JPH0718532Y2 - 荷締機におけるベルト把持機構 - Google Patents

荷締機におけるベルト把持機構

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JPH0718532Y2
JPH0718532Y2 JP5828391U JP5828391U JPH0718532Y2 JP H0718532 Y2 JPH0718532 Y2 JP H0718532Y2 JP 5828391 U JP5828391 U JP 5828391U JP 5828391 U JP5828391 U JP 5828391U JP H0718532 Y2 JPH0718532 Y2 JP H0718532Y2
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load
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勝 勝部
稔 小林
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オーエッチ工業株式会社
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、梱包、積荷の締着、物
体の固定、その他に用いられる荷締用ベルトを締着する
荷締機において、ベルト締着中に荷締機が位置ずれ移動
することを阻止するために荷締機を固定するベルト把持
装置を設けたものに関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、帯状ベルトを用いたラッシン
グのための荷締機が公知であり、例えば、米国特許第4
185360号、米国特許第4324022号に開示さ
れている荷締機が公知である。
【0003】このような公知の荷締機は、両軸端を機枠
に回動自在に軸支されたリールと、該リールの両軸端に
固着されたラチェットホイールと、前記ラチェットホイ
ールの同軸上で揺動せしめられ該ラチェットホイールを
正転駆動せしめる駆動爪を設けた駆動レバーと、機枠に
軸支され前記ラチェットホイールの逆転を防止する逆転
防止爪とを備えており、ベルトの端部をリールのスリッ
トに挿入した状態で駆動レバーを揺動せしめ、ベルトの
端部をリール上に巻取りつつベルトを締着する構成とさ
れている。
【0004】
【考案が解決しようとする課題】従来の荷締機は、ベル
トをリールにより牽引しつつ締着するが、ベルト牽引中
は、荷締機を手等で押さえつけ固定しておかなければな
らない。
【0005】何故ならば、この種の荷締機は、ベルトを
リールにより巻取りながら締着を行うものであるため、
ベルトの巻取り牽引力が増すと、ベルトの巻取り中に、
むしろ荷締機自体が巻取られるベルトの方向へ位置を移
動してしまい、ベルトの締着を行い得ないことになるか
らである。
【0006】ところが、ラチェット機構によるベルトの
巻取り力は相当に強大であるため、荷締機を人手により
押さえつける程度では、荷締機の前記移動を阻止するこ
とは困難であり、その結果、充分なベルト締着力を得る
ことができない。
【0007】この点について、本考案者らは、荷に掛け
渡したベルトの荷締ベルト部分に対して荷締機を固定せ
しめる装置を先に提案し、実用新案登録出願したところ
であるが、その後の研究開発により、先に提案した装置
では、部品点数が多くコスト高であること、ベルトを把
持し又は把持を解除する操作が煩雑であること、ベルト
の把持力が必ずしも充分ではないことを知見し、更に改
良すべき課題があることを知得した。
【0008】
【課題を解決するための手段】本考案は、ベルトを荷に
掛け渡した状態で荷締機を用いて締着を行うに際し、荷
締ベルト部分を把持する把持機構を荷締機に設け、荷締
機のラチェット機構による荷締ベルト部分の巻取り締着
を可能にする一方において、巻取り牽引力により荷締機
が位置を移動することを好適に防止した装置を提供する
に際し、部品点数を少なく低コストとし、ベルトを把持
し又は把持を解除する操作を簡単容易とすることを目的
とするものである。そこで、本考案が手段として構成し
たところは、ラチェット機構により回転されるリールに
