JPH07166703A - 支柱埋設穴の型枠装置及び支柱の施工方法 - Google Patents

支柱埋設穴の型枠装置及び支柱の施工方法

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JPH07166703A
JPH07166703A JP34199893A JP34199893A JPH07166703A JP H07166703 A JPH07166703 A JP H07166703A JP 34199893 A JP34199893 A JP 34199893A JP 34199893 A JP34199893 A JP 34199893A JP H07166703 A JPH07166703 A JP H07166703A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 硬化したコンクリートから容易に取り出すこ
とができる枠材を提供し、さらに支柱埋設穴の形成後の
清掃作業を省略可能にして作業性を高める。 【構成】 型枠材4の外側面部41と下面部42とを、
内側面部51が平滑で外側面部52に中空部54を複数
突設した柔軟性のある有底袋状の表面材5によって、着
脱可能に被覆する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、建物の床スラブやベラ
ンダ等のコンクリート構造物に、ベランダ手摺等の支柱
を立設するための埋設穴を形成する、支柱埋設穴の型枠
装置及び支柱の施工方法に係るものである。
【0002】
【従来の技術】従来、コンクリート構造物に支柱を立設
するため、コンクリート打設時に支柱固定基部内に型枠
を設置して支柱埋設穴を形成している。この支柱埋設穴
に支柱下端部を差し込んでモルタル等の充填材を充填し
て支柱を固定するのであるが、充填材が硬化した後も、
充填材が支柱とともに支柱埋設穴から抜けるおそれがあ
るため、支柱埋設穴の内面を凹凸面として充填材との咬
み付きを考慮する必要があった。そのため、内外側壁を
凹凸面とした金属製のアンカーボックスを支柱固定基部
内に埋設し、そのアンカーボックス内に支柱の下端部を
モルタル等の充填材とともに固定するシース管工法と呼
ばれる技術が利用されている(例えば、実公平4−49
3号)。
【0003】また近年、支柱固定基部内にアンカーボッ
クスを埋設せずに支柱固定基部に内壁面を凹凸状とする
支柱埋設穴を形成する技術として、特開平3−2289
66号(図13参照)に示されるような弾性体の中子を
利用したものが考えられている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従来の技術によれば、
アンカーボックスを支柱固定基部内に埋設するものは、
長期の使用において、アンカーボックスが腐食により膨
張し、支柱固定基部にひび割れが生じるという問題があ
る。
【0005】また、図13に示す従来の技術は、変形用
ゴム10を複数枚テーパコーン状に積み重ね、これら変
形用ゴム10を加圧用プレート20で上下から挟みつけ
ることにより、側面が凹凸状に形成される中子30を、
コンクリート打設時に支柱埋設穴の形成位置に設置し、
コンクリート硬化後に加圧プレート20を緩め、中子を
テーパコーン状に復帰させて支柱固定基部40から取り
出すものであるが、加圧用プレートの締付作業に工具等
が必要であり、また、変形用ゴムにコンクリートが付着
して硬化した場合には引き抜きが容易にはできず、引き
抜き時に変形用ゴムが損傷したりして再利用が難しく、
作業性やコストの点で問題がある。
【0006】また、従来の技術による支柱の施工方法に
よれば、コンクリートが硬化して型枠を取り外した後、
支柱を埋設するまでの間は支柱埋設穴が開口されたまま
であるため、ごみや雨水が入り込み、支柱の埋設作業時
には埋設穴の清掃が必要であり、作業効率を低下させて
いた。
【0007】このような状況において、本発明は、支柱
固定基部内にアンカーボックス等を埋設することなく、
支柱の埋設穴を形成し、アンカーボックスの膨張による
コンクリート基部のひび割れを防止し、しかも硬化した
支柱固定基部からの取り外しが容易で、かつ安価に施工
することができる支柱埋設穴の型枠装置及び支柱の施工
