JPH07187878A - シリコン単結晶製造用黒鉛ルツボ - Google Patents
シリコン単結晶製造用黒鉛ルツボInfo
- Publication number
- JPH07187878A JPH07187878A JP4098742A JP9874292A JPH07187878A JP H07187878 A JPH07187878 A JP H07187878A JP 4098742 A JP4098742 A JP 4098742A JP 9874292 A JP9874292 A JP 9874292A JP H07187878 A JPH07187878 A JP H07187878A
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- graphite crucible
- crucible
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- Recrystallisation Techniques (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 珪化反応を抑制するとともに石英ルツボによ
る押割力を緩和し、よって操業時における消耗や割れ現
象を軽減化した耐久性に優れるシリコン単結晶製造用の
黒鉛ルツボを提供する。 【構成】 水銀圧入法により測定される平均気孔径が３
μm 以下、電気比抵抗が1000μΩcm以下、室温から1000
℃における平均熱膨張係数が 3.0〜4.5 ×10-6／℃の特
性を兼備する黒鉛材で形成されたシリコン単結晶用の黒
鉛ルツボ。
る押割力を緩和し、よって操業時における消耗や割れ現
象を軽減化した耐久性に優れるシリコン単結晶製造用の
黒鉛ルツボを提供する。 【構成】 水銀圧入法により測定される平均気孔径が３
μm 以下、電気比抵抗が1000μΩcm以下、室温から1000
℃における平均熱膨張係数が 3.0〜4.5 ×10-6／℃の特
性を兼備する黒鉛材で形成されたシリコン単結晶用の黒
鉛ルツボ。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、チョクラルスキー(CZ)
法を用いてシリコン単結晶を引上げる工程で使用される
黒鉛ルツボ、とくに黒鉛材質の特性改善によって優れた
耐久性が付与されたシリコン単結晶製造用黒鉛ルツボに
関する。
法を用いてシリコン単結晶を引上げる工程で使用される
黒鉛ルツボ、とくに黒鉛材質の特性改善によって優れた
耐久性が付与されたシリコン単結晶製造用黒鉛ルツボに
関する。
【０００２】
【従来の技術】チョクラルスキー法によるシリコン単結
晶の引上げ操作に適用されるルツボ装置は、半導体とな
るシリコンを溶融するための石英ルツボとこれを収納し
て外部から保護する黒鉛ルツボとの二重構造となってい
る。操業時には、石英ルツボが熱変形を生じてその外面
が黒鉛ルツボの内面と密着する状態となるが、この段階
ではルツボ温度が1500℃程度に上昇しているため、両ル
ツボの密着界面で珪化反応が起こり黒鉛ルツボが内面か
ら漸次に炭化珪素に転化する現象が生じる。このような
現象が生じると、黒鉛ルツボ組織の内部歪みに起因する
材料の反りや、クラックまたは破損などの事態が発生し
て短期間内に寿命が尽きる。
晶の引上げ操作に適用されるルツボ装置は、半導体とな
るシリコンを溶融するための石英ルツボとこれを収納し
て外部から保護する黒鉛ルツボとの二重構造となってい
る。操業時には、石英ルツボが熱変形を生じてその外面
が黒鉛ルツボの内面と密着する状態となるが、この段階
ではルツボ温度が1500℃程度に上昇しているため、両ル
ツボの密着界面で珪化反応が起こり黒鉛ルツボが内面か
