JPH07187759A - アルミナセラミックスおよびその製造方法 - Google Patents

アルミナセラミックスおよびその製造方法

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JPH07187759A
JPH07187759A JP5333079A JP33307993A JPH07187759A JP H07187759 A JPH07187759 A JP H07187759A JP 5333079 A JP5333079 A JP 5333079A JP 33307993 A JP33307993 A JP 33307993A JP H07187759 A JPH07187759 A JP H07187759A
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JP
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alumina
hafnium oxide
alumina ceramics
magnesia
ceramics
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JP5333079A
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English (en)
Inventor
Nobuo Ayusawa
信夫 鮎澤
Akira Shironita
昭 白仁田
Toshihiko Akizuki
俊彦 秋月
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Shinagawa Refractories Co Ltd
Original Assignee
Shinagawa Refractories Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 破壊靱性が大きなアルミナセラミックスを得
る。 【構成】 アルミナ単独もしくは0.1重量%以下のマ
グネシアが固溶したアルミナに、0.05〜1重量%の
酸化ハフニウムを添加して、有機バインダーを加えて成
形し、得られた成形体を脱脂後1300〜1350℃で
焼成し、さらに焼結体を1250〜1300℃、100
0〜2000kg/cm2 条件下で熱間静水圧圧縮をす
ることにより、酸化ハフニウムが分散してアルミナセラ
ミックスを得る。 【効果】 ボンディングキャピラリーとして好適なアル
ミナセラミックス焼結体が得られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はアルミナセラミックスに
関し、とくに大きな強度が要求されるボンディングキャ
ピラリー、ノズルおよびそれらの製造方法に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】アルミナセラミックスは、各種の分野に
おいて用いられているが、とくに硬度や強度が必要な分
野において広く用いられている。たとえば、LSI、I
C等のような半導体装置の製造では、半導体素子の電極
部とリードフレームの接続部とを金、アルミニウム等の
10〜100μmの細い導線を用いてワイヤボンディン
グ装置によって接続しているが、ワイヤボンディング装
置では、導線の直径と同等の細孔を有するボンディング
キャピラリーの先端から導線を送り出し、電極と圧着を
行っている。ワイヤボンディングでは電極との接続は、
1秒間に十数回に及ぶために、キャピラリーの先端部は
高温となり、大きな熱ショックを受けるとともに、電
極、導線から金属が付着し、また磨耗が激しいので、硬
度が大きく熱ショックにも強いアルミナセラミックス製
品が主に用いられている。そこで、強度が大きな単結晶
アルミナをキャピラリーに加工したり、アルミナをイン
ジェクション成形した成形体を脱脂、焼成、加工するこ
とによって製造しているが、単結晶アルミナは加工が困
難であるとともに高価であるので、アルミナにバインダ
ーを加え、インジェクション成形によって成形し、焼成
したものが一般的に使用されている。
【0003】アルミナ系のボンディングキャピラリー
は、アルミナ単独もしくはアルミナにマグネシアを焼結
助剤として添加、固溶させたものが特開昭61−291
449号公報、特開昭62−202534号公報、特開
昭63−236757号公報等に記載されているが、ア
ルミナ単独の焼結体は、異常粒子成長が起こりやすく、
気孔の成長や強度低下を引き起こすので、アルミナにマ
グネシアを添加することによってこれらの問題点を改善
しようとしても、アルミナの靱性を高めることはできな
い。
【0004】また、アルミナの靱性を高めるために酸化
アルミニウムに酸化クロムが固溶した結晶の粒界に部分
安定化ジルコニアを有するアルミナセラミックスが特開
昭63−236755号公報において記載されている
が、アルミナの強度および靱性は向上するものの、アル
ミナの硬度の低下を引き起こすという問題があった。ま
た、ノズルについては、従来、金属の細線の製造に用い
られているが、溶融した金属線との摩擦、磨耗が激し
く、靱性向上が求められている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、ボンディン
グキャピラリー等に使用可能な強度および靱性が大き
く、硬度も高い緻密なアルミナセラミックスを製造する
ことを課題とするするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、アルミナセラ
ミックスにおいて、アルミナ単独もしくは0.1重量%
以下のマグネシアが固溶したアルミナに、0.05〜1
重量%の酸化ハフニウムを分散したアルミナセラミック
スである。酸化ハフニウムは、イットリウム、マグネシ
ウム、カルシウム、イッテルビウム、ランタン、セリウ
ム、プルセオジムからなる群から選ばれた少なくとも1
種の金属酸化物を6mol%以下添加し、部分安定化し
ているアルミナセラミックスである。また、マグネシア
0〜0.1重量%、酸化ハフニウム0.05〜1重量
%、残部がアルミナからなる混合粉末に有機バインダー
を加えて成形し、得られた成形体を脱脂後1300〜1
350℃で焼成し、さらに焼結体を1250〜1300
℃、1000〜2000kg/cm2 条件下で熱間静水
圧圧縮をするアル ミナセラミックスの製造方法であ
る。また、前記酸化ハフニウムは、未安定化もしくは金
属酸化物によって部分安定化したものであるアルミナセ
ラミックスである。
【0007】すなわち、本発明のアルミナセラミックス
は、アルミナ単独もしくはマグネシアを固溶したアルミ
ナに酸化ハフニウムを含有したものであり、アルミナに
は、粒径0.1〜0.3μmのものを使用することが好
ましく、粒径が0.1μm未満であると微粒となりすぎ
インジェクション成形が困難であり好ましくなく、0.
