JPH0717747B2 - ポリアミドの製造法 - Google Patents
ポリアミドの製造法Info
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- JPH0717747B2 JPH0717747B2 JP30145686A JP30145686A JPH0717747B2 JP H0717747 B2 JPH0717747 B2 JP H0717747B2 JP 30145686 A JP30145686 A JP 30145686A JP 30145686 A JP30145686 A JP 30145686A JP H0717747 B2 JPH0717747 B2 JP H0717747B2
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Description
【発明の詳細な説明】 <産業上の利用分野> 本発明は、特定の構成成分からなるモノマ混合物を特殊
な条件下で溶融重合することを特徴とするポリアミドの
製造法に関するものである。
な条件下で溶融重合することを特徴とするポリアミドの
製造法に関するものである。
<従来の技術> ポリアミドのガラス転移温度を高め、熱変形温度に代表
される耐熱性を向上させたり、吸水性を抑制して寸法安
定性を改善する目的で環構造を有するポリアミドが検討
されてきた。環構造ポリアミドは通常、脂環族ジアミン
および/または芳香族ジカルボン酸を原料の一成分とし
て用いて、これら原料混合物を溶融重合する方法で製造
される。たとえば特開昭49−81451号公報、特開昭53−1
25497号公報にはビス(アミノメチル)シクロヘキサ
ン、ビス(アミノメチル)ノルボルナンなどの脂環族ジ
アミンおよびイソフタル酸、テレフタル酸などの芳香族
ジカルボン酸を構成成分とするポリアミドが開示されて
いる。しかしながら、これらの環構造ポリアミドはポリ
カプロアミド(ナイロン6)やポリヘキサメチレンアジ
パミド(ナイロン66)と同様な条件で溶融重合すると種
々不都合な点が出現するが、前記した先行例にはこの製
造上の問題点はほとんど触れられていない。
される耐熱性を向上させたり、吸水性を抑制して寸法安
定性を改善する目的で環構造を有するポリアミドが検討
されてきた。環構造ポリアミドは通常、脂環族ジアミン
および/または芳香族ジカルボン酸を原料の一成分とし
て用いて、これら原料混合物を溶融重合する方法で製造
される。たとえば特開昭49−81451号公報、特開昭53−1
25497号公報にはビス(アミノメチル)シクロヘキサ
ン、ビス(アミノメチル)ノルボルナンなどの脂環族ジ
アミンおよびイソフタル酸、テレフタル酸などの芳香族
ジカルボン酸を構成成分とするポリアミドが開示されて
いる。しかしながら、これらの環構造ポリアミドはポリ
カプロアミド(ナイロン6)やポリヘキサメチレンアジ
パミド(ナイロン66)と同様な条件で溶融重合すると種
々不都合な点が出現するが、前記した先行例にはこの製
造上の問題点はほとんど触れられていない。
<本発明が解決しようとする問題点> 本発明者らは特定の脂環族ジアミンとイソフタル酸、テ
レフタル酸からなる共重合ポリアミドの溶融重合方法に
ついて検討した。この環構造ポリアミドを従来公知の溶
融重合条件下で製造しようとすると次の問題が顕在化す
ることが明らかとなつた。
レフタル酸からなる共重合ポリアミドの溶融重合方法に
ついて検討した。この環構造ポリアミドを従来公知の溶
融重合条件下で製造しようとすると次の問題が顕在化す
ることが明らかとなつた。
(1)重合初期において、モノマ成分中の一部特定成分
のみの縮重合が他の成分の縮重合に先立つて進行し生成
するポリアミドが不均一な共重合体となる。
のみの縮重合が他の成分の縮重合に先立つて進行し生成
するポリアミドが不均一な共重合体となる。
(2)重合後期において、縮重合が進行しやすく、ゲル
化などの副反応の生起とともに高粘度化して重合罐から
の吐出が困難となる。
