JPH07173380A - ポリグリセリン脂肪酸エステル組成物及びこれを用いた水中油型乳化物の製造方法 - Google Patents

ポリグリセリン脂肪酸エステル組成物及びこれを用いた水中油型乳化物の製造方法

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JPH07173380A
JPH07173380A JP5319760A JP31976093A JPH07173380A JP H07173380 A JPH07173380 A JP H07173380A JP 5319760 A JP5319760 A JP 5319760A JP 31976093 A JP31976093 A JP 31976093A JP H07173380 A JPH07173380 A JP H07173380A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 転相乳化法によりO/Wエマルションを調製
するのに好適なポリグリセリン脂肪酸エステル組成物及
びこれを用いた転相乳化法を提供する。 【構成】 平均重合度4以上のポリグリセリン及びこれ
とC8-24の脂肪酸とのエステルから成る組成物であっ
て、エステルを構成するポリグリセリンの水酸基のエス
テル化率が15〜50%であり、且つ遊離のポリグリセ
リンの含有量が20重量%以下であるポリグリセリン脂
肪酸エステル組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は一般に食品、医薬品、化
粧品その他工業用途等の乳化剤として広く利用されてい
るポリグリセリン脂肪酸エステル組成物及びこれを用い
た乳化方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ポリグリセリン脂肪酸エステルは、食
品、医薬品、化粧品等に界面活性剤(乳化剤)として使
用されている。ポリグリセリン脂肪酸エステルは、ポリ
グリセリンの重合度とそれに結合する脂肪酸からなるエ
ステル化を制御することにより、界面活性剤の重要な性
質であり、分子内の親水部と親油部との比率を表すHL
Bを変えることが出来るという特徴を有する。
【0003】ポリグリセリン脂肪酸エステルの製造方法
としては、先ず、グリセリンをアルカリ触媒存在下、2
00℃以上の高温で重縮合後、脱塩、脱色等の精製を行
うことによりポリグリセリンとし、次いでこれをアルカ
リ触媒存在下、種々の脂肪酸または脂肪酸エステルと常
圧または減圧下で反応温度200〜240℃にてエステ
ル化する方法が一般的である。
【0004】ポリグリセリン脂肪酸エステル合成におけ
るHLBの制御は、反応に供する脂肪酸とポリグリセリ
ンの仕込比率を制御することにより行なわれる。例えば
高HLBのものを得ようとする場合は、一般に平均重合
度6以上のポリグリセリンを用い、且つ反応仕込の脂肪
酸の量をポリグリセリンに対し当モル以下に制御するこ
とにより行なわれる。しかしながら、この反応はエステ
ル化反応なので、最終反応物は種々のエステル化度のも
のを含む平衡的な組成となる。従って親水性のポリグリ
セリン脂肪酸エステルを得ようとする場合、未反応のポ
リグリセリンが残存することが不可避である。
【0005】ポリグリセリンはエーテル結合を分子内に
含む多価アルコールの1種であり、界面活性剤としての
機能をもたない。従って未反応のポリグリセリンを含む
反応生成物は、単位重量当りの界面活性剤としての効果
は低下する。またポリグリセリンは親水性が高く、コサ
ーファクタント、またはハイドロトロープ剤としての機
能を持っているので、これを含有するポリグリセリン脂
肪酸エステルは、水溶性は良好であるが、油溶性に乏し
い。従って、乳化剤として使用する場合は水相に添加し
なければならないという制約があった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ポリグリセリン脂肪酸
エステルは、一般的に未反応ポリグリセリンを含む反応
生成物をそのまま使用に供するか、または着色成分や臭
気成分を水蒸気蒸留等で除去する程度で使用に供されて
いる。従って、従来のポリグリセリン脂肪酸エステルで
高HLBと称されているものは、必ず多量の遊離のポリ
グリセリンを含む組成物であった。これら従来の高HL
Bのポリグリセリン脂肪酸エステル製品は、乳化剤を油
性成分に分散可溶化して用いる転相乳化法にとって基本
的な要件である油への均一な溶解分散性が乏しく、油に
添加して撹拌混合するとゲル状の不溶物が発生するた
め、転相乳化法には適さないといわれていた。油への分
散性を上げるためには、ポリグリセリン脂肪酸エステル
合成反応時の脂肪酸の仕込みモル比を高くすれば良い
