JPH07191806A - ペン入力機能付き液晶表示装置 - Google Patents

ペン入力機能付き液晶表示装置

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JPH07191806A
JPH07191806A JP33163793A JP33163793A JPH07191806A JP H07191806 A JPH07191806 A JP H07191806A JP 33163793 A JP33163793 A JP 33163793A JP 33163793 A JP33163793 A JP 33163793A JP H07191806 A JPH07191806 A JP H07191806A
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JP
Japan
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electrode
circuit
liquid crystal
data
scan
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Application number
JP33163793A
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English (en)
Inventor
Yasukuni Yamane
康邦 山根
Kunihiko Yamamoto
邦彦 山本
Yutaka Ishii
裕 石井
Kosei Tagawa
孝生 田川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sharp Corp
Original Assignee
Sharp Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ペン入力機能付き液晶表示装置における高速
応答性と高コントラストを両立させる。 【構成】 タイミング制御回路10は、切り替え回路1
2を制御して表示期間と座標検出期間とを設定する。表
示制御回路4は、走査電極駆動回路2を制御して直交関
数発生回路5からの出力に従って走査電極YをL本毎に
同時選択駆動する。一方、データ電極駆動回路3を制御
して相関値演算回路6による表示データと正規直交関数
との相関値に基づいてデータ電極を駆動する。こうし
て、液晶パネル1に画像を表示して表示期間における高
速応答性と高いコントラストを両立させる。また、検出
制御回路8は、走査電極駆動回路2およびデータ電極駆
動回路3を制御して走査電極Yおよびデータ電極Xを夫
々順次走査する。そして、電子ペン12,座標検出回路
11によって電子ペン12の先端座標を検出する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、パーソナルコンピュ
ーターやワードプロセッサ等の各種OA機器および各種
パーソナル情報機器等に好適に用いられるペン入力機能
付き液晶表示装置の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】液晶表示装置は、他の平面ディスプレイ
と比べて、低消費電力性,LSI(大規模集積回路)との
整合性およびフルカラー化実現の容易性等の優れた特徴
を有しており、その技術進展にともなって各種OA機器
や映像情報機器等に幅広く用いられている。
【0003】上記液晶表示装置は単純マトリクス型とア
クティブマトリクス型に大別でき、コスト的には前者が
有利であり表示性能では後者が有利であると一般に言わ
れている。単純マトリクス型液晶表示装置に用いられる
液晶パネル(以下、単に液晶パネルと呼ぶ)は、ストライ
プ状電極が形成された一対のガラス基板を双方の電極が
互いに直交して対向するように並設し、その間に液晶を
封入したXYマトリクス型パネル構造を持つ。従来、上
記液晶パネルの駆動方法としては、液晶表示特性の非線
形性を利用した電圧平均化方法によるマルチプレックス
駆動法が広く用いられている。
【0004】一方、マイクロプロセッサの性能向上や手
書き文字認識技術の進展に支えられて、最近ペン入力技
術が注目を浴びている。そして、キーボードを無くすこ
とによる携帯性の向上や紙と鉛筆の感覚で使えるユーザ
インタフェースの実現等を目指して、特にペンコンピュ
ータを始めとする携帯型情報機器の分野においてペン入
力技術の採用が急速に進んでいる。
【0005】ペン入力を実現するための重要技術の一つ
である指示座標検出の主な方法として、抵抗膜方式,静
電結合方式および電磁誘導方式等があり、何れの場合に
も、液晶パネルの上に座標検出を行うディジタイザパネ
ル(タブレットパネル)を重ね合わせて一体構造で用いる
のが一般的である。しかしながら、積層によって一体構
造を成すことは、液晶パネルの表示品位を劣化させると
共に、小型軽量化および低価格化等の点で不利であると
いう欠点がある。
【0006】これに対して、上記マルチプレックス駆動
法によって駆動される液晶パネルと入力インピーダンス
の高い検出電極を先端に有する電子ペンを備え、1フレ
ーム期間に表示期間と座標検出期間とを設けて、表示期
間においては上記液晶パネルの画素マトリクス上に画像
を表示し、座標検出期間においては画像表示のための走
査を停止すると共に上記液晶表示パネルの電極に座標検
出のための走査電圧を順次印加して走査し、上記電子ペ
ンの検出電極に誘起された誘導電圧に基づいて上記電子
ペンの先端座標を検出するペン入力機能付き液晶表示装
置が提案されている。上記ペン入力機能付き液晶表示装
置は、上記液晶パネルの表示用電極が静電結合型タブレ
ットの座標検出用電極をも兼用しているので、液晶パネ
ルの上にディジタイザパネルを重ねる方式に比べて重ね
合わせによる表示性能の劣化がなく、小型軽量化および
低価格化が容易である等の特長を有している。
【0007】上記従来例のペン入力機能付き液晶表示装
置に採用されているマルチプレックス駆動法では、次の
ようにして上記液晶パネルに画像を表示する。すなわ
ち、走査電極(行電極)にパルス信号を印加して走査電極
を順次選択し、この走査電極の選択にタイミングを併せ
て各行の表示パターンに対応したパルス信号をデータ電
極(列電極)に一斉に印加して1行分の画像を表示し、以
下この動作を時間的に繰り返すことによって1画面分の
画像を表示する。このような走査を1画面分行うのに要
する時間をフレーム周期と呼ぶ。
【0008】上記マルチプレックス駆動法においては、
駆動マージンを大きくするために、一般的に電圧平均化
法が用いられている。この電圧平均化法は、液晶はマル
チプレックス駆動波形の実効値電圧に対して応答するこ
とを前提としている。いま、選択画素および非選択画素
に印加される実効値電圧を夫々VON(rms)およびVOFF(r
ms)とすると、最適電圧平均化法を適用することによっ
て、これらの電圧比(選択比)は最大となり次式のように
表される。 VON(rms)/VOFF(rms)={(N1/2+1)/(N1/2−1)}1/2 ただし、Nは走査電極数であり、VOFF(rms)は通常液晶
パネルの閾値(Vth)に設定される。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】ところで、マルチメデ
