JPH0717853B2 - ジフェニルイミダゾール系染料 - Google Patents

ジフェニルイミダゾール系染料

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JPH0717853B2
JPH0717853B2 JP62268717A JP26871787A JPH0717853B2 JP H0717853 B2 JPH0717853 B2 JP H0717853B2 JP 62268717 A JP62268717 A JP 62268717A JP 26871787 A JP26871787 A JP 26871787A JP H0717853 B2 JPH0717853 B2 JP H0717853B2
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    • G03CPHOTOSENSITIVE MATERIALS FOR PHOTOGRAPHIC PURPOSES; PHOTOGRAPHIC PROCESSES, e.g. CINE, X-RAY, COLOUR, STEREO-PHOTOGRAPHIC PROCESSES; AUXILIARY PROCESSES IN PHOTOGRAPHY
    • G03C7/00Multicolour photographic processes or agents therefor; Regeneration of such processing agents; Photosensitive materials for multicolour processes
    • G03C7/30Colour processes using colour-coupling substances; Materials therefor; Preparing or processing such materials
    • G03C7/32Colour coupling substances
    • G03C7/36Couplers containing compounds with active methylene groups
    • G03C7/38Couplers containing compounds with active methylene groups in rings
    • G03C7/381Heterocyclic compounds
    • G03C7/3815Heterocyclic compounds with one heterocyclic ring

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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は新規なジフェニルイミダゾール系染料に関する
ものである。
[従来の技術] ジフェニルイミダゾール系化合物がアミノフェノール系
化合物と酸化カップリングして色素を形成する事は、英
国特許第1,545,507号等に開示されている。また、この
特許にはカップリングにより形成された色素を四級モル
ダントに染着させる事により耐光性のよい画像が得られ
る事も示されている。
しかしながら、これらの色素を写真用に使用する場合、
モルダントの存在しない系では、該色素の色調がpH値に
より大きく変動してしまうために好ましくない。又、画
像の耐光性、耐熱性ともにまだ充分なレベルにない。
これらの欠点を改良すべく、本発明者等は先にp−フェ
ニレンジアミン系発色現像主薬との酸化カップリングに
より形成される特定の色素を見い出した。これによれば
pH値による色調の変動がなく、写真用又は他の画像形成
プロセス(例えば感熱転写プロセス、インクジェット方
式等)あるいは非常にクリアーかつシャープな吸収を要
求される分野に用いられるシアン染料に有用な染料が得
られる。
しかしながら、このようなシアン染料においても耐光性
及び耐熱性等の堅牢性については、さらに一層の改善が
望まれている。
[発明の目的] 本発明の目的は、従来のインドアニリン型色素に較べ、
副吸収(不要吸収)が少なく、シアン色素としてより優
れた吸収特性を有し、かつ耐光性、耐熱性等の堅牢性に
すぐれたシアン染料を提供することにある。
