JP2952783B2 - シートベルト緊張装置 - Google Patents
シートベルト緊張装置Info
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- JP2952783B2 JP2952783B2 JP2165900A JP16590090A JP2952783B2 JP 2952783 B2 JP2952783 B2 JP 2952783B2 JP 2165900 A JP2165900 A JP 2165900A JP 16590090 A JP16590090 A JP 16590090A JP 2952783 B2 JP2952783 B2 JP 2952783B2
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Description
【発明の詳細な説明】 A.発明の目的 (1) 産業上の利用分野 本発明は、主として自動車に用いられるシートベルト
緊張装置に関し、特に、シートベルトが接続されるバッ
クルの支持部材を通常の突出位置からシートベルトに緊
張力を与える引込み位置へ向って移動可能にフレームに
案内させ、この支持部材を索条を介して前記引込み位置
に向って付勢する蓄力装置をフレームを設け、さらにフ
レームには、通常は支持部材の前記突出位置で蓄力装置
をロックするが、緊急時はそのロックを解除するロック
装置と、支持部材の前記引込み位置への移動は許容する
が、それと反対方向の移動は阻止する一方向移動阻止装
置とを設けたものゝ改良に関する。
緊張装置に関し、特に、シートベルトが接続されるバッ
クルの支持部材を通常の突出位置からシートベルトに緊
張力を与える引込み位置へ向って移動可能にフレームに
案内させ、この支持部材を索条を介して前記引込み位置
に向って付勢する蓄力装置をフレームを設け、さらにフ
レームには、通常は支持部材の前記突出位置で蓄力装置
をロックするが、緊急時はそのロックを解除するロック
装置と、支持部材の前記引込み位置への移動は許容する
が、それと反対方向の移動は阻止する一方向移動阻止装
置とを設けたものゝ改良に関する。
(2) 従来の技術 かゝるシートベルトの緊張装置は、例えば、特開平1
−164651号公報第1図に開示されているように、車両の
急制動時や衝突時などの緊急時に作動してシートベルト
自体の伸びやリトラクタでの巻締りによるシートベルト
の弛みを取り除き、シートベルトの乗員に対する拘束性
を向上させることができる。また、バックルの支持部材
に索条を介して蓄力装置を接続した形式のものでは、比
較的大きな設置スペースを要する蓄力装置のレイアイト
の自由度が高く、緊張装置のスリム化を図る上に有利で
ある。
−164651号公報第1図に開示されているように、車両の
急制動時や衝突時などの緊急時に作動してシートベルト
自体の伸びやリトラクタでの巻締りによるシートベルト
の弛みを取り除き、シートベルトの乗員に対する拘束性
を向上させることができる。また、バックルの支持部材
に索条を介して蓄力装置を接続した形式のものでは、比
較的大きな設置スペースを要する蓄力装置のレイアイト
の自由度が高く、緊張装置のスリム化を図る上に有利で
ある。
(3) 発明が解決しようとする課題 しかしながら、かゝる形式の従来装置では、前記公報
第1図に示すように、通常はバックルの支持部材をシー
トベルトの弛緩位置に保持するために、ロック装置によ
り蓄力装置を直接的にロックするようにしているため、
支持部材及び蓄力装置間を連結する索条は多少とも弛緩
した状態を呈する。したがって緊張時、ロック装置が解
除されて、蓄力装置の力が索条を介してバックルに緊張
力として作用する際には、索条の弛みが取り除かれる時
間だけ、バックルへの緊張力の伝達が遅れることにな
る。
第1図に示すように、通常はバックルの支持部材をシー
トベルトの弛緩位置に保持するために、ロック装置によ
り蓄力装置を直接的にロックするようにしているため、
支持部材及び蓄力装置間を連結する索条は多少とも弛緩
した状態を呈する。したがって緊張時、ロック装置が解
除されて、蓄力装置の力が索条を介してバックルに緊張
力として作用する際には、索条の弛みが取り除かれる時
間だけ、バックルへの緊張力の伝達が遅れることにな
る。
本発明は、かゝる点に鑑みてなされたもので、緊急時
には、蓄力装置の力を時間遅れなくバックルに伝達し
て、シートベルトの乗員に対する拘束性を一層向上させ
得る前記シートベルト緊張装置を提供することを目的と
する。
には、蓄力装置の力を時間遅れなくバックルに伝達し
て、シートベルトの乗員に対する拘束性を一層向上させ
得る前記シートベルト緊張装置を提供することを目的と
する。
B.発明の構成 (1) 課題を解決するための手段 上記目的を達成するために、本発明は、フレームに枢
支されて、支持部材を突出位置で拘束する作動位置と、
支持部材を解放する非作動位置との間を回動し得る回転
ラッチと;フレームに枢支されて、回転ラッチをその作
動位置にロックするロック位置と、回転ラッチから離脱
する非ロック位置との間を回動し得るロックレバーと;
このロックレバーをそのロック位置に付勢保持し得るロ
ックばねと;フレームに枢支されて、ロック位置を占め
るロックレバーに対置される保持位置と、ロックレバー
をその非ロック位置へ移す解除位置との間を回動し得る
と共に、ロックレバーが単独でその非ロック位置へ回動
するのを許容するレリーズレバーと;このレリーズレバ
ーをその保持位置に付勢保持し得る戻しばねと、緊急状
態に応動してレリーズレバーをその解除位置へ移す重錘
と;からロック装置を構成し、通常は作動位置の回転ラ
ッチが支持部材を突出位置で拘束することにより畜力装
置の付勢力を索条に直接作用させて、該索条を支持部材
と畜力装置間で常に緊張状態に保持することを第1の特
徴とする。
支されて、支持部材を突出位置で拘束する作動位置と、
支持部材を解放する非作動位置との間を回動し得る回転
ラッチと;フレームに枢支されて、回転ラッチをその作
動位置にロックするロック位置と、回転ラッチから離脱
する非ロック位置との間を回動し得るロックレバーと;
このロックレバーをそのロック位置に付勢保持し得るロ
ックばねと;フレームに枢支されて、ロック位置を占め
るロックレバーに対置される保持位置と、ロックレバー
をその非ロック位置へ移す解除位置との間を回動し得る
と共に、ロックレバーが単独でその非ロック位置へ回動
