JPH07185796A - ろう付方法 - Google Patents

ろう付方法

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JPH07185796A
JPH07185796A JP33146993A JP33146993A JPH07185796A JP H07185796 A JPH07185796 A JP H07185796A JP 33146993 A JP33146993 A JP 33146993A JP 33146993 A JP33146993 A JP 33146993A JP H07185796 A JPH07185796 A JP H07185796A
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JP
Japan
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brazing
flux
members
suspension
aluminum
Prior art date
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Pending
Application number
JP33146993A
Other languages
English (en)
Inventor
Taketoshi Toyama
猛敏 外山
Yoshihiro Kinoshita
義浩 木下
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Denso Corp
Original Assignee
NipponDenso Co Ltd
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Publication date
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Publication of JPH07185796A publication Critical patent/JPH07185796A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 熱交換器の製造等で行われるアルミニウムま
たはアルミニウム合金から成る部材同士をろう付する方
法に関し、フラックスの付着性を向上させて脱落を防止
することを目的とする。 【構成】 アルミニウムまたはアルミニウム合金から成
る部材4,5 同士をろう付する際に、フラックス粉末1 に
合成樹脂系バインダーまたはその水溶液2 を混合して懸
濁液3 とし、この懸濁液3 を上記部材4,5 の少なくとも
一方の表面に塗布し乾燥させた後に、両部材4,5 同士を
所定のろう付位置に組付け、ろう付温度に加熱する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、熱交換器の製造等で行
われるアルミニウムまたはアルミニウム合金から成る部
材同士をろう付する方法に関し、特にフラックスの付着
性を高め脱落を防止したろう付方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、熱交換器を製造する場合のように
アルミニウムまたはアルミニウム合金製部材をろう付に
より接合する際には、接合する部材同士を所定のろう付
位置に組付けた後に、フラックスを塗布し乾燥させ、ろ
う付温度に加熱する方法が一般に行われていた。
【0003】しかし、例えば一方の部材で構成された小
さな間隙に他方の部材を挿入した形でろう付を行わなけ
ればならない場合には、この挿入状態に組付けた後にフ
ラックスを塗布することが実際上できないため、組付け
工程とフラックス塗布工程の順番を逆転させ、フラック
スを塗布した後に両部材を挿入状態に組付けるという手
順にならざるを得ない。
【0004】従来のフラックス塗布方法としては、フラ
ックス粉末を水等の溶媒に混合して懸濁液とし、ろう付
用部材の表面に塗布し乾燥させる方法や、フラックス粉
末を乾式にて直接塗布する方法が行われていた。これら
従来の方法で塗布したフラックスは部材表面への付着力
が弱く取扱中の振動等により脱落し易い上、特に上記の
ように挿入状態に組付けるには部材間のクリアランスが
小さいため部材同士の擦れ合いによる脱落が避け難い。
そのため、安定したろう付品質が得られないばかりでな
く、脱落したフラックスが周辺部に付着して熱交換器等
の装置の安定稼働を妨げ、修理や清掃を頻繁に行わなけ
ればならないという問題があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、ろう付され
る部材に塗布されたフラックスの付着性を向上させて脱
落を防止したろう付方法を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記の目的は、本発明に
よれば、アルミニウムまたはアルミニウム合金から成る
部材同士をろう付する際に、フラックス粉末に合成樹脂
系バインダーまたはその水溶液を混合して懸濁液とし、
この懸濁液を上記部材の少なくとも一方の表面に塗布し
乾燥させた後に、両部材同士を所定のろう付け位置に組
付け、ろう付温度に加熱することを特徴とするろう付方
法によって達成される。
【0007】懸濁液は、フラックス濃度が10〜25wt
%、バインダー濃度が10〜20wt%であることが望ま
しい。
【0008】
【作用】本発明は、フラックス粉末に合成樹脂系バイン
ダーまたはその水溶液を混合して懸濁液とし、この懸濁
液をろう付用部材に塗布し乾燥させるので、バインダー
によりフラックスが部材表面に堅固に付着するので、そ
の後の組付け時に部材同士が擦れ合ってもフラックスが
脱落することがない。
【0009】
【実施例】図1を参照して、本発明による熱交換器ろう
付の手順の一例を説明する。 〔フラックス懸濁液の作成〕KAlF4 とK2 AlF5
から成る非腐食性フラックス1をポリビニルアルコール