化などの副反応の生起とともに高粘度化して重合罐から
の吐出が困難となる。
すなわち、本発明が対象とするような特定の環構造ポリ
アミドは上記したような問題点を内蔵しているが故に特
別な製造法を採用しなければ安定した溶融重合ができな
いのであり、本発明が解決せんとする課題は適切な溶融
重合条件を設定して該ポリアミドの製造方法を確立する
ことである。
アミドは上記したような問題点を内蔵しているが故に特
別な製造法を採用しなければ安定した溶融重合ができな
いのであり、本発明が解決せんとする課題は適切な溶融
重合条件を設定して該ポリアミドの製造方法を確立する
ことである。
<問題点を解決するための手段> そこで、本発明者らは特定の脂環族ジアミン、イソフタ
ル酸、テレフタル酸などからなる共重合ポリアミドの製
造方法として、重合初期において重合系を一旦均一化す
ることおよび重合末期に重縮合反応の終点を水蒸気圧力
とポリマー温度で制御する方法が有効であることを見出
し、そのための温度、圧力条件を最適化することにより
安定した溶融重合ができることを知見して本発明に到達
した。
ル酸、テレフタル酸などからなる共重合ポリアミドの製
造方法として、重合初期において重合系を一旦均一化す
ることおよび重合末期に重縮合反応の終点を水蒸気圧力
とポリマー温度で制御する方法が有効であることを見出
し、そのための温度、圧力条件を最適化することにより
安定した溶融重合ができることを知見して本発明に到達
した。
すなわち本発明は、 (a)一般式(A)、(B)、(C)、(D)で示され
る脂環族ジアミンより成る群から選ばれる少なくとも1
種類のジアミン100〜17重量%および (b)炭素数の4〜12の直鎖脂肪族ジアミン0〜83重量
%からなるジアミンまたはジアミン混合物と、 (c)イソフタル酸100〜20重量%および (d)テレフタル酸0〜80重量% からなるジカルボン酸またはジカルボン酸混合物とを実
質的に等モル混合したジアミン、ジカルボン酸混合物を
原料とし、該原料100重量部に対して10〜200重量部の水
と共に撹拌下加熱し温度150〜240℃、水蒸気圧力5〜30
kg/cm2Gで0.5〜5.0時間均一化反応をせしめ、次いで昇
温、昇圧して水蒸気圧力10kg/cm2G以上の加圧下200〜2
80℃の温度で初期重合反応を行い最後に昇温、降圧して
水蒸気圧力5〜15kg/cm2G、温度250〜350℃に到達せし
めた時点で重合反応を終了し、水蒸気圧力で生成ポリマ
を重合罐下部吐出口より吐出することを特徴とするポリ
アミドの製造法に関するものである。
る脂環族ジアミンより成る群から選ばれる少なくとも1
種類のジアミン100〜17重量%および (b)炭素数の4〜12の直鎖脂肪族ジアミン0〜83重量
%からなるジアミンまたはジアミン混合物と、 (c)イソフタル酸100〜20重量%および (d)テレフタル酸0〜80重量% からなるジカルボン酸またはジカルボン酸混合物とを実
質的に等モル混合したジアミン、ジカルボン酸混合物を
原料とし、該原料100重量部に対して10〜200重量部の水
と共に撹拌下加熱し温度150〜240℃、水蒸気圧力5〜30
kg/cm2Gで0.5〜5.0時間均一化反応をせしめ、次いで昇
温、昇圧して水蒸気圧力10kg/cm2G以上の加圧下200〜2
80℃の温度で初期重合反応を行い最後に昇温、降圧して
水蒸気圧力5〜15kg/cm2G、温度250〜350℃に到達せし
めた時点で重合反応を終了し、水蒸気圧力で生成ポリマ
を重合罐下部吐出口より吐出することを特徴とするポリ
アミドの製造法に関するものである。
〔式(A)において、x、yは0または1〜5の整数を
示し、zは0または1〜3の整数を示す。式(B)、
(C)、(D)においてR1、R2は(CH2)x(xは0ま
たは1〜5の整数)または、炭素数2から5の枝分れの
あるアルキレン基を示す。R1,R2は同じであつてもまた
は異なつていてもかまわない。〕 本発明のポリアミド製造法の原料となる(a)成分の脂
環族ジアミンの代表的な例としては、1,3−ビス(アミ