するのを許容するレリーズレバーと;このレリーズレバ
ーをその保持位置に付勢保持し得る戻しばねと、緊急状
態に応動してレリーズレバーをその解除位置へ移す重錘
と;からロック装置を構成し、通常は作動位置の回転ラ
ッチが支持部材を突出位置で拘束することにより畜力装
置の付勢力を索条に直接作用させて、該索条を支持部材
と畜力装置間で常に緊張状態に保持することを第1の特
徴とする。
尚、本発明における「索条」とは、ワイヤ、ケーブ
ル、ベルト、ロープ等、非伸長で可撓性を有するものゝ
総称である。
ル、ベルト、ロープ等、非伸長で可撓性を有するものゝ
総称である。
また本発明は、第1の特徴に加えて、ロック位置を占
めるロックレバーと、保持位置を占めるレリーズレバー
との間に、レリーズレバーが解除位置に向って移動する
途中で詰まる間隙を設けたことを第2の特徴とする。
めるロックレバーと、保持位置を占めるレリーズレバー
との間に、レリーズレバーが解除位置に向って移動する
途中で詰まる間隙を設けたことを第2の特徴とする。
さらに本発明は、第1の特徴加えて、ロックレバーに
は、回転ラッチの係合面に係合して回転ラッチをその作
動位置に保持するローラを設けると共に、前記係合面を
ロックレバーの枢軸を中心とする円弧面に形成したこと
を第3の特徴とする。
は、回転ラッチの係合面に係合して回転ラッチをその作
動位置に保持するローラを設けると共に、前記係合面を
ロックレバーの枢軸を中心とする円弧面に形成したこと
を第3の特徴とする。
(2) 作用 第1の特徴によれば、平時、バックルの支持部材はロ
ック装置の回転ラッチにより直接的にロックされるの
で、蓄力装置の力により平時から索条に緊張状態を与え
ることができる。
ック装置の回転ラッチにより直接的にロックされるの
で、蓄力装置の力により平時から索条に緊張状態を与え
ることができる。
重錘が緊急状態を感知してレリーズレバーをその保持
位置から解除位置に向って回動させると、レリーズレバ
ーはロックレバーをその非ロック位置に向って回動させ
るが、レリーズレバーがロックレバーを非ロック位置ま
で回動させずとも、ロックレバーが回転ラッチから外れ
かゝると、ロックレバーは最早、回転ラッチに対するロ
ック機能を失うため、蓄力装置から回転ラッチに働く強
力なモーメントにより、回転ラッチはロックレバーを非
ロック位置へ押しやりながら非作動位置へ急速に回動す
る。
位置から解除位置に向って回動させると、レリーズレバ
ーはロックレバーをその非ロック位置に向って回動させ
るが、レリーズレバーがロックレバーを非ロック位置ま
で回動させずとも、ロックレバーが回転ラッチから外れ
かゝると、ロックレバーは最早、回転ラッチに対するロ
ック機能を失うため、蓄力装置から回転ラッチに働く強
力なモーメントにより、回転ラッチはロックレバーを非
ロック位置へ押しやりながら非作動位置へ急速に回動す
る。
このような回転ラッチによるロックレバーの非ロック
位置への回動は、レリーズレバーに何等干渉されること
なく行われるので、結局、回転ラッチは、レリーズレバ
ーの戻しばねの反発力や重錘の慣性力等に抵抗されずに
非作動位置へ速やかに回動することができる。
位置への回動は、レリーズレバーに何等干渉されること
なく行われるので、結局、回転ラッチは、レリーズレバ
ーの戻しばねの反発力や重錘の慣性力等に抵抗されずに
非作動位置へ速やかに回動することができる。
これに伴い回転ラッチは支持部材を解放するので、索
条が既に緊張状態であることゝ相俟って蓄力装置の力に
より支持部材を素早くフレーム内に引込み、バックルを
下降させてシートベルトに緊張力を的確に与えることが
できる。
条が既に緊張状態であることゝ相俟って蓄力装置の力に
より支持部材を素早くフレーム内に引込み、バックルを
下降させてシートベルトに緊張力を的確に与えることが
できる。
また本発明の第2の特徴によれば、緊急時、重錘がレ
リーズレバーを保持位置から解除位置へ回動させると、
レリーズレバーはロックレバーとの間隙を詰める間にロ
ックレバーに何等抵抗されることなく加速し、その間隙
を詰めたときにはロックレバーに打撃力を与えるので、
このハンマ作用によりロックレバーを、該レバーの枢支
部の摩擦抵抗やロックばねの力に抗して非ロック位置側
へ確実に回動させることができる。
リーズレバーを保持位置から解除位置へ回動させると、
レリーズレバーはロックレバーとの間隙を詰める間にロ
ックレバーに何等抵抗されることなく加速し、その間隙
を詰めたときにはロックレバーに打撃力を与えるので、
このハンマ作用によりロックレバーを、該レバーの枢支
部の摩擦抵抗やロックばねの力に抗して非ロック位置側
へ確実に回動させることができる。
さらに本発明の第3の特徴によれば、平時、蓄力装置
から索条を介して回転ラッチに働くモーメントは、ロッ
クレバーに単純な引張力または圧縮力として作用する。
したがってロックレバーのロックばねのセット荷重は、
振動等の外乱に影響されずにロックレバーをロック位置
に単に保持するだけの比較的小さい値に設定し得る。こ
のことは、緊急時、レリーズレバーがロックレバーを非
ロック位置側に回動するときの抵抗が比較的小さいこと
を意味する。
から索条を介して回転ラッチに働くモーメントは、ロッ
クレバーに単純な引張力または圧縮力として作用する。
したがってロックレバーのロックばねのセット荷重は、
振動等の外乱に影響されずにロックレバーをロック位置
に単に保持するだけの比較的小さい値に設定し得る。こ
のことは、緊急時、レリーズレバーがロックレバーを非
ロック位置側に回動するときの抵抗が比較的小さいこと
を意味する。
(3) 実施例 以下、図面により本発明の一実施例について説明す
る。
る。
先ず第1図及び第2図において、シートベルトの接続
金具を接続するためのバックル1は支持部材としての支
持杆2の上端に固着される。支持杆2は、下部でU字状
に折返した金属製ケーブル3及び、このケーブル3を被
覆する合成樹脂製チューブ4を主要素として可撓式に構
成される。そしてケーブル3の下部の折返部に円形のケ
ーブル端子5が嵌込まれ、これに支持プレート6がかし
め結合される。
金具を接続するためのバックル1は支持部材としての支
持杆2の上端に固着される。支持杆2は、下部でU字状
に折返した金属製ケーブル3及び、このケーブル3を被
覆する合成樹脂製チューブ4を主要素として可撓式に構
成される。そしてケーブル3の下部の折返部に円形のケ
ーブル端子5が嵌込まれ、これに支持プレート6がかし
