JPH07166255A - ダスト中の亜鉛回収方法 - Google Patents

ダスト中の亜鉛回収方法

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JPH07166255A
JPH07166255A JP30997293A JP30997293A JPH07166255A JP H07166255 A JPH07166255 A JP H07166255A JP 30997293 A JP30997293 A JP 30997293A JP 30997293 A JP30997293 A JP 30997293A JP H07166255 A JPH07166255 A JP H07166255A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 亜鉛含有ダスト中の亜鉛を効率よく還元させ
て蒸気化させると共に、ダスト中の亜鉛及び鉄を高い回
収率で回収する。 【構成】 溶銑62に亜鉛含有ダストを投入し、このダ
スト中の酸化亜鉛を還元させた後蒸気化させ、蒸気化し
た亜鉛を捕集し回収するに際し、亜鉛含有ダストを塊成
化物61にして溶銑62上に投入する。塊成化物を投入
することによって、投入した亜鉛含有ダストの飛散が起
こらなくなり、ダストの反応率が高くなる。更に、塊成
化物を製造する際には各種の粉体を含有させ、還元反応
を効率よく進行させることを図っている。塊成化物に含
有させるものとしては、還元反応をを促進させるための
炭材、塊成化物の強度を大きくして粒の破壊・粉化によ
る飛散を防止するためのセメント、塊成化物の粒の熱伝
導性を上げて還元反応を促進させるための金属鉄等であ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、製鉄所内の製錬工程に
おいて発生し、鉄系成分を主成分とする集塵ダスト等の
亜鉛含有回収物から亜鉛を効率よく除去し、この亜鉛を
回収する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】製鉄所内で回収されるダストは、鉄分の
含有率が高いので、鉄源として有効利用しなければなら
ない。しかし、これらのダストの中には亜鉛を含有する
ものがあり、この亜鉛含有ダストを高炉に装入すると、
高炉操業に支障を来たすので、所定量以上の亜鉛を含有
するダストは高炉用原料としては使用できない。
【0003】例えば、高炉の排ガス集塵ダストキャッチ
ャーからの高炉集塵ダストには、鉄鉱石等に由来する亜
鉛が0.1〜3wt%程度含まれており、又、転炉集塵
ダストには、スクラップとして装入された亜鉛めっき鋼
板等によって持ち込まれた亜鉛が0.1〜3wt%程度
含まれている。これらのダストが高炉に装入されると、
亜鉛成分は還元されて金属亜鉛となり、沸点が低いの
で、溶解した後蒸気化する(金属亜鉛の融点は420
℃、沸点は920℃)。
【0004】そして、金属亜鉛の蒸気は還元ガスと共に
高炉内を上昇して冷却され、その一部は高炉内のガス
(還元ガス)と共に炉外に排出されるが、残りは炉頂に
達するまでの間に液体または固体の状態で炉壁に付着す
る。このようにして、金属亜鉛が炉壁に付着し、これが
成長すると、炉内の通気性が悪化し、炉況が不調にな
る。このような状態にならないように、現在では、高炉
に持ち込まれる亜鉛の量は、通常、銑鉄1トン当たり
0.2kg以下に管理されている。従って、亜鉛含有ダ
ストの使用に際しては、事前に、亜鉛を除去する処理を
行っている。
【0005】亜鉛含有ダスト中の亜鉛を除去し、この亜
鉛を回収する従来の技術としては、特開昭58−144
