JPH07195000A - 塗装ロボット - Google Patents

塗装ロボット

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JPH07195000A
JPH07195000A JP5352819A JP35281993A JPH07195000A JP H07195000 A JPH07195000 A JP H07195000A JP 5352819 A JP5352819 A JP 5352819A JP 35281993 A JP35281993 A JP 35281993A JP H07195000 A JPH07195000 A JP H07195000A
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JP
Japan
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data
point
movement
coating
pattern
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JP5352819A
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Keisuke Inada
啓佐 稲田
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Bridgestone Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 塗装ガンの移動軌跡の入力、変更を容易に行
わせる。 【構成】 塗装ガンを折り返し動作を行わせながら所定
方向へ進行させる移動パターンを複数個予め記憶し、移
動パターンの1つを選択し、移動パターンの移動開始
点、移動パターンの移動幅、移動ピッチ、及び進行方向
距離等の移動条件を入力する(200〜204)。演算
装置は、選択された移動パターン及び入力された移動条
件に基づいて、移動軌跡の折り返し点及び終点のデータ
を演算し(206)、軌道データとして登録する(22
4)。塗装ロボットは、記憶された軌道データに基づい
て塗装ガンが移動軌跡に沿って移動するように制御す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は塗装ロボットに係り、詳
しくは人間の手の動きと同様の動作を行なうメカニカル
なロボットアームを有し、所定の軌道を移動しながら各
々の位置で各種の塗装動作を行なう塗装ロボットに関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の塗装ロボットは、塗装ブ
ース内に直進運動可能に配設された走行装置を有し、こ
の走行装置上に多関節ロボットアームが配設される一
方、その多関節ロボットアームの端部に塗装ガンが装着
され、制御手段により、予め定められた作業手順に従っ
て走行装置、塗装ガン及び多関節ロボットアームを動作
させることにより、所定の塗装処理を行うものである。
【0003】かかる塗装ロボットによって所定の塗装処
理を行わせる場合、塗装ロボットの位置及び当該位置に
おける塗装処理を手順として記憶させるティーチング処
理(以下、ロボット教示と称す)を行う必要がある。こ
のロボット教示は、塗装ガンにより各塗装処理を行わせ
るポイントの位置情報を、塗装処理を行う順に軌道デー
タとして記憶させ、各ポイントにおける塗装処理に応じ
た移動スピードやI/O出力等の動作条件をプログラム
によって記述し、このプログラムと軌道データとを組み
合わせて行われる。
【0004】このため、各ポイントにおける動作条件を
変更するためには、プログラムを書き換える必要があ
り、従って、走行装置、塗装ガン及び多関節ロボットア
ームを制御する制御手段のプログラムを変更し、種々の
動作条件に対応していた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た従来の塗装ロボットにおいては、被塗装物に塗布され
る塗料は、周囲温度や周囲湿度等に応じて、その特性、
特に粘度が微妙に変化するため、同一動作条件のプログ
ラムに従って制御が行われても塗装状態が異なるという
欠点がある。
【0006】そこで、かかる欠点を解消するため、プロ
グラムを適宜変更することが考えられるが、一般にプロ
グラムの変更作業は専門的知識を必要とし、且つ多くの
時間を要する。
【0007】従って、作業者によるプログラムの書換え
作業は、通常作業以外の時間を浪費する上、煩雑化する
という問題点があった。
【0008】本発明の目的は、上述した問題点に鑑み、
所定動作をさせるために専門的な知識を必要とすること
なく、単純且つ容易に塗装処理動作を行わせるための塗
装ガンの移動軌跡の入力及び変更ができる塗装ロボット
を提供するものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明の塗装ロボットは、塗装ガンを備えたロボット
アームと、前記塗装ガンを各々異なる折り返し動作を行
わせながら所定方向へ進行させるための複数の動作パタ
ーンを記憶した動作パターン記憶手段と、前記動作パタ
ーンを選択入力すると共に、選択された動作パターンに
