JPH0717092B2 - 有機大環状発色団を含有する光情報記憶媒体 - Google Patents

有機大環状発色団を含有する光情報記憶媒体

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JPH0717092B2
JPH0717092B2 JP60120358A JP12035885A JPH0717092B2 JP H0717092 B2 JPH0717092 B2 JP H0717092B2 JP 60120358 A JP60120358 A JP 60120358A JP 12035885 A JP12035885 A JP 12035885A JP H0717092 B2 JPH0717092 B2 JP H0717092B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、新規な光情報記録媒体とその製法およびこの
媒体による情報の記録に関する。より詳しくは、本発明
は、記録媒体の情報層が発色団化合物からなる、光学記
録および再生装置に使用するのに適した、好ましくはデ
ィスクまたはテープの形態の情報記録媒体に関する。具
体的には、この発色団化合物は皮膜形成性を付与する有
機置換基により置換されている。
(従来の技術) 記録媒体の表面上にレーザーからの光を、この表面材料
の物理的性質の検出可能な変化を生じるのに十分な強度
で集束させる光学記録法はすでに知られている。このう
ち、ピットによる情報パターン方式が現在では主流とな
っている。かかる方法では、記録媒体の表面への情報表
示用のピットパターンの形成は、記録媒体と集束光スポ
ットとの間に相対移動を確保しながら、記録すべき情報
にしたがって集束光の強度を適当に制御することにより
行うことができる。
たとえば、基板上に形成した金属等の薄膜にレーザー光
線またはビームを使用して情報を書き込む情報記録法が
近年ますます注目を集めている。この方法によると、レ
ーザー光線のようなエネルギービームの作用で金属薄膜
に孔またはくぼみを形成することにより情報の記録が行
われる(例、米国特許第4,238,803号参照)。
記録媒体はもちろん光情報記憶方式の主要な要素の1つ
である。記録媒体の商業的利用可能性は、情報の記録お
よび再生の鮮明さ、すなわち、高い信号雑音比(S/N
比)のような技術的パラメータに依存する。そのため、
染料(色素)や顔料を情報層に含有させて、使用レーザ
ーの波長における記録層の感度を増大させることがしば
しば行われており、それにより情報の記録・再生がずっ
と鮮明になる。
たとえば、米国特許第4,097,895号(Spong)には、アル
ミニウムまたは金などの光反射性材料にアルゴンレーザ
ー光源で作動するフルオレセインのような染料含有光吸
収層を被覆してなる記録媒体が記載されている。光吸収
層の厚みは、この構造物の反射能が最小となるように選
択される。入射光線により染料含有光吸収層が融食、気
化ないし融解して孔が形成され、光反射層が露出する。
こうして記録光の波長での記録を行うと、光吸収層の最
小の反射率と光反射層の反射率との間に最大のコントラ
ストができあがる。
米国特許第3,475,760号(Carlson)には、小直径の高エ
ネルギーレーザー走査ビームを使用して、熱可塑性フィ
ルムに情報を変形として直接記録する方式が開示されて
いる。レーザーフィルム変形記録方式に対するフィルム
の感度を、使用レーザー波長で高い吸収を示す顔料また
は染料の添加により向上させることができることも開示
されている。フィルム変形の消去は、走査線の間隔がず
っと小さく、好ましくは走査線の重なりを生ずるような
間隔の、類似のレーザービームを使用して、消去すべき
情報の上に重ねて記録を行うことにより実施できる。
記録層への光吸収性染料の使用を開示しているその他の
特許には、米国特許第4,412,231号および同第4,446,223
号がある。前者の米国特許は、光吸収波長の異なる2種
以上の染料の混合物を使用して、得られる記録層が400
〜900nmの範囲内の全波長で80%以上の吸光係数を有す
るようにすることについて開示している。後者の米国特
許は、支持体に結合剤とオキソインドリジンまたはオキ
ソインドリジニウム染料とからなる非晶質組成物の層を
被覆してなる光情報記録要素を開示している。
SPIEの会報「光学記憶媒体(Optical Storage Medi
a)」,第420巻,1983年6月6〜10日に掲載されてい
る、Gravesteijnらの「純溶媒被覆赤外染料層における
単波長光学記録」と題する論文には、GaAlAsレーザー波
長でのディジタル用およびビデオ用の光学記録へのある
種の染料の使用に関する実験が報告されている。この論
文で検討されている具体的な染料は、スクアリリウム染
料とペンタメチン染料である。この論文にはさらに、ス
クアリリウムの有機溶媒中における溶解度がチオピリリ
ウム末端基へのt−ブチル基の導入により著しく増大し
うることが示唆されている。
スチレンオリゴマーよりなる光学記録媒体に染料を併用
することは、クロイワらの「ジャパニーズ・ジャーナル
・オブ・アプライド・フィジックス(Japanese Journal
of Applied Physics)」,第22巻,No.2,(1983年2
月),pp.340−343に所載の論文に開示されている。この
論文中で有用であるとされている染料および顔料に銅フ
タロシアニン系顔料がある。染料とオリゴマーとの相分
離および不適合性が光学情報媒体用に染料を使用する場
合の問題点であると論文中に指摘されている。
(発明が解決しようとする問題点) このように、染料または顔料はその吸光特性が優れてい
ることから光学記録媒体の情報記憶層に使用されてきた
が、安定層としての染料または顔料の利用にはなお問題
がある。上に指摘したように、皮膜形成性ポリマーへの
染料の添加に伴って見られるポリマー中での染料の溶解
度が低いこと、および時間の経過ににつれて染料/ポリ
マー混合物が相分離する傾向があることは、克服しなけ
ればならない深刻な問題である。上記の問題点を克服す
る染料または顔料を含有する改良された情報記憶媒体が
引続き求められている。記録層材料に求められているの
は、もちろん吸光係数が高いことのほかに、その塗布被
覆性を高めるために皮膜形成性に優れていること、およ
び操作が容易となるように溶媒中での溶解度がよいこと
である。時間の経過による相分離の問題がさらに解決さ
れた記録媒体であると一層望ましいであろう。熱、光お
よび酸化による分解に対する安定性が優れていることも
望ましい特徴の1つである。
よって、本発明の主要な目的は、情報層として発色団か
らなる新規かつ改良された記録媒体を提供することであ
る。
本発明の別の目的は、発色団層の塗布が容易で安定な情
