JPH07193924A - ガス絶縁開閉装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】本発明は、信頼性が高くかつ縮小形のＧＩＳを
提供することにある。 【構成】本発明は、しゃ断器と、第１，第２の主母線
と、第１，第２の断路器と、前記しゃ断器と断路器とを
接続母線を介して接続して母線区分回線を構成するガス
絶縁開閉装置において、前記しゃ断器は同一方向の上下
２ヶ所に接続口を有し、前記第１の断路器は前記第１の
主母線と一体形に構成すると共に、そのしゃ断器側に設
けた接続口を前記しゃ断器の下側接続口に接続し、また
前記第２の断路器は前記第２の主母線の垂直方向に設け
た接続口に接続し、さらに前記しゃ断器の上側接続口と
ほぼ同一レベルで、かつ前記第１の主母線方向に設けた
接続口に前記しゃ断器の上側接続口と接続する接続母線
を介して接続しているので、従来、しゃ断器の接続口に
直線上に配置していた断路器が無くなり、接続母線回線
の奥行方向の寸法が短かく、ＧＩＳの縮小化が可能とな
る。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明はガス絶縁開閉装置、特に
ガス絶縁開閉装置における母線区分回線の配置構成に関
する。

【０００２】

【従来の技術】近年、変電所における開閉装置として
は、スペースの縮小、環境調和、保守点検の合理化、安
全性などの観点からガス絶縁開閉装置（以下ＧＩＳ）が
使用されるようになってきている。このようなガス絶縁
開閉装置は、コンパクト化に優れているので、スペース
の小さい場所に適している。しかし、地下や屋内に配置
される場合には、更にできる限り小さいスペースに配置
することが要求される。

【０００３】図８は標準的な母線区分回線を示す単線結
線図である。同図において、第１，第２の主母線２Ａ，
２Ｂはそれぞれ第１，第２の断路器３Ａ，３Ｂに接続さ
れ、さらに第１，第２の計器用変流器４Ａ，４Ｂを経
て、しゃ断器１に接続されて母線区分回線が構成されて
いる。

【０００４】次に、従来の機器配置の具体例を図９及び
図１０を用いて説明する。これらの図に示すように、し
ゃ断器１の動作軸を垂直に配置し、その垂直方向の下側
と上側にそれぞれ接続口５Ａ，５Ｂが設けられている。
それぞれの接続口５Ａ，５Ｂにはそれぞれ第１，第２の
計器用変流器４Ａ，４Ｂ及び第１，第２の断路器３Ａ，
３Ｂが直線上に配置されている。

【０００５】しゃ断器１の下側接続口５Ａ軸上に配置さ
れた断路器３Ａは、主母線２Ａの垂直方向に設けられた
接続口６を介して接続母線７と接続されている。また、
しゃ断器１の上側接続口５Ｂ軸上に配置された断路器３
Ｂは接続母線２Ｂのしゃ断器１方向を向いて設けられた
接続口８と接続されている。

【０００６】この様な母線区分回線を有するＧＩＳの場
合、母線区分回線に隣接する回線、例えば送電線回線等
の構成を同じくする為に接続主母線２Ｂの高さを第１の
主母線２Ａと同一レベルに下げる必要があり、図１０に
示すような構成とする必要が生じる。すなわち第１の主
母線２Ａと同軸上に配置された第２の主母線２Ｃにはし
ゃ断器１軸上から第２の主母線２Ｃ方向へずれた部分
に、垂直方向に配置した接続口９を設け、また接続母線
２Ｂの断路器３Ｂと接続されていない側の接続口１０
に、第２の主母線２Ｃの接続口９の同軸上に接続口11を
有する接続母線２Ｄを配置し、さらに主母線２Ｃと接続
母線２Ｄを接続するための接続母線２Ｅを配置してい
る。

【０００７】

【発明が解決しようとする課題】上記したように、従来
の接続区分回線によると、片側の主母線の高さをしゃ断
器の上側接続口と同一レベルとするために複数の接続母
線の組み合わせによる構成としなければならず、高電圧
が印加される導体を支持するための絶縁物の増加やガス
気密を必要とする容器の接続部分の増加といった信頼性
の低下を招く構成をとらざるを得なかった。また、接続
母線回線を構成するために必要なスペースも大きくな
り、ＧＩＳのセールスポイントの１つである電気設備の
小形化に反することとなる。

【０００８】本発明は上記事情に鑑みてなされたもの
で、その目的は信頼性が高く、かつ縮小形のＧＩＳを提
供することにある。

【０００９】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の請求項１は、動作軸を垂直とするしゃ断器
と、このしゃ断器の接続口と直交する水平方向の直線上
に配置される第１，第２の主母線と、この第１，第２の
主母線を第１，第２の断路器を介して前記しゃ断器に接
続することで主母線を区分する母線区分回線を構成する
ガス絶縁開閉装置において、前記しゃ断器は同一方向の
上下２ヶ所に接続口を有し、前記第１の断路器は前記第
１の主母線と一体形に構成すると共に、そのしゃ断器側
に設けた接続口を前記しゃ断器の下側接続口に接続し、
また前記第２の断路器は前記第２の主母線の垂直方向に
設けた接続口に接続し、さらに前記しゃ断器の上側接続
口とほぼ同一レベルで、かつ前記第１の主母線方向に設
けた接続口に前記しゃ断器の上側接続口と接続する接続
母線を介して接続されたことを特徴とする。

