JPH07179692A - スチレン系樹脂組成物 - Google Patents

スチレン系樹脂組成物

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JPH07179692A
JPH07179692A JP32684993A JP32684993A JPH07179692A JP H07179692 A JPH07179692 A JP H07179692A JP 32684993 A JP32684993 A JP 32684993A JP 32684993 A JP32684993 A JP 32684993A JP H07179692 A JPH07179692 A JP H07179692A
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JP
Japan
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styrene
silicone oil
rubbery polymer
resin
resin composition
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Application number
JP32684993A
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English (en)
Inventor
Tsunetoshi Shinada
恒利 品田
Haruo Inoue
晴夫 井上
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Mitsui Toatsu Chemicals Inc
Original Assignee
Mitsui Toatsu Chemicals Inc
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 シリコーンオイルをゴム質重合体中へ予め配
合した組成物を、スチレン系熱可塑性樹脂中へ配合して
なるスチレン系樹脂組成物。 【効果】本発明のスチレン系樹脂組成物は衝撃強度の向
上効果が大きく、家電部品、OA機器部品、自動車部品
等に巾広く用いることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はシリコーンオイルをゴム
質重合体中へ予め配合した組成物を、スチレン系熱可塑
性樹脂中へ分散させた、衝撃強度改良用のスチレン系樹
脂組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】スチレン系樹脂は成形性の良さ、成形物
の寸法安定性、外観の良さから家電部品、OA機器部品
或いは自動車部品等、広い分野で用いられている。これ
らの用途では、製品の落下破壊防止、日常製品使用時の
衝撃破壊防止或いは、人体への安全確保等から、部品に
一定の強度が要求されている。この為スチレン系樹脂で
は、GPPS樹脂(一般ポリスチレン)にスチレンをグ
ラフト重合させたポリブタジエンやブロックSBR等の
ゴム質重合体を配合したHIPS樹脂(耐衝撃性ポリス
チレン)、AS樹脂にアクリロニトリル、スチレンをグ
ラフト重合させたポリブタジエンやブロックSBR等の
ゴム質重合体を配合したABS樹脂、同様にAS樹脂に
アクリロニトリル、スチレンをグラフト重合させたEP
M(エチレン・プロピレン共重合体)、EPDM(エチ
レン・プロピレン・ジエン共重合体)等のゴム質重合体
を配合し、耐候性を向上させたAES樹脂が用いられて
いる。
【0003】この様なゴム質重合体を用いたスチレン系
樹脂の衝撃強度の改良には、樹脂そのものの重合段階か
らゴム分も重合して配合する方法と、樹脂として用いら
れているものに後加工で、ゴム質重合体を練り込み強化
する方法、等がある。
【0004】前者の方法では、長年に渡って熱可塑性樹
脂中に分散するゴム質重合体を増したり、分散するゴム
質重合体に特定の粒子径分布を持たせる方法(特開60
−156709、特開60−47051、他)又は、母
