JP2541236B2 - 光磁気ディスクの製造方法 - Google Patents

光磁気ディスクの製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】 技術分野 本発明は、光磁気ディスクの製造方法に関するもので
あり、特に、信号の読み出し時におけるC/N比を改善す
る技術に関するものである。
従来技術および問題点 磁気光学効果を有する物質から成る光磁気記録層を備
え、光の集光による局部加熱からこの光磁気記録層を局
部磁化して情報を記録し、また、このようにして記録さ
れた情報を磁気光学効果を利用して光学的に読み出すこ
とができる光磁気ディスクが知られている。たとえば、
特開昭62−43848号公報に記載された光磁気記録媒体が
それである。かかる光磁気記録媒体によれば、局部磁化
して情報が記録される光磁気記録層の境界面に磁性層が
形成されると、その磁性層により磁束が光磁気記録層に
集中させられるので、C/N比(搬送波対雑音比)が高ま
るのである。
しかしながら、上記の光磁気ディスクにおいては、磁
性層はスパッタリングにより光磁気記録層の表面に形成
されることから、その境界面において光磁気記録層に含
まれる物質がガス等と接触させられることが避けられな
いので、その光磁気記録層中で物質が酸化することによ
り記録特性が劣化するという不都合があった。
課題を解決するための手段 本願発明は以上の事情を背景として為されたものであ
り、その要旨とするところは、磁気光学効果を有する物
質から成る光磁気記録層と、C/N比を高めるためにその
光磁気記録層の両境界面の少なくとも一方に設けられた
磁性層とを備えた光磁気ディスクの製造方法であって、
前記光磁気記録層と、その光磁気記録層に含まれる物質
と反応可能な物質からなる層とを互いに隣接して積層す
ることにより、光磁気記録層の表層を反応させて前記磁
性層を形成する磁性層形成工程を含むことにある。
作用および発明の効果 このようにすれば、光磁気記録層に含まれる物質と、
その光磁気記録層に含まれる物質と反応可能な物質から
なる層とが互いに隣接して積層されることにより、光磁
気記録層の表層が反応させられて磁性層が形成されるの
で、磁性層により磁束が光磁気記録層に集中させられて
C/N比が高められるとともに、光磁気記録層に含まれる
物質の酸化が好適に軽減され、記録特性の低下が抑制さ
れる。
ここで、前記光磁気記録層は鉄を含むものであり、前
記光磁気記録層に含まれる物質と反応可能な物質から成
る層は、その鉄と反応可能な過剰シリコンを含む二酸化
珪素から成る。
実施例 以下、本発明の一実施例を図面に基づいて詳細に説明
する。
第1図は、本発明の一実施例の製造方法によって製造
された光磁気ディスク10の要部断面を示している。図に
おいて、基板12上には、下地層14、光磁気記録層16、保
護層18がそれぞれ積層されており、基板12を通してレー
ザ光が光磁気記録層16に照射されたとき、磁気光学効果
から光磁気記録層16における局部磁化方向に関連して反
射光のカー回転角が変化させられるので、この反射光の
カー回転角に基づいて情報が読み出される。また、情報
の書き込みに際しては、レーザ光の照射に基いてキュリ
ー点まで局部加熱し、この局部の冷却時に外部磁界の方
向を所望の方向へ制御することにより磁化方向に対応し
た情報を記録する。
上記基板12は、アクリル樹脂(PMMA)、ポリカーボネ
ート樹脂(PC)、ポリオレフィン樹脂などの透明樹脂
や、硝子などの透明無機材料から構成されている。上記
下地層14は、化学変化から光磁気記録層16を保護する絶
縁膜として機能するとともに、カー回転角を増大させる
反射防止膜としても機能するものであって、たとえばSi
O2(二酸化珪素)などの化学的に安定な酸化物をスパッ
タリングや真空蒸着等を用いて成膜することにより形成
されている。この下地層14は、その屈折率が基板12の屈
折率と同等以上、たとえば1.5程度以上となるように組
成割合が調節される。これは、光の干渉を利用して反射
防止作用を発生させることを可能とするためである。光
磁気記録層16は、希土類と遷移金属とを主成分とするア
モルファス金属である光磁気材料、たとえばTbFeCoがス
パッタリングや真空蒸着等により10〜100nm程度、好適
には20〜30nm程度の厚みに成膜されることにより形成さ
れている。保護層18は、光磁気記録層16を化学変化から
保護し且つカー回転角を増加させる反射効果を顕著とす
るための透明な絶縁膜であり、SiO2(二酸化珪素)をス
パッタリングや真空蒸着することにより100nm程度の厚
みに形成されている。
そして、本実施例では、上記光磁気記録層16と下地層
14との間、および光磁気記録層16と保護層18との間に
は、透磁率の高い磁性層である第1磁性層20および第2
磁性層22がそれぞれ設けられている。第1図は、各層を
明確に示すために厚みが強調されている。本実施例の第
1磁性層20および第2磁性層22は、鉄・シリコン系材料
であるFeSi2であって、シリコン過剰の二酸化珪素を従
来と同様のスパッタリングを用いて下地層14および保護
層18を形成すると、下地層14および保護層18中の過剰シ
リコンが光磁気記録層16中の鉄と反応することにより形
成されている。
上記第1磁性層20および第2磁性層22の存在は、次の
ように確認され得る。すなわち、光磁気ディスク10を厚
み方向にエッチングしつつ端面を分析するオージェ分析
を行うことにより、光磁気記録層16と下地層14との間、