437号公報に開示された方法がある。図3はその説明
図である。図3において、40は亜鉛含有ダストが貯留
されたホッパー、44は高温の溶銑62が蓄えられた混
銑車、48はダスト捕集用の水槽を有する湿式分離装置
である。そして、41はダストを輸送するための酸素吹
込管、42はダスト輸送管、43は上吹ランス、45は
フード、46はダクト、47はファンである。
【0006】ダストホッパー40内のダストは、酸素吹
込管41から吹き込まれる酸素によって輸送され、上吹
ランス43から混銑車44内の溶銑62中に吹き込まれ
る。吹き込まれたダストは溶銑62によって加熱される
と共に、溶銑中の炭素によって還元される。そして、ダ
スト中の酸化鉄は溶銑中に溶け込み、ダスト中の酸化亜
鉛は、蒸気化し、混銑車44内の粉塵と共に吸引されて
湿式分離装置48へ送られ、水中に捕集される。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記の従来技
術は、次のような問題を有している。すなわち、粉末状
のダストを溶銑62の中に吹き込むので、溶銑中ではダ
ストを含む気泡が生成し、この気泡が溶銑の液面に浮上
して破裂すると、気泡内にあったダストは、そのまま排
ガスと共に吸引されて飛散したり、溶銑上に浮遊する。
又、この浮遊したダストは溶銑中に溶解し難く、その一
部は飛散してしまう。このため、湿式分離装置48に
は、吹き込んだまま、還元・蒸気化されなかったダスト
が送り込まれる。このため、亜鉛分の含有率が非常に低
い(鉄分の含有率が非常に高い)ダストが捕集される。
又、鉄の溶銑中への回収率も低くなる。
【0008】又、吹込ガス中に酸素が含まれているの
で、この酸素の吹き込みによって新たに生成した酸化鉄
の微粒も飛散し、これも湿式分離装置48で捕集され
る。このため、捕集されたダスト中の亜鉛含有率は、一
層低くなり、操業条件によっては、その亜鉛含有率が吹
き込んだダストの亜鉛含有率よりも低くなることもあ
る。更に、この新たな微粒酸化鉄の生成によって、溶銑
中に回収される鉄の回収率も低下する。
【0009】又、さらに、吹込ガス中に酸素が含まれて
いると、溶銑を収容した容器内が酸化性雰囲気になり易
いので、溶銑表面に浮いたダストが還元されにくい。こ
のため、蒸気化される亜鉛が減少し、亜鉛の回収率が低
くなる。又、酸化鉄も還元されずにスラグと共に排出さ
れ易く、溶銑中へ回収される鉄の回収率も低下する。
【0010】本発明は、亜鉛含有ダスト中の亜鉛を効率
よく還元させて蒸気化させることができると共に、ダス
ト中の亜鉛及び鉄を高い回収率で回収することができる
ダスト中の亜鉛の回収方法を提供することを目的とす
る。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明では、溶銑に、亜鉛含有回収物を投入し、
この亜鉛含有回収物中の酸化亜鉛を還元させた後蒸気化
させ、この蒸気化した亜鉛を酸化亜鉛として捕集し回収
する方法において、炭素を含む亜鉛含有ダストを塊成化
し、この塊成化物を溶銑上に投入する。
【0012】処理する亜鉛含有ダスト中に炭素源として
利用し得る程度の炭素が含まれていない場合、或いは所
望の炭素量を確保できるだけの炭素が含まれていない場
合には、亜鉛含有ダストを炭素を含有する粉体と共に塊
成化し、この塊成化物を溶銑上に投入する。更に、上記
の目的を達成するために、次に記載する構成を加えるこ
とにより、一層の効果を挙げることができる。
【0013】亜鉛含有ダストに炭素を含有する粉体を配
合して10%〜40%の炭素を含有する塊成化物にし、
この塊成化物を溶銑上に投入する。亜鉛含有ダストを塊
成化して中間塊成化物を造り、この中間塊成化物に炭素
