JP2671929B2 - ジルコニア系セラミック材料とその製造法 - Google Patents
ジルコニア系セラミック材料とその製造法Info
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- JP2671929B2 JP2671929B2 JP1079286A JP7928689A JP2671929B2 JP 2671929 B2 JP2671929 B2 JP 2671929B2 JP 1079286 A JP1079286 A JP 1079286A JP 7928689 A JP7928689 A JP 7928689A JP 2671929 B2 JP2671929 B2 JP 2671929B2
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Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、熱安定性と焼結性に優れ、スリッターやレ
ザー刃等の切断用工具、ダイス、プラグ、ポンチやダイ
等の耐摩工具、耐摩耗、耐食性を要する機械用部品及び
構造用材料等々に適したジルコニア系セラミックに関す
る。
ザー刃等の切断用工具、ダイス、プラグ、ポンチやダイ
等の耐摩工具、耐摩耗、耐食性を要する機械用部品及び
構造用材料等々に適したジルコニア系セラミックに関す
る。
従来、安定化材を少量添加して部分安定化したジルコ
ニア系セラミックは、高強度と高靭性を有し、この特性
を利用して各種機械部材、構造材料としての開発が活発
化している。
ニア系セラミックは、高強度と高靭性を有し、この特性
を利用して各種機械部材、構造材料としての開発が活発
化している。
この一環として部分安定化したジルコニア系セラミッ
クにおいて、ZrO2の正方晶から単斜晶への転移を少なく
し、ZrO2の粒成長を抑制するためにAl2O3を配合するこ
とが特公昭61−59265号公報、特開昭60−235762号公報
等に開示されている。
クにおいて、ZrO2の正方晶から単斜晶への転移を少なく
し、ZrO2の粒成長を抑制するためにAl2O3を配合するこ
とが特公昭61−59265号公報、特開昭60−235762号公報
等に開示されている。
ところが、部分安定化ジルコニア粉末にアルミナの微
粉末を配合したものは、使用中の劣化速度の目安である
単斜晶/(単斜晶+正方晶)の比の増加率、すなわちM
化率の増加が小さく熱安定性には優れるが、焼結温度を
高くする必要があるため結晶粒径が大きくなり、且つま
た強度的には劣るジルコニアの正方晶相が生成増加する
等の問題があった。これが、ジルコニア系セラミック材
料としては、強度及び耐摩耗性の面で比較的優れてはい
るが、過酷な条件下で使用する工具や耐摩耗用の機械部
材或いは構造用材料として、その用途が十分に拡大され
ない理由となっている。
粉末を配合したものは、使用中の劣化速度の目安である
単斜晶/(単斜晶+正方晶)の比の増加率、すなわちM
化率の増加が小さく熱安定性には優れるが、焼結温度を
高くする必要があるため結晶粒径が大きくなり、且つま
た強度的には劣るジルコニアの正方晶相が生成増加する
等の問題があった。これが、ジルコニア系セラミック材
料としては、強度及び耐摩耗性の面で比較的優れてはい
るが、過酷な条件下で使用する工具や耐摩耗用の機械部
材或いは構造用材料として、その用途が十分に拡大され
ない理由となっている。
また、これらのジルコニア−アルミナ系の材料は、均
一な分散及び焼結時の粒成長を抑制する目的で、出発原
料として共沈法或いは溶融塩の熱分解法等の手法によっ
て得た超微粉を使用した場合、原料粉末コストが高く、
且つ粉末のカサ密度が低いためハンドリング性が悪く、
粉末調整から焼結までの一連の工程で多大な工数を要
し、コスト高とならざるを得ない状態であった。
一な分散及び焼結時の粒成長を抑制する目的で、出発原
料として共沈法或いは溶融塩の熱分解法等の手法によっ
て得た超微粉を使用した場合、原料粉末コストが高く、
