JPH0718058A - レーザービームマーキング可能なエポキシ樹脂組成物 - Google Patents
レーザービームマーキング可能なエポキシ樹脂組成物Info
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Abstract
な塗膜形成性や樹脂成形性を有するエポキシ樹脂組成物
を提供する。 【構成】 エポキシ樹脂と、カルボキシル基を有する硬
化剤と、亜燐酸鉛及び/又は亜硫酸鉛からなるレーザー
ビームマーキング可能なエポキシ樹脂組成物。
Description
ング可能なエポキシ樹脂組成物に関するものである。
号を表示するためには、熱硬化型や紫外線硬化型のイン
クを用いた転写印刷法が行われていた。しかし、この方
法は、物品表面へのゴミの付着防止や、物品表面へのイ
ンクのなじみの調整に困難を伴なう上に、印刷後にイン
クの硬化工程を必要とする等の問題がある。また、前記
印刷法に代わる方法として、あらかじめ鉛化合物を配合
した樹脂の表面に、レーザービームを照射し、その表面
を黒色に変化させる方法が提案されている(特願平1-222
994号、特願平2-48984号)。この場合、鉛化合物として
は、塩基性の亜燐酸鉛や亜硫酸酸鉛が好ましく使用され
る。本発明者らは、このような鉛化合物を用いてレーザ
ービームマーキング可能なエポキシ樹脂組成物を開発す
べく種々研究を重ねたが、組成物中にカルボキシル基を
有する硬化剤を含む場合は、塩基性の亜燐酸鉛や亜硫酸
鉛では組成物の粘度が著しく上昇したり、組成物の流動
性が著しく損なわれる等の不都合を生じ、樹脂塗膜の形
成や、樹脂成形品の成形に困難を生じることが判明し
た。
ームマーキングが可能でかつ良好な塗膜形成性や樹脂成
形性を有するエポキシ樹脂組成物を提供することをその
課題とする。
を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、本発明を完成する
に至った。即ち、本発明によれば、エポキシ樹脂と、カ
ルボキシル基を有する硬化剤と、亜燐酸鉛及び/又は亜
硫酸鉛からなるレーザービームマーキング可能なエポキ
シ樹脂組成物が提供される。
下、単に鉛化合物とも言う)は、通常、平均粒径が20μ
m以下、好ましくは5μm以下の微粉末状で用いられ
る。本発明で用いるエポキシ樹脂としては、従来公知の
もの、例えば、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビス
フェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールAD型エポ
キシ樹脂、ノボラック型エポキシ樹脂等の各種エポキシ
樹脂やこれらの混合物が挙げられる。
含有のものである。このようなものとしては、従来公知
のもの、例えば、芳香族カルボン酸、脂環式カルボン
酸、脂肪族カルボン酸、遊離カルボキシル基含有酸無水
物等が挙げられる。また、本発明においては、前記カル
ボキシル基含有の硬化剤と一般的に使用される硬化剤、
例えば、アミン系硬化剤、酸無水物(遊離カルボキシル
基を含有しない)、ノボラック樹脂、フェノール化合物
等と併用することも出来る。
又は亜硫酸鉛の配合量は、全組成物中3重量%以上、好ま
しくは5〜40重量%である。また、硬化剤は、エポキシ樹
脂に対し、エポキシ樹脂のエポキシ当量あたり、0.1〜
1.5当量、好ましくは0.5〜1.5の割合である。
分として、さらに、硬化促進剤、充填剤、着色剤、難燃
剤、離型剤、充填剤等の分散性を向上させる成分等を配
合する。これらの補助成分で、カルボキシル基を含有す
る成分が含まれている場合、硬化剤にカルボキシル基を
含有していないものを使用しても、亜燐酸鉛及び/又は
亜硫酸鉛を使用しないと、本発明の目的は達成されな
い。
ば、イミダゾール化合物、ジアザビシクロウンデセン及
びそのフェノール塩、トリフェニールホスフィン、三級
アミン、アミンアダクトの潜在性硬化促進剤、ジシアン
ジアミド等が用いられる。本発明で用いる亜燐酸鉛及び
/又は亜硫酸鉛は、そのエポキシ樹脂に対する分散性を
向上させるために、これをあらかじめ熱可融性物質との
混合物としてエポキシ樹脂に配合するのが好ましい。こ
のような混合物は、鉛化合物と熱可融性物質とをその熱
可融性物質の溶融温度以上の温度で溶融混練し、溶融混
練した後冷却固化し、粉砕することによって得ることが
できる。この混合物粒子の平均粒径は、5mm以下、好ま
しくは1mm以下である。
ポキシ樹脂の溶融温度以上で溶融し、かつエポキシ樹脂
に相溶するものであれば、いかなるものでもよい。熱可
融性物質としては、エポキシ樹脂、高級脂肪酸又はその
塩もしくはエステル、高級アルコール又はそのエステル
化合物が挙げられる。原料エポキシ樹脂が固体状の場合
は好ましくは原料エポキシ樹脂である。鉛化合物の使用