を含有する粉体を被覆して被覆層を形成させ、この被覆
層を含む炭素含有量を塊成化物全体に対して0.2%〜
40%にした塊成化物にし、この塊成化物を溶銑上に投
入する。
【0014】亜鉛含有ダストに金属鉄を含有する粉体を
配合して1%〜90%の金属鉄を含有する塊成化物に
し、この塊成化物を溶銑上に投入する。亜鉛含有ダスト
にバインダーを添加し、このバインダーの添加割合を1
%〜20%にした塊成化物にし、この塊成化物を溶銑上
に投入する。亜鉛含有ダストを塊成化した後、整粒し、
1mm以下のものが10%未満で且つ40mm以上のものが
20%以下の粒度分布を有する塊成化物にし、この塊成
化物を溶銑上に投入する。
【0015】蒸気化した亜鉛を酸化亜鉛として捕集し回
収するに際し、前記蒸気化した亜鉛を含む発生ダストを
排ガスと共に吸引し、この排ガスと共に飛散してくる発
生ダスト中の亜鉛含有率を連続的に測定し、この測定値
に基づいて、排ガス中の前記発生ダストを、亜鉛含有率
が所定値以上のものと、所定値以下のものとに分別して
捕集し回収する。なお、炭素を含有する粉体としては、
粉コークス、微粉炭などの炭材、及び多量の炭素を含む
高炉集塵ダスト等を使用する。又、塊成化物に配合する
バインダーとしては、セメント、生石灰、ベントナイト
等を使用する。
【0016】
【作用】本発明においては、亜鉛含有回収物である亜鉛
含有ダストを溶銑に投入する際に、予め、亜鉛含有ダス
トを塊成化し、この塊成化物を投入する。このため、投
入した亜鉛含有ダストがそのままの状態で飛散する現象
(直接飛散)は殆ど起こらなくなり、亜鉛含有率の高い
ダストを回収することができる。又、溶銑中への鉄の回
収率も上がる。
【0017】そして、本発明においては、塊成化物中に
炭素を含有させる。この塊成化物中中に存在させる炭素
源は、処理する亜鉛含有ダストの種類によって異なる。
例えば、処理する亜鉛含有ダストが高炉集塵ダスト等の
ような多量の炭素を含有するものであれば、他に炭素源
を求めないでも、その中にに含まれる炭素だけで所要量
を確保することができる場合もあり、又、粉コークス、
微粉炭等の炭材を加え、炭素含有率を所定値に調整する
必要がある場合もある。又、処理する亜鉛含有ダストが
転炉集塵ダスト等のように炭素の含有率が非常に小さい
ものであれば、その塊成化に際し、粉コークス、微粉炭
等の炭材、或いは高炉集塵ダスト等を加え、塊成化物の
炭素含有率を調整する。
【0018】塊成化物中に炭素を含有させると、溶銑が
高熱であるため、塊成化物の還元反応が速やかに進行す
る。塊成化物を溶銑に投入すると、塊成化物はその比重
が溶銑よりも小さいので、溶銑上に浮上する。そして、
塊成化物中の炭素は空気に触れて燃焼して、一酸化炭素
ガスを生成し、塊成化物の粒の周囲を還元雰囲気にす
る。更に、炭素の燃焼は塊成化物の粒の内部における微
小空間においても起こるので、この燃焼によって、その
粒の内部も還元雰囲気になる。又、炭素の燃焼によって
塊成化物が加熱され、その昇温が速やかに行われる。こ
のように、塊成化物中に炭素を含有させることによっ
て、塊成化物の粒が還元雰囲気の中に置かれ、又、その
昇温速度が大きくなるので、亜鉛成分、鉄成分の還元反
応が著しく促進される。
【0019】塊成化物中に含有させる炭素の割合は10
%〜40%程度であるのが望ましい。炭素の含有率が1
0%未満になると、亜鉛の回収率が急激に低下する。
又、炭素の含有率が40%を超えると、亜鉛回収率の上
昇度合が小さくなると共に、回収される亜鉛量に対する
炭材の消費量(原単位)が急激に上昇する。
【0020】又、炭材を塊成化物の粒に被覆させた状態
で含有させると、炭材の燃焼が速やかに開始され、これ
