JPH07189319A - 衛生洗浄装置 - Google Patents

衛生洗浄装置

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JPH07189319A
JPH07189319A JP35319193A JP35319193A JPH07189319A JP H07189319 A JPH07189319 A JP H07189319A JP 35319193 A JP35319193 A JP 35319193A JP 35319193 A JP35319193 A JP 35319193A JP H07189319 A JPH07189319 A JP H07189319A
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正明 豊日
Manabu Hirahara
学 平原
Kaoru Futamura
馨 二村
Yoshinori Hirata
嘉範 平田
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 トイレ用衛生洗浄装置のプレ洗浄用ノズル3
00は、広範囲に飛散しやすい子供の大便や下痢便が便
器ボール面に付着するのを防止する。 【構成】 本発明の衛生洗浄装置のプレ洗浄用ノズル3
00は、便器の大便落下箇所を洗浄するための洗浄水を
噴出する噴出口314a〜314cを備えている。噴出
口314a等は、3つ合わせると洗浄用ノズル310の
先端側面のほぼ全周に形成され、しかも、ほぼ下方に向
けて噴出されるように形成されている。噴出口314a
等から噴出される洗浄水は、便器のボール面のほぼ全周
にわたって濡らし、便器のボール面の広範囲に飛散しや
すい子供の大便や下痢便が便器のボール面に付着するこ
とを防止する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、肛門洗浄等の前に便器
ボール面を予め濡らすプレ洗浄機能を有する衛生洗浄装
置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の衛生洗浄装置として、肛
門洗浄やビデ洗浄及び乾燥を行なったりするほか、特公
平5−118076号公報に記載されているように、便
器ボール面に大便が付着するのを防止するプレ洗浄装置
を備えたものが知られている。すなわち、図18は従来
の洋式便器を示す断面図である。同図において、洋式便
器500の前面部には、衛生洗浄装置510を装着して
いる。この衛生洗浄装置510には、矢印方向へ進退す
る洗浄用ノズル512が設けられており、この洗浄用ノ
ズル512の進出位置で洗浄水を噴出することにより肛
門洗浄やビデ洗浄を行ない、後退位置にてノズル洗浄を
行なっている。また、衛生洗浄装置510には、プレ洗
浄用ノズル514が設けられており、便座への着座時
に、プレ洗浄用ノズル514の噴出口516から約12
0゜の扇形の範囲でやや下向きに洗浄水を噴出して洋式
便器500のボール面を濡らすことにより、大便がボー
ル面に付着するのを防止している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記従来のプ
レ洗浄用ノズル514は、図19及び図20に示すよう
に、噴出口516から約120゜の範囲で洗浄水が噴出
されるだけであり、広範囲に飛散しやすい子供の大便や
下痢便がボール面に付着するのを防止することができな
い場合があった。
【0004】本発明は、上記従来の技術の問題点を解決
することを課題とし、広範囲に飛散しやすい子供の大便
や下痢便が便器ボール面に付着するのを防止する衛生洗
浄装置を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
になされた本発明は、人体の局部を洗浄する洗浄ノズル
の他に、便器における大便落下箇所をあらかじめ洗浄す