材樹脂との親和性を向上させる為、樹脂成分とのグラフ
ト率を上げたゴム質重合体を分散させる方法(特開51
−58453、他)が行われて来ている。
【0005】一方、後者の方法では、母材樹脂と親和性
の有る各種ゴム質重合体を要求物性に応じた配合量で、
混練押出機等、を用いて練り込み(特開61−2001
51、特開04−25975、特告01−6656、
他)、衝撃強度の改良を行っている。その他の方法とし
ては、熱可塑性樹脂に特定の添加剤を配合し、衝撃強度
を向上させる方法(特開60−65060、特告03−
742721、他)も行われて来ており、重合時微量の
シリコーンオイルを添加して衝撃強度を向上させる方法
(特開57−170949、特開57−170950、
他)も検討されている。
【0006】しかし、これらの方法による衝撃強度の向
上は、基本的にゴム質重合体の含有量に比例し、添加剤
による方法は、特定量を均一配合により向上を図ってい
る。特にスチレン系熱可塑性樹脂中へのシリコーンオイ
ル添加については、樹脂の重合段階から配合し、衝撃強
度を向上させる方法、或いは通常用いられるHIPS、
ABS樹脂にシリコーンオイルを混練押出しで練り込み
慴動性を向上させる方法が従来から一般に行われて来て
いるが、添加剤量の増加は、他の物性、成形物外観不良
等の劣化を生ずることから、この方法による衝撃強度の
向上は、限界と思われていた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、スチレン系
樹脂組成物を製造時、予めゴム質重合体中にシリコーン
オイルを配合し、従来限界とされていた衝撃強度を更に
向上しつつ良好な表面外観を有する成形物を提供するも
のである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明では、予めゴム質
重合体中にシリコーンオイルを配合した組成物をスチレ
ン系熱可塑性樹脂へ配合して衝撃強度の向上を図るもの
である。我々は、スチレン系熱可塑性樹脂へのシリコー
ンオイル添加による衝撃強度の向上、発現について鋭意
研究を進め、スチレン系樹脂組成物中のシリコーンオイ
ルがゴム質重合体中或いはその近傍に存在することが著
しく衝撃強度の向上に有効で有ることを見い出した。
【0009】これに対し、従来のシリコーンオイルの樹
脂重合段階での添加、或いはHIPS、ABS樹脂等へ
の混練押出による配合によって得られる成形物では、シ
リコーンオイルの分散状態を制御出来ず、ゴム質重合体
層よりマトリックス層のPS層、AS層に均一に分散さ
せることになっていた。この様なことからスチレン系熱
可塑性樹脂でゴム質重合体を含むHIPS、ABS、A
ES樹脂等にシリコーンオイルを添加して衝撃強度を向
上させるには、均一に分散させるよりゴム質重合体中或
いはその近傍に存在させることが重要であるが、これが
困難な為に、衝撃強度の向上には限界があった。即ち、
本発明は、シリコーンオイルをゴム質重合体中へ予め配
合した組成物を、スチレン系熱可塑性樹脂中へ配合して
成るスチレン系樹脂組成物である。
【0010】本発明では、スチレン系熱可塑性樹脂の衝
撃強度改良を目的とするが、本発明に用いられるスチレ
ン系熱可塑性樹脂は、単にポリスチレンに限らず、これ
にポリブタジエンゴム、スチレン・ブタジエンゴム、或
いはスチレンをグラフト重合させた、これらゴム質重合
体を配合したHIPS樹脂、スチレンとアクリロニトリ
ルを共重合させたAS樹脂、更にこれにスチレンとアク
リロニトリルをグラフト重合させたポリブタジエンゴ
ム、スチレン・ブタジエンゴム、ニトリルゴム、エチレ
ンプロピレンゴム等のゴム質重合体を配合したABS樹
脂、AAS樹脂及びAES樹脂等の他、スチレンとメタ
クリル酸を共重合させたMS樹脂、又スチレンとN−フ
ェニルマレイミド、無水マレイン酸等、各種単量体を共
重合して成る変成スチレン系樹脂及び、これらに相溶す
る様スチレン、アクリロニトリル等をグラフト重合させ
たゴム質重合体を配合して成る耐衝撃、耐熱性変成スチ
レン系樹脂も含まれる。又、これらスチレン系熱可塑性
樹脂とエンジニアリング樹脂とのポリマーアロイである
