JPH07173451A - 硬化性粘着剤組成物およびこれを用いたシートもしくは テープ - Google Patents
硬化性粘着剤組成物およびこれを用いたシートもしくは テープInfo
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- JPH07173451A JPH07173451A JP5317897A JP31789793A JPH07173451A JP H07173451 A JPH07173451 A JP H07173451A JP 5317897 A JP5317897 A JP 5317897A JP 31789793 A JP31789793 A JP 31789793A JP H07173451 A JPH07173451 A JP H07173451A
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Abstract
には粘着性を有し、貼り合わせた後は硬化して強固な剥
離接着力を示す、いわゆる粘接着剤として好適な硬化性
粘着剤組成物、およびこれを用いたシートまたはテープ
を提供するものである。 【構成】アクリロイル基あるいはメタクリロイル基を分
子中に2個以上有する化合物と、活性水素を有するアク
リルポリマー、ポリブタジエン、重合開始剤、必要に応
じてポリイソシアネートを配合してなる硬化性粘着剤組
成物およびこれを基材に塗布または含浸させてなること
を特徴とする粘着シートまたはテープ。用いたシートま
たはテープ。 【効果】本発明により、金属をはじめ樹脂に対しても硬
化前の粘着特性と硬化後の剥離接着力とのバランスに優
れた硬化性粘着剤組成物、およびこれを用いたシートま
たはテープが得られるようになった。
Description
して金属をはじめ樹脂類の被着体に仮接着でき、次に加
熱することにより、あるいは貼り合わせただけで硬化し
て強固な接着力を示す、いわゆる粘接着剤として好適な
硬化性粘着剤組成物と、それを基材に塗布または含浸さ
せることによって作られることを特徴とする粘着シート
またはテープに関する。
は、非反応性または反応性の粘着ポリマーに、反応性オ
リゴマーまたはモノマーを添加したものが知られている
(特公昭50−28970号公報、特公昭53−318
98号公報、特開昭53−118439号公報、特公昭
54−28877号公報、特開昭60−69178号公
報、特公昭61−18591号公報、特開昭61−83
273号公報、特開昭61−83274号公報、特開昭
61−101583号公報、特公平1−36513号公
報、特公平2−5791号公報など参照)。しかしなが
ら、これらの組成物では、硬化後の十分な接着力を得る
ために反応性オリゴマーまたはモノマーを多く添加した
場合には、硬化前の粘着特性、特に凝集力が低下し、貼
着から硬化までの間にずれや剥離を生ずる可能性があっ
た。一方、硬化前の粘着特性、とりわけ凝集力を改善す
るために反応性オリゴマーやモノマーの添加量を減らす
と、硬化性が低くなり、十分な接着力が得られないとい
う結果になる。このように、硬化前の粘着特性とりわけ
凝集力と硬化後の接着力との両方に十分優れた硬化性粘
着剤組成物は開発されていなかった。
報、特開平04−145113号公報、特開平04−2
55782号公報等において、不飽和ポリエステルオリ
ゴマ−、粘着性アクリルポリマ−、重合開始剤、ポリイ
ソシアネ−ト、およびシランカツプリング剤を配合する
ことにより、硬化前の粘着特性および硬化後の接着力に
優れた硬化性を付与した粘着剤組成物を開発した。しか
しながら樹脂に対しての密着性が低いという問題点があ
った。接着力も剪断接着力が大きいものの剥離接着力が
低く、フィルム形状の被着体に対しての接着適性が良好
ではなかった。樹脂に対しての密着性を上げるために、
ロジン系樹脂やテルペン系樹脂の粘着付与剤を添加する
と、、粘着組成物の弾性率が上昇して剥離接着力が極端
に低下する問題があった。すなわち、樹脂に対しての密
