JPH07167674A - 回転角センサ - Google Patents

回転角センサ

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JPH07167674A
JPH07167674A JP30166094A JP30166094A JPH07167674A JP H07167674 A JPH07167674 A JP H07167674A JP 30166094 A JP30166094 A JP 30166094A JP 30166094 A JP30166094 A JP 30166094A JP H07167674 A JPH07167674 A JP H07167674A
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JP
Japan
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magnetic
rotating body
angle sensor
plastic magnet
rotation angle
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Pending
Application number
JP30166094A
Other languages
English (en)
Inventor
Hideji Yamada
秀二 山田
Masayuki Habaguchi
正幸 幅口
Masayasu Nishikawa
正恭 西川
Masayuki Tamura
昌之 田村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Honda Motor Co Ltd
Original Assignee
Honda Motor Co Ltd
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Publication date
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Publication of JPH07167674A publication Critical patent/JPH07167674A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 磁性回転体を用いた回転角センサにあって、
金型の断面円形状空間の中心に回転軸を載置し、該回転
軸に近接する注入口から比較的耐熱性の高いプラスチッ
ク・マグネット材を注入すると共に、該回転軸から離間
する位置に配した注入口からは、比較的磁化力の高いプ
ラスチック・マグネット材を注入し、該金型内で両者を
一体的に接合せしめて該磁性回転体を形成する。 【効果】 磁性回転体全体として磁化力に優れ、回転軸
に必要な剛性を保証しつつも軽量小型となると共に、耐
熱性も向上する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は回転角センサに関し、よ
り具体的には内燃機関のクランク軸等の回転軸の回転角
度を検出する回転角センサに関する。
【0002】
【従来の技術】近時、内燃機関においては各種電子制御
技術が急速に発展しつつあるが、このような制御技術に
おいては制御タイミングが重要であることから、その基
準となる機関の回転軸の回転角度、即ちクランク角度を
正確に検出する必要がある。従来のこの種の回転角セン
サとしては、例えば特開昭57ー133311号公報記
載の技術がある。この従来技術においては外周面に磁極
を形成した磁性回転体を備えており、その回転による磁
界変化を対峙して配した磁界変化検出手段を通じて検出
して回転角度を得ている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来例においては円板状磁石を積層して磁性回転体を構成
しているため重量が大きくなっており、又その回転を支
持する軸も比較的高い剛性が要求されることから径大と
なって全体として重量が大きく且つ大型化する不都合が
あった。そのため該回転角センサを内燃機関付近の適宜
個所、例えばディストリビュータ内等に設置する場合に
おいても占有スペースが大きくなる不都合があった。
【0004】従って、本発明の目的は従来技術の上述の
欠点を解消することにあり、小型軽量であってディスト
リビュータ内等に収容する際にも占有スペースが狭小で
済む回転角センサを提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに例えば請求項1項に記載した回転角センサは、断面