方法の提供を目的とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の支柱埋設穴の型枠装置は、コンクリートを
打設してなる支柱固定基部に支柱埋設穴を形成する型枠
装置において、コンクリート打設時に前記支柱固定基部
内に設置する型枠材と、前記型枠材の外側面部及び下面
部を被覆する表面材と、前記型枠材の上面部に取り付け
て前記型枠材を基部形成型枠に固定する取付けプレート
とよりなり、前記型枠材の外側面部の表面が平坦面であ
り、表面材は、平滑な内側面部と複数の突部を有する外
側面部とからなる複数の中空部を突設するとともに柔軟
性を有する有底袋状に形成され、前記型枠材と表面材と
が着脱可能に構成される。
【0009】また、前記型枠材の外側面部の少なくとも
表面が弾性材で形成されて構成される。
【0010】また、前記型枠材が、硬質材よりなる型枠
心材と、弾性材よりなり前記型枠心材の外周側面を覆う
型枠中間材とより形成され、前記型枠心材と型枠中間
材、及び前記型枠中間材と表面材がそれぞれ着脱可能に
構成される。
【0011】また、前記型枠材が、硬質材よりなる型枠
心材と、弾性材よりなり前記型枠心材の外周側面を覆う
型枠中間材とより形成されるとともに、前記型枠中間材
の外側面部の表面には突部が突設され、表面材は、柔軟
性のある平滑シートにより有底袋状に形成され、前記表
面材が前記型枠中間材の突部に添って変形して、前記型
枠材に着脱可能に被覆されるように構成される。
【0012】そして、本発明の支柱の施工方法において
は、コンクリート打設時に支柱固定基部の支柱埋設穴の
形成位置に型枠装置を設置し、コンクリート硬化後、前
記型枠装置を取り外して、支柱埋設穴を形成し、前記支
柱埋設穴に支柱下端を差し込んで埋設固定する支柱の施
工方法において、前記型枠装置が、コンクリート打設時
に支柱固定基部内に設置される型枠材と、前記型枠材の
外側面部及び下面部を被覆する有底袋状の表面材と、前
記型枠材の上面部に取り付けて前記型枠材を基部形成型
枠に固定する取付けプレートとよりなり、コンクリート
硬化後に前記表面材を支柱埋設穴に残して取付けプレー
トを取り外す工程と、支柱埋設時に前記表面材を支柱埋
設穴より取り外す工程とを有して施工される。
【0013】
【作用】上記のように構成された、支柱埋設穴の型枠装
置によれば、型枠材は表面材によって被覆されるため、
コンクリートが直接付着することがない。しかも表面材
には中空部による突部が突設されているため、形成され
る支柱埋設穴の内壁面を凹凸状にして支柱固定の充填材
の咬み付き力を高め、さらに中空部による緩衝作用によ
って、コンクリート打設時の圧力や硬化時の収縮力を緩
衝し、型枠材と表面材との密着力を小さくして、型枠材
の引き抜き作業を容易にする。
【0014】また、型枠材の外側面部の少なくとも表面
を弾性材で形成することにより、表面材と型枠材の間の
緩衝効果をより高めることができ、着脱をより容易にす
ることができる。
【0015】また、型枠材を硬質材よりなる型枠心材と
弾性材よりなる型枠中間材とから形成すれば、型枠心材
により型枠材の強度を高めるため、コンクリートの収縮
や型枠材の引き抜き作業時の抵抗が大きくても、破損す
ることがなく、しかも型枠中間材の弾性によって圧着力
が緩衝され容易に引き抜くことができ、型枠心材引き抜
き後は、中間材もその弾性変形と表面材の介在により容
易に取り外すことができ、作業性を高めるとともに損傷
を防止して型枠心材を再利用できる。
【0016】また、型枠中間材の表面に突部を形成し
て、柔軟性のある平滑シートよりなる表面材を被覆すれ
ば、型枠中間材の突部形状によって支柱埋設穴の内壁面
に施工条件に適応した形状の凹凸を容易に形成できる。
【0017】そして、上記工程による支柱の施工方法に
よれば、コンクリート硬化後に取付けプレートを取り外
した状態でも、表面材は支柱埋設穴の内壁面を被覆する
状態で残しておくので、支柱埋設穴にごみや雨水等が入
り込んでも、支柱埋設作業の直前に支柱埋設穴から前記
表面材を剥して抜き取れば、支柱埋設穴に入り込んだご
みや雨水を表面材ごと除去することができ、清掃作業を
省略できる。
【0018】
【実施例】実施例について図面に基づいて説明する。図
1は本発明による支柱埋設穴の型枠装置の一実施例Aを
支柱固定基部1内に設置した状態を示す断面図であり、