を主成分とする合成樹脂系バインダーの水溶液2に混合
して懸濁液3を作成する。
【0010】〔フラックス塗布〕この懸濁液3にアルミ
ニウム合金(A3003)の波板(ろう材クラッド板)
4を約20秒浸漬した後、100℃×5分間加熱して乾
燥させる。
【0011】〔組付け〕このようにしてフラックスを塗
布した波板4を、アルミニウム合金(心材:A310
3、皮材:A4045)の偏平チューブ5に挿入したも
のを、フィン材と組付けて構造体6とする。
【0012】〔ろう付加熱〕この組付構造体6を温度6
00℃で窒素ガス雰囲気中で加熱することによりろう付
を行い、熱交換器を完成した。
【0013】次に、以下の実験により、フラックス量と
バインダー量の望ましい範囲を調べた。すなわち、波板
へのフラックス付着量と懸濁液中のバインダー濃度とを
種々に変化させて、上記と同じ手順でろう付を行った。
それぞれについてフラックスの脱落量を調べた結果を図
2に示す。ここでフラックス脱落量は、上記〔フラック
ス塗布〕を行った図1の波板4を高さ30cmから落下
させたときのフラックス脱落による重量減を波板の表面
積で除した値である。安定したろう付品質を確保し、周
辺設備への脱落フラックスの付着を防止するためには、
フラックス脱落量を0.05mg/cm2 以下とする必
要がある。図2から、バインダー量の増加に伴ってフラ
ックス脱落量は減少することが分かる。しかし、バイン
ダー量が多過ぎるとろう付性が低下する。
【0014】図3はフラックス付着量とバインダー付着
量とを種々に変化させた場合のろう付性試験結果を示
す。ろう付性試験は下記のように行った。すなわち図4
(A)に示すように、2枚のアルミニウム合金平板4
1、42(心材:A3003、皮材:A4045、L1
=20mm、L2=30mm)を逆T字形に突き合わ
せ、突き合わせ線の一端に1.6Φのステンレス線43
を挟み込み、突き合わせ線に楔形の隙間44を空ける。
この状態に固定し、ろう付温度(600℃)に加熱して
ろう付を行い、図4(B)に示したようにろう材で充填
された隙間44の長さLを測定する。この隙間充填長さ
Lが大きい程、ろう付性は良好である。図3には、3水
準の隙間充填長さLによりろう付性を判定した結果を示
した。図中で、「×」は隙間充填長さLが10mm未
満、「△」はLが10mm以上15mm未満、「○」は
Lが15mm以上であることを示す。
【0015】図2および図3の結果から、フラックスの
脱落を実際上問題の無い程度(0.05mg/cm2
以下に抑制しながら良好なろう付性も確保するために望
ましい範囲として、フラックス付着量1.0〜2.5m
g/cm2 、バインダー付着量0.02〜0.05mg
/cm2 が推奨される。これら付着量は懸濁液中の濃度
にすると、フラックス濃度10〜25wt%、バインダー
濃度10〜20wt%に相当する。
【0016】この望ましい範囲は、上記説明したフラッ
クス脱落量の上限(0.05mg/cm2 )および隙間
充填長さLが10mm以上(△および○の範囲)という
判定基準で設定されたものであり、実際のろう付の態様
により各数値自体は変わり得るものであるから、一応の
目安としての望ましい範囲であって、本発明の方法はこ
の範囲に限定する必要はなく、個々のろう付条件に応じ
てフラックスおよびバインダーの付着量についてそれぞ
れ管理範囲を設定すべきものである。
【0017】また、フラックスおよび合成樹脂系バイン
ダーも本実施例で用いたものに限定する必要はなく、ろ
う付条件に応じて適宜予備試験を実施した上で選定する
ことができる。フラックスは一般にアルミニウムまたは
アルミニウム合金のろう付に用いられるものであればよ
く、例えば前述の非腐食性フラックスのほか塩化物系フ
ラックス等が挙げられる。
【0018】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
ろう付される部材に塗布されたフラックスの付着性を向
上させ、脱落を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の手順を示すフローチャートである。
【図2】フラックス付着量およびバインダー付着量を変
化させたときのフラックス脱落量をの変化を示すグラフ
である。
【図3】フラックス付着量およびバインダー付着量を変
化させたときのろう付性の変化を示すグラフである。
【図4】ろう付性試験の方法を示す斜視図であり、
(A)はろう付前、(B)はろう付後の状態を示す。
【符号の説明】
1…フラックス 2…バインダーまたはバインダー水溶液 3…フラックスとバインダーの懸濁液 4…アルミニウム合金の波板(ろう材をクラッドしたも
の) 5…アルミニウム合金の偏平チューブ(ろう材をクラッ
ドしたもの)

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アルミニウムまたはアルミニウム合金か
    ら成る部材(4,5)同士をろう付する際に、フラック
    ス粉末(1)に合成樹脂系バインダーまたはその水溶液
    (2)を混合して懸濁液(3)とし、この懸濁液(3)
    を上記部材(4,5)の少なくとも一方の表面に塗布し
    乾燥させた後に、両部材(4,5)同士を所定のろう付
    位置に組付け、ろう付温度に加熱することを特徴とする
    ろう付方法。
  2. 【請求項2】 前記懸濁液(3)は、フラックス濃度が
    10〜25wt%、バインダー濃度が10〜20wt%であ
    ることを特徴とする請求項1記載のろう付方法。
JP33146993A 1993-12-27 1993-12-27 ろう付方法 Pending JPH07185796A (ja)

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Legal Events

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Effective date: 20040302

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