JPH071847A - 直描型平版印刷版材料 - Google Patents

直描型平版印刷版材料

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JPH071847A
JPH071847A JP14445293A JP14445293A JPH071847A JP H071847 A JPH071847 A JP H071847A JP 14445293 A JP14445293 A JP 14445293A JP 14445293 A JP14445293 A JP 14445293A JP H071847 A JPH071847 A JP H071847A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
zinc oxide
plate material
printing plate
direct drawing
drawing type
Prior art date
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Pending
Application number
JP14445293A
Other languages
English (en)
Inventor
Masahiro Yamana
政宏 山名
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New Oji Paper Co Ltd
Original Assignee
New Oji Paper Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 親水性を損なうことなく、静電転写方式のプ
リンターに使用した場合にもトナーかぶりの少ない、優
れた直描型平版印刷版材料を提供する。 【構成】 耐水性支持体と、この耐水性支持体の1面上
に形成され、かつ酸化亜鉛と溶剤溶解性のバインダー樹
脂を主成分として含む印刷層とを有し、前記酸化亜鉛と
して、針状の粒子形状を有するものを含有することを特
徴とする直描型平版印刷版材料。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は直描型平版印刷版材料に
関し、更に詳しくは静電転写方式によって印刷版材料の
表面に画像を形成して製版可能であって、トナーかぶり
の少ない直描型平版印刷版材料に関する。
【0002】
【従来の技術】最近の事務能率化の進展に伴い、軽印刷
分野においては、熱転写プリンタまたは静電転写のコピ
ー機等で簡単に製版できる直描型平版印刷版材料を利用
する印刷方式が急速に普及している。このような直描型
平版印刷版材料は、一般に耐水性支持体上に、無機顔
料、水溶性バインダーおよび耐水化剤等からなる印刷層
を設けたものであって、例えば、特開昭63ー1665
91号等に公開されている。また、上記無機顔料として
酸化亜鉛を用いる物が提案されている。この場合、バイ
ンダーとしては、溶剤溶解性のもの、並びに水溶性およ
び水分散性のもののいずれも使用可能である。
【0003】酸化亜鉛を用いた平版印刷版材料は、酸化
亜鉛とトナー粒子との接着が良く、すぐれた耐刷性を発
揮する。また酸化亜鉛はフェロシアン化カリ、フィチン
酸等を含むエッチ液(不感脂化処理液)の処理によって
親水性に変るので、オフセット印刷を好便に行うことが
できる。このような平版印刷版材料の問題点は、レーザ
ープリンター等の静電転写方式のプリンターを用いて、
製版即ち平版印刷版材料の表面に画像形成を行う際、ト
ナーかぶりが大きくなることが挙げられる。
【0004】すなわち、静電転写方式のプリンターにお
いては、一旦感光性ドラム上にトナー画像を形成したの
ち、被印字シート、この場合は平版印刷版材料の裏側か
ら電界をかけてトナーを誘引し、平版印刷版材料に転写
する工程があるが、この際、通常の酸化亜鉛は帯電性が
高いため、表面電位が高くなり、画像部のトナー粒子の
みでなく、非画像部に散在するトナーも多く転写してし
まう。転写された非画像部のトナー粒子は印刷の際イン
キを呼び、印刷物の地かぶりとなるのである。この地か
ぶりの問題を解決するため、沈殿法によって製造された
酸化亜鉛を用いる等、種々の方法が提案されたが、帯電
性が十分低くならないか、あるいはエッチング後の親水