ノメチル)シクロヘキサン(1,3−BAC)、1,4−ビス
(アミノメチル)シクロヘキサン(1,4−BAC)、イソホ
ロンジアミン、ビス−アミノメチル−ノルボルナン、3
(4),8(9)−ビスアミノメチル−トリシクロ−〔5,
2,1,02,6〕−デカン(TCD)などをあげることができ
る。(b)成分の直鎖脂肪族ジアミンの例としては、テ
トラメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、ヘプ
タメチレンジアミン、オクタメチレンジアミン、ノナメ
チレンジアミン、デカメチレンジアミン、ウンデカメチ
レンジアミンおよびドデカメチレンジアミンをあげるこ
とができる。殊に有利なのは、工業的に大規模に製造さ
れる低廉なモノマであるヘキサメチレンジアミンを使用
することである。
示し、zは0または1〜3の整数を示す。式(B)、
(C)、(D)においてR1、R2は(CH2)x(xは0ま
たは1〜5の整数)または、炭素数2から5の枝分れの
あるアルキレン基を示す。R1,R2は同じであつてもまた
は異なつていてもかまわない。〕 本発明のポリアミド製造法の原料となる(a)成分の脂
環族ジアミンの代表的な例としては、1,3−ビス(アミ
ノメチル)シクロヘキサン(1,3−BAC)、1,4−ビス
(アミノメチル)シクロヘキサン(1,4−BAC)、イソホ
ロンジアミン、ビス−アミノメチル−ノルボルナン、3
(4),8(9)−ビスアミノメチル−トリシクロ−〔5,
2,1,02,6〕−デカン(TCD)などをあげることができ
る。(b)成分の直鎖脂肪族ジアミンの例としては、テ
トラメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、ヘプ
タメチレンジアミン、オクタメチレンジアミン、ノナメ
チレンジアミン、デカメチレンジアミン、ウンデカメチ
レンジアミンおよびドデカメチレンジアミンをあげるこ
とができる。殊に有利なのは、工業的に大規模に製造さ
れる低廉なモノマであるヘキサメチレンジアミンを使用
することである。
上記(a)成分ジアミンと(b)成分ジアミンの混合割
合は(a)ジアミン100〜17重量%および(b)ジアミ
ン0〜83重量%(ここで(a)と(b)の合計が100重
量%)の範囲内にあることが必要である。(a)成分ジ
アミンの量が17重量%未満の場合にはポリアミドのガラ
ス転移点の向上効果が小さく耐熱性のすぐれたポリアミ
ドが得られないので好ましくない。
合は(a)ジアミン100〜17重量%および(b)ジアミ
ン0〜83重量%(ここで(a)と(b)の合計が100重
量%)の範囲内にあることが必要である。(a)成分ジ
アミンの量が17重量%未満の場合にはポリアミドのガラ
ス転移点の向上効果が小さく耐熱性のすぐれたポリアミ
ドが得られないので好ましくない。
本発明で用いられるジカルボン酸は、上記ジアミン混合
物と実質的に等モルのイソフタル酸とテレフタル酸の混
合物である。イソフタル酸とテレフタル酸の割合は100/
0〜20/80重量%の範囲内である。テレフタル酸の含有量
が80重量%を越えると、重合後期での溶融粘性が高くな
り過ぎ流動性が悪化するので好ましくない。
物と実質的に等モルのイソフタル酸とテレフタル酸の混
合物である。イソフタル酸とテレフタル酸の割合は100/
0〜20/80重量%の範囲内である。テレフタル酸の含有量
が80重量%を越えると、重合後期での溶融粘性が高くな
り過ぎ流動性が悪化するので好ましくない。
本発明のポリアミド製造法は、上記の如き特定の構成成
分及び組成比からなるモノマー混合物を、溶融重合法に
より効率よく製造する方法を提供するものである。
分及び組成比からなるモノマー混合物を、溶融重合法に
より効率よく製造する方法を提供するものである。
本発明においては、まず原料と水の所定の割合を加熱撹
拌し、温度150〜240℃、水蒸気圧力5〜30kg/cm2で0.5
〜5.0時間の均一化反応工程を設ける必要がある。本発