報層を形成することができ、しかも優れた吸光特性を示
す新規な光学記録媒体を提供することである。
本発明のさらに別の目的は、情報層に発色団を含有する
にもかかわらず、染料/ポリマー混合物によく見られる
時間経過による相分離の問題がない新規な記録媒体を提
供することである。
本発明のさらに別の目的は、優れた皮膜形成性および高
温機械特性と優れた吸光特性とを示す光学記録媒体の情
報層用の1成分系材料を提供することである。
上記およびその他の目的、ならびに本発明の範囲、本質
および用途については、以下の記載から当業者には明ら
かになろう。
(問題点を解決するための手段) 上記目的を達成するために、本発明によると、情報記録
層を有する光情報記憶媒体であって、該情報記録層が、
1個の中心ヘテロ原子または2個の中心水素原子もしく
は水素同位体を含むアザアヌレン系の有機大環状発色団
を主成分とするものであり、この発色団は、エーテル、
酸、アミド、エステル、スルホンアミド、アクリレー
ト、エポキシ、ウレタンまたはシリコーン単位を含有す
る、モノマーまたは2〜100個のモノマー単位を持つオ
リゴマーからなる、発色団に皮膜形成性を付与する少な
くとも1個の有機置換基で置換されており、それにより
この発色団は溶剤皮膜流延法によりレーザービームによ
る情報記録に使用しうる光記録用品質の皮膜を形成する
ことができるものであることを特徴とする、光情報記憶
媒体が提供される。情報記録層は、上記の置換発色団を
主成分とするものであればよい。即ち、少量の結合剤そ
の他の成分を記録層中に存在させてもよい。しかし、情
報記録層が本質的に上記の置換発色団のみからなるも
の、即ち、高分子または樹脂結合剤などの結合剤といっ
た他の成分を実質的に含有しないことが好ましい。皮膜
形成性付与置換基は、酸、アミド、もしくはエステル単
位を含有するモノマーまたはオリゴマーからなるものが
好ましい。有機大環状発色団はアザアヌレン系、即ち、
窒素含有ヘテロ環型のもの、例えば、フタロシアニン、
ナフタロシアニン、または置換ポルフィリンである。特
に好ましい発色団はナフタロシアニンであり、特に好ま
しい中心ヘテロ原子はケイ素である。
特に好ましい態様において、本発明の光学情報記憶用媒
体はディスクの形態をとる。
本発明の別の態様によると、比較的厚い熱安定性基板を
有し、この基板上に上記情報記録層が形成されている、
光情報記憶媒体が提供される。この情報記録層に、一連
の離間したピットからなる情報トラックを包含させるこ
とにより、読み出し可能な光情報記憶媒体が得られる。
情報記録層は、例えば、低級ケトンおよび低級アルコー
ルよりなる群から選ばれた溶剤に該発色団を含有させた
溶液をポリメチルメタクリレートまたはポリカーボネー
トの基板に塗布することにより形成することができる。
従って、本発明のさらに別の態様によれば、低級ケトン
および低級アルコールよりなる群から選ばれた溶剤に上
記発色団を溶解した溶液を、ポリメチルメタクリレート
またはポリカーボネートの基板上に塗布することにより
情報記録層を形成することからなる、光情報記憶媒体の
製造方法が提供される。
(作用) 以下に本発明をさらに詳しく説明する。
本発明の記録媒体の情報層を構成する発色団は、1個の
中心ヘテロ原子または2個の中心水素原子もしくは水素
同位体を含有する有機大環状発色団であり、この発色団
は皮膜形成性を付与する少なくとも1個、好ましくは2
個以上の有機置換基により置換されている置換発色団で
ある。なお、発色団とは、色素と同じ意味であり、所望
の波長領域で光吸収性の化合物を意味する。本発明の目
的にとって、有機置換基にはケイ素含有基もまた包含さ
れる。
本発明の特徴は、発色団に皮膜形成性を与える有機置換
基を組合わせた、置換発色団を用いることにある。この
発色団に皮膜形成性を付与する有機置換基は、エーテ
ル、酸、アミド、エステル、スルホンアミド、アクリレ
ート、エポキシ、ウレタンまたはシリコーン単位を含有
する、モノマーまたはオリゴマーからなる。この皮膜形
成性付与有機置換基の導入により、この発色団は溶剤皮
膜流延法により、結合剤の助けを借りずに、レーザービ
ームによる情報記録に使用しうる光記録用品質の皮膜を
形成することができ、従って、1成分で情報記録層を形
成することができる1成分系材料であるということがで
きる。かかる1成分系材料の使用により、発色団が示す
優れた吸光特性(例、高い吸光係数)を実現することが
可能になると同時に、発色団に上記有機置換基を組合わ
せたことにより生じる皮膜形成性の結果として皮膜形成
材料が示す熱機械的特性に関する利点も享受することが
できる。しかも、1成分系材料を使用するので、染料/
ポリマーの相分離という問題が回避される。その結果、
塗布による皮膜形成が容易で、しかも光吸収特性と熱機
械的特性との優れた組合わせを示す情報層が得られる。
従って、情報記録層は、高分子または樹脂結合剤などの
結合剤成分を実質的に含有しないことが好ましい。かか
る情報記録層は、本で用いる発色団が1成分系材料であ
るために実現されるのである。
上述したように、本発明の情報層を構成する1成分系材
料は、2つの部分、すなわち、発色団部分と皮膜形成性
を付与する発色団への有機置換基部分からなる。この1
成分系材料の発色団部分、すなわち主光吸収部分は、材
料全体の少なくとも25重量%を占めるのが好ましい。発
色団部分の含有量の下限は、この発色団部分により付与
される材料の適当な光吸収特性により機能的に決まるこ
とは云うまでもない。発色団部分の含有量の適当な上限
は、材料が示すべき所望の熱機械的特性により決まる。
上記1成分系材料に所望の熱機械的特性を付与する発色
団の皮膜形成性付与有機置換基部分は、モノマーまたは
オリゴマーである。ここで、モノマーとは、反復する単
位を持たない置換基を意味し、オリゴマーとは、使用モ
ノマーの分子量に応じて2〜100個の反復するモノマー
単位を持つ比較的低分子量の重合体型置換基を意味す
る。一般に、皮膜形成性材料の任意の前駆物質も使用で
きる。本発明で用いる発色団に存在させる有機置換基
は、エーテル、酸、アミド、エステル、スルホンアミ
ド、アクリレート、エポキシ、ウレタン、もしくはシリ
コーン単位、またはこれらの混合物からなるものであ
る。最も好ましい有機置換基は、酸、アミド、またはエ
ステル単位からなるものである。前述したように、本発
明の目的にとって、有機置換基にはケイ素含有基も含ま
れる。
発色団の皮膜形成性付与有機置換基は、発色団の中心ヘ
テロ原子または任意の芳香環の位置に置換しうる。発色
団がその中心ヘテロ原子の位置で皮膜形成性付与有機置
換基により置換されている場合、ヘテロ原子はSi、Ge、
Sn、遷移金属、Al、GaまたはInであるのが好ましい。発
色団がその芳香環の位置で皮膜形成性付与有機置換基に
より置換されている場合には、ヘテロ原子は周期表(F.