対応した塗装ガンの移動軌跡の始点データを含みかつ該
移動軌跡を決定するための動作条件データ及び塗装作業
のための塗装条件データを入力するための入力手段と、
前記入力手段から入力された動作パターン及び動作条件
データに基づいて前記移動軌跡の折り返し点の点データ
及び終点の点データを演算する演算手段と、前記移動軌
道上の各点データ及び該各点データに対応する塗装条件
データを記憶するデータ記憶手段と、前記データ記憶手
段に記憶された塗装条件データに基づいて塗装ガンが移
動軌跡に沿って移動するように前記ロボットアームを制
御する制御手段と、を含んで構成したものである。
【0010】
【作用】本発明は、塗装ガンを備えたロボットアーム
と、この塗装ガンを各々異なる折り返し動作を行わせな
がら所定方向へ進行させるための複数の動作パターンを
記憶した動作パターン記憶手段とを備えている。この動
作パターンとしては、塗装ガンを一定方向に所定距離移
動させた後この一定方向と直交する方向に所定距離移動
させ、この一定方向とは逆方向に移動させる直角移動パ
ターン、塗装ガンをジグザグに移動させるジグザグ移動
パターン、及び塗装ガンを一定方向に所定距離を1回ま
たは複数回往復移動させた後この一定方向と直交する方
向に所定距離移動させ、この一定方向またはその逆方向
に往復移動させる往復移動パターン等がある。入力手段
では、動作パターンが選択入力されると共に、選択され
た動作パターンに対応した塗装ガンの移動軌跡の始点デ
ータを含みかつ移動軌跡を決定するための動作条件デー
タ、及び塗装作業のための塗装条件データが入力され
る。動作条件データとしては、始点データの他、塗装ガ
ンの所定方向への進行距離、塗装ガンの折り返し動作方
向の距離、折り返し動作間の進行方向距離であるピッチ
等がある。塗装条件データとしては塗装ガンのオンオ
フ、吐出量及び霧化圧力等がある。演算手段は、入力手
段から入力された動作パターン及び動作条件データに基
づいて移動軌跡の折り返し点のデータ及び終点のデータ
を演算する。動作パターンを予め選択して動作条件デー
タを用いることにより、移動軌跡の折り返し点のデータ
及び終点のデータを一義的に決定することができる。デ
ータ記憶手段は、移動軌道上の各点データ及び該各点デ
ータに対応する塗装条件データを記憶する。すなわち、
移動軌跡の始点と演算手段で演算された折り返し点のデ
ータ及び終点のデータを記憶すると共に始点、折り返し
点及び終点の各々に対応する塗装条件データを記憶す
る。そして、制御手段は、データ記憶手段に記憶された
塗装条件データに基づいて塗装ガンが移動軌跡に沿って
移動するようにロボットアームを制御する。
【0011】
【実施例】以下、本発明の塗装ロボットに係る一実施例
を図1〜図6に基づいて詳細に説明する。
【0012】図1は塗装ロボット10の一部破断斜視図
を示す。同図によれば、塗装ロボット10は、ケーシン
グ10Aによって覆われた内部に、フレーム112が配
設されている。このフレーム112はその上部に互いに
平行に差し渡した2本のガイド部材114を有してい
る。ガイド部材114には、移動可能に塗装用のマニピ
ュレータ装置100が設けられている。
【0013】このマニピュレータ装置100は防爆型の
モータ118を有しており、この防爆型のモータ118
の回動によってガイド部材16の延在方向にマニピュレ
ータ装置100自体を往復動させることができる。
【0014】また、マニピュレータ装置100は、詳細
は後述するが、アクチュエータとして加圧流体の供給に
より膨径変形し軸線方向に収縮力を生じる、所謂エアバ
ックタイプの弾性収縮体(ラバチュエータ等)を少なく
とも2本で1組とした複数組用いて所定自由度(本実施
例では、8組で4自由度)のロボットアーム120を有
しており、上記モータ118による往復動を考慮すれば
マニピュレータ装置100の全体としては5自由度の自
由度を有することとなる。尚、各々の自由度方向におけ
るロボットアーム120の運動量は、その関節を構成す
る回転軸に関連して設けられたロータリーエンコーダに
より検知することができる。
【0015】上記ケーシング10Aの前面には、制御パ
ネル124が配設されており、この制御パネル124に
は塗装ロボット10の駆動や教示を指示するためのメイ
ンスイッチを含むキーボード126が配設されている。
また、この制御パネル124の上部には、塗装ロボット
10の動作ポイントや動作条件等を表示するための表示
装置128が配設されている。この表示装置128は、
英数字のみを表示するLED素子やCRT等の画面を有
する表示装置を用いることができる。
【0016】図2に示したように、マニピュレータ装置
100は基部14を有している。基部14は、基部14
に固着されたシャフト16及び室内の天板18に設けら
れた図示しない軸受を介して天板18に軸支されてお
り、図2矢印A方向に沿って回動可能とされている。こ
の天板18には、上記防爆型のモータ118が図示しな
いアタッチメントを介して固定されている。シャフト1
6は天板18を貫通しており、先端部にはプーリ20が
取付けられている。シャフト16にはシャフト16の回
動角度、すなわち位置を検出するロータリーエンコーダ
22が取付けられている。ロータリーエンコーダ22は
制御装置76に接続されている。また、プーリ20が配