め結合される。
支持プレート6は、第2A図ないし第4図に示すよう
に、前後両側と下側に起立壁6a,6b,6cを備えており、左
右の起立壁6a,6bは、ケーブル端子5と協働してケーブ
ル3を挟止するよに上端を絞られ、下側の起立壁6cには
索条としてのワイヤ7の上部端子7aが接続される。
に、前後両側と下側に起立壁6a,6b,6cを備えており、左
右の起立壁6a,6bは、ケーブル端子5と協働してケーブ
ル3を挟止するよに上端を絞られ、下側の起立壁6cには
索条としてのワイヤ7の上部端子7aが接続される。
支持プレート6は鞘状のフレーム8に昇降可能に挿入
され、支持プレート6が下降すると、支持杆2がフレー
ム8内に引き込まれ、バックル1に接続されたシートベ
ルトが緊張するようになっている。
され、支持プレート6が下降すると、支持杆2がフレー
ム8内に引き込まれ、バックル1に接続されたシートベ
ルトが緊張するようになっている。
上記支持プレート6の昇降を案内するために、ケーブ
ル端子5の一側面から突出した係合ピン9がフレーム8
の一側壁に形成された上下に長いガイド溝10に摺動自在
に係合される。
ル端子5の一側面から突出した係合ピン9がフレーム8
の一側壁に形成された上下に長いガイド溝10に摺動自在
に係合される。
フレーム8はチャンネル状のフレーム本体8aと、この
フレーム本体8aの解放側面を閉じる側板8bとに分割され
ており、フレーム本体8aに突設された複数の連結突起1
1,11…を側板8bに貫通してかしめることにより両者8a,8
bは互いに結着される。
フレーム本体8aの解放側面を閉じる側板8bとに分割され
ており、フレーム本体8aに突設された複数の連結突起1
1,11…を側板8bに貫通してかしめることにより両者8a,8
bは互いに結着される。
再び第1図及び第2図において、フレーム本体8aの下
部には、前後一対の取付鍔12,13が一体に設けられてお
り、これら取付鍔12,13のボルト孔14,14に挿通されるボ
ルト15,15によってフレーム8は車内のシートまたは床
板のアンカ部に固着される。
部には、前後一対の取付鍔12,13が一体に設けられてお
り、これら取付鍔12,13のボルト孔14,14に挿通されるボ
ルト15,15によってフレーム8は車内のシートまたは床
板のアンカ部に固着される。
フレーム8には、それを覆う合成樹脂製のカバー16が
取付けられる。
取付けられる。
第1図,第2図及び第5図において、フレーム8の鞘
状の下部にはガイドプーリ17が、また後部の取付鍔13に
はドライブプーリ18がそれぞれ軸支され、前記支持プレ
ート6に接続したワイヤ7がガイドプーリ17を経由して
ドライブプーリ18に下部端子7bを接続されると共に、こ
のドライブプーリ18に数回巻装される。
状の下部にはガイドプーリ17が、また後部の取付鍔13に
はドライブプーリ18がそれぞれ軸支され、前記支持プレ
ート6に接続したワイヤ7がガイドプーリ17を経由して
ドライブプーリ18に下部端子7bを接続されると共に、こ
のドライブプーリ18に数回巻装される。
ドライブプーリ18はプーリ軸18aを一体に備えてお
り、このプーリ軸18aは後部の取付鍔13に穿設された軸
孔19と、取付鍔13に付設されたカップ状ばねケース20の
ボス20aとにより両端部を回転自在に支承される。
り、このプーリ軸18aは後部の取付鍔13に穿設された軸
孔19と、取付鍔13に付設されたカップ状ばねケース20の
ボス20aとにより両端部を回転自在に支承される。
ばねケース20には、プーリ軸18aを囲繞するゼンマイ
ばね21が収納されていて、その内端はプーリ軸18aに、
また外端はばねケース20にそれぞれ係止される。このゼ
ンマイばね21は、ドライブプーリ1がワイヤ7を巻取る
方向、即ち支持杆2を下降させる方向に力を発揮し得る
ように蓄力される。而して、ドライブプーリ18、ゼンマ
イばね21及びばねケース20により蓄力装置22が構成され
る。
ばね21が収納されていて、その内端はプーリ軸18aに、
また外端はばねケース20にそれぞれ係止される。このゼ
ンマイばね21は、ドライブプーリ1がワイヤ7を巻取る
方向、即ち支持杆2を下降させる方向に力を発揮し得る
ように蓄力される。而して、ドライブプーリ18、ゼンマ
イばね21及びばねケース20により蓄力装置22が構成され
る。
第2図ないし第4図において、支持プレート6及びフ
レーム本体8a間には、支持プレート6の下降は許容する
が、上昇は阻止する一方向移動阻止装置23が設けられ
る。この装置23は、支持プレート6に枢支される揺動爪
24と、フレーム本体8aに縦列して形成される多数の係止
歯25,25…と、これら係止歯との係合方向に揺動爪24を
付勢するばね26とから構成される。
レーム本体8a間には、支持プレート6の下降は許容する
が、上昇は阻止する一方向移動阻止装置23が設けられ
る。この装置23は、支持プレート6に枢支される揺動爪
24と、フレーム本体8aに縦列して形成される多数の係止
歯25,25…と、これら係止歯との係合方向に揺動爪24を
付勢するばね26とから構成される。
第2A図に明示するように、揺動爪24は、略鉛直方向に
延びる幅広の爪部24aと、この爪部24a下端から屈曲して
略水平方向に延びる突子24bとからなっており、爪部24a
の下端は支持プレート6の段部27に揺動自在に支承さ
れ、突子24bは支持プレート6の透孔28を貫通し、更に
前記ガイド溝10を貫通するまで延びている。こうして揺
動爪24は、枢軸を用いずに支持プレート6に枢支され
る。
延びる幅広の爪部24aと、この爪部24a下端から屈曲して
略水平方向に延びる突子24bとからなっており、爪部24a
の下端は支持プレート6の段部27に揺動自在に支承さ
れ、突子24bは支持プレート6の透孔28を貫通し、更に
前記ガイド溝10を貫通するまで延びている。こうして揺
動爪24は、枢軸を用いずに支持プレート6に枢支され
る。
ばね26は、前記ケーブル端子5にあけられた有底孔29
に受容されて爪部24aを係止歯25,25…との係合方向へ付
勢する。而して、前記ガイド溝10外へ突出した突子24b
を人為的に押し下げることにより、ばね26の力に抗して
爪部24aを係止歯25,25…から離脱させることができる。
に受容されて爪部24aを係止歯25,25…との係合方向へ付
勢する。而して、前記ガイド溝10外へ突出した突子24b
を人為的に押し下げることにより、ばね26の力に抗して