A.Cottonほか、「アドバンスド・イノーガニック・ケミ
ストリー(Advanced Inorganic Chemistry)」、第4
版、John Wiley & Sons社刊、1980年参照)の第IIa、I
IIbもしくはIVb族の元素であるか、または遷移金属であ
るのが好ましい。いずれにしても、中心ヘテロ原子は、
これが存在する場合には、ケイ素、ゲルマニウムまたは
スズであるのが好ましく、特にケイ素が最も好ましい中
心ヘテロ原子である。
発色団が2個の中心水素原子もしくは水素同位体を含有
する場合には、もちろん発色団の中心位置での置換は不
可能である。水素同位体にはジューテリウムとトリチウ
ムが含まれる。中心水素原子を有する発色団は、まず容
易に置換しうる中心金属原子を有する対応化合物を調製
することにより製造される。この中心金属原子を次いで
常法により水素原子(またはその同位体)により置換す
ればよい。
発色団の置換基の個数は実現可能な任意の個数でよく、
その決定因子は、光学記録媒体における記録層としての
上記1成分系材料の究極的な性能である。一般に置換基
の個数は、その1成分系材料の吸収極大が光学記録に使
用するレーザーの出力波長に一致するように選択する。
材料の熱機械的特性も、有用なデータ速度においてデー
タ書き込み用の限界出力値より上で動作する収束レーザ
ービームにより記録層へのデータの記録が可能となるよ
うにすべきである。記録されたデータの読み出しは、記
録層から得られた信号の有害な変化を生じない出力のよ
り低い収束レーザービームを照射することにより実施で
きる。記録層材料の優れた光吸収特性により、データを
反射能の変化により読み出すことができる。本発明で利
用する1成分系材料の熱機械的特性は、置換基の個数
(およびその種類)でも調節することができ、それによ
りレーザーアドレスつきのデータ消去が可能になり、ま
た被覆技術分野における当業者に公知の任意の技術によ
りこの材料の皮膜を流延法により形成することができ
る。したがって、一般に発色団の置換基は、所望の分光
学的特性、熱機械的特性および皮膜形成特性の組合わせ
が1つの1成分系記録層材料中に実現するように慎重に
選択ないし設計する。
次のガイドラインの範囲内の置換基個数が記録層の目的
に特に適していることが一般に見出された。ただし、置
換基個数は求められる特性に応じて変動しうるものであ
る。発色団が中心ヘテロ原子の位置で皮膜形成性付与有
機置換基により置換されている場合には、かかる置換基
の個数は1または2である。発色団が芳香環の位置で皮
膜形成性付与有機置換基により置換されている場合に
は、かかる置換基の個数は1ないし約16であり、特に好
ましい置換基個数は約4〜8である。この2種類の置換
基を両方とも存在させることもできる。水素またはその
同位体が中心位置を占める場合には、中心位置での置換
は不可能である。
本発明の目的に好適な有機大環状発色団は、中心ヘテロ
原子を含有するアザアヌレン類である。好ましいアザア
ヌレン系染料は、フタロシアニン、ナフタロシアニン、
または置換ポルフィリン類である。発色団の大環状部分
も発色団の吸収スペクトルに影響するように選択された
各種の置換基で置換されていてもよい。この置換基は、
発色団の吸収極大が記録、消去および読み出し操作(特
に読み出し操作)に利用される光の波長になるべく一致
するように選択しうる。このような置換基も、この1成
分系材料の皮膜形成能力に寄与することができる。
特に好ましいアザアヌレン系化合物は、下記一般式で示
されるナフタロシアニン類である(なお、その任意異性
体が本発明の目的にとってナフタロシアニン類に包含さ
れる): 上記式中、各置換基Xは同一でも異別でもよく、それぞ
れ別個に有機置換基より選ばれ、nおよびmはそれぞれ
別個に選ばれた置換基Xの個数を表し、各nは0〜4の
範囲内であって同一でも異別でもよく、各mは0〜2の
範囲内であって同一でも異別でもよい。Zも有機置換基
を意味し、pは0、1または2であって、置換基Zの個
数を表す。
上記一般式の発色団には少なくとも1個の上述した皮膜
形成性付与有機置換基が含まれていなければならない。
単一分子構造中には一般にXまたはZのいずれか一方の
種類のみの皮膜形成性付与置換基があればよいが、両方
の種類の置換基が存在していてもよい。置換基Xおよび
Zを染料の芳香環または中心原子に化学的に結合させる
方法は、当業者に周知の任意の慣用法でよい。
より具体的には、置換基Zは同一でも異別でもよく、最
終的な1成分系材料に皮膜形成性および/または熱機械
的特性を付与するように存在させることができる。同様
に、環置換基Xも同一でも異別でもなく、Xは1成分系
材料の吸収スペクトルまたは皮膜形成性および熱機械的
特性に影響するように選択される。2種以上のX置換基
の混合物の場合には、この両方の特性、すなわち、スペ
クトルと熱機械的特性の両方に影響するように選択する
こともできる。
Z置換基の個数は、中心ヘテロ原子Yの性質により決ま
る。Yの配位形態は、Yが6、5または4配位のいずれ
であるかに応じて、8面体形、正角錘形、平面正方形を
とりうる。配位形態が8面体形である場合には、2個の
Z置換基が存在する。8面体形配位の例は、YがSi、G
e、Sn、およびある種の遷移金属、たとえばTi、Zr、Hf
などである場合である。正角錘形構造をとる場合には、
Z置換基は1個だけがYに結合する。この配位形態の例
は、Al、GaおよびInである。平面正方形の場合にはZ置
換基は生じない。このような配位形態の例は、Yが周期
表のIIa族金属およびある種の遷移金属から選ばれる場
合である。
Z置換基が存在する場合、皮膜形成性の熱機械的特性
は、置換基ZとXのいずれか一方から生ずるようにして
もよい。Z置換基が存在しない場合には、X置換基がこ
の機能の達成に利用される。いずれの場合であっても、
X置換基はその材料の吸収スペクトルの制御にも利用し
うる。
YがSiであり、皮膜形成性付与置換基が(置換基Zまた
はXのいずれであっても)酸、アミドまたはエステル単
位からなる1成分系材料が特に好ましい。
好ましい1成分系材料の具体例は、一般式:SiNc(Z)
で示される材料であり、ここでSiNcはケイ素ナフタロ
シアニンを意味し、Zは下記のいずれかの基を意味す
る: −OSi(CH32O(CHCH3CH2O)n(ただし、nは約7、1
7または68である); −OSi(CH32OCH2CH2CH2NH(EMPOL−1010)NHCH2CH2
CH2OH; −OSi(CH32OCH2CH2OCH2CH2NH(EMPOL−1010)NHCH2