設された部位の近傍には弾性収縮体24、26(尚、図
2では図2手前側の弾性収縮体24のみ図示)が配置さ
れている。
【0017】弾性収縮体としては、例えば特公昭52-403
78号に開示されたエアバッグタイプのものを適用するこ
とができる。このエアバッグタイプの弾性収縮体は、ゴ
ムまたはゴム状弾性材料で構成される管状体の外周を、
有機または無機質高張力繊維、例えば芳香族ポリアミド
繊維の編組み補強構造によって被覆し、両端開口を閉鎖
部材によって封止したものであり、閉塞部材に設けられ
た接続口を介して内部空洞に加圧流体が供給されること
によって膨径変形し、軸線方向に沿って収縮力が発生す
るようになっている。弾性収縮体24、26の各々の一
端は、天板18に固定されたブラケット28に連結され
ており、他端は線状部材30の端部に各々連結されてい
る。線状部材30は中間部がプーリ20に巻掛けられて
いる。
【0018】従って、弾性収縮体24、26の伸縮によ
り線状部材30が移動されると、この移動に伴ってプー
リ20及び基部14が図2矢印A方向に沿って回動され
る。この基部14は、弾性収縮体24、26の伸縮で基
部14に取り付けられた全ての部材が回転するテーブル
として機能する。尚、線状部材30としては可撓性を有
し伸びの少ない合成樹脂製または金属製のロープ等が考
えられるが、チェーンを用いることも可能であり、この
場合には前記プーリ20に換えてスプロケットを用いれ
ば良い。
【0019】基部14にはブラケット32が取付けられ
ており、このブラケット32には、前述の弾性収縮体2
4、26と同様の構成の弾性収縮体34、36の一端が
連結されている。弾性収縮体34、36の他端は線状部
材38の端部に各々連結されており、線状部材38の中
間部は、基部14に回転可能に軸支されたプーリ40の
外周に巻掛けられている。プーリ40にはアーム42の
端部が取付けられている。従って弾性収縮体34、36
の伸縮により線状部材38が移動されると、プーリ40
及びアーム42が図2矢印B方向に沿って回動される。
【0020】また、プーリ40の回転軸にはプーリ40
及びアーム42の回動角度(位置)を検出するロータリ
ーエンコーダ44が取付けられている。ロータリーエン
コーダ44は制御装置76に接続されている。
【0021】アーム42にはブラケット46が取付けら
れており、このブラケット46には弾性収縮体48、5
0の一端が連結されている。弾性収縮体48、50の他
端は線状部材52の端部に各々連結されており、線状部
材52の中間部は、アーム42の先端部に回転可能に軸
支されたプーリ54の外周に巻掛けられている。プーリ
54にはアーム56が取付けられている。従って、弾性
収縮体48、50の伸縮により線状部材52が移動され
ると、プーリ54及びアーム56は図2矢印C方向に沿
って回動される。
【0022】また、プーリ54の回転軸にはプーリ54
及びアーム56の回動角度(位置)を検出するロータリ
ーエンコーダ58が取付けられている。ロータリーエン
コーダ58は制御装置76に接続されている。
【0023】アーム56にはブラケット60が取付けら
れており、このブラケット60には弾性収縮体62、6
4の一端が連結されている。弾性収縮体62、64の他
端は線状部材66の端部に各々連結されており、線状部
材66の中間部は、アーム56の先端部に回転可能に軸
支されたプーリ68の外周に巻掛けられている。プーリ
68には塗装ガン70が取付けられている。従って、弾
性収縮体62、64の伸縮により線状部材66が移動さ
れると、プーリ68及び塗装ガン70は図2矢印D方向
に沿って回動される。
【0024】また、プーリ68の回転軸にはプーリ68
及び塗装ガン70の回動角度(位置)を検出するロータ
リーエンコーダ72が取付けられている。ロータリーエ
ンコーダ72は制御装置76に接続されている。塗装ガ
ン70は図示しない噴射装置を有しており、この図示し
ない噴射装置は制御装置76に接続されている。従っ
て、制御装置76からの信号により図示しない噴射装置
が駆動する。この塗装ガン70は、図示しない噴射装置
の駆動によって塗料槽71の塗料を噴射して塗布する塗
装動作を行う。
【0025】一方、操作圧力源としてのエアコンプレッ
サ78には加圧流体供給管路80が接続されている。加
圧流体供給管路80は途中で4本に分岐されており、分
岐された各々の管路はバルブユニット82、84、8
6、88に接続されている。バルブユニット88は図示
しない4個の流量制御バルブを備えている。4個の流量
制御バルブは管路88Aを介して弾性収縮体62または
弾性収縮体64の内部と連通しており、各々弾性収縮体
62への加圧流体の供給用、弾性収縮体62からの加圧
流体の排出用、弾性収縮体64への加圧流体の供給用、
弾性収縮体64からの加圧流体の排出用とされている。
【0026】例えばバルブユニット88の弾性収縮体6
2に対応する2個の流量制御バルブのうち、排出用のバ
ルブを閉じ供給用のバルブを開くと、弾性収縮体62の
内部空洞に加圧流体が導入され、弾性収縮体62が膨径
変形して軸線方向に沿って収縮力が発生する。また排出
用のバルブを開き供給用のバルブを閉じると、弾性収縮
体62の内部の圧力が低下して前記発生された収縮力が
低減される。バルブユニット88は制御装置76に接続
されており、制御装置76から指示された圧力値に応じ
