JPH0717187B2 - アンチスキツド装置用液圧制御装置 - Google Patents

アンチスキツド装置用液圧制御装置

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JPH0717187B2
JPH0717187B2 JP60217554A JP21755485A JPH0717187B2 JP H0717187 B2 JPH0717187 B2 JP H0717187B2 JP 60217554 A JP60217554 A JP 60217554A JP 21755485 A JP21755485 A JP 21755485A JP H0717187 B2 JPH0717187 B2 JP H0717187B2
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哲郎 有川
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日本エービーエス株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、車両等の車輪の回転状態もしくはスキッド状
態に応じて、車輪のブレーキ装置のホイールシリンダに
伝達されるブレーキ液圧を制御する車両用アンチスキッ
ド装置のための液圧制御装置、特に、ホイールシリンダ
から液圧制御弁を介して排出したブレーキ液をポンプで
加圧し、マスタシリンダとホイールシリンダとの間の管
路内に還流する形式の液圧制御装置に関する。
〔従来の技術〕
この種の装置として、マスタシリンダと車輪ブレーキ装
置のホイールシリンダとの間に配設され、車輪のスキッ
ド状態を評価するコントロールユニットからの指令を受
けて、該ホイールシリンダのブレーキ液圧を制御する液
圧制御弁と、該液圧制御弁の制御によりブレーキ液圧を
低下する際、前記ホイールシリンダから前記液圧制御弁
を介して排出されるブレーキ液を貯えるリザーバと、該
リザーバのブレーキ液を加圧し、前記マスタシリンダと
前記ホイールシリンダとの間の管路内に還流する液圧ポ
ンプとを備えたアンチスキッド装置用液圧制御装置が知
られている。例えば車輪が一対の前輪及び一対の後輪か
ら成る場合には、それぞれの前輪及び後輪に対して各々
液圧制御弁を設け、すなわち4個の液圧制御弁を設け、
各々独立してブレーキ液圧を制御すれば何も問題はな
い。あるいは両後輪に対しては回転速度の小さい方の後
輪のスキッド状態に応じて一個の液圧制御弁で共通にブ
レーキ液圧を制御するようにしても問題はない。
然しながら、上述の場合、3個又は4個の液圧制御弁が
用いられるので、装置全体(一般にリザーバなどとユニ
ット化されている)を大型化し、重量も大きくしてい
る。更に、液圧制御弁は高価であるのでコストを高くし
ている。
〔発明が解決しようとする課題〕
本発明は上記問題に鑑みてなされ、小型で安価なアンチ
スキッド装置用液圧制御装置を提供することを目的とす
る。
〔課題を解決するための手段〕
上記目的は、マスタシリンダと車輪ブレーキ装置のホイ
ールシリンダとの間に配設され、車輪のスキッド状態を
評価するコントロールユニットからの指令を受けて、該
ホイールシリンダのブレーキ液圧を制御する液圧制御弁
と、該液圧制御弁の制御によりブレーキ液圧を低下する
際、前記ホイールシリンダから前記液圧制御弁を介して
排出されるブレーキ液を貯えるリザーバと、該リザーバ
のブレーキ液を加圧し、前記マスタシリンダと前記ホイ
ールシリンダとの間の管路内に還流する液圧ポンプとを
備えたアンチスキッド装置用液圧制御装置において、前
記マスタシリンダの第1液圧発生室と一方の系統の車輪
ブレーキ装置の前輪及び後輪のホイールシリンダとの間
に一個の前記液圧制御弁を接続し、前記マスタシリンダ
の第2液圧発生室と他方の系統の車輪ブレーキ装置の前
輪及び後輪のホイールシリンダとの間に弁装置を配設