図2は図1の型枠装置Aの構成を示す分解斜視図であ
り、図3は図1の状態から基部形成型枠2と型枠装置A
の取付けプレート3を取り外した後の工程を示す説明図
であり、図4及び図5は取付けプレート3と型枠材4の
固定手段の変形例を示すものであり、図6は表面材5の
部分拡大断面図である。
【0019】型枠装置Aは、図1及び図2に示すよう
に、支柱固定基部1を形成するための基部形成型枠2に
両端を取り付けられて、型枠装置Aを基部形成型枠2の
間に支持する取付けプレート3と、固定ボルト6と係止
具7を介して前記取付けプレート3の下面に取り付けら
れる外形略四角錐台状の型枠材4と、前記型枠材4より
若干大きく形成され、型枠材4の外側面部41及び下面
部42を被覆する有底袋状の表面材5より構成されてい
る。
【0020】取付けプレート3は、フラットバー状の支
持片31と蓋部32とをボルト33によって組み付けて
一体的に形成されている。支持片31は、その両端を基
部形成型枠2に取り付けられるように適宜長さに形成さ
れるもので、基部形成型枠2にはビスや釘等の止着子ま
たはクランプ等の固定具(図示せず)によって取り外し
可能に固定されるもので、その固定手段に合わせて孔開
け加工等が適宜施される。
【0021】また、蓋部32は下面に枠部34を垂下し
て型枠材4及び表面材5の上端周囲を囲むようになって
おり、コンクリート打設時にコンクリートが表面材5の
内部や型枠材4に付着しないようになっている。さら
に、蓋部32の下面中央には前記係止具7に突設される
ナット部71を嵌合して位置決めする受け部35が形成
されている。図1及び図2において蓋部32は加工性と
強度とを考慮して、枠部34を一体成形する合成樹脂部
32aと支持片31に固定される金属プレート部32b
とをボルト36により組み付けて形成しているが、硬質
合成樹脂あるいは金属によって一体に成形しても良い。
【0022】型枠材4は、発泡スチロールによって下方
に向かって断面が小さくなる略四角錐台状に形成され、
コンクリート打設時の圧力で破損しない程度の厚みをも
って胴部43が形成される。胴部43の内部は中空部4
4となっており係止具7を下面から中空部44に挿入す
るようになっている。そして、型枠材4の上面部45に
は係止具7の挿通開口46が形成され、係止具7の爪7
2が係止される上面段部47と係止具7の底壁73に当
接される突壁48が形成され、中空部44から挿入され
た係止具7が挿通開口46に弾発的に係合されるように
なっている。
【0023】表面材5は、図6に示すように、平滑な内
側面部51を形成する内面シート5aと多数の突部53
を突設して外側面部52を形成する外面シート5bとを
一体成形して、表面に多数の中空部54を有する、いわ
ゆるエアパッキン材を有底袋状に加工してなる。この表
面材5を袋状に加工する際にはシート材の溶着部分の耳
(図示せず)が外面に突出しないようにして、コンクリ
ートに咬み込まれないように加工することが望ましい。
また、表面材5に用いるエアパッキン材の素材は内面シ
ート5aを滑性の高いナイロン製として型枠材4の引き
抜きを容易にし、外面シート5bをコンクリートと接着
しにくいポリエチレン製として、コンクリートからの剥
離を容易にすることが望ましい。
【0024】型枠装置Aの取り付けは、係止具7を挿通
開口46に係合した型枠材4に表面材5を下方より被覆
して、その表面材5を被覆した型枠材4の上端部を枠部
34で囲むように取付けプレート3の蓋部32をかぶせ
て固定ボルト6を挿通孔37より挿通し、係止具7のナ
ット部71にねじ込んで型枠材4と一体化する。そし
て、支柱固定基部の形成位置に溝状に組まれた基部形成
型枠2に型枠装置Aを配置し、支持片31の両端を適宜
手段で基部形成型枠2に固定する。
【0025】上記のようにして取り付けられた型枠装置
Aを用いてベランダ手摺等の支柱を立設する施工手順を
説明すると、図1に示すように基部形成型枠2の間にコ
ンクリートを流し込んで一定期間養生させコンクリート
を硬化させる。コンクリートが硬化した後、支持片31
を基部形成型枠2に固定していた固定具を取り外すとと
もに固定ボルト6を取り外し、取付けプレート3を取り
除く。さらに、基部形成型枠2を取り外すと図3(a)
に示すように支柱埋設穴11を有する支柱固定基部1が
形成される。そして、この状態において、型枠装置Aの