るためのプレ洗浄用ノズルを備えた衛生洗浄装置におい
て、上記プレ洗浄用ノズルの先端側面のほぼ全周に、該
プレ洗浄用ノズルの側面からやや下方に向けてかつ便器
のボール面のほぼ全周にわたって洗浄水を噴出する噴出
口を形成したことを特徴とする。
【0006】
【作用】本発明の衛生洗浄装置のプレ洗浄用ノズルは、
便器の大便落下箇所を洗浄するための洗浄水を噴出する
噴出口を備えている。噴出口は、洗浄用ノズルの先端側
面のほぼ全周に形成され、しかも、やや下方に向けて噴
出されるように形成されている。噴出口から噴出される
洗浄水は、便器のボール面のほぼ全周にわたって濡ら
し、広範囲に飛散しやすい子供の大便や下痢便が便器の
ボール面に付着することを防止する。
【0007】
【実施例】以上説明した本発明の構成・作用を一層明ら
かにするために、以下本発明の好適な実施例について説
明する。図1は本発明の一実施例に係る衛生洗浄装置を
装着した洋式便器の外観図、図2は図1の洋式便器等の
部分における断面図である。
【0008】まず、図1に示す衛生洗浄装置5の全体構
成について説明する。この衛生洗浄装置5は、図示する
ように、洋式便器12に装着されるものであり、洗浄水
を加熱して設定温度で吐水するための温水調節装置10
(図3参照)を含む本体14、洗浄水を局部に噴出する
洗浄用ノズル装置16、洋式便器12の水溜まり部12
bの上方のボール面12aに向けて吐水するプレ洗浄用
ノズル300(図2、図10、図11参照)、操作を行
なう操作パネル18を備えた操作部20などから構成さ
れている。なお、実施例では、便座22および便蓋24
も本体14に開閉自在に取り付けられている。
【0009】また、洋式便器12の後上部には、洗浄水
タンク26が装着されており、この洗浄水タンク26に
は、洗浄水を供給する水道配管が接続されている。ま
た、水道配管は、図示しない分岐金具及び連結管を介し
て温水調節装置10にも接続され、これに給水してい
る。
【0010】温水調節装置10は、図3に示すように、
洗浄用ノズル装置16またはプレ洗浄用ノズル300か
ら洗浄水を噴出するものである。なお、プレ洗浄用ノズ
ル300の詳細な構成については後述するが、まず、こ
のプレ洗浄用ノズル300を用いる温水調節装置10の
構成及びその動作について説明する。
【0011】図3に示すように、温水調節装置10は、
水道配管に一次側水主流路32が接続されて水道水の供
給を受けている。この一次側水主流路32には、減圧弁
50が接続されている。減圧弁50は、一次側水主流路
32の水源の急激な上昇に対し、温水調節装置10自体
を保護するための調圧弁である。減圧弁50の二次側流
路には、主電磁弁60が接続されている。主電磁弁60
の二次側流路は、湯側分岐流路34及び水側分岐流路3
5に分岐している。湯側分岐流路34には、合成樹脂か
ら形成されたサブタンク74及び貯湯タンク70が直列
に接続されている。
【0012】上記貯湯タンク70内には、貯留した水を
加熱するヒータ72が設けられている。このヒータ72
は、温度調節装置73によりオンオフ制御され、貯留し
た水を所定温度(例えば、60℃)に調節する。
【0013】貯湯タンク70には、高温水を流出させる
ための湯側流出流路36が接続されている。湯側流出流
路36の途中には、第1バキュームブレーカ80が貯湯
タンク70の水位より高い位置に設けられている。この
第1バキュームブレーカ80は、洗浄水を噴出しないと
きに、貯湯タンク70内にエアギャップを形成して高温
水が貯湯タンク70から流出するのを防止するものであ
る。
【0014】第1バキュームブレーカ80を通った高温
水及び上記水側分岐流路35を通った低温水は、混合弁
90に供給される。混合弁90は、湯側流出流路36に
接続された湯側流路と水側分岐流路35に接続された水
側流路の流路面積を変更することにより湯水混合比を変
えるロータリ式の電磁弁である。
【0015】混合弁90には、第2バキュームブレーカ
