JPH0718402A - プレス成形性および塗装後鮮映性に優れた合金化溶融亜鉛めっき鋼板 - Google Patents
プレス成形性および塗装後鮮映性に優れた合金化溶融亜鉛めっき鋼板Info
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- JPH0718402A JPH0718402A JP18670593A JP18670593A JPH0718402A JP H0718402 A JPH0718402 A JP H0718402A JP 18670593 A JP18670593 A JP 18670593A JP 18670593 A JP18670593 A JP 18670593A JP H0718402 A JPH0718402 A JP H0718402A
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Abstract
している。 【構成】 深さ:2μm以上、個数:200〜8200
/mm2 、相対負荷長さtp (2μm):30(%)≦
tp (2μm)≦90(%)を満足する凹部が表面に形
成されている。相対負荷長さtp (2μm)は、表面粗
さ断面曲線の測定長さ間において、平均線に平行で、且
つ、最高山頂から2μm下側にある直線で切断される長
さを、前記測定長さに対する百分率で表した長さであ
る。
Description
塗装後鮮映性に優れた合金化溶融亜鉛めっき鋼板に関す
るものである。
板のように、塗装後の仕上がり外観が良好であることが
要求される鋼板には、従来、表面粗さを調節した冷間圧
延鋼板が使用されてきた。また、自動車用鋼板等のよう
に防錆効果が必要な場合には、表面粗さを調節した、上
述した冷間圧延鋼板を下地とする、薄目付けの電気亜鉛
めっき鋼板が使用されていた。
目付けの表面処理鋼板のニーズが高まり、比較的安価に
厚目付け化が可能であること、塗装性、溶接性、およ
び、耐食性に優れていることから、合金化溶融亜鉛めっ
き鋼板が広く使用されるようになった。
板、特に、厚目付けの合金化溶融亜鉛めっき鋼板は、最
終の溶融亜鉛めっき工程および合金化処理工程におい
て、鋼板の表面粗さが大きく変化するため、上述しため
っき原板の表面粗さを調節する方法による効果は期待で
きなかった。また、合金化溶融亜鉛めっき鋼板の表面粗
さを形成する特有の細かな凹凸は、プレス成形性および
塗装後鮮映性に悪影響を及ぼすことが知られていた。
優れた合金化溶融亜鉛めっき鋼板として、特開平2−2
74853号、特開平2−274854号、特開平2−
274855号、特開平2−274856号、特開平2
−274859号公開公報には、レーザーにより表面に
ダル加工を施したロール、即ち、レーザーダルロールに
よって所定の凹凸を鋼板表面に付与して、プレス成形性
および塗装後鮮映性を改善する技術が開示されている。
以下、特開平2−274859号公開公報に開示された
技術を従来技術1という。
は、溶融亜鉛めっきラインの酸化−還元工程において、
酸化膜生成量を抑制して、めっき原板の表面粗度を1.
0μmRa 以下、めっき層の表面粗さをPPI(カット
オフ値1.25μm)で250以上に構成したプレス成
形性に優れた合金化溶融亜鉛めっき鋼板が開示されてい
る。以下、これを従来技術2という。
た従来技術1は、以下のような問題を有している。 鋼板表面の凹部の面積が500〜10000μm2
と比較的大きいので、凹部に溜まったプレス油の保持性
が悪く、プレス油が凹部から流れ出しやすい。従って、
プレス工程における鋼板搬送時において、プレス油が流
れ落ちて、プレス成形性が低下する。
と比較的広いので、凹部におけるプレス油の保持による
プレス成形性の向上に限界がある。即ち、たとえ、凹部
にプレス油が保持されても、凹部から凹部までの平坦部
の長さが長いために、プレス時にダイが平坦部を通過す
る間に油切れが生じ、急激な摩擦係数の上昇によるミク
ロな焼き付きが発生して、型かじりやプレス割れが生じ
る。
性を低下させる、いわゆる、うねり成分が鋼板表面に残
るので、鮮映性の向上には限界があった。
レーザーダルロールによって鋼板に調質圧延を行って鋼
板表面に所定の凹凸を付与すると、調質圧延の際に、め
っき皮膜は、大きな変形を受けるので、めっき皮膜が剥
離しやすい。