型枠材4及び表面材5は、支柱埋設穴11内に残されて
いる。
【0026】そして、支柱埋設時には、まず支柱埋設穴
11から型枠材4を抜き取る。このとき型枠材4は、表
面材5を介在することにより、コンクリートに接着され
ることなく容易に引き抜くことができる。次に支柱埋設
穴11の内壁面から表面材5を剥離させて取り出すと、
袋状の表面材5内に入り込んだごみや雨水が表面材5と
ともに取り出され、支柱埋設穴11内の清掃作業を省略
できる。表面材5を取り出した後の支柱埋設穴11には
内壁面に表面材5の突部53によって形成された凹部1
2が多数形成されている。この状態で図3(b)に示す
ように、ベランダ手摺等の支柱8の根元を支柱埋設穴1
1に治具(図示せず)によって配置し、モルタル等の充
填材13を支柱埋設穴11内に充填して、充填材13を
硬化させ、支柱8を埋設固定する。
【0027】図4及び図5は、上記実施例の型枠装置A
において、型枠材4と取付けプレート3とを連結する係
止具7を変形した例を示すものである。図4に示す係止
具7は、縦に2分割された型枠材4、4内の中空部44
に形成される嵌合溝441に底壁73を嵌合して取り付
けられる。そして、型枠材4、4を両面テープ等の粘着
材9によって接着して係止具7の組み込まれた型枠材4
を形成する。係止具7にはネジ穴を有するナット部71
が形成され、その高さは、型枠材4の上面部45と略同
一か若干低くなるように形成され、取付けプレート3の
蓋部32に上面部45が密着するようになっている。な
お、型枠材4の下面部42には空気抜き孔421が形成
され、表面材5からの型枠材4の引き抜きを容易にして
いる。
【0028】さらに、図4に示す取付けプレート3は、
金属プレートを断面ハット型に成型してなる変形例で、
支持片31と蓋部32とが一体に形成されており、蓋部
32には型枠材4を固定する固定ボルト6のための挿通
孔37が形成されている。また、支持片31は蓋部32
より低位置にして、型枠材4の上方が支柱固定基部1の
上面よりも上方に突出するように設置されるようになっ
ており、蓋部32に枠部等を形成する必要がない。この
場合表面材5は、型枠材4よりも短寸に形成され、その
上方の開口端を粘着テープ等によって型枠材4の外側面
41に接着される(図示せず)。そして、上記説明した
支柱埋設時における型枠材4の取り外し工程において
は、粘着テープを剥したり、切り取ったりして、型枠材
4を表面材5から取り外す。
【0029】また、図5に示す係止具7の変形例を説明
すると、係止具7は型枠材4の上面部45に両面テープ
等の粘着材9によって接着固定されるものであり、金属
プレートによる基板部74にナット75を固着して形成
されている。基板部74の中央部には係止孔76が形成
されており、型枠材4の引き抜き時に係止孔76に合致
する引き抜き治具(図示せず)を係止して引き抜くよう
になっている。また、型枠材4の上面部45の2辺には
段部49が形成され、係止具7の側壁77とともに、係
止具7の位置ずれを防止している。さらに、上面部45
には、ナット75の収納穴491及び空気抜き穴492
が形成されている。
【0030】図7及び図8は、本発明の他の実施例によ
る型枠装置Bを示すものであり、型枠装置Bにおいて
は、型枠材4は硬質のポリプロピレン等の合成樹脂材よ
りなる成型品を用いることにより、特別に係止具を用い
ずに部品点数を減らし、組立作業を簡単にしている。
【0031】取付けプレート3は、金属プレートを断面
ハット型に成型したもので、支持片31と蓋部32とが
一体に形成されており、蓋部32には型枠材4を固定す
る固定ボルト6のための挿通孔37が形成され、支持片
31には基部形成型枠11に固定する固定ボルト61の
ための挿通孔38が形成されている。なお、支持片31
の固定において、固定ボルト等を用いずクランプ等の固
定具を使用する場合は、挿通孔38を形成する必要がな
い。
【0032】型枠材4は、硬質合成樹脂によって、上方
を開口する四角錐台のカップ状に形成されており、上面
部45の開口451の周囲には取付けプレート3の下面
に当接固定される固定フランジ452が突設され、その
2辺には固定ボルト6の挿通孔453が形成されてい
る。さらに、テーパ状の外側面部41は表面を平滑面と
して表面材5の着脱を容易にするとともに、その上方に
