JPH07172035A - 複写防止媒体 - Google Patents

複写防止媒体

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JPH07172035A
JPH07172035A JP6166158A JP16615894A JPH07172035A JP H07172035 A JPH07172035 A JP H07172035A JP 6166158 A JP6166158 A JP 6166158A JP 16615894 A JP16615894 A JP 16615894A JP H07172035 A JPH07172035 A JP H07172035A
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medium
copy
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resin
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Application number
JP6166158A
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English (en)
Inventor
Satoshi Takeuchi
敏 武内
Kotaro Danjo
耕太郎 檀上
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Dai Nippon Printing Co Ltd
Original Assignee
Dai Nippon Printing Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は特定の情報を表示する表示部の情
報が複写されず、且つ通常は上記表示部の情報が目視で
確認できる複写防止媒体を提供することを目的とする。 【構成】 紙、合成樹脂等からなる基材2上に複写再
生に対して不都合である特定の情報(特定情報)が表示
された表示部4を有するものであり、少なくとも特定情
報の表示部4上の全面又は一部を含む部分に光学的透明
変換媒体5を設け、基材2には特定情報の表示部以外
に、特に複写を防止することを必要としない一般の情報
を表示してなる表示部3を設けて複写防止媒体1を構成
した。上記の光学的透明変換媒体5は、透明又は半透明
の透明性を有し、通常は該媒体5下方に存在する表示部
4を目視することが可能なものを用いた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、特定の情報の不都合な
複写を防止した複写防止媒体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、複写機の複写性能が目覚ましく向
上してきたために、被複写体の原本と比較して殆ど相違
を識別しがたい高品質の複写物を迅速且つ容易に得るこ
とが可能となった。これに伴い重要書類、金券等の被複
写体を複写し、その複写物を悪用する等の新たな社会問
題が増加してきている。このため不都合な複写を防止す
る方法として、従来、特開昭53−142237号によ
る紙基材上に警告マーク、例えば「VOID」の文字等
をファインスクリーンを用いて設け、該マークが通常で
は目視不能とするために上記スクリーンより大きい背景
トーンスクリーンを該マークの上方より紙基材の全面に
形成してなる複写防止用印刷原紙を用い、該原紙上に情
報の表示部を設けてなる被複写体を複写した場合、複写
物に上記表示部に相当する複写画像の他に警告マーク
「VOID」を複写画像として現すことにより複写防止
を図る方法が公知であり、また通常は下方に存在する表
示部を目視することが不可能であり、紫外線を照射した
際には該表示部を目視できる機能を有するブラックシー
ルを特定情報である表示部の上に貼付し、該表示部の複
写を不能にすることにより複写防止を図る方法が知られ
ている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記複写
防止方法において、前者の方法では予め警告マーク等の
複写防止処理を施してなる紙基材を印刷用原紙として形
成し、しかる後に該原紙に重要書類、金券等の情報を印
刷、印字等により施しているため、複写時に極秘の特定
情報を含めた全ての情報が複写再生されてしまい、また
複写防止を必要とする特定情報の表示部を警告マーク上
に適宜選択して位置させることが困難であるため複写時
に上記表示部を欠落させることが不可能であり、更に情
報の表示部量が多い場合には複写時に出現する警告マー
クが識別しにくくなる等の欠点を有するため有効な複写
防止方法としては不充分である。また後者の方法では特
定情報の表示部上にブッラクシールを貼付するだけで簡
単に複写防止を図ることが可能であるが、シール貼付
後、原本の特定情報を再度確認するためには紫外線照射