また、本発明の目的は、写真、感熱転写プロセス、イン
クジェット方式、カラー電子写真、印刷等における画像
媒体に適し、クリアーな色調を有する染料が要求される
いかなる用途にも適用可能なシアン染料を提供すること
にある。
[発明の構成] 上記の如き問題点に鑑み、本発明者等は種々研究を重ね
た結果、ジフェニルイミダゾール系化合物の2つのフェ
ニル基の0位に特定の基を有する色素が非常に優れた堅
牢性を示す事を見い出した。
すなわち本発明の上記目的は下記の一般式[I]で表わ
されるジフェニルイミダゾール系染料によって達成され
る。
下記一般式[I]で表されるジフェニルイミダゾール系
染料により達成される。
一般式[I] [式中、R1及びR2は各々置換若しくは非置換のアルキル
基を表し、R1とR2は互いに結合して5員又は6員の環を
形成してもよい。R3、R4、R5及びR6は各々水素原子、ハ
ロゲン原子、置換若しくは非置換のアルキル基、又は置
換若しくは非置換のアルコキシ基を表し、R7及びR8はそ
れぞれ水素原子、置換若しくは非置換のアルキル基、置
換若しくは非置換のアリール基、又はR11CO−、 R11OCO−、R12NHCO−、 R11SO2−、R11OCO−、 R12NHSO2で表される基であり(ここにおいてR11は、置換若しく
は非置換のアルキル基または置換若しくは非置換のアリ
ール基を表し、R12は置換若しくは非置換のアリール基
を表し、R13及びR14はそれぞれ置換若しくは非置換のア
ルキル基を表す)] [発明の具体的構成] 本発明のジフェニルイミダゾール系染料について更に詳
しく説明する。
一般式[I]において、R1及びR2でそれぞれ表わされる
非置換アルキル基としては、メチル基、エチル基、プロ
ピル基、ブチル基、ドデシル基等炭素原子数1〜22のア
ルキル基が好ましく、特に炭素原子数1〜4のアルキル
基が好ましい。R1及びR2でそれぞれ表わされる置換アル
キル基としてはハロゲン原子、ヒドロキシ基、シアノ
基、カルボキシ基、スルホ基等の1つ又はそれ以上で置
換されたアルキル基(例えばヒドロキシエチル基、カル
ボキシエチル基、スルホプロピル基、シアノエチル基
等)やアルコキシアルキル基(例えばメトキシエチル基
等)、アルコキシアルコキシアルキル基(例えばメトキ
シエトキシエチル基等)、アルカンスルホンアミドアル
キル基(例えばメタンスルホンアミドエチル基等)等が
挙げられ、又、R1とR2が互いに結合して形成する5員又
は6員の環としては、例えばピロリジノ基、ピペリジノ
基、ピペラジノ基、モルホリノ基等があげられる。
R3、R4、R5及びR6でそれぞれ表わされる基は、互いに、
同一でも異なっていてもよく、R3〜R6の各々で表わされ
る非置換アルキル基としてはメチル基、エチル基、ドデ
シル基等炭素原子数1〜22のアルキル基が好ましく、更
に好ましくは炭素原子数1〜4のアルキル基である。ま
た置換アルキル基としてはヒドロキシアルキル基、メト
キシエチル基等のアルコキシアルキル基、メタンスルホ
ンアミドエチル基等のアルカンスルホンアミドアルキル
基等が挙げられ、又、非置換アルコキシ基としてはメト
キシ基、エトキシ基等が好ましい。置換アルコキシ基と
してはメトキシエトキシ基、エトキシエトキシ基等アル
コキシ基で置換されたアルコキシ基が挙げられる。
R7及びR8でそれぞれ表わされる基のうち、非置換のアル
キル基としては、メチル基、エチル基、sec−ブチル
基、ドデシル基等で代表される炭素原子数1〜22の直鎖
もしくは分岐のアルキル基が好ましく、置換アルキル基
としては、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、シアノ基、カ
ルボキシ基、スルホ基等で置換されたアルキル基、アリ
ール基、例えばフェニル基等で置換されたアルキル基
(例えばベンジル基等)等の置換アルキル基、メトキシ
エチル基等のアルコキシアルキル基等が好ましい。
R7及びR8のそれぞれで表わされる非置換のアリール基と
してはフェニル基が代表的であり好ましい。置換アリー
ル基としては、例えばハロゲン原子、シアノ基、ニトロ
基、アミド基、スルホンアミド基等で置換されたフェニ
ル基が好ましい。
R7及びR8のそれぞれで表わされる R11CO−、R11OCO−、R11SO2−、R11OSO2−におけるR11
は、置換若しくは非置換のアルキル基、置換若しくは非
置換のアリール基を表わすが、ここにおいて非置換のア