性が十分でないものが多く、この問題の解決には至って
いない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、従来の直描
型平版印刷版材料の上記欠点を解消し、エッチング後の
親水性を損なうことなく、静電転写方式のプリンターに
使用した場合に、トナーかぶりが少なく、良好な印刷物
が得られる直描型平版印刷版材料を提供しようとするも
のである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の目
的を達成すべく、印刷層の酸化亜鉛に注目して鋭意研究
した結果、特定の粒子形状の酸化亜鉛を含有させること
によって、上記の問題が解決されるということを見出
し、本発明に到達したものである。すなはち、本発明に
係わる直描型平版印刷版材料は、耐水性支持体と、この
耐水性支持体の1面上に形成され、かつ酸化亜鉛と溶剤
溶解性のバインダー樹脂を主成分として含む印刷層とを
有し、前記酸化亜鉛として、針状の粒子形状を有するも
のを含有することを特徴とするものである。
【0007】ここに言う粒子形状とはいわゆる一次粒子
の形状のことである。針状の粒子形状を有する酸化亜鉛
は、いわゆる直接法と言われる製法によって製造され
る。すなわち炭酸亜鉛を主成分とする鉱石から、あるい
は硫化亜鉛を主成分とする鉱石をばい焼して硫黄分をの
ぞいたものから出発して、これらを精製することなくコ
ークス等の還元剤とともに加熱し、生じた亜鉛蒸気を空
気で酸化して酸化亜鉛としたものである。例を挙げれ
ば、東邦亜鉛製の銀嶺R(商品名)がある。
【0008】これに対して、オフセットマスター等に用
いられる光導電性の酸化亜鉛は、間接法により製造さ
れ、精製した金属亜鉛から出発して気相法で製造された
もので、粒状の粒子形状を有している。例を挙げれば、
白水化学工業製のレギュラー(商品名)、堺化学工業製
のSAZEX2000(商品名)がある。
【0009】針状の粒子形状を有する酸化亜鉛を用いる
ことによって、平版印刷版材料表面の電位は、例として
EPA(Electronic Paper Anal
yzerの略)装置でー5KVの電圧をかけて測定した
時に、数十ボルトとなり、トナーかぶりは非常に少なく
なる。これに対し、粒状の粒子形状を有する通常の酸化
亜鉛を用いた場合は、表面電位は前記測定法により20
0〜700ボルトに達し、トナーかぶりが多くなるので
ある。また、針状粒子酸化亜鉛は、エッチング処理を行
った後は、通常の酸化亜鉛とほぼ同様に親水化されるの
で、トナーかぶりが少ないことと相待って、地かぶりの
少ない印刷が可能になるのである。
【0010】塗工性改善等の目的で、通常の粒状粒子形
状の酸化亜鉛を針状粒子形状の酸化亜鉛と併用すること
ができる。通常酸化亜鉛の配合量が酸化亜鉛全体の50
%程度までは、トナーかぶり低減という本発明の特徴が
失われることはない。
【0011】本発明における印刷層は、80〜90%の
酸化亜鉛と、10〜20%のバインダー樹脂とから主と
してなっている。酸化亜鉛の割合が80%以上であると
親水性が不足し、バインダーの割合が10%以下である
と耐刷性が不足する。バインダー樹脂は非水溶性のもの
であって、溶剤溶解型の樹脂が用いられる。
【0012】溶剤溶解型の樹脂としては、バインダーと
しての結合力があり、適当な耐水性があれば何でも良い
が、アクリル樹脂が最も好適である。その理由は、酸化
亜鉛に対して分散力があることと、親水性、親油性の調
節が種々のモノマーの組み込みによって容易なことであ
る。溶剤溶解型のアクリル樹脂の例としては、三菱レー
ヨン製のLR188(商品名)、大日本インキ化学製の
アクリディックA405(商品名)等を挙げることがで
きる。
【0013】使用される溶剤は、樹脂を溶解できるもの
であれば使用可能であるが、蒸発速度が適当であるこ
と、臭気が比較的にすくないことから、トルエンが用い
られることが多い。印刷層は3〜25g/m2 の乾燥塗
布量になるように塗工される。3g/m2以下では親水
性が保たれず、25g/m2 以上では印刷時に折れが生
じる。
【0014】支持体としてはオフセット印刷に耐える耐
水性があればなんでも良く、ポリエステルシート、両面
にポリエチレンをラミネートした紙、両面に耐水層を塗
工した紙等を用いることができるが、安価であること、
適当な腰があること等から、両面耐水塗工紙がもっとも
適当である。