によって塊成化物の温度上昇が一層加速される。このた
め、還元反応が開始されるまでの待ち時間が短縮され
る。この場合、僅かの炭材を被覆しただけても、上記待
ち時間の短縮に及ぼす効果が現れ、被覆層に含まれる炭
素量が塊成化物全体に対して0.2%程度の炭材を被覆
した場合でも、上記待ち時間は大幅に短縮される。しか
し、被覆層の炭素量が塊成化物全体に対して40%を超
える量の炭材を被覆しても、上記待ち時間が短縮される
度合は小さくなり、炭材の原単位が上がるので、得策で
はない。
【0021】塊成化物に炭素を含有させると、塊成化物
の加熱が促進されると言うことは上述の通りであるが、
更に、もう一つの加熱促進方法として、亜鉛含有ダスト
の塊成化に際し、熱伝導性のよい金属鉄を含有させる方
法もある。塊成化物に金属鉄を混合させておくと、塊成
化物の粒が内部まで加熱される速度が速くなり、還元反
応が開始するまでの待ち時間が短縮される。塊成化物の
粒をその内部まで速やかに加熱するために必要な金属鉄
の量を実験的に求めた結果によれば、金属鉄の含有率は
を1%〜90%程度にするのがよい。金属鉄の含有率が
1%未満であると、還元反応が開始するまでの待ち時間
が長くなり、還元反応の所要時間が長くなるので、好ま
しくない。又、金属鉄の含有率が90%を超えても、上
記待ち時間が短縮される度合は非常に小さくなるので、
これ以上の量の金属鉄は必要ない。
【0022】前述のように、本発明においては、粉末状
態の亜鉛含有ダストを塊成化することによって、亜鉛含
有ダストの直接飛散防止を図っている。しかし、塊成化
物粒の強度が小さいと、溶銑上に投入した際に、塊成化
物中の水分の急激な蒸発などによって塊成化物の粒が壊
れ、その一部が割れたり粉化する。そして、この粉化物
が飛散し、回収されるダスト中の亜鉛含有率を低下させ
ると共に、溶銑浴へのダストの溶解が悪化し、溶銑中へ
の鉄の回収率は低下する。
【0023】そこで、本発明では、必要に応じ、セメン
ト等のバインダーを1%〜20%加えて亜鉛含有ダスト
を塊成化し、塊成化物の粒の強度を高めている。1%程
度のバインダーを添加すれば、塊成化物粒の破壊・粉化
による直接飛散が抑えられ、回収されるダスト中の亜鉛
含有率が高くなる。しかし、20%を超えるバインダー
を添加すると、塊成化物の粒を構成するダストの微粒子
が相互に、強固かつ緻密に結合し、粒の内部空間が閉鎖
されたような状態になる。このため、塊成化物の粒の内
部空間へのガスの流通が行われ難くなり、還元反応の所
要時間が長くなる。そして、未反応のまま所定反応時間
が終了し、未反応のまま排出される塊成化物が多くな
り、亜鉛及び鉄の回収率が低下する。
【0024】上記塊成化物としては、その粒度分布が1
mm以下のものが約10%未満で且つ40mm以上のものが
約20%以下になるように整粒したものを使用すること
が望ましい。上記粒度分布の下限(1mm以下10%未
満)は、投入された塊成化物の直接飛散を防止するため
に定めたものであり、1mm以下の細かな粒子がこれより
も多くなると、投入した塊成化物の粒が直接飛散する度
合が急激に大きくなる。又、粒度分布が上限(40mm以
上20%以下)を超え、粗粒の割合が多くなると、溶銑
上に投入した塊成化物の昇温に要する加熱時間が長くな
り、還元反応が遅くなる。このため、亜鉛の回収率が急
激に低下する。
【0025】蒸気化による亜鉛の飛散は、溶銑に塊成化
物を投入し、亜鉛分が加熱、還元、溶融されるための或
る時間が経過した後、蒸気化することによって開始さ
れ、還元反応が終わった時点で終了するが、蒸気化する
亜鉛の量は反応開始後、或る時点から急激に多くなり、
又、反応終了時点に近づくと、急激に減少する。このた
