JP3103523B2 - 溶射材料 - Google Patents

溶射材料

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JP3103523B2 JP09210875A JP21087597A JP3103523B2 JP 3103523 B2 JP3103523 B2 JP 3103523B2 JP 09210875 A JP09210875 A JP 09210875A JP 21087597 A JP21087597 A JP 21087597A JP 3103523 B2 JP3103523 B2 JP 3103523B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、窯炉及び金属溶湯
用炉の使用中に発生する目地切れ、亀裂、煉瓦の剥離、
摩耗等に対する補修材料として好適な溶射材料に関す
る。
【0002】
【従来の技術】溶射補修は、プラズマ溶射法や酸素−プ
ロパン等の火炎を利用する火炎溶射法等が知られてい
る。しかし、これらの溶射法は、その溶射装置が極めて
大掛かりとなる欠点を有している。その点、溶射材料中
に配合されたAl、Si等の金属粉末の燃焼熱を利用す
る溶射法(以下、これを金属溶射法と称す)は、装置が簡
便で取り扱い易い特徴を有する。
【0003】金属溶射法に関しては、例えば特公平4−
13308号公報には、平均粒子径50μm以下の発熱
的酸化性材料の粒子を不燃性耐火材料の粒子と混合し該
混合物を一表面に噴射しつつ燃焼させて該表面上で密着
耐火性結集体を形成せしめることならびに前記酸化性材
料がケイ素とアルミニウムからなり、アルミニウムが全
混合物の12重量%以下の量で存在せしめられ、アルミ
ニウムとケイ素が合計量で全混合物の20重量%をこえ
ぬ量で存在せしめられることを特徴とする耐火性結集体
の製造方法が開示されている。
【0004】また、特公平5−21865号公報には、
耐火性粒体と酸化性粒体との混合物を表面に溶射し、酸
化性粒体を酸素と発熱反応させて耐火性粒体の少なくと
も表面を軟化または溶融させるに充分な熱を発生させ、
それにより耐火体を表面上に成形するようにした耐火体
成形方法において、混合物として溶射する粒体の粒度
を、耐火性粒体の80%および20%粒径の平均が酸化
性粒体の80%および20%粒径の平均よりも大きく、
耐火性粒体の80%および20%粒径の平均が2.5m
m以下であり、酸化性粒体の80%および20%粒径の
平均が50μm以下であり、耐火性粒体の粒径範囲分布
率が1.2以上でかつ1.9以下であり、酸化性粒体の粒
径範囲分布率が1.4以下であることを特徴とする耐火
体形成方法が開示されている。ここで、前記耐火性粒体
はシリマナイト、ムライト、ジルコン、二酸化ジルコニ
ウム、酸化アルミニウム、酸化マグネシウムの1種以上
であることが記載されている。また、前記酸化性粒体
は、シリコン、アルミニウム、マグネシウム、ジルコニ
ウムの1種以上であることも記載されている。
【0005】更に、特開平3−60472号公報に、酸
化性ガス及び耐火物及び燃料粉末の混合物を表面に投射
し、燃料を燃焼させて耐火物粉末が少なくとも部分的に
溶融又は軟化されるようになるに充分な熱を発生させ、
凝着耐火物塊体がその表面に対して漸進的に付着させる
セラミック溶射法において、燃料粉末を全混合物の15
重量%以下の割合で存在させ、燃料粉末がアルミニウ
ム、マグネシウム、クロム及びジルコニウムから選択し
た少なくとも2種の金属を含有し、耐火物粉末の重量で
少なくとも主部分がマグネシア、アルミナ及び酸化第二
クロムの1種以上からなり、若し存在するとき、耐火物
粉末中に存在するシリカ及び酸化カルシウムのモル割合
が下記式:
【数1】[SiO2]%≦0.2+[CaO]% を満足することを特徴とするセラミック溶射法が開示さ
れている。
【0006】また、特開平5−17237号公報には、
耐火性酸化粉体としてMgO、Al23、ZrO2を用
い、発熱材としてAl−Si、Al−Mg、Al−C
a、Mg−Ca、Ca−Si等の合金粉末を単独で、ま
たは該合金粉末とSi、Al、Mg、Zr、Ca、M
n、Fe等の金属粉末を併用してなる溶射材料が開示さ
れている。
【0007】以上のように、従来の金属溶射法に使用さ
れる溶射材料においては、耐火性酸化粉体としてSiO
2、Al23、MgO、シリマナイト、ムライト、ジル
コン等の高融点で、しかも熱膨張率の大きな材料が用い