が、このようにすると親水性の高いポリグリセリン脂肪
酸エステルが得られないため、安定な水中油型乳化物が
出来ない。本発明は親水性が高く、しかも油への分散性
のあるポリグリセリン脂肪酸エステル組成物、及びこれ
を用いて転相乳化法により、安定な水中油型乳化物を得
る方法を提供するものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、平均重
合度4以上のポリグリセリン及びこのポリグリセリンと
炭素数8〜24の脂肪酸とのエステルから成る組成物で
あって、エステルを構成するポリグリセリンの総水酸基
の平均エステル化率が15〜50%であり、かつ遊離の
ポリグリセリン含量が両者の合計に対し20重量%以下
であるポリグリセリン脂肪酸エステル組成物を油相に分
散溶解させ、これに水相を添加して連続相を油相から水
相へ転相させることにより、安定な水中油型乳化物を得
ることができる。これによりポリグリセリン脂肪酸エス
テルを水相に溶解し、これに油相を添加してゆく従来の
水中油型乳化方法に比較して、より安定な水中油型乳化
物を得ることが出来る。
【0008】以下、本発明を詳細に説明する。本発明に
おけるポリグリセリン脂肪酸エステル組成物を構成する
ポリグリセリンとしては平均重合度4以上のものを用い
る。特に食品用途については安全性、毒性等の確認がな
されている平均重合度4〜12のものが好ましい。一
方、ポリグリセリンと反応させる脂肪酸としては炭素数
8〜24の直鎖または分岐状の飽和または不飽和脂肪酸
が好適である。これら脂肪酸は目的に応じて1種類、ま
たは2種類以上の組合せで用いることが出来る。この様
な脂肪酸の例としては、ラウリン酸、ミリスチン酸、パ
ルミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸、リシノール
酸、イソステアリン酸、2−エチルヘキサン酸等が挙げ
られる。
【0009】ポリグリセリン脂肪酸エステルのエステル
化の程度は、ポリグリセリン1分子当りの平均総水酸基
数に対する平均エステル結合数の百分率(平均エステル
化率)で表される。ここでいう平均総水酸基数はポリグ
リセリンの水酸基価から求められる平均重合度がnの場
合、(n+2)で表される。
【0010】本発明におけるポリグリセリン脂肪酸エス
テルの平均エステル化率は15〜50%、好ましくは1
5〜30%である。平均エステル化率が15%以下で
は、ポリグリセリン脂肪酸エステルのHLBが高すぎる
ため、油溶性が低下し、油相への良好な分散溶解性が得
られない。逆に50%を越えると、油溶性は向上する
が、HLBが低下するため、安定な水中油型乳化物が得
られない。
【0011】また本発明におけるポリグリセリン脂肪酸
エステル組成物に含まれる遊離のポリグリセリン含量は
ポリグリセリン脂肪酸エステルと遊離のポリグリセリン
との合計に対し20重量%以下、好ましくは10重量%
以下である。遊離ポリグリセリン量が20重量%を越え
ると、油相に添加したときにゲル状沈澱が生成し、油相
への均一な分散溶解状態が得られず、転相乳化が出来な
い。
【0012】本発明に係るポリグリセリン脂肪酸エステ
ル組成物は、ポリグリセリンに脂肪酸又は脂肪酸エステ
ルを反応させ、次いで反応生成物から未反応のポリグリ
セリンを除去することにより製造することができる。通
常はグリセリンをアルカリ触媒存在下、200℃以上の
高温で重縮合した後、脱塩、脱色等の精製を行なうこと
によりポリグリセリンとする。次いで、これにアルカリ
触媒存在下、種々の脂肪酸または脂肪酸エステルもしく
は油脂を温度200〜240℃程度でエステル化または
エステル交換反応させる。この場合、ポリグリセリンに
対する脂肪酸の反応仕込モル比は通常、5以下であれば
よいが、ポリグリセリンの平均重合度が6以下の場合
は、脂肪酸の仕込モル比を低くするのが好ましい。仕込
モル比が5を越えると、生成するポリグリセリン脂肪酸
エステルの平均置換率が50モル%を越え易く、高HL
Bのものが得難い。また反応生成物中には触媒、原料脂
肪酸に由来する少量の脂肪酸塩等の不純物が存在する
が、ポリグリセリンとポリグリセリン脂肪酸エステルが
本発明の組成を満たしていれば、特に精製することなく
本発明の目的に使用できる。
【0013】一般に上記の反応で得られる反応生成物
は、HLBが高いほど未反応ポリグリセリン含量が多
い。従って遊離のポリグリセリン含量を20重量%以下
にするためには、反応生成物から液液抽出、吸着分離等
によりポリグリセリンを除去する。なお、必要ならばポ
リグリセリンを別途添加することもある。液液抽出は、
イソブチルアルコール、メチルエチルケトン、酢酸エチ
ルなどの非水溶性有機溶剤と水を用いて行なわれる。ポ
リグリセリン脂肪酸エステルは有期溶媒相に選択的に分