て各流量制御バルブを開閉させる。
【0027】また、バルブユニット82、84、86も
バルブユニット88と同様に各々4個の流量制御バルブ
を備えている。バルブユニット82の各バルブは管路8
2Aを介して弾性収縮体24または弾性収縮体26の内
部と連通しており、各々弾性収縮体24への加圧流体の
供給用、弾性収縮体24からの加圧流体の排出用、弾性
収縮体26への加圧流体の供給用、弾性収縮体26から
の加圧流体の排出用とされている。バルブユニット82
は制御装置76に接続されており、制御装置76から指
示された圧力値に応じて各流量制御バルブを開閉させ
る。
【0028】バルブユニット84の各バルブは管路84
Aを介して弾性収縮体34または弾性収縮体36の内部
と連通しており、各々弾性収縮体34への加圧流体の供
給用、弾性収縮体34からの加圧流体の排出用、弾性収
縮体36への加圧流体の供給用、弾性収縮体36からの
加圧流体の排出用とされている。バルブユニット84は
制御装置76に接続されており、制御装置76から指示
された圧力値に応じて各流量制御バルブを開閉させる。
【0029】さらに、バルブユニット86の各バルブは
管路86Aを介して弾性収縮体48または弾性収縮体5
0の内部と連通しており、各々弾性収縮体48への加圧
流体の供給用、弾性収縮体48からの加圧流体の排出
用、弾性収縮体50への加圧流体の供給用、弾性収縮体
50からの加圧流体の排出用とされている。バルブユニ
ット86は制御装置76に接続されており、制御装置7
6から指示された圧力値に応じて各流量制御バルブを開
閉させる。
【0030】制御装置76は、リードオンリメモリ(R
OM)92、ランダムアクセスメモリ(RAM)94、
中央処理装置(CPU)90、DA変換器を含む入出力
ポート96、塗装ガン70の軌道データを記憶するため
のデータメモリ95及びこれらを接続するデータバスや
コントロールバス等のバス98を含んで構成されてい
る。この入出力ポート96には、キーボード124及び
表示装置128が接続されている。なお、このRAM9
4には、後述する制御プログラムや移動パターン等が記
憶されている。
【0031】この移動パターンは、所定の被塗装面に対
する塗装ガン70の移動のパターンを定めたものであ
り、本実施例では図4に示すように3種類の移動パター
ンが定められている。図4において、「○」は各移動パ
ターンにおける塗装ガン70の移動開始点、「●」は塗
装ガン70の移動方向を変更する点(以下、折り返し点
という)、各点を結ぶ直線は塗装ガン70の移動経路を
表している。
【0032】各移動パターンは、何れも塗装ガン70の
移動方向を折り返し点で変更させながら塗装ガン70を
進行方向(図4矢印E方向)に徐々に移動させるパター
ンであるが、移動パターンIは、塗装ガン70を進行方
向と直交する方向(以下、折り返し方向という)に沿っ
て移動させ、次に進行方向に沿って移動させ、次に折り
返し方向に沿って前記と逆方向に移動させ、更に進行方
向に沿って移動させることを繰り返すパターンである。
また、移動パターンIIは進行方向及び折り返し方向に対
して斜めに、所謂ジグザグ状に移動させるパターンであ
る。また、移動パターンIII は塗装ガン70を折り返し
方向に沿ったライン上を3回移動させた後に進行方向に
沿って移動させるパターンである。これらの移動パター
ンI、II、III は粗塗り、中塗り、仕上げ塗りに対応さ
せることができる。
【0033】なお、図4では各移動パターンを視覚的に
示しているが、実際にデータメモリ95に記憶されてい
る各移動パターンは、始点、折り返し点及び終点の座標
が記憶されている。
【0034】次に、実際に塗装ロボット10を動作させ
るために必要とされる軌道データの構成について説明す
る。図3に示すように、軌道データKは、ヘッダ部H及
びデータ部Dから構成されている。このヘッダ部Hはデ
ータ情報部とパターン情報部とから構成されている。デ
ータ情報部は、記憶された軌道データKに関する概要を
記憶したものであり、軌道データKの名称、ポイント総
数、動作パターン数、軌道Kの繰り返し回数等から構成
されている。
【0035】パターン情報部は、塗装時の移動パターン
の区切りを表すものであり、各パターン毎のポイント数
から構成されている。この移動パターンは、所定の被塗
装面について塗装ガンを矩形状に移動させたり(移動パ
ターンI)、ジグザグ状に移動させたり(移動パターン
II)、所定範囲を往復動作させたり(移動パターンIII
)して塗装する場合の軌跡を表すものである。なお、
このパターン情報部は、通常は複数個連続して設けられ
る。
【0036】データ部Dは、各々のポイント毎のデータ
全てを順に連続して記憶したものであり、各ポイントの
データDn(nは自然数)はnポイントについての、x
座標、y座標、z座標、A座標、B座標、塗装条件C及
び動作条件Jから構成されている。
【0037】このx座標、y座標及びz座標は塗装ガン
70の3次元空間座標を表しており、A座標及びB座標
は塗装ガン70の被塗装物に対する立体的な噴射角度を
表している。塗装条件Cは、塗装ガンのオンオフ、吐出
量及び霧化圧力等を特定するための情報である。また、
動作条件Jは、ロボットの移動速度、補間方法や被塗装
物を載せる回転テーブル等の追加制御対象軸のスピード