ィア時代の到来に伴って、高速な図形表示や動画表示等
を行うために高速応答性を有する液晶パネルの必要性が
高まっている。この液晶パネルの高速応答性は、液晶層
厚を4μm以下程度に薄く形成して粘性の低い液晶材料
を用いることや、材料やデバイスを改良することによっ
て実現できる。ところが、こうして得られた高速応答性
を有する液晶パネルを上述したマルチプレックス駆動法
によって駆動すると、液晶の光学応答波形は実効値応答
から逸脱してしまい、マルチプレックス駆動波形自身に
瞬時に応答するようになる。この現象は、「フレーム応
答現象」と呼ばれており、オン透過率の減少およびオフ
透過率の増加の原因となるので、結果として表示コント
ラストおよび輝度の低下を齎す。特に、液晶パネルの応
答速度がマルチプレックス駆動のフレーム周期に近付い
て100msec〜150msec以下になると、表示コントラ
ストの低下が顕著になって表示装置として大きな問題を
生ずる。
【0010】従来から、このような問題に対して、マル
チプレックス駆動法における駆動周波数を増加すること
やバイアス電圧を最適値よりずらすことが提案されてい
る。ところが、前者の方法では駆動波形に高周波成分を
多く含むことになるため表示上のクロストークが現れや
すいこと、後者では動作マージンが最適値よりずれるた
め最大コントラストが得られないこと等の問題があり、
何れの方法も充分な解決方法とは言えない。
【0011】一方、T.N・ルックモンガサンは、IHA
T法と呼ばれる複数の走査電極を同時選択する新しい駆
動法を提案している「インターナショナル・ディスプレ
イ・リサーチコンファレンス,(1988)pp80−85」。IH
AT法では、走査電極には周期性のある直交関数波形を
有する走査電極選択信号を印加する一方、データ電極に
は駆動された走査電極に係る画素の表示パターンと上記
直交関数との相関の演算結果に対応したレベルの電圧信
号を選択して印加する。このような駆動法によれば、同
時選択する走査電極数が増すにつれて走査電極を選択す
るために印加される選択パルス出力から次の選択パルス
出力までの時間が短縮されると共に上記選択パルスの波
高値を小さくできるので、上記フレーム応答現象を抑制
する効果がある。
【0012】しかしながら、上記従来のペン入力機能付
き液晶表示装置では、液晶パネルは上記マルチプレック
ス駆動法によって駆動するような構成になっており、高
速応答性を有する液晶パネルを用いた場合の対応は全く
考慮されていない。したがって、上記ペン入力機能付き
液晶表示装置では、高速応答性を有する液晶パネルを使
用した場合にはコントラストが低下することが不可避な
のである。
【0013】そこで、この発明の目的は、高速応答性と
高コントラストとを両立し、且つ液晶パネルとディジタ
イザパネルとの重ね合わせによる表示性能の劣化がな
く、小型軽量化および低価格化が容易なペン入力機能付
き液晶表示装置を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1に係る発明のペン入力機能付き液晶表示装
置は、N本の走査電極とM本のデータ電極を有する単純
マトリクス型の液晶パネルと、上記液晶パネルにおける
走査電極用の駆動信号を出力する走査電極駆動回路,お
よび,データ電極用の駆動信号を出力するデータ信号駆
動回路と、上記液晶パネルの走査電極およびデータ電極
と浮游容量で結合される入力インピーダンスの高い電極
を先端に有する電子ペンと、所定の様式で送られてくる
画像信号を一時的に蓄えるバッファメモリと、正規直交
関数波形を有する走査電極選択信号を生成する直交関数
発生回路と、選択駆動された走査電極に係る画素に表示
すべき表示データを上記バッファメモリから読み出し
て,この読み出された表示データと上記正規直交関数と
の相関値を演算する相関値演算回路と、上記液晶パネル
に上記バッファメモリから読み出された表示データに基
づいて画像を表示する表示期間,および,上記液晶パネル
上における上記電子ペンの先端位置を検出する座標検出
期間を設定するためのタイミング信号を、所定の手順に
従って出力するタイミング制御回路と、上記表示期間に
おいて,上記走査電極をL本(2≦L≦N)毎に分割して
成るサブグループ毎に上記直交関数発生回路からの走査
電極選択信号に基づいて同時選択駆動すると共に,上記
相関値演算回路からの相関値に基づいてデータ電極を駆
動するように,上記走査電極駆動回路およびデータ電極
駆動回路を制御するための表示制御信号を出力する表示
制御回路と、上記座標検出期間において,上記走査電極
駆動回路およびデータ信号駆動回路を制御して,上記走
査電極およびデータ電極を順次走査するための検出走査
制御信号を出力する検出制御回路と、上記検出走査制御
信号に基づいて上記走査電極およびデータ電極が走査さ
れた際に上記電子ペンの電極に誘起された誘導電圧が入
力され,この誘導電圧に基づいて所定の手順によって上
記電子ペンの先端座標を検出して座標信号を出力する座
標検出回路と、上記タイミング制御回路からのタイミン
グ信号によって制御されて,上記表示期間には上記直交
関数発生回路からの走査電極選択信号・相関値演算回路
からの相関値および上記表示制御回路からの表示制御信
号を切り替え選択する一方,上記座標検出期間には上記
検出制御回路からの検出走査制御信号を切り替え選択し
て,上記走査電極駆動回路およびデータ電極駆動回路に
出力する切り替え回路を備えたことを特徴としている。
【0015】また、請求項2に係る発明は、請求項1に
係る発明のペン入力機能付き液晶表示装置において、上
記タイミング制御回路は,上記座標検出期間を1フレー
ム内で複数に分割して表示期間中に分散させるためのタ
イミング信号を出力する座標検出期間分散手段を有する
と共に、上記分割された夫々の座標検出期間に上記座標
検出回路から出力される座標信号に基づいて,上記液晶
パネル上における電子ペンの先端座標を演算する座標演
算回路を備えたことを特徴としている。
【0016】また、請求項3に係る発明は、請求項1あ
るいは請求項2に係る発明のペン入力機能付き液晶表示
装置において、N1/2>Lなる関係がある場合には,上記
電子ペンと走査電極との距離の方が上記電子ペンとデー
タ電極との距離より遠くなるように各電極を配置する一
方、N1/2<Lなる関係がある場合には,上記電子ペンと
データ電極との距離の方が上記電子ペンと走査電極との
距離より遠くなるように各電極を配置したことを特徴と
している。
【0017】また、請求項4に係る発明は、請求項1乃
至請求項3の何れか一つに係る発明のペン入力機能付き
液晶表示装置において、上記走査電極駆動回路およびデ
ータ電極駆動回路のうち上記電子ペンから遠い方の電極
を駆動する電極駆動回路は、上記座標検出期間には、上
記電子ペンから遠い方の電極に印加する駆動信号の最大
電圧値を上記表示期間に印加される駆動信号の最大電圧
値よりも高くなるように設定する電圧設定手段を有する
ことを特徴としている。
【0018】また、請求項5に係る発明は、請求項1乃
至請求項4の何れか一つに係る発明のペン入力機能付き
液晶表示装置において、上記走査電極駆動回路およびデ
ータ電極駆動回路は、上記座標検出期間には、上記走査
電極およびデータ電極に印加される駆動信号の電圧の実
効値を走査電極側およびデータ電極側で等しくなるよう
に設定する電圧設定手段を有することを特徴としてい
る。
【0019】
【作用】請求項1に係る発明では、タイミング制御回路