着性と硬化後の剥離接着力のバランスの優れたものをつ
くることが難しかった。
成物は、被着体として金属ばかりでなく樹脂に対しても
密着性が良く、しかも硬化後の剥離接着力が硬化前より
も向上するような特性を目的としている。
における上記のような樹脂密着性と剥離接着力のバラン
スに十分優れた硬化性粘着剤組成物、およびこれを用い
たシートまたはテープを提供することを目的としてい
る。
基あるいはメタクリロイル基を分子中に2個以上有する
化合物(A)、活性水素を有するアクリルポリマー
(B)、ポリブタジエン(C)、重合開始剤(D)およ
びポリイソシアネート(E)からなる硬化性粘着剤組成
物に関する。さらに本発明は、上記硬化性粘着剤組成物
を基材に塗布または含浸させてなることを特徴とするシ
ートまたはテープに関する。
リロイル基あるいはメタクリロイル基を分子中に2個以
上有する化合物(A)としては、エチレングリコールジ
(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メ
タ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)
アクリレート、テトラエチレングリコールジ(メタ)ア
クリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリ
レート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレ
ート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレー
ト、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレー
トなどの多価アルコール類のポリ(メタ)アクリレート
や、ポリエステル系、ポリエーテル系、ポリウレタン
系、エポキシオリゴマー系、ポリサルファイド系、ポリ
カプロラクトン系、ポリカーボネート系などのポリ(メ
タ)アクリレートなどが挙げられる。とりわけ、特開昭
61−126128号公報に製造方法が記載されてい
る、水酸基及び/又はアミノ基を有する化合物、多価カ
ルボン酸等の環状酸無水物及びアクリロイル基あるいは
メタクリロイル基を有するエポキシドを反応させて得ら
れる不飽和ポリエステルオリゴマーは、アクリロイル基
あるいはメタクリロイル基を分子中に2個以上有する化
合物(A)として好適である。
水素を有するアクリルポリマー(B)とは水酸基、三級
アミノ基、カルボキシル基、アミド基などの官能基を有
するものであり、重量平均分子量200000〜100
0000程度のものを指す。一般に粘着剤用アクリル樹
脂として用いられているもので、ガラス転移点が−50
〜−10℃の範囲にあるものである。また、ポリマー単
独では粘着性に劣っていても、アクリロイル基あるいは
メタクリロイル基を分子中に2個以上有する化合物
(A)やその他の樹脂を加えることにより、良好な粘着
特性を示すようなポリマーは本発明の活性水素を有する
アクリルポリマー(B)として用いることができる。こ
れらの官能基を有する活性水素を有するアクリルポリマ
ーは、水酸基、三級アミノ基、カルボキシル基、アミド
基などを有するモノマーのうちの一種または数種と、ア
ルキル(メタ)アクリレート、酢酸ビニル、プロピオン
酸ビニル、ビニルエーテル、スチレンなどのモノマーと
の共重合体等である。
ドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ
プロピル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシプロピ
ル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メ
タ)アクリレート、N−メチロールアクリルアミド、ア
リルアルコールなどがあり、三級アミノ基を有するモノ
マーとしては、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレ
ート、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジ
メチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミドなどをあ
げることができる。カルボキシル基を有するモノマーと
しては、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、マレ
イン酸、フマル酸、イタコン酸、シトラコン酸などがあ
る。アミド基を有するモノマーとしては、アリルアミ
ド、メタクリルアミドなどがある。また、アルキル(メ
タ)アクリレートとしては、メチル(メタ)アクリレー
ト、エチル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アク
リレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、
オクチル(メタ)アクリレートなどのアルキル(メタ)
アクリレートがある。その他、シクロヘキシル(メタ)
アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、テトラ
ヒドロフルフリル(メタ)アクリレートなどやアルキル
基が芳香環基、複素環基、ハロゲン原子などで置換され
ているアルキル(メタ)アクリレートなど、一般に活性
水素を有するアクリルポリマーの合成に用いられるモノ
マーを本発明のポリマーの合成にも用いることができ
る。
法に何等制限はなく、溶液重合、塊状重合、乳化重合な
どの公知の重合法で行なうことができるが、反応のコン
トロールが容易であることや直接次の操作に移れること
から溶液重合が好ましい。溶媒としては、メチルエチル
ケトン、メチルイソブチルケトン、トルエン、セロソル
ブ、酢酸エチル、酢酸ブチルなど本発明の樹脂が溶解す
るものであれば何でもよく、単独でも、複数の溶媒を混
合してもよい。また、重合反応の際に使用される重合開
始剤もベンゾイルパーオキサイド、アセチルパーオキサ
イド、メチルエチルケトンパーオキサイド、ラウロイル
パーオキサイドなどの有機過酸化物、アゾビスイソブチ
ロニトリルなどのアゾ系開始剤など公知のものであれば
何でもよく、とくに制限はない。
ブタジエン(C)とはブタジエンホモポリマー、分子内
に1個以上のカルボキシル基を有するブタジエンポリマ
ー、分子内に1個以上の水酸基を有するブタジエンポリ
マーの重量平均分子量1000〜10000程度のもの
を指す。ブタジエンホモポリマーとしては、日本曹達
(株)製のブタジエンホモポリマー(B−1000、B
−2000、B−3000)、日本ゼオン(株)製のポ
リブタジエンゴム(Nipol BR−1441)が挙
げられる。分子内に1個以上のカルボキシル基を有する
ブタジエンポリマーとしては、日本曹達(株)製のポリ
ブタジエンジカルボン酸(C−1000)が挙げられ
る。分子内に1個以上の水酸基を有するブタジエンポリ
マーとしては、日本曹達(株)製のポリブタジエングリ
コール(G−1000、G−2000、G−3000)
が挙げられる。
メタクリロイル基を分子中に2個以上有する化合物
(A)と活性水素を有するアクリルポリマー(B)、ポ
リブタジエン(C)を混合することにより、硬化性を有
する粘着性樹脂を得ることができる。混合は室温で見か
け上、均一になる程度まで撹拌すれば十分であるが、相
互の混合の状態をより高めるために、溶媒の沸点以下の
温度での加熱撹拌を行なってもよい。本発明において
は、アクリロイル基あるいはメタクリロイル基を分子中
に2個以上有する化合物(A)が不飽和基を持ち、電子
線硬化や適切な重合開始剤(D)との併用での熱硬化、
嫌気硬化などの硬化法により、簡単に固化させることが
できる。
開始剤(D)としては、ジ−tert−ブチルパーオキ
サイド、tert−ブチルクミルパーオキサイド、ジク
ミルパーオキサイドなどのジアルキルパーオキサイド