爪部24aを係止歯25,25…から離脱させることができる。
前記カバー16にはガイド溝10に対応する部分で作業窓
30が設けられ、この作業窓30を通して突子24bの上記操
作が行われるようになっている。作業窓30は通常、蓋31
によって閉鎖されている。
30が設けられ、この作業窓30を通して突子24bの上記操
作が行われるようになっている。作業窓30は通常、蓋31
によって閉鎖されている。
前記係止歯25,25…は、フレーム8の側壁を部分的に
切起こすことにより、歯先を下向きにした鋸歯状に形成
される。したがって、各係止歯25の歯先に揺動爪24の爪
部24aが当接すると、支持プレート6の上昇が阻止さ
れ、各係止歯25の斜面を揺動爪24が滑ることにより支持
プレート6の下降が許容される。
切起こすことにより、歯先を下向きにした鋸歯状に形成
される。したがって、各係止歯25の歯先に揺動爪24の爪
部24aが当接すると、支持プレート6の上昇が阻止さ
れ、各係止歯25の斜面を揺動爪24が滑ることにより支持
プレート6の下降が許容される。
第6図において支持プレート6及びフレーム8間に
は、平時な支持プレート6を上昇限にロックするが、急
制動時や衝突時などの緊急時に上記ロックを解除するロ
ック装置32が設けられる。この装置32は、回転ラッチ3
3、ロックレバー34、ロックばね35、レリーズレバー3
6、重錘37及び戻しばね38から構成される。
は、平時な支持プレート6を上昇限にロックするが、急
制動時や衝突時などの緊急時に上記ロックを解除するロ
ック装置32が設けられる。この装置32は、回転ラッチ3
3、ロックレバー34、ロックばね35、レリーズレバー3
6、重錘37及び戻しばね38から構成される。
回転ラッチ33は、上部の短腕40及び下部の長腕41を有
してベルクランク状に形成され、そして枢軸39によって
フレーム8の側板8bの外面に揺動自在に枢支されてい
る。また短腕40は、長い上部腕40a及び短い下部腕40bを
有して二股状に形成され、回転ラッチ33の作動位置Aで
上,下部腕40a,40bにより前記係合ピン9を離脱可能に
保持するようになっている。係合ピン9を解放する回転
ラッチ33の非作動位置Bは、フレーム8に形成されたス
トッパ42により規制される。
してベルクランク状に形成され、そして枢軸39によって
フレーム8の側板8bの外面に揺動自在に枢支されてい
る。また短腕40は、長い上部腕40a及び短い下部腕40bを
有して二股状に形成され、回転ラッチ33の作動位置Aで
上,下部腕40a,40bにより前記係合ピン9を離脱可能に
保持するようになっている。係合ピン9を解放する回転
ラッチ33の非作動位置Bは、フレーム8に形成されたス
トッパ42により規制される。
一方、長腕41は、その下端部に前方へ突出する上下一
対の係合突起43,44を備え、またその下端面はカム面41a
になっている。
対の係合突起43,44を備え、またその下端面はカム面41a
になっている。
ロックレバー34は、回転ラッチ33の下方で枢軸45によ
り側板8b外面に揺動自在に枢支されると共に前記長腕41
を挟んで対向する一対のレバープレート46,46と、両レ
バープレート46,46を互いに一体に連結するピン47と、
両レバープレート46,46間でこのピン47に嵌装されたボ
ールベアリング付ローラ48とからなっている。このよう
な構成のロックレバー34は剛性が高く、しかも2点で支
持されるピン47の支持剛性も高いので、大きな外力を受
けても、このピン47に支承されたローラ48は常に適正な
姿勢を持ち続けることができる。
り側板8b外面に揺動自在に枢支されると共に前記長腕41
を挟んで対向する一対のレバープレート46,46と、両レ
バープレート46,46を互いに一体に連結するピン47と、
両レバープレート46,46間でこのピン47に嵌装されたボ
ールベアリング付ローラ48とからなっている。このよう
な構成のロックレバー34は剛性が高く、しかも2点で支
持されるピン47の支持剛性も高いので、大きな外力を受
けても、このピン47に支承されたローラ48は常に適正な
姿勢を持ち続けることができる。
ローラ48は、回転ラッチ33の係合突起43,44間に離脱
可能に係合するようになっている。而して、下部の係合
突起44の係合面44aは、回転ラッチ33が所定の作動位置
Aにあるとき枢軸45を中心とした円弧面に形成されてい
る。尚、図示例では、ロックレバー34の枢軸45は、上記
係合面44aから、回転ラッチ33の非作動位置Bへの回転
方向と反対側へ離れて配置される。
可能に係合するようになっている。而して、下部の係合
突起44の係合面44aは、回転ラッチ33が所定の作動位置
Aにあるとき枢軸45を中心とした円弧面に形成されてい
る。尚、図示例では、ロックレバー34の枢軸45は、上記
係合面44aから、回転ラッチ33の非作動位置Bへの回転
方向と反対側へ離れて配置される。
また、ローラ48と回転ラッチ33との係合の適正化のた
めに、第12図に示すように、ローラ48の両端に回転ラッ
チ33を挟むフランジ48aを付すことは有益である。
めに、第12図に示すように、ローラ48の両端に回転ラッ
チ33を挟むフランジ48aを付すことは有益である。
第7図及び第9図に示すように、前記ピン47は一方の
レバープレート46から長く突出させていて、フレーム8
の側板8bに設けられた切欠50内に突入している。この切
欠50は、その上下両端壁で上記ピン47を受止めることに
よりロックレバー34のロック位置C及び非ロック位置D
を規制するものであり、ロックレバー34のロック位置C
では、前記ローラ48が前記両係合突起43,44間に係合し
て回転ラッチ33を作動位置Aに保持し、またロッレバー
34が非ロック位置Dにくると、ローラ48が両係合突起4
3,44から離脱するようになっている。
レバープレート46から長く突出させていて、フレーム8
の側板8bに設けられた切欠50内に突入している。この切
欠50は、その上下両端壁で上記ピン47を受止めることに
よりロックレバー34のロック位置C及び非ロック位置D
を規制するものであり、ロックレバー34のロック位置C
では、前記ローラ48が前記両係合突起43,44間に係合し
て回転ラッチ33を作動位置Aに保持し、またロッレバー
34が非ロック位置Dにくると、ローラ48が両係合突起4
3,44から離脱するようになっている。
このロックレバー34は通常、ロックばね35によりロッ
ク位置Cに付勢保持される。