し、該弁装置はシリンダ本体と、該シリンダ本体内に摺
動自在に嵌合し、一対の受圧面積の等しい大径部と、こ
れら大径部との間に配設され、これらを接続する小径部
とから成るピストンとから成り、一方の大径部の外方側
に前記液圧制御弁の出力ポート側に常時、連通する制御
室を他方の大径部の外方側に前記マスタシリンダの第2
液圧発生室に連通可能な容積室を、前記両大径部間に相
互に液密に画成され、それぞれ前記マスタシリンダの前
記第1、第2液圧発生室に常時連通する第1、第2マス
タシリンダ圧室を画成させ、前記容積室は常時、前記他
方の系統の前輪及び後輪のホイールシリンダに接続さ
れ、該容積室と前記マスタシリンダの第2の液圧発生室
との間に通常は開弁し、前記液圧制御弁の制御中は閉弁
する第1の遮断弁を設け、前記液圧制御弁の制御中は前
記ピストンの移動による前記容積室の容積の増減によ
り、これと連通する前記他方の系統の前輪と後輪のホイ
ールシリンダの液圧を制御するようにしたことを特徴と
するアンチスキッド装置用液圧制御装置、によって達成
される。
〔作用〕 一方の系統の前輪及び後輪のホイールシリンダの液圧、
もしくは1個の液圧制御弁により制御された液圧とほぼ
等しい液圧が他方の系統の前輪及び後輪のホイールシリ
ンダに得られる。
高価で比較的大きい液圧制御弁が1個でよいので、装置
全体を従来より小型化し、かつ安価とすることができ
る。
〔実施例〕
以下、本発明の各実施例について図面を参照して説明す
る。
第1図は本発明の第1実施例を示すが、第1図において
マスタシリンダ(1)はペダル(2)に結合され、その
一方の液圧発生室は管路(3)、3位置電磁切換弁
(4)、管路(5)(6)を介して右側前輪(7)のホ
イールシリンダ(7a)に接続される。管路(3)は更に
逆止弁(18)、制御逆止弁(19)を介してホイールシリ
ンダ(7a)に接続される。逆止弁(18)と制御逆止弁
(19)との間には液圧ポンプ(20)の吐出口が接続され
る。液圧ポンプ(20)は略図で示すが、公知の構造を有
し、吐出口側及び吸入側にそれぞれ逆止弁を備えてい
る。これら逆止弁は図示せずとも図において左方向への
流れを順方向としている。液圧ポンプ(20)はモータ
(21)によって駆動される。
切換弁(4)の排出口は管路(23)を介してリザーバ
(22)に接続される。リザーバ(22)は本体に摺動自在
に嵌合したピストン(22a)及び弱いばね(22b)から成
り、このリザーバ室は液圧ポンプ(20)の吸入口に接続
され、更に制御逆止弁(19)の制御ポート(19a)に接
続される。
管路(6)は更に左側後輪(10)のホイールシリンダ
(10a)に接続される。すなわち、右側前輪(7)及び
左側後輪(10)のホイールシリンダ(7a)(10a)は切
換弁(4)により共通に制御される。管路(3)から分
岐する管路(3a)は後に詳述する弁装置(12)の接続孔
(25a)に接続される。マスタシリンダ(1)の他方の
液圧発生室は管路(11)を介して他方の接続孔(25b)
に接続される。管路(11)は更にこれから分岐する管路
(13)、弁装置(12)の入力ポート(14)及び出力ポー
ト(15)、管路(16)を介して右側後輪(9)のホイー
ルシリンダ(9a)に接続される。
管路(16)は更に管路(17)を介して左側前輪(8)の
ホイールシリンダ(8a)に接続される。すなわち、左側
前輪(8)及び右側後輪(9)のホイールシリンダ(8
a)(9a)は弁装置(12)により共通に制御される。
車輪(7)(8)(9)(10)にはそれぞれ車輪速度検
出器(7b)(8b)(9b)(10b)が配設される。これら
検出器から車輪(7)(8)(9)(10)の回転速度に
比例した周波数のパルス信号が得られ、コントロール・
ユニット(24)に入力として加えられる。コントロール
・ユニット(24)は公知のようにこの入力に基づいて、
車輪速度、近似車体速度、スリップ率、減速度などを演
算する機能を有し、これらの演算結果により、制御信号