等の図示しない塗装ロボットの周辺装置に対して、各ポ
イント毎にデジタル−アナログ変換(DA変換)して出
力されるべきデータ等である。
【0038】次に、図5及び図6のフローチャートを参
照して本実施例の作用を説明する。まず図5を参照し
て、塗装ロボット10に所定の塗装処理を行わせるため
の軌道データの生成・教示処理について説明する。な
お、塗装処理は概念的には複数の処理単位(例えば被塗
装物の単一の面を塗装する処理を単一の処理単位とす
る)から構成される。以下では個々の処理単位をブロッ
クと称する。図5に示す軌道データの生成・教示処理に
おいても、後述するように、軌道データの生成及び登録
はブロック単位で行われる。また、図5に示す軌道デー
タの生成・教示処理に先立ち、ロボットアーム120の
原点復帰が行われる。この原点復帰処理は、塗装ロボッ
ト10の機械的な原点位置にロボットアーム120及び
モータ118を戻す処理である。この処理によって塗装
ロボット10は電源立ち上げ時点の位置に位置される。
【0039】ステップ200ではオペレータに移動パタ
ーンの移動開始点にロボットが移動するよう要請し、オ
ペレータによって移動された座標を取り込む。これによ
り、要請された移動開始点における移動パターンによる
塗装を行う該当ブロックが指定されたことになる。ステ
ップ202では塗装ガン70の移動パターンとして、図
4に示した移動パターンI〜III の中から選択するよう
オペレータに要請し、オペレータによって選択された移
動パターンを取り込む。
【0040】更にステップ204ではオペレータに移動
パターンを特定する移動条件を入力させる。この移動条
件には、前述の移動パターンの変数である折り返し方向
距離W、ピッチP及び進行方向距離D(又は進行方向高
さH)に加え、3次元空間における塗装ガン70の進行
方向や移動速度等が含まれる。なお、上記のオペレータ
によるデータの入力、選択等は、画面のカーソルをキー
操作で動かすことにより行うことができるようにすれ
ば、入力選択作業を省力化することができる。
【0041】次のステップ206では、ステップ200
で取り込まれた移動開始点の座標、ステップ202で選
択された移動パターン及びステップ204で入力された
各移動条件に基づいて、前記移動開始点から、入力され
た進行方向に沿って、選択された移動パターンで、距離
Dだけ塗装ガン70を移動させる際の各折り返し点の座
標及び移動終了点の座標を演算し、軌道データを自動生
成する。このように、オペレータが移動開始点へ移動さ
せ、移動パターンの選択、移動条件の入力を行うのみで
単一のブロックに対応する軌道データが生成されるの
で、従来のように単一のブロックに対応する軌道データ
として個々の折り返し点の座標等を入力する必要が無く
なり、短時間かつ容易に軌道データの生成を行わせるこ
とができる。なお、各座標点、すなわち折り返し点等に
おける動作条件Jや塗装条件Cを入力すれば、前記移動
パターンに対応する軌道上で行わせる塗装処理を詳細に
設定することができる。
【0042】次のステップ220では、上記で生成した
軌道データに基づいてロボットアーム120及び塗装ガ
ン70を移動させるテスト作動を行う。このテスト作動
をオペレータが観察し、生成された軌道データに基づく
ロボットアーム120及び塗装ガン70の移動に問題が
有るか否かを判断し、次のステップ222において上記
生成した軌道データを登録するか否か判定する。オペレ
ータが問題が有ると判断したときには軌道データを取り
消すため、ステップ222の判定が否定され、前記生成
された軌道データを登録することなくステップ200に
戻り、前述の処理が再度行われる。一方、オペレータが
問題が無いと判断した場合には、オペレータによって軌
道データを登録する指示が入力される。これによりステ
ップ222の判定が肯定され、ステップ224で単一の
ブロックの軌道データとして登録する。
【0043】この登録が終了すると、次のステップ20
8において次のブロックが連続する、すなわち、次のブ
ロックのデータの有無を判定する。このステップ208
の判定は、軌道データを新規に登録したまたは最後に追
加したか、既に存在する軌道データを更新(修正)した
かを判断するためである。軌道データが新規に登録した
もの等であるときには、ステップ208で否定判定さ
れ、次のステップ226で塗装処理を構成する全ブロッ
クの軌道データの登録が完了したか否か判定する。ステ
ップ226で否定判定されたときにはステップ200へ
戻り、次のブロックに対する軌道データの生成が行わ
れ、全ブロックの軌道データの登録終了により本ルーチ
ンを終了する。従って、例えば図7に示すように、被塗
装物150の面150Aに対しては塗装ガン70を移動
パターンIに応じて移動させて塗装を行わせ、面150
Bに対しては塗装ガン70を移動パターンIIに応じて移
動させて塗装を行わせる等のように、各ブロック毎に移
動パターンを変更することも容易に行うことが可能であ
る。
【0044】ところで、一旦ステップ224の処理が実
行されて単一のブロックの軌道データが登録された後
に、次のブロックが連続するとき、すなわち、更新修正
時には、ステップ208で肯定判定され、ステップ21
0以降の処理が実行される。このステップ210以降の
処理を図8を参照して説明する。図8では、n番目の移