ク位置Cに付勢保持される。
レリーズレバー36は、フレーム8の前面に突設された
ブラケット51に枢軸52で揺動自在に枢支される。該レバ
ー36は前記ピン47の、レバープレート46外へ突出した部
分の側面に対向する水平腕36aと、この水平腕36aの基端
から下方に延びる垂直腕36bとからベルクランク形に形
成されており、その垂直腕36bの下端に円柱状の重錘37
が軸支される。
ブラケット51に枢軸52で揺動自在に枢支される。該レバ
ー36は前記ピン47の、レバープレート46外へ突出した部
分の側面に対向する水平腕36aと、この水平腕36aの基端
から下方に延びる垂直腕36bとからベルクランク形に形
成されており、その垂直腕36bの下端に円柱状の重錘37
が軸支される。
ブラケット51には、重錘37を受止めてレリーズレバー
36の保持位置F及び解除位置Fを規制する一対のストッ
パ53,54が設けられており、レリーズレバー36の保持位
置Eでは、水平腕36aが前記ピン47の周面に一定の間隙
l(第6A図参照)を存して対向し、解除位置Fでは水平
腕36aがピン47を介してロックレバー34を非ロック位置
Dへ回動させるようになっている。
36の保持位置F及び解除位置Fを規制する一対のストッ
パ53,54が設けられており、レリーズレバー36の保持位
置Eでは、水平腕36aが前記ピン47の周面に一定の間隙
l(第6A図参照)を存して対向し、解除位置Fでは水平
腕36aがピン47を介してロックレバー34を非ロック位置
Dへ回動させるようになっている。
レリーズレバー36は通常、戻しばね38によって保持位
置Fに付勢保持される。
置Fに付勢保持される。
尚、第1図中、55は支持プレート6の下限を規制する
ためにフレーム8に形成されたストッパである。
ためにフレーム8に形成されたストッパである。
次に、主として第1図、第10図及び第11図によりこの
実施例の作用につて説明する。
実施例の作用につて説明する。
第1図はバックル1の支持杆2が上昇限まで引上げら
れた平時の状態を示す。この状態では、レリーズレバー
36は戻しばね38により保持位置Eに保持される。またロ
ックレバー34がロックばね35によりロック位置Cに保持
され、これに伴いロックレバー34のローラ48が回転ラッ
チ33の係合突起43,44間に係合して回転ラッチ33を作動
位置Aに保持する。この回転ラッチ33は、短腕40の上,
下部腕40a,40b間に係合ピン9を保持して支持杆2を上
昇限でロックしている。
れた平時の状態を示す。この状態では、レリーズレバー
36は戻しばね38により保持位置Eに保持される。またロ
ックレバー34がロックばね35によりロック位置Cに保持
され、これに伴いロックレバー34のローラ48が回転ラッ
チ33の係合突起43,44間に係合して回転ラッチ33を作動
位置Aに保持する。この回転ラッチ33は、短腕40の上,
下部腕40a,40b間に係合ピン9を保持して支持杆2を上
昇限でロックしている。
したがって、支持プレート6に接続したワイヤ7に
は、ゼンマイばね21によるドライブプーリ18の駆動力に
よって緊張状態が与えられている。
は、ゼンマイばね21によるドライブプーリ18の駆動力に
よって緊張状態が与えられている。
この場合、第1図において、回転ラッチ33には、ゼン
マイばね21の力に起因して係合ピン9から短腕40に時計
方向のモーメントが作用するが、このモーメントにより
長腕41の係合面44aからロックレバー34のローラ48に加
わる押圧力は、上記係合面44aが前述のように枢軸45を
中心とする円弧面であるため、ロックレバー34に対して
は、枢軸45及びローラ48の中心を通る直線を作用線とし
た単純な引張力として働き、その力は枢軸45により受止
められる。したがってロックばね35のセット荷重は、振
動等の外乱に影響されずにロックレバー34をロック位置
Cに単に保持するだけの比較的小さい値に設定が可能と
なる。
マイばね21の力に起因して係合ピン9から短腕40に時計
方向のモーメントが作用するが、このモーメントにより
長腕41の係合面44aからロックレバー34のローラ48に加
わる押圧力は、上記係合面44aが前述のように枢軸45を
中心とする円弧面であるため、ロックレバー34に対して
は、枢軸45及びローラ48の中心を通る直線を作用線とし
た単純な引張力として働き、その力は枢軸45により受止
められる。したがってロックばね35のセット荷重は、振
動等の外乱に影響されずにロックレバー34をロック位置
Cに単に保持するだけの比較的小さい値に設定が可能と
なる。
また回転ラッチ33の短腕40及び長腕41のレバー比によ
り、回転ラッチ33からロックレバー34に働く前記引張力
を極力小さく抑えて、枢軸45の荷重負担を軽減すること
ができる。
り、回転ラッチ33からロックレバー34に働く前記引張力
を極力小さく抑えて、枢軸45の荷重負担を軽減すること
ができる。
このような状態において、乗員がシートベルトを装着
すべく、リトラクタから引き出したシートベルトの接続
金具をバックル1に挿入、接続しても、支持杆2は上昇
限位置を保っている。
すべく、リトラクタから引き出したシートベルトの接続
金具をバックル1に挿入、接続しても、支持杆2は上昇
限位置を保っている。
車両の運転中、急制動または衝突事故により、車両に
一定値以上の減速度が発生すると、重錘37がそれを感知
してレリーズレバー36を戻しばね38の力に抗して解除位
置Fに向って回動させる。
一定値以上の減速度が発生すると、重錘37がそれを感知
してレリーズレバー36を戻しばね38の力に抗して解除位
置Fに向って回動させる。
このレリーズレバー36の水平腕36aとロックレバー34
のピン47との間には投書、間隙lが設けられているの
で、この間隙を詰める間に、ロックレバー34に何等抵
抗されることなくレリーズレバー36の回動が加速され
る。したがって水平腕36aはピン47に当ったとき比較的
大きな打撃力を及ぼすので、このハンマ作用によりロッ
クレバー34は、その枢軸45周りに存する摩擦抵抗やロッ
クばね35の力に抗して非ロック位置Dへ確実に回動さ
れ、ローラ48が下部係合突起44の係合面44aからスムー
ズに転り出す。
のピン47との間には投書、間隙lが設けられているの
で、この間隙を詰める間に、ロックレバー34に何等抵
抗されることなくレリーズレバー36の回動が加速され
る。したがって水平腕36aはピン47に当ったとき比較的