Sを発生する。この制御信号Sは3位置電磁切換弁
(4)のソレノイド(4a)に供給される。3位置電磁切
換弁(4)はそのソレノイド(4a)に供給される制御信
号Sの電圧の大きさによって3つの位置A、B、Cのい
づれかをとるように構成されている。すなわち、制御信
号Sの電圧が0のとき、従って電圧が印加されていない
ときには、通常のブレーキ込め位置としての第1の位置
Aをとる。この位置はマスタシリンダ(1)側とホイー
ルシリンダ(7a)(10a)側とは連通の状態におかれ
る。制御信号Sの電圧が“1/2"の大きさのときには、す
なわちブレーキ緩上昇信号が発生したときには、ブレー
キ緩上昇位置としての第2の位置Bをとる。この位置で
は、マスタシリンダ(1)側とホイールシリンダ(7a)
(10a)側との間及び、ホイールシリンダ(7a)(10a)
側とリザーバ(22)側との間の連通を遮断する状態にお
かれる。また、制御信号Sの電圧が“1"の大きさのとき
には、すなわちブレーキ弛め信号が発生したときには、
ブレーキ弛め位置としての第3の位置Cをとる。この位
置ではマスタシリンダ(1)側とホイールシリンダ(7
a)(10a)側との間は遮断の状態におかれるが、ホイー
ルシリンダ(7a)(10a)側とリザーバ(22)側との間
は連通の状態におかれ、ホイールシリンダ(7a)(10
a)のブレーキ圧液はリザーバ(22)に管路(23)を通
って排出される。
コントロール・ユニット(24)からは更に、制御信号S
が“1/2"又は“1"になると発生する駆動信号Qが液圧ポ
ンプ駆動手段としての電動機(21)に供給される。
制御逆止弁(19)は通常はDの位置をとり、両側を自由
連通とさせているが、その制御ポート(19a)の液圧、
すなわち液圧ポンプ(20)の液圧が所定値以上になると
Eの位置に切り換えられるようになっている。この位置
では逆止弁として働らきホイールシリンダ(7a)側から
マスタシリンダ(1)側への方向を順方向としている。
次に弁装置(12)の詳細について説明する。
この本体(30)には軸方向に延びる段付孔(31)が形成
され、これにはピストン(32)が摺動自在に嵌合してい
る。ピストン(32)は一対の大径部(33a)(33b)、こ
の間の小径部(34)、及び軸状部(49)から成り、大径
部(33a)(33b)はシールリング(35a)(35b)を装着
してそれぞれ両側に制御室(40)とマスタシリンダ圧室
(38)及び出力室(41)とマスタシリンダ圧室(39)を
画成している。マスタシリンダ圧室(38)(39)は接続
孔(25a)(25b)を介してそれぞれマスタシリンダ
(1)の各液圧発生室と連通しており、両系統が正常で
ある限り液圧は相等しく、これらによりピストン(32)
に働らく力は相殺されている。小径部(34)は本体(3
0)の隔壁部(36)に形成される中央孔をシールリング
(36a)(36b)でシールされて挿通されており、シール
リング(36a)(36b)間は空気通孔(37)により大気と
連通している。
制御室(40)内に配設されたばね(48)によりピストン
(32)は右方に付勢され、その大径部(33a)又は(33
b)が本体(30)内壁の段部(12a)又は(12b)に当接
することによりピストン(32)の復帰位置が規制されて
いる。制御室(40)は制御ポート(46)、これに接続さ
れる管路(6a)、及び(6)を介してホイールシリンダ
(7a)(10a)と常時連通している。
ピストン(32)の軸状部(49)は出力室(41)及び段付
孔(31)の小径孔部(45)にわたって延びており、通常
は図示するように入力室(42)内に突出し、弁ばね(4
4)で左方へと付勢されている弁球(43)と当接し、こ
れを弁座(47)から離座させている。入力室(42)は上
述の入力ポート(14)、これに接続される管路(13)
(11)を介してマスタシリンダ(1)の一方の液圧発生
室と常時連通している。出力室(41)は上述の出力ポー