装置等を使用しなければ目視不能であるという不便さを
有するものである。
【0004】本発明は特定の情報を表示する表示部の情
報が複写されず、且つ通常は上記表示部の情報が目視で
確認できる複写防止媒体を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者等は上記課題に
鑑み鋭意研究した結果、通常は被複写体上にある特定情
報の表示部を目視することが可能であり、複写を行なっ
た場合は被複写体原本と複写物との相違を明確に識別す
ることができ、また被複写体の表示部の任意の位置に容
易に複写防止処理を施すことができる複写防止方法を見
出し、本発明を完成するに至った。
【0006】(1)本発明の複写防止媒体は、基材と光
学的透明変換媒体との間に特定情報を表示する表示部が
形成されていることを特徴とする。 (2)上記(1)の複写防止媒体において、特定情報を
個人識別情報とすることができる。 (3)上記(1)の複写防止媒体において、特定情報を
識別標識とすることができる。 (4)上記(1)の複写防止媒体において、特定情報を
認証情報とすることができる。 (5)上記(1)〜(4)の複写防止媒体において、光
学的透明変換媒体は媒体転写箔により設けられているこ
とが好ましい。 (6)上記(1)〜(4)の複写防止媒体において、光
学的透明変換媒体は媒体ラベルにより設けられているこ
とが好ましい。
【0007】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づき説明す
る。本発明の複写防止媒体1は、図4に示すように、
紙、合成樹脂等からなる基材2上に複写再生に対して不
都合である特定の情報(特定情報)が表示された表示部
4を有するものであり、少なくとも特定情報の表示部4
上の全面又は一部を含む部分に光学的透明変換媒体5が
設けられているものである。基材2には特定情報の表示
部以外に、特に複写を防止することを必要としない、一
般の情報を表示してなる表示部3が設けられている。上
記の光学的透明変換媒体5は、透明又は半透明の透明性
を有し、通常は該媒体5下方に存在する表示部4を目視
することが可能である。
【0008】このような構成は、例えば図4に示される
ような、小切手として構成された基材2と、表示部4の
特定情報として小切手所持者の認証印と、該認証印から
なる表示部4の上に、複写機において複写した場合には
「DNP」という文字が表示されるホログラムからなる
光学的透明変換媒体5とから構成することができる。小
切手としての複写防止媒体1を複写した場合、その複写
物18は図6に示されるように光学的透明変換媒体5の
設けられた認証印の部分の複写画像は再現せず白ベタの
画像19となり代わりに「DNP」という文字が表示さ
れ、認証印は複写されない。一方、光学的透明変換媒体
5の設けられていない部分の複写画像は、もとの表示と
変化なく通常の複写画像20が得られる。従って、光学
的透明変換媒体5と対応した位置にある表示部4、即ち
小切手所持者の認証印の複写画像が欠落するため、特定
情報である上記認証印が読み取り不能となる。
【0009】本発明の複写防止媒体1に用いる光学的透
明変換媒体5は、該複写防止媒体1を複写機の原稿台上
に載置して複写した場合、以下の如き3種類の機能を有
するものが用いられる。 図1に示すように光学的透明変換媒体5は光散乱面
を有し、光源部6からの照明光7を媒体5の光散乱面に
おいて反射したとき散乱光8が生じ、その散乱光の一部
が受光部9に入射するような機能を有するものである。
一般に、通常の白黒複写機において複写物の複写画像は
陽画−陽画の関係において、受光部で受光される光量が
多い程白色画像となり、逆に光量が少ない程黒色画像と
なる。従って、上記媒体5の光散乱面の形成されている
部分の複写画像は白ベタ画像となり白化され、該媒体5
の光散乱面と対応した位置にある表示部4の複写画像の
全部又は一部が欠落する。 第2図に示すように光学的透明変換媒体5は正反射
面を有し、光源部6からの照明光7を媒体5の正反射面
において正反射(入射角と同じ角度で反射するもの)さ
せ、その正反射光10が受光部9に入射しないような機
能を有するものである。一般に複写機の構造において、
受光部は原稿台面に対して略垂直下方の位置に設置され
ているため正反射した光は受光部に入射しない。従っ
て、上記媒体5の正反射面が形成されている部分の複写
画像は黒ベタの画像となり黒化され、該媒体5の正反射
面と対応した位置にある表示部4の複写画像は欠落す
る。 第3図に示すように光学的透明変換媒体5は光源部
6からの照明光7を媒体5の表面部において一部反射
(散乱)させ、一部を媒体5の内部に透過させる機能を
有するものである。媒体内部に透過した光は、表示部4
に到達し、該表示部4で反射した光が再び媒体内部に透
過して媒体外部に散乱する。従って、上記過程において
散乱光8が受光部9に入射する量が多い場合は、複写画
像が白ベタの画像が得られ、表示部4に相応する複写画
像が欠落するか、若しくは表示部4に相応する複写画像