大きな打撃力を及ぼすので、このハンマ作用によりロッ
クレバー34は、その枢軸45周りに存する摩擦抵抗やロッ
クばね35の力に抗して非ロック位置Dへ確実に回動さ
れ、ローラ48が下部係合突起44の係合面44aからスムー
ズに転り出す。
そして、ローラ48が係合面44aから外れかゝると、ロ
ックレバー34は最早、回転ラッチ33に対するロック機能
を失うため、ゼンマイばね21からワイヤ7を介して回転
ラッチ33に働く強力なモーメントにより、回転ラッチ33
は第10図に示すようにロックレバー34を非ロック位置D
へ押しやりながら非作動位置Bへ向って急速に回動す
る。
ックレバー34は最早、回転ラッチ33に対するロック機能
を失うため、ゼンマイばね21からワイヤ7を介して回転
ラッチ33に働く強力なモーメントにより、回転ラッチ33
は第10図に示すようにロックレバー34を非ロック位置D
へ押しやりながら非作動位置Bへ向って急速に回動す
る。
ところで、このような回転ラッチ33によるロックレバ
ー34の非ロック位置Dへの回動は、ローラ38をレリーズ
レバー36から離間させるので、回転ラッチ33はレリーズ
レバー36の戻しばね38の反発力や重錘37の慣性力等に何
等抵抗されることなく、非作動位置Bへ速やかに回動す
ることができる。
ー34の非ロック位置Dへの回動は、ローラ38をレリーズ
レバー36から離間させるので、回転ラッチ33はレリーズ
レバー36の戻しばね38の反発力や重錘37の慣性力等に何
等抵抗されることなく、非作動位置Bへ速やかに回動す
ることができる。
このことから、レリーズレバー36の保持位置E及び解
除位置F間の回動角は、レリーズレバー36がロックレバ
ー34を、ローラ48が係合面44aから外れかゝるところま
で回動させるだけの最小限の角度に設定してもよいこと
が理解されよう。
除位置F間の回動角は、レリーズレバー36がロックレバ
ー34を、ローラ48が係合面44aから外れかゝるところま
で回動させるだけの最小限の角度に設定してもよいこと
が理解されよう。
回転ラッチ33が非作動位置Bまで回動すると、ゼンマ
イばね21のエネルギーが一気に放出され、ドライブプー
リ18が急速にワイヤ7を巻込むことにより支持杆2をフ
レーム8内に引込み、バックル1を急速に下降させる。
同時に、係合ピン9は回転ラッチ33を非作動位置Bへ回
動させながら、その短腕40から離脱する。
イばね21のエネルギーが一気に放出され、ドライブプー
リ18が急速にワイヤ7を巻込むことにより支持杆2をフ
レーム8内に引込み、バックル1を急速に下降させる。
同時に、係合ピン9は回転ラッチ33を非作動位置Bへ回
動させながら、その短腕40から離脱する。
この場合、ワイヤ7は、回転ラッチ33が作動位置Aに
あるときから緊張状態にされているので、ドライブプー
リ18の支持杆2への駆動力の伝達に時間遅れは生せず、
バックル1を素早く下降させることができる。
あるときから緊張状態にされているので、ドライブプー
リ18の支持杆2への駆動力の伝達に時間遅れは生せず、
バックル1を素早く下降させることができる。
一方、図示しないリトラクタでは、公知の作用により
ロック状態となってシートベルトの引出しを阻止するの
で、バックル1の上記下降によりシートベルトに緊張力
が与えられる。
ロック状態となってシートベルトの引出しを阻止するの
で、バックル1の上記下降によりシートベルトに緊張力
が与えられる。
かくして、シートベルト自体の伸びやリトラクタでの
巻締りによるシートベルトの弛みが即座に取り除かれ、
シートベルトから乗員に対して拘束力が的確に発揮され
る。
巻締りによるシートベルトの弛みが即座に取り除かれ、
シートベルトから乗員に対して拘束力が的確に発揮され
る。
支持プレート6の下降の際、一方向移動阻止装置23に
おいては、揺動爪24は各係止歯25の斜面を滑りながら支
持プレート6と共に下降するが、次いでシートベルトに
乗員の前方移動荷重が加わることにより、バックル1が
引き上げられようとすると、揺動爪24はそのとき対向す
る係止歯25の歯先に係合してバックル1の引き上げを拘
束し、シートベルトの緊張状態を維持することができ
る。
おいては、揺動爪24は各係止歯25の斜面を滑りながら支
持プレート6と共に下降するが、次いでシートベルトに
乗員の前方移動荷重が加わることにより、バックル1が
引き上げられようとすると、揺動爪24はそのとき対向す
る係止歯25の歯先に係合してバックル1の引き上げを拘
束し、シートベルトの緊張状態を維持することができ
る。
車両から減速度が無くなると、第11図に示すように、
レリーズレバー36は戻しばね38の力により保持位置Eに
復帰し、これに伴いロックレバー34は、回転ラッチ33を
非作動位置Bに残したまゝロックばね35の力によりロッ
ク位置Cに復帰する。
レリーズレバー36は戻しばね38の力により保持位置Eに
復帰し、これに伴いロックレバー34は、回転ラッチ33を
非作動位置Bに残したまゝロックばね35の力によりロッ
ク位置Cに復帰する。
バックル1を再度、上昇限まで引き上げる場合には、
蓋31を外してカバー16の作業窓30からドライバ等の適当
な工具で揺動爪24の突子24bを押して同爪部24aを係止歯
25,25…から離脱させ、この状態でバックル1を引き上
げる。その間、支持プレート6によってワイヤ7が引き
上げられるので、ワイヤ7はドライブプーリ18から引き
出されつゝ、該プーリ18を回転させ、ゼンマイばね21に
再び蓄力させる。一方、支持プレート6と共に上昇する
係合ピン9は回転ラッチ33の短腕40の上部腕40aを押上
げて回転ラッチ33を第11図で反時計方向へ回動させなが
ら短腕40の上,下部腕40a,40b間に係合し、回転ラッチ3
3は当初の作動位置Aに達する。この間に、長腕41先端
のカム面41aがロックばね35の力に抗してロックレバー3
4のローラ48を一旦押下げ、上記カム面41aがローラ48を
通過すると、ロックばね35の力でローラ48が長腕41の係
合突起43,44間に係合し、回転ラッチ33を当初の作動位
置Aに保持するようになる。
蓋31を外してカバー16の作業窓30からドライバ等の適当
な工具で揺動爪24の突子24bを押して同爪部24aを係止歯
25,25…から離脱させ、この状態でバックル1を引き上
げる。その間、支持プレート6によってワイヤ7が引き
上げられるので、ワイヤ7はドライブプーリ18から引き
出されつゝ、該プーリ18を回転させ、ゼンマイばね21に