ト(15)、これに接続される管路(17)又は(16)を介
してホイールシリンダ(8a)(9a)と常時連通してい
る。以上のようにして弁ばね(44)、弁球(43)及び弁
座(47)により、本実施例の遮断弁が構成される。
本発明の第1実施例は以上のように構成されるが、次に
この作用について説明する。
今、本装置を装備している自動車がほゞ走行しており、
急ブレーキをかけるべくブレーキペダル(2)を踏み込
んだものとする。装置の各部は図示の状態にある。
マスタシリンダ(1)の一方の液圧発生室からの圧液は
管路(3)、Aの位置にある切換弁(4)、管路(5)
(6)を介して右側前輪(7)及び左側後輪(10)のホ
イールシリンダ(7a)(10a)に供給される。他方の液
圧発生室からの圧液は管路(11)(13)、弁装置(12)
の入力ポート(14)及び出力ポート(15)、管路(16)
(17)を介して左側前輪(8)及び右側後輪(9)のホ
イールシリンダ(8a)(9a)に供給される。弁装置(1
2)において、マスタシリンダ圧室(38)(39)の液圧
は相等しく、また制御室(40)と出力室(42)の液圧も
相等しいのでピストン(32)は図示の位置から移動せ
ず、そのまゝである。
以上のようにして全車輪(7)〜(10)にブレーキがか
けられるのであるが、今、すべての車輪(7)〜(10)
がスキッド状態に入ったとする。例えば、所定のスリッ
プ率を越えてスリップしたとする。あるいは、車輪
(7)〜(10)のいづれかゞスキッド状態に入ったとす
る。するとコントロール・ユニット(24)の制御信号S
は“1"となる。これと共にモータ駆動信号Qも“1"とな
る。切換弁(4)はCの位置に切り換えられ、モータ
(21)が回転して液圧ポンプ(20)が駆動される。
マスタシリンダ(1)側とホイールシリンダ(7a)(10
a)側とは遮断されるが、ホイールシリンダ(7a)(10
a)側とリザーバ(22)側とは連通させられる。これに
よりホイールシリンダ(7a)(10a)からの圧液は管路
(6)(5)(23)を通ってリザーバ(22)内に排出さ
れる。この排出されたブレーキ液は直ちに液圧ポンプ
(20)によって吸込まれ、制御逆止弁(19)側に送り込
まれる。制御逆止弁(19)はDの位置にあるので、液圧
ポンプ(19)から吐出されたブレーキ液は管路(6)側
に流れ、更に管路(5)(23)を通ってリザーバ(22)
内に流入する。すなわち、ブレーキ液は液圧ポンプ(2
0)→制御逆止弁(19)→管路(6)(5)(23)→リ
ザーバ(22)→液圧ポンプ(20)と循環する。逆止弁
(18)はそれ相当の開弁圧を有し、またマスタシリンダ
(1)の液圧は充分に上昇しているので、液圧ポンプ
(20)の吐出液はマスタシリンダ(1)側に流入するこ
とはなく管路抵抗以外に抵抗を示さない流路を上述のよ
うに循環する。換言すれば、マスタシリンダ(1)側に
液圧ポンプ(20)の吐出圧が作用しないので、ブレーキ
ペダル(2)へのキックバックもしくはペダルリアクシ
ョンが生ずることはない。ペダルフィーリングは良好で
ある。
以上のようにしてホイールシリンダ(7a)(10a)の液
圧は低下するのであるが、この液圧は弁装置(12)の制
御室(40)に制御ポート(46)を介して加えられてい
る。従って、制御室(40)の液圧も共に低下し、なお上
昇中の出力室(41)の液圧によりピストン(32)は図に
おいて左方へと移動させられる。かくして弁球(43)は
弁座(47)に着座し、入力室(42)と出力室(41)とは
遮断される。制御室(40)の液圧が更に低下することに
より、ピストン(32)は更に左方へと移動し、出力室
(41)の容積は入力室(42)と遮断された状態で増大す
る。出力室(41)は出力ポート(15)、管路(16)(1
7)を介してホイールシリンダ(8a)(9a)と連通して
いるので、出力室(41)の容積の増大によりこれらの液
圧が低下する。すなわち、制御室(40)の液圧、従って