−CH2OCH2CH2OH; −OSi(CH32OCH2CH2CH2NH(EMPOL−1010)NHCH2CH2
NH(EMPOL−1010)NHCH2CH2CH2OH;および −OSi(CH32OCH2CH2OCH2CH2NH(EMPOL−1010)NHCH2
−CH2NH(EMPOL−1010)NHCH2CH2OCH2CH2OH。
〔式中、EMPOL−1010は、米国オハイオ州シンシナチ所
在のエメリー・インダストリーズ社から購入したこの商
品名のダイマー酸の残基を意味し、両端はカルボニル基
である。このダイマー酸はC18不飽和脂肪族カルボン酸
の2量体(炭素数36)である。上に示した基はいずれも
ジ(低級アルキル)モノアルコキシシロキシ基であると
概括することができる。即ち、上に示したように、発色
団部分がSiを中心ヘテロ原子とするナフタロシアニンで
あり、この中心Si原子に皮膜形成性付与有機置換基が結
合し、この置換基がシリコーン単位を含有する置換基、
特にアミドまたはエーテル基を含有するシロキシ基であ
る発色団が、本発明において好ましい。
かかる記録層用材料は、たとえば、ジヒドロキシケイ素
ナフタロシアニンをジクロロジアルキルシランカップリ
ング剤を介してアルコール末端モノマーまたはオリゴマ
ーと反応させることにより合成することができる。ジヒ
ドロキシケイ素ナフタロシアニンの合成は、米国ケース
・ウェスタン・リザーブ大学のLee Arnold Schechtman
の「導電性ポリ(メタロナフタロシアニン)類および関
連化合物」と題する学位論文(1983)に記載されてい
る。ポリエーテルポリゴマーは、米国アルドリッチ・ケ
ミカル社より購入することができ、重合度nは購入時に
示された平均分子量から推定することができる。また、
アルコール末端ダイマー酸アミドは、EMPOL−1010(上
記エメリー・インダストリーズ社から購入したダイマー
酸)を適当な化学量論量の所望アミノアルコールおよび
場合によりさらに所望ジアミンと縮合させることにより
調製できる。ジヒドロキシケイ素ナフタロシアニンとア
ルコール末端モノマーまたはオリゴマーとの直接反応で
も許容しうる記録層用材料が得られよう。あるいは、ジ
ヒドロキシケイ素ナフタロシアニンをジクロロジアルキ
ルシランカップリング剤(ジクロロジメチルシランが特
に好ましい)と反応させて、中間体としてビス(クロロ
−ジメチルシロキシ)ケイ素ナフタロシアニンを生成さ
せる。この中間体をアルコール末端モノマーまたはオリ
ゴマーと反応させると、目的とする生成物が良好な収率
で得られる。
環置換型のナフタロシアニン系記録層用材料は、この材
料を皮膜形成性にするためにZ基が必要な場合には、皮
膜形成性付与基Zを付加する前に、環置換基Xを導入す
ることにより調製することができる。環置換基Xは、ナ
フタロシアニン前駆物質中に導入するか(下記の反応式
I)、ナフタロシアニンの直接求電子芳香環置換反応に
より導入するか(下記の反応式II)、あるいはナフタロ
シアニン環の脱離基(G)の求核芳香環置換反応により
導入する(下記の反応式III)ことができる。
反応式I 反応式II Si(OH)2Nc+mX→Si(OH)〔NcXm〕 反応式III Si(OH)〔NcGm〕+mX→Si(OH)〔NcXm〕 反応式Iを利用すると、ハロゲン、ニトロ、アミノ、ア
ミド(−NRCOR′)、アルコキシ、またはメルカプト基
を導入することができる。反応式IIによるとスルホネー
ト(−SO3 -1)、スルホンアミド(SO2NRR′)、ハロゲ
ン、アルキル、またはアシル(−CO−)基を付加するこ
とができる。
反応式IIIでは、反応式Iにより導入されたフルオロ、
クロロ、またはニトロ基が、アミノ、アルコキシ、また
はメルカプト基などの求核性の基で置換される。反応式
Iは環置換基の導入位置および置換度の制御がより容易
であり、そのため反応式Iが好ましい。反応式IIは、置
換度が変動し、しかも各種の異なる幾何異性体を生ずる
ので、生成物は複雑な混合物となる。同様に、反応式II
Iも各種の置換度を与えるので、反応の生成物は必ず出
発物質の部分置換混合物となる。反応式IIおよびIIIで
は、この反応により最初に導入された置換基Xをさらに
反応させて、所望の置換基に変化させることもできる。
たとえば、Si(OH)2Ncをクロロスルホン化した後、さ
らにアミンで処理することにより、スルホンアミド基を
導入することができる。いずれにしても、所望のナフタ
ロシアニン環置換基を導入した後、Z基をSiNc(OH)
に対して利用される反応により結合させることができ
る。
本発明の1成分系材料により形成される皮膜は自己支持
性(自立性)としてもよく、その場合には適当または好
都合な任意の流延(キャスチング)技術を採用できる。
しかし、一般には、寸法安定性を向上させるために適当
な支持体上に上記材料を皮膜として流延させ、これに支
持させるのが好ましい。また、皮膜は常に自己支持性で
あるとは限らない。支持体、すなわち基板は、光学的に
特徴のないものでも、あるいはプレフォーマッティング
情報(例、トラッキングみぞ、および/または読みだし
可能なマークの形態でのコード化された情報)を含むも
のでもよい。基板を塗布する場合、光の散乱を排除する
ために極めて平坦で均質な情報記録表面を得るようにす
ることが当然重要である。
かかる平坦な表面を達成するには任意の適当な塗布技術
を利用できるが、たとえば皮膜の厚みと平坦度の高度の
制御が可能なスピンコーティングのような慣用技術が好
ましい。もちろん、1成分系材料が薄膜状の被膜を形成
することも重要である。
塗布に用いる基板は、一般に適当な平滑度の表面を有し
ているべきである。かかる表面は、基板製造時に適当な
成形技術を採用することにより付与できる。基板の表面
平滑度が不十分である場合には、平滑化用の下塗りポリ
マー層を使用して適当な平滑度を得ることができる。か
かる平滑化または下塗り層は、当然ながらその上に後で
塗布される記録層の塗布または利用を妨害するものであ
ってはならない。下塗り層はプレフォーマッティング情
報を含んでいてもよい。
記録層をほこり、ちり、引っ掻き傷または摩耗などから
保護するために保護層を設けたい場合には、当該技術分
野で公知のような適当な保護層または被覆を使用するこ
ともできる。
本発明の原理を具体化した情報記録システムの具体例に
おいては、ディスクの形態の記録用ブランク(半製品)
に、一定の線速度または角速度での回転を与えながら、
光源(例、レーザー)からの光ビームをディスクの情報
表面に焦点を合わせて当てる。光ビームの強度は記録す
べき情報に従って制御する。たとえば、この制御は、情