よりベルトを巻取り締着する荷締機において、前記リー
ルに至る前の荷締ベルト部分を保持するベルト把持装置
を備え、前記ベルト把持装置は、荷締機に一体的に設け
られ且つ荷締ベルト部分の挿通路を形成した下部開口の
ハウジングと、該ハウジング内で荷締ベルト部分を下方
より支承するガイド部材と、前記荷締ベルト部分を上方
から前記ガイド部材に向けて押圧する圧接部材とを備
え、前記圧接部材は、ハウジング内でベルト上面に接す
る圧接部とハウジング外に延設されたリリースレバーと
を一体的に備えると共に、該圧接部をベルト上面に対し
て進退せしめるように該圧接部材をハウジングに回動自
在に軸支する支軸を備え、前記支軸は、荷締ベルト部分
の締着方向の移動に追従して圧接部材が回動したとき前
記圧接部をベルト上面から後退せしめる一方、荷締機と
荷締ベルト部分が相対的にベルト弛緩方向に移動すると
き、該移動に追従して圧接部をベルト上面に向けて前進
する方向に圧接部材を回動せしめるように、圧接部材の
偏心軸を構成して成り、前記ガイド部材は、一端をハウ
ジングの一方の側壁に揺動自在に支持されると共に、他
端部をハウジングの他方の側壁の下方より切欠形成され
た切欠部に挿脱自在に挿入され、該切欠部に進入した状
態で鉤部により下方から係止される被係止部を備えて成
り、前記鉤部は、圧接部材に一体的に設けられ、該圧接
部材の回動に伴い該鉤部を切欠部に対して進退せしめ前
記被係止部を係脱する係脱機構を構成して成る点にあ
る。
【0009】
【実施例】以下図面に基づいて本考案の実施例を詳述す
る。
【0010】図1に示す本考案の一実施例において、荷
締機1は、機枠2と、該機枠2に片持状に軸支されたリ
ール3と、該リール3を回転駆動するためのラチェット
機構4と、ベルト把持装置5とを備えている。
【0011】前記機枠2は、平板部6と、該平板部6の
一側において折曲起立せしめられた起立壁7と、平板部
6の一端において折曲形成された箱状のハウジング8と
を、一枚の金属板により一体に形成している。
【0012】前記ハウジング8は、平板部6の一端より
折曲起立せしめられた前壁9と、該前壁9より水平方向
に折曲された頂壁10と、該頂壁10の両側において下
方に折曲された側壁11、11により構成され、該ハウ
ジング8の下方及び後方を開口している。
【0013】前記一枚の金属板に加えて、二枚目の金属
板から成る支持壁12が起立壁7とほぼ平行に配置され
ると共に、溶接等により平板部6に固着されており、こ
の起立壁7と支持壁12によりラチェット機構4の軸受
を構成する。
【0014】前記リール3は、小径となる軸端(図示せ
ず)を前記起立壁7及び支持壁12に挿通することによ
り回動自在に軸支され、図示省略しているが、起立壁7
から挿出された軸端に雄ネジを形成すると共に、該雄ネ
ジにナットを締着している。従って、ナットの締着加減
によりリール3の起立壁7及び支持壁12に対する回動
摩擦抵抗を増減調整可能とする。このリール3は、直径
方向に開設されたベルト挿入用スリット3aを有し、該
スリット3aをリール3の自由端3bに開口3cせしめ
ている。尚、リール3の自由端3bは、僅かに突出する
フランジ3dを有する。
【0015】前記ラチェット機構4は、起立壁7と支持
壁12の間においてリール3の軸端に外挿固着されたラ
チェットホイール13と、該ラチェットホイール13の
同軸上で揺動せしめられる駆動レバー14と、後述する
駆動爪15及び逆転防止爪16とから成る。
【0016】前記駆動レバー14は、起立壁7と支持壁
12の間においてラチェットホイール13の両側に位置
する二股部14a、14aを有し、該二股部14a、1
4aをリール3の軸端に外挿しており、リール3の軸上
で揺動方向に回動自在とされ、該駆動レバー14の先端
部にリール3とほぼ平行に配置されたハンドル17を備
える。
【0017】前記駆動爪15は、駆動レバー14の二股
部14a、14aの間に位置すると共に、支軸18を介
して駆動レバー14に回動自在に軸支され、図2及び図
3に示すように、軸支部19の外周部に、ラチェットホ
イール13のラチェット歯13aに噛合自在な駆動爪片
20と、ラチェット解除片21とを突設している。
