JPH07187820A - 火炎溶射材 - Google Patents
火炎溶射材Info
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- JPH07187820A JPH07187820A JP5331555A JP33155593A JPH07187820A JP H07187820 A JPH07187820 A JP H07187820A JP 5331555 A JP5331555 A JP 5331555A JP 33155593 A JP33155593 A JP 33155593A JP H07187820 A JPH07187820 A JP H07187820A
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Abstract
を改善する。 【構成】 ジルコニアおよび/またはジルコンをZrO
2換算で3〜20wt%、BET比表面積0.5〜40
0m2/gのアルミナを65〜90wt%を配合した火
炎溶射材と、さらにこれにマグネシア、カルシア、マグ
ネシア−カルシア、MgO−Al2O3系スピネル、クロ
ム鉄鉱から選ばれる一種または二種以上を30wt%以
下を配合した火炎溶射材である。比表面積の大きなアル
ミナに使用で溶融性に富み、しかも溶射体組織内におい
てZrO2成分がより一層分散して、ZrO2がもつ低膨
張性の特性が発揮され、耐スポーリング性が改善され
る。また、高融点物質であるZrO2の介在で溶射層の
多孔質化が見られず、耐食性に優れている。
Description
リング性に優れた火炎溶射材に関するものである。
どの工業窯炉の内張り損傷を火炎溶射法をもって補修す
ることが知られている。この方法は、耐火物微粉末を高
速・高温の火炎中に通し、溶融または半溶融状態にして
損傷部分に溶射するものであり、緻密かつ高強度の補修
体組織が得られる。
して、ジルコン−アルミナ系の材質が提案されている。
例えばジルコンとアルミナの比9:1〜4:6の混合物
100部に、マグネシア1〜10部を配合した特開昭5
8−140372号公報に示される材質である。アルミ
ナ、マグネシアと、ジルコンから解離したシリカとによ
って低融点のコージェライト(2MgO・Al2O3・5
SiO2)が生成し、溶射材の付着性が向上する
は付着性に優れている反面、耐食性および耐スポーリン
グ性において十分なものではない。本発明は、付着性を
損なうことなく、耐食性および耐スポーリング性にさら
に優れたジルコン−アルミナ系の火炎溶射材を得ること
を目的とする。
ミナ系材質において、ジルコンは低膨脹性のために耐ス
ポーリング性に効果がある。また、ジルコンは1450
℃付近でZrO2とSiO2に解離し、SiO2成分の作
用により、付着性に効果がある。しかし、十分な付着性
を得るためにジルコンの割合を増やすと、解離で生成す
るSiO2の割合も多くなり、溶射材は耐食性の低下と
過焼結による耐スポーリング性の低下を招く。
溶融性が増し、付着性が向上する。しかし、比表面積が
大きいアルミナは、理由は明らかではないが、溶射体組
織が多孔質となって耐食性の低下を招く。
ルミナに対し、ジルコニアおよび/またはジルコンをZ
rO2換算で3〜20wt%の割合で組み合わせること
で解決したものである。その結果、耐食性および耐スポ
ーリング性のみならず、付着性においても優れた効果を
発揮することを知り、本発明を完成するに至ったもので
ある。
はジルコンをZrO2換算で3〜20wt%、BET比
表面積0.5〜400m2/gのアルミナを65〜90
wt%配合した火炎溶射材、(2)ジルコニアおよび/
またはジルコンをZrO2換算で3〜20wt%、マグ
ネシア、カルシア、マグネシア−カルシア、MgO−A
l2O3系スピネル、クロム鉄鉱から選ばれる一種または
二種以上を30wt%以下、BET比表面積0.5〜4
00m2/gのアルミナを65〜90wt%配合した火
炎溶射材、を要旨とするものである。
2は、高融点・低膨張物質であり、耐食性および耐スポ
ーリング性の効果をもつ。本発明の溶射材においてその
配合割合は、ZrO2換算で3wt%未満では耐食性お
よび耐スポーリング性の効果がない。20wt%を超え
るとZrO2源がジルコニアの場合は付着性に劣り、ジ
ルコンの場合はSiO2の割合が多くなって耐食性が低
下する。
限定されるものではなく、溶射ノズルからスムーズに噴
出させるに必要な流動性を得るために、例えば1mm以
下、好ましくは平均で100〜500μmである。
れを使用してもよい。粒子サイズはBET比表面積が
0.5〜400m2/gとする。この比表面積のサイズ
にするためには粉砕コストが高くなりやすいので、微細
化が容易な仮焼品の使用が好ましい。
例えば仮焼品ではその製造工程における焼成条件から、
表面が複雑組織になることで粒径が大きくても、比表面
積の大きい粒子が得られる。比表面積が大きいと溶射時
に火炎による高温雰囲気と接触する表面積が大きくな
り、溶融されやすい。
g未満では耐食性、耐スポーリング性および付着性にお
いて本発明の効果が得られない。400m2/gを超え
ると溶射時に火炎外に飛散して所望の材質の溶射体組織
が得られず、耐食性、耐スポーリング性に劣る。
いから、65〜90wt%の範囲で付着性および耐食性
に優れている。
換算9.2wt%)およびアルミナ90wt%よりなる
溶射材Iと、ジルコン20wt%(ZrO2換算13.