め、多量の亜鉛が蒸気化する間だけ亜鉛回収のためのダ
スト捕集を行えば、亜鉛含有率の高いダストを回収する
ことができる。そこで、排ガスと共に飛散してくる発生
ダスト中の亜鉛含有率を連続的に測定すれば、亜鉛含有
率が急激に増減する変曲点を把握することができる。そ
して、亜鉛含有率の所定値を設定し、この所定値以上に
なった時点で亜鉛を回収するダスト捕集を行い、所定値
以下になった時点で亜鉛を回収するダスト捕集を終了さ
せるようにして分別捕集するれば、亜鉛含有率の高いダ
ストだけを効率的に回収することができる。
【0026】
【実施例】図1は本発明の一実施例の説明図であり、図
中、Aは亜鉛含有ダストを塊成化する工程を示し、Bは
亜鉛の回収工程を示す。塊成化工程Aにおいて、30は
亜鉛含有回収物である高炉集塵ダストや転炉集塵ダスト
及び塊成化用の各種原料を個別に貯留する原料ホッパ
ー、31は混合機、32は塊成化装置、33は養生装
置、34は乾燥機である。又、35は被覆用炭材ホッパ
ー、36は被覆用造粒機である。そして、61は亜鉛含
有回収物である高炉集塵ダストや転炉集塵ダスト等の塊
成化物である。
【0027】Bの亜鉛回収工程において、1は高炉、2
は溶銑樋、3は傾注樋、4は溶銑62を受け入れた溶銑
鍋である。又、10は塊成化物61の投入ホッパーであ
る。そして、11は集塵フード、12は排ガスダクト、
13は連続分析計、14は亜鉛回収用集塵機、15は一
般用集塵機、16,はブロワー、17a,17bは排ガ
スの切替ダンパーである。そして、18はコンベア、1
9は複数基が連設された循環用回収ダストホッパー、2
0は抜出し用回収ダストホッパー、21a,21b,2
1c、及び22は回収ダストの切替ダンパー、23は一
般用ダストホッパーである。
【0028】塊成化物は、次のようにして製造される。
製造方法を塊成化工程Aに従って説明する。原料ホッパ
ー30に貯留されている高炉集塵ダスト、転炉集塵ダス
トなどの亜鉛含有ダスト及び粉コークス、微粉炭などの
炭材が所定流量で抜き出されて混合機31に装入され、
更に、必要に応じてセメント、生石灰、ベントナイトな
どのバインダー及び転炉粗粒ダストなどの伝熱促進剤が
同時に装入され混合される。このダスト類の混合物は、
皿型造粒機、ブリケットマシンなどの塊成化装置32ヘ
送られる。塊成化装置32ではこの混合物が適当の粒度
になるように造粒される。そして、造粒物は篩い分けさ
れ、所定の粒度分布になるように整粒される。
【0029】この整粒された造粒物は120℃以上の蒸
気雰囲気に保持された養生装置33で養生され、次いで
乾燥機34で150℃以上の温度で乾燥され、塊成化物
61となる。なお、整粒された造粒物を養生し乾燥する
前に、必要に応じて造粒物を炭材で被覆する。この場
合、造粒物を皿型造粒機、ドラム型混合機等の被覆用造
粒機36へ送ると共に、被覆用炭材ホッパー35から粉
コークスを抜き出して装入し、所定量の水を添加した
後、造粒物の表面を粉コークスで被覆する。
【0030】上記塊成化物からの亜鉛の回収は次のよう
にして行われる。亜鉛回収工程Bに従って説明する。予
め、溶銑鍋4に受入れられた溶銑62上に、投入ホッパ
ー10内の塊成化物61の所定量が投入される。塊成化
物61は、その比重が溶銑よりも小さいので、溶銑の液
面に浮いた状態になる。この塊成化物は約1500℃の
溶銑によって加熱され、塊成化物中の炭素が燃焼する。
次いで、主として、上記燃焼によって発生した一酸化炭
素ガスによって、塊成化物中の酸化亜鉛及び酸化鉄が還
元され、金属亜鉛及び金属鉄になる。還元反応によって
生成した金属亜鉛は溶解し次いで蒸気化し、空気に触れ
て酸化亜鉛になって発生ダスト中に混在する。この酸化