動パターンに関してピッチPが修正された軌道Z1(移
動開始点S1及び移動終了点E1)が登録されている。
【0045】先ず、ステップ210では、登録されたブ
ロックの次ブロックの軌道データの移動開始点の座標、
すなわち、n+1番目の移動パターンに関する軌道Z2
の軌道データの移動開始点S2の座標を取り込む。次の
ステップ212では、登録されているn+1番目の移動
パターンに関する軌道Z2の進行方向(図8では矢印F
方向)に関して取り込まれた移動開始点に線対称な点の
座標を演算する。すなわち、次の移動開始点としては点
S2の座標が既に登録されているので、移動パターンの
中心を通る進行方向(図8の矢印F方向)の軸を対称軸
とした座標点S2’の座標を演算する。次のステップ2
14では、ステップ210において取り込んだ移動開始
点S2及びステップ212において演算された対称点S
2’と、登録されたn番目の移動パターンにおける移動
終了点E1との距離の各々を演算する。この場合、ステ
ップ224で登録された軌道Z1では軌道データとして
移動開始点S1から移動終了点E1に向かう軌道データ
が登録されているので、図からも理解されるように、移
動開始点S2と移動終了点E1との距離が略辺長に相当
する大きさであるのに対し、対称点S2’と移動終了点
E1との距離は殆どゼロである。
【0046】次のステップ216では、演算した距離を
比較することにより、ステップ210において取り込ん
だ移動開始点S2の方が距離が短いか否かを判定する。
肯定判定のときには、そのままステップ226へ進む。
一方、否定判定のときには、ステップ218において、
ステップ210で取り込んだn+1番目の移動パターン
の移動開始点S2の軌道Z2に該当する軌道データの点
データを、進行方向に関して線対称となるように変換登
録する。具体的には、軌道データを構成する各折り返し
点の座標及び移動終了点の座標を、前記進行方向に関し
線対称となる点の座標に変換して登録する。図8の場
合、軌道Z2’に相当する各々の座標点が登録される。
この登録が終了すると、ステップ208へ戻り、次のブ
ロックが連続するかを判定し、全ブロックの処理が終了
するまで、上記処理を繰り返し実行する。
【0047】このように、次の移動開始点として点S2
の座標が登録されており、これに従って塗装ガン70を
移動させると、塗装ガン70による塗装を行わせない状
態で、塗装ガン70を点E1から点S2に無駄に移動さ
せる必要が生ずるが、上記処理実行により次ブロックへ
の移動距離が最短となるように座標点が変換され、塗装
ガン70を無駄に移動させる必要がなくなるので、塗装
処理が短時間で行われるように塗装処理を定めた軌道デ
ータが得られる。
【0048】次に、軌道データKの再生処理について図
6を参照し説明する。先ず、本ルーチンが実行される
と、ステップ230において再生処理のパラメータとし
てオペレータが入力した、軌道データ番号を基に、最終
ポイント番号、繰り返し回数を読み取る。この軌道番号
は、メモリ上に記憶された図3に示すキーワード等の軌
道データに付けられた番号である。次のステップ232
では、1番目のポイントに移動し、ステップ234にお
いて動作条件に基づいて塗装動作をする。この処理を全
てのポイントが終了するまで繰り返し実行する(ステッ
プ236、238)。このようにして1番目のポイント
から最終ポイントまでの軌道データに従って補間動作を
する。これを指定された繰り返し回数分だけ繰り返す
(ステップ240)。
【0049】このように、本実施例によれば、各種の条
件等に適合する軌道データは、プログラムを修正するこ
となく、移動パターンを変更することのみにより容易に
修正されるので、塗装対象物毎の軌道データを作成すれ
ば、同一プログラムで各種の状態で塗装処理が再生可能
となる。
【0050】また、本実施例においては、塗装対象の被
塗装物の複数面の各々を独立した塗装パターンに対応さ
せて、パターン毎の塗装条件が設定でき、対象物毎に異
なるきめ細かな塗装ロボット動作が実行され、塗装ロボ
ットの汎用性が拡大する。さらに、塗装に関する動作条
件は、全て軌道データに組み込まれるため、塗装ロボッ
トを動作させるためのプログラム本体では、オペレータ
のデータ入出力や他の装置との入出力等の処理のみとな
り、CPUの負荷が軽減する。
【0051】上記実施例では、自動的に算出された座標
点を移動する軌道データKについて説明したが、この軌
道データKにおける2つの座標点間を移動する軌跡(ラ
イン)毎に、1または複数の動作点を有する以下に説明
する動作タイプを教示(追加)するようにしてもよい。
この動作タイプの設定について、図9を参照して説明す
る。
【0052】図9(a)に示したように、上記の教示に
より、その軌道データK上の通過点である点Qa,Qb
が定められると共に、軌道ラインKaが定められる。こ
の点Qaでは、塗装ガンのノズルの向きである塗装状態
が、方向Yaに設定されている。この軌道ラインKa上
に、例えば以下に説明する5つの動作タイプを設定でき
る。
【0053】動作タイプAは、軌道ラインKaの中途に
おいて、例えば塗装ガンのノズルの向きを変更するため
のものである。例えば、動作タイプAが設定されると、
図9(b)に示したように、点Qa,Qbの座標から中
間座標点Qcが求められ、この求められた点Qcから点