からのタイミング信号によって切り替え回路が制御され
て、表示期間あるいは座標検出期間に移行する。
【0020】上記表示期間に入ると、上記切り替え回路
によって、表示制御回路からの表示制御信号が切り替え
選択されて走査電極駆動回路およびデータ電極駆動回路
に送出される。そして、上記走査電極駆動回路によっ
て、直交関数発生回路からの正規直交関数波形を有する
走査電極選択信号に基づいて、液晶パネルの走査電極が
L本(2≦L≦N)毎のサブグループ単位で同時選択駆動
される。また、相関値演算回路によって、上記同時選択
駆動された走査電極に係る画素に表示されるべき表示デ
ータがバッファメモリから読み出され、この読み出され
た表示データと上記直交関数発生回路からの正規直交関
数との相関値が演算される。そして、上記データ電極駆
動回路によって、この相関値に対応して選ばれた電圧レ
ベルの駆動信号が上記液晶パネルのデータ電極に印加さ
れて駆動される。こうして、上記表示期間には、電極走
査用の選択パルスから選択パルスまでの時間が短縮され
且つ上記選択パルスの波高値が小さい上記走査電極選択
信号によって、表示コントラストの低下を来すことなく
高速応答性を有する液晶パネルに画像が表示されるので
ある。
【0021】一方、上記座標検出期間に入ると、上記切
り替え回路によって、検出制御回路からの検出走査制御
信号が切り替え選択されて上記走査電極駆動回路および
データ電極駆動回路に送出される。そして、上記液晶パ
ネルの走査電極およびデータ電極が上記走査電極駆動回
路およびデータ電極駆動回路からの駆動信号によって順
次走査駆動される。そうすると、上記走査電極およびデ
ータ電極に印加された駆動信号の電圧によって電子ペン
の電極に誘導電圧が誘起され、この誘導電圧に基づい
て、座標検出回路によって所定の手順に従って上記電子
ペンの先端座標が検出されて座標信号が出力される。こ
うして、上記検出期間においては、上記液晶パネルは静
電結合方式のディジタイザパネルとして動作して、電子
ペンの先端位置が検出されるのである。
【0022】また、請求項2に係る発明では、上記座標
検出期間においては、上記タイミング制御回路の座標検
出期間分散手段によって、上記座標検出期間を1フレー
ム内で複数に分割して上記表示期間中に分散させるため
のタイミング信号が出力される。そして、このタイミン
グ信号によって上記表示期間中に分散された夫々の座標
検出期間に、上記座標検出回路から出力される座標信号
に基づいて、座標演算回路によって上記液晶パネル上に
おける電子ペンの先端座標が演算出力される。こうし
て、上記座標検出期間が1フレームに1回在る場合に比
して個々の表示休止期間を短くすることによって、座標
検出期間の挿入が液晶パネルの光学状態の変化に与える
影響の度合を少なくして電子ペンの先端座標が検出され
る。
【0023】また、請求項3に係る発明では、最適電圧
平均化法の適用により、上記表示期間において、N1/2
>L(N:走査電極本数 L:同時選択本数)の関係があ
る場合には、上記電子ペンからの距離が遠い方の走査電
極側に最大電圧が印加され、N1/2<Lの関係がある場
合には、上記電子ペンからの距離が遠い方のデータ電極
側に最大電圧が印加される。したがって、上記座標検出
期間において、上記各電極毎に表示期間と同一の最大電
圧によって電極走査を行った際には、上記電子ペンから
遠い方の電極に印加される駆動信号の最大電圧が高くな
り、電子ペンの先端座標が安定して検出される。
【0024】また、請求項4に係る発明では、上記座標
検出期間においては、上記走査電極駆動回路および上記
データ電極駆動回路の電圧設定手段によって、走査電極
およびデータ電極のうち上記電子ペンから遠い方の電極
に印加する駆動信号の最大電圧値が上記表示期間に印加
される最大電圧値よりも高くなるように設定される。こ
うして、上記検出期間においては、上記電子ペンからの
距離が遠い方の電極に上記最大電圧が印加されて、電子
ペンの先端座標が安定して検出される。
【0025】また、請求項5に係る発明では、上記座標
検出期間においては、上記走査電極駆動回路およびデー
タ電極駆動回路の電圧設定手段によって、上記液晶パネ
ルの各電極に印加される駆動信号の電圧の実効値が走査
電極側とデータ電極側とで等しくなるように設定され
る。こうして、上記座標検出期間においては、上記液晶
パネルにおける各画素の液晶に印加される平均電圧値が
零になるようにして各走査電極およびデータ電極が走査
されて、液晶の寿命低下が防止される。
【0026】
【実施例】以下、この発明を図示の実施例により詳細に
説明する。
【0027】<第1実施例>図1は本実施例のペン入力
機能付き液晶表示装置におけるブロック図である。この
ペン入力機能付き液晶表示装置は、表示系の回路から所
定の様式で送られてくる画像信号に基づいて、複数本の
走査電極Yを正規直交関数波形で同時選択する一方、デ
ータ電極Xを駆動して液晶パネル1に画像を表示する。
一方、検出系の回路による制御によって液晶パネル1の
電極が静電結合方式のディジタイザパネル電極として動
作して、電子ペン12の先端座標を表す座標信号を出力
する構成になっている。以下、先ず、本実施例のペン入
力機能付き液晶表示装置において、複数本の走査電極を
正規直交関数に基づいて同時選択駆動する液晶表示機能
について簡単に説明する。
【0028】先に述べたIHAT法では、液晶パネルの
駆動は以下のような手順によって行われる。ここでは、
N本の走査電極を有する液晶パネルにおいて2値表示を
行う場合を考える。 (i) 走査電極はL本のサブグループ毎に同時選択駆動
される。 (ii) 走査電極を同時選択駆動するためのLビット語の
パターン(同時選択駆動パターン:正規直交関数のパタ
ーン)が設定される。 (iii) 走査電極に印加する電圧は、上記走査電極にお
けるサブグループ選択時には“±Vr"であり、非選択時
には“0(接地)"である3値とする。尚、電圧“+Vr"
がロジック1に相当し、電圧“−Vr"がロジック0に相
当する。 (iv) 選択された走査電極に係る上記同時選択駆動パタ
ーンと上記選択された走査電極に係る画素に表示すべき
上記表示データのパターンとがビット毎に比較される。 (v) 両パターン間のミスマッチの数iが決定される。 (vi) 上記ミスマッチ数iに対応して、データ電極の駆
動電圧Viが選択される。 (vii) (iv)〜(vi)のステップが総てのデータ電極に対
して独立に行われる。 (viii) 上記の結果に基づいて、走査電極とデータ電極
が一定時間幅Tだけ同時に 駆動される。 (ix) 次の同時選択駆動パターンに基づいて、上述の(i
v)〜(vi)のステップでデータ電極の駆動電圧Viが選択
され、(viii)の動作が繰り返される。 (x) 上述のようにしてLビット語の同時選択駆動パタ
ーンがすべて選択されると、次のサブグループの選択に
移り、すべてのサブグループ(=N/L)で上記直交関数
波形による駆動が終了すると、1サイクルフレームが完
了する。 (xi) 上記のサイクルを継続して繰り返すことにより表
示が行われる。
【0029】以上から明らかなように、上記ミスマッチ
数iは(L+1)通りあり得るので、上記データ電極の駆
動電圧Viとして(L+1)個の電圧レベルが必要であ
る。また、データ電極に印加する最大電圧をVpとし
て、最適電圧平均化法を適用すると、VrおよびViは次
式のように表され、先に述べた従来のマルチプレックス