ホイールシリンダ(7a)(10a)の液圧に応じて他系統
のホイールシリンダ(8a)(9a)の液圧が低下させられ
る。かくして全車輪(7)〜(10)のブレーキ力が低下
する。
全車輪(7)〜(10)のスリップ率が所定値以下になる
と、本実施例ではコントロール・ユニット(24)がこれ
を判断して、制御信号Sを“1"、“1/2"、“1"、“1/2"
………と交互に変化させる。これにより切換弁(4)は
CとBの位置に交互に切り換えられる。
Cの位置では上述のようにして車輪のブレーキ力が低下
するのであるが、Bの位置ではマスタシリンダ(1)側
とホイールシリンダ(7a)(10a)側とは遮断し、かつ
ホイールシリンダ(7a)(10a)側とリザーバ(22)側
とも遮断する。従って液圧ポンプ(20)の吐出圧液は循
環することなく制御逆止弁(19)を介してホイールシリ
ンダ(7a)(10a)に供給され、液圧を上昇させるが、
直ちにまた切換弁(4)はCの位置に切り換えられる。
そしてホイールシリンダ(7a)(10a)の液圧を低下さ
せる。直ちにまた切換弁(4)はBの位置に切り換えら
れ、液圧を上昇させる。以上のような切り換えの周期を
早くすれば、マクロ的に見て液圧をほゞ一定とすること
ができる。すなわち全車輪(7)〜(10)のブレーキ力
をほゞ一定とすることができる。
次いで、全車輪(7)〜(10)の回転速度が充分に回復
して加速度が所定値を越えるとコントロール・ユニット
(24)内で加速度信号が発生し、これにより制御信号S
を“1/2"一定とする。切換弁(4)はBの位置に切り換
えられる。液圧ポンプ(20)の吐出圧液は循環せず、制
御逆止弁(19)を介してホイールシリンダ(7a)(10
a)に供給され、液圧が上昇する。モータ(21)の回転
数を適当に選べば、切換弁(4)がAの位置でマスタシ
リンダ(1)から直接、圧液が供給される場合に比べて
緩上昇とすることができる。
加速度信号が消滅するとコントロール・ユニット(24)
は制御信号Sを再び“1"とし、これにより上述のように
して全車輪(7)〜(10)のブレーキ力を低下させるこ
とができる。
本実施例は以上のような作用をくり返してアンチスキッ
ド制御を行うのであるが、走行する路面の摩擦係数は比
較的に高いものとしている。然しながら、今、ブレーキ
を弛めているときに走行する路面の摩擦係数が比較的小
さいものとなったとする。このときにはホイールシリン
ダ(7a)(10a)の液圧を大巾に低下させなければなら
ない。従って、ホイールシリンダ(7a)(10a)からは
大量の圧液がリザーバ(22)に排出される。自動車が比
較的摩擦係数の大きい路面を走行している時には、ホイ
ールシリンダへのブレーキ液圧が比較的高くしてロック
が生ずるが、摩擦係数の比較的小さい路面に移行する
と、より低いブレーキ液圧で車輪のロックが生ずる。こ
のために摩擦係数の大きい路面から低い路面に移行する
時にホイールシリンダから多量のブレーキ液がリザーバ
に排出されることになる。この摩擦係数の差が大きい
程、より多量の圧液がリザーバ(22)に排出されること
になる。リザーバ(22)内のピストン(22a)は大きく
移動し、ばね(22b)も強く圧縮されるので、リザーバ
室の液圧が上昇し、所定値以上となる。これにより制御
逆止弁(19)はEの位置に切り換えられる。従って、リ
ザーバ(22)から吸入した液圧ポンプ(20)の圧液は上
述のように循環することなく逆止弁(18)を開弁させて
マスタシリンダ(1)側に戻される。勿論、リザーバ
(22)のリザーバ室の液圧が所定値以上になるまでは制
御逆止弁(19)はDの位置にあるので液圧ポンプ(20)
の吐出圧液は上述のようにして循環している。
従って、自動車が比較的摩擦係数の大きい路面(Hμ路
面で通常の路面)を走行しているときにはブレーキペダ
ルを踏んでもキックバック現象はないが、比較的摩擦係
数の低い路面(Lμ路面で例えばアイスバーン)に移行
すると、キックバック現象が生ずるが、移行時(いわゆ