ABS/PC、ABS/PA、ABS/PBT等、又オ
レフィン系樹脂とのポリマーアロイであるPS/PP、
PS/PE等、更にはスチレン系樹脂に難燃性、制電性
等、各種機能を付与したABS/PVC、ABS/PA
系エラストマー等のスチレン系ポリマーアロイも含まれ
る。
【0011】本発明では、ゴム質重合体にシリコーンオ
イルを予め配合した組成物を備えることが必須である。
本発明に用いられるゴム質重合体とはスチレン系熱可塑
性エラストマー及びスチレン系合成ゴムを表す。ここ
で、スチレン系熱可塑性エラストマーとは、一般のスチ
レン系樹脂と同温度程度の180℃以上で可塑化し、通
常の熱可塑性樹脂と同様な可塑化状態を示し、常温では
加硫ゴムと同様な弾性をもつエラストマーで、分子中に
弾性を持つゴム成分、所謂ソフトセグメントと塑性変形
を防止するための分子拘束成分、所謂ハードセグメント
とで構成され、このハードセグメントがスチレン系樹脂
で構成されているものを言う。
【0012】例えば、ハードセグメントにポリスチレン
或いはポリアクリロニトリル・スチレン、ソフトセグメ
ントにイソプレン或いはブタジエン等を、組み合わて成
るスチレン・ブタジエンゴム、ポリブタジエンゴム、ポ
リイソプレンゴム、EPM(エチレン・プロピレン共重
合体)、EPDM(エチレン・プロピレン・ジエン共重
合体)、或いはアクリロニトリル・スチレン・ブタジエ
ン共重合体等、が上げられる。ここで、スチレン系ハー
ドセグメントとソフトセグメントの重量比は、一般的耐
衝撃改良材と同様な80:20〜40:60の範囲のも
のが対象となる。又、スチレン系合成ゴムとは、天然ゴ
ムと同様の性質を持つ様スチレンとブタジエン或いはス
チレン、アクリロニトリル、とブタジエン等を乳化重
合、或いは溶液重合で合成した化合物で、上記熱可塑性
エラストマーと同様ブタジエンから成るソフトセグメン
トの割合が、20〜60重量%の範囲のものが対象とな
る。本発明では、ゴム質重合体に対してシリコーンオイ
ルを0.02重量%から2.0重量%までを予め配合し
た組成物を備えることが必須である。
【0013】シリコーンオイルの配合量が0.02重量
%以下では、同量のゴム質重合体と同様な挙動を示し、
衝撃強度改良までには至らず、2.0重量%以上では、
ゴム質重合体中への配合が困難となり、スチレン系熱可
塑性樹脂に配合し可塑化する場合、過剰のシリコーンオ
イルがゴム質重合体内部より滲み出てゴム質重合体近傍
より離れ、マトリックス層のPS樹脂層、AS樹脂層へ
流出し、更に成形機のノズル部、ホットランナー部に滞
留し、成形物表面のシルバーとなって外観不良を生ず
る。従って、ゴム質重合体に対するシリコーンオイルの
配合量は、0.02重量%〜2.0重量%が好ましく、
望ましくは0.05重量%〜1.0重量%である。
【0014】本発明で用いられるシリコーンオイルとし
て一般には、ポリジメチルシロキサンを用いるが、他に
ポリシロキサンの両又は片末端に各種有機官能基、例え
ばアミノ基、脂環式エポキシ基、グリシジル基、カルビ
ノール基を有する変成ポリシロキサンも用いることが出
来る。又、ここで用いられるポリシロキサン類は、25
℃で1,000C.S.(センチ・ストークス)〜5
0,000C.S.の粘度範囲を有することが必須であ
る。即ち、ポリシロキサン類の粘度が1,000C.
S.以下では、ゴム質重合体中へ予め配合したポリシロ
キサン類が、同様にして製作されたポリシロキサン類を
含むゴム質重合体を配合したスチレン系樹脂組成物中で
可塑化成形する場合、ゴム質重合体からマトリックス層
であるPS樹脂層、AS樹脂層へ流出し、ゴム質重合体
内部或いは、その近傍から外れ樹脂中にシリコーンオイ
ルが均一分散し、衝撃強度改良効果は従来の場合と等し
くなり著しい改良効果は、得られない。
【0015】一方、ポリシロキサン類の粘度が50,0
00C.S.以上の場合、粘度が大き過ぎゴム質重合体
中へ配合する際定量供給が難しく、安定した組成とはな
らず量産には向かない。従って、ポリシロキサン類の2
5℃に於ける粘度は、1,000C.S.から50,0
00C.S.が好ましく、望ましくは5,000C.