ら漸次に炭化珪素に転化する現象が生じる。このような
現象が生じると、黒鉛ルツボ組織の内部歪みに起因する
材料の反りや、クラックまたは破損などの事態が発生し
て短期間内に寿命が尽きる。
【０００３】このような問題を解消する目的で、珪化反
応に伴う欠陥現象を防止するために例えば熱膨張率、気
孔径、空気透過率など黒鉛ルツボを構成する材質特性を
限定した黒鉛ルツボ（特開昭57−191292号公報、特開昭
58−156595号公報) が提案されている。また、石英ルツ
ボと黒鉛ルツボの界面反応はＳｉＯ2 ＋３Ｃ→ＳｉＣ＋
２ＣＯによるが、これに比べるとＳｉＯ2 とＳｉＣの反
応率が低いことに着目し、予め石英ルツボと黒鉛ルツボ
の間に炭化珪素を介在させて黒鉛ルツボの珪化反応を防
止する方法も開発されている（特開昭58−172295号公
報) 。
応に伴う欠陥現象を防止するために例えば熱膨張率、気
孔径、空気透過率など黒鉛ルツボを構成する材質特性を
限定した黒鉛ルツボ（特開昭57−191292号公報、特開昭
58−156595号公報) が提案されている。また、石英ルツ
ボと黒鉛ルツボの界面反応はＳｉＯ2 ＋３Ｃ→ＳｉＣ＋
２ＣＯによるが、これに比べるとＳｉＯ2 とＳｉＣの反
応率が低いことに着目し、予め石英ルツボと黒鉛ルツボ
の間に炭化珪素を介在させて黒鉛ルツボの珪化反応を防
止する方法も開発されている（特開昭58−172295号公
報) 。
【０００４】上記の先行技術のうち、黒鉛ルツボの材質
特性を限定している特開昭58−156595号公報による発明
は、使用中に起こる黒鉛ルツボの反りを防止するために
珪化反応で生成する炭化珪素の熱膨張係数(4.6×10-6／
℃) よりも高い 4.8〜6.0 ×10-6／℃（室温〜1000℃)
範囲の平均熱膨張係数と、珪化反応源となる一酸化珪素
の黒鉛組織への浸透を防止して珪化反応を抑制するため
に 1.5μm 以下の平均細孔半径とを具備する黒鉛素材の
使用を要件としている。
特性を限定している特開昭58−156595号公報による発明
は、使用中に起こる黒鉛ルツボの反りを防止するために
珪化反応で生成する炭化珪素の熱膨張係数(4.6×10-6／
℃) よりも高い 4.8〜6.0 ×10-6／℃（室温〜1000℃)
範囲の平均熱膨張係数と、珪化反応源となる一酸化珪素
の黒鉛組織への浸透を防止して珪化反応を抑制するため
に 1.5μm 以下の平均細孔半径とを具備する黒鉛素材の
使用を要件としている。
【０００５】
【発明が解決しようとする課題】本発明者らは、珪化反
応を抑制するには黒鉛ルツボの平均気孔径を小さくする
ことに加えて反応に関与する電気比抵抗を低くすること
が有効であり、更に前記特性とのバランスから熱膨張係
数を 3.0〜4.5 ×10-6／℃の範囲に設定すると耐久寿命
が効果的に改善されることを解明した。
応を抑制するには黒鉛ルツボの平均気孔径を小さくする
ことに加えて反応に関与する電気比抵抗を低くすること
が有効であり、更に前記特性とのバランスから熱膨張係
数を 3.0〜4.5 ×10-6／℃の範囲に設定すると耐久寿命
が効果的に改善されることを解明した。
【０００６】本発明は前記の知見に基づいて開発された
もので、その目的は珪化反応を抑制するとともに石英ル
ツボによる押割力を緩和し、よって操業時における消耗
や割れ現象を軽減化した耐久性に優れるシリコン単結晶
製造用の黒鉛ルツボを提供することにある。
もので、その目的は珪化反応を抑制するとともに石英ル
ツボによる押割力を緩和し、よって操業時における消耗
や割れ現象を軽減化した耐久性に優れるシリコン単結晶
製造用の黒鉛ルツボを提供することにある。
【０００７】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めの本発明のシリコン単結晶製造用黒鉛ルツボは、水銀