報を含んでいる信号により周波数変調された搬送波に従
って行われ、その結果として光ビームの強度は、吸光性
の1成分系記録層材料の物理的性質の検出可能な変化を
達成するのに十分な高レベルと、かかる検出可能な変化
を達成するには不十分な低レベルとの間で変動し、信号
増幅度が変化するにつれてレベル交番の周波数が変動す
る。好ましい書込み速度は、106〜107ビット/secの範囲
内である。
形成された孔またはピットの相対直径および深さは、も
ちろん、1成分系情報記録層の光学的および熱的性質の
みならず、書込みビームの特性、すなわち焦点スポット
直径、焦点深度、強度プロフィル、ならびに書込みパル
スの強度および持続時間にも依存する。これらのパラメ
ータの適正化は当業者には熟知の事項である。
1成分系記録層材料におけるピットの形成の結果、一連
の離間したピットからなる情報トラックがディスクの情
報面に形成され、ピットは高強度の書込みビームにさら
された表面領域に現れることになる。各ピットの長さお
よび離間距離の変動により記録された情報が表示され
る。
上記の記録操作の結果、光学的再生操作により記録され
た情報を容易に取り出すことができる形態で情報の記録
が形成されたことになる。かかる情報記録の情報トラッ
クは、好ましくは基板上の塗布面に形成された、(1)
乱されていない表面領域と、(2)これと交互に現れる
ピット形成操作により形成されたピット領域とからな
る。この情報トラックは、アナログまたはディジタルの
いずれの形態でもよく、たとえば音声(オーディオ)、
映像(ビデオ)またはコンピュータデータでよい。
本発明の原理による再生または読出し操作においては、
情報記録の情報トラックに光ビームを焦点を合わせて当
てる。再生ビームは、情報層におけるピット形成または
レベリング(平坦化)による記録された情報の消去を行
うには不十分な程度の一定の強度を有するものとする。
情報トラックの一連の領域が収束光の光路を通過する際
にこの領域から反射された光を受けるように配置された
光検出器が、記録された情報を表示する信号を発生す
る。
再生または読出しシステムには、当該技術分野で知られ
ているように数種類の異なるシステムが可能である。最
も好ましい情報読出し方式は1成分系材料表面と情報記
録時にピットが形成された領域との間の反射率の相対的
差異を利用する方式である。1成分系材料表面の反射率
が、基板の反射率に比べて相対的に高い反射率を示す場
合、読出しレーザーからのビームがその付近を通過した
時に、ピット形成領域での反射率はピットのない領域で
の反射率より低くなる。したがって、書き込まれたビッ
トは反射強度の低下として登録できる。逆に、1成分系
材料表面の相対的反射率が、基板の反射率に比べて低い
場合、読出しレーザーからのビームを当てた時に、ピッ
ト形成領域での反射率はピットのない領域での反射率よ
り高くなる。したがって、書き込まれたビットは反射強
度の増大として登録できる。
本発明の利点の1つは、得られた情報記録媒体が消去に
も適するようにできることである。記録媒体を、1成分
系材料が十分に軟化して表面の平坦化(レベリング)を
達成するのに十分な高温度に加熱することにより、完全
かつ正確な記録情報の消去を容易に実施することができ
る。これは、ディスク全体を加熱器またはその他の適当
な加熱手段により加熱することにより全面的に行うこと
もでき、あるいは情報記録層表面での強度が書込みビー
ムと読出しビームの中間となるような強度の焦点の合わ
ないレーザービームの照射により行うこともできる。一
般に1個のビットの大きさ(典型的には直径1μm)よ
り大きな面積を加熱することが必要である。
本発明を以下の実施例によりさらに具体的に説明する。
実施例は、光学記録媒体における記録層として有用な各
種の1成分系材料の合成に関する。ただし、実施例は単
に例示にすぎず、制限を意図したものではないことは理
解されよう。
実施例1 ビス(クロロジメチルシロキシ)ケイ素ナフタロシアニ
ンの調製: 磁気撹拌装置、ディーン・スターク水分受け器、還流冷
却器および乾燥窒素パージ手段を備えた容量500mlの乾
いた三ツ口丸底煮沸フラスコに、乾燥ピリジン300ml
(水素化カルシウムから新たに蒸留したもの)、ジヒド
ロキシケイ素ナフタロシアニン2.0g(2.58mmol)、およ
びトリ−n−ブチルアミン20ml(4A型モレキュラーシー
ブにより乾燥したもの)を入れた。この混合物を還流加
熱し、留出物の水分量(カール・フィッシャー滴定によ
り測定)が留出物1mlにつき水分200μg以下になるま
で、水分を共沸蒸留により除去した。反応混合物を室温
まで放冷した後、ジクロロジメチルシラン8.0ml(62mmo
l)を注射器から添加した。この混合物を撹拌下に室温
で1晩(約18時間)放置した。翌日、過剰のジクロロジ
メチルシラン(b.p.70℃)を反応混合物から留去した。
蒸留は、留出物の沸点が115℃より高温になるまで(こ
れはジクロロジメチルシランが全量除去されたことを示
す)続けた。得られた生成物は単離せずに、直ちにアル
コール末端モノマーまたはオリゴマーと反応させて、目
的生成物の製造に利用した。
実施例2 ビス〔ヒドロキシヘプタプロピレンオキシジメチルシロ
キシ〕ケイ素ナフタロシアニン、すなわちSiNc〔OSi(C
H32O(CHCH3CH2O)7H〕の調製: 実施例1のビス(クロロジメチルシロキシ)ケイ素ナフ
タロシアニンの調製で得られた生成混合物に、ポリプロ
ピレングリコール(平均分子量425)2.19g(5.16mmol)
を加えた。この混合物を撹拌しながら、乾燥窒素ガスシ
ール下に1.75時間還流加熱した。生成した溶液を室温ま
で放冷し、吸引濾過した後(残渣は得られず)、溶液中
に含まれる揮発性物質を減圧ストリッピングにより除去
した。得られた緑色のオイルをジエチルエーテルに溶解
させ、希塩酸で反復抽出した後、数回水洗した。得られ
たエーテル溶液を硫酸カルシウムにより乾燥させた後、
エーテルを減圧ストリッピングにより除去した。
生成物は融点が120℃近い緑色の固体であった。これは
ジクロロメタンを始めとする多くの有機溶剤に非常に可
溶性であった。
実施例3 HOCH2CH2CH2NH(EMPOL−1010)NHCH2CH2NH(EMPOL−101
0)NHCH2CH2CH2OHの調製: 機械式撹拌装置、ディーン・スターク水分受け器、還流
冷却器および乾燥窒素パージ手段を備えた容量500mlの
乾いた三ツ口丸底フラスコに、3−アミノ−1−プロパ
ノールを13.52g(0.18mol)、1,2−ジアミノエタンを5.
