JPH0719402Y2 - 金属製魔法瓶 - Google Patents

金属製魔法瓶

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JPH0719402Y2
JPH0719402Y2 JP4869590U JP4869590U JPH0719402Y2 JP H0719402 Y2 JPH0719402 Y2 JP H0719402Y2 JP 4869590 U JP4869590 U JP 4869590U JP 4869590 U JP4869590 U JP 4869590U JP H0719402 Y2 JPH0719402 Y2 JP H0719402Y2
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章司 樋田
精一 伊藤
茂 土屋
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日本酸素株式会社
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Description

【考案の詳細な説明】 「産業上の利用分野」 本考案は、排気孔を封止板等の封止用部材を用いずに真
空封止して製造される金属魔法瓶に関するものである。
「従来の技術」 従来の金属製魔法瓶を、第5図に示す。この金属製魔法
瓶は、有底筒状の内瓶1と筒状の外瓶胴部2および外瓶
底部3からなる外瓶4とからなり、これら内瓶1と外瓶
4との間の空隙部5を真空排気した後、真空封止して真
空断熱層を形成してなるものである。すなわち、上記外
瓶胴部2は、その縮径された口部2aに上記内瓶1の口部
1aが機密に接合される共に、この外瓶胴部2の口部2aと
反対側の開口端部に外瓶底部3が気密に接合されてい
る。この外瓶底部3の略々中央部には、内瓶1側に凹ん
だ凹部6が形成され、さらにこの凹部6の略々中央部に
は、排気口7が形成されている。この排気口7には封止
板8が気密に取り付けられている。
このような従来の金属製魔法瓶は、空隙部5を上記封止
板8を用いて真空封止して真空断熱層を形成することに
より製造されるものである。以下、この封止板8を用い
た真空封止の方法について説明する。
まず、口部にて一体化された内瓶1と外瓶胴部2とを、
外瓶底部3が上向きとなるように倒立させる。次いで、
凹部6の排気口7の周部に沿って固形ろう材を適宜な間
隔をおいて配すると共に、封止板8をこのろう材上に載
置する。この状態で治具等により支持しつつ真空加熱炉
内で真空加熱処理を行い、空隙部5内を真空排気し、つ
いでさらに昇温して固形ろう材を溶融させることによ
り、封止板8を自重により落下させて、排気口7を真空
封止し、空隙部5を真空断熱層とするものである。
「考案が解決しようとする課題」 ところが、従来の金属製魔法瓶は、このような方法によ
り製造されるものであるので、排気口7周部にろう材を
適宜な間隔をもって配設し、その上に封止板8を気体通
路を形成するように載置する必要がある。従って、これ
らの位置決め、配設等の作業においては、封止板8を排
気口7上にずれることなく配することが必要であること
から、正確な作業を必要とし、また自動化が困難である
ことから、これらの作業は手作業により行わねばなら
ず、手間がかかるという問題があった。さらに、真空封
止のためだけに封止板7を設けなければならず、製造コ
ストの面で問題となっていった。
本考案は、上記事情に鑑みてなされたもので、製造時に
は封止板を用いることなく低い製造コストにて確実に真
空封止を行い、さらに製造工程の自動化が可能な金属魔
法瓶の提供を目的とするものである。
「課題を解決するための手段」 本考案においては、内瓶あるいは外瓶のいずれかに真空
排気用の排気孔を形成し、この排気孔の周囲に空隙部側
に突出する周壁を形成し、この周壁の内部にろう材の溶
け込みで封止してなる金属製魔法瓶により、封止板によ
って排気口を封止する繁雑な作業を省略し、上記課題を
解決するようにした。
「作用」 内瓶あるいは外瓶に設けられた排気孔近傍にろう材を配