駆動法と同じ選択比となる。すなわち、得られる最大コ
ントラストも等しくなる。 Vr=Vp1/2/L Vi=Vp(2i−L)/L (i=0,1,…,L) VON(rms)/VOFF(rms)={(N1/2+1)/(N1/2−1)}1/2 尚、走査電極選択信号として使用する正規直交関数とし
ては、ウォルシュ関数やアダマール関数等の各種の関数
が使用できる。
【0030】ところで、表示の均一性の観点からできる
だけ各画素の駆動波形の周波数成分は分散させることが
望ましい。本実施例によれば、上式から明らかなように
同時選択本数Lが増すにつれて選択パルスの波高値が小
さくなり、且つ選択パルスから次の選択パルスまでの時
間が短縮されるので、フレーム応答現象を抑制する効果
がある。また、同じ同時選択本数Lでも、各グループの
選択パルスを時分割してフレーム内で分散させて印加す
るようにすれば、より大きなフレーム応答現象の抑制効
果が期待できる。
【0031】図2(a)は具体的な走査電極選択波形(正規
直交関数波形)の例を示す。この走査電極選択波形は、
説明を簡単にするために2ライン同時選択(L=2)の場
合の走査電極選択波形の一例を示したものである。以
下、N行×M列の液晶パネルの中における図2(b)に示
すような4行×2列の画素マトリクスについて考える。
【0032】図2中で注目する走査電極をR0,R1,R2
およびR3とし、データ電極をC0およびC1とする。そ
して、走査電極R0〜R3に印加する走査電極選択信号の
正規直交関数波形を一定時間幅Tを単位として印加期間
i(i=0〜7)に分割し、+Vrを1で表し、−Vr
−1で表すと表1のようになる。
【表1】
【0033】ここで、時間幅T0〜T3およびT4〜T7
夫々サブグループR0,R1およびR2,R3の各選択期間に
当たり、4Tで選択期間長tとなる。 また、図12
(b)よりデータ電極C0,C1上の画素の表示データを、オ
ン画素を+1と表わし、オフ画素を−1と表すと、表示
データは表2のように表せる。
【表2】
【0034】表1および表2から、走査電極選択期間中
の走査電極選択波形データと表示データを対応させて、
サブグループ毎にミスマッチ総数iを計算すると表3の
ようになる。
【表3】
【0035】この結果に基づいて、上記データ電極C0,
1に印加する電圧レベルが図2(c)に示すように決定さ
れ、走査電極R0〜R3への直交関数波形を有する図2
(a)に示すような走査電極選択信号に同期してデータ電
極C0,C1に印加されて液晶パネルが駆動される。
【0036】ここでは、上記データ電極としてC0,C1
にのみ注目しているが液晶パネルの総てのデータ電極が
同様に駆動される。また、走査電極はR0〜R1およびR
2〜R3の2つのサブグループについてのみ説明している
が、総てのサブグループを同様に駆動することで1フレ
ーム分の処理が完了する。また、説明を簡単にするため
に同時選択本数L=2の場合について述べたが、実際に
は、フレーム応答現象の抑制効果に必要なハードウェア
規模を考慮して最適な同時選択本数Lを選定する。例え
ば、フレーム応答現象の更なる抑制効果を得るために走
査電極選択信号の各パルスを時間的に分割して1フレー
ム内に分散させて印加する場合には、液晶素子の応答速
度が100msec程度であれば、同時選択本数Lを6〜8
に設定することで充分な効果が得られることが実験によ
って確認されている。
【0037】以下、本実施例におけるペン入力機能付き
液晶表示装置の実際の構成とその動作について説明す
る。図1は、液晶パネル1,走査電極駆動回路2,データ
電極駆動回路3,表示制御回路4,直交関数発生回路5,
相関値演算回路6およびバッファメモリ7から成り、液
晶パネル1の走査電極を複数本毎に正規直交関数で同時
駆動する液晶表示装置に、検出制御回路8,切り替え回
路9,タイミング制御回路10,座標検出回路11および
電子ペン12を加えた構成を有している。
【0038】図1において、上記液晶パネル1は、N本
の走査電極YとM本のデータ電極Xを有して高速応答性
を有している。液晶パネル1に画像表示を行うための画
像信号は、正規直交関数との相関値演算を行うために一
時的にバッファメモリ7に蓄えられる。そして、タイミ
ング制御回路10からのタイミング信号に基づいて、表
示制御回路4から指令御信号が直交関数発生回路5,相
関値演算回路6およびバッファメモリ7に出力される。
そうすると、直交関数発生回路5から走査電極Yを同時
選択(同時選択本数=L)して駆動するための正規直交関
数波形を有する走査電極選択信号が出力されて切り替え
回路9を介して走査電極駆動回路2に送出される。さら
に、相関値演算回路6によって、上記同時選択された走
査電極に係る各画素に表示すべき画像の表示データがバ
ッファメモリ7から読み出され、上述のようにして同時
選択駆動パターンと対応する表示データパターンとの間
のミスマッチ数iが演算されて、切り替え回路9を介し
てデータ電極駆動回路3に送出される。
【0039】ここで、上記走査電極駆動回路2は、N段
のシフトレジスタとこれに対応するラッチおよび3値ド
ライバで構成される。また、データ電極駆動回路3は、
デジタルドライバで構成する場合はM段のシフトレジス
タとこれに対応するラッチおよび多値ドライバで構成さ
れる。多値ドライバに必要な電圧レベル数は(L+1)で
ある。尚、同時選択本数Lが大きくなって、必要な電圧
レベル数が多くなった場合は、データ電極駆動回路3を
アナログドライバを用いて構成してもよい。その場合に
は、M段のサンプルホールド回路とアナログドライバで
構成し、データ電極駆動回路3の前段にD/Aコンバー
タを設ける。
【0040】上記直交関数発生回路5はROM(リード・
オンリ・メモリ)回路を用いることにより、相関値演算回
路6は排他論理和回路と加算器を組み合わせることによ
って比較的容易に構成できる。バッファメモリ7は通常
のSRAM(スタティック・ランダムアクセス・メモリ)あ
るいはDRAM(ダイナミック・ランダムアクセス・メモ
リ)で構成する。一般に、画像信号はラスタ走査されて
その走査順に送られてバッファメモリ7に書き込まれ
る。これに対して、バッファメモリ7からは、上述した
ように、液晶パネル1の画素マトリクスにおける列方向
に表示データを読み出す必要がある。そのために、バッ
ファメモリ7のアドレス制御は書き込み時と読み出し時
で別に行う必要がある。
【0041】上記液晶パネル1は高速応答性を有してい
るために、従来のマルチプレックス駆動法による駆動で
はフレーム応答現象による表示コントラストの低下が避
けられない。ところが、上述のような構成で駆動を行う
ことによって、フレーム応答現象を抑制して高コントラ
ストな画像表示を行うことができるのである。
【0042】尚、従来のマルチプレックス駆動では、液
晶パネル1の各画素に印加される平均電圧を零にして液
晶の劣化を防止するために、走査電極Yおよびデータ電
極Xに印加する電圧の印加方向をある周期で切り替えて
交流化を行っている。ところが、上述したような駆動法
によれば、走査電極選択信号とこれに対応して選択され
た表示電圧信号とによって交流化が行われるので、必然
的に各画素に印加される電圧の直流成分は零になるので
ある。
【0043】次に、上記液晶パネル1,走査電極駆動回
路2,データ電極駆動回路3,検出制御回路8,座標検出
回路11および電子ペン12から成る静電結合方式のデ
ィジタイザ機能について説明する。