ルキル基としてはメチル基、エチル基、iso−プロピル
基、t−ブチル基、n−ノニル基、ウンデシル基、ヘプ
タデシル基等の直鎖又は分岐のアルキル基等が挙げら
れ、置換アルキル基としてはハロゲン原子(例えばフッ
素原子、塩素原子等)で置換されたアルキル基(例えば
パーフルオロエチル基、パーフルオロプロピル基、トリ
クロロアセチル基等)、さらにフェノキシ置換アルキル
基[例えば、2,4−ジ−tert−アミルフェノキシペンチ
ル基、1−(2,4−ジ−tert−アミルフェノキシ)−ブ
チル基、1−(3−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェ
ノキシ)トリデシル基等]等があげられる。非置換のア
リール基としては、例えばフェニル基、ナフチル基が挙
げられ、置換アリール基としては、例えばp−メトキシ
フェニル基、p−ドデシルオキシフェニル基、o−テト
ラデシル基、オキシフェニル基等で代表されるアルコキ
シ置換アリール基;o−トリル基、p−t−ブチルフェニ
ル基、p−ドデシルフェニル基等のアルキル置換フェニ
ル基;m−ラウリルアミドフェニル基、m−{2−(2,4
−ジ−t−アミルフェノキシ)ヘキサンアミド}フェニ
ル基で代表されるアミド置換フェニル基;o−ヘキサデカ
ンスルホンアミドフェニル基等で代表されるスルホンア
ミド置換フェニル基;又、o−クロロフェニル基やパー
フルオロフェニル基等で代表されるハロゲン置換フェニ
ル基が好ましい。
又、R7及びR8のそれぞれで表わされるR12NHCO−及びR12
NHSO2−におけるR12は置換又は非置換のアリール基を表
わすが、R12で表わされる非置換のアリール基としては
フェニル基、ナフチル基が挙げられ、置換アリール基と
してはハロゲン原子、シアノ基、アルキル基等で置換さ
れたフェニル基が好ましい。
又、R7及びR8のそれぞれで表わされる におけるR13及びR14はそれぞれ置換若しくは非置換のア
ルキル基を表わすが、非置換のアルキル基が好ましく、
例えばメチル基、エチル基、ブチル基等が挙げられる。
置換アルキル基の例としては、R7及びR8、R11で挙げら
れたものが具体的に挙げられる。
一般式[I]における−NHR8及び −NHR7がイミダゾール環のN原子と水素結合しうるプロ
トンを有している事が本発明の染料が本発明の目的とす
る耐光性及び耐熱性にすぐれている事の1つの理由と考
えられる。
したがって本発明は−NHR7及び−NHR8が上記水素結合を
行なうのを可能にするすべての置換基R7及びR8を上記範
囲内で包含する。
以下、本発明のジフェニルイミダゾール系染料の代表的
例示化合物を示すが本発明の染料はこれらに限定されな
い。
化合物例 一般式[I]で表わされるジフェニルイミダゾール系染
料は下記一般式[II]で表わされる化合物と一般式[II
I]で表わされるパラフェニレンジアミン系化合物を酸
化剤の存在下で酸化カップリングさせる事により合成で
きる。
(ここにおいてR1〜R10の各々は一般式[I]において
定義されたR1〜R10の各々と同様のものを表わす。) このカップリング反応は塩基性条件下で進行させること
が好ましく、反応媒体は有機溶媒、水性有機溶媒あるい
は水溶液のいずれでもよい。また、酸化剤としては有
機、無機を問わずp−フェニレンジアミンを酸化しうる
電位を有するものであればよく、例えば、ハロゲン化
銀、過酸化水素、二酸化マンガン、過硫酸カリウム、酸
素等の無機酸化剤、またNBS、クロラミンT等の種々の
有機酸化剤を用いることができる。
本発明のシアン染料は前述の様にジフェニルイミダゾー
ル系カプラーとp−フェニレンジアミン類との酸化カッ
プリングにより得られるが、ジフェニルイミダゾール類
は例えばBer,34,639,Franz Kunckellの方法あるいはBe
r,29,2103,Stephan S.Minovici等の文献に記載された方
法により合成できる。
以下に合成例を挙げて説明する。
(合成例) [I][2−(2′−ニトロフェニル)−4−〔2′−
{2″−(2,4−ジ−tert−アミルフェノキシ)ヘ
キサンアミド}フェニル〕イミダゾールの合成] 2−[2′−(2″,4″−ジ−tert−アミルフェノキ
シ)ヘキサンアミド]−α−ブロムアセトフェノン8.92
gとo−ニトロベンツアミジン5.4gを室温でクロロホル