した後、真空加熱炉内で真空加熱処理を行うことによ
り、排気孔から内外瓶間の空隙部が真空排気し、ついで
ろう材が溶融して排気孔内に侵入し、さらに毛細管現象
により排気孔から周壁内に侵入する。このようにして排
気孔および周壁内部を真空封止することにより金属製魔
法瓶が製造される。
「実施例」 以下、本考案の金属製魔法瓶について図面を用いて詳し
く説明する。
(実施例1) 第1図および第2図は、本考案の第1実施例である金属
製魔法瓶における真空封止前の状態(以下、封止前魔法
瓶とする。)を示すものである。
この封止前魔法瓶は、有底円筒状の金属製の外瓶4と、
同じく有底円筒状の金属製の内瓶1とが口部で接合され
てなるもので、上記外瓶4は口部側端部近傍において口
部側に行くに従って徐々に縮径されてなる肩部9を有す
る外瓶胴部2と、この外瓶胴部2の口部と反対側の開口
部に気密に接合された外瓶底部3とから構成されるもの
である。
上記外筒底部3の略中央部には、小孔よりなる排気孔10
が形成されている。また、この排気孔10の空隙部5側の
周部には、先端にいくにしたがってやや縮径された略円
筒状の周壁11が空隙部5側に突出して形成されている。
この周壁11の基部側内径は、排気孔10の径と一致するよ
うに形成されている。排気孔10の外面側の周部には、ろ
う材12が載置して真空封止前の状態とする。
次いで、上述した封止前魔法瓶を、口部を下側に向けた
状態で治具等により支持して真空加熱炉内に収納し真空
加熱処理を行う。すなわち、まずろう材12の溶融点以下
の温度下で上記排気孔10を通じて空隙部5を真空排気し
て所定の真空度とした後、ろう材12の溶融点温度以上に
昇温し、上記ろう材12を溶融して、排気孔10内に流入さ
せる。排気孔10内に流入したろう材12は、さらに毛細管
現象により周壁11の内部に侵入し、周壁11内部を封止す
る。
このようにしてろう材12により周壁11内部が封止された
状態を第3図に示す。
第3図に示すように、ろう材12は周壁11内部において周
壁11の内周面と密着して施栓状を形成しており、したが
って封止部での周壁面でろう材12との接着面が広いこと
から、確実に空隙部5の封止を行うことができる。
ここで、ろう材12は真空中で溶融することから、溶融時
にろう材12内に発生するガスも排気されるため、ろう材
12内に気泡(ボイド)が生じない。従って、ボイドの無
いろう材12により封止を行うことができるため、さらに
気密性の高い封止が可能となる。
上記排気孔10の小孔の口径としては、0.1mm〜2.0mmの範
囲内であることが好ましい。これは、排気孔10の径が0.
1mmより小さいと、空隙部5の排気が不十分となり好ま
しくなく、また2.0mmより大きいと後述するようにろう
材12が流動して排気孔内に流入した際に表面張力により
排気孔10を封止できなくなるおそれがあるためである。
また、周壁10は、上記実施例のように先端にいくにした
がってやや縮径された略円柱状形状に限られるものでな
く、例えば円柱状のもの等であってもよい。周壁10の基
部側の内周面の形状は、排気孔10の形状に応じて形成さ
れる。
上記ろう材12はバインダ中に金属ろうを混練してペース
ト状にしたもので、この金属ろうとしては、Ni、Ag,C
u、Au、Sn、Al、Ti、P系等の真空中において気化する
成分の少ない金属ろうが好ましい。これらの金属ろう
は、粒状もしくは粉末状にして用いてもよい。また、こ
れらの金属ろうに加えて、金属ろうより融点の高いステ
ンレス鋼や炭素鋼等の金属を、粉末状あるいは鱗状にし
てバインダ中に混練することも可能である。このような
金属を混練することにより、封止する排気孔10の系を大
きくすることが可能となり、排気孔10の径が大きくなる
と、排気孔10を形成する際の穴明け工程が容易となり不
良数も少なく、また周壁11の形成も容易であり、さらに
排気工程においては、排気抵抗が少なくなって短時間で
排気が可能となる。
本考案において、排気孔10を設ける場所は上述した外筒
底部3に限定されるものでなく、外瓶胴部2の肩部9
や、後述する第2実施例のように内瓶1等に設けても良
い。