41g(0.09mol)、およびEMPOL−1010を102.24g(0.18mo
l)入れた。混合物を撹拌しながら窒素雰囲気下に2時
間かけて250℃まで徐々に加熱し、この縮合反応で副生
する水分を水分受け器に捕集した。反応混合物を1気圧
のN2雰囲気下に250℃で2時間撹拌した後、減圧下(P
<1トル)で250℃にさらに1時間加熱した。次いで、
生成物を窒素雰囲気下に室温まで放冷した。得られた生
成物は、50℃付近でブロードな融点範囲を示す(DSCに
より測定)粘着性のある透明黄色固体113.56g(収率99
%)であった。
実施例4 SiNc〔OSi(CH32OCH2CH2CH2NH(EMPOL−1010)NHCH2
−CH2NH(EMPOL−1010)NHCH2CH2CH2OH〕の調製: 実施例1のビス(クロロジメチルシロキシ)ケイ素ナフ
タロシアニンの調製で得られた生成溶液に、実施例3で
調製したアルコール末端にモノマー7.24g(5.68mmol)
を乾燥ピリジン35mlに溶解した溶液を加えた。この反応
混合物を水400mlとエタノール200mlとの混合液に投入し
て、緑色の生成物を析出させた。沈殿した生成物を吸引
濾過して捕集した後、クロロホルムに溶解させた。緑色
のクロロホルム溶液を希塩酸で数回抽出した後、抽出液
を水で数回洗浄した。クロロホルム溶液を濾過して不溶
性物質を除去した後、溶媒を減圧下に除去した。生成物
は濃緑色の皮膜形成性固体(収量6.89g)であった。
実施例5 ジヒドロキシケイ素テトラクロロナフタロシアニンの調
製: 4−クロロ−α,α,α′,α′−テトラブロモ−o−
キシレン 4−クロロ−o−キシレン(5.0ml)に120℃で直射日光
下に臭素(7.6ml)を4.5時間かけて添加した。得られた
生成物を冷却し、生成した懸濁液を吸引濾過した。固体
分をエタノール−水溶液(1:1)で洗浄した後、減圧下
に一晩乾燥した。生成物は白色固体である。収量16g(9
2%)。
6−クロロ−2,3−ナフタレンジカルボニトリル 4−クロロ−α,α,α′,α′−テトラブロモ−o−
キシレン(4.83g)、フマロニトリル(1.10g)、ヨウ化
ナトリウム(4.77g)およびジメチルホルムアミド(35m
l)からなる混合物を80℃で5.5時間撹拌した。得られた
混合物を室温近くまで冷却した後、水中(500ml)に投
じた。この混合物の赤色を抜いて淡黄褐色にするのに十
分な量のNaHSO3(3.5g)を混合物に添加した。生成した
懸濁液から吸引濾過により固体分を単離し、エーテルで
洗浄した後、一晩減圧乾燥した。生成物は淡黄褐色の固
体である。収量2.04g(97%)。
6−クロロ−1,3−ジイミノベンゾ(f)イソインドリ
ン 6−クロロ−2,3−ナフタレンジカルボニトリル(2.08
g)、ナトリウムメトキシド(0.384g)、およびメタノ
ール(100ml)からなる撹拌混合物に、無水アンモニア
を50分間吹き込んだ。アンモニアの吹き込みを続けなが
ら、混合物を3時間還流加熱した。生成した懸濁液から
吸引濾過により固体分を単離し、エーテルで洗浄した
後、一晩減圧乾燥した。生成物は淡黄色の固体である。
収量1.99g(83%)。
ジクロロケイ素テトラクロロナフタロシアニン 6−クロロ−1,3−ジイミノベンゾ(f)イソインドリ
ン(1.88g)を、SiCl4(2.0ml)とキノリン(50ml)と
の還流混合物に15分間かけて添加した。得られた生成物
を45分間還流させた後、室温まで放冷した。生成した懸
濁液を濾過して、緑色の固体を単離した。この固体分を
メタノール、クロロホルム、ピリジンで順次洗浄した
後、1時間減圧乾燥した。収量1.17g(60%)。
ジヒドロキシケイ素テトラクロロナフタロシアニン ジクロロケイ素テトラクロロナフタロシアニン(1.07
g)と濃硫酸(40ml)との混合物を30分間撹拌した。生
成した褐色混合物を氷(100g)上に投じ、得られた懸濁
液を吸引濾過した。集めた褐色固体をアセトンと水の混
合液(1:1)で反復洗浄した。得られた固体と濃アンモ
ニア水(30ml)との混合物を1時間還流加熱した。反応
混合物から緑色の固体生成物を吸引濾過により単離し、
水とアセトンとで順に洗浄し、一晩減圧乾燥した。収量
0.89g(87%)。
実施例6 スルホンアミド置換ケイ素ナフタロシアニン類の調製: A.ジヒドロキシケイ素ポリスルホニルクロリドナフタロ
シアニン−Si(OH)〔Nc(SO2Cl)n〕 ジヒドロキシケイ素ナフタロシアニン(0.4g)とクロロ
スルホン酸(1.3ml)との混合物を65℃で6時間撹拌し
た。得られた生成物を、予めドライアイスで冷却してお
いた氷(100g)上に投入した。生成スラリーを徐々に加
温して氷を融解させ、次いで濾過した。氷水で洗浄後、
固体分を一晩減圧乾燥した。収量0.66g。
B.ジヒドロキシケイ素ポリ−N−ジ−n−オクチルスル
ホンアミドナフタロシアニン−Si(OH)〔Nc(SO2N
((CH27CH3)n〕 上記Aの生成物(0.50g)とジ−n−オクチルアミン
(5.0ml)との混合物を63℃で2時間撹拌した。生成物
を吸引濾過により単離し、アセトンと次に水で洗浄し、
一晩減圧乾燥した。生成物は濃緑色の固体である。収量
0.62g。
置換度nは、物質収支により判断して平均約5である。
実施例7 ビス〔ヒドロキシヘプタプロピレンオキシジメチルシロ
キシ〕ケイ素テトラクロロナフタロシアニン−Si〔NcCl
4〕〔OSi(CH32O(CHCH3CH2O)7H〕の調製: 磁気撹拌装置、ディーン・スターク水分受け器、還流冷
却器および乾燥窒素パージ手段を備えた容量500mlの乾
いた三ツ口丸底フラスコに、乾燥ピリジン300ml(水素
化カルシウムから新たに蒸留したもの)、ジヒドロキシ
ケイ素テトラクロロナフタロシアニン2.00g(2.19mmo
l)、およびトリ−n−ブチルアミン20ml(4A型モレキ
ュラーシーブにより乾燥したもの)を入れる。この混合
物を還流加熱し、留出物の水分量(カール・フィッシャ
ー滴定により測定)が留出物1mlにつき水分200μg以下
になるまで、水分を共沸蒸留により除去する。反応混合
物を室温まで放冷した後、ジクロロジメチルシラン8.0m
l(62mmol)を注射器から添加する。この混合物を撹拌
下に室温で1晩(約18時間)放置する。翌日、過剰のジ
クロロジメチルシラン(b.p.70℃)を反応混合物から留