工を施すには、多大なコストがかかり、しかも、ロール
表面に形成された凹凸の損耗が激しいので、ロールを頻
繁に交換する必要がある。
の凹部の数は十分であるが、後述する相対負荷長さに対
する配慮がなされていないので、良好な塗装後鮮映性が
得られないといった問題を有している。
成形性および塗装後鮮映性を有し、しかも、めっき皮膜
が剥離しにくい耐パウダリング性に優れた合金化溶融亜
鉛めっき鋼板を提供することにある。
m)≦90(%) 但し、相対負荷長さtp (2μm):表面粗さ断面曲線
の測定長さ間において、平均線に平行で、且つ、最高山
頂から2μm下側にある直線で切断される長さを、前記
測定長さに対する百分率で表した長さ。を満足する凹部
が表面に形成されていることに特徴を有するものであ
る。
鮮映性に優れた合金化溶融亜鉛めっき鋼板を、図面を参
照しながらを詳細に説明する。
プロフィルを示す図である。図1において、1は、断面
曲線の測定長さ(L)の部分において、断面曲線までの
偏差の自乗和が最小になる直線、即ち、断面曲線の平均
線である。2は、平均線1に平行で最高山頂レベルの直
線、3は、平均線1に平行で最高山頂レベルから2μm
だけ下側にある直線、そして、l1 、l2 、l3 、
l4 、l5 は、測定長さ(L)の中で直線3によって切
断される表面の切断部分の各々の長さである。ここで、
相対負荷長さtp (2μm)は、下記数1によって表わ
される。
l5 )/L×100(%) 但し、相対負荷長さtp (2μm):表面粗さ断面曲線
の測定長さ(L)間において、平均線1に平行で、且
つ、最高山頂から2μm下側にある直線3で切断される
長さを、測定長さ(L)に対する百分率で表した長さ。
板の金型への流入抵抗が鋼板の破断限界を超えたときに
発生する。鋼板の総合的な流入抵抗は、鋼板の曲げ、曲
げ戻しの変形抵抗と摩擦成分により成り立っている。従
って、流入抵抗低減のためには、鋼板表面の摩擦抵抗を
下げることが有効である。プレス加工時の摩擦は、金型
と鋼板表面とが接触して滑る際に発生し、金型と鋼板と
の直接接触による凝着が発生した場合に摩擦抵抗は増大
する。
接触界面にプレス油による油膜を形成させて摩擦力の増
大を防止している。しかしながら、金型と鋼板との接触
面圧が高い場合には、油膜が破壊されて金型と鋼板との
直接接触が生じて摩擦抵抗は増大する。このような状況
下において、摩擦抵抗の増大を抑制するには、油膜の保
持能力が重要である。
は、鋼板表面に、下記条件、 深さ:2μm以上、 個数:200〜8200/mm2 、 相対負荷長さtp (2μm):30(%)≦tp (2μ
m)≦90(%) 但し、相対負荷長さtp (2μm):表面粗さ断面曲線
の測定長さ間において、平均線に平行で、且つ、最高山
頂から2μm下側にある直線で切断される長さを、前記
測定長さに対する百分率で表した長さ。を満足する凹部
を形成することによって、前記凹部内にプレス油を有効
に保持させ、これによって、金型と鋼板との接触界面に
プレス油のミクロプールを独立して形成させる。
たプレス油は、金型と鋼板との接触面圧が高い場合で
も、面圧の一部を受けるので、金型と鋼板との直接接触
は起こらず、良好なプレス成形性が得られる。
ついて説明する。
凹部の深さが2μm未満であると、プレス油を十分に保
持することができるミクロプールを形成することができ
ないからである。
範囲内に限定したのは、凹部の数が200個/mm2 未
満であると、凹部の最接近間隔が広すぎて、たとえ、凹
部にプレス油が保持されても、凹部から凹部までの平坦
部の長さが長いために、プレス時にダイが平坦部を通過
する間に油切れが生じ、急激な摩擦係数の上昇によるミ
クロな焼き付きが発生し、しかも、1つの凹部の受ける
面圧が大きすぎるために、油膜が破壊されて、型かじり
やプレス割れが生じ、しかも、後述するように、塗装後
鮮映性に悪影響を及ぼす波長域(100μm〜2000
μm) の表面形状を消滅させることができず、一方、凹
部をその数が8200個/mm2 を超えるように鋼板表
面に形成することは、プレス成形性および塗装後鮮映性
に悪影響を及ぼさないものの技術的に困難であり、現実
的でないからである。なお、凹部の数は、500〜30
00個/mm2 の範囲が特に好ましい。
平均線に平行で、且つ、最高山頂から2μm下側にある