且つ粉末のカサ密度が低いためハンドリング性が悪く、
粉末調整から焼結までの一連の工程で多大な工数を要
し、コスト高とならざるを得ない状態であった。
本発明において解決すべき課題は、第一にその調製に
際して一般的に市販されている部分安定化ジルコニアが
使用できること、第二にアルミナを配合して粉末を調整
し、プレス成型する段階での粉体の親水性、バインダー
との馴染み性、粉末カサ密度の増加に伴うハンドリング
性の改善、及びプレス成型時の充填性と成型性の改善、
第三に緻密で諸特性の優れた材料を得ることを可能にす
る低温焼結性への改善、第四に破壊靭性、熱安定性、耐
摩耗性等の作成した焼結体の特性の向上、第五にジルコ
ニア系セラミック材料の低コスト化等の諸希望条件を同
時に達成することにある。
際して一般的に市販されている部分安定化ジルコニアが
使用できること、第二にアルミナを配合して粉末を調整
し、プレス成型する段階での粉体の親水性、バインダー
との馴染み性、粉末カサ密度の増加に伴うハンドリング
性の改善、及びプレス成型時の充填性と成型性の改善、
第三に緻密で諸特性の優れた材料を得ることを可能にす
る低温焼結性への改善、第四に破壊靭性、熱安定性、耐
摩耗性等の作成した焼結体の特性の向上、第五にジルコ
ニア系セラミック材料の低コスト化等の諸希望条件を同
時に達成することにある。
本発明のジルコニア系セラミック材料は、1.5〜4mol
%のイットリアを含有するジルコニアマトリックスに1
μm以下の結晶粒径を有するアルミナ粒子を均一に分散
してなる焼結体において、ジルコニアマトリックスの平
均粒径が0.5μm未満で95%以上の正方晶と5%以下の
単斜晶とからなり、且つ、破壊靭性が7.2MN/m3/2以上で
あることを特徴とする。
%のイットリアを含有するジルコニアマトリックスに1
μm以下の結晶粒径を有するアルミナ粒子を均一に分散
してなる焼結体において、ジルコニアマトリックスの平
均粒径が0.5μm未満で95%以上の正方晶と5%以下の
単斜晶とからなり、且つ、破壊靭性が7.2MN/m3/2以上で
あることを特徴とする。
このジルコニア系セラミック材料は、2〜5mol%のイ
ットリアで部分安定化したジルコニアの中の1〜30体積
%を未安定化ジルコニアで置換した粉末50〜99体積%
と、残部がアルミナ粉末とからなる混合粉末を成形焼結
することによって製造することができる。
ットリアで部分安定化したジルコニアの中の1〜30体積
%を未安定化ジルコニアで置換した粉末50〜99体積%
と、残部がアルミナ粉末とからなる混合粉末を成形焼結
することによって製造することができる。
出発原料としての部分安定化ジルコニアはY2O3,MgO,C
aO,CeO等の安定化剤が用いられるが、Y2O3単独又はY2O3
の30重量%以下を他の安定化剤で置換した複合安定化剤
により部分安定化したジルコニア原料を使用するのが材
料強度の面で優れている。
aO,CeO等の安定化剤が用いられるが、Y2O3単独又はY2O3
の30重量%以下を他の安定化剤で置換した複合安定化剤
により部分安定化したジルコニア原料を使用するのが材
料強度の面で優れている。
また、出発原料としては2〜5mol%のY2O3で部分安定
化したジルコニアが高強度材料を得る上で最も適してお
り、これに未安定化ジルコニアを配合するので、本発明
の場合は、材料中に含まれるY2O3の量をZrO2に対して計
算すると1.5〜4mol%となる。
化したジルコニアが高強度材料を得る上で最も適してお
り、これに未安定化ジルコニアを配合するので、本発明
の場合は、材料中に含まれるY2O3の量をZrO2に対して計
算すると1.5〜4mol%となる。
ここで、Y2O3含有量が1.5mol%未満では、単斜晶ジル
コニアが5wt%以上となり、熱安定性及び高強度材料が
得難くなる。また、4mol%を超えると材料中に立方晶ジ
ルコニアが生成し始めるため、材料強度が低下する傾向
になる。
コニアが5wt%以上となり、熱安定性及び高強度材料が
得難くなる。また、4mol%を超えると材料中に立方晶ジ