ム100ml中にて撹拌して、結晶を析出させた。次いで2
時間湯浴上で煮沸還流した。冷却後、結晶を濾取して除
き濾液を濃縮した。黄かっ色のオイルが残った。これを
再びアセトニトリル50mlに溶解した後、濃塩酸2ccを加
えて1晩放置した。析出した結晶を濾取乾燥した。7.60
gの目的物の塩酸塩が得られた。
これを酢酸エチル100ml、水100mlの混液中に懸濁しアン
モニア水5mlを加えた。結晶は溶解し目的とするイミダ
ゾールは酢酸エチル層中に溶解した。常法により酢酸エ
チル層を水洗、脱水後、濃縮するとアメ状物が残った。
これを放置して固化させ、アモルファスの固体7.36gが
得られた。
[II][2−(2′−アミルフェニル)−4−〔2′−
{2″−(2,4−tert−アミルフェノキシ)ヘキサ
ンアミド}フェニル〕−イミダゾールの合成] 前記ニトロ体[I]6.80gをエタノール50mlに溶解し、
これにパラジウム炭素触媒0.34gを加えて常圧水素によ
って接触還元を行った。約2時間で反応が終了した。触
媒を除いた後濾液を濃縮した後、目的のアミノ体が得ら
れた。このアミノ体は精製せずそのまま次の反応に用い
た。
[III][2−(2′−ベンツアミドフェニル)−4−
〔2′−{2″−(2,4−ジ−tert−アミルフェノ
キシ)ヘキサンアミド}フェニル〕イミダゾールの合
成] 前記アミノ体[II]1.0g(1.66mmole)を15mlのアセト
ニトリルに溶解させ、これにピリジン0.3gを加えた。こ
れにベンゾイルクロライド0.26gを加えて室温で2時間
反応させた。アセトニトリルを減圧留去した後、酢酸エ
チルで残ったオイルを溶解させた。酢酸エチル層をアン
モニア水で洗浄した後、酢酸エチル層を硫酸マグネシウ
ムにて脱水し、濃縮乾固した。残ったアメ状物を再びア
セトニトリル10mlに溶解し濃塩酸を数滴加えて放置し
た。目的とするカプラーの塩酸塩が徐々に析出してく
る。これを濾取して洗浄、乾燥した。0.74gの目的物が
得られた。
これを再び前述の様に酢酸エチル−希アンモニア水によ
ってフリーに戻した。オイルが残るので、これを再びア
セトニトリル数ccに溶解して放置した。目的のカプラー
が析出した。これを濾取、乾燥した。収量0.61g、m.p.1
67〜170℃であった。
[IV]2−(2′−i−プロピルオキシカルボニルアミ
ノフェニル)−4−[2′−{2″−(2,4−ジ−
tert−アミルフェノキシ)ヘキサンアミド}フェニル]
イミダゾールの合成 前記アミノ体[II]0.84gをアセトニトリル10ml、ピリ
ジン0.3gに溶かし、クロルギ酸イソブチルエステル0.22
g(×1.1)を室温にて加え、2時間撹拌すると固体が析
出した。0.79g(塩酸塩)を濾取した。酢酸エチルに懸
濁し5%NaHCO3を加え、ピリジンを少量加えて充分撹拌
すると完溶した。水洗後MgSO4で乾燥、蒸発して白色の
アモルファスを得た。
このものは再結晶出来なかったが、薄層クロマトにより
純品である事が確認され、マススペクトル及びNMRによ
り上記化合物である事が同定された。
[V]染料(例示化合物(4))の合成 前記[IV]2−(2′−i−プロピルオキシカルボニル
アミノフェニル)−4−[2′−{2″−(2,4−
ジ−tert−アミルフェノキシ)ヘキサンアミド}フェニ
ル]イミダゾール0.63gを酢酸エチル50mlに溶解させ
た。ここに5gの炭酸カリウムを50mlの水に溶解した液を
加え室温で撹拌する。
次いで4−アミノ−3−メチル−N−エチル−N−(β
−メタンスルホンアミドエチル)アニリン硫酸塩0.5gを
10mlの水に溶解させた液を加えた。さらにこの溶液中に
撹拌しながら過硫酸カリウム1.0gを10mlの水に溶解させ
た溶液を5分で滴下した。30分間そのまま撹拌をつづけ
た後、水層を分離した。100mlの水で2回水洗後、硫酸
マグネシウムで酢酸エチル層を脱水した後、酢酸エチル
層を減圧濃縮した。残渣をシリカゲル−クロマト処理し
た(溶出液はトルエン:酢酸エチル=9:1)。アモルフ
ァスの固体が得られ、収量0.43gであった。NMR、Massス
ペクトルより上記化合物であることを確認した。
[VI]染料(例示化合物(12))の合成 前記[V]の方法を[IV]の化合物を用いる代りに[II
I]の化合物を用いる事により、同様の操作で行ない染
料(例示化合物(12))を合成した。
カラム精製によりアモルファス固体として上記染料を0.