圧入法により測定される平均気孔径が３μm 以下、電気
比抵抗が1000μΩcm以下であって、かつ室温から1000℃
における平均熱膨張係数が 3.0〜4.5 ×10-6／℃の特性
を兼備する黒鉛材により形成されてなることを構成上の
特徴とする。
めの本発明のシリコン単結晶製造用黒鉛ルツボは、水銀
圧入法により測定される平均気孔径が３μm 以下、電気
比抵抗が1000μΩcm以下であって、かつ室温から1000℃
における平均熱膨張係数が 3.0〜4.5 ×10-6／℃の特性
を兼備する黒鉛材により形成されてなることを構成上の
特徴とする。
【０００８】本発明において、黒鉛ルツボを構成する黒
鉛材の平均気孔径および電気比抵抗に関する特性限定は
使用時に石英ルツボとの界面反応に基づく黒鉛ルツボの
炭化珪素化（珪化反応）を抑制させるために機能する要
件となる。すなわち、黒鉛組織に介在分布する気孔径が
大きくなると反応表面積が増大するとともに反応に関与
する一酸化珪素ガスが組織内に深く浸透して、珪化反応
の進行が著しく助長される。しかし、黒鉛組織の気孔を
水銀圧入法で測定される平均気孔径として３μm 以下、
好ましくは１μm にすることにより前記珪化反応の進行
を効果的に抑制することが可能となる。また、珪化反応
は黒鉛ルツボの黒鉛化が進むにつれて鈍化する。電気比
抵抗は黒鉛化の度合を示す指標となる特性で、比較的黒
鉛化が発達した電気比抵抗1000μΩcm以下の黒鉛材を選
定することにより、同時に珪化反応の効果的な抑制化が
図られる。
鉛材の平均気孔径および電気比抵抗に関する特性限定は
使用時に石英ルツボとの界面反応に基づく黒鉛ルツボの
炭化珪素化（珪化反応）を抑制させるために機能する要
件となる。すなわち、黒鉛組織に介在分布する気孔径が
大きくなると反応表面積が増大するとともに反応に関与
する一酸化珪素ガスが組織内に深く浸透して、珪化反応
の進行が著しく助長される。しかし、黒鉛組織の気孔を
水銀圧入法で測定される平均気孔径として３μm 以下、
好ましくは１μm にすることにより前記珪化反応の進行
を効果的に抑制することが可能となる。また、珪化反応
は黒鉛ルツボの黒鉛化が進むにつれて鈍化する。電気比
抵抗は黒鉛化の度合を示す指標となる特性で、比較的黒
鉛化が発達した電気比抵抗1000μΩcm以下の黒鉛材を選
定することにより、同時に珪化反応の効果的な抑制化が
図られる。
【０００９】上記の２特性に加えて黒鉛材の平均熱膨張
係数（室温〜1000℃）を 3.0〜4.5×10-6／℃に設定す
る特性限定は、操業工程の冷却過程で生じる石英ルツボ
による黒鉛ルツボの押割力を緩和してクラックや割れ等
の現象を消去するための要件となる。この平均熱膨張係
数値が 3.0×10-6／℃未満であると他の要件となる平均
気孔径（水銀圧入法）３μm 以下および電気比抵抗1000
μΩm 以下の材質特性を同時に確保することが困難とな
り、他方、4.5 ×10-6／℃を越えると使用中の熱サイク
ルによって黒鉛ルツボに割れが生じるようになる。
係数（室温〜1000℃）を 3.0〜4.5×10-6／℃に設定す
る特性限定は、操業工程の冷却過程で生じる石英ルツボ
による黒鉛ルツボの押割力を緩和してクラックや割れ等
の現象を消去するための要件となる。この平均熱膨張係
数値が 3.0×10-6／℃未満であると他の要件となる平均
気孔径（水銀圧入法）３μm 以下および電気比抵抗1000
μΩm 以下の材質特性を同時に確保することが困難とな
り、他方、4.5 ×10-6／℃を越えると使用中の熱サイク
ルによって黒鉛ルツボに割れが生じるようになる。
【００１０】これらの材質特性を兼備する黒鉛材は、微
粉状のコークス粉とタールピッチの混練物を微粉砕した
二次粒子をラバープレスにより所定形状に成形し、成形