S.〜30,000C.S.特に10,000C.S.
から20,000C.S.の粘度範囲のものが望まし
い。ここでシリコーンオイルのゴム質重合体への配合方
法としては、ゴム質重合体をその単量体から重合する際
に配合したり、或いは配合を予定しているスチレレン系
樹脂と相溶性の有るゴム質重合体とシリコーンオイル
を、混練押出機を用いて配合しても良い。
【0016】本発明で用いられる衝撃強度の改良された
スチレン系樹脂組成物は、スチレン系熱可塑性樹脂に対
するシリコーンオイルを配合したゴム質重合体の配合割
合が、0.5〜40.0重量%であることを必須とす
る。スチレン系熱可塑性樹脂に対するシリコーンオイル
を配合したゴム質重合体の配合割合が、0.5重量%以
下では、衝撃強度の改良効果は認められず、40重量%
以上では可塑化時の粘性が大きく成形性が低下し、又成
形物の合成も著しく低下する。従って、スチレン系熱可
塑性樹脂に対する改良ゴム質重合体の配合割合は、0.
5重量%から40.0重量%であり、望ましい配合割合
は、5.0重量%から20.0重量%である。
【0017】一方、これらシリコーンオイルを含む改良
ゴム質重合体のスチレン系熱可塑性樹脂への配合方法と
しては、直接一軸、或いは二軸混練押出機を用いて練り
込むか、バンバリーミキサー、コ・ニーダー等を用いて
練り込む方法が一般的である。この際、同時に可塑剤、
着色剤、難燃剤、帯電防止剤、等の各種添加剤を配合し
たり、タルク、炭酸カルシュウム、ガラス繊維、等の各
種フィラーを配合することも可能である。かくして得ら
れるスチレン系樹脂組成物を用いた成形物は、シリコー
ンオイルを含まない同様組成のスチレン系樹脂に比べ、
又シリコーンオイルを均一配合したものに比べても著し
く衝撃強度の向上を示す。
【0018】
【実施例】
実施例1〜5 (シリコーンオイルの種類)25℃で3,000、1
2,500、30,000C.S.を示すポリジメチル
シロキサン、25℃で12,500C.S.を示すポリ
ジアミノシロキサン、同様に25℃で12,500C.
S.を示すポリメチルフェニルシロキサン(SH200
オイル:トーレ・シリコーン(株)製)を、ゴム質重合
体であるアクリロニトリル、スチレンをグラフト重合さ
せたポリブタジエン、通称Bポリマー(DP−606:
日本合成ゴム(株)製)へ各々1.0重量%となる様配
合し、180〜200℃で混練押出機(二軸押出機:中
谷機械(株)製)を用いて押し出し、シリコーンオイル
を含むゴム質重合体を製作した。この様にして製作され
たシリコーンオイルを含む改良ゴム質重合体をスチレン
系熱可塑性樹脂であるAS樹脂(ライタックA 120
PC:三井東圧化学(株)製)へ40.0重量%となる
様配合し、180〜200℃で上記混練押出機を用いて
押し出し、スチレン系樹脂組成物としてのペレットを製
作した。(試料番号1,2,3,4,5)
【0019】この様にして製作されたペレットを220
℃の温度に設定した射出成形機(JW−100:日本製
鋼所(株)製)を用い、JISに従う基礎物性測定用の
試験片を作成した。この試験片について、表面外観を観
察した後、JIS K−7110に従ってアイゾット衝
撃強さを測定した。その結果を表−1に示す。
【0020】比較例1〜3 これらシリコーンオイル配合の試料と比較の為、上記ゴ
ム質重合体であるポリブタジエン、通称Bポリマー(D
P−606:日本合成ゴム(株)製)をスチレン系熱可
塑性樹脂であるAS樹脂(ライタックA 120PC:
三井東圧化学(株)製)へ40.0重量%となる様配合
し、同様に180〜200℃で上記混練押出機を用いて
押し出し、比較用スチレン系樹脂組成物のペレットを製
作した。(試料番号1)
【0021】又、25℃で500、60,000C.