直線で切断される長さを、前記測定長さに対する百分率
で表した長さ、即ち、相対負荷長さtp (2μm)を、
30(%)≦tp (2μm)≦90(%)の範囲内に限
定したのは、tp (2μm)が90%を超えると、保持
されるプレス油の量が不足するために、プレス時にダイ
が平坦部を進行する間に油切れが生じること、および、
保持されるプレス油の量が不足して面圧に抗するに十分
な静水圧が得られないこと、等の理由によって油膜が破
壊されて、型かじりやプレス割れが生じ、一方、t
p (2μm)が30%未満では、塗装後鮮映性が低下
し、しかも、凹部以外の部分、即ち、山部分が細くなっ
てこれが脱落する恐れがあるからである。
板の表面形態と塗装後鮮映性との関係について調べるた
めに、NSIC値と鋼板のパワースペクトルとの相関係
数と、鋼板の表面粗さの波長との関係について調べた。
相関係数は、1に近いほど塗装後鮮映性への影響が大き
いことを示す。この結果を、図2に示す。NSIC値の
測定は、種々の鋼板を下地として、ED塗装、中塗り塗
装、上塗り塗装の3コートを行った塗装鋼板を、スガ試
験機(株)社製「写像鮮明度測定装置NSIC型」を用
いて行った。
の波長が100μm〜2000μmの範囲内において、
相関係数が大きくなっており、塗装後鮮映性に与える影
響が大きいことが分かる。従って、波長が100μm〜
2000μmの範囲内の凹凸を鋼板表面から消滅させれ
ば、良好な塗装後鮮映性を得ることができることが分か
る。
範囲内の波長の凹凸を鋼板表面から消滅させるために、
この発明においては、上述したように、鋼板表面の凹部
の深さ、個数、および、相対負荷長さtp (2μm)を
調整したのである。
に開示されているように、鋼板表面の最も高い凸部から
Rmax の20%下がった位置までの間に位置する表面面
積率や、特開平2−274853号公開公報に開示され
ているように、Ra が0.6μm以下の平坦部の面積率
を制御するだけでは、平坦部における、波長が100μ
m〜2000μmの範囲内の凹凸を完全に消滅させるこ
とができない。
装後鮮映性に優れた合金化溶融亜鉛めっき鋼板において
は、上述した条件を満足するとともに、相対負荷長さt
p (80%)が90%以下の条件を満足すれば、プレス
成形性を更に向上させることができる。
明する。図3は、この発明の別の表面粗さの断面曲線の
プロフィルを示す図である。図3において、1は、断面
曲線の測定長さ(L)の部分において、断面曲線までの
偏差の自乗和が最小になる直線、即ち、断面曲線の平均
線である。2は、平均線1に平行で最高山頂レベルの直
線、4は、平均線に平行で最低谷底レベルの直線、5
は、平均線1に平行で、最高山頂を0%、最低谷底を1
00%としたときのレベル80%にある直線、そして、
l6 、l7 、l8 、l9 、l10は、測定長さ(L)の中
で平均線1に平行で、且つ、直線5によって切断される
表面の切断部分の各々の長さである。ここで、相対負荷
長さtp (80%)は、下記数2によって表わされる。
l5 )/L×100(%) 但し、相対負荷長さtp (80%):表面粗さ断面曲線
の測定長さ(L)間において、平均線1に平行で、且
つ、最高山頂から、最高山頂を0%、最低谷底を100
%としたときの百分率で表した切断レベルが80%にあ
る直線5によって切断される長さを、測定長さ(L)に
対する百分率で表した長さ。
発明における凹部の油溜まりの大きさと対応しており、
この値を90%以下に維持することによって、十分な量
のプレス油を凹部に保持させることができ、これによっ
て、より一層のプレス成形性の向上が認められる。
塗装後鮮映性に優れた合金化溶融亜鉛めっき鋼板の断面
の一例を示す模式図である。図4において、6は、下地
鋼板、そして、7は、下地鋼板6上に形成されためっき
皮膜である。めっき皮膜7に形成された凹部の最大深さ
は、最大めっき皮膜厚以下であり、局部的にめっき皮膜
が薄くなっているものの、下地鋼板が露出した部分はな
く、優れたプレス成形性、塗装後鮮映性および耐食性を
有している。
塗装後鮮映性に優れた合金化溶融亜鉛めっき鋼板表面の
走査型電子顕微鏡写真の一例である。図6は、従来の合
金化溶融亜鉛めっき鋼板表面の走査型電子顕微鏡写真の
一例である。図5および図6から明らかなように、この
発明の合金化溶融亜鉛めっき鋼板は、従来の合金化溶融