られている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかし、このような高
融点の耐火性酸化粉体を金属溶射法に用いた場合、プラ
ズマ溶射法や酸素−プロパン等の火炎溶射法等充分な熱
量が発生する方法とは異なり、未溶融の部分が発生し、
気孔率の大きな溶射体となる。そのため、耐摩耗性や圧
縮強度が低く、耐久性が悪い結果となる。また、同時に
補修する煉瓦面への接着性も悪いため、剥離の問題も発
生し易い。
【0009】更に、従来、金属溶射法用の溶射材料に使
用されている耐火性粉体は熱膨張率が比較的大きいた
め、炉内の温度変化によって溶射体の膨張、収縮が発生
し、亀裂や剥離を起こし易い。
【0010】従って、本発明の目的は、溶射体の気孔率
が低く、熱間耐摩耗性に優れ、圧縮強度や熱間剪断接着
強度の高い金属溶射法に用いるための溶射材料を提供す
ることにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】即ち、本発明は、75〜
95重量%の耐火性酸化物粉体及び5〜25重量%の易
被酸化性金属粉体からなる溶射材料において、耐火性酸
化物粉体の一部としてペタライトを2〜50重量%使用
し、耐火性酸化物粉体の残部がSiO2、Al23、Z
rO2及びMgOからなる群から選択された1種または
2種以上であることを特徴とする溶射材料を提供するこ
とにある。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明の金属溶射法に使用するた
めの溶射材料は、耐火性酸化物粉体75〜95重量%及
び易被酸化性金属粉体5〜25重量%の基本配合を有す
るものである。
【0013】本発明の溶射材料においては、配合される
耐火性酸化物粉体として、ペタライトを溶射材料の2〜
50重量%の量で使用し、残部にSiO2、ZrO2及び
MgOからなる群から選択された1種または2種以上を
使用し、耐火性酸化物粉体を合計量で75〜95重量%
使用することにより、得られる溶射体の膨張、収縮によ
る亀裂や剥離がない良好な溶射体が施工することができ
る。
【0014】これは、ペタライトの融点がSiO2(融
点:1713℃)、Al23(融点:2054℃)、Zr
2(融点:2677℃)、MgO(融点:2825℃)に
比べて1400℃と比較的低く、ガラス化し易いためと
考えられる。即ち、金属溶射法に使用される溶射材料に
配合される易被酸化性金属粉末に由来する熱量では充分
溶融しきれないSiO2、Al23、ZrO2、MgO等
の耐火性酸化物粉体同志の隙間をガラス化したペタライ
トが充填することによって、気孔率が低下し緻密化す
る。そのため、耐摩耗性や圧縮強度が向上し、耐久性が
増す。また、ガラス化したペタライトが炉壁煉瓦と反応
し、更に、炉壁煉瓦の隙間を埋めるため、接着性が向上
して耐剥離性が良好となる。
【0015】なお、ペタライトは陶磁器などに使用する
低熱膨張材料として知られており、耐火性酸化物粉体と
して用いることで溶射体の耐熱衝撃性が向上する。その
ため、炉内温度の変動に対しても亀裂や剥離が抑制され
る。
【0016】次に、ペタライト量を2〜50重量%とし
たのは、2重量%未満では生成するガラス量が少ないた
めに充分な添加効果が得られず、50重量%を超えると
耐摩耗性が低下するために好ましくないとの理由による
ものである。
【0017】また、本発明の易被酸化性金属粉体として
は周知の金属粉末ならば何でも良いが、特にSiを使用
することが好ましい。なお、易被酸化性金属粉体の配合
量は5〜25重量%の範囲内である。この配合量が5重
量%未満であると、溶射材料に充分な熱量を提供できな
いために好ましくなく、また、25重量%を超えると溶
射時にフラッシュバックが起こり易くなり危険であるた
めに好ましくない。
【0018】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明の溶射材料を更
に説明する。 実施例 表1に記載の配合割合で、ほぼ0.05〜1mmの粒度
からなる各種耐火性酸化物粉体に、粒径0.7mm以下
のペタライトと、易被酸化性金属粉体として粒径0.2
mm以下の金属Si粉末とを混合機で乾式混合し、溶射
材料を作成した。これを600℃に加熱したSiO2
Al23質煉瓦(厚さ:65mm)表面に溶射し、冷却す
ることにより溶射体を得た。なお、SiO2−Al23