4wt%)およびアルミナ80wt%よりなる溶射材II
のそれぞれにおいて、アルミナのBET比表面積の変化
と溶射材の耐スポーリング性の関係を示したグラフであ
る。試験方法は、実施例の欄に示すものと同様にした。
g以上において耐スポーリング性の向上が確認される。
これは、アルミナの比表面積が大きいことで溶融性に富
み、溶射体組織内においてZrO2成分がより一層分散
し、ZrO2がもつ低膨脹性の特性が効果的に発揮され
るためと思われる。なお、高融点物質であるZrO2の
介在のためか、アルミナの溶融性が増しても耐食性低下
の原因となる溶射層の多孔質化は見られなかった。
にマグネシア、カルシア、マグネシア−カルシア、Mg
O−Al2O3系スピネル、クロム鉄鉱などから選ばれる
一種または二種以上組合せ使用してもよい。これらの塩
基性質耐火材は融点が高く、耐食性を低下させないため
に比較的多く添加してもよく、例えば30wt%以下の
範囲で配合する。30wt%を超えると、本発明が持つ
耐スポーリング性の効果が損なわれる。
の効果を損なわない範囲において、さらに溶融助剤、固
体燃料、炭素、炭化物、窒化物、酸化リチウム、チタニ
アなどから選ばれる一種または二種以上を適量配合して
もよい。溶融助剤としては、スラグ、金属粉、金属鉱
石、タルク、K2O、Na2O、Fe2O3、FeOなどで
あり、付着性に効果がある。固体燃料は、石炭、コーク
スなどであり、酸素ガスとの組合せによる燃焼反応で溶
融促進作用をもつ。その配合量の具体的例は、30wt
%未満、好ましくは10wt%以下である。
い。ノズルからの噴出性、火炎による溶融性などを考慮
して、1mm以下、好ましくは平均で10〜500μm
である。 溶射方法は従来どおり、プロパンガス、アセ
チレン、水素、灯油などの気体または液体燃料やコーク
スなどの固形燃料を熱源とする高速・高温火炎溶射装置
を用いて行う。溶射材の搬送ガスは、例えば酸素、空
気、窒素、CO、CO2、天然ガス、アルゴンなどから
選ばれる一種または二種以上が使用できる。また、転炉
ガス、熱風炉ガス、コークス炉ガスなどの、工場からの
各種の排ガスを使用することもできる。
D炉、取鍋、タンデッシュ、真空脱ガス炉、混銑車、電
気炉、焼却炉などの工業窯炉の内張り形成、内張りに対
する被覆または補修の他、耐火物品の形成、被覆、補修
などにも使用できる。
す。表1は各例で使用した配合原料の化学分析値と粒子
サイズである。表2は本発明実施例、比較例と同時にそ
の試験結果を示したものである。
使用した。火炎温度は最高温度部位で約2500℃であ
る。溶射材は3Kg/分の速度で火炎中に供給した。被
溶射面はアルミナ質不定形耐火物より内張りされた表面
温度約1200℃に加熱した垂直面とした。
付着率を求めた。
侵食にて溶損寸法を求めた。侵食剤は鋼片と溶鋼取鍋ス
ラグを重量比で1:1で組合せたものとした。比較例1
の溶損寸法を100とした指数で示し、数値が大きいほ
ど溶損寸法が大きい。
着した状態で切り出し、溶射材が付着した面を1500
℃の電気加熱炉に10分間暴露して急加熱し、その後、
電気加熱炉から取り出して強制空冷し、この加熱−空冷
をくり返し、溶射材が被溶射面から分離するまでの回数
を求めた。
補修を行い、耐用チャージ数を求めた。
に、本発明実施例は耐食性、耐スポーリング性に優れ、
付着性についても従来材質に比べてそん色がない。実機
試験においても、その効果は確認される。
るジルコンの割合が多く、付着性および耐食性に劣る。
比較例2はジルコニアの割合が多く、付着性に劣る。仮
焼アルミナの比表面積が大き過ぎる比較例3、比表面積
が小さ過ぎる仮焼アルミナを使用した比較例4、仮焼ア
ルミナのみを使用した比較例5は、いずれも耐食性およ
び耐スポーリング性に劣る。比較例6はアルミナの割合
が少なく耐食性に劣る。マグネシアクリンカーの割合が
多過ぎる比較例7は、耐スポーリング性に劣る。
材は耐食性、接着性および耐スポーリング性を兼ね備え
ている。その結果、本発明の溶射材を例えば炉の補修材
として使用するれば、補修工数および補修材の低減、さ
らには炉の稼動率向上などその効果はきわめて大きい。
スポーリング性の関係を示すグラフである。
Claims (2)
- 【請求項1】 ジルコニアおよび/またはジルコンをZ
rO2換算で3〜20wt%、BET比表面積0.5〜
400m2/gのアルミナを65〜90wt%配合した
火炎溶射材。 - 【請求項2】 ジルコニアおよび/またはジルコンをZ
rO2換算で3〜20wt%、マグネシア、カルシア、
マグネシア−カルシア、MgO−Al2O3系スピネル、
クロム鉄鉱から選ばれる一種または二種以上を30wt
%以下、BET比表面積0.5〜400m2/gのアル
ミナを65〜90wt%配合した火炎溶射材。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP5331555A JP2885629B2 (ja) | 1993-12-27 | 1993-12-27 | 火炎溶射材 |
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---|---|---|---|
JP5331555A Expired - Fee Related JP2885629B2 (ja) | 1993-12-27 | 1993-12-27 | 火炎溶射材 |
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US20090304318A1 (en) * | 2005-10-27 | 2009-12-10 | Nsk Ltd | Electrolytic Erosion Preventing Insulated Rolling Bearing, Manufacturing Method Thereof, and Bearing Device |
Families Citing this family (1)
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---|---|---|---|---|
CN101648817B (zh) * | 2009-08-28 | 2011-12-28 | 中材高新材料股份有限公司 | 耐高温低膨胀高辐射(反射)无机防水涂层 |
-
1993
- 1993-12-27 JP JP5331555A patent/JP2885629B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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---|---|
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