【0015】耐水層としては、油溶性または水分散型の
アクリル樹脂、ポリウレタン樹脂、SBR樹脂、あるい
はでんぷん、カゼイン等の水溶性のバインダーを適当な
硬化剤で架橋したものが用いられる。耐水層には10〜
70%の無機フィラーが添加されても良い。支持体の芯
材として用いられる紙としては、メラミン−ホルムアル
デヒド樹脂、尿素−ホルムアルデヒド樹脂等で湿潤強化
し、アルキルケテンダイマー等でサイズ性を付与した紙
が用いられる。
【0016】
【実施例】下記実施例をもって本発明を更に詳細に説明
するが、本発明の範囲はこれらの例によって限定される
ものではない。実施例1 湿潤強化および内面サイズを施した紙の片面に、下記組
成の塗布液を、乾燥塗布量が10g/m2 になるように
塗工して、印刷層側の耐水層を形成した。数字は乾燥重
量を部で表したものである(以下同様)。顔料の分散剤
等の微量成分は省略した。 成 分 重 量 クレー 30部 エマルジョン型アクリル樹脂 65部 (ボンロンS−482、三井東圧化学製) エポキシ架橋剤 5部 (デナコールEX614B、長瀬産業製)
【0017】印刷層と反対側に、下記組成の耐水層塗布
液を乾燥塗布量が15g/m2 になるように塗工した。 成 分 重 量 クレー 50部 コロイダルディスパージョン型アクリル樹脂 40部 (アロンA−104、東亜合成化学製) カゼイン 10部 アジリジン架橋剤 0.2部 (相互薬工製TAZM)。
【0018】印刷層塗布液を次に述べるような手順で調
製した。下記の材料を記載した順序にカウレス分散機に
投入し、5分間撹はんして溶解した。 成 分 重 量 トルエン 100部 アクリル樹脂 16部 (三菱レーヨン製LR188)。 この溶液の中に、粒子形状が針状の酸化亜鉛(東邦亜鉛
製・銀嶺R)84部を投入し、さらに5分間撹はんして
予備分散した上、サンドグラインダーに通して酸化亜鉛
を分散した。
【0019】このようにして調製した塗布液を、前記の
基紙の上に、ワイヤーバーを使用して乾燥塗布量が15
g/m2 になるように塗工した。このようにして作成し
た平版印刷版材料に、キャノン製レーザープリンター、
スーパーレーザーショットを用いて画像を作成し、アイ
テック社製エッチ液を用いてエッチングを施した後、リ
ョービ2700印刷機を用いて印刷した。
【0020】実施例2 酸化亜鉛として、東邦亜鉛社製銀嶺R42%と、粒状の
粒子形状を有する白水化学社製レギュラー(商品名)4
2%の混合物を用いた他は実施例1と全く同様に操作し
て平版印刷版材料を作成し、印刷試験に付した。
【0021】比較例1 酸化亜鉛として、白水化学社製レギュラー84%を用い
た他は実施例1と全く同様に操作して平版印刷版材料を
作成し、印刷試験に付した。
【0022】評価 上記の3種類のサンプルの、製版物のトナーかぶりと、
印刷物の地汚れとを、5点法で採点した結果は表1の通
りである。ただし1点は非常に悪いことを意味し、5点
は完全に良好であることを意味する。
【0023】
【表1】
【0024】
【発明の効果】本発明によって、印刷物の地汚れを改善
した直描型平版印刷版材料が得られた。この印刷版材料
は事務自動化および軽印刷のデジタル化の普及に貢献す
るところが大である。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 耐水性支持体と、この耐水性支持体の1
    面上に形成され、かつ酸化亜鉛と溶剤溶解性のバインダ
    ー樹脂を主成分として含む印刷層とを有し、前記酸化亜
    鉛として、針状の粒子形状を有するものを含有すること
    を特徴とする直描型平版印刷版材料。
JP14445293A 1993-06-16 1993-06-16 直描型平版印刷版材料 Pending JPH071847A (ja)

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JP14445293A JPH071847A (ja) 1993-06-16 1993-06-16 直描型平版印刷版材料

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JPH071847A true JPH071847A (ja) 1995-01-06

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