明のポリアミドの如き、多成分から成る共重合体をジア
ミンおよびジカルボン酸の混合物を原料として溶融重合
する場合、重合初期の縮重合反応のあまり進行していな
いモノマやオリゴマの段階で系内を一旦均一化すること
が不可欠である。この均一化は150℃未満の温度で十分
に行われず、また240℃を越える温度では、一部特定成
分のみの縮重合が他の成分の縮重合に先立つて進行し、
生成するポリアミドが不均一な共重合体となるので好ま
しくない。この均一化工程には少なくとも0.5時間が必
要であり、5時間を越えて均一化を行つても均一化反応
の効果は変わらず、経済的効率の点から0.5〜5時間で
十分である。均一化工程における水蒸気圧力は、5〜30
kg/cm2Gが必要であり、この範囲においては、均一化工
程における温度での平衡水蒸気圧より高くても低くても
よい。均一化工程において、平衡水蒸気圧よりも高い水
蒸気圧を重合罐に導入することは、縮重合反応の平衡を
原系側にずらす効果があり、均一化をスムーズに進行さ
せるのに役立つこともある。
拌し、温度150〜240℃、水蒸気圧力5〜30kg/cm2で0.5
〜5.0時間の均一化反応工程を設ける必要がある。本発
明のポリアミドの如き、多成分から成る共重合体をジア
ミンおよびジカルボン酸の混合物を原料として溶融重合
する場合、重合初期の縮重合反応のあまり進行していな
いモノマやオリゴマの段階で系内を一旦均一化すること
が不可欠である。この均一化は150℃未満の温度で十分
に行われず、また240℃を越える温度では、一部特定成
分のみの縮重合が他の成分の縮重合に先立つて進行し、
生成するポリアミドが不均一な共重合体となるので好ま
しくない。この均一化工程には少なくとも0.5時間が必
要であり、5時間を越えて均一化を行つても均一化反応
の効果は変わらず、経済的効率の点から0.5〜5時間で
十分である。均一化工程における水蒸気圧力は、5〜30
kg/cm2Gが必要であり、この範囲においては、均一化工
程における温度での平衡水蒸気圧より高くても低くても
よい。均一化工程において、平衡水蒸気圧よりも高い水
蒸気圧を重合罐に導入することは、縮重合反応の平衡を
原系側にずらす効果があり、均一化をスムーズに進行さ
せるのに役立つこともある。
本発明の製造法のもう一つの特徴は、重合反応の終点を
水蒸気圧力とポリマ温度とで制御することである。本発
明のような共重合ポリアミドにおいては、乾燥雰囲気下
での溶融状態においては極めて迅速に重合反応の過度の
進行およびゲル化などの副反応の進行による高粘度化が
起こり、重合罐からの吐出が困難となる。この問題は、
従来公知の末端封鎖剤や安定剤では解決できないもので
ある。重合の終点における水蒸気圧力が5kg/cm2Gに満
たないとポリマの高粘度化抑制効果が不足であり、水蒸
気圧が15kg/cm2Gを越えると今度は逆に重縮合の平衡が
原系側へずれるため重合度の低いポリマしか得られない
ので好ましくない。またポリマ温度が250℃に満たない
とポリマの重合度が不足し、ポリマ温度が350℃以上で
はゲル化などの副反応が顕著になるので好ましくない。
水蒸気圧力とポリマ温度とで制御することである。本発
明のような共重合ポリアミドにおいては、乾燥雰囲気下
での溶融状態においては極めて迅速に重合反応の過度の
進行およびゲル化などの副反応の進行による高粘度化が
起こり、重合罐からの吐出が困難となる。この問題は、
従来公知の末端封鎖剤や安定剤では解決できないもので
ある。重合の終点における水蒸気圧力が5kg/cm2Gに満
たないとポリマの高粘度化抑制効果が不足であり、水蒸
気圧が15kg/cm2Gを越えると今度は逆に重縮合の平衡が
原系側へずれるため重合度の低いポリマしか得られない
ので好ましくない。またポリマ温度が250℃に満たない
とポリマの重合度が不足し、ポリマ温度が350℃以上で
はゲル化などの副反応が顕著になるので好ましくない。
本発明のポリアミド製造法において、重合罐への原料仕
込み時または重合のいかなる段階においても、添加剤た