類、アセチルパーオキサイド、ラウロイルパーオキサイ
ド、ベンゾイルパーオキサイドなどのジアシルパーオキ
サイド類、メチルエチルケトンパーオキサイド、シクロ
ヘキサノンパーオキサイド、3、3、5−トリメチルシ
クロヘキサノンパーオキサイド、メチルシクロヘキサノ
ンパーオキサイドなどのケトンパーオキサイド類、1、
1−ビス(tert−ブチルパーオキシ)シクロヘキサ
ンなどパーオキシケタール類、tert−ブチルヒドロ
パーオキサイド、クメンヒドロパーオキサイド、1、
1、3、3−テトラメチルブチルヒドロパーオキサイ
ド、p−メンタンヒドロパーオキサイド、ジイソプロピ
ルベンゼンヒドロパーオキサイド、2、5−ジメチルヘ
キサン−2、5−ジヒドロパーオキサイドなどのヒドロ
パーオキサイド類、tert−ブチルパーオキシアセテ
ート、tert−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサ
ノエート、tert−ブチルパーオキシベンゾエートな
どのパーオキシエステル類などの有機過酸化物、アゾビ
スイソブチロニトリル、アゾビスバレロニトリルなどの
アゾ系化合物など公知のものであれば特に制限はない。
さいものを用いる場合には、N、N−ジメチルベンジル
アミン、トリエチルアミン、トリブチルアミン、N、N
−ジエチルアニリン、N、N−ジメチルアニリン、N−
フェニルジエタノールアミン、N−フェニルジイソプロ
パノールアミン、ジメチル−p−トルイジン、トリエタ
ノールアミン、4−フェニルモルホリンなどの三級アミ
ンや、リチウム、カルシウム、ストロンチウム、バリウ
ム、セリウム、ジルコニウム、バナジウム、モリブデ
ン、マンガン、鉄、コバルト、ニッケル、銅、亜鉛、ス
ズ、鉛などの金属のラウリル酸塩、ナフテン酸塩、オク
チル酸塩、オレイン酸塩、オクテン酸塩などの脂肪酸
塩、ロジン塩などの樹脂酸塩、アセチルアセトネート錯
塩などのキレート化合物などから選ばれる金属化合物の
うちの1種または2種以上を促進剤として用いることが
できる。特に、嫌気硬化の場合には、促進剤として三級
アミンまたは金属化合物のうちのどちらか、あるいはそ
の両方を有機過酸化物と併用するのが好ましい。これら
の促進剤のうち、三級アミンは通常有機過酸化物100
重量部に対して、1〜100重量部の割合で、金属化合
物は有機過酸化物100重量に対して、0.01〜10
重量部の割合で用いられる。
集力を高めるために、本発明の粘着剤組成物にさらにポ
リイソシアネート(E)を添加して、活性水素を有する
アクリルポリマー(B)を部分架橋させることができ
る。このようなポリイソシアネートとしてはトリレンジ
イソシアネート、4、4´−ジフェニルメタンジイソシ
アネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、m−キシ
レンジイソシアネート、p−キシレンジイソシアネー
ト、1、5−ナフタレンジイソシアネート、イソホロン
ジイソシアネート、リジンジイソシアネート、水添4、
4´−ジフェニルメタンジイソシアネート、水添トリレ
ンジイソシアネートなどのジイソシアネート類、あるい
はこれらとグリコール類またはジアミン類との両末端イ
ソシアネートアダクト体、あるいはこれらの混合物があ
り、必要に応じてトリフェニルメタントリイソシアネー
ト、ポリメチレンポリフェニルイソシアネート等の3官
能以上のポリイソシアネート類もジイソシアネート類と
混合して用いることができる。
リマーと架橋性を有する化合物とのブレンドに、ポリブ
タジエンを添加する事で樹脂への密着性を高めると共
に、剥離接着力を向上することを可能にした。粘着付与
剤であるロジン、テルペン樹脂のかわりにポリブタジエ
ンを添加するという点で、従来のものと類似している。
しかし、従来の粘接着剤では前記のように樹脂への密着
性を上げると、剥離接着力が低下してしまい優れたもの
はできない。それに対して、ロジン、テルペン樹脂のか
わりに本発明のポリブタジエン(C)を用いた場合に