は表面材5を掛止するフック411が突設されている。
また、胴部43の内面には補強リブ431が形成されて
いる。
【0033】表面材5は、その上方に掛止孔55が対向
して2カ所開口され、型枠材4のフック411に掛止で
きるようになっている。そして、表面材5を型枠材4に
被覆して掛止孔55をフック411に掛止し、取付けプ
レート3を固定し、図7に示すように基部形成型枠2に
設置する。このとき、フック411及び掛止孔55は、
支柱固定基部1の仕上げ面より上方でコンクリート内に
埋設しない位置に形成されている。
【0034】図9及び図10は、本発明のさらに他の実
施例による型枠装置Cを示すものであり、型枠装置Cに
おいては、型枠材4がポリプロピレン等の硬質合成樹脂
より成型される型枠心材4aと、発泡スチロール等の弾
性材より成型される型枠中間材4bとを組み合わせて構
成されるもので、型枠心材4aによる強度と型枠中間材
4bによる緩衝効果を組み合わせることにより、コンク
リート打設時の圧力や収縮力に対応し、さらに表面材5
とともに3層構造を構成することにより、型枠心材4a
と型枠中間材4bを順次引き抜いて型枠材4の支柱固定
基部1からの取り外しを容易にするものである。なお、
取付けプレート3及び表面材5の構成は上記した型枠装
置Bの構成と同様であるので、図に同符号を付して説明
を省略する。
【0035】型枠装置Cの型枠材4を構成する型枠心材
4aは、上方胴部43aの上面部45には固定フランジ
452及び挿通孔453が形成され、上記型枠装置Bと
同様に取付けプレート3が取り付けられるようになって
おり、側面には表面材5を掛止するフック411が突設
されている。そして、上方胴部43aの下方には段部4
32を有して型枠中間材4bに挿入される挿入心部43
3が形成されている。また、挿入心部433の表面には
引き抜き方向に突条部434が形成され、型枠中間材4
bへの挿入及び引き抜きが容易になっている。
【0036】また、型枠中間材4bは、外形を略四角錐
台状とする筒状体に形成され、挿入心部433が挿入可
能な大きさの中空部44を有している。そして、型枠装
置Cの組み立てにおいては、型枠心材4aの挿入心部4
33を型枠中間材4bの中空部44に挿入して型枠材4
を組み立て、その上に表面材5を被覆して、フック41
1に掛止孔55を掛止し、さらに取付けプレート3を上
面部45に固定ボルト6で固定する。なお、型枠中間材
4bは、筒状に成形する以外に、縦に2分割して成形
し、型枠心材4aとの着脱や成形を容易にするものでも
良い。
【0037】そして、支柱固定基部1のコンクリート硬
化後、型枠装置Cを取り外すには、まず基部形成型枠2
と取付けプレート3との固定ボルト61を取り外し、取
付けプレート3を上方へ持ち上げると固定されている型
枠心材4aが同時に引き抜かれる。このとき表面材5の
掛止孔55をフック411から予め外しておいても良い
し、引き抜き時に引きちぎっても良い。さらに、支柱固
定基部1内に残った型枠中間材4bを取り出す際には型
枠中間材4bの内部には大きく中空部44が空いている
ため、弾性変形させて容易に取り出すことができる。従
って、型枠装置Cにおいては型枠心材4aが再利用で
き、施工コストを下げることができる。
【0038】図11及び図12は、本発明のさらに他の
実施例による型枠装置Dを示すものであり、型枠装置D
においては、型枠材4を構成する型枠中間材4bの外側
面部41に突部412を突設し、表面材5を平滑シート
5dにより形成することにより、表面材5の製造を簡易
なものにして、製造コストを低減したものである。な
お、取付けプレート3及び型枠心材4aの構成は、上記
した型枠装置Cと同様であるので図に同符号を付して説
明を省略する。
【0039】型枠装置Dの型枠材4を構成する型枠中間
材4bは、発泡スチロール等の弾性材によって形成され
ており、支柱固定基部1からの取り外しを容易にするた
めに縦に2分割されている。型枠中間材4bは分割部分
を組み合わせた状態で略四角錐台の筒状体を形成するよ
うになっており、その外側表面部41には複数の突部4
12が一体に突設されている。
【0040】そして、型枠装置Dの表面材5は、表裏面
が平滑な平滑シート5dを有底袋状に加工してなるもの
で、コンクリートに接着しにくいポリエチレン製のもの
が望ましく、厚さは十分な柔軟性と強度を有するように