3μmを超えると焼成温度が高くなり、機械的特性が低
下し好ましくない。
【0008】また、添加する酸化ハフニウムは、0.1
〜0.3重量%とすることが好ましく、0.1重量%未
満であると酸化ハフニウムの添加による効果が得られ
ず、0.3重量%を超えると焼結温度を高くしなければ
ならず、また硬度が低下して好ましくない。酸化ハフニ
ウムには、イットリウム、マグネシウム、カルシウム、
イッテルビウム、ランタン、セリウム、プルセオジウム
から選ばれる少なくとも1種の金属の酸化物を2〜3m
ol%添加して固溶することが好ましい。アルミナをマ
グネシアで固溶する場合には、マグネシアの含有量は
0.02〜0.1重量%とすることが好ましく、0.0
2重量%未満であるとアルミナの異常粒成長の抑制効果
が現れず、焼結時の緻密化に寄与せず好ましくない。ま
た、0.1重量%を超えると強度および硬度の低下を引
き起こし好ましくない。
【0009】本発明アルミナセラミックスの成形には、
これらの焼成材料に有機バインダーを混合するが、有機
バインダーとしてはポリエチレン、ポリスチレン、ステ
アリン酸、ワックス等を用いることができる。有機バイ
ンダーは、成形原料に対して35〜45容量%の量を用
いることが好ましく、有機バインダーが35容量%未満
であると流動性が悪いので好ましくなく、45容量%を
超えると成型時の金型への付着や焼結時の亀裂の発生な
どの点で好ましくない。とくに、本発明の方法では、特
定の比表面積を有するアルミナを原料を使用したので、
成形性が良好であり、インジェクション成形の原料とし
て使用することが可能であり、高精度の成形体を得るこ
とができる。
【0010】本発明のアルミナセラミックスは、所定の
原料を配合して成形した後に、脱脂後、1300〜13
50℃で焼成し、さらに焼結体を1250〜1300
℃、1000〜2000kg/cm2 条件下で熱間静水
圧圧縮をすることによって、粉末粒子同士の充填の密度
が高く気孔が少ない焼結体が得られる。また、本発明の
アルミナセラミックスは強度および硬度が大きいので、
ボンディング装置用のキャピラリーに限らず強度と硬度
が要求されるノズル、ワイヤーガイド等の用途において
使用することができる。
【0011】
【作用】アルミナセラミックスにおいて、アルミナ単独
もしくは0.1重量%以下のマグネシアが固溶したアル
ミナに、0.05〜1重量%の酸化ハフニウムを添加し
た混合粉末に有機バインダーを加えてインジェクション
成形し、得られた成形体を脱脂後1300〜1350℃
で焼成し、さらに焼結体を1250〜1300℃、10
00〜2000kg/cm2 条件下で熱間静水圧圧縮を
することにより、アルミナ組織中に酸化ハフニウムの分
散した強度、硬度および破壊靱性が大きなアルミナセラ
ミックスを得ることができる。
【0012】
【実施例】以下、本発明を実施例と比較例により詳細に
説明する。 実施例1 0.05重量%のマグネシアと0〜1.5重量%の酸化
ハフニウムおよび残部が純度99.99%以上のアルミ
ナ(平均粒径0.2μm)となるように秤量し、エタノ
ール中で24時間ボールミル混練を行った。混練後乾燥
し、有機バインダーとしてポリエチレンを混練物の全量
に対して40容量%を加え、インジェクション成形を行
った。この成形体を脱脂後1320℃で焼成し、さらに
1250℃、1000kg/cm2 の条件で熱間静水圧
圧縮処理をし、試料番号1〜7の焼結体を得た。得られ
た焼結体に研削加工を施し、テストピース形状(3×4
×36mm)とした。焼結体の評価は、それぞれJIS
に規定する3点曲げ試験(JIS R1601)、ビッ
カース硬さ試験(JIS R1610)、破壊靱性試験
(JIS R1607)により行った。
【0013】酸化ハフニウムの添加量の違いによる曲げ
強度、硬度、靱性測定の結果を表1に示す。これより酸
化ハフニウム無添加の従来品に比べ、わずか0.3重量
%の添加量で強度は1.1倍、靱性は1.2倍の向上が
認められた。一方、硬度はわずか1%未満の低下であ
り、硬度はほとんど変化せずに強度と破壊靱性が向上し
た。
【0014】
【表1】
【0015】実施例2 マグネシアを使用しなかった点を除いて実施例1の試料
番号4と同様の組成の試料番号8の試料を作製し、実施