円形であって外周面に磁極が形成され回転軸に取着され
てなる磁性回転体と、該磁性回転体に対峙して配され該
磁性回転体の回転によって生じる磁界変化を検出する磁
界変化検出手段と、からなる回転角センサにおいて、金
型の断面円形状空間の中心に前記回転軸を載置し、該回
転軸に近接する位置に設けた第1の注入口から比較的耐
熱性の高い第1のプラスチック・マグネット材を注入す
ると共に、該回転軸から離間する前記外周面側に設けた
第2の注入口から比較的磁化力の高い第2のプラスチッ
ク・マグネット材を注入し、該金型内で両者を一体的に
接合せしめて前記磁性回転体用の回転体とする如く構成
した。
【0006】
【作用】磁性回転体を2種のプラスチック・マグネット
材を用いて製作したので、回転体を軽量にすることが出
来、従ってそれを支持する回転軸の径も細くて足ること
からセンサ全体として更に軽量小型にすることが出来、
よってディストリビュータ内等に収容する場合において
も占有面積が少なくて済むものである。また2種のプラ
スチック・マグネット材は金型内に前記したように注入
して一体的に接合せしめて回転体として完成させたの
で、磁性回転体全体として磁化力に優れると共に、耐熱
性も向上する。
【0007】
【実施例】以下、添付図面に即して実施例を説明する。
図1は本発明に係る回転角センサを全体的に示す説明断
面図であり、該センサは図示の如くディストリビュータ
内に収容されてなる。以下図1に従って説明すると、符
号10は該ディストリビュータを示し、ディストリビュ
ータ10はハウジング12とその上端部に螺嵌される配
電キャップ14とで匡体が構成される。ディストリビュ
ータ10内には、符号16で示す前記した磁性回転体が
回転自在に収容される。磁性回転体16は、内燃機関の
クランク軸(図示せず)の回転に同期してその1/2の
回転数で回転するカム軸(図示せず)にジョイント18
を介して連結される回転軸にリブ22を介して同軸的に
固定されるマグネットリング24を備える。この磁性回
転体16はベアリング26を介してディストリビュータ
内に回転自在に軸支され、その上端部にはロータ28が
ネジ30によって固定される。
【0008】而して、磁性回転体16は仕切板32によ
って画成された室34内に回転自在に設置されており、
室34にはマグネットリング24の外周面と所定の間隔
を置いて離間させられたセンサ基板36がネジ38を介
してハウジング12に固定されている。このセンサ基板
36上には前記した磁界変化検出手段たるホール素子4
0が3個、後述のマグネットリング上に形成される前記
した磁極たる着磁帯と夫々対峙する如く設けられる。
尚、本実施例では、磁界変化検出手段としてホール素子
を用いたが、磁気抵抗素子を使用しても全く同様なこと
は云うまでもない。又、符号42はメタル軸受けを、符
号44は回転軸20上に形成された廻り止め用のセレー
ションを示す。
【0009】ここで、磁性回転体16を構成するマグネ
ットリング24について図2を参照して更に詳しく説明
すると、マグネットリング24は図示の如く円筒状に形
成されると共に、その円周面には磁化された着磁帯がそ
の回転軸線方向に複数列、図示の場合第1着磁帯46、
第2着磁帯48及び第3着磁帯50の3列が形成され
る。各着磁帯にはその円周方向にN−S極1対が適宜組
数形成される。図示例においては本発明に係る回転角セ
ンサを装着する内燃機関を4気筒と想定したので、第1
着磁帯46には1対が、第2着磁帯48には4対が、第
3着磁帯50には24対が、形成される(図示の便宜の
ため第3着磁帯は極数を減少させて示した)。各着磁帯
には磁気干渉を防止する非着磁箇所52が形成されると
共に、各着磁帯の間には同様の目的で非着磁帯54が形
成される。
【0010】而して、請求項1項に記載した回転角セン
サの特徴は、磁性回転体がプラスチック・マグネット材
からなる如く構成したことにあるが、その点について図
3の製作工程図を参照しつつ説明すると、先ず同図
(a)に示す如く、下金型56内に回転軸20を載置し
て中金型58をその周囲に配置した後、上金型60で密
閉する。尚、中金型58はリブ22を形成するためのも
のであると共に、成形時に磁場をかけるための磁化ヨー
クとしても機能するものである。
【0011】次いで、同図(b)に示す如く、注入口6
2から溶融樹脂を注入する。而して、本発明においては
この溶融樹脂としてプラスチック・マグネット材、即
ち、マトリックスポリマ、フェライト及びフィラからな
るプラスチック・マグネット材を使用するものであり、
具体的には マトリックスポリマ・・・ナイロン12 フェライト ・・・Sr フィラ ・・・ガラス繊維 からなるものを使用するものである。而して、該溶融プ
ラスチック・マグネット材を、同図(c)に示す如く、