体を焼成および黒鉛化処理する方法において、二次粒子
の粒度調整、黒鉛化の条件などを制御することによって
製造することができる。
粉状のコークス粉とタールピッチの混練物を微粉砕した
二次粒子をラバープレスにより所定形状に成形し、成形
体を焼成および黒鉛化処理する方法において、二次粒子
の粒度調整、黒鉛化の条件などを制御することによって
製造することができる。
【００１１】
【作用】チョコラルスキー法の操業過程で石英ルツボと
黒鉛ルツボの密着界面で生じる反応は、次の反応式 (1)
〜(3) によって進行するものと推測される。
黒鉛ルツボの密着界面で生じる反応は、次の反応式 (1)
〜(3) によって進行するものと推測される。
【００１２】 ＳｉＯ2 ＋Ｃ → ＳｉＯ＋ＣＯ …(1) ＳｉＯ＋２Ｃ → ＳｉＣ＋ＣＯ …(2) ＳｉＣ＋２ＳｉＯ2 → ３ＳｉＯ＋ＣＯ …(3)
【００１３】すなわち、まず反応式(1) および(2) を介
して黒鉛ルツボの石英ルツボと密着する内面表層部分に
ＳｉＣが生成する。生成したＳｉＣ層は石英ルツボのＳ
ｉＯ2 と接触して反応式(3) によりＳｉＯとＣＯに分解
し、ガス化する。反応式(3)で生成したＳｉＯは反応式
(2) により基材黒鉛と反応して炭化珪素に転化し、徐々
に黒鉛組織を浸食する。高温苛酷な条件で長時間反復使
用される黒鉛ルツボは、このような珪化反応を介して消
耗が進行する。
して黒鉛ルツボの石英ルツボと密着する内面表層部分に
ＳｉＣが生成する。生成したＳｉＣ層は石英ルツボのＳ
ｉＯ2 と接触して反応式(3) によりＳｉＯとＣＯに分解
し、ガス化する。反応式(3)で生成したＳｉＯは反応式
(2) により基材黒鉛と反応して炭化珪素に転化し、徐々
に黒鉛組織を浸食する。高温苛酷な条件で長時間反復使
用される黒鉛ルツボは、このような珪化反応を介して消
耗が進行する。
【００１４】ところが、本発明の黒鉛ルツボを使用した
場合には黒鉛材質が保持する平均気孔径（水銀圧入法）
３μm 以下の緻密組織がＳｉＯの内部侵入を阻止し、同
時に電気比抵抗1000μΩcm以下の比較的黒鉛化が進んだ
性状が珪化反応を抑制するために有効に機能する。した
がって、全体として黒鉛ルツボが炭化珪素に転化して消
耗する現象は効果的に防止される。
場合には黒鉛材質が保持する平均気孔径（水銀圧入法）
３μm 以下の緻密組織がＳｉＯの内部侵入を阻止し、同
時に電気比抵抗1000μΩcm以下の比較的黒鉛化が進んだ
性状が珪化反応を抑制するために有効に機能する。した
がって、全体として黒鉛ルツボが炭化珪素に転化して消
耗する現象は効果的に防止される。
【００１５】発明者らの考察によると、使用過程におけ
る黒鉛ルツボの割れ現象は、特開昭58−156595号公報の
発明などで認識されている珪化反応に伴う材料の反りや
特性劣化に基づく割れよりも、石英ルツボと黒鉛ルツボ
間の熱膨張差に基づいて発生する割れの方が支配的であ
ることが解明された。すなわち、シリコン単結晶の引上
げ操作が終了して冷却段階に入ると黒鉛ルツボに軟化密
着していた石英ルツボが固化するが、石英ルツボの熱膨
張係数は 0.5×10-6／℃と黒鉛ルツボに比べてかなり小
さく、またその弾性率は約7400kg/mm2と逆に黒鉛材の７
倍程度大きい関係で黒鉛ルツボに対して押割力が働くこ
とになる。この押割力に黒鉛ルツボの強度が抗し切れず
に破壊に至る。本発明で特定した平均熱膨張係数（室温
〜1000℃)3.0〜4.5 ×10-6／℃の範囲は前記の押割力に
対し黒鉛ルツボの材質として十分に緩和する作用を営
む。
る黒鉛ルツボの割れ現象は、特開昭58−156595号公報の
発明などで認識されている珪化反応に伴う材料の反りや
特性劣化に基づく割れよりも、石英ルツボと黒鉛ルツボ
間の熱膨張差に基づいて発生する割れの方が支配的であ