が歪んだ画像として得られる。逆に、受光部9に入射す
る光量が少ない場合は、複写画像が黒ベタの画像が得ら
れ、表示部に相応する複写画像が欠落するか、若しくは
表示部に相応する複写画像が歪んだ画像として得られ
る。
【0010】上記〜の機能を有する光学的透明変換
媒体5としては凹凸面形成体、非均質密度体、平面積層
体が挙げられ、これらの複合体も用いることができる。
上記複合体としては、例えば、非均質密度体の全面又は
一部に凹凸面形成体における凹凸面を形成してなるもの
等が挙げられる。上記凹凸面形成体は、照明光を散乱さ
せる凹凸面(光散乱面)を有するものであり、該凹凸面
は媒体において表面に位置していても、内部に位置して
いてもよい。また、該凹凸面は媒体の全面のみならず一
部に形成されていてもよい。さらに、上記形成体は一層
から形成されていても、或いは多層の構成からなるもの
によって形成されていてもよい。図5は凹凸面11が内
部に位置している場合の凹凸面形成体層12からなる媒
体5を示す。
【0011】上記凹凸面形成体としてはホログラム、回
折格子、凹凸レリーフ体が用いられ、ホログラムとして
はフレネルホログラム、フラウンフォファーホログラ
ム、レンズレスフーリエ変換ホログラム、イメージホロ
グラム、レインボーホログラムカラーホログラム、コン
ピューターホログラム、ホログラムディスプレイ、マル
チプレックスホログラム等が、回折格子としてはホログ
ラフィック回折格子、回折装飾体等が、凹凸レリーフ体
としては半円柱、半球状、円錐、多角錐、多角柱、多角
台形等の規則的な幾何学模様が連続的又は断続的に形成
されてなるレンチキュラーレンズ、複眼レンズ等;ケミ
カルエッチング面、サンドマット加工面、ヘアーライン
加工面、金属ブラシ加工面等の不規則な粗面を有するも
の等が、それぞれ挙げられる。
【0012】上記凹凸面形成体を得る方法としては、フ
ォトレジスト、サーモプラスチック等を用いて凹凸面を
形成する方法、部分蒸着により凹凸面を形成する方法、
成型、熱エンボス、盛り上げ印刷、彫刻等により凹凸面
を形成する方法、活版、オフセット、グラビア、スクリ
ーン、フレキソ、彫刻凹版、浮出し等の印刷コーティン
グ方式により凹凸面を形成する方法、機械加工・化学的
加工による凹凸面形成方法等が挙げられる。凹凸面形成
体がホログラムである場合、該ホログラムは、従来既知
の方法によって得ることができる。例えば、ホログラム
がレリーフホログラムである場合、干渉縞が凹凸の形で
記録されてホログラム原版をプレス型として用い、この
ホログラム原版上にホログラム形成用樹脂シートを置
き、加熱ロールなどの手段によって両者を加熱圧接し、
ホログラム形成用樹脂シート表面にホログラム原版の凹
凸模様を複製する方法によってホログラム形成層を得る
ことができる。
【0013】上記凹凸面形成体の材質としては、ポリ塩
化ビニル、熱可塑性ポリエステル、ポリ(メタ)アクリ
レート、ポリ酢酸ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレ
ン、ポリスチレン、ポリ塩化ビニリデン、ポリアクリト
ロニトリル、ポリカーボネート、セルロース系樹脂、ポ
リウレタン等の熱可塑性樹脂;フェノール樹脂、尿素樹
脂、メラミン樹脂、エボキシ樹脂、アルキッド樹脂、不
飽和ポリエステル、ポリエステル(メタ)アクリレー
ト、ウレタン(メタ)アクリレート、エポキシ(メタ)
アクリレート、ポリエーテル(メタ)アクリレート、ポ
リオール(メタ)アクリレート、メラミン(メタ)アク
リレート、トリアジン系アクリレート等の熱硬化性樹脂
を硬化させたもの;或いは、上記熱可塑性樹脂と熱硬化
性樹脂の混合物、共重合体等が使用可能である。
【0014】更に上記基材として、ラジカル重合性不飽
和基を有する熱成形性物質が使用可能であり、これには
次の(1)及び(2)の2種類のものがある。 (1)ガラス転移点が0〜250℃のポリマー中にラジ
カル重合性不飽和基を有するもの。更にに具体的には、
ポリマーとして以下の化合物(a)〜(h)を重合もし
くは共重合させたものに対し、後述する方法(イ)〜
(ニ)によりラジカル重合性不飽和基を導入したものを
用いることができる。 (a)水酸基を有する単量体:N−メチロールアクリル
アミド、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒド
ロキシエチルメタクリレート、2−ヒドロキシプロピル
アクリレート、2−ヒドロキシプロピルメタアクリレー
ト、2−ヒドロキシブチルアクリレート、2−ヒドロキ
シブチルメタクリレート、2−ヒドロキシ−3−フェノ
キシプロピルメタクリレート、2−ヒドロキシ−3−フ
ェノキシプロピルアクリレートなど。 (b)カルボキシル基を有する単量体:アクリル酸、メ
タクリル酸、アクリロイルオキシエチルモノサクシネー
トなど。 (c)エポキシ基を有する単量体:グリシジルメタクリ
レートなど。 (d)アジリジニル基を有する単量体:2−アジリジニ
ルエチルメタクリレート、2−アジリジニルプロピオン