亜鉛を含む発生ダストは排ガスと共に吸引され、排ガス
ダクト12を経由し集塵機で捕集される。
【0031】一方、金属鉄は炭素を吸収しながら融点が
下がり、1150℃で溶け落ち溶銑中に回収される。そ
して、上記発生ダストの捕集に際しては、連続分析計1
3によって、排ガスダクト12内を流れる排ガスに含ま
れる発生ダストの亜鉛含有率が連続的に測定され、この
亜鉛含有率が所定値以上の場合には、排ガス切替ダンパ
ー17aが開にされ、ダストは亜鉛回収用集塵機14で
捕集される。又、亜鉛含有率が所定値以下の場合には、
排ガス切替ダンパー17bが開にされ、ダストは一般用
集塵機15で捕集され、焼結工場へ送られた後、焼結鉱
の原料として使用される。一方、亜鉛回収用集塵機14
で捕集されたダストはコンベア18によって輸送され、
回収ダストホッパーに貯められる。
【0032】ところで、上記亜鉛回収用集塵機14で捕
集されたダスト中には酸化鉄が含まれているので、その
亜鉛含有率は低く、ダストをそのまま亜鉛原料として有
効利用できる程度の値には達していない。このため、捕
集したダストを、再度、塊成化し、蒸気化させて循環さ
せ、発生ダスト中の亜鉛含有率を高める操作を行う。例
えば、高炉集塵ダストや転炉集塵ダストを塊成化したも
のを最初に蒸気化させた際に発生したダストを捕集した
場合には、切替ダンパー21aが開にされ、コンベア1
8によって輸送されてきたダストは、循環用回収ダスト
ホッパー19aに貯められる。次いで、このダストは塊
成化工程Aの混合機31へ送られ、再び塊成化される。
そして、2回目の塊成化物を蒸気化させた際に発生した
ダストは循環用回収ダストホッパー19bに貯められ
る。このような循環処理が繰り返された後、ダスト中の
亜鉛含有率が所定の値になった段階で、捕集されたダス
トは抜出し用回収ホッパー20に貯められ、亜鉛原料と
して払出しされる。
【0033】図2は本発明の他の実施例の説明図であ
る。図2において、図1と同じ部分については同一の符
号を付し説明を省略する。本実施例においては、塊成化
物61を、高炉から出銑されスキンマー5によってスラ
グが除去された後の溶銑流の上、すなわち、溶銑樋2内
を流れる高温度の溶銑流上に投入する。上記溶銑流上に
投入され溶銑鍋4内へ送られた塊成化物は、比重差があ
るので溶銑上に浮く。そして、予め、溶銑鍋4内に受け
入れておいた溶銑上に塊成化物を投入した場合と同様の
反応が行われる。このように、塊成化物61を溶銑鍋4
に注ぐ前の高温度の溶銑流に投入すれば、塊成化物61
が溶銑鍋4に達するまでの間に加熱され、溶銑鍋4にお
ける塊成化物の加熱時間が短縮される。このため、亜鉛
の蒸気化が速やかに開始される。
【0034】次に、試験結果について説明する。表1は
塊成化物の原料となる各種のダストの原料成分を重量百
分率で示す。
【0035】
【表1】
【0036】(実施例1)図4に示す試験装置を使用し
て試験を行った。図4において、50は高周波炉、11
は集塵フード、12は排ガスダクト、13は連続分析
計、61は塊成化物、62は溶銑を示す。
【0037】まず、表1に示す転炉集塵ダスト(亜鉛含
有率2.34%)にポルトランドセメントと粉コークス
を配合して塊成化し、所謂コールドボンドペレット(塊
成化物)を製造した。この際、セメントと粉コークスを
配合物全体に対し、それぞれ10%の割合で配合した。
そして、ペレットを篩い分けして整粒し、その粒度を3
mm〜10mmにした。
【0038】このペレットを、1500℃の一定温度に
保持された溶銑上に、20kg/t−溶銑の割合で投入
し、ペレットが還元・溶解する状況を観察した。そし
て、吸引した排ガスに含まれる発生ダスト中の亜鉛含有
率を連続分析計(原子吸光分析装置)によって分析し、