とえば顔料、染料、補強材、充填剤、耐熱剤、酸化防止
剤、耐候剤、滑剤、離型剤、可塑剤、難燃剤、流動性改
良剤、帯電防止剤などを添加導入することができる。
込み時または重合のいかなる段階においても、添加剤た
とえば顔料、染料、補強材、充填剤、耐熱剤、酸化防止
剤、耐候剤、滑剤、離型剤、可塑剤、難燃剤、流動性改
良剤、帯電防止剤などを添加導入することができる。
<実施例> 以下に実施例を挙げて本発明を更に詳しく説明する。な
お実施例および比較例に記した特性評価は次の方法によ
り実施した。
お実施例および比較例に記した特性評価は次の方法によ
り実施した。
(1)ナイロンの相対粘度:JIS K6810 (2)ガラス転移点(Tg)と融点(Tm):Perkin Elmer
(株)製DSC−1B型示差差動熱量計を用い、20℃/分の
昇温速度で昇温した際に観測される変曲点をTgとし、結
晶融解ピークをTmとした。
(株)製DSC−1B型示差差動熱量計を用い、20℃/分の
昇温速度で昇温した際に観測される変曲点をTgとし、結
晶融解ピークをTmとした。
(3)溶融粘度(μa):宝工業(株)製L203型メルト
インデクサーを用いて280℃滞留時間10分、ずり速度10s
ec-1の条件下で測定したみかけの溶融粘度。
インデクサーを用いて280℃滞留時間10分、ずり速度10s
ec-1の条件下で測定したみかけの溶融粘度。
実施例1 ヘキサメチレンジアミン10.0kg(86.2モル)、1,3−BAC 10.0kg(70.4モル)、イソフタル酸13.0kg(78.3モ
ル)、テレフタル酸13.0kg(78.3モル)、および水8.0k
gの混合物を加圧型重合罐に仕込み、窒素置換した後密
閉下に加熱し、水蒸気圧力9〜10kg/cm2G、内温190〜2
00℃に制御しながら1時間撹拌を行い均一化反応を行っ
た、次いで圧力を17kg/cm2Gに上げて更に1時間撹拌を
続け初期重合反応を行つた。1時間の撹拌後内温は260
℃に到達していた。最後に徐々に放圧し0.5時間かけて1
0kg/cm2G、内温265℃の状態にもつてゆき、この時点で
撹拌を停止し、反応終了とし、重合罐下部吐出口よりポ
リマを吐出した。ここで得られたポリアミドは、6I/6T/
1,3−BACI/1,3−BACTからなるランダム共重合体であ
り、下記の特性を有している。
ル)、テレフタル酸13.0kg(78.3モル)、および水8.0k
gの混合物を加圧型重合罐に仕込み、窒素置換した後密
閉下に加熱し、水蒸気圧力9〜10kg/cm2G、内温190〜2
00℃に制御しながら1時間撹拌を行い均一化反応を行っ
た、次いで圧力を17kg/cm2Gに上げて更に1時間撹拌を
続け初期重合反応を行つた。1時間の撹拌後内温は260
℃に到達していた。最後に徐々に放圧し0.5時間かけて1
0kg/cm2G、内温265℃の状態にもつてゆき、この時点で
撹拌を停止し、反応終了とし、重合罐下部吐出口よりポ
リマを吐出した。ここで得られたポリアミドは、6I/6T/
1,3−BACI/1,3−BACTからなるランダム共重合体であ
り、下記の特性を有している。
相対粘度:1.49 μa:3,700ポイズ Tg :156℃ Tm:観測されず 比較例1 原料ジカルボン酸の混合比をイソフタル酸/テレフタル
酸=0/100重量比に変えた以外は実施例1と全く同様の
操作でポリアミドの重合を実施した。しかしここで得ら
れたポリアミドは100,000ポイズと高粘度化しており、
相対粘度5.62で一部硫酸に不溶なゲル物が存在した。
酸=0/100重量比に変えた以外は実施例1と全く同様の
操作でポリアミドの重合を実施した。しかしここで得ら
れたポリアミドは100,000ポイズと高粘度化しており、
相対粘度5.62で一部硫酸に不溶なゲル物が存在した。
比較例2 実施例1で示したのと全く同じ組成の原料混合物を重合
罐に仕込み、窒素置衝後撹拌下で特に均一化工程をおか
ずに230℃に加熱、続いて水蒸気を排気して温度を260℃
に高め、この温度で約30分間窒素流中で撹拌後重合を終