【００１０】請求項２は、請求項１記載のガス絶縁開閉
装置において、しゃ断器の下側接続口と第１の断路器の
間およびしゃ断器の上側接続口と接続母線との間に計器
用変成器を配置したことを特徴とする。

【００１１】請求項３は、動作軸を垂直とする第１のし
ゃ断器と、この第１しゃ断器の接続口と直交する水平方
向の直線上に配置される第１，第２の主母線と、この第
１，第２の主母線を第１，第２の断路器を介して前記し
ゃ断器に接続することで主母線を区分する第１の母線区
分回線とからなる第１のガス絶縁開閉装置と、動作軸を
垂直とする第２のしゃ断器と、この第２しゃ断器の接続
口と直交する水平方向の直線上に配置される第３，第４
の主母線と、この第３，第４の主母線を第３，第４の断
路器を介して前記しゃ断器に接続することで主母線を区
分する第２の母線区分回線とからなる第２のガス絶縁開
閉装置とを備え、前記両しゃ断器が前記主母線をはさん
で対向するように前記両ガス絶縁開閉装置を対称配置し
たことを特徴とする。

【００１２】請求項４は、請求項３記載のガス絶縁開閉
装置において、第１のしゃ断器の主母線長手方向に第２
のしゃ断器を並列に配置し、第２のしゃ断器の上側接続
口に第３の接続母線を接続し、この第３の接続母線に第
３の主母線に接続された第３の断路器を接続したことを
特徴とする。

【００１３】

【作用】本発明のガス絶縁開閉装置によると、第１の断
路器を第１の主母線と一体構成とし、第２の断路器を第
２の主母線上に配置することにより接続母線を削減し、
また絶縁物および気密部分も少なくなり、信頼性の向上
が図れる。さらに従来しゃ断器の接続口に直線上に配置
していた断路器が無くなることにより、接続母線回線の
奥行方向の寸法が短かくなり、ＧＩＳの縮小化が可能と
なる。

【００１４】

【実施例】以下、本発明の実施例を図を参照して説明す
る。なお、図９，図10に示した従来例と同一要素には同
一符号を付して重複説明は省略する。図１は本発明の一
実施例の側面図であり、同図に示すように、駆動軸を垂
直に配置されたしゃ断器１は垂直方向の上下に接続口５
Ａ，５Ｂが設けられ、それぞれの接続口５Ａ，５Ｂに
は、それぞれ第１，第２の計器用変流器４Ａ，４Ｂが接
続されている。

【００１５】また、第１の主母線２Ａは地表面に近い位
置に配置され第１の断路器３Ａは、第１の主母線２Ａと
一体に構成されている。第１の断路器３Ａの接続口１２
は、しゃ断器１の方向を向いて配置され、しゃ断器１の
下側接続口５Ａ軸上に配置された第１の計器用変流器４
Ａと接続されている。

【００１６】図２は図１の矢印方向の側面図である。同
図に示すように、第１の主母線２Ａと同軸上に配置され
た第２の主母線２Ｃには垂直方向に接続口９が設けら
れ、第１の断路器３Ａが接続母線２Ｅを介して接続され
ている。その断路器３Ａの接続口１３は主母線２Ａ，２
Ｃの長手方向を向いて設けられた接続母線２Ｂに接続さ
れている。接続母線２Ｂにはしゃ断器１の上側接続口５
Ｂ軸上に接続口８が設けられ、第２の計器用変成器４Ｂ
と接続されている。

【００１７】以上のような配置構成を有する本実施例に
おいては、次のような効果が得られる。 (1) 第１，第２の断路器を主母線軸上に配置したことに
よりしゃ断器の接続口軸上に直線的に配置していた断路
器が削除できる。これにより回線の奥行き寸法Ｌの長さ
が短かくなり、ＧＩＳの縮小化が可能となる。 (2) 接続母線と断路器の機能を一体化することにより接
続母線の数を削除できる。このことは絶縁物の削減や気
密接続部分の削減になり、ＧＩＳの信頼性の向上につな
がると、いうさらなる効果が期待できる。

【００１８】図３は本発明の第２実施例の側面図、図４
は図３の平面図であり、上記実施例である図１および図
２と同一部分には同一符号を付して重複説明は省略す
る。本実施例は上記実施例と同一構成の機器配置のガス
絶縁開閉装置を２つ揃えた所謂２重母線方式のＧＩＳに
適用したものである。すなわち、しゃ断器１；１を主母
線２Ａ，２Ｂ；２Ａ，２Ｂを介して対向配置としたもの
であり、上記実施例と同様の効果が得られる。