酸アリルなど。 (e)アミノ基を有する単量体:アクリルアミド、メタ
クリルアミド、ダイアセトンアクリルアミド、ジメチル
アミノエチルメタクリレート、ジエチルアミノエチルメ
タクリレートなど。 (f)スルフォン基を有する単量体:2−アクリルアミ
ド−2−メチルプロパンスルフォン酸など。 (g)イソシアネート基を有する単量体:2,4−トル
エンジイソシアネートと2−ヒドロキシエチルアクリレ
ートの1モル対1モル付加物などのジイソシアネートと
活性水素を有するラジカル重合性単量体の付加物など。 (h)さらに、上記の共重合体のガラス転移点を調節し
たり、硬化膜の物性を調節したりするために、上記の化
合物と、この化合物と共重合可能な以下のような単量体
と共重合させることもできる。このような共重合可能な
単量体としては、例えば、メチルアクリレート、メチル
メタクリレート、エチルアクリレート、エチルメタクリ
レート、プロピルアクリレート、プロピルメタクリレー
ト、ブチルアクリレート、ブチルメタクリレート、イソ
ブチルアクリレート、イソブチルメタクリレート、t−
ブチルアクリレート、t−ブチルメタクリレート、イソ
アミルアクリレート、イソアミルメタクリレート、シク
ロヘキシルアクリレート、シクロヘキシルメタクリレー
ト、2−エチルヘキシルアクリレート、2−エチルヘキ
シルメタクリレートなどが挙げられる。
【0015】次に上述のようにして得られた重合体を以
下に述べる方法(イ)〜(ニ)により反応させ、ラジカ
ル重合性不飽和基を導入することによって、ホログラム
形成樹脂を得ることができる。 (イ)水酸基を有する単量体の重合体または共重合体の
場合にはアクリル酸、メタクリル酸などのカルボキシル
基を有する単量体などを縮合反応させる。 (ロ)カルボキシル基、スルフォン基を有する単量体の
重合体または共重合体の場合には前述の水酸基を有する
単量体を縮合反応させる。 (ハ)エポキシ基、イソシアネート基あるいはアジリジ
ニル基を有する単量体の重合体または共重合体の場合に
は前述の水酸基を有する単量体もしくはカルボキシル基
を有する単量体を付加反応させる。 (ニ)水酸基あるいはカルボキシル基を有する単量体の
重合体または共重合体の場合にはエポキシ基を有する単
量体あるいはアジリジニル基を有する単量体あるいはジ
イソシアネート化合物と水酸基含有アクリル酸エステル
単量体の1対1モルの付加物を付加反応させる。
【0016】上記の(イ)〜(ニ)の反応を行うには、
微量のハイドロキノンなどの重合禁止剤を加え、乾燥空
気を送りながら行うことが好ましい。
【0017】(2)融点が0〜250℃でありラジカル
重合性不飽和基を有する化合物。具体的にはステアリル
アクリレート、ステアリルメタクリレート、トリアクリ
ルイソシアヌレート、シクロヘキサンジオールジアクリ
レート、シクロヘキサンジオールジメタクリレート、ス
ピログリコールジアクリレート、スピログリコールジメ
タクリレートなどが挙げられる。
【0018】また、上記(1)及び(2)を混合して用
いることもでき、さらに、それらに対してラジカル重合
性不飽和単量体を加えることもできる。このラジカル重
合性不飽和単量体は、電離放射線照射の際、架橋密度を
向上させ耐熱性を向上させるものであって、前述の単量
体の他にエチレングリコールジアクリレート、エチレン
グリコールジメタクリレート、ポリエチレングリコール
ジアクリレート、ポリエチレングリコールジメタクリレ
ート、ヘキサンジオールジアクリレート、ヘキサンジオ
ールジメタクリレート、トリメチロールプロパントリア
クリレート、トリメチロールプロパントリメタクリレー
ト、トリメチロールプロパンジアクリレート、トリメチ
ロールプロパンジメタクリレート、ペンタエリスリトー
ルテトラアクリレート、ペンタエリスリトールテトラメ
タクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレー
ト、ペンタエリスリトールトリメタクリレート、ジペン
タエリスリトールヘキサアクリレート、ジペンタエリス
リトールヘキサメタクリレート、エチレングリコールジ
グリシジルエーテルジアクリレート、エチレングリコー
ルジグリシジルエーテルジメタクリレート、ポリエチレ
ングリコールジグリシジルエーテルジアクリレート、ポ
リエチレングリコールジグリシジルエーテルジメタクリ
レート、プロピレングリコールジグリシジルエーテルジ
アクリレート、プロピレングリコールジグリシジルエー
テルジメタクリレート、ポリプロピレングリコールジグ
リシジルエーテルジアクリレート、ポリプロピレングリ
コールジグリシジルエーテルジメタクリレート、ソルビ
トールテトラグリシジルエーテルテトラアクリレート、
ソルビトールテトラグリシジルエーテルテトラメタクリ
レートなどを用いることができ、前記した共重合体混合
物の固形分100重量部に対して0.1〜100重量部
で用いることが好ましい。また上記のものは電子線によ
り充分に硬化可能であるが、紫外線照射で硬化させる場