3g得た。
本発明の染料は、公知のフェノール系およびナフトール
系インドアニリンシアン染料と比べて、色相において分
光透過率曲線の短波長側の裾がシャープに切れ、したが
って緑領域の副吸収が大巾に減少し、不正吸収が少な
く、赤領域のモル吸光係数も約3倍の大きさを持ってい
る。また耐光性および耐熱性も良好である。このため、
減色法に基づくカラー写真用シアン染料として、色再現
上極めて好ましい性質を有しており、例えば前記一般式
[II]で表わされるカプラーをシアンカプラーとしてハ
ロゲン化銀カラー写真感光材料に用い、該材料を前記一
般式[III]で表わされるp−フェニレンジアミン系発
色現像主薬を含む発色現像液で現像し、この際露光され
たハロゲン化銀により酸化された該p−フェニレンジア
ミン系現像主薬と該カプラーとをカップリングさせてシ
アン画像を得る写真用シアン染料として特に有用であ
る。このとき、カプラーは通常写真感光材料中に含有さ
れているが、現像液中にカプラーが発色現像主薬ととも
に溶解されている外式発色法にも用いることができる。
本発明のジフェニルイミダゾール系染料は、またフィル
ター染料として写真用又は固体撮像管やカラー液晶テレ
ビ用に用いたり、特開昭58−149048号、同58−18169
号、同58−205798号、同58−219086号等各公報に示され
るような感熱転写プロセスやインクジェット方式、カラ
ー電子写真、印刷等における画像用シアン染料としても
有用である。
更に本発明のジフェニルイミダゾール染料は上記画像用
用途の他にも、モル吸光係数が高く美麗な色調を有する
という特性を利用してポリマーや繊維の染色等にも用い
る事が出来る。
本発明の染料の光あるいは熱に対する安定性を向上させ
るために公知の安定剤を併用することができる。このよ
うな安定剤として、例えば米国特許第3,935,016号およ
び同第3,982,944号に記載されたハイドロキノン誘導
体、米国特許第4,254,216号および特開昭55−21004号に
記載されたハイドロキノンジエーテル誘導体、特開昭54
−145530号に記載されたフェノール誘導体、英国特許公
開第2,077,455号および同第2,062,888号に記載されたス
ピロインダン誘導体およびメチレンジオキシベンゼン誘
導体、米国特許第3,764,337号、同第3,432,300号、同第
3,574,627号、同第3,573,050号、特開昭51−152225号、
同53−20327号および同53−17729号に記載されたクロマ
ン誘導体、スピロクロマン誘導体およびクマラン誘導
体、特開昭55−6321号、英国特許第1,347,556号、英国
特許公開第2,066,975号および特公昭54−12337号に記載
されたハイドロキノンモノエーテル誘導体およびp−ア
ミノフェノール誘導体、特公昭48−31625号および米国
特許第3,700,455号に記載されたビスフェノール誘導
体、また米国特許第4,245,018号等に記載されたような
金属錯体等が挙げられる。
[実施例] 実施例1 本発明の染料の例示化合物(2)、(4)、(7)、
(12)及び下記比較用染料A及びBについて酢酸エチル
溶媒中での可視光領域の吸収スペクトル及びモル吸光係
数(ε)を測定した結果を第1表に示す。
第1表より本発明のシアン染料は従来用いられていたシ
アン染料である比較染料A及びBに較べ格段に吸収のキ
レがよく、又、εも高く、少量の色素で高い濃度が達成
できることがわかる。
実施例2 実施例1で用いた染料及び第2表に示す染料を使い以下
の様な方法で耐熱性テストを行った。
前記染料のそれぞれを100mg〜数100mgDOP(ジオクチル
フタレート)0.2ml、酢酸エチル1.0mlに溶解し、アルカ
ノールXC(デュポン社製、ジアルキルナフタレンスルホ
ン酸ソーダ)を加えた3%ゼラチン水溶液中にそれぞれ
分散し、ゼラチンの硬膜剤として2,4−ジクロロ−6−
ヒドロキシ−s−トリアジンナトリウムの2%水溶液0.