【0018】前記逆転防止爪16は、図2及び図3に示
すように、支軸22を介して支持壁12に回動自在に軸
支され、軸支部23の外周部に、ラチェットホイール1
3のラチェット歯13aに噛合自在な逆転防止爪片24
と、ラチェット解除用凹部25を設けており、常時、逆
転防止爪片24をラチェット歯13aに噛合する方向に
逆転防止爪16を回動付勢するバネ26を有する。
【0019】前記ベルト把持装置5は、ハウジング8と
共に構成されており、図2に示すように、ベルト27を
上下両面より挟持する圧接部材28とガイド部材29を
上下に配置している。
【0020】前記圧接部材28は、ベルト27の上面に
接する断面弧状の圧接部30を有し、該圧接部30の表
面に多数の滑り止め突起31を突設しており、該圧接部
30をベルト27の上面に対して進退せしめるように、
圧接部材28を支軸32を介してハウジングの両側壁1
1、11に回動自在に軸支し、常時は、圧接部30をベ
ルト27の上面に進出せしめる方向に圧接部材28を回
動付勢するバネ33を有している。
【0021】前記ガイド部材29は、前記圧接部30に
より押圧されるベルト27の下面を支承する支承部35
と、該支承部35の前後に位置して下方に折曲されたガ
イド部29a、29bを備え、図1及び図3に示すよう
に、ハウジング8の一方の側壁11の下縁より形成され
た切欠部36から側方に延出された摘み部37を備え
る。
【0022】図2及び図3に示すように、前記ガイド部
材29は、鉤部38により係脱自在に係止される。即
ち、この鉤部38は、前記圧接部材28に一体的に設け
られ、該圧接部材28の回動に伴い該鉤部38を切欠部
36に対して進退せしめる。
【0023】一方、前記ガイド部材29は、図4(C)
に示すように、一端34aをハウジング8の一方の側壁
11に揺動自在に支持されると共に、他端近傍の被係止
部34bを前記切欠部36に挿脱自在に挿入され、この
挿入状態で被係止部34bを前記鉤部38により下方か
ら係止される。即ち、後述するように圧接部材28をリ
リースレバーを介して回動せしめたとき、切欠部36が
開放される結果、ガイド部材29は、被係止部34bを
切欠部36の下方に脱し、ハウジング8の下部を開口せ
しめる。一方、摘み部37を摘んでガイド部材29を切
欠部36内に引き上げると、鉤部38の下縁カム面を押
圧して圧接部材28がバネ33に抗し回動して被係止部
34bの進入を許した後、圧接部材28がバネ33によ
り復元回動して鉤部38を被係止部34bの下面に係止
する。従って、このように、鉤部38は、圧接部材28
と一体に形成されて被係止部34bを係脱する係脱機構
を構成する。
【0024】
【実施例の作用】次に、前記実施例の更に詳細な構成
と、作用を説明する。
【0025】本考案の荷締に用いられるベルト27は、
ナイロンその他の強靱な繊維を編織して形成された長尺
帯状のベルトであり、図6に示すように、巻回されたロ
ール42を構成し、該ロールから繰出して使用される。
【0026】図例では、梱包物に掛け渡したベルト27
を荷締機1により締着する例を示しており、前記繰出さ
れたベルト27は、被締着物43に掛け渡した状態で、
バックル44により連結される。
【0027】前記バックル44は、図2及び図7に示す
ように、一枚の金属板を打ち抜くと共に、打抜き片をプ
レスにより折曲することにより形成されており、一組の
平行な二辺となる水平板枠45a、45aと、別の一組
の平行な二辺となる起立板枠46a、46aとを備えた
矩形枠状に形成され、前記起立板枠46a、46aに架
設された一対のピン38、38を有する。一対のピン
は、それぞれ起立板枠46a、46aに対称形に開設さ
れたL形孔39の各々に摺動自在に挿入支持されてお
り、各ピン38の各端部にカシメにより形成された抜止
め用のフランジ38aを有する。
【0028】前記ベルト27は、バックル44に対して
図2に示す通りの経路で巻掛され、この状態で、バック
ル44は、ベルト27の締着方向への移動のみを許し、
弛緩方向への移動を許さない。このような機能を有する
バックルは、図例のような構成の他、公知の種々の構成
のものを採用できる。
【0029】前記バックル44を介して被締着物43に