は、アクリロイル基あるいはメタクリロイル基を分子中
に2個以上有する化合物(A)、活性水素を有するアク
リルポリマー(B)との相溶性が良く、粘着剤組成物全
体の溶解度パラメータがポリエステル系樹脂をはじめと
する樹脂被着体に近づき、被着体に対する密着性を向上
させる事が可能になったと考えられる。さらに従来のロ
ジン、テルペン樹脂に比較してポリブタジエン(C)
は、その弾性率が低いため硬化後の弾性率を適当な領域
に制御する事が可能となり、その結果剥離接着力を向上
させることができた。またポリイソシアネート(E)を
添加することにより、硬化性を損なうことなく、凝集力
を著しく向上させることが可能である。
発現させるアクリロイル基あるいはメタクリロイル基を
分子中に2個以上有する化合物(A)の添加量は、固形
分換算で活性水素を有するアクリルポリマー(B)10
0重量部に対し、5から120重量部の範囲で、特に好
ましくは5から60重量部の範囲で使用される。ポリブ
タジエン(C)の添加量は、固形分換算で活性水素を有
するアクリルポリマー(B)100重量部に対し、20
から120重量部の範囲で、特に好ましくは30から6
0重量部の範囲で使用される。重合開始剤(D)の添加
量は、アクリロイル基あるいはメタクリロイル基を分子
中に2個以上有する化合物(A)、活性水素を有するア
クリルポリマー(B)ならびにポリブタジエン(C)の
固形分換算での総量100重量部に対し、固形分換算で
0.1から15重量部の範囲で、特に好ましくは0.5
から2重量部の範囲で使用される。ポリイソシアネート
(E)の添加量は、アクリロイル基あるいはメタクリロ
イル基を分子中に2個以上有する化合物(A)、活性水
素を有するアクリルポリマー(B)ならびにポリブタジ
エン(C)の固形分換算での総量100重量部に対し、
固形分換算で0.1から5重量部の範囲で、特に好まし
くは0.2から2重量部の範囲で使用される。
害しない範囲で、必要に応じて顔料、染料、無機充填
剤、有機溶剤、銀粉、銅粉、ニッケル粉などの金属粉、
カーボンブラック、グラファイト、キシレン樹脂やロジ
ン系樹脂などの粘着付与剤、シランカップリング剤など
を加えることができる。本発明の粘着剤組成物は、シリ
コーン処理を施した紙や布、ポリエチレンテレフタレー
トフィルムラミネート紙などの低接着性の樹脂により加
工を施した紙や布、金属箔、プラスチックフィルムなど
の剥離性の高いフィルム、シートあるいはテープなどの
上に塗工し、必要があれば乾燥により有機溶剤を除去
し、必要があれば裁断し、両面または片面の粘着シート
あるいはテープの形にされる。また、補強や衝撃緩和の
ために、レーヨン、ナイロンなどの不織布や寒冷紗など
の布類、ウレタン、アクリルなどのフォーム類などでラ
イニングしたり、これらの布類、フォーム類などを芯材
としてこれに本発明の粘着剤組成物を塗布または含浸さ
せて用いることもできる。ここで用いられるテープまた
はシートの基材、芯材などが粘着剤組成物とともに使用
後も接着部に残る場合には、これらが、加熱などの、硬
化のための処理で著しく変質したり、硬化を著しく妨げ
ることが無いものである必要がある。
たはテープは、2つの同種または異種の被着体間に挟持
され、その良好な粘着性によって仮接着した後、それぞ
れの硬化法に応じた処理をすることにより粘着剤組成物
が硬化し、被着体同士を強固に接着させることができ
る。また、片面粘着シートまたはテープは、その良好な
粘着性によって被着体に仮接着した後、必要があれば基
材となっているシートまたはテープを剥離させ生じた粘
着面に他の被着体をさらに仮接着し、それぞれの硬化法
に応じた処理をすることにより粘着剤組成物が硬化し、
被着体に強固に接着させることができる。嫌気硬化の場
合には被着体に仮接着した後は、重合開始剤などの作用
により程なく硬化が開始され、数時間から1週間程度で
実用強度に達する。熱硬化の場合には、オーブンなどの
空気加熱では通常、80〜150℃で3〜20分間程
度、熱プレスなどの接触加熱では80〜150℃で0.