【0044】このディジタイザ機能においては、上記検
出制御回路8からの検出走査制御信号に基づく制御の下
に、例えば図3に示すようなデータ電極走査信号および
走査電極走査信号を上記駆動信号として走査電極駆動回
路2およびデータ電極駆動回路3から順次走査電極Xお
よびデータ電極Yに印加して、各電極X,Yを走査駆動
する。そうすると、各電極X,Yと静電結合された電子
ペン12の先端電極には誘導電圧が誘起される。そし
て、電子ペン12からの出力はオペレーショナルアンプ
(以下、OPアンプと略記する)13によって増幅された
後、座標検出回路11に入力される。尚、図1では、O
Pアンプ13は電子ペン12の外側に表示されているが
実際には電子ペン12に内蔵され、電子ペン12の先端
電極の入力インピーダンスを高くする一方、リード線側
への出力インピーダンスを低くして外部からの雑音を拾
いにくくしている。
【0045】上記座標検出回路11は、X座標検出回路
およびY座標検出回路で構成され、夫々の座標検出回路
によって電子ペン12の先端座標を表わす座標信号を出
力する。このような座標検出は、例えば図4(a)に示す
ように座標検出回路11に入力された信号をローパスフ
ィルタ等によって雑音除去し、さらに図4(b)に示すよ
うにコンパレータを用いて適当なレベルで2値化して走
査開始からの時間Tr,Tfを計測し、次式に基づいて算出
することによって実施される。 Ts=(Tr+Tf)/2 上記時間Tr,Tfは、例えばカウンタ回路を用いて走査
開始からのクロック数をカウントすることで容易に達成
される。上記カウント用クロック信号は、検出精度の点
からできるだけ高い周波数であることが望ましく、走査
のためのシフトクロック周波数に比べて少なくとも2倍
以上に設定する。
【0046】尚、上記計測時間Tsから座標値へ換算す
るに際しては、電極形状,電極材料,回路系等の様々な遅
延要因を含んでいるので、十分な座標検出精度を得るた
めには補正を行う必要がある。その場合の補正として
は、予め液晶パネル1の全面に亙って時間Tsと座標値
の関係を実測によって調べて換算テーブルを作成してお
き、そのテーブルを用いて補正を行うのが最も容易で確
実な方法である。尚、上記補正は、例えば座標検出回路
11にマイクロプロセッサを具備して行ってもよいし、
用途によっては座標検出回路11から出力される座標信
号を受け取ってホストコンピュータで行ってもよい。
【0047】図5は、上記液晶パネル1に画像を表示す
る表示期間と、液晶パネル1の走査電極Yおよびデータ
電極Xを走査して電子ペン11の先端座標を検出する座
標検出期間との動作タイミングチャートである。このペ
ン入力機能付き液晶表示装置の1フレーム期間は、表示
期間と座標検出期間で構成され、各座標検出期間は、図
6に示すように更にX座標検出期間とY座標検出期間と
で構成される。尚、図6においては、X座標検出期間,
Y座標検出期間の順に出現するようになっているが勿論
この逆であっても何ら差し支えない。また、図5および
図6では、表示期間に比べて座標検出期間を比較的長く
表現している。ところが、表示性能の観点から座標検出
期間は短い程望ましく、座標検出期間長は1フレーム期
間長の1/5以下に設定される。
【0048】また、図5において、表示期間と座標検出
期間とは連続して表されているが、図7に示すように、
必要に応じて各期間の間に過渡期間を設けて、直前の期
間によって次の期間の動作が悪影響を受けないようにす
るのがよい。例えば、座標検出期間直前の表示期間にお
ける高い波高値の電極走査信号のパルスの影響によっ
て、電子ペン12の先端電極にスパイク状の電圧が誘起
されて正しく座標検出が行われない場合がある。このよ
うな直前の期間の影響を避けるために過渡期間を設ける
ことは極めて有効である。同じように、座標検出期間中
のX座標検出期間とY座標検出期間との間に過渡期間を
設けることも、各検出期間において電子ペン12の先端
電極に誘起される誘導電圧が互いに干渉することを防止
する意味から大きな効果がある。
【0049】上記表示期間と座標検出期間とのタイミン
グ制御は、タイミング制御回路10(図1参照)によって
次のようにして実施される。すなわち、タイミング制御
回路10によって切り替え回路9が制御されて、表示期
間においては、表示制御回路4,直交関数発生回路5お
よび相関値演算回路6からの各出力信号が切り替え選択
されて、走査電極駆動回路2およびデータ電極駆動回路
3に送出される。そして、内蔵するシフトレジスタおよ
びラッチ等のタイミング制御が表示制御回路4からの表
示制御信号に基づいて行われて走査電極駆動回路2が駆
動される。その結果、直交関数発生回路5の出力である
上記走査電極選択信号に従って走査電極Yにサブグルー
プ毎に走査電極選択用の駆動信号を印加する。一方、内
蔵するシフトレジスタおよびラッチ等のタイミング制御
が表示制御回路4からの上記表示制御信号に基づいて行
われてデータ電極駆動回路3が駆動される。その結果、
相関値演算回路6の出力値に従っての電圧レベルを決定
してデータ電極Xに表示用の駆動信号を上記走査電極選
択用の駆動信号に同期して印加する。
【0050】以上のようにして、所定の様式で送られて
くる画像信号に基づいて画像が液晶パネル1に表示され
る。ここで注意すべきことは、ペン入力機能付き液晶表
示装置の場合には1フレーム期間に座標検出期間を挿入
するために、表示期間における表示タイミングが時間圧
縮されていることである。そこで、本実施例において
は、1フレーム期間中に表示期間が占める割合に応じ
て、表示制御回路4で用いる基準クロックの周波数を高
く設定するのである。また、データ電極駆動回路3とし
てアナログドライバを用いた場合には、先に述べたよう
に相関値演算回路6の後段にD/Aコンバータ(図示しな
い)が付加されるので、切り替え回路9の一部にはアナ
ログマルチプレクサを使用する。
【0051】一方、上記座標検出期間においては、切り
替え回路9が制御されて、検出制御回路8からの検出走
査制御信号が切り替え選択されて走査電極駆動回路2お
よびデータ電極駆動回路3に送出される。図3に示すよ
うな波形を有する電極走査信号は、通常のマルチプレッ
クス駆動法における走査波形と類似しており、各電極駆
動回路2,3をマルチプレックス駆動法と略同様に動作
させることにより容易に生成できる。その際に、電子ペ
ン12の先端電極に誘起される誘導電圧のレベルが十分
でない場合は、後に詳述するように、上記電極走査信号
のパルス電圧を高くしたりパルス幅を広げればよい。ま
た、図8に示すように複数の走査電極Yを駆動する走査
電極の範囲を1本ずつずらしながら同時に走査すること
も有効である。図8では走査電極Yの場合を示している
が、勿論データ電極Xを同様に駆動することも効果があ
る。
【0052】上述した座標検出期間における重要なポイ
ントとしては、次のようなものがある。 (A) 座標検出期間の処理が表示に与える影響を最小限
に抑えること。 (B) 電子ペン12の先端電極に十分な誘導電圧が誘起
されて安定した座標検出が行えるようにすること。 (C) 液晶パネル1の各画素に印加される平均電圧値を
零にすること。
【0053】ポイント(A)に関しては、座標検出期間を
短縮すると共に、座標検出期間に順次走査電極Yに印加
される走査電極走査信号のパルス電圧をできるだけ小さ
く、好ましくは液晶の閾値以下にすることで、表示へ及
ぼす悪影響を抑えることができる。前者はフレーム応答