掛け渡されたベルト27は、ロール42に連続せしめら
れており、前記荷締機1は、このようなベルト27を切
断することなく、連続状態のままで締着する。
【0030】先ず、ベルト27の端部27aから被締着
物43に掛け渡されて荷締機1のリール3に至る前(図
例ではバックル44に至る前)の荷締ベルト部分27b
に、荷締機1のベルト把持装置5をセットする。即ち、
図4(B)に示すように、圧接部材28のリリースレバ
ー28aをバネ33に抗して押下すれば、鉤部38が切
欠部36から後退してガイド部材29の被係止部34b
に対する係止を解くので、該ガイド部材29は、図3
(C)のように、一端部34aをヒンジ支点として揺動
しつつ、被係止部34bを切欠部36の下部開口から下
方に脱し、該ガイド部材29とハウジング8下端との間
を開放47する。そこで、この開放部47からベルトの
前記荷締ベルト部分27bをハウジング8内に取り入れ
ることが可能である。荷締ベルト部分27bの取り入れ
後は、ガイド部材29を摘み部37を介して切欠部36
内に引上げれば良く、この引上げ時に、鉤部38の下縁
カム面をガイド部材29の被係止部34bにより押圧さ
れるので、圧接部材28はバネ33に抗して自動的に後
退した後、ガイド部材29の引上げが完了するとバネ3
3により前進してガイド部材29の被係止部34bを鉤
部38により抱持する。従って、これにより荷締ベルト
部分27bは、圧接部材28とガイド部材29により上
下から挟持される。
【0031】ベルト把持装置5をセットした後、荷締機
1をベルトの長手方向に沿って移動せしめる場合は、圧
接部材28のリリースレバー28aを押下せしめれば良
い。これにより圧接部材28は、バネ33に抗して圧接
部30をベルト上面から後退せしめるように回動し、荷
締ベルト部分27bの挟持を解除するので、ベルト27
に沿って荷締機1を移動することが可能になる。
【0032】引き続き、バックル44からロール42に
至り連続するベルト27の非荷締ベルト部分27cをリ
ール3のスリット3aに挿通せしめる。この挿通作業
は、リール3の自由端3bにおけるスリット3aの開口
3cを介して可能とされる。図示実施例において、リー
ル3におけるスリット3aの開口3cと、前記ベルト把
持装置5におけるガイド部材29の開放47とは、荷締
機1の両側方のうちの同じ側の一側に向けて配置されて
いるので、前述のように荷締ベルト部分27bをベルト
把持装置5にセットする作業と、非荷締ベルト部分27
cをリール3にセットする作業とを、迅速容易に行うこ
とができる。
【0033】前述のようなセット状態において、ハンド
ル17を握持して駆動レバー14を揺動せしめれば、非
荷締ベルト部分27cがリール3に巻回されつつバック
ル44を経由して荷締ベルト部分27bを牽引しつつ緊
張し、被締着物43を締着する。
【0034】即ち、図2において、矢印Fで示す駆動レ
バー14の往動時に、駆動爪15の駆動爪片20がラチ
ェット歯13aに噛合してラチェットホイール13を正
転せしめ、リール3を巻取り方向Wに回転する。このと
き逆転防止爪16は、バネ26に抗して揺動しつつ、逆
転防止爪片24をラチェット歯13a上で滑動せしめ
る。このリール3の巻取り回転方向は、図2において反
時計針方向とされているので、ベルト27の巻取り部2
7dを平板部6に近傍した低い姿勢で牽引し、その結
果、バックル44を持ち上げるように作用することはな
く、荷締ベルト部27bを好適に牽引できる。
【0035】駆動レバー14の揺動に際し、該レバー1
4の復動時(図2の矢印Fとは反対方向への回動時)に
は、逆転防止爪16の逆転防止爪片24がラチェット歯
13aに噛合してラチェットホイール13の逆転を阻止
しており、駆動レバー14における駆動爪15の駆動爪
片20は、ラチェット歯13a上を滑動して駆動レバー
14の復動を可能とする。
【0036】ベルト27の締着に際しては、ベルト把持
装置5が有効に作用する。即ち、前記駆動レバー14に
よりベルト27をリール3に巻取りつつ牽引するとき、
荷締ベルト部27bは、締着方向に移動し、この締着方
向の移動に追従して圧接部材28を図2に示す矢印X方
向に回動せしめる。このとき圧接部30はベルト上面か