100が接続されている。第2バキュームブレーカ10
0は、貯湯タンク70の上面と同一の水位に設置されて
いる。第2バキュームブレーカ100の二次側流路に
は、吐水流路42を介して流量調節ユニット110が接
続されている。流量調節ユニット110は、電磁弁であ
り、電子制御装置200の制御によりその流量を調節す
るものである。
【0016】流量調節ユニット110の二次側流路に
は、洗浄用ノズル装置16が接続されている。洗浄用ノ
ズル装置16は、局部に向けて洗浄水を噴出するもので
あり、モータ16bより洗浄用ノズル16aが洗浄使用
時に進出し、非使用時やノズル洗浄時に後退するもので
ある。また、第2バキュームブレーカ100の二次側流
路には、バイパス通路44を介して非通電時に開いてい
る電磁式のバイパス弁130が接続されている。バイパ
ス弁130の二次側流路には、プレ洗浄用ノズル300
が接続されている。プレ洗浄用ノズル300は、図2に
示すように、洋式便器12のボール面12aに向けて噴
出するよう噴出口が設けられている。なお、プレ洗浄用
ノズル300については、後で詳細に説明する。
【0017】こうした構成を有する温水調節装置10に
は、洗浄用ノズル16aから目標設定温度の混合湯水を
吐水制御するためにサーミスタが複数個設けられてい
る。すなわち、水側分岐流路35には水温サーミスタ1
52が設けられ、貯湯タンク70には湯温サーミスタ1
54が設けられ、混合流路38には混合温サーミスタ1
56及びリミッタサーミスタ158が設けられており、
それぞれの流路や貯湯タンク70内の高温水または低温
水の温度を検出する。
【0018】図1に示す操作部20には、各種のスイッ
チが設けられている。すなわち、図4に示すように、お
しり洗浄ボタン174、ビデ洗浄ボタン176、停止ボ
タン177が設けられており、さらに、プレ洗浄自動設
定ボタン178及びプレ洗浄ボタン182等が設けられ
ている。また、便座22には、人の便座22への着座を
検出する着座センサ162が設けられている。着座セン
サ162としては、例えば、便座22の内部に設けた圧
力センサを用いることができる。
【0019】前述した各センサの検出信号及びスイッチ
等の出力信号は、電子制御装置200に入力される。電
子制御装置200は、マイクロコンピュータを中心とす
る論理演算回路として構成され、詳しくは、予め設定さ
れた制御プログラムに従って洗浄水の温度等を制御する
ための各種演算処理を実行するCPU202と、CPU
202で各種演算処理を実行するのに必要な制御プログ
ラムや制御データ等が予め格納されたROM204と、
同じくCPU202で各種演算処理を実行するのに必要
な各種データが一時的に読み書きされるRAM206
と、上記各センサからの検出信号やスイッチからの信号
を入力してCPU202の処理可能な信号に変換する入
力処理回路207と、CPU202での演算結果に応じ
て主電磁弁60等に駆動信号を出力する出力処理回路2
08等を備えている。なお、図3に示すリミッタサーミ
スタ158の信号は、保護回路210にも入力されて、
所定温度(50℃)以上の場合に、主電磁弁60を閉じ
るように作動する。
【0020】次に、上記温水調節装置10の動作につい
て説明する。一次側水主流路32の水道水は、減圧弁5
0により所定圧に減圧されて主電磁弁60に加えられ
る。いま、電源投入している状態にて、おしり洗浄ボタ
ン174またはビデ洗浄ボタン176をオンすると、主
電磁弁60が開く。主電磁弁60が開くと、水道水が湯
側分岐流路34からサブタンク74を通じて貯湯タンク
70に供給されると共に、水側分岐流路35に供給され
る。貯湯タンク70に貯留された水は、ヒータ72によ
り所定温度(例えば、60℃)に加熱される。貯湯タン
ク70内の高温水の温度調節は、電子制御装置200か
らの制御信号を受けた温度調節装置73によるヒータ7
2のオンオフ制御により行なわれる。貯湯タンク70の
