JPH07175532A - 湯水混合装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 湯水混合装置のシャワー吐水口から高温湯の
吐出を防止し、かつ復帰が早く再使用が簡単にでき使用
性が向上することを目的とする。 【構成】 湯流路２と水流路１を同時に調節する駆動部
１４を有する混合弁３、湯温を検出する湯温検出器１
３、出湯量を変化させる駆動部１５を有する流調弁４、
バスタブ吐水口６またはシャワー吐水口７に切り替える
駆動部１６を有する切り換え弁５、シャワー流路の出口
に設けた異常温度検出器１７で順次流路を構成する。そ
して、出湯状態を設定する設定器１９と、それぞれの上
記の弁を制御する制御器１８により、異常温度検出器１
７が異常温度を検出した時、上記混合弁３の湯側の流路
を閉じるとともに流調弁４を閉じる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は湯と水の混合比率を調節
し最適な混合湯温を得る湯水混合装置の異常温度制御に
関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来の湯水混合装置は図３に示すような
構成となっている。水流路１から導かれた水と、湯流路
２から導かれた湯が制御器１８、設定器１９により混合
弁３にて設定温に調節され、湯温を検知する湯温検知器
１３を通り流調弁４・切換え弁５を介して、バスタブ吐
水口６又は、シャワー吐水口７より出湯する。切換え弁
５のシャワー流路出口８には、異常に高い湯温の場合に
作動する図４に示すワックスサーモ式のハイカット弁９
が安全の為、備えてある。

【０００３】ハイカット弁９の構成は図４に示すような
構成となっている。シリンダー１０内にワックスペレッ
ト２３をピストン１１により密封している。湯温が上昇
するとワックスペレット２３が膨張し、ピストン１１を
押し上げる。その際、ピストン１１の先端がハイカット
弁ボデー２４に固定されているため、逆にシリンダー１
０が図４の下方へ動きだす。シリンダー１０の先端には
弁体１２が設けてあり流路を遮断する。また逆に湯温が
下がると、ワックスペレット２３が収縮し、バネ２５の
反発力によりシリンダー１０が元の位置に戻り流路を開
くよう構成されている。

【０００４】そして上記湯水混合装置は、万一温度検出
器１３が故障し、高温湯がシャワー流路出口８に流れて
くると、ハイカット弁９内のシリンダ１０に密封された
ワックスペレット２３が温度により融解し、その際体積
が膨脹し、ピストン１１をバネ２５に抗して押し上げ、
シリンダ１０に取り付けられた弁体１２が流路を遮断
し、シャワー吐水口７から高温湯の吐出を防ぐ。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記従来
の構成では、次のような欠点があった。

【０００６】（１）一旦、ハイカット弁９が動作すると
湯水混合装置及びハイカット弁９内の水の流れが止まり
温度の降下は自然放熱にたよるため湯温及びハイカット
弁９の温度がなかなか下がらず再復帰が遅いので、すぐ
に水だけでも使用したい時、使用できない。

【０００７】（２）バスタブ吐水口６で長時間高温湯を
使用すると、湯水混合装置ボデー及び内部のお湯からの
伝熱によりハイカット弁９が誤動作することがある。又
最近では、スチームサウナ等が浴室内に設置されること
により、浴室内の温度が上昇しハイカット弁９が誤動作
することがありその場合シャワーが使用できない。

【０００８】本発明は上記欠点を解決するもので、安全
でかつ使用性の高い湯水混合装置を提供することを目的
としたものである。

【０００９】

【課題を解決するための手段】本発明は上記目的を達成
するため、湯流路および水流路と、前記湯流路および水
流路の流量を調節し温度を調節する混合弁と、前記混合
弁を駆動する混合弁駆動装置と、混合湯の温度を検出す
る温度検出器と、混合湯の流量を調節する流調弁と、前
記流調弁を駆動する流調弁駆動装置と、前記温調弁・流
調弁駆動装置の動きを指示する設定器と、混合湯の異常
温度を検出する異常温度検出器と、前記混合弁駆動装置
・温度検出器・流調弁駆動装置・異常温度検出器を制御
する制御器とからなり、前記異常検出器が異常温度を検
出すると前記混合弁の湯流路を閉じる方向に前記混合弁
駆動装置を動作させるとともに、前記流調弁を閉じる方
向に前記流調弁駆動装置を動作させる前記制御手段が実
行された後、再度前記設定器より出湯指示が行われた
際、前記流調弁を少し開き少量の流量が流れるように前
記流調弁駆動装置を制御する手段を設けた構成としてあ
る。

【００１０】

【作用】本発明は上記構成によって、異常温度検出器が
高温湯を検出すると、直ちに混合弁を湯側閉・水側開方
向に全速力で駆動し、出湯温度を下げるとともに、流調
弁を閉じる方向に全速力で駆動させることにより出湯を
止める。そうすることによりシャワー吐水口より、高温
湯が吐出することを防ぐ。又、再出湯の際、混合弁は水
全開のまま、流調弁を少し開けることにより湯水混合装
置内やシャワー流路内に残った高温湯をシャワーになら
ない流量で徐々に温度を下げながら排出させることがで
きるので安全かつ復帰が早く使用性が向上するようにな
る。