ることが解明された。すなわち、シリコン単結晶の引上
げ操作が終了して冷却段階に入ると黒鉛ルツボに軟化密
着していた石英ルツボが固化するが、石英ルツボの熱膨
張係数は 0.5×10-6／℃と黒鉛ルツボに比べてかなり小
さく、またその弾性率は約7400kg/mm2と逆に黒鉛材の７
倍程度大きい関係で黒鉛ルツボに対して押割力が働くこ
とになる。この押割力に黒鉛ルツボの強度が抗し切れず
に破壊に至る。本発明で特定した平均熱膨張係数（室温
〜1000℃)3.0〜4.5 ×10-6／℃の範囲は前記の押割力に
対し黒鉛ルツボの材質として十分に緩和する作用を営
む。
【００１６】このような珪化反応の抑制化作用と押割力
の緩和作用とが相俟って、消耗や割れのない状態で優れ
た耐久性を発揮するシリコン単結晶製造用黒鉛ルツボの
提供が可能となる。
の緩和作用とが相俟って、消耗や割れのない状態で優れ
た耐久性を発揮するシリコン単結晶製造用黒鉛ルツボの
提供が可能となる。
【００１７】
【実施例】以下、本発明の実施例を比較例と対比して説
明する。
明する。
【００１８】実施例１〜３、比較例１〜４ 材質特性の異なる黒鉛材（高純度処理品、灰分10ppm 以
下) から作製した直径18インチのシリコン単結晶製造用
黒鉛ルツボを用い、シリコン単結晶引上げ装置にセット
して実用試験をおこなった。その結果を、黒鉛ルツボの
耐用回数と寿命原因として使用黒鉛ルツボの特性と対比
して表１に示した。なお、消耗による耐用寿命は、黒鉛
ルツボの肉厚が75％まで減少した時点とした。
下) から作製した直径18インチのシリコン単結晶製造用
黒鉛ルツボを用い、シリコン単結晶引上げ装置にセット
して実用試験をおこなった。その結果を、黒鉛ルツボの
耐用回数と寿命原因として使用黒鉛ルツボの特性と対比
して表１に示した。なお、消耗による耐用寿命は、黒鉛
ルツボの肉厚が75％まで減少した時点とした。
【００１９】
【表１】
【００２０】表１の結果から、本発明の特性要件を満た
す黒鉛材で構成した黒鉛ルツボはいずれも珪化反応によ
る消耗進行が抑制され、割れのない状態で35回以上の反
復使用が可能であった。これに対し、電気比抵抗が1000
μΩcmを越える比較例１、平均気孔径が３μm を越える
比較例３では珪化反応の抑制効果がなく、実施例に比べ
て消耗寿命が早くなっている。とくに本発明の特性要件
を全て外れる比較例２では、15回の反復により使用不能
となった。また、平均熱膨張係数が 4.5×10-6／℃を上
廻る比較例４の場合には、石英ルツボの押割力により10
回で割れが生じた。
す黒鉛材で構成した黒鉛ルツボはいずれも珪化反応によ
る消耗進行が抑制され、割れのない状態で35回以上の反
復使用が可能であった。これに対し、電気比抵抗が1000
μΩcmを越える比較例１、平均気孔径が３μm を越える
比較例３では珪化反応の抑制効果がなく、実施例に比べ
て消耗寿命が早くなっている。とくに本発明の特性要件
を全て外れる比較例２では、15回の反復により使用不能
となった。また、平均熱膨張係数が 4.5×10-6／℃を上
廻る比較例４の場合には、石英ルツボの押割力により10
回で割れが生じた。
【００２１】
【発明の効果】以上のとおり、本発明によれば選定され
た材質特性を兼備する黒鉛材を用いることにより消耗原
因となる珪化反応を抑制し、かつ割れ原因となる石英ル
ツボによる押割力を緩和しえるシリコン単結晶製造用の
黒鉛ルツボを提供することができる。したがって、シリ
コン単結晶引上げ工程に適用して長期に亘る安定した耐
久性が保証される。
た材質特性を兼備する黒鉛材を用いることにより消耗原
因となる珪化反応を抑制し、かつ割れ原因となる石英ル
ツボによる押割力を緩和しえるシリコン単結晶製造用の
黒鉛ルツボを提供することができる。したがって、シリ