るHμ→Lμジャンプ)のみであるので実際上は殆んど
問題とはならない。
なお、アンチスキッド制御中(切換弁(4)はB又はC
の位置にある)にブレーキペダル(2)から足を離した
ときにはホイールシリンダ(7a)(10a)の圧液は制御
逆止弁(19)及び逆止弁(18)を通ってマスタシリンダ
(1)に還流する。
次にいづれかの系統がフェールした場合、例えば管路
(3)側の系統がフェールした場合について説明する。
この場合には弁装置(12)内においては、一方のマスタ
シリンダ圧室(38)及び制御室(40)の液圧は零となる
が、他方のマスタシリンダ圧室(39)及び出力室(41)
の液圧は上昇する。従って、ピストン(32)は図示の位
置を維持するが、制御中であれば右方へ移動して図示の
位置をとる。従って、弁球(43)は弁座(47)から離座
したまゝであるので、マスタシリンダ(1)の一方の液
圧発生室は弁装置(12)を介してホイールシリンダ(8
a)(9a)と連通したまゝとなり、正常な方の系統のブ
レーキ力が確保される。
なお、管路(11)側の系統がフェールした場合には、弁
装置(12)には無関係にホイールシリンダ(7a)(10
a)の液圧は上昇するのでブレーキ力は問題なく確保さ
れる。
第2図は本発明の第2実施例を示すものであるが、図に
おいて第1図に対応する部分については同一の符号を付
し、その詳細な説明は省略する。
すなわち、本実施例では管路(6)(17)とホイールシ
リンダ(7a)(8a)との間に更に遮断弁(50a)(50b)
が設けられ、マスタシリンダ(1)とホイールシリンダ
(7a)(8a)とを結ぶ管路(3b)(3c)が更に設けら
れ、これに逆止弁(52a)(52b)が接続される。これら
逆止弁(52a)(52b)はホイールシリンダ(7a)(8a)
からマスタシリンダ(1)側に向かう方向を順方向とし
ている。コントロール・ユニット(24)は更に制御信号
Sa、Sbを発生し、これらはそれぞれ遮断弁(50a)(50
b)のソレノイド(51a)(51b)に供給される。Sa、Sb
が“0"のときには遮断弁(50a)(50b)はFの位置をと
り、両側の管路を連通させるが、Sa、Sbが“1"のときに
はGの位置をとり両側の管路を遮断する。
第1実施例では全車輪(7)〜(10)は同時に、一様に
ブレーキ力が上昇し、低下し、あるいは一定保持とされ
たが、本実施例では前輪(7)(8)は後輪(9)(1
0)とは独立して一定保持とされることができる。ある
いは前輪(7)(8)のいづれか一方のみを一定保持と
することができる。
例えば、前輪(7)(8)にはスパイクタイヤが装備さ
れ、後輪(9)(10)はそのまゝで後輪の方がロックし
やすい場合には、後輪(9)(10)だけブレーキ力を低
下させ、前輪(7)(8)のブレーキ力は一定保持とさ
れ得る。このとき制御信号S=1、Sa=1、Sb=1とさ
れる。
あるいは路面の片側だけLμである場合には、この側の
前輪のブレーキ力は低下させられるが、他側の前輪のブ
レーキ力は一定保持とされる。その他の作用、効果につ
いては第1実施例と同様である。
なおSa=1、Sb=1のときブレーキペダル(2)から足
を離したときにはホイールシリンダ(7a)(8a)の圧液
は逆止弁(52a)(52b)及び管路(3b)(3c)を通って
マスタシリンダ(1)に還流する。他のホイールシリン
ダ(9a)(10a)については第1実施例と同様である。
第3図は本発明の第3実施例を示すが、図において第1
又は第2実施例に対応する部分については同一の符号を
付し、その詳細な説明は省略する。
本実施例は第2実施例と比較すれば、一方の遮断弁(50
b)及び逆止弁(52b)は省略されているが、遮断弁(5
3)が管路(13)と弁装置(12)の入力ポート(14)と
の間に接続されており、コントロール・ユニット(2
4)″の制御信号Scがソレノイド(53a)に供給される。
また遮断弁(53)と並列に逆止弁(54)が接続されてい