合には、増感剤としてベンゾキノン、ベンゾイン、ベン
ゾインメチルエーテルなどのベンゾインエーテル類;ハ
ロゲン化アセトフェノン類;ビアセチル類等の紫外線照
射によりラジカルを発生するものも用いることができ
る。
【0019】上記した如き凹凸面形成体において、凹凸
面上に光の反射効果を高めるために透薄膜層を設けても
よい。該薄膜層は凹凸面と反対側の平面上に設けてもよ
い。透明薄膜層を設ける場合、該層として次のものが用
いられる。 (A)凹凸面形成体層よりも屈折率の大きい透明連続
膜:これには、可視領域で透明なものと、赤外又は紫外
領域で透明なものとがあり前者は表1に、後者は表2に
それぞれ示す。表中、nは屈折率を示す〔以下、(B)
〜(E)においても同様〕
【0020】
【表1】
【0021】
【表2】
【0022】(B)凹凸面形成体層よりも屈折率の大き
い透明強誘電体:表3に示す。
【表3】
【0023】(C)凹凸面形成体層よりも屈折率の小さ
い透明連続薄膜:表4に示す。
【表4】
【0024】(D)厚さ200Å以下の反射性金属薄
膜:反射性金属薄膜は複素屈折率を有し、該複素屈折
率:n*はn*=n−ik表される。nは屈折率、Kは
吸収係数を示す。上記反射性金属薄膜の材質を表5に示
し、同表に併せて上記のn及びKを示す。
【表5】
【0025】その他の材質として、Sn、In、Te、
Ti、Fe、Co、Zn、Ge、Pb、Cd、Bi、S
e、Ge、Rb等が使用可能である。また上記に挙げた
金属の酸化物、窒化物等も使用可能であり、更に金属、
その酸化物、窒化物等は単独で用いられる他に、それぞ
れを2種類以上組合わせて用いることができる。
【0026】(E)凹凸面形成体層と屈折率の異なる樹
脂:凹凸面形成体層に対して屈折率が大きいものでも小
さいものでもよい。これらの例を表6に示す。
【表6】
【0027】上記の他、一般的な合成樹脂が使用可能で
あるが、特に凹凸面形成体との屈折率差の大きい樹脂が
好ましい。
【0028】(F)上記(A)〜(E)の材質を適宜組
み合わせてなる積層体:上記(A)〜(E)の材質の組
合せは任意であり、また層構成における各層の上下位置
関係も任意に選択される。上記した(A)〜(F)の薄
膜層のうち、(D)の薄膜層の厚みは、200Å以下で
あるが、(A)〜(C)及び(E)、(F)の薄膜層の
厚みは薄膜を形成する材料の透明領域であればよく、一
般的には10〜10000Åが好ましく、より好ましく
は100〜5000Åである。
【0029】上記した(A)〜(F)の薄膜層を凹凸面
形成体の凹凸面に設けることにより、該薄膜層の上面及
び下面における反射率が増大し、凹凸面による不正反射
効果が大きくなる。この効果は、上記薄膜層と凹凸面形
成体層との屈折率差に依存し、該屈折率差が0.3以上
であることが好ましく、より好ましくは0.5以上であ
る。
【0030】上記薄膜層を凹凸面形成体に形成する方法
として、薄膜層が上記(A)〜(D)の材質である場合
は、真空蒸着法、スパッタリング法、反応性スパッタリ
ング法、イオンプレーティング法、電気メッキ法等の一
般的薄膜形成手段を用いることができ、また、薄膜層が
上記(E)の材質である場合は、一般的なコーティング
方法等を用いることができる。薄膜層が上記(F)の材
質(積層体)である場合は、上記した各手段、方法等を
適宜組み合わせて用いられる。
【0031】尚、上記(E)の材質の場合、透明材料で
ある限り薄膜でなくともよく、薄膜以上の厚みを有する
樹脂層を凹凸面形成体層に設けてもよい。凹凸面形成体
がホログラムのみから構成される場合、空気とホログラ
ム形成樹脂との屈折率差により反射型ホログラムとして
構成することが可能である。また、上記凹凸面形成体に
おける凹凸面上に保護層を設けてもよく、また上記透明
薄膜層を設けてなる凹凸面形成体においても該薄膜層上
に保護層を設けてもよい。
【0032】光学的透明変換媒体5の一つである平面積
層体としては、接着剤層、透明薄膜層、透明樹脂層を順
次形成してなるものが挙げられ、この場合、透明薄膜層
と接着剤層との界面(正反射面)で光の正反射が起こ
る。上記薄膜層は接着剤層の全面のみならず、一部に形
成されていてもよい。上記接着剤層の材質としては感熱
接着剤、感圧接着剤等が、透明薄膜層の材質としては上
記凹凸面形成体において設けられる透明薄膜層の材質と
同様の材質が、透明樹脂層の材質としては凹凸面形成体
の材質と同様の材質が、それぞれ挙げられる。
【0033】光学的透明変換媒体5として用いられる非
均質密度体とは、層の中に密度の異なる部分、即ち光の
屈折率が異なる部分を含む平面体をいい、密度の異なる
部分は層中に均一分散していても或いは偏っていてもよ
い。非均質密度体としては、銀塩感光材料、フォトポリ
マー、フォトクロミック材料、カルコゲナイド類、光誘
電材料、電気光学材料等が挙げられる。上記銀塩感光材
料は、詳しくは、銀塩感光材料にホログラムを撮影した
後に漂白を行って形成される体積ホログラム等があり、
これは露光、現像、定着、漂白の一連の処理により銀塩