現象の抑制および輝度低下の防止に必要であり、後者は
主に表示品位の低下を避けるために必要である。しかし
ながら、このことはポイント(B)の条件とは相反する面
があるため、液晶パネル1の構造(電極幅や電極ピッチ
等),液晶の光学特性,走査電極駆動回路2およびデータ
電極駆動回路3の性能(動作速度や耐圧等)等に応じて最
適値を選ぶ必要がある。
【0054】ポイント(B)に関しては、上記走査電極Y
およびデータ電極Xを同一の条件で走査した場合に、電
子ペン12に近い方の電極の走査時に電子ペン12の先
端電極に誘起される誘導電圧の方が電子ペン12から遠
い方の電極の走査時に誘起される誘導電圧よりも遥かに
高くなるので、電子ペン12から遠い電極の走査方法を
改良することで安定した座標検出を実現できるのであ
る。具体的には、電子ペン12から遠い方の電極を走査
する場合に、電極走査信号の波高値を高くする方法や同
時駆動する電極数を増やす等の方法があり、これらの方
法によって電子ペン12での誘起電圧を高くできる。ま
た、電子ペン12から遠い方の電極の走査時にOPアン
プ13の増幅率を大きくする方法もあるが、SN比の点
から限界がある。
【0055】ところで、先に述べたように、最適電圧平
均化法を適用すると、 Vr=V01/2/L の関係がある。したがって、N1/2>Lの場合には Vr>V0 となり、N1/2<Lの場合には Vr<V0 となる(但し、Vr:選択された走査電極への印加電圧
0:データ電極へ印加する最大電圧)。
【0056】したがって、本実施例では、N1/2>Lの
関係がある場合には、液晶パネル1の断面において上記
電子ペン12から各電極X,Yまでの距離がデータ電極
X,走査電極Yの順に遠くなるように各電極X,Yを配置
する。一方、N1/2<Lの関係がある場合には、走査電
極Y,データ電極Xの順に遠くなるように配置するので
ある。こうすることによって、ポイント(A)を順守する
ために、座標検出期間における走査時に各電極X,Yに
印加する電圧を表示期間における印加電圧より高くしな
い場合でも、座標検出時の走査に際して電子ペン12か
ら遠い方の電極に最も高い電圧を印加できることにな
り、安定した座標検出を行うことができる。この場合、
走査電極駆動回路2およびデータ電極駆動回路3におけ
るドライバ回路の耐圧は、表示仕様を考慮するだけでよ
いという利点もある。
【0057】次にポイント(C)に関しては、先に述べた
ように、上記表示期間において液晶パネル1の各画素へ
印加される平均電圧は零となるため、座標検出期間にお
いて各画素に印加される平均電圧を零にすれば全期間で
の平均電圧も零にできる。そこで、例えば、座標検出期
間において、一般の液晶表示装置で行われているように
フレーム毎に各電極X,Yへの印加電圧の極性を反転さ
せるのである。但し、その場合には、座標検出回路11
における検出タイミングがフレーム毎にずれるので、上
記極性反転のタイミングに同期したタイミング補正回路
を座標検出回路11に追加する必要がある。また、座標
検出期間において、座標検出のための順次走査とは別に
上記平均電圧をゼロにするための走査を行うことも考え
られる。ところが、そのために座標検出期間の時間はこ
のために長くなる。
【0058】上述のように、本実施例のペン入力機能付
き液晶表示装置は、液晶パネル1,走査電極駆動回路2,
データ電極駆動回路3,表示制御回路4,直交関数発生回
路5,相関値演算回路6,バッファメモリ7,検出制御回
路8,切り替え回路9,タイミング制御回路10,座標検
出回路11および電子ペン12を有して、タイミング制
御回路10からのタイミング信号によって切り替え回路
9を制御して表示期間と座標検出期間とを設定する。そ
して、上記表示期間には、走査電極駆動回路2,データ
電極駆動回路3,表示制御回路4,直交関数発生回路5,
相関値演算回路6およびバッファメモリ7が動作して上
述のように液晶パネル1の走査電極を複数本毎に正規直
交関数で同時選択駆動して画像表示を行うので、フレー
ム応答現象を抑制して高速応答性を実現でき、且つ、高
コントラストな画像表示を行うことができる。また、上
記座標検出期間には、液晶パネル1,走査電極駆動回路
2,データ電極駆動回路3,検出制御回路8,座標検出回
路11および電子ペン12が静電結合方式のディジタイ
ザとして動作して電子ペン12の先端座標を検出するの
で、ペン入力機能を合わせ持った小型軽量で低価格の液
晶表示装置を提供できる。
【0059】<第2実施例>本実施例は、上述のポイン
ト(A)を実施するための他の実施例である。
【0060】図9は、本実施例のペン入力機能付き液晶
表示装置のブロック図である。このペン入力機能付き液
晶表示装置は、図10あるいは図11に示すような動作
タイミングで画像表示および座標検出を実施する。本実
施例におけるタイミング制御回路10は座標検出期間分
散手段を有しており、座標検出期間を1フレーム内で複
数に分割して、夫々の座標期間を表示期間中に分散させ
るためのタイミング信号を出力する。そして、このタイ
ミング信号に基づいて設定された各表示期間および座標
検出期間には、上述のような画像表示動作および座標検
出動作を実施する。尚、図10に示す例では、X座標検
出期間とY座標検出期間とは分離され、略均等に表示期
間中に分散されている。また、図11の例では、X座標
検出期間とY座標検出期間は更に偶数番目の電極走査と
奇数番目の電極走査とで2分割され、ほぼ均等に表示期
間中に分散されている。以上は座標検出期間を時分割す
るための一例であり、他に液晶パネルの表示画面を空間
分割して夫々の領域毎に走査を行う等の分割方法もあ
る。
【0061】各座標検出期間に座標検出回路11で得ら
れた検出結果が座標演算回路14に入力されて組み合わ
され、電子ペン12の最終的な先端座標が得られて座標
信号が出力される。その結果、図6で示した動作タイミ
ングと同様の精度で座標検出を行うことができる。この
場合には、座標検出期間を細分化して1フレーム内に分
散させているために個々の表示休止期間を短くでき、フ
レーム応答現象をさらに抑制することができるのであ
る。
【0062】<第3実施例>本実施例は、上述のポイン
ト(B)を実施するための他の実施例である。
【0063】本実施例におけるペン入力機能付き液晶表
示装置では、走査電極駆動回路2およびデータ電極駆動
回路3のうち電子ペン12から遠い方の電極を駆動する
電極駆動回路は電圧設定手段を有しており、座標検出期
間時において、上記電子ペン12から遠い方の電極を走
査する際には、表示期間における最大電圧よりさらに高
い電圧Vdを印加してより安定した座標検出値を得るも
のである。
【0064】すなわち、座標検出期間および表示期間に
おける各駆動信号の電圧値Vd,Vr,V0には次式の関係
が成り立つようにするのである。 N1/2>Lの場合には Vd>Vr>V01/2<Lの場合には Vd>V0>Vr 本実施例は、上記同時選択本数LとN1/2とが近い場合
や液晶パネル1の電極構造によって電子ペン12の先端
電極への誘起電圧が低い場合に非常に有効である。
【0065】<第4実施例>本実施例は、上述のポイン
ト(C)を実施するための他の実施例である。第1実施例
におけるポイント(B)および(C)で述べたように、デー
タ電極Xへのデータ電極走査信号のパルスと走査電極Y
への走査電極走査信号のパルスの波高値や幅を変えてい
る場合には、そのままでは座標検出期間に各画素に印加
される平均電圧は零とはならない。したがって、各電極
