JPH07182707A - 光磁気記録媒体とその製造方法 - Google Patents

光磁気記録媒体とその製造方法

Info

Publication number
JPH07182707A
JPH07182707A JP34512093A JP34512093A JPH07182707A JP H07182707 A JPH07182707 A JP H07182707A JP 34512093 A JP34512093 A JP 34512093A JP 34512093 A JP34512093 A JP 34512093A JP H07182707 A JPH07182707 A JP H07182707A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
layer
magneto
magnetic field
recording
recording medium
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP34512093A
Other languages
English (en)
Inventor
Norio Takarakura
則夫 宝蔵
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kuraray Co Ltd
Original Assignee
Kuraray Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kuraray Co Ltd filed Critical Kuraray Co Ltd
Priority to JP34512093A priority Critical patent/JPH07182707A/ja
Publication of JPH07182707A publication Critical patent/JPH07182707A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【目的】 低磁界でのノイズを低減することによってC
NRを大きくし、小さな外部磁界でも安定して記録・消
去が可能な光磁気記録媒体とその製造方法を提供する。 【構成】 光透過性の基板30上に、第1の誘電体層3
1、記録層32、第2の誘電体層34、反射層35を順
次積層した光磁気記録媒体において、記録層32と両方
の誘電体層31,34の間の界面又は、いずれか一方の
界面に酸化した希土類−遷移金属アモルファス合金層3
3を成膜した。これによって、磁壁の移動し易さが変化
し、低外部磁界において低ノイズ特性が得られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、レーザ光等を用いて情
報の記録再生が可能な光磁気記録媒体とその製造方法に
係り、特に、低磁界下での記録特性を向上させる技術に
関する。
【0002】
【従来の技術】光学的な記録媒体の中で書き込み及び消
去が可能な光磁気記録方式がいくつか実用化されている
が、現時点では、総合的な特性から、希土類−遷移金属
アモルファス合金薄膜を記録膜として持つ光磁気記録媒
体が最も多く用いられている。その希土類−遷移金属ア
モルファス合金は、飽和磁化が膜面に垂直に向く垂直磁
化膜であり、磁化の向きによって情報を書き込む。この
光磁気記録媒体への情報の記録・消去(キュリー点記
録)は、同媒体に電磁石などによって外部磁界を与えた
状態で、レンズにより集光されたレーザ光を記録膜に照
射し、この記録膜をキュリー温度まで昇温させ、外部磁
場の磁化の向きを反転させることによって行う。
【0003】通常の単層の希土類−遷移金属アモルファ
ス合金記録膜を備えた光磁気ディスクでは、記録・消去
磁界に200〜400Oe程度の外部磁場が必要であ
る。この外部磁場を低減するには、次のようなディスク
特性を実現すればよい。図1は一般的な光磁気ディスク
の磁界特性図であり、予め磁化の向きをそろえ初期化し
たディスクに外部磁界Hex(図2参照)を与え、レー
ザパルスによって書き込んだときの外部磁界HexとC
NRとの関係を示したものである。記録・消去磁界を低
減させるには、CNRが飽和する外部磁界HsとCNR
が出現し始める外部磁界Hoとが共に小さいことが必要
である。
【0004】ところで、光磁気ディスクへの情報書き込
み時には、図2に示すように、レーザ光Lの照射により
加熱された光ディスク1の高温部2には、電磁石などの
外部磁界Hexと、高温部周辺のキュリー温度以下の垂
直磁化膜3の磁化の大きさに依存する反磁界Hdの2つ
の磁界がかかる。Hoの大きさに大きな影響を与えるの
はこの反磁界Hdで、Hdが大きければそれを打ち消す
だけの外部磁界が必要となる。このHdは、垂直磁化膜
の磁化の大きさに依存するため、記録膜が単層のディス
クにおいては、磁化の小さい補償組成を選んでディスク
を作成すれば、Hoを小さくすることができるが、この
ような組成の膜を安定に作成するのは困難である。そこ
で、誘電体層、記録層の成膜時の投入電力、スパッタガ
ス圧の調整、誘電体層の逆スパッタによって、補償組成
を選ばずして、Hoを小さくする方法が提案されてい
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ような方法では外部磁界Hoの減少に伴って、低磁界で
の書き込みノイズレベルが大きくなる結果、0磁界付近
でのCNRが低下するという問題が生じる。
【0006】本発明は、上記問題を解決するためになさ
れたもので、低磁界でのノイズを低減することによって
CNRを大きくし、小さな外部磁界でも安定して記録・
消去が可能な光磁気記録媒体とその製造方法を提供する
ことを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明は、光透過性の基板上に、第1の誘電体層、希
土類−遷移金属アモルファス合金層、第2の誘電体層、
反射層を順次積層した光磁気記録媒体において、記録層
が膜厚100〜900Åの範囲にあり、記録層と両方の
誘電体層の間の界面又は、いずれか一方の界面に酸化し
た希土類−遷移金属アモルファス合金層(以下酸化合金
層と称する)を成膜したものである。
【0008】上記基板としては、ポリカーボネート、エ
ポキシ樹脂等のプラスチック、ガラス、セラミック等の
任意の材料から選択できる。また、誘電体層としては、
SiN,AlSiN,AlSiON,SiO,ZnS等