40μ程度とするのが望ましい。また、表面材5の上方
には型枠心材4aのフック411に掛止される掛止孔5
5が形成されている。そして、このように形成された表
面材5を型枠心材4aと型枠中間材4bとを組み合わせ
てなる型枠材4に被覆し、取付けプレート3を介して基
部形成型枠2に設置し、コンクリートを打設すると、コ
ンクリートの圧力によって柔軟性を有する表面材5は型
枠中間材4bの突部412に添って変形し、凹凸面状に
なる。また、型枠中間材4bの取り外しの際には、突部
412が突出しているため、そのまま上方には引き抜け
ないが、型枠心材4aを引き抜いた後では、中空部44
が空いているので、変形させながら容易に取り出すこと
ができる。
【0041】型枠装置Dによれば、表面材5が型枠中間
材4b表面の突部412に合わせて変形するので、支柱
埋設穴11の内壁面に形成される凹部12の形状や大き
さを突部412の形状によって自由に選択できるので、
施工条件に適応した支柱埋設穴11の成形が可能であ
る。
【0042】
【発明の効果】本発明は、以上説明したように構成され
ているので、以下に記載されるような効果を奏する。
【0043】本発明の支柱埋設穴の型枠装置によれば、
型枠材に表面材を被覆することにより、型枠材にコンク
リートが接着することがなく、しかも表面材の外側面部
には、中空部による突部が多数形成され、支柱埋設穴に
凹部を形成するとともに、型枠材との圧着力を中空部が
緩衝し、型枠材をコンクリート硬化後に支柱固定基部か
ら容易に引き抜くことができ、作業性を高めることがで
きる。
【0044】さらに、型枠材の少なくとも外側面部を弾
性材によって形成することにより、表面材と型枠材の圧
着部分の緩衝効果をより大きくして、着脱作業を容易に
することができる。
【0045】さらに、型枠材を硬質材製の型枠心材と弾
性材製の型枠中間材とによって形成し、表面材と3層構
造とすることで、型枠心材による強度と型枠中間材によ
る緩衝効果とを発揮することができ、コンクリート打設
時の圧力や硬化時の収縮力、また型枠材引き抜き時の抵
抗が大きくても損傷することなく、再利用が可能な型枠
装置を提供することができる。
【0046】また、型枠中間材の表面に突部を形成し、
平滑シート製の表面材で被覆することにより、多様な突
部の形状や大きさに表面材が自由に適応することができ
る。
【0047】そして、本発明の支柱の施工方法によれ
ば、コンクリート硬化後に表面材を支柱埋設穴の内壁面
に残しておく工程により、型枠の取り外しから支柱の立
設作業までの期間、支柱埋設穴をそのまま放置しておい
ても、支柱の埋設作業の直前に表面材を支柱埋設穴から
剥して除去すれば、支柱埋設穴に入り込んだごみや雨水
も同時に除去することができるため、清掃作業を省略し
て作業効率を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例を示す断面図である。
【図2】図1の型枠装置を示す分解斜視図である。
【図3】施工工程を示す説明図であり、(a)は基部形
成型枠を取り外した状態を示し、(b)は支柱を埋設し
た状態を示すものである。
【図4】型枠材の取付け具の変形例を示す分解斜視図で
ある。
【図5】型枠材の取付け具の他の変形例を示す分解斜視
図である。
【図6】表面材の要部を示す断面図である。
【図7】本発明の他の実施例を示す断面図である。
【図8】図7の型枠装置を示す分解斜視図である。
【図9】本発明の他の実施例を示す断面図である。
【図10】図9の型枠装置の型枠材を示す分解斜視図で
ある。
【図11】本発明の他の実施例を示す断面図である。
【図12】図11の型枠装置の型枠材を示す分解斜視図
である。
【図13】従来の技術を示す説明図である。
【符号の説明】
1 支柱固定基部 11 支柱埋設穴 2 基部形成型枠 3 取付けプレート 4 型枠材 4a 型枠心材 4b 型枠中間材 41 外側面部 412 突部 42 下面部 5 表面材 5d 平滑シート 51 内側面部 52 外側面部 53 突部 54 中空部

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 コンクリートを打設してなる支柱固定基
    部(1) に支柱埋設穴(11)を形成する型枠装置において、
    コンクリート打設時に前記支柱固定基部(1)内に設置す