走査信号の極性を反転する必要があり、タイミング補正
回路が余分に必要となる。
【0066】そこで、本実施例のペン入力機能付き液晶
表示装置では、上記走査電極駆動回路2およびデータ電
極駆動回路3に電圧設定手段を設けて、座標検出期間に
おける電極走査信号の波形を例えば図12および図13
に示すような波形にするのである。すなわち、図12の
例では、データ電極走査信号のパルスに比べて走査電極
走査信号のパルスを、2倍の波高値で半分のパルス幅
(2倍のシフトクロック周波数)にする。また、図13の
例では、データ電極Xを2本同時に駆動することによっ
て同一のシフトクロック周波数を保ちつつ、データ電極
走査信号のパルスに比べて走査電極走査信号のパルスを
2倍の波高値で半分のパルス幅にするのである。このよ
うに、走査電極Yおよびデータ電極Xに印加される電圧
の実効値を等しくするように各電極走査信号のパルス波
形を選ぶことで、座標検出期間に各画素へ印加される電
圧の実効値を零にでき、延いては全期間においても零に
できるのである。
【0067】以上のことをより一般的に言えば、座標検
出期間における各電極X,Yの走査信号の波形が矩形波
であって、座標検出期間における走査電極駆動回路2お
よびデータ電極駆動回路3のシフトクロックの周波数が
夫々fyおよびfxであり、走査電極Yおよびデータ電極
Xへの印加電圧の波高値が夫々VyおよびVxであり、走
査電極Yおよびデータ電極Xにおける同時に走査する電
極数を夫々nyおよびnxとすると、次式の関係が成り立
つように各電極走査信号を設定すればよいのである。 nxx/fx=nyy/fy
【0068】これまでの説明では、電源回路についての
説明は省略しているが、回路構成上必要な手電源回路が
付加されるのは言うまでもない。また、上記各実施例で
は、2値表示を行う場合についてのみ説明を行ったが、
本発明はこれに限らず、多値表示やカラー表示の場合に
も適用できることは勿論のことである。また、上記第1
実施例乃至第4実施例のうち2以上の実施例を適当に組
み合わせて実施しても何ら差し支えない。
【0069】
【発明の効果】以上より明らかなように、請求項1に係
る発明のペン入力機能付き液晶表示装置では以下のよう
にしている。すなわち、タイミング制御回路からのタイ
ミング信号に従って切り替え回路が制御されて、表示期
間あるいは座標検出期間に切り替わる。
【0070】そして、上記表示期間に入ると、表示制御
回路からの表示制御信号に従って、直交関数発生回路か
らの正規直交関数波形を有する走査電極選択信号に基づ
いて走査電極駆動回路から出力される駆動信号によっ
て、液晶パネルの走査電極をL本(2≦L≦N)毎のサブ
グループに分けて同時選択駆動する。一方、相関値演算
回路によって、上記同時選択された走査電極に表示すべ
き表示データと上記正規直交関数波形との相関値を演算
し、この相関値に基づいてデータ電極駆動回路から出力
される駆動信号によって上記液晶パネルのデータ電極を
駆動する。したがって、高速応答性を有する液晶パネル
を使用する場合であってもフレーム応答現象を抑制で
き、表示コントラストの低下を来すことなく液晶パネル
への画像表示を行うことができる。
【0071】一方、上記座標検出期間に入ると、検出制
御回路からの検出走査制御信号に従って、上記走査電極
駆動回路およびデータ電極駆動回路によって液晶パネル
の走査電極およびデータ電極に駆動信号を印加して、上
記走査電極及びデータ電極を順次走査駆動する。そし
て、電子ペンの電極に誘起された誘導電圧に基づいて、
座標検出回路によって電子ペンの先端の座標を検出す
る。したがって、上記液晶パネルは静電結合方式のディ
ジタイザパネルと同じように動作して電子ペンの先端座
標を検出する。
【0072】すなわち、この発明によれば、高速応答性
と高コントラストとを両立させると共に、ペン入力機能
を合わせ持つ液晶表示装置を構成できるのである。した
がって、表示画面上にディジタイザパネルを重ね合わせ
る必要が全くないために表示性能の劣化が極めて少な
く、小型軽量化および低価格化が容易である。また高速
応答であるため、高速な図形表示や動画表示を必要とす
るマルチメディア関連の表示装置として、好適に使用す
ることができる。
【0073】また、請求項2に係る発明のペン入力機能
付き液晶表示装置は、上記タイミング制御回路の座標検
出期間分散手段によって座標検出期間を1フレーム内で
複数に分割して表示期間中に分散し、分散された夫々の
座標検出期間に座標検出回路から出力される座標信号に
基づいて、座標演算回路によって上記液晶パネル上にお
ける電子ペンの先端座標を演算出力するので、座標検出
期間が1フレーム中に1回在る場合に比べて、同程度の
座標検出精度を保持したままで個々の表示休止期間を短
くできる。すなわち、この発明によれば、座標検出期間
の挿入が液晶パネルの光学状態の変化に与える影響の度
合をより少なくでき、フレーム応答現象による表示コン
トラストの低下をさらに防止できる。
【0074】また、請求項3に係る発明のペン入力機能
付き液晶表示装置は、N1/2>L(N:走査電極本数
L:同時選択本数)なる関係がある場合には、電子ペン
から走査電極までの距離をデータ電極までの距離よりも
遠くなるように配置し、N1/2<Lなる関係がある場合
には、電子ペンからデータ電極までの距離を走査電極ま
での距離よりも遠くなるように配置したので、表示期間
においてL本の走査電極を同時選択駆動して最適電圧平
均化法を適用した場合に必要な最大電圧値は、電子ペン
から遠い電極の方が高くなる。したがって、座標検出期
間において、表示期間と同一の最大電圧を印加して走査
電極およびデータ電極を走査すれば電子ペンから遠い方
の電極に大きい電圧を印加でき、表示品位を低下するこ
となく電子ペンの先端座標を安定に検出することができ
る。
【0075】また、請求項4に係る発明のペン入力機能
付き液晶表示装置は、走査電極駆動回路あるいはデータ
電極駆動回路の電圧設定手段によって、座標検出期間に
おいては、走査電極およびデータ電極のうち電子ペンか
らの距離が遠い方の電極に印加する駆動信号の最大電圧
値を表示期間に印加される駆動電圧の最大電圧値よりも
高くなるように設定するので、上記座標検出期間におい
て、電子ペンから遠い方の電極を走査する際に印加する
駆動信号の最大電圧値は表示期間における上記駆動電圧
の最大電圧値に制約されることがなく、電子ペンの先端
座標を安定して検出することができる。すなわち、本実
施例を用いれば、高密度な液晶パネルを用いる場合に、
裏面側の電極に印加された駆動信号の電圧に起因して電
子ペンの電極へ誘起される誘導電圧が小さい場合でも正
しく座標検出ができる。
【0076】また、請求項5に係る発明のペン入力機能
付き液晶表示装置は、走査電極駆動回路およびデータ電
極駆動回路の電圧設定手段によって、座標検出期間にお
いては、液晶パネルの走査電極およびデータ電極に印加
される駆動信号の電圧の実効値を走査電極側とデータ電
極側とで等しくなるように設定するので、各電極に印加
される電圧の極性を反転しなくとも座標検出期間におけ
る上記液晶パネルの各画素に印加される平均電圧値を零
にすることが可能になる。したがって、表示期間におけ
る上記正規直交関数波形に基づく走査によって各画素へ
の印加平均電圧値が零になることと合わせて、液晶の寿
命低下が防止されるのである。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明のペン入力機能付き液晶表示装置にお