高温水は、第1バキュームブレーカ80を通り混合弁9
0に送られ、混合弁90により水側分岐流路35を通じ
て流入する低温水と混合される。
【0021】混合弁90は、電子制御装置200からの
制御信号を受けて、湯側流路と水側流路の流路面積の調
節を行なって高温水と低温水の混合比を変えることによ
り混合湯水の温度を変える。ここで、混合弁90の開度
制御は、湯温サーミスタ154、水温サーミスタ152
からの検出温度に基づいた電子制御装置200によるフ
ィードフォワード制御及び/または混合温サーミスタ1
56からの検出信号に基づいた電子制御装置200によ
るフィードバック制御により行なわれる。
【0022】混合弁90から吐水される混合湯水は、第
2バキュームブレーカ100を介して吐水流路42また
はバイパス通路44に供給され、流量調節ユニット11
0を介して、洗浄用ノズル16aから吐水され、一方、
バイパス弁130が開いているときには、プレ洗浄用ノ
ズル300を介して吐水される。
【0023】次に、電子制御装置200により実行され
るプログラム洗浄処理について説明する。プログラム洗
浄処理は、プレ洗浄処理、ノズル前洗浄処理、本洗浄処
理及びノズル後洗浄処理から構成されている。これらの
処理を図5ないし図8のフローチャート及び図9のタイ
ムチャートに基づいて説明する。なお、本処理が開始さ
れるとき、すなわち使用者が装置を使用していない定常
状態においては、主電磁弁60が閉じていると共に、バ
イパス弁130が開いている。
【0024】図5に示すように、最初に、プレ洗浄処理
が実行される。ステップS102にて、着座センサ16
2からの検出信号に基づいてオンされたと判断される
と、ステップS104へ進む。ステップS104では、
前回の吐水時における水温データTD及び湯温サーミス
タ154の検出温度THが読み込まれる。水温データT
Dは、前回の洗浄処理にてRAM206に記憶されてい
るデータである。ステップS106では、次式(1)に
基づいて、目標設定温度Tmとして30℃になるように
混合弁90の湯の混合比Vの演算が行なわれる。 V=(Tm−TD)/(TH−TD) …(1)
【0025】次のステップS108にて混合弁90の開
度制御が実行される。なお、混合比Vの設定は、前回吐
水時のデータに基づく処理(S104,S106)を行
なうことなく、変動が予想されるあらゆるTH,TDの
温度で不具合の発生しないバルブ開度に固定し、一率と
してもよい。次のステップ110では、主電磁弁60が
オンされて開弁される。ステップS112では、所定時
間(例えば、3秒)経過したか否かの判断が実行され、
肯定判断されたときには、ステップS114にて主電磁
弁60を閉じてプレ洗浄を終了する。
【0026】このとき、バイパス弁130が開いている
ので、プレ洗浄用ノズル300を通じて吐水され、洋式
便器12のボール面12aが濡らされ、このボール面1
2aに大便が付着するのを防ぐ。
【0027】なお、着座時におけるプレ洗浄処理は、プ
レ洗浄自動設定ボタン178がオンされているときにだ
け実行されるから、使用状況に応じて、これを行なわな
いように設定することができる。また、プレ洗浄ボタン
182が押されると、この信号がCPU202の割込処
理を実行させてバイパス弁130を開くから、プレ洗浄
を任意に行なうことができる。
【0028】次に、図6のフローチャートで示すよう
に、ノズル前洗浄処理について説明する。図6に示すよ
うに、ステップS120にて、おしり洗浄ボタン174
またはビデ洗浄ボタン176が押されたと判断される
と、水温サーミスタ152の検出温度TCが読み込ま
れ、さらに、ステップS124にて目標設定温度Tmが
読み込まれる。続くステップS126では、目標設定温
度Tmになるように混合弁90の開度演算及び混合弁9
0の開度制御が実行される。そして、ステップS128
にて、バイパス弁130を閉じる。そして、ステップ1
30にて、主電磁弁60がオンされて開かれる。このと