    る型枠材(4) と、前記型枠材(4) の外側面部(41)及び下
    面部(42)を被覆する表面材(5) と、前記型枠材(4) の上
    面部(45)に取り付けて前記型枠材(4)を基部形成型枠(2)
    に固定する取付けプレート(3) とよりなり、前記型枠
    材(4)の外側面部(41)の表面が平坦面であり、表面材(5)
    は、平滑な内側面部(51)と複数の突部(53)を有する外
    側面部(52)とからなる複数の中空部(54)を突設するとと
    もに柔軟性を有する有底袋状に形成され、前記型枠材
    (4) と表面材(5) とが着脱可能であることを特徴とする
    支柱埋設穴の型枠装置。
  2. 【請求項2】 型枠材(4) の外側面部(41)の少なくとも
    表面が弾性材であることを特徴とする請求項1記載の支
    柱埋設穴の型枠装置。
  3. 【請求項3】 型枠材(4) が、硬質材よりなる型枠心材
    (4a)と、弾性材よりなり前記型枠心材(4a)の外周側面を
    覆う型枠中間材(4b)とより形成され、前記型枠心材(4a)
    と型枠中間材(4b)、及び前記型枠中間材(4b)と表面材
    (5) がそれぞれ着脱可能であることを特徴とする請求項
    1記載の支柱埋設穴の型枠装置。
  4. 【請求項4】 コンクリートを打設してなる支柱固定基
    部(1) に支柱埋設穴(11)を形成する型枠装置において、
    コンクリート打設時に前記支柱固定基部(1)内に設置す
    る型枠材(4) と、前記型枠材(4) の外側面部(41)及び下
    面部(42)を被覆する表面材(5) と、前記型枠材(4) の上
    面部(45)に取り付けて前記型枠材(4)を基部形成型枠(2)
    に固定する取付けプレート(3) とよりなり、前記型枠
    材(4)が、硬質材よりなる型枠心材(4a)と、弾性材より
    なり前記型枠心材(4a)の外周側面を覆う型枠中間材(4b)
    とより形成され、前記型枠中間材(4b)の外側面部(41)の
    表面には突部(412) が突設され、表面材(5) は、柔軟性
    のある平滑シート(5d)により有底袋状に形成され、前記
    表面材(5) が前記型枠中間材(4b)の突部(412) に添って
    変形して、前記型枠材(4) に着脱可能に被覆されること
    を特徴とする支柱埋設穴の型枠装置。
  5. 【請求項5】 コンクリート打設時に支柱固定基部(1)
    の支柱埋設穴(11)の形成位置に型枠装置を設置し、コン
    クリート硬化後、前記型枠装置を取り外して、支柱埋設
    穴(11)を形成し、前記支柱埋設穴(11)に支柱(8) 下端を
    差し込んで埋設固定する支柱の施工方法において、前記
    型枠装置が、コンクリート打設時に支柱固定基部(1) 内
    に設置される型枠材(4) と、前記型枠材(4) の外側面部
    (41)及び下面部(42)を被覆する有底袋状の表面材(5)
    と、前記型枠材(4) の上面部(45)に取り付けて前記型枠
    材(4) を基部形成型枠(2) に固定する取付けプレート
    (3)とよりなり、コンクリート硬化後に前記表面材(5)
    を支柱埋設穴(11)に残して取付けプレート(3) を取り外
    す工程と、支柱埋設時に前記表面材(5) を支柱埋設穴(1
    1)より取り外す工程を有することを特徴とする支柱施工
    方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009047608A (ja) * 2007-08-21 2009-03-05 Minoru Kyomure コンクリート供試体採取容器
JP2012002003A (ja) * 2010-06-18 2012-01-05 San Rail:Kk 手摺り支柱の立設方法及びこの方法に使用する支柱立設穴形成用金型
JP2019148132A (ja) * 2018-02-28 2019-09-05 株式会社長谷工コーポレーション 支柱取付穴形成装置及び支柱取付穴形成装置の使用方法

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