る。
制御信号ScはSが“1"又は“1/2"になると“1"になり遮
断弁(53)をGの位置に切り換える。すなわち、第1、
第2実施例ではピストン(32)の移動により弁球(43)
を閉じマスタシリンダ(1)側とホイールシリンダ(8
a)(9a)側とを遮断するようにしたが、本実施例では
電気的にこれらを遮断するようにしている。以後の作用
は第1又は第2実施例と同様である。
然しながら本実施例では切換弁(4)のフェール対策を
行なっている。すなわち、切換弁(4)が電気的にか機
械的にCの位置にロックしてしまった場合には第1実施
例では全車輪が、第2実施例では右側前輪(7)を除く
全車輪がノーブレーキになってしまう恐れがある。
すなわち弁装置(12)においてピストン(32)は左方へ
と移動したまゝとなり、弁球(43)が着座したまゝとな
る。従ってホイールシリンダ(8a)(9a)の液圧も低下
したまゝとなる。本実施例はこのような事態に対処する
ことができる。すなわち切換弁(4)がCの位置にロッ
クしているのを検知すると、例えば所定時間以上、この
Cの位置にあるのを検知すると制御信号Scは“1"から
“0"とされる。これにより遮断弁(53)はFの位置に切
り換わり、マスタシリンダ(1)側とホイールシリンダ
(8a)(9a)側とは連通され、他方の系統とは無関係に
液圧を上昇させることができる。なお、他方の遮断弁
(50a)への制御信号Saもこのとき“1"とすれば、右側
前輪(7)には一定のブレーキ力が得られる。
なお、制御中にブレーキペダル(2)から足を離したと
きにはホイールシリンダ(8a)(9a)の圧液は逆止弁
(54)を通ってマスタシリンダ(1)側に還流する。他
方の系統のホイールシリンダ(7a)(10a)については
第1、又は第2の実施例と同様である。
第4図は本発明の第4実施例を示すが、図において、第
1〜第3図と対応する部分については同一の符号を付
し、その詳細な説明は省略する。また第1〜第3実施例
とは作用、効果については共通していることは明白であ
るので、これらも省略する。
以上、本発明の各実施例について説明したが勿論、本発
明はこれらに限定されることなく本発明の技術的思想に
基づいて種々の変形が可能である。
例えば、以上の実施例では逆止弁(18)及び制御逆止弁
(19)を設け、いわゆるHμ→Lμジャンプに対処する
ようにしたが、リザーバ(22)の容量を充分に大きくし
ておけば、これらは必ずしも必要ではない。
また以上の実施例ではリザーバ(22)のリザーバ室の液
圧が所定値以上になると制御逆止弁(19)をEの位置に
切り換えるようにしたが、これに代えて、リザーバ(2
2)のピストン(22a)の移動量を検出するようにし、こ
れが所定値以上になると切り換えるようにしてもよい。
また以上の実施例では弁装置(12)(12)′におけるピ
ストン(32)(32)′は一体化されたものであるが、大
径部(33a)(33b)、小径部(34)を分割して複数の部
材から成るようにしてもよい。この場合、ピストンの復
帰位置もしくは中立位置は左右のばねのばね力で調整す
ればよい。
また以上の実施例では大径部(33a)(33b)の間に一対
のマスタシリンダ圧室(38)(39)を設けて、一方の系
統が故障したときのフェール対策としたが、これを設け
ることなく他の手段でフェール対策を行うようにしても
よい。
〔発明の効果〕
以上述べたように本発明のアンチスキッド装置用液圧制
御装置によれば、1個の液圧制御弁で全車輪の液圧制御
を行なっているので、装置全体を従来より小型化し、か
つコストを低下させることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図〜第4図はそれぞれ本発明の第1〜第4実施例に
よるアンチスキッド装置用液圧制御装置の配管系統図で
ある。 なお図において、 (4)……切換弁 (12)(12)′……弁装置