再び蓄力させる。一方、支持プレート6と共に上昇する
係合ピン9は回転ラッチ33の短腕40の上部腕40aを押上
げて回転ラッチ33を第11図で反時計方向へ回動させなが
ら短腕40の上,下部腕40a,40b間に係合し、回転ラッチ3
3は当初の作動位置Aに達する。この間に、長腕41先端
のカム面41aがロックばね35の力に抗してロックレバー3
4のローラ48を一旦押下げ、上記カム面41aがローラ48を
通過すると、ロックばね35の力でローラ48が長腕41の係
合突起43,44間に係合し、回転ラッチ33を当初の作動位
置Aに保持するようになる。
尚、本発明においては、ロックレバー34の枢軸45を上
記実施例とは反対に、ローラ48から回転ラッチ33の非作
動位置Bへの回動方向へ離れて配置してもよく、この場
合も回転ラッチ33の係合面44aは上記枢軸45を中心とす
る円弧面に形成される。このようにすると、平時、ゼン
マイばね21から回転ラッチ33に働くモーメントをロック
レバー34は単純な圧縮力として受止めることができる。
記実施例とは反対に、ローラ48から回転ラッチ33の非作
動位置Bへの回動方向へ離れて配置してもよく、この場
合も回転ラッチ33の係合面44aは上記枢軸45を中心とす
る円弧面に形成される。このようにすると、平時、ゼン
マイばね21から回転ラッチ33に働くモーメントをロック
レバー34は単純な圧縮力として受止めることができる。
C.発明の効果 以上のように本発明の第1の特徴によれば、緊急時、
レリーズレバーがロックレバーを、ロックレバーが回転
ラッチから外れかゝるところまで回動させれば、蓄力装
置から索条及び支持部材を介して回転ラッチに働く強力
なモーメントにより、回転ラッチはロックレバーのみを
押しやりながら非作動位置へ回動するので、回転ラッチ
には、レリーズレバーの戻しばねの反発力や重錘の慣性
力等の抵抗が加わらず、回転ラッチの緊急応答性を高め
ることができる。しかも知時部材と畜力装置間を接続す
る索条は、平時より蓄力装置の大きな付勢力で常に緊張
状態に保持されているから、回転ラッチが支持部材を解
放した時には、それ以前より緊張状態にある索条を介し
て畜力装置の付勢力が支持部材に即座に伝達されて支持
部材をフレーム内に迅速に引き込むことができ、従って
従来構造のように索条の弛みに因り蓄力装置から支持部
材への付勢力伝達が遅れるのを確実に回避することがで
きるため、バックルに接続されたシートベルトを迅速に
緊張させ、乗員に対する拘束性向上に寄与することがで
きる。
レリーズレバーがロックレバーを、ロックレバーが回転
ラッチから外れかゝるところまで回動させれば、蓄力装
置から索条及び支持部材を介して回転ラッチに働く強力
なモーメントにより、回転ラッチはロックレバーのみを
押しやりながら非作動位置へ回動するので、回転ラッチ
には、レリーズレバーの戻しばねの反発力や重錘の慣性
力等の抵抗が加わらず、回転ラッチの緊急応答性を高め
ることができる。しかも知時部材と畜力装置間を接続す
る索条は、平時より蓄力装置の大きな付勢力で常に緊張
状態に保持されているから、回転ラッチが支持部材を解
放した時には、それ以前より緊張状態にある索条を介し
て畜力装置の付勢力が支持部材に即座に伝達されて支持
部材をフレーム内に迅速に引き込むことができ、従って
従来構造のように索条の弛みに因り蓄力装置から支持部
材への付勢力伝達が遅れるのを確実に回避することがで
きるため、バックルに接続されたシートベルトを迅速に
緊張させ、乗員に対する拘束性向上に寄与することがで
きる。
また、本発明の第2の特徴によれば、緊急時、レリー
ズレバーのロックレバーに対するハンマ作用により、各
部の摩擦抵抗に影響されることなくロックレバーを非作
動位置に向って確実に回動させることができ、信頼性の
向上に寄与し得る。
ズレバーのロックレバーに対するハンマ作用により、各
部の摩擦抵抗に影響されることなくロックレバーを非作
動位置に向って確実に回動させることができ、信頼性の
向上に寄与し得る。
さらに、本発明の第3の特徴によれば、平時、ロック
レバーは、蓄力装置から回転ラッチに加わるモーメント
を単純な引張力または圧縮力として受止めるので、セッ
ト荷重が比較的小さいロックばねによってロックレバー
をロック位置に保持することが可能となり、ロックレバ
ーの緊急応答性の向上に寄与し得る。
レバーは、蓄力装置から回転ラッチに加わるモーメント
を単純な引張力または圧縮力として受止めるので、セッ
ト荷重が比較的小さいロックばねによってロックレバー
をロック位置に保持することが可能となり、ロックレバ
ーの緊急応答性の向上に寄与し得る。
図面は本発明の一実施例を示すもので、第1図は自動車
用シートベルト緊張装置の一部を破断した側面図、第2
図は第1図のII−II線断面図、第2A図は第2図の要部の
分解斜視図、第3図は第2図のIII−III線拡大断面図、
第4図及び第5図は第1図のIV−IV線及びV−V線拡大
断面図、第6図は第1図の要部拡大図、第6A図はロック
レバー及びレリーズレバーの関係を示す側面図、第7図
は第6図におけるフレームの部分側面図、第8図及び第
9図は第6図のVIII−VIII線及びIX−IX線断面図、第10
図及び第11図は作用説明図、第12図はロックレバーのロ
ーラの変形例を示す、第9図と同様の断面図である。 A,B……回転ラッチの作動,非作動装置、C,D……ロック
部材のロック,非ロック位置、E,F……レリーズレバー
の保持,解除位置 1……バックル、2……支持部材としての支持杆、7…
…索条としてのワイヤ、8……フレーム、9……係合ピ
ン、17……ガイドプーリ、18……ドライブプーリ、21…
…ゼンマイばね、22……蓄力装置、23……一方向移動阻
止装置、24……揺動爪、25……係止歯、32……ロック装
置、33……回転ラッチ、34……ロックレバー、35……ロ
ックばね、36……レリーズレバー、37……重錘、38……
戻しばね、39……回転ラッチの枢軸、44……係合突起、
44a……円弧面、45……ロックレバーの枢軸、47……ピ
ン、48……ローラ、52……レリーズレバーの枢軸
用シートベルト緊張装置の一部を破断した側面図、第2
図は第1図のII−II線断面図、第2A図は第2図の要部の
分解斜視図、第3図は第2図のIII−III線拡大断面図、
第4図及び第5図は第1図のIV−IV線及びV−V線拡大
断面図、第6図は第1図の要部拡大図、第6A図はロック
レバー及びレリーズレバーの関係を示す側面図、第7図