を用いる。記録層としては、TbFeCo等の希土類元
素と遷移金属とからなるアモルファス合金を用いる。反
射層としては、Al,Au,Ag,Pt等にTi,C
r,In,Cuから1種類以上を添加したものを用いる
ことができる。
【0009】酸化合金層は、膜厚5〜100Åの範囲が
望ましく、酸素を混合したアルゴンガス中で、記録層と
同じターゲットをスパッタすることにより成膜すればよ
い。その際に用いるガス中の酸素の混合比は0.5〜5
%の範囲が望ましい。また、酸化合金層は、記録層と第
1、第2のどちらの誘電体層のいずれか一方のみに成膜
しても有効であるが、その場合は第2の誘電体層との間
の方が効果は大きい。
【0010】
【作用】本発明の光磁気記録媒体とその製造方法によれ
ば、記録層と誘電体層との間に酸化合金層が設けられて
いることによって、磁壁の移動し易さが変化し、低外部
磁界において低ノイズ特性の媒体が得られる。その結
果、小さな外部磁界でも記録・消去が可能で、かつCN
Rの高い媒体を作成できる。
【0011】
【実施例】
(実施例1)図3は実施例1により作成された光磁気デ
ィスク(以下光ディスクと称する)の構成を示した図で
ある。ここでは、基板30にはポリカーボネイト、第
1、第2の誘電体層31,34にはSiN、記録層32
にはTbFeCoCr、反射層35にはAlTiを用い
た。酸化合金層33は、記録層32の表面に、記録層3
2と同じターゲットを用いて、Ar、N2 を主体とした
ガスに酸素を混合したアルゴン酸素(酸素1%混合)混
合ガス中でスパッタすることによって成膜した。この実
施例1は、基板30の上に、第1の誘電体層31(厚さ
1100Å)、記録層32(厚さ220Å)、酸化合金
層33(厚さ40Å)、第2の誘電体層34(厚さ35
0Å)、及び反射層35(厚さ650Å)を順に成膜し
たものである。
【0012】(実施例2)図4は実施例2により作成さ
れた光ディスクの構成を示した図である。この実施例2
は、上記実施例1と同様に、記録層43と第2の誘電体
層45の間に第2の酸化合金層44を成膜することに加
えて、記録層43と第1の誘電体層41との間にも第1
の酸化合金層42を40Åの厚みで成膜したものであ
り、それ以外は上記実施例1と同じ方法で作成した。す
なわち、本実施例2は、基板40上に、第1の誘電体層
41(厚さ1100Å)、第1の酸化合金層42(厚さ
40Å)、記録層43(厚さ220Å)、第2の酸化合
金層44(厚さ40Å)、第2の誘電体層45(厚さ3
50Å)、反射層46(厚さ650Å)を順に成膜した
ものである。
【0013】(比較例)比較例として従来の製造方法に
よる光ディスクを図5に示す。この場合、酸化合金層を
成膜しない以外は上記実施例1と同じ方法で作成した。
図5において、光ディスクは、ポリカーボネイト基板5
0、第1SiN誘電体層51(厚さ1100Å)、Tb
FeCoCr記録層52(厚さ220Å)、第2SiN
誘電体層53(厚さ350Å)、AlTi反射層54
(厚さ650Å)からなる。
【0014】以上のようにして作成した実施例1、2及
び比較例の光ディスクについて、外部磁界特性を測定し
た。外部磁界特性の測定条件は、線速7.54m/s,
記録周波数4.93MHz,デューティ25%,記録に
用いるレーザ光のパワー7mWである。これらの測定結
果を図6、図7に示す。
【0015】酸化合金層を記録層と第2の誘電体層との
間に成膜した場合(実施例1)は、図6に示すように、
比較例と比べて、低磁界におけるCNRが向上している
ことが分かる。また、記録層の両方の誘電体層との間に
酸化合金層を成膜した場合(実施例2)は、図7に示す
ように、一方の界面のみに酸化合金層を成膜した場合と
比べてさらに低磁界でのCNRが向上していることが分
かる。
【0016】(実施例3)実施例3として、実施例1と
同様の構成の光ディスクの酸化合金層の膜厚を変化させ
た場合の外部磁界0OeにおけるCNRの変化を表1に
示す。酸化合金層は実施例1と同じくアルゴン酸素(酸
素1%混合)混合ガスを用いて成膜し、酸化合金層の膜
厚以外は実施例1と同じ方法で作成した。
【0017】
【表1】
【0018】この場合、膜厚が厚い場合には、Hoは低
下するものの、CNRも小さくなる。そのため100Å
以上の膜厚の酸化合金層を成膜した場合は、磁界特性の
向上の効果は小さい。
【0019】(実施例4)実施例4として、実施例1と
同じ構成の光ディスクの酸化合金層を成膜する際、使用
するアルゴン酸素混合ガス中の酸素混合比を変化させた
場合の外部磁界0OeにおけるCNRの変化を表2に示
す。酸化合金層を成膜する際の混合ガス以外は実施例1
と同じ方法で作成した。
【0020】
【表2】
【0021】この場合、5%以上の酸素を含む混合ガス
をスパッタに使用した場合は、0OeにおけるCNRが
低下していた。
【0022】
【発明の効果】以上のように本発明の光磁気記録媒体に
よれば、記録層と誘電体層との間の両方又はいずれか一
方に酸化した希土類−遷移金属アモルファス合金層を積
層した構造とすることによって、磁壁の移動し易さが変
化して低外部磁界において低ノイズ特性が得られるとと
もに、低磁界下で高いCNRを得ることができる。従っ
て、小さな外部磁界でも安定した記録・消去が可能とな
る。この合金層の膜厚は5〜100Åの範囲とすること
が望ましい。
【0023】また、本発明の光磁気記録媒体の製造方法
によれば、酸素ガスを0.5%〜5%の範囲でアルゴン
ガスと混合したガス中において、希土類−遷移金属アモ
ルファス合金をターゲットとしてスパッタすることで上
記酸化した希土類−遷移金属アモルファス合金層を成膜
することによって、上記のように低磁界下での良好な記
録・消去特性を持つ媒体を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】一般的な光磁気ディスクの磁界特性図である。
【図2】光磁気ディスクの情報書き込み時の作用を示す
図である。
【図3】本発明の実施例1による光磁気ディスクの構成
図である。
【図4】本発明の実施例2による光磁気ディスクの構成
図である。
【図5】比較例による光磁気ディスクの構成図である。
【図6】実施例1と比較例との外部磁界特性を測定した
図である。
【図7】実施例2と比較例との外部磁界特性を測定した
図である。
【符号の説明】
30,40 基板 31,41 第1の誘電体層 32,43 記録層 33 酸化合金層 34,45 第2の誘電体層 35,46 反射層 42 第1の酸化合金層 44 第2の酸化合金層