き、洗浄用ノズル16aから洗浄水が噴出するが、洗浄
用ノズル16aはシリンダ(図示省略)に収納状態であ
るため噴出された洗浄水は、シリンダによって反射さ
れ、ノズル噴出口を洗浄する。ステップS132にて、
所定時間(例えば、1秒)経過したと判断したときに
は、ステップS134にて、主電磁弁60を閉じると共
に、バイパス弁130を開く。続くステップS136に
て、洗浄用ノズル16aを所定の位置まで進出させて本
洗浄の準備をし、ノズル前洗浄処理が終了する。
【0029】続いて図7に示す本洗浄を行なう。まず、
ステップS140にて、主電磁弁60を開くと共にバイ
パス弁130を閉じる。続くステップS142にて、混
合温サーミスタ156の検出温度TMが読み込まれ、ス
テップ144にて目標設定温度Tmが読み込まれる。そ
して、ステップ146にて、吐水温度が目標設定温度T
mに一致するか否かの判定が行なわれ、ステップ148
にて混合弁90を制御することによるフィードバック制
御が実行される。このとき、バイパス弁130が閉じら
れているから、洗浄用ノズル16aから目標設定温度T
mの吐水で局部の洗浄が行われる。
【0030】そして、ステップS150にて、停止ボタ
ン177が押されたか否かが判断され、押されたと判断
されると、ステップS152にて主電磁弁60を閉じる
と同時にバイパス弁130を開いて、洗浄用ノズル16
aからの吐水を終えると共に、洗浄用ノズル16aの残
留水の排出可能な状態でステップS154にて洗浄用ノ
ズル16aを後退・収納する。
【0031】次に、図8に示すノズル後洗浄処理を行な
う。まず、ステップS160にて、主電磁弁60を開く
と共にバイパス弁130を閉じて、ステップ162にて
所定時間(例えば、3秒間)経過したか否かの判定を行
ない、所定時間経過したときには、ステップS164に
て、主電磁弁60を閉じると共にバイパス弁130を開
いた状態にする。これにより、所定時間だけ洗浄水が噴
出され、前洗浄処理の際と同様に洗浄用ノズル16aの
噴出口近傍が洗浄される。
【0032】次に、本発明にかかる特徴的な構成である
プレ洗浄用ノズル300の構成について図10ないし図
12を用いて説明する。プレ洗浄用ノズル300は、バ
イパス管路45の先端にノズル本体310が垂下した状
態で螺着されている。このノズル本体310は、主流路
312を有する管状の本体部311を備えており、この
本体部311の先端外側部に、上記主流路312に傾斜
通路313a,313b,313cを介して連通する噴
出口314a,314b,314cが形成されている。
上記各傾斜通路313a,313b,313cは、主流
路312の中心軸CLから放射状に形成されており、上
円錐面315と下円錐面316及び仕切部317の側壁
面に囲まれた断面扇形で、中心軸CLから下方へ角度θ
20゜で傾斜している。
【0033】したがって、バイパス通路44から流れる
洗浄水は、主流路312を流れ、各傾斜通路313a,
313b,313cから噴出口314a,314b,3
14cを経てそれぞれ120゜の範囲で下向きに噴出さ
れるから、3つの噴出口314aを合わせてほぼ全周に
わたって噴出される。これにより、広範囲に飛散しやす
い子供の大便や下痢便も洋式便器12のボール面12a
に付着するのを防止することができる。
【0034】また、プレ洗浄用ノズル300は、傾斜通
路313a,313b,313cから斜め下向きに角度
θで洗浄水を噴出するから、着座時にお尻を濡らさな
い。
【0035】次に他の実施例に係るプレ洗浄用ノズルの
形状について説明する。図10ないし図12に示す実施
例では、傾斜通路313a,313b,313cを区切
る仕切部317の形状として厚さ一定の板状にしたもの
を用いたが、これに限らず、図13の断面にて示すよう
に、ノズル本体310Aの仕切部317Aを断面扇形に
して傾斜通路319a,319b,319cを形成して
もよい。この場合には、主流路312と傾斜通路319