蒸気化した亜鉛量の経時変化を調べた。又、排ガス中の
ダスト、反応終了後の溶銑、及びスラグを採取して亜鉛
成分の重量分析を行い、ペレット投入前後における亜鉛
の物質収支を求めた。
【0039】図5はペレット投入後における蒸気化した
亜鉛の量を経時的に示した図である。ペレットを投入
後、約3分で亜鉛の還元・蒸気化が始まり、その蒸気化
速度は約7分後に最大値になった。そして、蒸気化は約
12分後に終了した。
【0040】図6はペレットの投入前・後における亜鉛
の物質収支を示す図である。投入したペレット中の亜鉛
は、約90%が発生ダスト中に存在し、約8%が溶銑中
に移行し、又、2%がスラグ中に移行した。この結果、
投入したペレット中の亜鉛の回収率は90%であった。
又、鉄の回収率は90%であった。
【0041】(比較例1)実施例1の場合と同じ転炉集
塵ダストを塊成化せず、粉体の状態で投入した。装置は
実施例1の場合と同じ装置を使用した。この際、投入し
た転炉集塵ダスト中の亜鉛回収率は70%であった。
又、鉄の回収率は20%であり、実施例1の結果に比べ
て著しく低い値であった。その上、投入した転炉集塵ダ
ストの50%が飛散し、これが発生ダスト中に混入した
ため、発生ダスト中の亜鉛含有率は僅か0.55%であ
った。
【0042】(実施例2)表2に示す配合によって製造
した各種粒度の塊成化物を、4000m3 級高炉の出銑
時に、スキンマー出口の溶銑流上に投入する試験を行っ
た。投入場所での溶銑温度は約1500℃であり、塊成
化物は溶銑1t当たり20kgの割合で投入した。この
結果を表2に示す。
【0043】この表で明かなように、投入した塊成化物
が1mm以下100%である場合(試験水準A1)では、
亜鉛の回収率が極めて高いにもかかわらず、発生ダスト
中の亜鉛含有率は1%にも達していない。これは、多量
の投入物が飛散し、還元・蒸気化されない投入物がその
まま発生ダスト中に混入したためである。又、40mm以
上の塊成化物が25%以上含まれていると(試験水準A
5)、亜鉛の回収率は急激に低下する。従って、塊成化
物の粒度は1mm以下のものが10%程度にし、40mm以
上のものが20%以下程度になるようにすればよいこと
が分かった。
【0044】
【表2】
【0045】(実施例3)表3に示すように、転炉集塵
ダストに炭素含有率調整用の粉コークスを配合したり、
高炉集塵ダストに炭素含有率調整用の微粉鉄鉱石を配合
して、炭素含有率が異なる種々の塊成化物を製造し、こ
れらの塊成化物をスキンマー出口の溶銑流の上に投入す
る試験を行った。この結果は図7に示す。
【0046】この図で、●は転炉集塵ダストに粉コーク
スを配合した場合、○は高炉集塵ダストに微粉鉄鉱石を
配合した場合の結果である。図7によれば、炭素含有率
を10%以上にすれば、回収ダスト中の亜鉛含有量率、
亜鉛回収率、及び鉄回収率が急激に上がる。しかし、炭
素含有率が40%を超える範囲になると、炭材の原単位
が急激に上昇するので好ましくない。
【0047】
【表3】
【0048】(実施例4)表4に示す配合によって中間
塊成化物を調整し、その後、粉コークスを各種の割合で
被覆した塊成化物を製造した。この場合、塊成化物の粒
内の粉コークス量と、粒の表面に被覆する粉コークス量
の総量を一定にし、炭素量の合計が塊成化物全体に対し
40%になるようにした。そして、これらの塊成化物を
スキンマー出口の溶銑流の上に投入する試験を行った。
この結果を図8に示す。
【0049】図8は被覆された炭素の含有率と反応開始
時間(還元反応が開始するまでの待ち時間)及び反応終
了時間との関係を示した図である。この図のように、炭
素0.2%相当の粉コークスを被覆しただけで、反応開