了して吐出した。ここで得られたポリアミドはμaが9
0,000ポイズと高粘度であり、重合罐からは50%のポリ
マが吐出されたのみで、安定な重合/吐出は不可であつ
た。
罐に仕込み、窒素置衝後撹拌下で特に均一化工程をおか
ずに230℃に加熱、続いて水蒸気を排気して温度を260℃
に高め、この温度で約30分間窒素流中で撹拌後重合を終
了して吐出した。ここで得られたポリアミドはμaが9
0,000ポイズと高粘度であり、重合罐からは50%のポリ
マが吐出されたのみで、安定な重合/吐出は不可であつ
た。
実施例2 実施例1において均一化反応工程時に14kg/cm2Gの水蒸
気を重合罐内に導入し均一化反応工程を1時間から0.5
時間に短縮した他は実施例1と全く同様の方法で重合を
試みた。ここで得られたポリアミドの特性は、 相対粘度:1.47 μa:3,600ポイズ Tg :156℃ Tm:観測されず とほぼ実施例1と同じポリマが得られた。
気を重合罐内に導入し均一化反応工程を1時間から0.5
時間に短縮した他は実施例1と全く同様の方法で重合を
試みた。ここで得られたポリアミドの特性は、 相対粘度:1.47 μa:3,600ポイズ Tg :156℃ Tm:観測されず とほぼ実施例1と同じポリマが得られた。
実施例3 実施例1において原料ジアミン混合物をヘキサメチレン
ジアミン/イソホロンジアミン =70/30重量比、原料ジカルボン酸混合物をイソフタル
酸/テレフタル酸=30/70重量比に変えた以外は、実施
例1と全く同様の操作でポリアミドの重合を実施した。
重合罐からの吐出は安定しており、罐内への残留はほと
んどみられなかつた。このものの特性は、 Tg=160℃ Tm:観測されず であつた。
ジアミン/イソホロンジアミン =70/30重量比、原料ジカルボン酸混合物をイソフタル
酸/テレフタル酸=30/70重量比に変えた以外は、実施
例1と全く同様の操作でポリアミドの重合を実施した。
重合罐からの吐出は安定しており、罐内への残留はほと
んどみられなかつた。このものの特性は、 Tg=160℃ Tm:観測されず であつた。
実施例4 実施例1において原料ジアミン混合物をヘキサメチレン
ジアミン/ビス−アミノメチル−ノルボルナン 30/70重量比原料ジカルボン酸混合物をイソフタル酸/
テレフタル酸=100/0重量比に変えた以外は、実施例1
と全く同様の操作でポリアミドの重合を実施した。ポリ
マのTg=169℃であつた。
ジアミン/ビス−アミノメチル−ノルボルナン 30/70重量比原料ジカルボン酸混合物をイソフタル酸/
テレフタル酸=100/0重量比に変えた以外は、実施例1
と全く同様の操作でポリアミドの重合を実施した。ポリ
マのTg=169℃であつた。
実施例5 実施例1において原料ジアミン混合物をヘキサメチレン
ジアミン/TCD =50/50重量比に変えた他は実施例1と全く同様の操作
で重合を実施。ポリマのTg:141℃であつた。
ジアミン/TCD =50/50重量比に変えた他は実施例1と全く同様の操作
で重合を実施。ポリマのTg:141℃であつた。
実施例6 実施例1において原料ジアミン混合物をヘキサメチレン
ジアミン50重量部、下部(1)式で表されるジアミン50
重量部に変えた他は実施例1と全く同様の操作で重合を
実施。ポリマのTg:159℃であつた。
ジアミン50重量部、下部(1)式で表されるジアミン50
重量部に変えた他は実施例1と全く同様の操作で重合を
実施。ポリマのTg:159℃であつた。
<発明の効果> 本明細書本文中にも述べたように、脂環族ジアミン、芳
香族ジカルボン酸を成分とする共重合体を溶融重合によ
り安定的に製造するためには、公知の一般的な重合条件
では困難であり、特殊な条件が必須である。
香族ジカルボン酸を成分とする共重合体を溶融重合によ
り安定的に製造するためには、公知の一般的な重合条件
では困難であり、特殊な条件が必須である。
本発明の如く、均一化反応、重合終点の水蒸気圧力によ
る制御を組合わせた特殊な重合条件により初めて安定な
製造が可能となつた。