ルコニアが生成し始めるため、材料強度が低下する傾向
になる。
一方、材料中のアルミナが1体積%未満では粒成長抑
制効果と硬さの改善及び耐摩耗性の改善効果が得られな
い。また、50体積%を超えると硬さと耐摩耗性は向上す
るが、抗折力平均値が100kgf/mm2以下になる場合があ
り、材料強度を要求する用途に不満足となる。
制効果と硬さの改善及び耐摩耗性の改善効果が得られな
い。また、50体積%を超えると硬さと耐摩耗性は向上す
るが、抗折力平均値が100kgf/mm2以下になる場合があ
り、材料強度を要求する用途に不満足となる。
更に、部分安定化ジルコニアを置換する未安定ジルコ
ニアの量が1体積%未満では焼結性の改善効果が少なく
均一微細な材料組織が得られず、また、30体積%を超え
ると材料中の単斜晶ジルコニアが5%を超えるようにな
り、強度が低下すると共に熱安定性が劣るようになる。
ニアの量が1体積%未満では焼結性の改善効果が少なく
均一微細な材料組織が得られず、また、30体積%を超え
ると材料中の単斜晶ジルコニアが5%を超えるようにな
り、強度が低下すると共に熱安定性が劣るようになる。
このように、出発原料粉末として従来問題視されなか
った未安定のジルコニアによって部分安定化ジルコニア
を置換し、さらにアルミナ粉末を均一に分散配合するこ
とにより、焼結時における、また、時効処理におけるM
化率の増大を抑えたもので、これによって粒度の成長も
抑えられるので、従来使用されてきた共沈法や溶融塩分
解法或いは気相合成法等による極めて細かい微粉末を調
製する必要がなく、通常の粒度程度の混合粉末を使用す
ることが可能となる。
った未安定のジルコニアによって部分安定化ジルコニア
を置換し、さらにアルミナ粉末を均一に分散配合するこ
とにより、焼結時における、また、時効処理におけるM
化率の増大を抑えたもので、これによって粒度の成長も
抑えられるので、従来使用されてきた共沈法や溶融塩分
解法或いは気相合成法等による極めて細かい微粉末を調
製する必要がなく、通常の粒度程度の混合粉末を使用す
ることが可能となる。
本発明においては、未安定ジルコニアを配合している
ので、1350℃以下の比較的低い焼結温度での焼結によっ
て、あるいは従来と同様の高い温度によって焼結した場
合には極めて短い時間で高密度、高破壊靭性のジルコニ
ア系セラミックスを得ることができる。
ので、1350℃以下の比較的低い焼結温度での焼結によっ
て、あるいは従来と同様の高い温度によって焼結した場
合には極めて短い時間で高密度、高破壊靭性のジルコニ
ア系セラミックスを得ることができる。
本発明のジルコニア系セラミックスは、ジルコニアマ
トリックスが95%以上の正方晶と5%以下の単斜晶とか
らなり、0.5μm未満、通常は0.3μm以下の平均結晶粒
径と、98%以上の相対密度と、さらには、7.2MN/m3/2以
上の破壊靭性を有するジルコニア系セラミック材料を得
ることができる。
トリックスが95%以上の正方晶と5%以下の単斜晶とか
らなり、0.5μm未満、通常は0.3μm以下の平均結晶粒
径と、98%以上の相対密度と、さらには、7.2MN/m3/2以
上の破壊靭性を有するジルコニア系セラミック材料を得
ることができる。
これに対して、0.5μm以上の平均結晶粒径を有する
従来のジルコニアセラミックスは、強度や耐摩耗性にお
いて劣っている。
従来のジルコニアセラミックスは、強度や耐摩耗性にお
いて劣っている。
原料粉末は第1表に示す粉末を使用し、第2表に示す
組成に調合し、有機バインダーを配合した粉砕混合スラ
リーをスプレードライヤーで造粒し、顆粒をプレス成型
した後、通常の雰囲気下で焼結した。
組成に調合し、有機バインダーを配合した粉砕混合スラ
リーをスプレードライヤーで造粒し、顆粒をプレス成型
した後、通常の雰囲気下で焼結した。
なお、参考のために共沈法により製造された、共沈粉
末中のアルミナが28体積%、残部がY2O3/ZrO2モル比=3
/97からなる微粉末の市販粉末も同様の製造工程により
比較調査した。
末中のアルミナが28体積%、残部がY2O3/ZrO2モル比=3