S.を示すポリジメチルシロキサン(SH200オイ
ル:トーレ・シリコーン(株)製)を、ゴム質重合体で
あるアクリロニトリル・スチレンをグラフト重合させた
ポリブタジエン、通称Bポリマー(DP−606:日本
合成ゴム(株)製)へ各々1.0重量%となる様配合
し、180〜200℃で上記混練押出機を用いて押し出
し、シリコーンオイルを含む改良ゴム質重合体を製作し
た。この様にして製作されたシリコーンオイルを含むゴ
ム質重合体をスチレン系熱可塑性樹脂であるAS樹脂
(ライタックA 120PC:三井東圧化学(株)製)
へ、40.0重量%となる様配合し、180〜200℃
で上記混練押出機を用いて押し出し、比較用スチレン系
樹脂組成物のペレットを製作した。(試料番号 2,
3)この様にして製作された比較用ペレットを実施例−
1と同様に射出成形機を用いて試験片を作成し、この試
験片について、同様に成形物外観観察した後、同様物性
測定を行った。その結果を表−1に示す。
【0022】
【表1】
【0023】実施例6〜8 (シリコーンオイルのゴム質重合体への配合量)25℃
で12,500C.S.を示すポリジメチルシロキサン
(SH−200オイル:トーレ・シリコーン(株)製)
を、ゴム質重合体であるアクリロニトリル、スチレンを
クラフト重合させたポリブタジエン、通称Bポリマー
(DP−606:日本合成ゴム(株)製)へ各々0.
1、1.0、2.0重量%となる様配合し、180〜2
00℃で混練押出機(二軸押出機:中谷機械(株)製)
を用いて押し出し、シリコーンオイルを含む改良ゴム質
重合体を製作した。
【0024】この様にして製作されたシリコーンオイル
を含む改良ゴム質重合体をスチレン系熱可塑性樹脂であ
るAS樹脂(ライタックA 120PC:三井東圧化学
(株)製)へ40.0重量%となる様配合し、180〜
200℃で上記混練押出機を用いて押し出し、スチレン
系樹脂組成物としてのペレットを製作した。(試料番号
6,7,8)この様にして製作されたペレットを220
℃の温度に設定した射出成形機(JW−100:日本製
鋼所(株)製)を用い、JISに従う基礎物性測定用の
試験片を作成した。この試験片について、表面外観を観
察した後、JIS K−7110に従ってアイゾット衝
撃強さを測定した。その結果を表−2に示す。
【0025】比較例4〜5 25℃で12,500C.S.を示すポリジメチルシロ
キサン(SH−200オイル:トーレ・シリコーン
(株)製)を、ゴム質重合体であるアクリロニトリル、
スチレンをグラフト重合させたポリブタジエン、通称B
ポリマー(DP−606:日本合成ゴム(株)製)へ各
々0.01、3.0重量%となる様配合し、実施例−2
と同様な方法で改良ゴム質重合体を製作した。この様に
して製作された改良ゴム質重合体を実施例−2と同様な
方法で、比較例のスチレン系樹脂組成物のペレットを製
作した。(試料番号4,5)この様にして製作されたペ
レットを220℃の温度に設定した射出成形機(JW−
100:日本製鋼所(株)製)を用い、JISに従う基
礎物性測定用の試験片を作成した。この試験片につい
て、表面外観を観察した後、JIS K−7110に従
ってアイゾット衝撃強さを測定した。その結果を表−2
に示す。
【0026】
【表2】
【0027】比較例6〜10 又、25℃で12,500C.S.を示すポリジメチル
シロキサン(SH200オイル:トーレ・シリコーン
(株)製)を予めゴム質重合体に配合せず各々0.00
1、0.04、0.40、0.80、1.20重量%、
これに対応させゴム質重合体であるアクリロニトリル・
スチレンをグラフト重合させたポリブタジエン、通称B
ポリマー(DP−606:日本合成ゴム製)を各々3
