハフツングRobert Bosch Gmbh 金属部品を打ち抜き加工するためのプロセス

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