割合は、熱可融性物質100重量部に対して、10〜80重量
%、好ましくは30〜60%である。また、鉛化合物と熱可融
性物質とを溶融混練する場合、鉛化合物の均一分散性を
促進させるために、軽比重の充填剤を添加することがで
きる。この場合、軽比重充填剤としては、比重4以下、
好ましくは、比重2〜4の充填剤、例えば、アルミナ、シ
リカ、マグネシア、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウ
ム、マイカ、クレイ、セピオライトなどが挙げられる。
これらの充填剤の平均粒径は0.3〜20μm、好ましくは
0.5〜10μmである。また、この充填剤としてはチクソ
トロピック付与性を有するもの、例えば、平均粒子径が
100nm以下の超微粒子のシリカやアルミナ、平均粒径が3
μm以下の水酸化アルミニウム、繊維状マグネシウムオ
キシサルフェート、繊維状シリカ、繊維状チタン酸カリ
ウム、燐片状マイカ、いわゆるベントナイトと呼ばれて
いるモンモリロナイト-有機塩基複塩などを用いること
ができる。チクソトロピック付与性を有する充填剤は、
単独でも使用しうるが、好ましくは、チクソトロピック
付与性を有しないものと組合わせて用いるのがよい。
部に対し0〜200重量部、好ましくは30〜100重量部であ
る。このような充填剤は、熱可融性物質と鉛化合物との
溶融混練に際し、溶融混練物の粘度を高めて鉛化合物の
沈降を防止し、最終的によく均一分散した鉛化合物と熱
可融性物質との混合物からなる微粉末を与える。
成形材料や塗装材料として使用される。成形材料として
用いる場合、その成形方法としては、トランスファー成
形法、射出成形法、圧縮成形法、注型成形法、ディッピ
ング成形法等が挙げられる。また、塗装材料として用い
る場合、その塗装方法として、流動浸漬法、静電スプレ
ー法、はけ塗り法等が挙げられる。本発明の組成物を液
状で用いる場合、エポキシ樹脂、鉛化合物、充填剤、そ
の他の添加成分からなる混合液と、硬化剤及び硬化促進
剤からなる混合液を作り、使用に際し、両者を混合して
エポキシ樹脂組成物とし、成形材料や塗装材料として用
いる。
成形物や塗装物に対しては、レーザービームにより黒色
系の色調のマークを形成することができる。マーキング
対象となる物品の具体例としては、例えば、表面樹脂塗
装されたコンデンサー、抵抗、ダイオード、IC等の電子
・電気部品の他、封止用の樹脂ケーシング等の各種のも
のが挙げられる。また、本発明により形成されるマーク
は、黒色系色調のものであることから、エポキシ樹脂
は、あらかじめ黒色系以外の色調、例えば、無色ないし
白色、淡色、ライトブルー、ライトグリーン、赤、黄色
等の明色に保持させるのがよい。これにより、コントラ
ストの良好な黒色系マークを得ることができる。レーザ
ービームとしては、波長1〜100μmのもの、とりわけ波
長5〜15μmの近赤外線が用いられる。このようなレー
ザービームマーキング発生装置としては、炭酸ガスレー
ザービームマーキング発生装置を初めとし、YAGレーザ
ー発生装置等の従来公知の各種のものが用いられる。
キシ樹脂組成物は、鉛化合物として亜燐酸鉛及び/又は
亜硫酸鉛を配合したことにより、これを加熱溶融しても
硬化剤と鉛化合物との反応がなく、溶融物に粘度上昇や
流動性低下の問題を生じず、成形材料や塗装材料として
有利に適用される。また、本発明の組成物の硬化物は、
これにレーザービームを照射することにより、その照射
部分を黒色の色調に変色させることができる。
する。
示した成分を表-1に示した重量部で配合した組成物を、
アルミニウム金属片(縦:100mm、横:25mm、厚さ:1.5mm)
の表面に厚さ0.5mmに塗布し、120℃で加熱して黄白色の
硬化樹脂膜を形成した。次に、この硬化樹脂膜を有する
試料の表面に対してレーザービームを照射して黒色のマ
ークを形成した。この場合、使用したレーザービームマ
ーキング装置はIEA CO2レーザー、ユニマーク400の4J
(ジュール)型(ウシオ電気社製)であった。また、この場
合に形成したマークの線の太さは0.2mmであった。この
ようにして試料表面に形成されたマークの良否及び塗膜
の表面性状を目視により判定した。その結果を表-1に示
す。表-1において、○は良、×は不良を示す。なお、表
1に示した硬化剤「SL-20」は2価長鎖カルボン酸〔HOOC-
(CH2)16-COOH〕である。
加熱したニーダーで溶融し、表-2に示すマーキング材20
重量部を添加し、30分間均一に溶融混合した後、冷却固
化し、粉砕した。この粉砕物120重量部にトリフェニル
ホスフィン0.5重量部、着色剤5重量部及び表-2に示す硬
化剤と滑剤を表-2に示す重合部添加し、乾式混合し、得
られた混合物を加熱し、溶融状態で均一に混合した後、
室温まで急冷固化し、微粉砕した。得られた粉体は80メ