ら後退せしめられるので、ベルト27の牽引方向への移
動を阻止しない。
【0037】ところで、リール3によるベルト27の巻
取り牽引力は、その反力として、荷締機1を図2の矢印
Z方向に位置を移動せしめるように作用する。換言する
と、荷締機1と荷締ベルト部27bとの間において、相
対的に該ベルト部27bがベルト弛緩方向と同方向Lに
向けて移動しようとすることになる。そこで、このベル
ト弛緩方向の移動Lに対しては、圧接部材28が追従し
て図2に示す矢印Y方向に回動する。これにより、圧接
部30はベルト上面に向けて前進し、滑り止め突起31
をベルト表面に食い込ませると共に、ベルト27を圧接
部30とガイド部材29との間に強く挟持する。従っ
て、ベルト27の弛緩方向への移動Lは阻止され、その
結果、荷締機1が前述した矢印Z方向に位置を移動する
ことはなく、固定されたままベルトの強力な締着を可能
とする。
【0038】このように、圧接部材28は、支軸32が
圧接部材28の偏心軸を構成し、この偏心軸32を支点
として圧接部材28をX方向に回動したとき圧接部30
をベルトから後退せしめるが、Y方向に回動したとき圧
接部30をベルトに向けて前進せしめる構成とされてい
る。
【0039】また、本考案の実施例において、前記に加
えて、鉤部38が、更に強力なベルト挟着把持のために
機能する。即ち、図5に示すように、圧接部材28が回
動して圧接部30をベルト表面に圧接する際、該圧接部
材28の回動と共に、鉤部38がガイド部材29を引き
上げるように作用する。従って、ベルトをロックする方
向への圧接部材28の回動は、荷締ベルト部27bに対
して、上からの圧接部30による押下押圧力Dと、下か
らのガイド部材29による押上押圧力Uとを作用せし
め、荷締ベルト部27bを強力に挟着し、前述したよう
な荷締機1の矢印Z方向への位置ずれ移動を阻止する。
【0040】駆動レバー14の揺動によりベルトの巻取
り部27dをリール3上に巻取り荷締が完了すると、図
6に示すように、バックル44からロール42に至るベ
ルトのうち、バックル44に可及的近傍する部分Cにお
いてベルト27を切断すれば良い。このため、該切断部
Cからロール42に至るベルトの巻取り部27d及び非
荷締ベルト部分27cは、再度荷締を行うために使用可
能である。
【0041】ベルト切断後は、リール3からベルトの巻
取り部27dを取り除くと共に、前述と同様にベルト把
持装置5の鉤部38による係止を解除してガイド部材2
9を開放47し、荷締ベルト部分27bをベルト把持装
置5から脱せしめれば良い。この際、ラチェット機構4
をフリーにすることにより、ベルトの巻取り部27dを
リール3から容易に引き出すことができる。
【0042】即ち、図3に示すように、駆動爪15を支
軸18回りに反転回動せしめ、その状態で駆動レバー1
4を復動方向Rに回動すれば、該駆動爪15のラチェッ
ト解除片21と逆転防止爪16のラチェット解除凹部2
5は、相互に嵌合する配置関係に構成されている。そこ
で、駆動レバー14を更に復動方向Rに回動せしめる
と、押下されるラチェット解除片21が前記凹部25に
嵌合した状態で逆転防止爪16をバネ26に抗して回動
せしめる。即ち、駆動レバー14の押下回動を介してラ
チェット解除片21による押下力を受けたとき、逆転防
止爪片24をラチェット歯13aから離脱する方向に回
動せしめるように、ラチェット解除凹部25が支軸22
に対して偏位して構成されている。
【0043】従って、このようにして逆転防止爪片24
をラチェット歯13aから離脱せしめた状態で、前記ベ
ルト27の非荷締ベルト部分27cを強く引っ張れば、
フリー状態とされたラチェットホイール13と共にリー
ル3が自由に回転するので、リール3上のベルト巻取り
部27dを容易に引き抜くことができる。
【0044】尚、本考案が図示実施例に限定されないこ
とは勿論である。即ち、前述の例ではバックル44によ
りベルト27の連結固定を行う構成を説明したが、この
ようなベルト固定用のバックル44に代えて、ベルト2
7の掛け渡された両端部をそれ以外の手段により連結固
定するようにしても良い。例えば、ベルト27を溶融可
能な素材により形成した場合、ベルト27の掛け渡され