型内空間に充填しながら中金型58を用い磁場をかけて
成形し、放置し冷却後取り出して磁化ヨークにて着磁す
れば同図(d)に示す如く完成する。尚、回転軸20に
はセレーション44を予め形成しておくので、樹脂と回
転軸とは強固に連結されてその間に滑りが生じることが
ない。
【0012】次に、図4を参照しつつこの回転角センサ
の動作を説明する。内燃機関のクランク軸の1回転に対
して1/2の回転数で磁性回転体16が回転すると、そ
れに近接して設けられたセンサ基板36上の3個のホー
ル素子40にはマグネットリングの着磁帯46,48,
50の磁界が加えられて起電圧が生じ、その出力は前記
した差動増幅器を備えた増幅回路68、結合コンデンサ
を備えた直流分除去回路70及びコンパレータを備えた
比較回路72を経て出力端子74より取り出されて後段
の処理回路(図示せず)に送られる。かくして、第1着
磁帯46からはクランク角720度当たり1個のパルス
が得られて気筒判別信号に使用することが出来、第2着
磁帯48からは同角180度当たり1個のパルスが得ら
れて気筒TDC位置信号に使用することが出来、第3着
磁帯50からは同角30度当たり1個のパルスが得られ
て単位角度信号乃至は機関回転数演算用に使用すること
が出来、これら情報に基づいて内燃機関を精度良く制御
することが出来る。実施例に係る回転角センサは上記の
如く磁性回転体を構成するマグネットリング及びリブを
プラスチック・マグネット材から製作したので、センサ
全体としても小型軽量であってディストリビュータ内に
収容した場合でも設置スペースが狭小で済む利点を備え
る。
【0013】図5は前記した磁性回転体16の横断面図
であって第2の実施例を示すものであるが、この実施例
の場合マグネットリング24及びリブ22を2種のプラ
スチック・マグネット材から製作したものである。即
ち、図3に想像線をもって示す如く、注入口62と並列
に第2の注入口80を設け、両注入口から異種のプラス
チック・マグネット材を同時に注入してマグネットリン
グ24及びリブ22を一体成形するものである。図5
(a)は異種樹脂がマグネットリング24の破線82で
示す部分において接合する場合を、同図(b)はマグネ
ットリング24とリブ22との境界線で接合する場合
を、同図(c)はリブ22の中途において接合する場合
を示す。本実施例の場合プラスチック・マグネット材と
しては以下のものを選択的に使用する。
【0014】 第1材 第2材 第3材 材質 ナイロン12 ナイロン6 PPS Sr Sr Sr ガラス繊維 ガラス繊維 ガラス繊維 熱変形 温度℃ 160 180 > 200
【0015】この場合、上表に示す如くナイロン12か
らなる第1材は、第2材、第3材に比し耐熱性において
は劣っている。而して、ディストリビュータ10内に設
置した場合には内燃機関側の熱が回転軸20を介してマ
グネットリング24乃至リブ22に伝えられるため、本
実施例においては回転体の外周側部分16a(図5)に
は第1材を使用すると共に、内周側部分16bにはナイ
ロン6を含む第2材又はPPS(ポリフェニレンサルフ
ァイド)を含む第3材を使用する様にした。尚、この場
合ナイロン6に代えてナイロン66を用いても良い。本
実施例の場合、斯る如く伝熱体たる回転軸に近接する個
所には耐熱性が比較的高いプラスチック・マグネット材
を使用すると共に、回転軸から比較的離間する外周側に
は耐熱性は若干低下するも磁化力が比較的高いプラスチ
ック・マグネット材を使用し、適宜位置で両者を一体的
に接合して成形するので、磁性回転体全体として磁化力
に優れると共に耐熱性も向上し、且つ軽量小型である利
点を備える。尚、この実施例においても回転軸20には
セレーション44を設けて空転を防止する点等他の構成
は第1実施例と異なることはない。
【0016】尚、第2実施例においては第1材及び第2
材か第3材かのいづれかを使用して回転体を製作する例
を示し、前記第1実施例においては第1材のみを使用し
て回転体を製作する例を示したが、第2材又は第3材の
いづれかを単独に使用して回転体を製作しても良い。
【0017】図6は第3の実施例を示しており、この場
合にはマグネットリング24とリブ22とを別々に製作
した後にマグネットリング内にリブを挿入し(同図
(a))、超音波溶着する乃至は接着剤を介して接着す
る等して両者を一体化するものである(同図(b))。
この実施例においてもマグネットリング24は前記の第
1材から、リブ22は前記の第2材乃至第3材から製作
することは第2実施例と異ならない。尚、同図(c)に
示す如くマグネットリング24に凹部84を設ける、或
いは同図(d)に示す如く突起86を設けてそこに凹部
88を設けておくとマグネットリングとリブとが強固に
固定されてその間が空転することがない。