感光材料における感光層の屈折率を変化させたものであ
る。上記フォトポリマーとしてはPMMA、フォトポリ
マーフィルム(Dupont社製)等が、フォトクロミ
ック材料としてはスピロラン類、NaドープCaF2
NiドープCaTiO3 、NaドープKCl等が、カル
コゲナイド類としてはTeAsGe結晶等が挙げられ
る。また、光誘電材料としてはPLZT(Pb−La−
Zr−Ti)、Bi4 Ti312等が、電気光学材料と
してはLiNbO3 :BaTiO3 等が挙げられる。上
記電気光学材料は、強い光の照射により強誘電体結晶内
部で励起された電子が格子欠陥等にトラップされ空間電
荷電解を生じることにより屈折率変化をもたらすもので
ある。
【0034】上記〜の機能を有する光学的透明変換
媒体5を特定情報の表示部4を有する基材2の上に設け
るには、特定情報の表示部4が設けられる複写防止を必
要とする部分にコーティング、ラミネート加工等により
直接形成して設けても、或いは媒体転写箔を形成してお
き、これを転写方式にて設けても、さらには媒体ラベル
を形成しておき、これを粘着方式にて設けてもよい。光
学的透明変換媒体5を特定情報の表示部4の上に設ける
手段として、媒体転写箔の転写により形成する方法は、
光学的透明変換媒体を薄くすることができ、基材から剥
そうとすると破壊してしまうため、貼り換えを防止でき
るという利点がある。又、光学的透明変換媒体5を媒体
ラベルにより形成する手段を用いると、何ら特別の装置
を必要とせず、手で貼るだけで手軽に複写を防止でき
る。
【0035】上記媒体転写箔の一構成例は図5に示され
る。同図に示される媒体転写箔13はベースフィルム1
4上に、剥離層15、凹凸面形成体層12、透明薄膜層
16、接着剤層17の順に積層して構成される。ベース
フィルム14の材質としては、ポリエチレンテレフタレ
ート、ポリイミド、ポリメタクリル酸メチル、ポリスチ
レン、ポリビニルブチラール、ポリカーボネート等の重
合体フィルム、合成紙、鉄等の金属フィルム、それらの
積層体等が用いられる。剥離層15はベースフィルム1
4と凹凸面形成体層12との間に剥離性を与えるための
役割を果たし、その材質としてはアクリル系樹脂、セル
ロース系樹脂、ビニル系樹脂、ポリエステル系樹脂、ウ
レタン系樹脂、オレフィン系樹脂、アミド系樹脂、エポ
キシ系樹脂等が例示され、またその膜厚は0.1〜10
μmが好ましい。接着剤層17の材質としては、アクリ
ル系樹脂、ビニル系樹脂、ポリエステル系樹脂、ウレタ
ン系樹脂、アミド系樹脂、エポキシ系樹脂、ゴム系樹
脂、アイオノマー樹脂等の従来感熱性を有する接着剤と
して既知のものが広く使用でき、またその膜厚は1〜1
00μmが好ましい。
【0036】上記の如く構成される媒体転写箔13を用
いて、光学的透明変換媒体5を特定情報からなる表示部
4の上に形成するには、下記のように行う。媒体転写箔
13を、被複写体1の表示部4を含む位置に接着剤層が
接するように重ね合わせ、加熱、加圧してベースフィル
ム14を剥がすことにより、媒体転写箔13の光学的透
明変換媒体5が表示部4の上に転写される(図5)。
【0037】上記媒体ラベルの一構成例は図7に示され
る。同図に示される媒体ラベル21は基材シート22上
に、凹凸面形成体層12、透明薄膜層16、粘着剤層2
3、剥離紙24、の順に積層して構成される。基材シー
ト22は凹凸面形成体層12を保護すると共に全体の機
械的強度を上げる働きをしており、その材質としては、
ポリエチレンテレフタレート、ポリ塩化ビニル、ポリエ
ステル系樹脂、アクリル系樹脂、エポキシ系樹脂、アミ
ド系樹脂、ウレタン系樹脂、ポリカーボネート、ポリス
チレン等が用いられ、またその膜厚は10〜500μm
であることが好ましい。
【0038】粘着剤層23の材質としてはアクリル系、
ゴム系等の一般的な粘着剤が広く用いられる。この粘着
剤は弾性体に粘着付与剤を軟化してなり、弾性体とし
て、ポリイソプレンゴム、ポリイソブチルゴム、SB
R、ブタジエン・アクリロニトリルゴム等のゴム系、ア
クリル酸エステル、ポリビニルエーテル系等が挙げら
れ、粘着付与剤として、ポリテルペン樹脂、ガムロジ
ン、ロジンエステル及びロジン誘導体、油溶性フェノー
ル樹脂、クマロンインデン樹脂、石油系炭化水素等が挙
げられる。粘着付与剤の他に、軟化剤、充填剤、老化防
止剤等を加えてもよい。粘着剤層23の膜厚は0.1〜
50μmであることが好ましい。剥離紙24としては、
シリコン系樹脂、ワックス、パラフィン類等を紙又はフ
ィルム等の基材に塗工したものが用いられる。
【0039】上記の如く構成される媒体ラベル21は、
剥離紙24を剥がして、粘着材層23を介して貼付する
ことにより、基材2の複写防止を必要とする特定情報の
表示された表示部4の上に、光学的透明変換媒体が設け
られる。
【0040】光学的透明変換媒体5は平滑面に設ける場
合に限定されず、文字等を凸状にエンボス形成した表示
部4上に設ける場合のように、凹凸面に設けてもよい。
【0041】本発明において、基材1の材質としては、