或いは光磁気記録層16と保護層18との間の境界における
成分の分析を行う。第2図はこの場合の分析例を示して
おり、下地層14または保護層18から光磁気記録層16に至
る境界では、SiおよびOが急速に減少する反面、Feが急
速に増加するが、Siの変化曲線が着目すると上記境界付
近で小さなピークが存在する。なお、第2図の横軸は厚
み方向の距離に対応するエッチング時間であり、縦軸は
濃度である。
次いで、下地層14または保護層18から光磁気記録層16
に至る間の物質を調べるために第2図の(a)位置、
(b)位置、および(c)位置におけるSi2P(軌道)お
よびFe2P(軌道)の解析をX線分光分析装置(XPS)に
て行うと、(b)位置におけるSi2PおよびFe2Pのデータ
が第3図および第4図に示すように、また、(a)位
置、(b)位置、および(c)位置におけるFe2Pのデー
タが第5図に示すように得られる。第3図に示される99
eVのピークは二酸化珪素(SiO2)を構成するSi元素とは
明らかに異なり、純粋なSi元素に近いものと考えられ
る。また第4図では純粋なFeと対比して示されているこ
とから明らかなように、(b)位置における12.95eVの
結合エネルギ(B.E:Binding energy)は、純粋なFeの1
3.17eVと比較して異なるものであり、Feの化合物、すな
わちFeSi2であることが第5図に示すFeSi2の結合エネル
ギと一致することによりわかる。このように、下地層14
または保護層18と光磁気記録層16との間には、比較的透
磁率の高いFeSi2から成る第1磁性層20および第2磁性
層22が生成されているのである。
上記のように構成された光磁気ディスク10において
は、光磁気記録層16が比較的透磁率の高いFeSi2から成
る第1磁性層20および第2磁性層22により挟まれている
ので、所定の変調周波数にて情報を記録し、再生するに
際して、第6図に示すように、搬送波対雑音比(C/N
比)が大幅に高められる。この理由は明確ではないが、
透磁率の高いFe−Si化合物の存在により主磁極に磁束が
集中して記録されたビットの垂直方向に対する変動が小
さくなるので、信号成分に寄与するカー回転角のばらつ
きが小さくなるためと推定される。なお、第6図におい
て、○印は過剰シリコンの二酸化珪素を下地層14および
保護層18に用いた本実施例の光磁気ディスク10を示して
おり、□印は、第1磁性層20および第2磁性層22が形成
されていない従来の光磁気ディスクを示している。
また、本実施例では、光磁気記録層16が、その光磁気
記録層16中のFeと、下地層14および保護層18中の過剰シ
リコンとの反応により生成されたFe・Si系物質により構
成される第1磁性層20および第2磁性層22により挟まれ
ているので、光磁気記録層16中のFeやTbの酸化が軽減さ
れ、記録特性の低下が抑制される。因に、従来の光磁気
ディスクにおける下地層および保護層は、通常、SiXNYO
Z、AlXNYOZ、SiXOYなどから構成されているが、いずれ
の材質が用いられても光磁気記録層の酸化などが発生す
ることが避けられず、記録特性が劣化する不都合があっ
たのである。
以上、本発明の一実施例を示す図面に基づいて詳細に
説明したが、本発明はその他の態様においても適用され
る。
また、光磁気記録層16の境界面に設けられる磁性層
は、光磁気記録層16の両境界面の少なくとも一方に設け
られれば、C/N比を高めるという点において一応の効果
が得られるのである。
なお、上述したのはあくまでも本発明の一実施例であ
り、本発明はその精神を逸脱しない範囲で種々変更が加
えられ得るものである。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例の製造方法により製造された
光磁気ディスクの要部断面図である。第2図は第1図の
実施例における光磁気記録層と下地層または保護層との
境界付近のオージェ分析結果を示す図である。第3図お
よび第4図は、第2図の(b)位置におけるSi2Pおよび
Fe2PのX線分光分析結果を示す図である。第5図は、第
2図の(a)位置、(b)位置、(c)位置におけるX
線分光分析結果を、鉄またはその化合物の値とともにそ
れぞれ示す図表である。第6図は、第1図の実施例のC/
N比を従来の光磁気ディスクのC/N比と対比して示す図で
ある。 10:光磁気ディスク 16:光磁気記録層 20:第1磁性層 22:第2磁性層

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】磁気光学効果を有する物質から成る光磁気
    記録層と、C/N比を高めるために該光磁気記録層の両境
    界面の少なくとも一方に設けられた磁性層とを備えた光
    磁気ディスクの製造方法であって、 前記光磁気記録層と、該光磁気記録層に含まれる物質と
    反応可能な物質からなる層とを互いに隣接して積層する
    ことにより、該光磁気記録層の表層を反応させて前記磁
    性層を形成する磁性層形成工程を含むことを特徴とする
    光磁気ディスクの製造方法。
  2. 【請求項2】前記光磁気記録層は鉄を含むものであり、
    前記光磁気記録層に含まれる物質と反応可能な物質から
    成る層は、該鉄と反応可能な過剰シリコンを含む二酸化
    珪素から成るものである特許請求の範囲第1項に記載の
    光磁気ディスクの製造方法。
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