コン単結晶引上げ工程に適用して長期に亘る安定した耐
久性が保証される。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 ＦＩ 技術表示箇所 Ｈ０１Ｌ 21/208 Ｐ
Claims (1)
- 【請求項１】 水銀圧入法により測定される平均気孔径
が３μm 以下、電気比抵抗が1000μΩcm以下であって、
かつ室温から1000℃における平均熱膨張係数が 3.0〜4.
5 ×10-6／℃の特性を兼備する黒鉛材により形成されて
なることを特徴とするシリコン単結晶製造用黒鉛ルツ
ボ。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP4098742A JPH07187878A (ja) | 1992-03-24 | 1992-03-24 | シリコン単結晶製造用黒鉛ルツボ |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP4098742A JPH07187878A (ja) | 1992-03-24 | 1992-03-24 | シリコン単結晶製造用黒鉛ルツボ |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH07187878A true JPH07187878A (ja) | 1995-07-25 |
Family
ID=14227938
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP4098742A Pending JPH07187878A (ja) | 1992-03-24 | 1992-03-24 | シリコン単結晶製造用黒鉛ルツボ |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH07187878A (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| KR100818859B1 (ko) * | 2002-07-25 | 2008-04-01 | 도요탄소 가부시키가이샤 | 단결정 인상용 흑연재료와 그 제조방법 |
Citations (6)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS5812514A (ja) * | 1981-07-10 | 1983-01-24 | 三菱電機株式会社 | ガス絶縁開閉装置 |
| JPS5978914A (ja) * | 1982-10-28 | 1984-05-08 | Ibiden Co Ltd | 特殊炭素材の製造方法 |
| JPS613316A (ja) * | 1984-06-15 | 1986-01-09 | Nec Corp | 磁気記録媒体およびその製造方法 |
| JPS6385086A (ja) * | 1986-09-29 | 1988-04-15 | Tokai Carbon Co Ltd | Ｓｉ単結晶引上用黒鉛ルツボ |
| JPS63117988A (ja) * | 1986-11-05 | 1988-05-21 | Sumitomo Metal Ind Ltd | 半導体単結晶製造用黒鉛ルツボ |
| JPS63166789A (ja) * | 1986-12-26 | 1988-07-09 | Ibiden Co Ltd | シリコン単結晶引上装置用黒鉛製ルツボとその製造方法 |
-
1992
- 1992-03-24 JP JP4098742A patent/JPH07187878A/ja active Pending
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