4mlを加えた後、ワイヤーバーにてポリエチレンラミネ
ート紙上に塗布し、乾燥して試料No.1〜6を作製した。
前記染料の量は各染料のεに応じて塗布後に約1.0の反
射濃度を与える様に添加した。
試料No.1〜33を77℃、相対湿度20%の条件下で保存し、
強制劣化を行ない色素の残存濃度により耐熱性を比較し
た。結果を第2表に示す。
第2表より本発明の染料は耐熱性に非常にすぐれインド
アニリン色素の中でも耐熱性がよいとされる。2,5−ジ
アシルアミノフェノールカプラーの発色色素と同等の耐
熱性を有する事がわかる。すなわち、本発明の染料は、
良好な吸収特性と堅牢性を合わせもっていることが本実
施例よりわかる。
実施例3 下記比較染料a1g及びリン酸トリクレジル0.5gを酢酸エ
チル3mlに溶解後10%ゼラチン水溶液12ml及び3.75%ア
ルカノールXC(デュポン社製,ジ−i−プロピルナフタ
レンスルホン酸ソーダ)4.5mlを加えて超音波分散機で
約20分間分散を行った。分散後約80℃に加熱し酢酸エチ
ルを除去した。水を加え30mlの水溶液とした。
この分散液にさらに10%カルナバワックス水分散液5ml
を加え着色剤層塗布液とした。この塗布液を厚さ6μの
ポリエチレンテレフタレートフィルムベースにワイヤー
バーを用いて塗布し、記録媒体試料Aを得た。
構造式[I]の代りに染料として本発明染料例示化合物
2、4又は7を用いた以外は同様にして記録媒体試料
B、C及びDとした。
得られた4種の試料(A〜D)を普通紙と重ね合わせ熱
プラテンに10秒間圧着し普通紙に転写した。加熱温度は
100〜200℃の範囲で変化させた。転写濃度と温度の関係
を第1図に示す。第1図から明らかな様に本発明試料
B、C及びDは比較試料Aに較べ高感度である。
[発明の効果] 以上、詳細に説明したように本発明により従来のインド
アニリン型色素に比べ副吸収(不要吸収)が少なく、シ
アン色素としてより優れた吸収特性を有し、かつ耐光
性、耐熱性等の堅牢性に優れたシアン染料を提供するこ
とができた。
この事により、写真、感熱転写プロセス、インクジェッ
ト方式、カラー電子写真、印刷等の画像媒体に適し、か
つクリアーな色調を有する染料が要求されるいかなる用
途にも適用可能なシアン染料を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は実施例3における転写時の温度と濃度の関係を
示す図である。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記一般式[I]で表されるジフェニルイ
    ミダゾール系染料。 一般式[I] [式中、R1及びR2は各々置換若しくは非置換のアルキル
    基を表し、R1とR2は互いに結合して5員又は6員の環を
    形成してもよい。R3、R4、R5及びR6は各々水素原子、ハ
    ロゲン原子、置換若しくは非置換のアルキル基、又は置
    換若しくは非置換のアルコキシ基を表し、R7及びR8はそ
    れぞれ水素原子、置換若しくは非置換のアルキル基、置
    換若しくは非置換のアリール基、又はR11CO−、 R11OCO−、R12NHCO−、 R11SO2−、R11OSO2−、R12NHSO2−、 で表される基であり(ここにおいてR11は、置換若しく
    は非置換のアルキル基または置換若しくは非置換のアリ
    ール基を表し、R12は置換若しくは非置換のアリール基
    を表し、R13及びR14はそれぞれ置換若しくは非置換のア
    ルキル基を表す)]
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