けるブロック図である。
【図2】図1における直交関数発生回路から出力される
走査電極選択信号の一例を説明する図である。
【図3】座標検出期間におけるデータ電極走査信号およ
び走査電極走査信号の一例を示すタイミングチャートで
ある。
【図4】図1における電子ペンからの検出信号の処理波
形の一例を示す図である。
【図5】表示期間と座標検出期間の動作タイミングチャ
ートである。
【図6】座標検出期間の内部構成を示すタイミングチャ
ートである。
【図7】座標検出期間における過渡期間の説明図であ
る。
【図8】座標検出期間において複数本の走査電極を同時
に走査する場合の走査電極走査信号の一例を示すタイミ
ングチャートである。
【図9】図1とは異なる他のペン入力機能付き液晶表示
装置の一実施例を示すブロック図である。
【図10】座標検出期間を1フレーム内で複数に分割し
て表示期間中に分散させる場合の一例を示す動作タイミ
ングチャートである。
【図11】座標検出期間を1フレーム内で複数に分割し
て表示期間中に分散させる場合の図10とは異なる動作
タイミングチャートである。
【図12】座標検出期間において走査電極およびデータ
電極に印加される実効値が等しくなるような電極走査信
号の一例を示すタイミングチャートである。
【図13】座標検出期間において走査電極およびデータ
電極に印加される実効値が等しくなるような電極走査信
号の図12とは異なる動作タイミングチャートである。
【符号の説明】
1…液晶パネル、 2…走査電極
駆動回路、3…データ電極駆動回路、 4
…表示制御回路、5…直交関数発生回路、
6…相関値演算回路、7…バッファメモリ、
8…検出制御回路、9…切り替え回路、
10…タイミング制御回路、11…座
標検出回路、 12…電子ペン、13
…OPアンプ、 14…座標演算回
路。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 田川 孝生 大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号 シ ャープ株式会社内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 N本の走査電極とM本のデータ電極を有
    する単純マトリクス型の液晶パネルと、 上記液晶パネルにおける走査電極用の駆動信号を出力す
    る走査電極駆動回路、および、データ電極用の駆動信号
    を出力するデータ信号駆動回路と、 上記液晶パネルの走査電極およびデータ電極と浮游容量
    で結合される入力インピーダンスの高い電極を先端に有
    する電子ペンと、 所定の様式で送られてくる画像信号を一時的に蓄えるバ
    ッファメモリと、 正規直交関数波形を有する走査電極選択信号を生成する
    直交関数発生回路と、 選択駆動された走査電極に係る画素に表示すべき表示デ
    ータを上記バッファメモリから読み出して、この読み出
    された表示データと上記正規直交関数との相関値を演算
    する相関値演算回路と、 上記液晶パネルに上記バッファメモリから読み出された
    表示データに基づいて画像を表示する表示期間、およ
    び、上記液晶パネル上における上記電子ペンの先端位置
    を検出する座標検出期間を設定するためのタイミング信
    号を、所定の手順に従って出力するタイミング制御回路
    と、 上記表示期間において、上記走査電極をL本(2≦L≦
    N)毎に分割して成るサブグループ毎に上記直交関数発
    生回路からの走査電極選択信号に基づいて同時選択駆動
    すると共に、上記相関値演算回路からの相関値に基づい
    てデータ電極を駆動するように、上記走査電極駆動回路
    およびデータ電極駆動回路を制御するための表示制御信
    号を出力する表示制御回路と、 上記座標検出期間において、上記走査電極駆動回路およ
    びデータ信号駆動回路を制御して、上記走査電極および
    データ電極を順次走査するための検出走査制御信号を出
    力する検出制御回路と、 上記検出走査制御信号に基づいて上記走査電極およびデ
    ータ電極が走査された際に上記電子ペンの電極に誘起さ
    れた誘導電圧が入力され、この誘導電圧に基づいて所定
    の手順によって上記電子ペンの先端座標を検出して座標
    信号を出力する座標検出回路と、 上記タイミング制御回路からのタイミング信号によって
    制御されて、上記表示期間には上記直交関数発生回路か
    らの走査電極選択信号,相関値演算回路からの相関値お
    よび上記表示制御回路からの表示制御信号を切り替え選
    択する一方、上記座標検出期間には上記検出制御回路か
    らの検出走査制御信号を切り替え選択して、上記走査電
    極駆動回路およびデータ電極駆動回路に出力する切り替
    え回路を備えたことを特徴とするペン入力機能付き液晶
    表示装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のペン入力機能付き液晶
    表示装置において、 上記タイミング制御回路は、上記座標検出期間を1フレ
    ーム内で複数に分割して表示期間中に分散させるための
    タイミング信号を出力する座標検出期間分散手段を有す
    ると共に、 上記分割された夫々の座標検出期間に上記座標検出回路
    から出力される座標信号に基づいて、上記液晶パネル上
    における電子ペンの先端座標を演算する座標演算回路を
    備えたことを特徴とするペン入力機能付き液晶表示装
    置。
  3. 【請求項3】 請求項1あるいは請求項2に記載のペン
    入力機能付き液晶表示装置において、 N1/2>Lなる関係がある場合には、上記電子ペンと走
    査電極との距離の方が上記電子ペンとデータ電極との距
    離より遠くなるように各電極を配置する一方、N1/2
    Lなる関係がある場合には、上記電子ペンとデータ電極
    との距離の方が上記電子ペンと走査電極との距離より遠
    くなるように各電極を配置したことを特徴とするペン入
    力機能付き液晶表示装置。
  4. 【請求項4】 請求項1乃至請求項3の何れか一つに記
    載のペン入力機能付き液晶表示装置において、 上記走査電極駆動回路およびデータ電極駆動回路のうち
    上記電子ペンから遠い方の電極を駆動する電極駆動回路
    は、上記座標検出期間には、上記電子ペンから遠い方の
    電極に印加する駆動信号の最大電圧値を上記表示期間に
    印加される駆動信号の最大電圧値よりも高くなるように
    設定する電圧設定手段を有することを特徴とするペン入
    力機能付き液晶表示装置。
  5. 【請求項5】 請求項1乃至請求項4の何れか一つに記
    載のペン入力機能付き液晶表示装置において、 上記走査電極駆動回路およびデータ電極駆動回路は、上
    記座標検出期間には、上記走査電極およびデータ電極に
    印加される駆動信号の電圧の実効値を走査電極側および
    データ電極側で等しくなるように設定する電圧設定手段
    を有することを特徴とするペン入力機能付き液晶表示装
    置。
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