9.999、39.96、39.60、39.20、3
8.80重量%、スチレン系熱可塑性樹脂であるAS樹
脂(ライタックA 120PC:三井東圧化学(株)
製)を各々60.00重量%となる様配合し、ヘンシェ
ルミキサーを用いて各々の試料を均一に混合し、180
〜200℃で上記混練押出機を用いて押し出し、比較例
のスチレン系樹脂組成物のペレットを製作した。(試料
番号6,7,8,9,10)この様して製作された比較
用ペレットを、実施例−2と同様に射出成形機を用いて
試験片を作成し、この試験片について同様に成形物表面
外観観察した後、同様に物性測定を行った。その結果を
表−3に示す。
【0028】
【表3】
【0029】実施例9〜10 (改良ゴム質重合体のAS樹脂への配合割合)25℃で
12500C.S.を示すポリジメチルシロキサン(S
H−200オイル:トーレ・シリコーン(株)製)を、
ゴム質重合体であるアクリロニトリル、スチレンをグラ
フト重合させたポリブタジエン、通称Bポリマー(DP
−606:日本合成ゴム(株)製)へ1.0重量%とな
る様配合し、180〜200℃で混練押出機(二軸押出
機:中谷機械(株)製)を用いて押し出し、シリコーン
オイルを含む改良ゴム質重合体を製作した。
【0030】この様にして製作されたシリコーンオイル
を含む改良ゴム質重合体をスチレン系熱可塑性樹脂であ
るAS樹脂(ライタックA 120PC:三井東圧化学
(株)製)へ各々20.0、40.0重量%となる様配
合し、180〜200℃で上記混練押出機を用いて押し
出し、スチレン系樹脂組成物としてのペレットを製作し
た。(試料番号9,10)この様にして製作されたペレ
ットを220℃の温度に設定した射出成形機(JW−1
00:日本製鋼所(株)製)を用い、JISに従う基礎
物性測定用の試験片を作成した。この試験片について、
表面外観を観察した後、JIS K−7110に従って
アイゾット衝撃強さを測定し、JIS K−7203に
従って曲げ弾性率の測定を行った 。その結果を表−4
に示す。
【0031】比較例11〜15 これら改良ゴム質重合体の適量配合試料と比較の為、2
5℃で12500C.S.を示すポリジメチルシロキサ
ン(SH−200オイル:トーレ・シリコーン(株)
製)を、ゴム質重合体であるアクリロニトリル、スチレ
ンをグラフト重合させたポリブタジエン、通称Bポリマ
ー(DP−606:日本合成ゴム(株)製)へ1.0重
量%となる様配合し、180〜200℃で混練押出機
(二軸押出機:中谷機械(株)製)を用いて押し出し、
シリコーンオイルを含む改良ゴム質重合体を製作した。
この様にして製作されたシリコーンオイルを含む改良ゴ
ム質重合体をスチレン系熱可塑性樹脂であるAS樹脂
(ライタックA 120PC:三井東圧化学(株)製)
へ各々0.4、50.0重量%となる様配合し、180
〜200℃で上記混練押出機を用いて押し出し、比較例
のスチレン系樹脂組成物としてのペレットを製作した。
(試料番号11,12)又これらシリコーンオイル配合
の試料と比較の為、シリコーンオイルを配合せず、上記
ゴム質重合体であるポリブタジエン、通称Bポリマー
(DP−606:日本合成ゴム(株)製)をスチレン系
熱可塑性樹脂であるAS樹脂(ライタックA 120P
C:三井東圧化学(株)製)へ同様に各々0.4、2
0.0、40.0、50.0重量%となる様配合し、同
様に180〜200℃で上記混練押出機を用いて押し出
し、比較用スチレン系樹脂組成物のペレットを製作し
た。(試料番号13,14,15)この様にして製作さ
れたペレットを220℃の温度に設定した射出成形機
(JW−100:日本製鋼所(株)製)を用い、JIS
に従う基礎物性測定用の試験片を作成した。この試験片