a,319b,319cとの間の部分で洗浄水が乱流に
ならず、噴出口314a,314b,314cから全周
にわたってより均一に洗浄水を噴出させるプレ洗浄を行
なうことができる。
【0036】図14及び図15はノズル本体320の先
端に蓋体330を装着した別の実施例を示す。これらの
図に示すように、ノズル本体320の外周部には、軸方
向に沿って周方向へ120゜の間隔で、装着溝322が
3カ所(図14では1カ所を示す。)刻設されている。
装着溝322には、蓋体330の棒状の連結部332が
嵌合固定されている。これにより、ノズル本体320の
先端に蓋体330が固定されると共に、連結部332の
間には、噴出口341a,341b,341cが形成さ
れる。この実施例によれば、傾斜通路342a,342
b,342cは、蓋体330をノズル本体320に装着
溝322及び連結部332を介して組み付けることによ
り構成されるので、ノズル本体320に対して細部の穿
設加工を必要とせず、製造が容易である。
【0037】なお図14に示す実施例と同様に、図10
ないし図13に示す実施例においても、傾斜通路313
a,313b,313c等をノズル本体310,310
Aの外周から穿設する構成のほか、蓋体と連結部材とで
連結して構成してもよい。
【0038】図16及び図17はさらに別の実施例に係
るプレ洗浄用ノズル350を示す。図に示すように、プ
レ洗浄用ノズル350は、バイパス管路45の端部に螺
着されかつ流路351を有する管本体352と、管本体
352の内壁面に装着された噴出口形成部材360とを
備えている。噴出口形成部材360は、管本体352の
内壁面に4カ所形成した支持溝354にそれぞれ係止さ
れた十字状の架橋部362と、架橋部362の中心部か
ら管本体352の軸方向へ延設された連結部374と、
この連結部374の先端に形成されたほぼ円錐形状の蓋
部375とから構成されている。蓋部375は、その上
面が円錐面376Aになっており、該円錐面376Aと
管本体352の先端のテーパ面353Aとにより傾斜通
路380を構成している。
【0039】本実施例に係るプレ洗浄用ノズル350の
構成により、バイパス通路44から流路351を通った
洗浄水は、架橋部362の間、連結部374と管本体3
52の内壁との間、傾斜通路380を通って噴出口38
2から全周方向へ噴出される。
【0040】図17の実施例によれば、噴出口382の
開口に仕切部(図12参照)などがなく、全周にわたっ
て洗浄水が噴出されるので、洋式便器12のボール面1
2aの全周にわたって完全に濡らすことができる。
【0041】なお、この発明は上記実施例に限られるも
のではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の
態様において実施することが可能であり、例えば次のよ
うな変形も可能である。
【0042】上記実施例では、プレ洗浄用ノズルの3つ
の噴出口及び傾斜通路は、同一形状にしたが、これに限
らず、各傾斜通路の上下方向の角度を便器のボール面の
形状や便器の付着部位に合わせて変えてもよい。これに
より、便器のボール面における大便の付着を一層完全に
防止することができる。
【0043】
【発明の効果】以上説明したように本発明の衛生洗浄装
置によれば、洗浄水を噴出するプレ洗浄用ノズルの噴出
口は、該プレ洗浄用ノズルの先端側面のほぼ全周に形成
され、しかも、やや下方に向けて噴出するように形成さ
れているので、洗浄水は、便器のボール面のほぼ全周に
わたって噴出され、広範囲に飛散しやすい子供の大便や
下痢便が便器のボール面に付着するのを防止することが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係るノズル洗浄装置を搭載
した洋式便器を示す外観図。
【図2】洋式便器及びその周辺装置を示す断面図。
【図3】温水調節装置を示す概略構成図。