亜鉛めっき鋼板には存在しない凹部が表面に形成されて
おり、凹部の深さ、個数、および、相対負荷長さt
p (2μm)は、何れも、本願発明の範囲を満足してい
た。
板上にFe系あるいはFe−Zn系の上層めっきを施し
てもよい。また、この発明の合金化溶融亜鉛めっき鋼板
の少なくとも片面に、酸化皮膜形成処理、化成処理、有
機複合樹脂皮膜、固形潤滑材塗布等、潤滑改善処理を施
してもよい。更に、この発明の合金化溶融亜鉛めっき鋼
板のめっき層中に、耐食性を付与する目的で、Al、M
g、Ti、Cr、Ni、Cu、Si、Sn等を添加して
もよい。
説明する。 実施例1 板厚0.8mmの冷延鋼板を下地鋼板として、連続溶融
亜鉛めっきライン(CGL)により、めっき付着量を片
面当たり60g/m2 に調整した種々の合金化溶融亜鉛
めっき鋼板を製造した。鋼板をCGLに通板する際に、
鋼板を焼鈍後、0.17wt%のAlを含有する亜鉛浴
中においてめっきを施し、次いで、合金化炉において5
10℃の温度下で合金化処理を施すことによって亜鉛め
っき鋼板の表面に微小凹部を形成した。
を変えた鋼板を下地鋼板として用いることによって変化
させた。ここで、結晶粒の大きさは、下地鋼板の成分お
よび焼鈍条件を変えることによって調整することができ
る。また、結晶粒の大きさを調整と材質が変化する可能
性があるが、材質を変化させたくない場合には、鋼板を
CGLに通板する際に、CGL焼鈍炉の中で焼鈍再結晶
前に鋼板表面に歪を導入した後、焼鈍を行えばよい。こ
れによって、鋼板最表層のみの結晶粒の大きさが調整さ
れ、且つ、内層の結晶粒の大きさを一定に維持できるの
で、材質が均一で且つ表層の結晶粒の大きさを変えた鋼
板を製造することができる。凹部の数の測定法は、後述
する。その後、ロール表面をRa =0.2μmに調整し
たブライト仕上げ用スキンパスロールを用いて、伸張率
1.0%以上の調質圧延を施すことによって合金化溶融
亜鉛めっき鋼板を製造した。相対負荷長さtp (2μ
m)は、伸張率を変えて変化させた。相対負荷長さtp
(2μm)の測定法は、後述する。
っき鋼板の各々から試験片No.4〜15を切り出し
て、以下に説明する種々の試験に供した。そして、比較
のために、従来技術1の鋼板から比較試験片No.1〜
3を切り出し、従来技術2の鋼板から比較試験片No.
16を切り出して、同様な試験に供した。
微鏡により観察し、100倍写真における25mm2 中
の凹部の数を測定し、1mm2 の数に換算することによ
って測定した。
(株)社製「表面粗さ形状測定機サーフコム570A」
によって、試験片表面の断面曲線を測定することによっ
て測定した。
係数は、図7に示す摩擦係数測定装置を用いて測定し
た。このとき用いたビード8は、材質がSKD11で、
接触面積が3mm×10mmのものであった。試験片9
をローラー11上の試験台10に固定し、押付け荷重N
=400Kg、引抜き速度1m/分で試験台10をレー
ル14に沿って引き抜き、ビード8を試験片9に押し付
けた状態でロードセル12および13によって測定され
る、引抜き荷重Fと押付け荷重Nとから試験片9の摩擦
係数F/Nを算出した。このとき使用した潤滑油は、日
本パーカライジング(株)製「ノックスラスト530
F」であり、これを試験片9の表面に塗布した。摩擦係
数の評価は、0.150未満が良好、0.150以上が
劣るである。
た。日本パーカライジング(株)製「PB−L308
0」を用いて試験片に化成処理を施し、関西ペイント
(株)製「E1−2000」、「TP−37グレー」、
「TM−13(RC)」を用いて、それぞれED塗装、
上塗り塗装を行った。このようにして塗装した試験片の
NSIC値をスガ試験機(株)製「写像鮮明度測定装置
NSIC型」を用いて測定した。NSIC値は、黒板研
磨ガラスでは100であり、NSIC値が100に近い
ほど良好な鮮映性を示す。
リング性は、図8に示すドロービード試験機によるドロ
ービードテストによって、次のようにして評価した。先
ず、30mm幅×120mm長さの試験片17の非測定
対象面のめっき皮膜を希塩酸によって溶解剥離した。次
いで、この試験片17を脱脂し、その重量を測定した。
次いで、試験片17を、ドロービード試験機のビード1
5とダイ16との間に装着し、油圧装置19によって圧
力P=500Kgでダイ16を試験片17を介してビー