【0018】図7は第4の実施例を示しており、同様に
別体成形した後に一体化する例を示す。この実施例の場
合、リブ22の先端側に円筒部122を形成した後、型
内に載置してナイロン12を含む第1材を注入してその
回周に両端のフランジ90と等径の厚さで塗布してマグ
ネットリング部124を成形するものである。リブ22
及びその円筒部122は第2材又は第3材から製作する
ことは第2実施例と相違しない。尚、リブの円筒部12
2にはセレーション92を形成しておいてマグネットリ
ング部124との間で両者が空転しない様に構成する。
【0019】図8は第5の実施例を示しており、この場
合には第4実施例とは逆に第1材をもってマグネットリ
ング部124を成形しておいた後に型内に載置し、回転
軸20をその中に挿入した後に第2材乃至は第3材から
なる溶融プラスチック・マグネット材を注入して第4実
施例と同様のリブ22及びその円筒部(図示せず)並び
にフランジ90を成形するものである。尚、マグネット
リング部124には廻り止め用のスプライン94を形成
する。
【0020】更に、図9は第6の実施例を示しており、
今までの例で使用して来た回転軸のセレーション44に
代えて他の廻り止め手段の例を示すものである。即ち、
同図(a)は切り欠き144を、同図(b)はローレッ
ト244を、同図(c)はピン344を、同図(d)は
フランジ444を示す。フランジ444の場合には回転
軸20に嵌合すると共に同図(e)に示す如く円板状リ
ブ222の中央部を肉厚に構成し、プラスチック・マグ
ネット材がフランジ444の孔444a内に廻り込む如
くして回転軸とリブとの空転を防止する。
【0021】図10は第7の実施例に係る回転角センサ
を示すものである。本実施例の特徴は磁性回転体及び回
転軸をプラスチック・マグネット材から一体的に製作し
たことにあるが、その点について図11の製作工程図を
参照しつつ説明すると、先ず同図(a)に示す如く、下
金型56内に金属製の芯20aを載置した後にその周囲
にリブ22を形成するための中金型58を配置し、上金
型60で密閉する。下金型56には回転軸形成用の円形
の穴56aを穿設しておくと共に、上金型60にも同種
の穴60aを穿設しておく。尚、金属芯20aには溶融
プラスチック・マグネット材との硬化後の連結度を強固
にするためにセレーション96を適宜形成しておく。次
いで、同図(b)に示す如く、注入口62から前記した
第1材からなる溶融樹脂、即ち、ナイロン12及びSr
並びにガラス繊維からなるプラスチック・マグネット材
を溶融して注入する。注入された溶融樹脂は同図(c)
に示す如く、上下金型及び中金型で規定される空間内に
浸入してそこを充填し、上下金型の穴56a,60aに
も浸入して金属芯20aの回周を囲撓するので、所定時
間放置冷却した後に磁化用ヨークを使用して磁化コイル
及び磁化用電源(図示せず)を介して着磁すれば、同図
(d)に示す如く完成する。本実施例に係る回転角セン
サは上記の如く磁性回転体を構成するマグネットリング
及びリブ並びに回転軸をプラスチック・マグネット材か
ら製作するので、軽量小型であると共に、回転軸が磁性
回転体と一体的に成形されることからその間に滑りが生
じる等の不都合が起こることがない利点を備える。又、
回転軸はプラスチック・マグネット材をもって製作され
ているとしてもその内部に金属製の芯が挿入されてお
り、磁性回転体が軽量に構成されたことと相俟って剛性
においても過不足ないものである。
【0022】図12は第8の実施例を示しており、前記
第7実施例に係る回転角センサにおいて、第2実施例と
同様に異種のプラスチック・マグネット材を用いて製作
する例を示すものである。即ち、図11に想像線をもっ
て示す如く、第1注入口62と並列に第2注入口80を
設け、第1注入口から前記した第1材を注入すると共に
第2注入口から前記した第2材又は第3材を同時に注入
して磁性回転体と回転軸とを一体成形するものである。
図12(a)は異種樹脂がマグネットリング24の破線
82で示す部分において接合する場合を、同図(b)は
マグネットリング24とリブ22との境界線で接合する
場合を、同図(c)はリブ22の中途において接合する
場合を示す。第7実施例と同様に回転軸と磁性回転体と
の連結性が向上する利点に加えて、第2実施例と同様に
磁化力及び耐熱性が向上する利点を備える。
【0023】図13は第9の実施例を示しており、前記
第7実施例に係る回転角センサにおいて、リブ22と回
転軸20とを一体に製作すると共にマグネットリング2
4をそれ等と別体に製作しておき、次いでマグネットリ
ング内にリブ(及び回転軸)を挿入し(同図(a))、
超音波溶着する乃至は接着剤を介して接着する等して両
者を一体化するものである(同図(b))。この実施例