【図4】温水調節装置の電子制御装置及びその周辺回路
を示すブロック図。
【図5】プレ洗浄処理を示すフローチャート。
【図6】ノズル前洗浄処理を示すフローチャート。
【図7】本洗浄処理を示すフローチャート。
【図8】ノズル後洗浄処理を示すフローチャート。
【図9】主電磁弁及びバイパス弁の開閉のタイミングを
説明するタイムチャート。
【図10】本実施例にかかるプレ洗浄用ノズルを示す斜
視図。
【図11】図10のプレ洗浄用ノズルを示す断面図。
【図12】図11のA−A線に沿った断面図。
【図13】他の実施例にかかるプレ洗浄用ノズルの図1
2に相当する断面図。
【図14】さらに他の実施例にかかるプレ洗浄用ノズル
を示す断面図。
【図15】図14のB−B線に沿った断面図。
【図16】別の実施例にかかるプレ洗浄用ノズルを示す
断面図。
【図17】図17のC−C線に沿った断面図。
【図18】従来の洋式便器及びその周辺装置を示す断面
図。
【図19】従来のプレ洗浄用ノズルを示す斜視図。
【図20】従来のプレ洗浄用ノズルを示す断面図。
【符号の説明】
5…衛生洗浄装置 10…温水調節装置 12…洋式便器 12a…ボール面 14…本体 16…洗浄用ノズル装置 16a…洗浄用ノズル 16b…モータ 18…操作パネル 20…操作部 22…便座 24…便蓋 26…洗浄水タンク 32…一次側水主流路 34…湯側分岐流路 35…水側分岐流路 36…湯側流出流路 38…混合流路 42…吐水流路 44…バイパス通路 45…バイパス管路 50…減圧弁 60…主電磁弁 70…貯湯タンク 72…ヒータ 73…温度調節装置 74…サブタンク 80…第1バキュームブレーカ 90…混合弁 100…第2バキュームブレーカ 110…流量調節ユニット 130…バイパス弁 152…水温サーミスタ 154…湯温サーミスタ 156…混合温サーミスタ 158…リミッタサーミスタ 162…着座センサ 174…洗浄ボタン 176…ビデ洗浄ボタン 177…停止ボタン 178…プレ洗浄自動設定ボタン 182…プレ洗浄ボタン 200…電子制御装置 202…CPU 204…ROM 206…RAM 207…入力処理回路 208…出力処理回路 210…保護回路 300…プレ洗浄用ノズル 310,310A…ノズル本体 311…本体部 312…主流路 313a,313b,313c…傾斜通路 314a,314b,314c…噴出口 315…上円錐面 316…下円錐面 317,317A…仕切部 319a,319b,319c…傾斜通路 320…ノズル本体 322…装着溝 330…蓋体 332…連結部 341a,341b,341c…噴出口 342a,342b,342c…傾斜通路 350…プレ洗浄用ノズル 351…流路 352…管本体 353A…テーパ面 354…支持溝 360…噴出口形成部材 362…架橋部 374…連結部 375…蓋部 376A…円錐面 380…傾斜通路 382…噴出口
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 平原 学 福岡県北九州市小倉北区中島2丁目1番1 号 東陶機器株式会社内 (72)発明者 二村 馨 神奈川県横浜市戸塚区前田町100番地 小 糸工業株式会社内 (72)発明者 平田 嘉範 神奈川県横浜市戸塚区前田町100番地 小 糸工業株式会社内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 人体の局部を洗浄する洗浄ノズルの他
    に、便器における大便落下箇所をあらかじめ洗浄するた
    めのプレ洗浄用ノズルを備えた衛生洗浄装置において、 上記プレ洗浄用ノズルの先端側面のほぼ全周に、該プレ
    洗浄用ノズルの側面からやや下方に向けてかつ便器のボ
    ール面のほぼ全周にわたって洗浄水を噴出する噴出口を
    形成したことを特徴とする衛生洗浄装置。
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