例1と同様にして評価を行い、その結果を表1に示す。
試料番号8の試料は、試料番号4の試料に比して硬度に
おいて優れているものの破壊靱性は小さく、試料番号4
の試料はマグネシア添加により酸化アルミニウムの粒子
の成長を抑制し、強度と靱性が向上することを示してい
る。
【0016】実施例3 酸化ハフニウムへの酸化イットリウムの添加量を変化さ
せた点を除いて実施例1の試料番号8の試料と同様に試
料番号9〜11の試料を作製し、実施例1と同様にして
試験を行った。酸化イットリウムの添加により、強度お
よび靱性が増加し、2mol%でピークが認められる
が、硬度の低下はわずかである。
【0017】実施例4 試料番号1および試料番号9の原料配合の試料に有機バ
インダーとして、ポリエチレンをセラミックス原料に対
して40容量%を添加して、キャピラリー形状にインジ
ェクション成形を行い、実施例1と同様の条件で焼成お
よび熱間静水圧加圧処理を行い、先端の孔径が51μm
のボンディンクキャピラリーを製造し、ワイヤボンディ
ング装置によってワイヤボンディングに使用した。試料
番号1の組成のものは、使用時に欠け、割れにより破損
するものが多く、性能のばらつきが大きく、パッド部と
リードフレームの接続部を60万〜100万本の結線で
使用不可能となったが、試料番号9の組成のものは、欠
け、割れが起こりにくく、耐久性が大きく、性能のばら
つきが小さく、140万〜150万本の結線を行うこと
ができた。
【0018】比較例1 試料番号9の原料組成の試料を1000kg/cm2
CIP(冷間静水圧圧縮)によって成形の後に、実施例
1と同様の条件で焼成を行い試料番号12の試料を作製
し、実施例1と同様に評価を行い、その結果を表1に示
す。CIPによる成形品は曲げ強度、硬度、破壊靱性の
いずれもがインジェクション成形品に劣っていた。
【0019】
【発明の効果】本発明のアルミナセラミックスおよびそ
の製造方法によれば、アルミナ組織中に酸化ハフニウム
が分散し、アルミナの異常な粒子成長を抑制しているの
で、アルミナの有する曲げ強度、硬度を低下させること
なく、破壊靱性を増加させることができ、ボンディング
キャピラリー等に使用可能なアルミナセラミックスを得
ることができ。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アルミナセラミックスにおいて、アルミ
    ナ単独もしくは0.1重量%以下のマグネシアが固溶し
    たアルミナに、0.05〜1重量%の酸化ハフニウムを
    分散したことを特徴とするアルミナセラミックス。
  2. 【請求項2】 酸化ハフニウムは、イットリウム、マグ
    ネシウム、カルシウム、イッテルビウム、ランタン、セ
    リウム、プルセオジムからなる群から選ばれた少なくと
    も1種の金属酸化物を6mol%以下添加し、部分安定
    化していることを特徴とする請求項1記載のアルミナセ
    ラミックス。
  3. 【請求項3】 アルミナセラミックスの製造方法におい
    て、マグネシア0〜0.1重量%、酸化ハフニウム0.
    05〜1重量%、残部がアルミナからなる混合粉末に有
    機バインダーを加えて成形し、得られた成形体を脱脂後
    1300〜1350℃で焼成し、さらに焼結体を125
    0〜1300℃、1000〜2000kg/cm2 条件
    下で熱間静水圧圧縮をすることを特徴とするアルミナセ
    ラミックスの製造方法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
TWI511826B (zh) * 2013-01-25 2015-12-11 Toto Ltd Welding needle
CN111302777A (zh) * 2020-02-26 2020-06-19 深圳市商德先进陶瓷股份有限公司 氧化铝陶瓷及其制备方法和陶瓷轴承
CN116621566A (zh) * 2023-05-30 2023-08-22 苏州晶瓷超硬材料有限公司 一种高韧性氧化铝陶瓷及其制备方法

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