JPH07175003A - 回転多面鏡装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 レーザービームプリンターやレーザー複写機
等に使用される回転多面鏡駆動装置において、面倒れ精
度や多面鏡、またバランスリングの組立性を解決し、高
速回転かつ低振動で実現することを目的とする。 【構成】 ミラー押え板内径とミラー内径の嵌合される
ロータボス外径部に段差を設け、かつミラー厚みｔに対
しロータボス外径のミラー嵌合部が１／３ｔからｔとな
る構成にすることにより、ミラーおよびミラー押え板の
組立性を向上させミラーのカジリ等を防止し、面倒れ精
度を安定させる。またバランスリング１１は回り止め穴
１１ｂを備え、モータの小型，薄型化の構造が可能にな
り、組立性の向上および工数削減，モータの小型化がは
かれる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明はレーザービームプリンタ
ーやレーザー複写機等でレーザーのスキャンに利用され
る回転多面鏡装置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】近年、ポリゴンスキャナモータはレーザ
ービームプリンターやレーザー複写機等の光学ユニット
のスキャンニングに広く使用され、特に高速印字，高密
度印字の要求が高くなってきており、高速回転，低振動
の回転多面鏡装置が必要とされている。

【０００３】以下に従来の回転多面鏡装置について説明
する。図３は従来の回転多面鏡を有するポリゴンスキャ
ナモータの断面図を示すものである。図３において、１
は回転軸、２はポリゴンミラー、３はロータマグネッ
ト、４はロータヨーク、５はロータボス、６はミラー押
え板、７はミラー固定用ビス、８はバランスリング、８
ａはバランス修正用溝、９はブラケット、１０はバラン
スリング固定用ビス、１２は軸受である。

【０００４】以上のように構成された回転多面鏡装置に
ついて、以下その動作について説明する。まず、１はロ
ータボス５に焼き嵌め固定された回転軸で、２はロータ
ボス５にミラー押え板６を介してビス７に固定されるポ
リゴンミラーである。ロータマグネット３とロータヨー
ク４はボス５に固定されロータを構成している。８は回
転軸１にビス１０により固定されたバランスリングで、
８ａ部にバランスウェイトを付けることにより修正を行
う。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記従来
の構成では、ポリゴンミラー内径とロータボス外径の寸
法が同じため、ロータボスとポリゴンミラー嵌合部の寸
法精度の厳しい外径寸法部加工を必要とした組立をする
際に、ポリゴンミラーとロータボスのカジリ等が発生し
面倒れ精度が悪化することがある。バランスリングはビ
スで回転軸に固定されるために、タップが必要となり切
削加工されている。また、バランスリング保護のために
ブラケットの底辺が厚くならざるを得ず、ビス固定時の
溝も必要とされるために作業工程がかかり、かつモータ
形状が小型化できないという問題点を有していた。

【０００６】本発明は上記従来の問題点を解決するもの
で、構造が簡単で工数が削減でき、高速で低振動の回転
多面鏡装置を提供することを目的とする。

【０００７】

【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
に本発明の回転多面鏡装置は、ポリゴンミラー内径およ
びミラー押え板内径が嵌合されるロータボス外径部に段
差を設け、かつミラー厚ｔに対しミラーボス嵌合部が１
／３ｔからｔとなるようにロータボスを設けた構成であ
り、またバランスリングをロータボスと軸受を介したと
反対方向の回転軸に圧入固定または接着固定され、かつ
ミラー固定時のロータの回り止め穴を備えモータ内部に
入った構成をしている。

【０００８】

【作用】この構成によって、ポリゴンミラーおよびミラ
ー押え板を組立する際にミラーのカジリ等を防止し、ミ
ラーの組立性を向上させ面倒れ精度を安定させることが
できる。また、バランスリングの構造を簡素化し工数が
削減でき、高速で低振動の小型化に有利な回転多面鏡装
置を得ることができる。

【０００９】

【実施例】以下本発明の一実施例について、図面を参照
しながら説明する。

【００１０】図１において、１は回転軸、２はポリゴン
ミラー、３はロータマグネット、４はロータヨーク、６
はミラー押え板、７はポリゴンミラー固定用ビス、９は
ブラケット、１１はバランスリング、１１ａはバランス
修正用溝、１２は軸受、１３はロータボスである。

【００１１】図２において、１１ｂは回り止め穴であ
る。以上のように構成されたポリゴンスキャナモータの
回転多面鏡について、図１および図２を用いてその動作
を説明する。

【００１２】図１において、１はロータボス１３に焼き
嵌め固定された回転軸で、２はロータボス１３にミラー
押え板６を介してミラー固定用ビス７に固定されるポリ
ゴンミラーである。前記回転軸１とロータマグネット
３、ロータヨーク４とロータボス１３によりロータが構
成されている。ミラー内径とミラー押え板内径の嵌合さ
れるロータボス外径部に段差を設け、かつミラー厚みｔ
に対しミラーボス嵌合部が１／３ｔからｔとなるような
ロータボス１３を構成している。１１は打ち抜き加工さ
れ、ブラケット９内部になるようにロータボス１３と軸
受１２を介して反対方向の回転軸１に圧入または接着固
定されたバランスリングである。前記バランスリングの
１１ａ部にバランスウェイトを取り付けバランス修正を
行う。

【００１３】図２において、前記バランスリングはポリ
ゴンミラー２の固定時の回り止め穴１１ｂを備えた構造
となっている。

【００１４】

【発明の効果】以上のように本発明は、ポリゴンミラー
内径とミラー押え板内径が嵌合されるロータボス外形部
に段差を設け、かつミラー厚ｔに対しミラーボス嵌合部
が１／３ｔからｔとなるようにロータボスを構成するこ
とにより、ミラーのカジリ等を防止し面倒れ精度を安定
させる。また、打ち抜き加工されたバランスリングをロ
ータボスと軸受を介して反対方向の回転軸に圧入または
接着固定することによりバランスリングの構造を簡素化
でき、かつバランスリングに回り止め穴を設けることに
よりミラーの組立性を向上させ、構造が簡単で高速回
転，低振動である等々優れた回転多面鏡駆動装置を実現
できるものである。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明における回転多面鏡駆動装置の断面図

【図２】本発明におけるバランスリングを示す図

【図３】従来の回転多面鏡駆動装置の断面図

【符号の説明】

１ 回転軸 ２ ポリゴンミラー ３ ロータマグネット ４ ロータヨーク ６ ミラー押え板 ７ ポリゴンミラー固定用ビス ８，１１ バランスリング ８ａ，１１ａ バランス修正用溝 ９ ブラケット １０ バランスリング固定用ビス １１ｂ 回り止め穴 １２ 軸受 １３ ロータボス

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 回転軸とロータボス，ロータマグネッ
   ト，ロータヨークを有するロータにミラー押え板を介し
   て固定されるポリゴンミラーとを備え、ミラー押え板内
   径とミラー内径が嵌合されるロータボス外径部に段差を
   設け、かつミラー厚ｔに対しミラーボス嵌合部が１／３
   ｔからｔとなるようなロータボスを有した回転多面鏡装
   置。
2. 【請求項２】 回転軸とロータマグネットを有するロー
   タボスと、前記ロータボスに固定されるポリゴンミラー
   とを備え、ロータボスと軸受を介した反対方向の回転軸
   に圧入または接着固定され、かつ回り止め穴を備えたバ
   ランスリングを有した回転多面鏡装置。