去する。蒸留は、留出物の沸点が115℃より高温になる
まで(これはジクロロジメチルシランが全量除去された
ことを示す)続ける。この反応混合物に、ポリプロピレ
ングリコール(平均分子量425)1.86g(4.38mmol)を加
える。この混合物を撹拌しながら、乾燥窒素ガスシール
下に1.75時間還流加熱する。生成した溶液を室温まで放
冷し、吸引濾過した後(残渣は得られず)、溶液中に含
まれる揮発性物質を減圧ストリッピングにより除去す
る。得られた緑色のオイルをジエチルエーテルに溶解さ
せ、希塩酸で反復抽出した後、数回水洗する。得られた
エーテル溶液を硫酸カルシウムにより乾燥させた後、エ
ーテルを減圧ストリッピングにより除去する。生成物は
ジクロロメタンを始めとする多くの有機溶剤に非常に可
溶性の緑色固体であろう。
上述した本発明の情報記録層は、塗布技術分野の当業者
に公知の多くの塗布法(例、スピンコーティング、ロー
ルコーティングなど)を利用して基板上に形成させるこ
とができる。
溶剤皮膜流延法により基板上に形成させることができ
る。
本発明で用いる1成分系材料である置換発色団は、溶剤
皮膜流延に使用される一般溶剤、例えば、1,2−ジクロ
ロエタン、トリクロロエチレン、1,1,2,2−テトラクロ
ロエタンなどの塩素化炭化水素溶剤、2−ブタノン、シ
クロヘキサノンなどの低級ケトン、1−ブタノールなど
の低級アルコールの1種もしくは2種以上に非常に可溶
性であり、例えば、30重量%濃度という高濃度の溶液を
形成することができる。塩素化溶剤は環境上有害である
ので、好ましい溶剤は低級ケトンおよび低級アルコー
ル、特に1−ブタノールである。この材料は、ガラス、
アルミニウム、およびポリマー材料(例、ポリメチルメ
タクリーレートおよびポリカーボネート)などの多様な
熱安定性基板上に塗布することができる。好ましい基板
材料は、ポリメチルメタクリーレートおよびポリカーボ
ネートである。これはまた基板材料に対する付着性がよ
い。ただし、当業者に既知の一般的な注意を払って、光
学記録媒体の性能および情報の記憶に関して許容される
品質を示す皮膜が得られるようにすべきである。
従って、本発明の光情報記憶媒体は、低級ケトンおよび
低級アルコールよりなる群から選ばれた溶剤に上記発色
団を含有させた溶液を、ポリメチルメタクリレートまた
はポカーボネートの基板上に塗布することにより情報記
録層を形成することにより製造することができる。1成
分系材料の利点を活かし、本質的に上記発色団のみから
なる情報記録層を形成するために、この溶液が高分子ま
たは樹脂結合剤などの結合剤といった他の成分を実質的
に含有しないことが好ましい。
実施例8 実施例4で得た生成物を、1,1,2,2−テトラクロロエタ
ン溶液からガラス基板上にスピンコーティングにより塗
布した。30重量%溶液(SiNc〔OSi(CH32OCH2CH2CH2N
H(EMPOL−1010)NHCH2CH2NH−(EMPOL−1010)NHCH2CH
2CH2OH〕23.0gを1,1,2,2−テトラクロロエタン7.0gを溶
かしたもの)を、0.5μmの細孔寸法をもつ膜フィルタ
ーにより慎重に濾過した。ガラス基板は、まずクロム酸
溶液で処理し、蒸留水で反復洗浄してから、1,1,2,2−
テトラクロロエタンで最終的にすすぐことにより完全に
清浄化した。この基板を塗布前に65℃で減圧乾燥した。
スピンコーティング工程においては、ガラス基板をスピ
ンコーターに装着し、未加熱の塗布溶液を全面に溢れさ
せた。次いで、基板を所望の皮膜厚みを与える回転速度
(250〜1000rpm)で皮膜が定常状態に到達するのに必要
な時間(20〜60秒間)回転させた。その後、得られた皮
膜を65℃の真空乾燥器で一晩焼付して、1,1,2,2−テト
ラクロロエタンを除去した。
以上に本発明を好適態様に基づいて説明したが、当業者
には明らかなように、変更や改良が可能であり、かかる
変更や改良も本発明の範囲内に包含されるものであるこ
とは理解されよう。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 アール・シドニー・ジヨーンズ・ジユニア アメリカ合衆国ニユージヤージー州、ラン ドルフ、マウンテンサイド・ドライブ123 番地 (72)発明者 デビツド・イー・ニクルズ アメリカ合衆国ニユージヤージー州、コロ ニア、エツジウツド・アベニユー23番地 (72)発明者 マルコム・イー・ケニー アメリカ合衆国オハイオ州、クリーブラン ド・ハイツ、ヒアフオード・ロード1203番 地 (56)参考文献 特開 昭59−71894(JP,A) 特開 昭59−62188(JP,A) 特開 昭59−73994(JP,A) 特開 昭61−25886(JP,A) J.Am.Chem.Soc.106, 7404−7410(1984)

Claims (29)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】情報記録層を有する光情報記憶媒体であっ
    て、該情報記録層が、1個の中心ヘテロ原子または2個
    の中心水素原子もしくは水素同位体を含むアザアヌレン
    系の有機大環状発色団を主成分とするものであり、この
    発色団は、中心ヘテロ原子または1もしくは2以上の芳
    香環の位置で、エーテル、酸、アミド、エステル、スル
    ホンアミド、アクリレート、エポキシ、ウレタンまたは
    シリコーン単位を含有する、モノマーまたは2〜100個
    のモノマー単位を持つオリゴマーからなる、発色団に皮
    膜形成性を付与する少なくとも1個の有機置換基で置換
    されており、中心ヘテロ原子の位置での置換基数が1ま
    たは2、芳香環の位置で置換基数が1ないし16であり、
    それによりこの発色団は溶剤皮膜流延法によりレーザー
    ビームによる情報記録に使用しうる光記録用品質の皮膜
    を形成することができるものであることを特徴とする、
    光情報記憶媒体。
  2. 【請求項2】皮膜形成性付与有機置換基が酸、アミド、
    またはエステル単位を含有する特許請求の範囲第1項記
    載の媒体。
  3. 【請求項3】該置換有機大環状発色団が、少なくとも25
    重量%の発色団部分を含有するものである特許請求の範
    囲第1項記載の媒体。