Qbまでの塗装状態が、方向Yaと異なる方向Ybが設
定される。この方向Ybは、入力による設定または方向
Yaを反転させた向きを自動設定する。この動作タイプ
Aの設定により、軌道ラインKaにおいて経路Ka1で
は方向Yaでかつ経路Ka2では方向Ybであるという
ように塗装の向きを中途で変更するという複雑な塗装状
態を定めることができる。この動作タイプの設定は、中
間座標点のデータ(座標等)を軌道データKに追加すれ
ばよく、この追加された軌道データKにより経路の一部
であるである軌道ラインKaの該当処理を変更すること
ができる。
【0054】動作タイプBは、軌道ラインKaの中途に
おいて、その塗装位置を所定距離だけオフセットするよ
うに移動するように経路を変更するためのものである。
例えば、動作タイプBが設定されると、図9(c)に示
したように、点Qa,Qbの座標の中間位置であると共
に、距離Xを隔てた位置のオフセット座標点Qcが求め
られる。この動作タイプの設定は、上記同様に中間座標
点のデータ(座標等)を軌道データKに追加すればよ
い。なお、距離Xは入力による設定またはオフセット距
離として予め定めておけばよい。この動作タイプBの設
定により、距離Xだけオフセットされた経路Ka3,K
a4を軌跡とする軌道データとなる。
【0055】上記動作タイプBにおいて、点Qaから点
Qd,点Qdから点Qbへの移動経路は直線に限定され
ない。すなわち、図9(d)に示したように、動作タイ
プCでは、求めた中間座標点Qdまでの経路が曲線であ
る経路Ka5,Ka6となるように設定できる。この場
合の曲線は、スプライン補間等の予め定めた関数による
曲線生成でもよく、単に所定半径の円弧を当てはめる処
理を行ってもよい。この場合、円弧等を用いたことを表
すデータを条件に記憶すればよい。
【0056】なお、上記で説明した中間座標点は1つに
限定されず、複数点でもよい。例えば、図9(e)に示
した動作タイプDは、動作タイプBの変形例としてオフ
セット座標点を2つ有する場合であり、図9(f)に示
した動作タイプEは動作タイプCの変形例としてオフセ
ット座標点を2つ有する場合である。この動作タイプD
では、オフセット座標点Qe,Qfが求められ、経路K
a7,Ka8,Ka9が設定される。また、動作タイプ
Eではオフセット座標点Qe,Qfが求められ、経路K
aa,Kab,Kacが設定される。
【0057】このように、動作タイプを設定することに
より、設定した所定の移動パターンの一部を容易に変更
することができ、多種類に渡る塗装状態を設定すること
ができる。
【0058】また、上記で説明した動作タイプの設定
は、自動移動点演算への応用が可能である。すなわち、
動作パターンとして、例えば、半円、三角形、台
形、斜辺曲線型台形を用意しておき、選択可能として
おく。そこで、始点設定後に、動作パターンを選択して
ピッチP及び移動量等の必要なパラメータを入力する
と、半円の選択では図9(d)に示す設定された始点
を点Qaとして点Qd及び点Qbに相当する座標点を自
動的に演算し、三角形の選択では図9(c)に示す設
定された始点を点Qaとして点Qd及び点Qbに相当す
る座標点を自動的に演算し、台形の選択では図9
(e)に示す設定された始点を点Qaとして点Qe、点
Qf及び点Qbに相当する座標点を自動的に演算し、
斜辺曲線型台形の選択では図9(d)に示す設定された
始点を点Qaとして点Qe、点Qf及び点Qbに相当す
る座標点を自動的に演算するようにできる。
【0059】なお、上記の塗装ロボットでは、1つのブ
ロックにおける塗装処理で動作条件Jが一定である場合
には、基準点として移動開始点又は所定の折り返し点に
おける動作条件Jのみを入力すればよい。この場合の動
作条件Jは、パターン情報部に記憶するようにしても良
い。このようにすれば、軌道データKのデータ部は座標
点のみを記憶すれば良いことになる。従って、上記教示
時間を短縮できると共に、軌道データKの扱いが単純化
でき、かつメモリを節減できる。
【0060】また、被塗装面へ適用する移動パターンは
1種類に限定されず、複数種類の移動パターンを組合せ
て用いることができる。すなわち、パターン情報部には
ポイント数を記憶しているため、複数の移動パターンを
パターン情報部に記憶することにより、1つの軌道デー
タKに、教示した順番で移動パターンが記憶される。従
って、被塗装物の1つの面が、複数種類の移動パターン
を組み合わせたパターンで塗装されるように軌道データ
Kを定めることも可能であり、立体的な面を塗装する場
合であっても、単一の軌道データK上に全ての情報を含
ませることができる。
【0061】さらに、例えば被塗装物の形状の複雑性等
によるユーザの必要性に応じて、例えば折り返し点の位
置を変更する等の場合であっても、本塗装ロボットでは
各折り返し点等の座標を自動的に演算するので、ユーザ
がプログラム変更等の難解な処理を行うことなく、折り
返し点の位置の変更を含む塗装処理の内容の変更を容易
に行うことができる。
【0062】また、軌道データKには移動パターンによ
り定められた位置座標に関するデータを記憶しているの
で、この軌道データKの一部を修正する場合には、該当
する位置座標に関するデータのみを修正すればよい。従
って、移動パターンと若干異なる移動を行わせるように
軌道データを修正することも容易である。