/97からなる微粉末の市販粉末も同様の製造工程により
比較調査した。
その結果、共沈法粉末を使用した場合、本発明品に対
し下記の諸問題が明らかになった。
し下記の諸問題が明らかになった。
(1) 粉砕混合スラリー製造工程 水を溶媒とした場合、粉末の親水性が劣るためか水
との馴染みが悪く分散し難い。
との馴染みが悪く分散し難い。
有機バインダーに対しても特定のバインダー以外は
馴染みが悪く、良好なスラリーが得られない。
馴染みが悪く、良好なスラリーが得られない。
粉末のカサ密度が小さいのでハンドリング性が悪
く、また、スラリー作成用の溶媒量を多くする必要があ
り、乾燥造粒時の消費エネルギーが大きい。
く、また、スラリー作成用の溶媒量を多くする必要があ
り、乾燥造粒時の消費エネルギーが大きい。
(2) プレス成型工程 造粒粉末のカサボリュウムが大きいので型への充填
性が悪い。
性が悪い。
所定のプレス圧ではグリーンデンシティが低く、プ
レス成型性が悪い。
レス成型性が悪い。
(3) 焼結工程 HIP処理可能である相対密度95%以上にするために
は、予備焼結温度を1400〜1500℃と高くする必要があ
る。
は、予備焼結温度を1400〜1500℃と高くする必要があ
る。
焼結時の収縮率が大きく、希望の寸法精度を有する
焼結体が得られ難い。
焼結体が得られ難い。
なお、補足説明すると、共沈法粉末の有機バインダー
を種々調査したところ、アクリル系バインダーのみが適
合した。また、工程毎の材料特性は下記第3表の通りで
あった。
を種々調査したところ、アクリル系バインダーのみが適
合した。また、工程毎の材料特性は下記第3表の通りで
あった。
第1図は上記各試料No.の焼結温度(2時間保持)と
それによって得た焼結体の比重及び相対密度を示す。同
図において、矢印はHIP処理した後の相対密度の状態を
示す。
それによって得た焼結体の比重及び相対密度を示す。同
図において、矢印はHIP処理した後の相対密度の状態を
示す。
同図から明らかなように、従来のZrO2+Al2O3成分の
試料No.2と3とを比較すると、使用原料、特にアルミナ
粉末の粒度が小さい場合はより低温での焼結性がある
が、大きい粒子のアルミナを配合した粉末を高温焼結し
た場合と略同等の物性であった。一方、本発明に係る試
料No.1の場合には、上記ZrO2+Al2O3において微細な粉
末を使用した試料No.2と同等、あるいはそれ以上の物性
を得ることができる。
試料No.2と3とを比較すると、使用原料、特にアルミナ
粉末の粒度が小さい場合はより低温での焼結性がある
が、大きい粒子のアルミナを配合した粉末を高温焼結し
た場合と略同等の物性であった。一方、本発明に係る試
料No.1の場合には、上記ZrO2+Al2O3において微細な粉
末を使用した試料No.2と同等、あるいはそれ以上の物性
を得ることができる。
とくに重要であるのは、HIP処理を行うためには、30
体積%Al2O3配合の場合は予備焼結体の比重が略5.2以
上、すなわち理論密度の約95%以上の密度を有すること
が必要であるが、本発明の試料1の場合には、極めて低
温でこの密度の焼結体が得られる点である。
体積%Al2O3配合の場合は予備焼結体の比重が略5.2以
上、すなわち理論密度の約95%以上の密度を有すること
が必要であるが、本発明の試料1の場合には、極めて低
温でこの密度の焼結体が得られる点である。
また、第2図は本発明における焼結温度と各試料の結
晶粒成長の関係を示す図である。
晶粒成長の関係を示す図である。
同図を参照して、未安定ジルコニアを添加した本発明
の場合の粒度成長は、従来のZrO2+Al2O3の試料2と比
較して、焼結温度の上昇による影響が低いことが判る。
の場合の粒度成長は、従来のZrO2+Al2O3の試料2と比
較して、焼結温度の上昇による影響が低いことが判る。
さらに、第3図は時効の影響について示す図である。
同図を参照して、大気中、200℃の時効処理を行った
結果、本発明の場合はZrO2+Al2O3の試料2と同等の単