は第6図におけるフレームの部分側面図、第8図及び第
9図は第6図のVIII−VIII線及びIX−IX線断面図、第10
図及び第11図は作用説明図、第12図はロックレバーのロ
ーラの変形例を示す、第9図と同様の断面図である。 A,B……回転ラッチの作動,非作動装置、C,D……ロック
部材のロック,非ロック位置、E,F……レリーズレバー
の保持,解除位置 1……バックル、2……支持部材としての支持杆、7…
…索条としてのワイヤ、8……フレーム、9……係合ピ
ン、17……ガイドプーリ、18……ドライブプーリ、21…
…ゼンマイばね、22……蓄力装置、23……一方向移動阻
止装置、24……揺動爪、25……係止歯、32……ロック装
置、33……回転ラッチ、34……ロックレバー、35……ロ
ックばね、36……レリーズレバー、37……重錘、38……
戻しばね、39……回転ラッチの枢軸、44……係合突起、
44a……円弧面、45……ロックレバーの枢軸、47……ピ
ン、48……ローラ、52……レリーズレバーの枢軸
Claims (3)
- 【請求項1】シートベルトが接続されるバックル(1)
の支持部材(2)を通常の突出位置からシートベルトに
緊張力を与える引込み位置へ向って移動可能にフレーム
(8)に案内させ、この支持部材(2)を索条(7)を
介して前記引込み位置に向って付勢する蓄力装置(22)
をフレーム(8)に設け、さらにフレーム(8)には、
通常は支持部材(2)の前記突出位置で蓄力装置(22)
をロックするが、緊急時はそのロックを解除するロック
装置(32)と、支持部材(2)の前記引込み位置への移
動は許容するが、それと反対方向の移動は阻止する一方
向移動阻止装置(23)とを設けた、シートベルト緊張装
置において、 フレーム(8)に枢支されて、支持部材(2)を突出位
置で拘束する作動位置(A)と、支持部材(2)を解放
する非作動位置(B)との間を回動し得る回転ラッチ
(33)と;フレーム(8)に枢支されて、回転ラッチ
(33)をその作動位置(A)にロックするロック位置
(C)と、回転ラッチ(33)から離脱する非ロック位置
(D)との間を回動し得るロックレバー(34)と;この
ロックレバー(34)をそのロック位置(C)に付勢保持
し得るロックばね(35)と;フレーム(8)に枢支され
て、ロック位置(C)を占めるロックレバー(34)に対
置される保持位置(E)と、ロックレバー(34)をその
非ロック位置(D)へ移す解除位置(F)との間を回動
し得ると共に、ロックレバー(34)が単独でその非ロッ
ク位置(D)へ回動するのを許容するレリーズレバー
(36)と;このレリーズレバー(36)をその保持位置
(E)に付勢保持し得る戻しばね(38)と、緊急状態に
応動してレリーズレバー(36)をその解除位置(F)へ
移す重錘(37)と;からロック装置(32)を構成し、通
常は作動位置(A)の回転ラッチ(33)が支持部材
(2)を突出位置で拘束することにより畜力装置(22)
の付勢力を索条(7)に直接作用させて、該索条(7)
を支持部材(2)と畜力装置(22)間で常に緊張状態に
保持することを特徴とする、シートベルト緊張装置。 - 【請求項2】請求項1に記載のものにおいて、 ロック位置(C)を占めるロックレバー(34)と、保持
位置(E)を占めるレリーズレバー(36)との間に、レ
リーズレバー(36)が解除位置(F)に向って移動する
途中で詰まる間隙(l)を設けたことを特徴とする、シ
ートベルト緊張装置。 - 【請求項3】請求項1に記載のものにおいて、 ロックレバー(34)には、回転ラッチ(33)の係合面
(44a)に係合して回転ラッチ(33)をその作動位置
(A)に保持するローラ(48)を設けると共に、前記係
合面(44a)をロックレバー(34)の枢軸(45)を中心
とする円弧面に形成したことを特徴とする、シートベル
ト緊張装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2165900A JP2952783B2 (ja) | 1990-06-25 | 1990-06-25 | シートベルト緊張装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2165900A JP2952783B2 (ja) | 1990-06-25 | 1990-06-25 | シートベルト緊張装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0456658A JPH0456658A (ja) | 1992-02-24 |
JP2952783B2 true JP2952783B2 (ja) | 1999-09-27 |
Family
ID=15821125
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2165900A Expired - Lifetime JP2952783B2 (ja) | 1990-06-25 | 1990-06-25 | シートベルト緊張装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2952783B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2539360Y2 (ja) * | 1990-11-29 | 1997-06-25 | 日産自動車株式会社 | シートベルトプリテンショナー装置 |
Family Cites Families (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
AU607789B2 (en) * | 1987-08-01 | 1991-03-14 | Britax-Kolb Gmbh & Co. | Acceleration sensor for safety systems and/or seat belt systems in motor vehicles |
-
1990
- 1990-06-25 JP JP2165900A patent/JP2952783B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0456658A (ja) | 1992-02-24 |
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