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】マスタシリンダと車輪ブレーキ装置のホイ
    ールシリンダとの間に配設され、車輪のスキッド状態を
    評価するコントロールユニットからの指令を受けて、該
    ホイールシリンダのブレーキ液圧を制御する液圧制御弁
    と、該液圧制御弁の制御によりブレーキ液圧を低下する
    際、前記ホイールシリンダから前記液圧制御弁を介して
    排出されるブレーキ液を貯えるリザーバと、該リザーバ
    のブレーキ液を加圧し、前記マスタシリンダと前記ホイ
    ールシリンダとの間の管路内に還流する液圧ポンプとを
    備えたアンチスキッド装置用液圧制御装置において、前
    記マスタシリンダの第1液圧発生室と一方の系統の車輪
    ブレーキ装置の前輪及び後輪のホイールシリンダとの間
    に一個の前記液圧制御弁を接続し、前記マスタシリンダ
    の第2液圧発生室と他方の系統の車輪ブレーキ装置の前
    輪及び後輪のホイールシリンダとの間に弁装置を配設
    し、該弁装置はシリンダ本体と、該シリンダ本体内に摺
    動自在に嵌合し、一対の受圧面積の等しい大径部と、こ
    れら大径部との間に配設され、これらを接続する小径部
    とから成るピストンとから成り、一方の大径部の外方側
    に前記液圧制御弁の出力ポート側に常時、連通する制御
    室を他方の大径部の外方側に前記マスタシリンダの第2
    液圧発生室に連通可能な容積室を、前記両大径部間に相
    互に液密に画成され、それぞれ前記マスタシリンダの前
    記第1、第2液圧発生室に常時連通する第1、第2マス
    タシリンダ圧室を画成させ、前記容積室は常時、前記他
    方の系統の前輪及び後輪のホイールシリンダに接続さ
    れ、該容積室と前記マスタシリンダの第2の液圧発生室
    との間に通常は開弁し、前記液圧制御弁の制御中は閉弁
    する第1の遮断弁を設け、前記液圧制御弁の制御中は前
    記ピストンの移動による前記容積室の容積の増減によ
    り、これと連通する前記他方の系統の前輪と後輪のホイ
    ールシリンダの液圧を制御するようにしたことを特徴と
    するアンチスキッド装置用液圧制御装置。
  2. 【請求項2】前記液圧制御弁の出力ポートと前記一方の
    系統の車輪ブレーキ装置の前輪のホイールシリンダとの
    間に常時は連通し、該前輪のブレーキ力を保持する場合
    には閉弁する第2の遮断弁及び前記弁装置の容積室と前
    記他方の系統の車輪ブレーキ装置の前輪のホイールシリ
    ンダとの間に常時は連通し、該前輪のブレーキ力を保持
    する場合には閉弁する第3の遮断弁を接続させた特許請
    求の範囲第1項に記載のアンチスキッド装置用液圧制御
    装置。
  3. 【請求項3】前記液圧制御弁の出力ポートと前記一方の
    系統の車輪ブレーキ装置の前輪のホイールシリンダとの
    間に常時は連通し、該前輪のブレーキ力を保持する場合
    には閉弁する第4の遮断弁を接続させ前記第1の遮断弁
    は電磁弁である特許請求の範囲第1項に記載のアンチス
    キッド装置用液圧制御装置。
  4. 【請求項4】前記液圧制御弁の出力ポートと前記一方の
    系統の車輪ブレーキ装置の前輪のホイールシリンダとの
    間に常時は連通し、該前輪のブレーキ力を保持する場合
    には閉弁する第5の遮断弁及び前記弁装置の容積室と前
    記他方の系統の車輪ブレーキ装置の前輪のホイールシリ
    ンダとの間に常時は連通し、該前輪のブレーキ力を保持
    する場合には閉弁する第6の遮断弁を接続させ、かつ前
    記第1の遮断弁は電磁弁である特許請求の範囲第1項に
    記載のアンチスキッド装置用液圧制御装置。
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