斜晶の転移しか起こらず、殆ど時効の影響を受けず、熱
安定性に優れていることが判る。
結果、本発明の場合はZrO2+Al2O3の試料2と同等の単
斜晶の転移しか起こらず、殆ど時効の影響を受けず、熱
安定性に優れていることが判る。
さらに、第4図は破壊靭性(KIC)調査の結果を示
す。
す。
なお、このKICはビッカース硬度計において荷重20k
g、圧痕導入時間30秒とするインデンテーション法を用
い、新原の式により求めた。
g、圧痕導入時間30秒とするインデンテーション法を用
い、新原の式により求めた。
新原の式 (P:荷重、a:クラックの長さ、C:ビッカース圧痕の対頂
角間長さ) この調査結果から、従来のZrO2−Al2O3より本発明の
試料No.1の方がKICの値が大きく、ほぼ7.2MN/m3/2以上
の値、通常の場合で、7.3〜7.4MN/m3/2の値を示し、よ
り破壊され難いことが判る。このことは、未安定ZrO2を
添加した試料No.1と、従来のZrO2−Al2O3である試料2
との焼結体の平均結晶粒径は同等であるが、試料No.1は
未安定なZrO2が応力変態によるクラックの伝播力を吸収
する作用効果を示しており、未安定なZrO2を配合するこ
とで破壊靭性を向上させることができる。
角間長さ) この調査結果から、従来のZrO2−Al2O3より本発明の
試料No.1の方がKICの値が大きく、ほぼ7.2MN/m3/2以上
の値、通常の場合で、7.3〜7.4MN/m3/2の値を示し、よ
り破壊され難いことが判る。このことは、未安定ZrO2を
添加した試料No.1と、従来のZrO2−Al2O3である試料2
との焼結体の平均結晶粒径は同等であるが、試料No.1は
未安定なZrO2が応力変態によるクラックの伝播力を吸収
する作用効果を示しており、未安定なZrO2を配合するこ
とで破壊靭性を向上させることができる。
本発明の焼結体は、以下の効果を奏することができ
る。
る。
(1) 従来と比較して低温で焼結できるため、焼結体
自体の歪が小さい精密な焼結体を得ることができる。
自体の歪が小さい精密な焼結体を得ることができる。
(2) 時効時における結晶成長がきわめて小さいの
で、耐摩耗性に優れた構造用焼結体が得られる。
で、耐摩耗性に優れた構造用焼結体が得られる。
(3) 焼結時の結晶成長も少ないので、出発原料の調
製に共沈法のような低効率の方法を採用する必要がな
く、単なる粉末混合法によって得た混合粉を使用でき、
原料調製が簡単で且つ低コストとなる。
製に共沈法のような低効率の方法を採用する必要がな
く、単なる粉末混合法によって得た混合粉を使用でき、
原料調製が簡単で且つ低コストとなる。
(4) 粉末のカサ密度が大きく、ハンドリング及びプ
レス性が良く、且つ低温焼結が可能であるため、製造コ
ストを低減できる。
レス性が良く、且つ低温焼結が可能であるため、製造コ
ストを低減できる。
(5) 破壊靭性値の優れた焼結体を得ることができ
る。
る。
添付各図は本発明による特性を示す図である。 第1図は未安定ジルコニアを添加したときの焼結温度と
物理的特性との関係を示す図である。 第2図は熱影響の関係を焼結温度と結晶粒度との関係に
よって示す図である。 第3図はエージングテストの結果を示し、第4図は耐壊
靭性の調査結果を示す。
物理的特性との関係を示す図である。 第2図は熱影響の関係を焼結温度と結晶粒度との関係に
よって示す図である。 第3図はエージングテストの結果を示し、第4図は耐壊
靭性の調査結果を示す。
Claims (2)
- 【請求項1】1.5〜4mol%のイットリアを含有するジル
コニアマトリックスに1μm以下の結晶粒径を有するア
ルミナ粒子を均一に分散してなる焼結体において、ジル
コニアマトリックスの平均粒径が0.5μm未満で95%以
上の正方晶と5%以下の単斜晶とからなり、且つ、破壊
靭性が7.2MN/m3/2以上であることを特徴とするジルコニ
ア系セラミック材料。 - 【請求項2】2〜5mol%のイットリアで部分安定化した
ジルコニアの中の1〜30体積%を未安定化ジルコニアで
置換した粉末50〜99体積%と残部がアルミナ粉末とから