ッシュパス100%で、250メッシュパス約50%であった。次
に、前記で得た粉体を、150℃に加熱したアルミニウム
金属片(縦:60mm、横:60mm、厚さ:3.2mm)に対し流動浸漬
法により約0.5mmの厚さに塗布し、その後、120℃で30分
間熱風乾燥炉で硬化し、白色の塗膜を形成した。次に、
この塗膜を有する試料表面に実施例1と同様にしてレー
ザービームにより黒色のマークを形成した。このマーク
の良否及び塗膜の表面性状を目視により判定した。その
結果を表2に示す。
Claims (1)
- 【請求項1】 エポキシ樹脂と、カルボキシル基を有す
る硬化剤と、亜燐酸鉛及び/又は亜硫酸鉛からなるレー
ザービームマーキング可能なエポキシ樹脂組成物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP18718493A JP3198473B2 (ja) | 1993-06-30 | 1993-06-30 | レーザービームマーキング可能なエポキシ樹脂組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP18718493A JP3198473B2 (ja) | 1993-06-30 | 1993-06-30 | レーザービームマーキング可能なエポキシ樹脂組成物 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0718058A true JPH0718058A (ja) | 1995-01-20 |
JP3198473B2 JP3198473B2 (ja) | 2001-08-13 |
Family
ID=16201585
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP18718493A Expired - Fee Related JP3198473B2 (ja) | 1993-06-30 | 1993-06-30 | レーザービームマーキング可能なエポキシ樹脂組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3198473B2 (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US5944980A (en) * | 1996-09-06 | 1999-08-31 | Mitsubishi Gas Chemical Company Co., Inc. | Method for producing isotropic pitch, activated carbon fibers and carbon materials for non-aqueous secondary battery anodes |
JP2002293883A (ja) * | 2001-03-30 | 2002-10-09 | Sunstar Eng Inc | 一液加熱硬化型エポキシ樹脂組成物および半導体実装用アンダーフィル材 |
-
1993
- 1993-06-30 JP JP18718493A patent/JP3198473B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US5944980A (en) * | 1996-09-06 | 1999-08-31 | Mitsubishi Gas Chemical Company Co., Inc. | Method for producing isotropic pitch, activated carbon fibers and carbon materials for non-aqueous secondary battery anodes |
US6228343B1 (en) | 1996-09-06 | 2001-05-08 | Mitsubishi Gas Chemical Company, Inc. | Method for producing isotropic pitch, activated carbon fibers and carbon materials for non-aqueous secondary battery anodes |
JP2002293883A (ja) * | 2001-03-30 | 2002-10-09 | Sunstar Eng Inc | 一液加熱硬化型エポキシ樹脂組成物および半導体実装用アンダーフィル材 |
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JP3198473B2 (ja) | 2001-08-13 |
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