(実施例2) 次に、第4図を用いて本考案の第2実施例を説明する。
第4図は、本考案の第2実施例における封止前魔法瓶を
示すものである。この封止前魔法瓶が上記第1実施例と
異なるところは、排気孔10および周壁11が内瓶の底部に
形成された点である。
排気孔10は、内瓶1の底部の略中央部に形成されてお
り、周壁11はこの排気孔10の周部から空隙部側に突出し
て形成されている。ろう材12は、上記排気孔10の内面側
の周部に載置されている。
このような封止前魔法瓶を、口部を上に底部を下にした
正立状態にして真空加熱炉内に収納し、真空加熱処理を
行うことにより、本考案の第2実施例である金属製魔法
瓶が製造される。
本実施例においては、排気孔10および周壁11が内瓶1に
形成されており、外部から見えない部分であるので、封
止後において美観のためその表面を処理する必要がな
い。
また、本実施例においては、封止前魔法瓶に真空加熱処
理を行う際、口部を上に向けた正立状態で行うことがで
きる。従って、真空加熱炉内において、封止前魔法瓶を
支持する支持用の治具等が不要である。
「考案の効果」 以上説明したように、本考案の金属製魔法瓶は、上記内
瓶あるいは外瓶のいずれかに真空排気用の排気孔を形成
し、この排気孔の周囲に空隙部側に突出する周壁を形成
し、この周壁の内部ををろう材の溶け込みで封止ていな
ることを特徴とする金属製魔法瓶であるので、封止が周
壁の内周面とろう材との面にて行なわれ、その封止面が
広いことから、ろう材が排気孔を施栓状態に密着して溶
融し、また排気孔が周壁を有する筒状であるので、ろう
材が排気孔に溜まり易く、空隙部への滴下が防げて空隙
部を確実に封止することができる。
また、本考案の魔法瓶は、製造時において封止板を用い
ることなく真空排気した内外瓶間の空隙部の真空封止を
行うことができ、したがって封止板がずれることなく位
置決めする繁雑な作業をすることがない。さらに、従来
の封止方法では、径の大きな排気孔を封止板で封止して
いたので、多量のろう材を必要としていたが、この考案
の魔法瓶においては、外瓶もしくは内瓶に形成された凹
部に排気孔が穿設されたものであるので、真空加熱処理
時に溶融したろう材で効率良くかつ確実に排気孔を封止
することができる。従って、ろう材の使用量が少なくて
すむことから、製造コストの低減を計ることができ、さ
らに確実に排気孔を封止することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図ないし第3図は本考案の第1実施例の金属製魔法
瓶を説明するためのもので、第1図はその封止前魔法瓶
を示す断面図、第2図は排気孔および周壁を示す底面
図、第3図は封止後の周壁を示す概略断面図である。第
4図は、本考案の第2実施例の封止前魔法瓶を示す断面
図である。第5図は従来の金属製魔法瓶を示す概略断面
図である。 1……内瓶、4……外瓶、5……空隙部、10……排気
孔、11……周壁。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)考案者 金敷 賢次 東京都港区西新橋1丁目16番7号 日本酸 素株式会社内 (56)参考文献 特開 平2−114919(JP,A) 特開 平2−286111(JP,A) 実開 平3−119342(JP,U)

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】金属製の内瓶と金属製の外瓶とを口部で接
    合し、これら内外瓶間の空隙部を真空断熱層とした金属
    製魔法瓶において、上記内瓶あるいは外瓶のいずれかに
    真空排気用の排気孔を形成し、この排気孔の周囲に空隙
    部側に突出する周壁を形成し、この周壁の内部をろう材
    の溶け込みで封止してなることを特徴とする金属製魔法
    瓶。
JP4869590U 1990-05-10 1990-05-10 金属製魔法瓶 Expired - Fee Related JPH0719402Y2 (ja)

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