【００１１】

【実施例】以下本発明の一実施例を図面を参照して説明
する。

【００１２】図１において、１は水流路であり２は湯流
路である。３は水流路１から導かれた水と湯流路２から
導かれた湯の流量を調節して温度を変化させる混合弁で
あり混合弁駆動装置１４にて駆動する構成になってい
る。４は出湯流量を変化させる流調弁であり流調弁駆動
装置１５にて駆動する構成になっている。５は流路を切
換える切換え弁でありバスタブ吐水口６またはシャワー
吐水口７に切換える構成であり切換え弁駆動装置１６に
て駆動する構成になっている。１３は湯水混合装置内の
湯温を検出する温度検出器である。１７は切換え弁５の
シャワー流路出口８に装備した異常温度検出器である。
１８は設定器１９及び温度検出器１３、異常温度検出器
１７からの信号により各弁駆動装置１４・１５・１６を
動作させる制御器である。

【００１３】図２に動作をフロチャートにて示す。上記
構成において、設定器１９にてシャワー出湯を選択する
と切換え弁駆動装置１６に通電されシャワー流路側が開
きバスタブ流路側が閉じる。次に、流調弁駆動装置１５
に通電され流調弁４が開くことにより水流路１より水が
湯流路２より湯が湯水混合装置内に導かれ、設定器１９
よりあらかじめ設定された温度に混合弁３により調節さ
れシャワー吐水口７より出湯する。その時温度検出器１
３が混合湯の温度を検出し制御器１８に信号をおくる。

【００１４】制御器１８は温度検出器１３の検出温度と
設定器１９の設定温度とを比較して実湯温が設定湯温に
対して低ければ水側閉・湯側開方向にまた、逆に実湯温
が設定湯温に対して高ければ水側開・湯側閉方向に混合
弁駆動装置１４を制御し混合弁３を動作させる。万一温
度検出器１３等が故障し切換え弁５のシャワー流路出口
８に高温湯が流れこむと異常温度検出器１７が検出し制
御器１８に信号をおくる。信号を受けた制御器１８は混
合弁駆動装置１４を水側開・湯側閉方向に全速力で動作
させるとともに、流調弁駆動装置１５を閉方向にただち
に動作させる。そうすることによりシャワー吐水口７よ
り高温湯が吐出することがない。

【００１５】万一混合弁駆動装置１４が故障しても流調
弁駆動装置１５が高温湯を停止し、逆に流調弁駆動装置
１５が故障しても混合弁駆動装置１４が高温湯を水出湯
に変えることができ二重の安全構成となっている。

【００１６】又、再出湯の際、混合弁３は水全開のま
ま、流調弁４を少し開けることにより湯水混合装置内や
シャワー流路内に残った高温湯をシャワーにならない流
量で徐々に温度を下げながら排出させ、安全湯温になる
まで行う。その後、設定流量に戻すことにより通常通り
使用できるので安全かつ復帰が早く使用性が向上するよ
うになる。

【００１７】又、正常時でもバスタブ吐水口６で長時間
高温湯を使用したり、スチームサウナ等により浴室内の
温度が上昇したりすると伝熱により、異常温度検出器１
７が動作する。しかし再復帰が早く行え、流路内の高温
湯を安全に排出した後、使用出来るので使用上問題がな
く使用性が向上するという効果がある。

【００１８】

【発明の効果】以上実施例で説明したように本発明の湯
水混合装置は、異常温度検出器が異常温度を検出する
と、混合弁駆動装置を水側開・湯側閉方向にただちに動
作させるとともに、流調弁駆動装置を閉方向に全速力で
動作させる。そうすることによりシャワー吐水口より高
温湯が吐出することがない。

【００１９】万一混合弁駆動装置が故障しても流調弁駆
動装置が高温湯を停止し、逆に流調弁駆動装置が故障し
ても混合弁駆動装置が高温湯を水出湯に変えることがで
き二重の安全構成となっている。

【００２０】又、再出湯の際、混合弁は水全開のまま、
流調弁を少し開けることにより湯水混合装置内やシャワ
ー流路内に残った高温湯をシャワーにならない流量で徐
に温度を下げながら排出させ、安全湯温になるまで行
う。その後、設定流量、設定湯温に戻すことにより通常
通り使用できるので安全かつ復帰が早く使用性が向上す
るようになる。

【００２１】又、正常時でもバスタブ吐水口で長時間高
温湯を使用したり、スチームサウナ等により浴室内の温
度が上昇したりすると伝熱により、異常温度検出器が動
作する。しかし再復帰が早く行え、流路内の高温湯を安
全に排出した後、使用出来るので使用上問題がなく使用
性が向上するという効果がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例における湯水混合装置の構成
図

【図２】同フローチャート

【図３】従来の湯水混合装置の構成図

【図４】ワックスサーモ式のハイカット弁の構成図

【符号の説明】

３ 混合弁 ４ 流調弁 １３ 温度検出器 １４ 混合弁駆動装置 １５ 流調弁駆動装置 １７ 異常温度検出器 １８ 制御器 １９ 設定器

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】湯流路および水流路と、前記湯流路および
   水流路の流量を調節し温度を調節する混合弁と、前記混
   合弁を駆動する混合弁駆動装置と、混合湯の温度を検出
   する温度検出器と、混合湯の流量を調節する流調弁と、
   前記流調弁を駆動する流調弁駆動装置と、前記温調弁・
   流調弁駆動装置の動きを指示する設定器と、混合湯の異
   常温度を検出する異常温度検出器と、前記混合弁駆動装
   置・温度検出器・流調弁駆動装置・異常温度検出器を制
   御する制御器とからなり、この制御器は前記異常検出器
   が異常温度を検出すると前記混合弁の湯流路を閉じる方
   向に前記混合弁駆動装置を動作させるとともに、前記流
   調弁を閉じる方向に前記流調弁駆動装置を動作させた
   後、再度前記設定器より出湯指示が行われた際、前記流
   調弁を少し開き少量の流量が流れるように前記流調弁駆
   動装置を制御する湯水混合装置。