なる混合粉末を成形焼結することを特徴とするジルコニ
ア系セラミック材料の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1079286A JP2671929B2 (ja) | 1989-03-30 | 1989-03-30 | ジルコニア系セラミック材料とその製造法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1079286A JP2671929B2 (ja) | 1989-03-30 | 1989-03-30 | ジルコニア系セラミック材料とその製造法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH02255570A JPH02255570A (ja) | 1990-10-16 |
JP2671929B2 true JP2671929B2 (ja) | 1997-11-05 |
Family
ID=13685626
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1079286A Expired - Lifetime JP2671929B2 (ja) | 1989-03-30 | 1989-03-30 | ジルコニア系セラミック材料とその製造法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2671929B2 (ja) |
Families Citing this family (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2000343146A (ja) * | 1999-05-31 | 2000-12-12 | Ngk Spark Plug Co Ltd | エッジ付きセラミック部材、リードフレーム製造用打抜パンチ、リードフレームの製造方法及びエッジ付きセラミック部材の製造方法 |
EP2468699B1 (en) | 2009-08-21 | 2022-01-05 | Noritake Co., Limited | Zirconia sintered body, and mixture, pre-sintered compact and pre-sintered calcined body for sintering zirconia sintered body |
JP5399949B2 (ja) * | 2010-03-02 | 2014-01-29 | 株式会社ノリタケカンパニーリミテド | ジルコニア焼結体、ジルコニア組成物及びジルコニア仮焼体 |
JP5718599B2 (ja) | 2010-08-20 | 2015-05-13 | 株式会社ノリタケカンパニーリミテド | ジルコニア焼結体、並びにその焼結用組成物及び仮焼体 |
JP6260226B2 (ja) * | 2012-12-21 | 2018-01-17 | 東ソー株式会社 | ジルコニア−アルミナ複合焼結体及びその製造方法 |
JPWO2022168734A1 (ja) * | 2021-02-03 | 2022-08-11 |
Family Cites Families (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS63156063A (ja) * | 1986-12-17 | 1988-06-29 | 株式会社ノリタケカンパニーリミテド | 高温強度および熱水安定性に優れたジルコニア系セラミツクス |
-
1989
- 1989-03-30 JP JP1079286A patent/JP2671929B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH02255570A (ja) | 1990-10-16 |
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