【0063】さらに、1つの移動パターンにより生成さ
れる軌跡の終点位置が、次の移動パターンの始点位置と
異なる場合には、次の移動パターンの始点位置と現移動
パターンの終点位置が一致するように、移動パターンの
変数である距離W、ピッチP及び進行距離D(又は高さ
H)を自動的に求めるようにすることもできる。
【0064】この移動パターンの変数である距離W等を
自動的に求める処理は、移動パターンの相似形、すなわ
ち移動パターンの拡大縮小処理に応用が可能である。す
なわち、この応用では、始点位置と終点位置とを入力す
ると共に、折り返し回数等の数を入力する。これによっ
て、この始点位置と終点位置とで形成される矩形領域へ
の塗装を、所定の移動パターンによって行うための移動
パターンの変数である距離W、ピッチP及び進行距離D
(又は高さH)は自動的に求めることができる。
【0065】なお、パターン情報部には複数の移動パタ
ーンを記憶できるため、軌道データKに記憶された各移
動パターン毎に修正、挿入、削除することができる。従
って、既に作成した軌道データKに基づいて、この軌道
データを修正することによって新たな軌道データを生成
することも容易に行なえるので、教示時間を短縮するこ
とができる。
【0066】この軌道データKは、その一部又は全部を
他の軌道データKから複写することができる。従って、
同一形状の被塗装物が複数個、異なる位置に配置される
場合には、1つの形状について軌道データを教示し、他
については始点座標のみを設定して複写することによっ
て全軌道データを容易に作成し得る。この場合、上記で
説明したオフセット量を指定することにより、一定量だ
けオフセットさせて塗装ロボットを作動させることがで
きる。
【0067】また、教示時の座標の入力は、ロボットハ
ンドを移動させながら所定位置へ移動した時点での座標
を読み取るようにしてもよく、キーボード等により数値
を入力させるようにしてもよい。
【0068】さらに、上記の塗装ロボットの動作とし
て、初期移動時や塗装中断時等のように塗装を伴わない
移動時には、軌道データ中の全ポイントの最も高い位置
を自動的に判断して、この高さ(Z軸に対応する)に待
避した後に移動動作へ移行する。従って、移動中の被塗
装物への衝突を防止することができると共に、ロボット
教示時には、待避位置を教示する必要がなく、塗装する
状態における教示のみで済む。
【0069】また、同一の被塗装物を複数の塗装ロボッ
トで塗装するようにしてもよい。この場合、塗装ロボッ
ト毎に基準位置を変更するのみで、同一の動作を行わせ
ることができる。
【0070】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、移
動パターンを選択して動作条件データを入力するだけで
移動軌跡の折り返し点及び終点のデータが求まるので、
プログラムを組み立てたり作成することなく、容易に塗
装ガンの移動軌跡を入力できる、という効果が得られ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例である塗装ロボットの概略を示
す一部断面斜視図である。
【図2】本実施例のマニピュレータ装置及び制御装置を
示す概略構成図である。
【図3】軌道データのメモリ上の構成を示すイメージ図
である。
【図4】(a)乃至(c)は移動パターンを示す図であ
る。
【図5】オンライン教示の流れを示すフローチャートで
ある。
【図6】軌道データを再生する流れを示すフローチャー
トである。
【図7】塗装処理のブロック毎に塗装ガンの移動パター
ンを変更する場合を説明する説明図である。
【図8】進行方向に関して線対称に軌道データを変更す
る処理の概要を説明するための説明図である。
【図9】実施例の塗装ロボットの軌道上における1ライ
ンにおいて、設定可能な動作タイプを説明するための説
明図である。
【符号の説明】
10 塗装ロボット 24 弾性収縮体 76 制御装置 82 バルブユニット 95 データメモリ 100 マニピュレータ装置 120 ロボットアーム

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 塗装ガンを備えたロボットアームと、 前記塗装ガンを各々異なる折り返し動作を行わせながら
    所定方向へ進行させるための複数の動作パターンを記憶
    した動作パターン記憶手段と、 前記動作パターンを選択入力すると共に、選択された動
    作パターンに対応した塗装ガンの移動軌跡の始点データ
    を含みかつ該移動軌跡を決定するための動作条件データ
    及び塗装作業のための塗装条件データを入力するための
    入力手段と、 前記入力手段から入力された動作パターン及び動作条件
    データに基づいて前記移動軌跡の折り返し点の点データ
    及び終点の点データを演算する演算手段と、 前記移動軌道上の各点データ及び該各点データに対応す
    る塗装条件データを記憶するデータ記憶手段と、 前記データ記憶手段に記憶された塗装条件データに基づ
    いて塗装ガンが移動軌跡に沿って移動するように前記ロ
    ボットアームを制御する制御手段と、 を含む塗装ロボット。
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