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光透過性の基板上に、第1の誘電体層、
    希土類−遷移金属アモルファス合金記録層、第2の誘電
    体層、及び反射層を順次積層した光磁気記録媒体におい
    て、 上記記録層と両方の誘電体層との間の界面又は、いずれ
    か一方の界面に酸化した希土類−遷移金属アモルファス
    合金層を積層したことを特徴とする光磁気記録媒体。
  2. 【請求項2】 酸化した希土類−遷移金属アモルファス
    合金層の膜厚が5〜100Åの範囲にあることを特徴と
    する請求項1記載の光磁気記録媒体。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の光磁気記録媒体の製造方
    法であって、酸素ガスを0.5〜5%の範囲でアルゴン
    ガスと混合したガス中で、希土類−遷移金属アモルファ
    ス合金ターゲットをスパッタすることにより、上記酸化
    した希土類−遷移金属アモルファス合金層を成膜するこ
    とを特徴とした光磁気記録媒体の製造方法。
JP34512093A 1993-12-20 1993-12-20 光磁気記録媒体とその製造方法 Withdrawn JPH07182707A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP34512093A JPH07182707A (ja) 1993-12-20 1993-12-20 光磁気記録媒体とその製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP34512093A JPH07182707A (ja) 1993-12-20 1993-12-20 光磁気記録媒体とその製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH07182707A true JPH07182707A (ja) 1995-07-21

Family

ID=18374423

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP34512093A Withdrawn JPH07182707A (ja) 1993-12-20 1993-12-20 光磁気記録媒体とその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH07182707A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP0368194A2 (en) Magneto-optical system
JP3178025B2 (ja) 光磁気記録媒体及びその製造方法
JPH07182707A (ja) 光磁気記録媒体とその製造方法
JPH05250742A (ja) 光磁気記録媒体およびその製造に用いるスタンパー
JP3109926B2 (ja) 光磁気記録媒体の製造方法
JP3109927B2 (ja) 光磁気記録媒体
US5529854A (en) Magneto-optic recording systems
JPH01178151A (ja) 光磁気記録媒体
JP2647958B2 (ja) 光磁気記録媒体
JP2624128B2 (ja) 光磁気記録媒体
JP2970323B2 (ja) 磁界変調記録用光磁気記録媒体
JP3148017B2 (ja) 光磁気記録媒体及びその製造方法
JPH0660452A (ja) 光磁気記録媒体
JP2541236B2 (ja) 光磁気ディスクの製造方法
JPH05217226A (ja) 光磁気記録媒体
KR930004332B1 (ko) 광 자기 기록매체
JPS62172547A (ja) 光磁気記録媒体
JPH06131717A (ja) 光磁気記録媒体
KR100209584B1 (ko) 광자기 디스크
JPH06150415A (ja) 光磁気記録媒体
JPS62172548A (ja) 光磁気記録媒体
JPH05290417A (ja) 光磁気記録媒体
JPH03154241A (ja) 光磁気記録媒体
JPH0773517A (ja) 光磁気記録媒体
JPH06103624A (ja) 光磁気記録媒体の製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20010306