5秒〜5分間程度の加熱が行なわれる。
中、部とは重量部を、%とは重量%を、それぞれ表わ
す。 アクリロイル基あるいはメタクリロイル基を分子中に2
個以上有する化合物の合成
を分子中に2個以上有する化合物1 エチレングリコール 2.0部 ヘキサヒドロ無水フタル酸 51.0部 グリシジルメタクリレート 47.0部 N、N−ジメチルベンジルアミン 0.9部 ハイドロキノン 0.2部 酢酸エチル 25.0部
を分子中に2個以上有する化合物2 エチレングリコール 1.9部 メチルペンタヒドロ無水フタル酸 52.5部 グリシジルメタクリレート 22.2部 フェニルグリシジルエーテル 23.4部 N、N−ジメチルベンジルアミン 0.9部 ハイドロキノン 0.2部 酢酸エチル 25.0部
を分子中に2個以上有する化合物3 エチレングリコール 1.9部 メチルペンタヒドロ無水フタル酸 51.9部 グリシジルメタクリレート 4.4部 フェニルグリシジルエーテル 41.7部 N、N−ジメチルベンジルアミン 0.9部 ハイドロキノン 0.2部 酢酸エチル 25.0部
を分子中に2個以上有する化合物4 p−ヒドロキシ安息香酸 4.5部 ヘキサヒドロ無水フタル酸 49.7部 グリシジルメタクリレート 45.8部 N、N−ジメチルベンジルアミン 0.9部 ハイドロキノン 0.2部 酢酸エチル 25.0部
中、80℃で10時間反応させ、冷却後、酢酸エチル1
25部を加えて、アクリロイル基あるいはメタクリロイ
ル基を分子中に2個以上有する化合物4種類の溶液(固
形分40%)を得た。 活性水素を有するアクリルポリマーの合成
部に、上記の同組成の混合物125部を滴下し、滴下終
了後、12時間加熱還流させ、冷却し、活性水素を有す
るアクリルポリマー3種類の溶液(固形分40%)を得
た。
個以上有する化合物1の溶液10.0部、活性水素を有
するアクリルポリマー1の溶液100.0部、日本曹達
(株)製のポリブタジエンジカルボン酸(C−100
0)24.0部を十分に混合し、この樹脂溶液100部
に対してベンゾイルパーオキサイド0.5部を均一に混
合し、さらにトリレンジイソシアネート0.25部を加
え、シリコーン処理を施した剥離紙上に乾燥後の厚さが
50μmとなるように塗布し、60℃で3分間乾燥して
粘着シートを得た。さらに上記組成の樹脂混合物を20
℃で7日間熟成させた。得られた粘着シートについて、
硬化前の粘着特性(剥離接着力、タック、保持力)およ
び硬化後の剥離接着力の測定結果を表1に示す。熱によ
る硬化は140℃の熱プレスで15秒間加熱することに
より行ない、嫌気による硬化は20℃の室温中7日間放
置することにより行なった。なお、粘着特性と硬化後の
剥離接着力は、JIS規格による粘着テープ・粘着シー
ト試験方法 Z 0237 に準拠して以下のように測
定した。
レンテレフタレートシートを貼着し、幅25mmに切断
し、次に剥離紙を剥離させ、生じた粘着面を#280の
紙やすりで研磨したステンレススチール板(SUS30
4)に貼着し、30分間放置した後、25℃、相対湿度
65%の条件下、剥離速度300mm/分で180度剥
離接着力を測定した。 (2)硬化前のタック 傾斜角30度の斜面に得られた粘着シートをセットし
て、25℃、相対湿度65%の条件下、助走距離10c
mで、ステンレススチール製ボールを転がし、粘着面1
0cm以内のところで停止する最大のボールの番号を測
定した。ボールの番号は1/16から1まで31種類あ
る「ボールの呼称」の32倍の数値で表示した。 (3)硬化前の保持力 得られた粘着シートの粘着面に厚さ50μmのポリエチ
レンテレフタレートシートを貼着し、幅25mm、長さ
100mmの大きさに切断し、次に剥離紙を剥離させ、
生じた粘着面のうち、たて25mm、横25mmの部分
を紙やすり#280で研磨したステンレススチール板
(SUS304)に貼着し、40℃、荷重1Kgで粘着
シートがステンレススチール板より落下するまでの時間
(秒)を測定した。
への密着性 得られた粘着シートの粘着面に厚さ50μmのアルミニ
ウムおよび厚さ50μmのポリエチレンテレフタレート
シートをそれぞれ貼着し、幅25mmに切断して剥離紙
を剥離させる。生じたそれぞれの粘着面を#280の紙
やすりで研磨したステンレススチール板(SUS30
4)に貼着し所定の硬化条件で硬化させた後、25℃相