ド15に押し付けた。押付け圧力Pは、ロードセル18
によって測定した。次に、このようにビード15とダイ
16との間に挟まれた試験片17を、引抜き速度V=2
00mm/分で、上方に引き抜いた。このとき使用した
潤滑油は、日本パーカライジング(株)製「ノックスラ
スト530F」であり、これを試験片17の表面に塗布
した。次いで、試験片17を脱脂し、測定対象面にテー
プを張り付け、これを剥離し、再度、脱脂し、次いで、
重量を測定し、試験前後での重量差からパウダリング量
を求めた。そして、パウダリング量が5g/m2 未満の
ものを耐パウダリング性が「良好」と評価し、パウダリ
ング量が5g/m2以上のものを耐パウダリング性が
「劣る」と評価した。
1〜3は、凹部の数が本発明範囲を外れて少ない。従っ
て、摩擦係数が本発明試験片に比べて大きいので、プレ
ス成形性に劣っている。しかも、NSIC値が本発明試
験片に比べて小さいので、塗装後鮮映性に劣っている。
更に、比較試験片No.1〜3は、合金化溶融亜鉛めっき
鋼板を、表面粗さを調整したダルロールによって調質圧
延することによって製造されているので、調質圧延時に
めっき皮膜が損傷を受けている。従って、めっき皮膜が
剥離しやすく、耐パウダリンング性に劣っている。
(2μm)が本発明範囲を外れて小さいのでNSIC値
が本発明試験片に比べて小さい。従って、塗装後鮮映性
に劣っている。
(2μm)が本発明範囲を外れて大きいので、摩擦係数
が本発明試験片に比べて大きい。従って、プレス成形性
に劣っている。
(2μm)が本発明範囲を外れて小さい。従って、摩擦
係数が本発明試験片に比べて大きいので、プレス成形性
に劣っている。しかも、NSIC値が本発明試験片に比
べて小さいので、塗装後鮮映性に劣っている。
および12〜14は、何れも、プレス成形性、塗装後鮮
映性および耐パウダリンング性に優れている。
に、更に、相対付加長さtp (80%)≦90(%)以
下の条件を付加して合金化溶融亜鉛めっき鋼板を製造
し、その各々から本発明試験片No.17〜28を切り出
し、上述した各種試験に供した。この結果を表2に示
す。摩擦係数の評価は、0.142以下が極めて良好、
0.150未満が良好である。相対付加長さtp (80
%)は、東京精密(株)製「表面粗さ形状測定機サーフ
コム570A」によって、鋼板表面の断面曲線を測定し
て算出した。
≦90(%)以下の条件を更に付加すると、プレス成形
性が更に優れた合金化溶融亜鉛めっき鋼板を得ることが
できた。
ば、合金化溶融亜鉛めっき鋼板表面に形成する凹部の
数、深さ、相対負荷長さを調整することによって、プレ
ス成形性および塗装後鮮映性に優れた合金化溶融亜鉛め
っき鋼板を得ることができるといった有用な効果がもた
らされる。
示す図である。
係数と、鋼板の表面凹凸の波長との関係を示すグラフで
ある。
ルを示す図である。
に優れた合金化溶融亜鉛めっき鋼板の断面の一例を示す
模式図である。
に優れた合金化溶融亜鉛めっき鋼板表面組織の走査型電
子顕微鏡写真の一例である。
査型電子顕微鏡写真の一例である。
置を示す正面図である。
ド試験機を示す正面図である。
Claims (2)
- 【請求項1】 下記条件、 深さ:2μm以上、 個数:200〜8200/mm2 、 相対負荷長さtp (2μm):30(%)≦tp (2μ
m)≦90(%) 但し、相対負荷長さtp (2μm):表面粗さ断面曲線
の測定長さ間において、平均線に平行で、且つ、最高山
頂から2μm下側にある直線で切断される長さを、前記
測定長さに対する百分率で表した長さ。を満足する凹部
が表面に形成されていることを特徴とする、プレス成形
性および塗装後鮮映性に優れた合金化溶融亜鉛めっき鋼
板。 - 【請求項2】 下記条件、 相対負荷長さtp (80%):tp (80%)≦90
(%)以下 但し、相対負荷長さtp (80%):表面粗さ断面曲線
の測定長さ間において、平均線に平行で、且つ、最高山
頂から、最高山頂を0%、最低谷底を100%としたと
きの百分率で表した切断レベルが80%にある直線によ
って切断される長さを、前記測定長さに対する百分率で
表した長さ。を更に満足する凹部が表面に形成されてい
ることを特徴とする、請求項1記載の合金化溶融亜鉛め
っき鋼板。
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