和紙、クラフト紙、クルパック紙、クレープ紙、段ボー
ル用紙、上質紙、OCR用紙、MICR用紙、フォーム
用紙、コート紙、アート紙、合成紙等の紙;紙クロス
紙、布クロス紙、皮革等の表紙材;ポリ塩化ビニル、熱
可塑性ポリエステル、ポリメタクリレート、ポリ酢酸ビ
ニル、ポリアクリレート、ポリエチレン、ポリプロピレ
ン、ポリスチレン、ポリ塩化ビニリデン、ポリアクリロ
ニトリル、ポリカーボネート、ポリアミド、ポリウレタ
ン、ポリイミド、セルロース系樹脂、合成ゴム系樹脂、
天然ゴム系樹脂、フェノール樹脂、尿素樹脂、メラミン
樹脂、エポキシ樹脂、アルキッド樹脂、不飽和ポリエス
テル樹脂、及びそれらの適当な組合せによる混合樹脂や
共重合体樹脂等のプラスチック;合成ゴム、天然ゴム等
のゴム;銅、鉄、アルミニウム、スズ、鉛、及びそれら
の適当な組合せによる合金;綿、スフ、化繊、ガラス繊
維、不織布等の繊維;木その他の木質系材料;ガラス;
上記種々の材質の適当な組合せによる複合材料等が用い
られる。
【0042】特定情報を表示してなる表示部4は、視覚
に訴えることのできるもの全般を指し、複写防止を必要
とする特定の意味を有する情報からなるものである。こ
の特定情報は、具体的には、指紋、顔写真、サイン等の
個人識別情報;登録商標等の識別標識;社名印、登録印
等の認証表示等である。特定情報は、文字、記号、図
形、模様、地紋等の画像;バーコード、OCR、MIC
R、ビットテーダ等の機器読取情報;等により構成して
もよい。また表示部は、任意色相のベタ印刷により設け
た連続印刷層であってもよい。
【0043】表示部4の形成手段としては、1)印刷、
2)銀塩写真、青写真、ジアゾ写真、重クロム酸ゼラチ
ン写真、フォトレジスト、フォトクロミー、電子写真、
サーモマグネチックレコーディング、サーモプラスチッ
クレコーディング、3)ハードコピー手段による表示、
例えば放電記録、電解記録、静電記録、通電記録等の電
気感応記録;カーボン、ノンカーボンをもちいた感圧記
録;物理的又は化学的な感熱記録、4)レーザー記録、
ホログラフィ、磁気記録、彫刻、エンボシング、スカシ
製紙方法表示、手書き表示、液晶等ディスプレイ表示等
が挙げられる。又、表示部3も表示部4と同様の上記形
成手段が用いられる。
【0044】本発明の複写防止媒体は具体的な例とし
て、カートン、容器、バッグ類、カセットケース、カセ
ットハーフ、フロッピーケース、包装紙等のパッケー
ジ;株券、小切手、手形、証券、証書、通帳類、乗車
券、車馬券、印紙、切手、鑑賞券等の金券類;登録書
類、戸籍謄本・抄本等の重要書類;キャッシュカード、
クレジットカード、メンバーズカード、クリーティング
カード、ハガキ、名刺、ICカード等のカード類;その
他、帳票類、封筒、タグ、シオリ、カレンダー、ポスタ
ー、パンフレット、パスポート、POP用品、コースタ
ー、ディスプレイ、ネームプレート、キーボード、化粧
品、装身具(時計、ライター)、文具類、建材、ラジ
オ、テレビ、スピーカー、電卓、自動車等のメーターパ
ネル、エンブレム、キー、衣類、履物、装置類、OA機
器等が挙げられる。
【0045】本発明は白黒複写機による複写に対する複
写防止に限定されず、カラー複写機による複写に対して
も適用可能であり、光学的透明変換媒体を備えた被複写
体(本発明の複写防止媒体)をカラー複写機により複写
する場合、被複写体に3種類の異なる波長の照明光が順
次照射されるが、該照射光のうち特定波長の照明光に対
して媒体の機能が生じ、媒体に対応する位置にある表示
部の複写画像が欠落するか、若しくは該複写画像が不鮮
明な画像となる複写体が得られ、複写物として異なった
色調を有するものにする等、白黒複写機と同様、若しく
は高度の内容で複写防止を行うことが可能である。尚、
本発明は複写機による複写に対しての複写防止に限ら
ず、カメラの撮影等による複写に対しても複写防止を図
ることが可能である。
【0046】次に具体的実施例を挙げて本発明を更に詳
細に説明する。 実施例1 厚さが200μmのポリエチレンテレフタレートフィル
ム上にアクリル樹脂とメラミン樹脂との混合樹脂(混合
重量比4:1)を厚さが3μmとなるように塗布して、
凹凸面形成体層(屈折率n=1.4)を形成し、凹凸面
はホログラム原版を重ね合わせて熱プレス法により特定
パターン状に形成し、次に凹凸面にTiO2 を真空蒸着
にて蒸着して厚さが1200Åの薄膜を形成した。次に
薄膜上にアクリル酸エステルを主剤とする粘着剤をロー
ルコートにてコーティングし、厚さが20μmの粘着剤
層を形成し、片面離型処理を施した離型紙をその粘着材
層に重ね合わせるようにラミネート加工して光学的透明
変換媒体の媒体ラベルを得た。上記媒体ラベルの離型紙
を剥離して重要書類の重要情報である表示部の全面を含
む位置に媒体ラベルを貼付し、重要書類を目視したとこ
ろ、上記媒体の下方に存在する上記表示部を目視するこ
とができた。次に上記重要書類を複写機により複写した
ところ、複写物は媒体を設けた位置に対応する部分の複
写画像が特定パターン状の白ベタ画像となったものが得