対湿度65%の条件下、剥離速度300mm/分で18
0度剥離接着力を測定した。剥離接着力測定後のアルミ
ニウムならびにポリエチレンテレフタレートへの粘着剤
組成物の付着状態を目視することにより、粘着剤組成物
と被着体との密着性を評価した。
個以上有する化合物2の溶液20.0部、活性水素を有
するアクリルポリマー2の溶液100.0部、日本曹達
(株)製のポリブタジエンジカルボン酸(C−100
0)26.2部を十分に混合し、この樹脂溶液100部
に対してベンゾイルパーオキサイド0.5部を均一に混
合し、さらにトリレンジイソシアネート0.25部を加
え、シリコーン処理を施したポリエチレンテレフタレー
トフィルム上に乾燥後の厚さが50μmとなるように塗
布し、60℃で3分間乾燥して粘着シートを得た。さら
に上記組成の樹脂混合物を20℃で7日間熟成させた。
得られた粘着シートについて、実施例1と同様な方法で
評価した。
個以上有する化合物3の溶液100.0部、活性水素を
有するアクリルポリマー3の溶液100.0部、日本曹
達(株)製のポリブタジエンジカルボン酸(C−100
0)43.6部を十分に混合し、この樹脂溶液100部
に対してベンゾイルパーオキサイド0.5部を均一に混
合し、さらにトリレンジイソシアネート0.25部を加
え、シリコーン処理を施したポリエチレンテレフタレー
トフィルム上に乾燥後の厚さが50μmとなるように塗
布し、60℃で3分間乾燥して粘着シートを得た。さら
に上記組成の樹脂混合物を20℃で7日間熟成させた。
得られた粘着シートについて、実施例1と同様な方法で
評価した。
個以上有する化合物2の溶液20.0部、活性水素を有
するアクリルポリマー2の溶液100.0部、日本曹達
(株)製のブタジエンホモポリマー(B−1000)4
3.6部を十分に混合し、この樹脂溶液100部に対し
てベンゾイルパーオキサイド0.5部を均一に混合し、
さらにトリレンジイソシアネート0.25部を加え、シ
リコーン処理を施したポリエチレンテレフタレートフィ
ルム上に乾燥後の厚さが50μmとなるように塗布し、
60℃で3分間乾燥して粘着シートを得た。さらに上記
組成の樹脂混合物を20℃で7日間熟成させた。得られ
た粘着シートについて、実施例1と同様な方法で評価し
た。
個以上有する化合物2の溶液20.0部、活性水素を有
するアクリルポリマー2の溶液100.0部を十分に混
合し、この樹脂溶液100部に対してベンゾイルパーオ
キサイド0.5部を均一に混合し、さらにトリレンジイ
ソシアネート0.25部を加え、シリコーン処理を施し
たポリエチレンテレフタレートフィルム上に乾燥後の厚
さが50μmとなるように塗布し、60℃で3分間乾燥
して粘着シートを得た。さらに上記組成の樹脂混合物を
20℃で7日間熟成させた。得られた粘着シートについ
て、実施例1と同様な方法で評価した。
個以上有する化合物2の溶液20.0部、活性水素を有
するアクリルポリマー2の溶液100.0部、理化ハー
キュレス(株)製ペンタリンCJを26.2部を十分に
混合し、この樹脂溶液100部に対してベンゾイルパー
オキサイド0.5部を均一に混合し、さらにトリレンジ
イソシアネート0.25部を加え、シリコーン処理を施
したポリエチレンテレフタレートフィルム上に乾燥後の
厚さが50μmとなるように塗布し、60℃で3分間乾
燥して粘着シートを得た。さらに上記組成の樹脂混合物
を20℃で7日間熟成させた。得られた粘着シートにつ
いて、実施例1と同様な方法で評価した。
ように硬化後の剥離接着力がアルミニウムに対し635
0g/25mm以上、ポリエチレンテレフタレートに対
し5020g/25mm以上である。剥離接着力測定後
のアルミニウムならびにポリエチレンテレフタレートへ
の粘着剤組成物の付着状態は、凝集破壊となりそれぞれ
の被着体に破壊後も付着しており、粘着剤組成物と被着
体との良好な密着性が認められた。従来の粘着剤組成物
と比べて、ポリエチレンテレフタレートへの接着性が向
上し、硬化性粘着剤としての特性は従来のものに劣って
いない。さらに、ポリイソシアネートを適量添加するこ
とにより、凝集力を向上させ、硬化前の剥離接着力やタ
ック、硬化後の剪断接着力を損なわずに、保持力を24
時間経過後でもずれのない状態にすることができる。こ
のように、本発明により、被着体として金属ばかりでな