質煉瓦表面には、厚さ60mmの溶射体が形成されてい
た。次に、得られた溶射体を40mm×40mm×40
mmに切り出し、JISR2205に基づき見掛気孔率
の測定を行った。更に、熱間耐摩耗性を測定するため
に、同様の方法により溶射体(114mm×114m
m、厚さ60mm)を作成し、溶射体表面を酸素−プロ
パンバーナーで1000℃に加熱後、予め900℃に加
熱しておいた粒度0.5〜1.4mmのアルミナ粒3kg
を吹付け、その時の摩耗容積を測定した。得られた結果
を表1に併記する。
【0019】
【表1】
【0020】表1に記載の結果から、まず見掛気孔率に
関してはペタライト量が2重量%未満では見掛気孔率の
低下は認められないものの、2重量%以上では見掛気孔
率の急激な低下が認められ、緻密な溶射体が得られるこ
とが確かめられた。更に、熱間耐摩耗性に関しても、ペ
タライト量が2重量%以上で見掛気孔率の低下によるも
のと考えられる熱間耐摩耗性の向上が認められた。ただ
し、ペタライト量が50重量%を超えるとガラス量が増
え過ぎるために熱間耐摩耗性は低下した。
【0021】実施例2 表2に記載する配合割合で、ほぼ0.05〜1mmの粒
度のSiO2粉に、0.7mm以下のペタライト粉と金属
Si粉末を混合し、溶射材料を作成した。これを600
℃に加熱したSiO2−Al23質煉瓦(厚さ:65m
m)に溶射し、冷却することにより溶射体を得た。な
お、SiO2−Al23質煉瓦表面には、厚さ80mm
の溶射体が形成されていた。次に、得られた溶射体か
ら、60mm×60mm×60mmの試験片を切り出
し、JISR2206に基づき耐圧試験機による圧縮強
度の測定を行った。また、上記配合の溶射材料を600
℃に加熱したSiO2−Al23質煉瓦並びに珪石煉瓦
上に内径68mmφ、厚み5mm、高さ20mmの金枠
を置き、その中に溶射を行い、厚さ20mmの溶射体を
得た。溶射によって昇温したサンプルは表面温度計にて
温度が600℃まで低下した時に接着面に対して平行に
力を加え、金枠ごと溶射体が剥離する力を測定し、熱間
剪断接着強度とした。測定結果を表2に併記する。
【0022】
【表2】
【0023】表2により、ペタライト添加量の増加によ
り、圧縮強度と熱間剪断接着強度共向上した。更に、熱
間剪断接着強度については、ペタライトの添加により、
珪石煉瓦に対しては勿論のこと、SiO2−Al23
煉瓦に対しても接着力の大幅な向上が認められた。
【0024】実施例3 実施例2の本発明品19及び比較品21の溶射材料を6
00℃に加熱したSiO2−Al23質煉瓦(厚さ:65
mm)の表面に溶射し、冷却することにより溶射体を得
た。なお、SiO2−Al23質煉瓦表面には、厚さ6
0mmの溶射体が形成されていた。次に、長辺の中央部
が接合面となるように40mm×40mm×長さ80m
mの試験片を切り出し、熱衝撃試験を行った。試験条件
は、1000℃に加熱した電気炉中に20分間保持後、
20℃の大気中に10分間放冷するサイクルを繰り返し
て接合面から剥離するまでの熱衝撃回数を求め、耐熱衝
撃性の判定を行った。結果を表2に併記する。表2の結
果より、低熱膨張材料として知られているペタライト添
加によって耐熱衝撃性の大幅な向上が認められた。
【0025】
【発明の効果】以上のように金属溶射法に使用する溶射
材料において、耐火性酸化物粉体にペタライトを用いる
ことで、気孔率が低く、緻密な溶射体が得られた。ま
た、気孔率が低いために熱間耐摩耗性に優れ、圧縮強度
や熱間剪断接着強度も高くなる。更に、気孔率が低くて
も、ペタライトは低膨張材料であるために耐熱衝撃性も
良好である。これらのことから、従来よりも溶射補修に
よる窯炉及び金属溶湯炉の大幅な寿命延長が期待でき
る。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 75〜95重量%の耐火性酸化物粉体及
    び5〜25重量%の易被酸化性金属粉体からなる溶射材
    料において、耐火性酸化物粉体の一部としてペタライト
    を2〜50重量%使用し、耐火性酸化物粉体の残部がS
    iO2、Al23、ZrO2及びMgOからなる群から選
    択された1種または2種以上であることを特徴とする溶
    射材料。
  2. 【請求項2】 易被酸化性金属粉体がSiである、請求
    項1記載の溶射材料。
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