配され、ポリグリセリンは水相に選択的に分配されるの
で、有機溶媒相から未反応ポリグリセリン含量の低減し
たポリグリセリン脂肪酸エステルを回収することが出来
る。但し、抽出段数は1段では不十分なことが多く、通
常は多段抽出を行なう。
【0014】吸着分離は、含水有機溶剤に溶解したエス
テル化反応物を吸着剤に接触させてポリグリセリン脂肪
酸エステルを選択的に吸着させて、未反応ポリグリセリ
ンから分離した後、吸着しているポリグリセリン脂肪酸
エステルを吸着剤から溶離剤で溶離させ、回収する方法
である。吸着剤としては、オクタデシル化シリカゲル
(ODS)を代表とするアルキルシリル化シリカゲルの
様な無機吸着剤、スチレン−ジビニルベンゼン共重合
体、ポリメタクリル酸エステルなどの合成吸着剤が用い
られる。また有機溶剤としては、アセトン、メタノー
ル、エタノール、イソプロパノール、メチルエチルケト
ン、アセトニトリルなど水と任意の割合で混合するもの
が用いられる。これらは単独で用いてもよいし、2種以
上を混合して用いることも出来る。但し、得られたポリ
グリセリン脂肪酸エステル組成物を食品用途に使用する
場合は、安全性の面で、メタノール、エタノール等の低
級アルコールを用いるのが好ましい。また、この方法で
は遊離のポリグリセリンが非常に少ないポリグリセリン
脂肪酸エステルが得られることが多いので、所望により
ポリグリセリンを添加して組成を所定の範囲に調整す
る。
【0015】このような抽出又は吸着分離により未反応
ポリグリセリン含量を20重量%以下にしたポリグリセ
リン脂肪酸エステル組成物は、親水性であり、かつ油に
容易に分散溶解する特徴を有する。水中油型乳化物の調
製に際し、乳化剤を油相に添加することは、乳化の安定
や乳化剤の使用量削減にとって有効である。本発明に係
るポリグリセリン脂肪酸エステル組成物を用いると、予
め油中水型乳化状態とし、その後水相を更に添加するこ
とにより水中油型乳化物を得る、いわゆる転相乳化方法
が可能である。この方法によれば、微細な液滴が形成さ
れ、安定な乳化状態が得られる。また遊離のポリグリセ
リン含量が少ないため、融点が室温以上の脂肪酸を用い
るとべたつきのない性状の製品となり、操作性に優れ
る。
【0016】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明を更に詳述する
が、本発明はその要旨を超えない限りこれらの実施例に
よって限定されるものではない。 ポリグリセリンの定量:遊離のポリグリセリンの定量
は、下記条件での高速液体クロマトグラフィーにより行
なった。
【0017】
【表1】 《高速液体クロマトグラフィー分析条件》 装置 島津 LC−10ADシステム カラム 逆相カラム YMC−AM(6.0mmφ
×150mm) GPCカラム Asahipak GS310H(6.
0mmφ×300mm)2本 カラム温度 40℃ 移動相 メタノール/水=30/70 検出器 示差屈折計(島津 RID−6A) サンプル THF/メタノール=6/4溶液に溶解。
注入量=50μl
【0018】逆相系充填剤カラムとゲルパーミエーショ
ン(GPC)カラムを直列に接続し、逆相系充填剤カラ
ムにサンプルを注入する。ポリグリセリン脂肪酸エステ
ルは選択的に逆相系カラムに吸着されるが、ポリグリセ
リンは吸着されずに溶出してくる。溶出してきたポリグ
リセリンと低分子不純物をGPCカラムに導入して分離
する。定量は検出器に示差屈折計を用い、予め作成した
ポリグリセリンの絶対検量線により行う。これによりエ
ステル化反応生成物中の未反応ポリグリセリン含量を容
易に定量することができる。
【0019】平均エステル化率;ポリグリセリン脂肪酸
エステルの平均エステル化率は、ポリグリセリンの平均
重合度をnとすれば、その1分子当りの平均総水酸基数
は(n+2)となるので、これに対するエステル結合数
の百分率として以下の式で定義される。
【0020】
【数1】 FA :試料をケン化、回収した脂肪酸量(g) MFA :脂肪酸の分子量 POGE :試料をケン化、回収したポリグリセリン量
(g) MPOG :ポリグリセリンの分子量(MPOG =74n
+18) n :ポリグリセリンの平均重合度
【0021】ポリグリセリン脂肪酸エステルのエステル
化率は、上の式に基づき、ポリグリセリン脂肪酸エステ
ル組成物をケン化して得られる脂肪酸及びポリグリセリ
ンの量から求められる。試料が未反応ポリグリセリンを
含む場合は予め、試料中の未反応ポリグリセリン含量を
定量し、この分を差し引く必要がある。
【0022】HLB;HLBはグリフィン式により算出
した。なお下記式で親水部分とは、ポリグリセリン脂肪
酸エステル分子全体から脂肪酸の炭化水素鎖を除いた部
分をいう。
【0023】
【数2】