においてもマグネットリング24は前記の第1材から、
リブ22及び回転軸20は前記の第2材乃至第3材から
製作することは第8実施例と異ならない。尚、同図
(c)に示す如くマグネットリング24に凹部84を設
ける、或いは同図(d)に示す如く突起86を設けてそ
こに凹部88を設ける点は第3実施例と異ならない。
【0024】図14は第10の実施例を示しており、第
7実施例に係る回転角センサにおいて、前記第4実施例
と同様に別体成形した後に一体化する例を示す。この実
施例の場合、回転軸と一体成形したリブ(図示せず)の
先端側に円筒部122を形成した後、型内に載置してナ
イロン12からなる第1材を注入してその回周に両端の
フランジ90と等径の厚さで塗布してマグネットリング
部124を成形するもので、回転軸及びリブ並びにその
円筒部122は第2材乃至第3材から製作することは従
前の例と相違しない。
【0025】図15は第11の実施例を示しており、こ
の場合第10実施例とは逆に第1材をもってマグネット
リング部124を成形しておいた後に型内に載置し、金
属芯20aをその中に挿入した後に第2材乃至第3材か
らなる溶融プラスチック・マグネットを注入して第10
実施例と同様の回転軸及びリブ並びにその円筒部122
(図示せず)並びにフランジ90を成形するものであ
る。
【0026】図16は第12の実施例を示しており、そ
の特徴は磁性回転体を構成するマグネットリングをプラ
スチック・マグネット材から成形すると共にマグネット
リングと回転軸とを金属製のリブを介して連結したこと
にあるが、その点について図17の製作工程図を参照し
つつ説明すると、先ず同図(a)に示す如く、下金型5
6内に回転軸20を挿入した金属製のリブ22を載置し
て上金型58で密閉する。尚、回転軸20にはセレーシ
ョン44を形成しておくと共に、リブ22側にも対応位
置に凹部(図示せず)を穿設する。次いで、同図(b)
に示す如く、注入口60から前記した第1材からなる溶
融樹脂を注入して同図(c)に示す如く型内空間に充填
しながら同図(d)に示す如く隣接するリブ22間の空
隙部63に磁化ヨーク64,66の一方を挿入すると共
に他方を外部に配置し、磁化コイル及び磁化用電源(図
示せず)を介してマグネットリング24に磁場をかけな
がら成形する。その後、磁化ヨークにて着磁して同図
(e)に示す如く完成させるものである。即ち、磁化の
際には両ヨーク64,66間にマグネットリング24を
通る矢印で示す如き磁束路(同図(d))が形成されて
磁化されるが、この場合リブ22が形成されている個所
には磁化ヨークを位置させることが出来ないことにな
る。しかしながら、本実施例においてはリブ22は前述
の如く金属材から製作されているためヨークとしても充
分機能することが出来るので、マグネットリング24の
全域を亘って磁束路を形成させることが出来る。よって
リング内部の配向特性が向上し軸異方性が向上してマグ
ネットリングの磁界強さが大きくなるので、磁界変化検
出手段側の検出感度が増加し、検出精度が増大するもの
である。他方、マグネットリング24はプラスチック・
マグネット材から製作するので、従来技術に比して小型
軽量となり、更にリブを金属材から製作したので耐熱性
の点においても向上するものである。
【0027】図18は第13の実施例を示すものである
が、この実施例の場合金属材からなるリブ22の外端側
を延長して同様に金属材からなる円筒部122を構成
し、その回周に溶融プラスチック・マグネット材を充填
してマグネットリング部124を形成したものである。
円筒部122にはスプライン94を形成し、マグネット
リング部124と強固に結合してその間に空転が生じな
い様に構成する。本実施例の場合、マグネットリング2
4の内周側にその全周に亘って金属製の円筒部122が
設けられるので、成形時の磁場が良くかけられ、配向特
性が更に向上して検出精度が一層増加する利点を備え
る。
【0028】
【発明の効果】請求項1項に係る回転角センサは、軽量
小型であってディストリビュータ内等に収納する場合で
も占有スペースが少なくて済む利点を備えると共に、2
種のプラスチック・マグネット材は金型内に前記したよ
うに注入して一体的に接合せしめて回転体として完成さ
せたので、磁性回転体全体として磁化力に優れると共
に、耐熱性も向上する。
【0029】請求項2項に係る回転角センサは、軽量小
型であると共に、磁化が容易となってより大きな磁化力
を与えることができる。
【0030】請求項3項に係る回転角センサは、請求項
1項と同様の効果を有する。
【0031】請求項4項に係る回転角センサは、回転軸
に必要な剛性を保証しつつ一層の軽量化を図ることがで
きる。
【0032】請求項5項に係る回転角センサは、回転軸