【００１９】図５は本発明の第３実施例の平面図、図６
は図５のＩ−Ｉ方向からみた側面図、図７は図５のII−
II方向からみた側面図であり、上記各実施例と同一部分
には同一符号を付して重複説明は省略する。本実施例は
上記図１の実施例と同一構成のガス絶縁開閉装置と、こ
のガス絶縁開閉装置の一方のしゃ断器１の上下に接続口
５Ａ，５Ｂにそれぞれ第１，第２の計器用変流器４Ａ，
４Ｂを接続し、これに接続母線２Ｂより長い接続母線２
Ｈ，２Ｉを接続して奥行方向Ｌを若干大きく構成したも
のであり、上記実施例とは異なる２重母線方式のＧＩＳ
に適用したものである。本実施例も図１の実施例と同様
の効果が得られることは明白である。

【００２０】

【発明の効果】以上説明したように、本発明によると、
第１，第２の断路器の配置位置をそれぞれ主母線軸上に
配置し、その接続口の位置，方向を第１の断路器につい
てはしゃ断器の下側接続口位置に、方向をしゃ断器方向
とし、第２のしゃ断器についてはしゃ断器の上側接続口
レベルに、方向を主母線の長手方向とすることにより、
ＧＩＳの機器配置構成をコンパクトで、しかも高信頼を
有するガス絶縁開閉装置を提供することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の第１実施例の側面図。

【図２】図１の矢印方向からみた側面図。

【図３】本発明の第２実施例の正面図。

【図４】図３の平面図。

【図５】本発明の第３実施例の平面図。

【図６】図５のＩ−Ｉ方向からみた側面図。

【図７】図５のII−II方向からみた側面図。

【図８】代表的な母線区分回線の単線結線図。

【図９】図３の従来の機器配置例を示す正面図。

【図１０】図４の矢印方向からみた側面図。

【符号の説明】

１…しゃ断器、２Ａ，２Ｃ，２Ｆ，２Ｇ…主母線、２
Ｂ，２Ｄ，２Ｅ，２Ｈ，２Ｉ，７…接続母線、３Ａ，３
Ｂ…断路器、４Ａ，４Ｂ…計器用変流器、５ａ，５ｂ…
しゃ断器の接続口、６，８〜１３…接続口。

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 動作軸を垂直とするしゃ断器と、このし
   ゃ断器の接続口と直交する水平方向の直線上に配置され
   る第１，第２の主母線と、この第１，第２の主母線を第
   １，第２の断路器を介して前記しゃ断器に接続すること
   で主母線を区分する母線区分回線を構成するガス絶縁開
   閉装置において、前記しゃ断器は同一方向の上下２ヶ所
   に接続口を有し、前記第１の断路器は前記第１の主母線
   と一体形に構成すると共に、そのしゃ断器側に設けた接
   続口を前記しゃ断器の下側接続口に接続し、また前記第
   ２の断路器は前記第２の主母線の垂直方向に設けた接続
   口に接続し、さらに前記しゃ断器の上側接続口とほぼ同
   一レベルで、かつ前記第１の主母線方向に設けた接続口
   に前記しゃ断器の上側接続口と接続する接続母線を介し
   て接続されたことを特徴とするガス絶縁開閉装置。
2. 【請求項２】 しゃ断器の下側接続口と第１の断路器の
   間およびしゃ断器の上側接続口と接続母線との間に計器
   用変成器を配置したことを特徴とする請求項１記載のガ
   ス絶縁開閉装置。
3. 【請求項３】 動作軸を垂直とする第１のしゃ断器と、
   この第１しゃ断器の接続口と直交する水平方向の直線上
   に配置される第１，第２の主母線と、この第１，第２の
   主母線を第１，第２の断路器を介して前記しゃ断器に接
   続することで主母線を区分する第１の母線区分回線とか
   らなる第１のガス絶縁開閉装置と、動作軸を垂直とする
   第２のしゃ断器と、この第２しゃ断器の接続口と直交す
   る水平方向の直線上に配置される第３，第４の主母線
   と、この第３，第４の主母線を第３，第４の断路器を介
   して前記しゃ断器に接続することで主母線を区分する第
   ２の母線区分回線とからなる第２のガス絶縁開閉装置と
   を備え、前記両しゃ断器が前記主母線をはさんで対向す
   るように前記両ガス絶縁開閉装置を対称配置したことを
   特徴とするガス絶縁開閉装置。
4. 【請求項４】 第１のしゃ断器の主母線長手方向に第２
   のしゃ断器を並列に配置し、第２のしゃ断器の上側接続
   口に第３の接続母線を接続し、この第３の接続母線に第
   ３の主母線に接続された第３の断路器を接続したことを
   特徴とする請求項３記載のガス絶縁開閉装置。