【0024】実施例1 ポリグリセリン(平均重合度11)825g(1モ
ル)、ステアリン酸275.6g(1モル)、及び水酸
化ナトリウム0.03gを反応容器に仕込み、窒素気流
下、220℃で3時間反応させ、淡黄色半固体を約10
83g得た。得られた製品の未反応ポリグリセリン含量
を前述の高速液体クロマトにより定量したところ、4
2.5重量%であった。この反応生成物から下記条件に
て未反応ポリグリセリンを分離除去し、淡黄色固体62
0gを得た。
【0025】《分離条件》合成吸着剤ダイヤイオン登録
商標HP−2MG(三菱化成(株)社製品)1リットル
を湿式法で充填したガラスカラムに、30容量%エタノ
ール水溶液50mlに反応生成物25gを溶解した溶液
を供給する。次いで同溶媒をSV2で送液し、反応生成
物中の未反応ポリグリセリンを溶出させる。更に100
%エタノールを送液し、吸着したポリグリセリン脂肪酸
エステルを溶離させてエタノール溶液として回収する。
この溶液を減圧下で濃縮してポリグリセリン脂肪酸エス
テルを取得する。得られたポリグリセリン脂肪酸エステ
ルの分析値は以下の通りであった。
【0026】
【表2】 《分析値》 未反応ポリグリセリン= 0.2%
以下 平均エステル化率 =21.1% 計算HLB =11.9
【0027】このポリグリセリン脂肪酸エステルに反応
に供したのと同じポリグリセリンを混合し、表−1に示
すポリグリセリン含有量のポリグリセリン脂肪酸エステ
ル組成物を調製した。この組成物をナタネ油に対し3%
添加してナタネ油への溶解性を調べた。結果を表−1に
示す。
【0028】
【表3】
【0029】得られたポリグリセリン脂肪酸エステル
は、親水性(計算HLB=11.9)であるにも関わら
ず油に溶解分散可能であるが、未反応ポリグリセリン含
量が20%を越えるとナタネ油への溶解性が低下し、油
に対し均一な溶解分散が得られなくなることが分かっ
た。
【0030】実施例2 実施例1で得たポリグリセリン脂肪酸エステルを油相に
溶解させたものに水相を添加して、転相乳化法により水
中油型乳化物を得た。比較のため、ポリグリセリン脂肪
酸エステルを水相に溶解させたものに油相を添加する通
常の方法により、同じ組成の水中油型乳化物を調製し
た。双方の水中油化乳化物の乳化安定性について比較を
行った。
【0031】乳化の配合の処方は以下の通りとした。
【表4】 ポリグリセリン脂肪酸エステル 1.0g 食塩 5.0g 酢酸 0.2g 水 75.0g ナタネ油 18.8g
【0032】転相乳化法;ポリグリセリン脂肪酸エステ
ルをナタネ油に70℃で分散溶解させた後、3000r
pmで攪拌しながら70℃の水10gをゆっくりと添加
した。次いで食塩及び酢酸を含む残りの水相を添加し、
計10分間攪拌した。得られた乳化物は速やかに室温ま
で冷却し、30℃での保存試験に供した。
【0033】通常乳化法;ポリグリセリン脂肪酸エステ
ル、食塩、酢酸を70℃にて水に分散溶解させた後、3
000rpmで攪拌しながら70℃のナタネ油をゆっく
りと添加し、計10分間攪拌した。得られた乳化物は速
やかに室温まで冷却し、30℃での保存試験に供した。
乳化物の安定性は、下記の式で定義される離水率で評価
した。結果を表−2に示す。離水率は小さいほど乳化が
安定なことを表す。
【0034】
【数3】
【0035】
【表5】
【0036】通常法による乳化物は短時間で大量の水相
分離がみられるが、転相法によるものは水相分離の程度
が少ない。
【0037】
【発明の効果】本発明に係るポリグリセリン脂肪酸エス
テル組成物は、従来の高HLBのポリグリセリン脂肪酸
エステルとは異なり、べたつきが著しく改善される。ま
た転相乳化法で水中油型エマルジョンを製造する場合、
ポリグリセリン脂肪酸エステルの油性成分への溶解分散
性が改善され、良好な乳化が可能となる。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 平均重合度4以上のポリグリセリン及び
    このポリグリセリンと炭素数8〜24の脂肪酸とのエス
    テルから成る組成物であって、エステルを構成するポリ
    グリセリンの総水酸基の平均エステル化率が15〜50
    %であり、かつ遊離のポリグリセリン含量が両者の合計
    に対し20重量%以下であることを特徴とするポリグリ
    セリン脂肪酸エステル組成物。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の組成物を分散溶解させた
    油相に、水相を添加することにより、連続相を油相から
    水相へ転相させることを特徴とする水中油型乳化物の製
    造方法。
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