る制御を組合わせた特殊な重合条件により初めて安定な
製造が可能となつた。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭47−12244(JP,A) 特開 昭48−61595(JP,A) 特開 昭62−190224(JP,A) 特開 昭53−18697(JP,A) 特公 昭55−50054(JP,B2)
Claims (1)
- 【請求項1】(a)一般式(A)、(B)、(C)、
(D)で示される脂環族ジアミンより成る群から選ばれ
る少なくとも1種類のジアミン100〜17重量%および (b)炭素数4〜12の直鎖脂肪族ジアミン0〜83重量%
からなるジアミンまたはジアミン混合物と、 (c)イソフタル酸100〜20重量%および (d)テレフタル酸0〜80重量% からなるジカルボン酸またはジカルボン酸混合物とを実
質的に等モル混合したジアミン、ジカルボン酸混合物を
原料とし、該原料100重量部に対して10〜200重量部の水
と共に撹拌下加熱し温度150〜240℃、水蒸気圧力5〜30
kg/cm2Gで0.5〜5.0時間均一化反応をせしめ、次いで昇
温、昇圧して水蒸気圧力10kg/cm2G以上の加圧下200〜2
80℃の温度で初期重合反応を行い、最後に昇温、降圧し
て水蒸気圧力5〜15kg/cm2G、温度250〜350℃に到達せ
しめた時点で重合反応を終了し、水蒸気圧力で生成ポリ
マを重合罐下部吐出口より吐出することを特徴とするポ
リアミドの製造法。 〔式(A)においてx、yは0または1〜5の整数を示
し、zは、0または1〜3の整数を示す。式(B)、
(C)、(D)においてR1、R2は(CH2)x(xは0ま
たは1〜5の整数)または炭素数2から5の枝分れのあ
るアルキレン基を示す。R1,R2は同じであつてもまたは
異なつていてもかまわない。〕
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP30145686A JPH0717747B2 (ja) | 1986-12-19 | 1986-12-19 | ポリアミドの製造法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP30145686A JPH0717747B2 (ja) | 1986-12-19 | 1986-12-19 | ポリアミドの製造法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS63154739A JPS63154739A (ja) | 1988-06-28 |
JPH0717747B2 true JPH0717747B2 (ja) | 1995-03-01 |
Family
ID=17897111
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP30145686A Expired - Lifetime JPH0717747B2 (ja) | 1986-12-19 | 1986-12-19 | ポリアミドの製造法 |
Country Status (1)
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---|---|
JP (1) | JPH0717747B2 (ja) |
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WO2023136207A1 (ja) * | 2022-01-12 | 2023-07-20 | 三井化学株式会社 | ポリアミド樹脂組成物及びポリアミド成形体 |
-
1986
- 1986-12-19 JP JP30145686A patent/JPH0717747B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
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