について、表面外観を観察した後、JIS K−711
0に従ってアイゾット衝撃強さを測定し、JIS K−
7203に従って曲げ弾性率の測定を行った。その結果
を表−4に示す。
【0032】
【表4】
【0033】
【発明の効果】本発明の衝撃強度改良スチレン系樹脂組
成物を用いて射出成形法により製作された樹脂成形物
は、同一肉厚で従来のスチレン系樹脂成形物より著しく
衝撃強度が向上する為、家電部品、OA機器部品、自動
車部品、等に広く用いることが出来、更に押し出し成形
法によるシート材料、ブロー成形法による容器類、等広
い分野に用いることが出来る。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シリコーンオイルをゴム質重合体中へ予
    め配合した組成物を、スチレン系熱可塑性樹脂中へ配合
    して成るスチレン系樹脂組成物。
  2. 【請求項2】 シリコーンオイルがポリジメチルシロキ
    サン、或いはポリジメチルシロキサンの両又は片方の末
    端に有機官能基としてアミノ基、脂環式エポキシ基、グ
    リシジル基、カルビノール基を有し、25℃で1,00
    0〜50,000センチストークスの粘性を有するもの
    から選ばれたものである請求項1記載のスチレン系樹脂
    組成物。
  3. 【請求項3】 ゴム質重合体がスチレン・ブタジエンゴ
    ム、ポリブタジエンゴム、ポリイソプレンゴム、EPM
    (エチレン・プロピレン共重合体)、EPDM(エチレ
    ン・プロピレン・ジエン共重合体)、アクリルニトリル
    ・ブタジエン共重合ゴム、から選ばれたものである請求
    項1記載のスチレン系樹脂組成物。
  4. 【請求項4】 スチレン系熱可塑性樹脂が、ポリスチレ
    ン樹脂、AS樹脂、ABS樹脂、等スチレン系樹脂から
    選ばれたものである請求項1記載のスチレン系樹脂組成
    物。
  5. 【請求項5】 シリコーンオイルのゴム質重合体に対す
    る配合割合が、0.02〜2.0重量%である請求項1
    記載のスチレン系樹脂組成物。
  6. 【請求項6】 スチレン系熱可塑性樹脂に対するシリコ
    ーンオイルを含むゴム質重合体の配合割合が、0.5〜
    40.0重量%である請求項1記載のスチレン系樹脂組
    成物。
  7. 【請求項7】 シリコーンオイルをゴム質重合体中へ予
    め配合した組成物を、スチレン系熱可塑性樹脂へ配合し
    てなるスチレン系樹脂成形物の衝撃強度の改良方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20030053090A (ko) * 2001-12-22 2003-06-28 제일모직주식회사 가스사출 성형재료로 적합한 스티렌계 열가소성 수지 조성물
KR100682235B1 (ko) * 2004-10-18 2007-02-15 주식회사 엘지화학 스티렌계 열가소성 수지 조성물 및 이를 이용한가전제품의 내상용 압출 시트

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KR20030053090A (ko) * 2001-12-22 2003-06-28 제일모직주식회사 가스사출 성형재료로 적합한 스티렌계 열가소성 수지 조성물
KR100682235B1 (ko) * 2004-10-18 2007-02-15 주식회사 엘지화학 스티렌계 열가소성 수지 조성물 및 이를 이용한가전제품의 내상용 압출 시트

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