られ、上記表示部は複写されていなかった。
【0047】実施例2 厚さが25μmのポリエチレンテレフタレートフィルム
にアクリル樹脂(東栄化成製:アクリナール♯100)
を厚さが1μmとなるように塗布して剥離層を形成し、
剥離層上にトリメチロールプロパントリアクリレートを
厚さが20μmとなるように塗布し、しかる後、その塗
布面に深さが10μmの半円柱状の凹凸面を有する原版
を加圧、圧着し、その状態で175kv、10Mrad
の強度の電子線照射を5m/minの割合で塗布面に対
して行い、トリメチロールプロパントリアクリレートを
硬化させ凹凸の深さが10μmである凹凸面形成体層を
形成し原版を剥離した。次に、凹凸面にSb2 3 を真
空蒸着にて蒸着して厚さが1000Åの薄膜を形成し、
薄膜上にアクリル樹脂(東栄化成製:アクリナール3♯
3000)を厚さが10μmとなるように塗布して接着
剤層を形成して光学的透明変換媒体の媒体転写箔を得
た。上記媒体転写箔を実施例1で用いたと同様の重要書
類の同様の位置に接着剤層が接するように重ね合わせ、
上記フィルム上から加熱、加圧(170℃、50kg/
2 )し、該フィルムを剥離した後重要書類を目視した
ところ、上記媒体の下方に存在する重要書類の表示部が
目視可能であり、次に実施例1と同様に重要書類を複写
したところ、複写物は媒体を設けた位置に対応する部分
の複写画像が特定パターン状の白ベタ画像となったもの
が得られ、上記表示部は判読不能であった。
【0048】
【発明の効果】以上説明したように本発明の複写防止媒
体は、基材と光学的透明変換媒体との間に特定情報を表
示する表示部が形成されている構成を採用したことによ
り、本発明複写防止媒体を複写した場合に、照明光の全
部又は一部が不正反射され、特定情報からなる表示部の
複写画像が、欠落或いは白ベタ画像となる白化、又は黒
ベタ画像となる黒化等が生じ、表示部の特定情報が読み
取り不能となるか、若しくは上記表示部の複写画像が歪
んだ画像となって特定情報の判別が困難となって、特定
情報の複写が防止される。複写防止媒体が本物か複写さ
れたものかを判別する際、表示部の特定情報を見れば、
その媒体が原本であるのか或いは複写物であるのかを容
易に判別可能であり、媒体の不都合な複写を有効に防止
できる。しかも、光学的透明変換媒体は透明性を有する
ものであるため、通常は、該光学的透明変換媒体の下方
に存在する特定情報が表示された表示部を可視光の下で
普通に目視、目読、確認することができ、複写防止媒体
の取扱いは何等支障がない。
【0049】特に特定情報が個人識別情報や認証情報、
又は識別標識である場合、これらの特定情報自体の複写
が防止されるため、例えばサインが真似られたり、印鑑
が偽造されたり、識別のための商標等が真似される等
の、特定情報自体の悪用を防止できる。
【0050】また本発明の複写防止媒体は、光学的透明
変換媒体を任意の箇所に選択的に位置させて設けること
が可能であるため、特定情報が一般情報とは別に後から
形成される場合でも、容易に複写防止媒体を得ることが
できる。即ち、証書等のように既製の情報が印刷された
記録媒体に後から捺印、サイン等の特定情報が施される
媒体の場合、捺印又はサインの上に選択的に光学的透明
変換媒体を設ければよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】光学的透明変換媒体の機能の違いによる複写時
の照明光の異なる反射状態を示す略図である。
【図2】光学的透明変換媒体の機能の違いによる複写時
の照明光の異なる反射状態を示す略図である。
【図3】光学的透明変換媒体の機能の違いによる複写時
の照明光の異なる反射状態を示す略図である。
【図4】複写防止媒体の1例を示し、光学的透明変換媒
体を転写により被複写体に設けた実施例を示す斜視図で
ある。
【図5】図4のV−V線縦断面図である。
【図6】図5の被複写体の複写物を示す斜視図である。
【図7】媒体ラベルの縦断面図である。
【付合の説明】
1 複写防止媒体 2 基材 3 一般情報を表示する表示部 4 特定情報を表示する表示部 5 光学的透明変換媒体 6 光源部 7 照明光 8 散乱光 9 受光部 10 正反射光

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基材と光学的透明変換媒体との間に特定
    情報を表示する表示部が形成されていることを特徴とす
    る複写防止媒体。
  2. 【請求項2】 特定情報が個人識別情報である請求項1
    記載の複写防止媒体。
  3. 【請求項3】 特定情報が識別標識である請求項1記載
    の複写防止媒体。
  4. 【請求項4】 特定情報が認証情報である請求項1記載
    の複写防止媒体。
JP6166158A 1994-06-24 1994-06-24 複写防止媒体 Pending JPH07172035A (ja)

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