た両端部を溶着することにより連結固定しても良い。
【0045】
【考案の効果】本考案によれば、ベルト27を荷に掛け
渡した状態で荷締機1を用いて締着を行うに際し、ベル
ト27を巻取り牽引するリール3の近傍において、ベル
ト把持装置5により荷締ベルト部分27bを把持し、該
把持部分において、荷締ベルト部分27bの締着方向へ
の移動は許すが、弛緩方向への移動は許さないので、荷
締ベルト部分27bの巻取り牽引力による荷締機1の位
置ずれ移動を確実に阻止し、荷締機1を所定位置に固定
した状態で強力なベルト締着を可能にするという効果が
ある。
【0046】特に、本考案によれば、ベルト把持装置5
を構成するために必要な圧接部30と鉤部38を、圧接
部材28に一体的に設けることにより、可及的に部品点
数を少数とし、装置の低コスト化に寄与できる。
【0047】また、リリースレバー28aにより圧接部
材28をリリース方向に回動せしめた状態で、ガイド部
材29の開放を行わしめる構成であるから、ベルト把持
装置5に対する荷締ベルト部分27bの挿脱作業が容易
であり、操作性に優れるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の一実施例の外観を示す斜視図である。
【図2】本考案の一実施例を一部破断して示す側面図で
ある。
【図3】本考案の一実施例におけるラチェット機構の解
除作用を一部破断して示す側面図である。
【図4】本考案に係るベルト把持装置の一実施例を示
し、(A)は圧接部材を拡大して示す斜視図、(B)は
該把持装置の解除作用を示す縦断側面図、(C)は同解
除作用を示す背面図である。
【図5】ベルト把持装置の一実施例における作用を示す
拡大縦断側面図である。
【図6】本考案の荷締機を使用した荷締方法の一態様を
示す斜視説明図である。
【図7】荷締に付随して使用するバックルの一例を示す
斜視図である。
【符号の説明】
1 荷締機 4 ラチェット機構 5 ベルト把持装置 8 ハウジング 11 側壁 27 ベルト 27b 荷締ベルト部分 28 圧接部材 28a リリースレバー 29 ガイド部材 30 圧接部 32 支軸 33 バネ 36 切欠部 38 鉤部

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ラチェット機構により回転されるリール
    によりベルトを巻取り締着する荷締機において、前記リ
    ールに至る前の荷締ベルト部分を保持するベルト把持装
    置を備え、 前記ベルト把持装置は、荷締機に一体的に設けられ且つ
    荷締ベルト部分の挿通路を形成した下部開口のハウジン
    グと、該ハウジング内で荷締ベルト部分を下方より支承
    するガイド部材と、前記荷締ベルト部分を上方から前記
    ガイド部材に向けて押圧する圧接部材とを備え、 前記圧接部材は、ハウジング内でベルト上面に接する圧
    接部とハウジング外に延設されたリリースレバーとを一
    体的に備えると共に、該圧接部をベルト上面に対して進
    退せしめるように該圧接部材をハウジングに回動自在に
    軸支する支軸を備え、 前記支軸は、荷締ベルト部分の締着方向の移動に追従し
    て圧接部材が回動したとき前記圧接部をベルト上面から
    後退せしめる一方、荷締機と荷締ベルト部分が相対的に
    ベルト弛緩方向に移動するとき、該移動に追従して圧接
    部をベルト上面に向けて前進する方向に圧接部材を回動
    せしめるように、圧接部材の偏心軸を構成して成り、 前記ガイド部材は、一端をハウジングの一方の側壁に揺
    動自在に支持されると共に、他端部をハウジングの他方
    の側壁の下方より切欠形成された切欠部に挿脱自在に挿
    入され、該切欠部に進入した状態で鉤部により下方から
    係止される被係止部を備えて成り、 前記鉤部は、圧接部材に一体的に設けられ、該圧接部材
    の回動に伴い該鉤部を切欠部に対して進退せしめ前記被
    係止部を係脱する係脱機構を構成して成ることを特徴と
    する荷締機におけるベルト把持機構。
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