く樹脂に対しても密着性が良く、しかも硬化後の剥離接
着力が硬化前よりも向上するような特性を有する硬化性
粘着剤組成物が得られるようになった。また、これを用
いたシートおよびテープは、被着体に仮接着できるた
め、機械的な仮止めが不必要であり、硬化後は接着剤並
みの強度に達するものであり、様々な用途に使用するこ
とが可能になった。
Claims (2)
- 【請求項1】 アクリロイル基あるいはメタクリロイル
基を分子中に2個以上有する化合物(A)、活性水素を
有するアクリルポリマー(B)、ポリブタジエン
(C)、重合開始剤(D)およびポリイソシアネート
(E)からなることを特徴とする硬化性粘着剤組成物。 - 【請求項2】 請求項1に記載の硬化性粘着剤組成物
を、基材に塗布または含浸させてなることを特徴とする
粘着シートまたはテープ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5317897A JPH07173451A (ja) | 1993-12-17 | 1993-12-17 | 硬化性粘着剤組成物およびこれを用いたシートもしくは テープ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5317897A JPH07173451A (ja) | 1993-12-17 | 1993-12-17 | 硬化性粘着剤組成物およびこれを用いたシートもしくは テープ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07173451A true JPH07173451A (ja) | 1995-07-11 |
Family
ID=18093278
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5317897A Pending JPH07173451A (ja) | 1993-12-17 | 1993-12-17 | 硬化性粘着剤組成物およびこれを用いたシートもしくは テープ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH07173451A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2012144361A1 (ja) * | 2011-04-18 | 2012-10-26 | 三菱電機株式会社 | 回転機コイルおよびその製造方法 |
CN110079219A (zh) * | 2013-08-21 | 2019-08-02 | 三菱化学株式会社 | 双面粘合片及图像显示装置 |
-
1993
- 1993-12-17 JP JP5317897A patent/JPH07173451A/ja active Pending
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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WO2012144361A1 (ja) * | 2011-04-18 | 2012-10-26 | 三菱電機株式会社 | 回転機コイルおよびその製造方法 |
CN103493341A (zh) * | 2011-04-18 | 2014-01-01 | 三菱电机株式会社 | 旋转机线圈及其制造方法 |
JP5606619B2 (ja) * | 2011-04-18 | 2014-10-15 | 三菱電機株式会社 | 回転機コイルおよびその製造方法 |
US9331536B2 (en) | 2011-04-18 | 2016-05-03 | Mitsubishi Electric Corporation | Rotator coil and method of manufacturing the same |
CN110079219A (zh) * | 2013-08-21 | 2019-08-02 | 三菱化学株式会社 | 双面粘合片及图像显示装置 |
CN110079219B (zh) * | 2013-08-21 | 2021-06-15 | 三菱化学株式会社 | 双面粘合片及图像显示装置 |
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