  4. 【請求項4】発色団が中心ヘテロ原子を含有し、このヘ
    テロ原子がSi、Ge、Sn、遷移金属、Al、GaまたはInであ
    り、発色団がこのヘテロ原子の位置で置換されている特
    許請求の範囲第1項記載の媒体。
  5. 【請求項5】ヘテロ原子がSi、GeまたはSnである特許請
    求の範囲第4項記載の媒体。
  6. 【請求項6】発色団が中心ヘテロ原子を含有し、このヘ
    テロ原子が周期表の第IIA、IIIBもしくはIVB族の元素ま
    たは繊維金属であり、発色団が芳香族の位置で置換され
    ている特許請求の範囲第1項記載の媒体。
  7. 【請求項7】ヘテロ原子がSiである特許請求の範囲第6
    項記載の媒体。
  8. 【請求項8】有機大環状発色団がフタロシアニン、ナフ
    タロシアニンまたは置換ポルフィリンである特許請求の
    範囲第1項記載の媒体。
  9. 【請求項9】発色団が中心ヘテロ原子を含有し、このヘ
    テロ原子がSiであり、有機大環状発色団がナフタロシア
    ニンである特許請求の範囲第1項記載の媒体。
  10. 【請求項10】発色団が2個の中心水素原子を含有する
    特許請求の範囲第1項記載の媒体。
  11. 【請求項11】発色団が2個の中心水素同位体を含有す
    る特許請求の範囲第1項記載の媒体。
  12. 【請求項12】さらに熱安定性基板を有する特許請求の
    範囲第1項記載の媒体。
  13. 【請求項13】情報記録層が比較的厚い熱安定性基板の
    上に塗布されており、かつ一連の離間したピットからな
    る情報トラックを包含している、特許請求の範囲第1項
    記載の読み出し可能な媒体。
  14. 【請求項14】ディスクの形態をとる特許請求の範囲第
    13項記載の媒体。
  15. 【請求項15】前記情報トラックが消去可能である特許
    請求の範囲第13項記載の媒体。
  16. 【請求項16】前記ピットが記録すべき情報に従ってレ
    ーザービームを照射することにより形成されたものであ
    る特許請求の範囲第13項記載の媒体。
  17. 【請求項17】前記消去が、前記情報トラック包含層を
    加熱するか、又はこれにエネルギーを付与することによ
    り行われる特許請求の範囲第15項記載の媒体。
  18. 【請求項18】該置換発色団が、下記一般式で表される
    ものである特許請求の範囲第1項記載の媒体。 上記式中、各置換基Xは同一でも異別でもよく、それぞ
    れ別個に有機置換基より選ばれ、nおよびmはそれぞれ
    別個に選ばれた置換基Xの個数を表し、各nは0〜4の
    範囲内であって同一でも異別でもよく、各mは0〜2の
    範囲内であって同一でも異別でもよく、Yはヘテロ原子
    であり、Zは有機置換基を意味し、pは0、1または2
    であって、置換基Zの個数を表し、置換基XまたはZの
    少なくとも1個は、エーテル、酸、アミド、エステル、
    スルホンアミド、アクリレート、エポキシ、ウレタンま
    たはシリコーン単位を含有する、モノマーまたは2〜10
    0個のモノマー単位を持つオリゴマーからなる、発色団
    に皮膜形成性を付与する置換基である。
  19. 【請求項19】情報記録層が実質的に結合剤を含有しな
    い、特許請求の範囲第1項記載の媒体。
  20. 【請求項20】情報記録層が実質的に高分子または樹脂
    結合剤を含有しない、特許請求の範囲第1項記載の媒
    体。
  21. 【請求項21】中心ヘテロ原子の位置での皮膜形成性付
    与有機置換基が、アミドまたはエーテル基を含有するシ
    ロキシ基である、特許請求の範囲第9項記載の媒体。
  22. 【請求項22】中心ヘテロ原子の位置の置換基の数が2
    である、特許請求の範囲第21項記載の媒体。
  23. 【請求項23】熱安定性基板がポリメチルメタクリレー
    トまたはポリカーボネートから形成されたものである、
    特許請求の範囲第12項または第13項記載の媒体。
  24. 【請求項24】情報記録層が、低級ケトンおよび低級ア
    ルコールよりなる群から選ばれた溶剤に該発色団を溶解
    した溶液を該ポリメチルメタクリレートまたはポリカー
    ボネートの基板に塗布することにより形成されたもので
    ある、特許請求の範囲第23項記載の媒体。
  25. 【請求項25】溶剤が1−ブタノールである、特許請求
    の範囲第24項記載の媒体。
  26. 【請求項26】低級ケトンおよび低級アルコールよりな
    る群から選ばれた溶剤に発色団を溶解した溶液を基板に
    塗布することからなる、ポリメチルメタクリレートまた
    はポリカーボネートの基板上に情報記録層を有する光情
    報記憶媒体の製造方法であって、該情報記録層が、1個
    の中心ヘテロ原子または2個の中心水素原子もしくは水
    素同位体を含むアザアヌレン系の有機大環状発色団を主
    成分とするものであり、この発色団は、中心ヘテロ原子
    または1もしくは2以上の芳香環の位置で、エーテル、
    酸、アミド、エステル、スルホンアミド、アクリレー
    ト、エポキシ、ウレタンまたはシリコーン単位を含有す
    る、モノマーまたは2〜100個のモノマー単位を持つオ
    リゴマーからなる、発色団に皮膜形成性を付与する少な
    くとも1個の有機置換基で置換されており、中心ヘテロ
    原子の位置での置換基数が1または2、芳香環の位置で
    置換基数が1ないし16であり、それによりこの発色団は
    溶剤皮膜流延法によりレーザービームによる情報記録に
    使用しうる光記録用品質の皮膜を形成することができる
    ものであることを特徴とする、光情報記憶媒体の製造方
    法。
  27. 【請求項27】溶剤が1−ブタノールである、特許請求
    の範囲第26項記載の方法。
  28. 【請求項28】該溶液が実質的に結合剤を含有しない、
    特許請求の範囲第26項記載の方法。
  29. 【請求項29】該溶液が実質的に高分子または樹脂結合
    剤を含有しない、特許請求の範囲第26項記載の方法。
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