に必要な剛性を保証しつつ一層の軽量化を図ることがで
きると共に、磁化が容易となってより大きな磁化力を与
えることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】回転角センサをディストリビュータ内に収容さ
れた状態において全体的に示す説明断面図である。
【図2】該センサを構成する磁性回転体の説明斜視図で
ある。
【図3】該磁性回転体の製作工程を示す説明図である。
【図4】回転角センサの検出動作を説明するブロック図
である。
【図5】第2実施例を示す磁性回転体の横断面図であ
る。
【図6】第3実施例の説明図である。
【図7】第4実施例の説明図である。
【図8】第5実施例の説明図である。
【図9】第6実施例の説明図である。
【図10】第7実施例の説明図である。
【図11】第7実施例を更に詳細に示す製作工程図であ
る。
【図12】第8実施例の説明図である。
【図13】第9実施例の説明図である。
【図14】第10実施例の説明図である。
【図15】第11実施例の説明図である。
【図16】第12実施例の説明図である。
【図17】第12実施例を更に詳細に説明する製作工程
図である。
【図18】第13実施例の説明図である。
【符号の説明】
10 ディストリビュータ 16 磁性回転体(マグネットリング24) 20 回転軸 22 リブ 24 マグネットリング 36 センサ基板 40 ホール素子(磁界変化検出手段) 44,92,96 セレーション(廻り止め手段) 46,48,50 着磁帯(磁極) 94 スプライン(廻り止め手段) 122 リブの円筒部 124 マグネットリング部 144 切り欠き(廻り止め手段) 244 ローレット(廻り止め手段) 344 ピン(廻り止め手段) 444 フランジ(廻り止め手段)
フロントページの続き (72)発明者 田村 昌之 埼玉県和光市中央1丁目4番1号 株式会 社本田技術研究所内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 断面円形であって外周面に磁極が形成さ
    れ回転軸に取着されてなる磁性回転体と、該磁性回転体
    に対峙して配され該磁性回転体の回転によって生じる磁
    界変化を検出する磁界変化検出手段と、からなる回転角
    センサにおいて、金型の断面円形状空間の中心に前記回
    転軸を載置し、該回転軸に近接する位置に設けた第1の
    注入口から比較的耐熱性の高い第1のプラスチック・マ
    グネット材を注入すると共に、該回転軸から離間する前
    記外周面側に設けた第2の注入口から比較的磁化力の高
    い第2のプラスチック・マグネット材を注入し、該金型
    内で両者を一体的に接合せしめて前記磁性回転体用の回
    転体としたことを特徴とする回転角センサ。
  2. 【請求項2】 前記回転体を、主として前記第2のプラ
    スチック・マグネット材からなる円筒部と、主として前
    記第1のプラスチック・マグネット材からなり、前記回
    転軸から該円筒部に放射状に延びるリブ部とから構成す
    ると共に、該リブ部に前記回転軸の軸線方向に平行しつ
    つ貫通する空隙を設けて磁化ヨークを挿入自在としたこ
    とを特徴とする請求項第1項記載の回転角センサ。
  3. 【請求項3】 前記第1のプラスチック・マグネット材
    がマトリックスポリマとして少なくともナイロン6又は
    ポリフェニレンサルファイドを含み、前記第2のプラス
    チック・マグネット材がマトリックスポリマとして少な
    くともナイロン12を含むことを特徴とする請求項第1
    項又は第2項記載の回転角センサ。
  4. 【請求項4】 回転軸に取着されると共に外周面に磁極
    が形成されてなる磁性回転体と、該磁性回転体に対峙し
    て配され該磁性回転体の回転によって生じる磁界変化を
    検出する磁界変化検出手段と、からなる回転角センサに
    おいて、金型の断面円形状空間の中心に、外表面の少な
    くとも一部に突起を備えた金属製の芯材を載置し、プラ
    スチック・マグネット材を注入して前記芯材の周囲を含
    む前記空間を充填せしめ、よって前記磁性回転体用の回
    転体と回転軸とを一体的に成形したことを特徴とする回
    転角センサ。
  5. 【請求項5】 前記回転体を、円筒部と、前記回転軸か
    ら該円筒部に放射状に延びるリブ部とから構成すると共
    に、該リブ部に前記回転軸の軸線方向に平行する空隙を
    設けて磁化ヨークを挿入自在としたことを特徴とする請
    求項第4項記載の回転角センサ。
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