始時間が、無被覆の場合に比べて約1/2に(約6分か
ら3分に)短縮され、又、反応終了時間も約2/3に
(約30分から20分に)短縮された。しかし、炭素4
0%相当の粉コークスを被覆しても、反応時間が短縮さ
れる度合が非常に小さくなる。
【0050】なお、図9に示すように、反応開始時間と
は、回収ダスト中の亜鉛含有率が2%まで上昇するのに
要した時間であるものと定義し、同様に、反応終了時間
とは、反応開始後、回収ダスト中の亜鉛含有率が2%未
満になるまでの時間であるものとした。
【0051】
【表4】
【0052】(実施例5)表5に示すように、転炉集塵
ダストに粉コークスを配合し、更にバインダーとして、
ポルトランドセメント、生石灰、又はベントナイトを加
えて塊成化し、この塊成化物中のバインダーの添加量を
種々変えた試験を行った。この場合、塊成化物は高炉か
ら溶銑鍋に受け入れた溶銑上に投入した。この結果を図
10に示す。
【0053】図10において、●はバインダーとしてセ
メントを添加した場合、○は生石灰を添加した場合、△
はベントナイトを添加した場合の曲線である。この図の
ように、添加したバインダーが上記のものうち何れであ
っても、その添加率を1%以上にすれば、回収ダスト中
の亜鉛含有率、亜鉛の回収率、及び鉄の回収は飛躍的に
高くなる。しかし、バインダーの添加率が20%を超え
ると、亜鉛及び鉄の回収率が低下するので好ましくな
い。
【0054】
【表5】
【0055】(実施例6)表6に示す配合によって、伝
熱促進剤を配合した塊成化物を製造した。伝熱促進剤と
しては、転炉粗粒ダストを使用し、その配合率を変え、
金属鉄の含有率が異なる種々の塊成化物を得た。そし
て、これらの塊成化物を高炉から溶銑鍋に受け入れた溶
銑上に投入した。この結果を図11に示す。
【0056】図11は金属鉄の含有率と反応開始時間及
び反応終了時間との関係を示した図である。この図のよ
うに、塊成化物中に1%の金属鉄を含有させると、反応
開始時間が、転炉粗粒ダスト無添加の場合に比べて、約
2/3に(約6分から4分に)短縮され、又、反応終了
時間も約2/3に(約30分から20分に)短縮され
た。しかし、金属鉄の含有率が90%を超えると、反応
時間が短縮される度合が非常に小さくなる。
【0057】
【表6】
【0058】(実施例7)高炉集塵ダスト100部、粉
コークス15部、セメント10部を配合して、塊成化物
を製造し、これを溶銑鍋に受け入れた溶銑上に投入し
た。そして、排ガスと共に飛散する発生ダスト中の亜鉛
含有率を連続的に測定したところ、その亜鉛含有率は図
12のように変化した。そこで、発生ダスト中の亜鉛含
有率が或る値以上の範囲にある場合だけを分別して回収
した。具体的に説明すると、発生ダストを塊成化物の投
入直後から回収した場合と、ダスト中の亜鉛含有率が1
%、2%、3%、6%、10%まで上昇した時点から亜
鉛回収のための捕集を開始して捕集し、亜鉛含有率が捕
集開始時と同じ値まで低下した時点でダスト回収を終了
させた。この結果を図13に示す。
【0059】図13はダスト回収開始時の亜鉛含有率と
回収ダスト中の平均亜鉛含有率との関係を示す図であ
る。この図のように、発生ダストの亜鉛含有率が2%に
なった時点を回収開始点にすると、得られる回収ダスト
中の平均亜鉛含有率が急激に高くなり、効率がよい亜鉛
の回収ができる。
【0060】(実施例8)高炉集塵ダスト100部、粉
コークス15部、セメント10部を配合して、塊成化物
を製造し、これをスキンマー出口の溶銑流の上に投入し
た。この際に回収されたダスト中の亜鉛含有率は17%
であった。この回収ダストを上記高炉集塵ダストの代わ
りにして塊成化し、再び溶銑流上に投入した。この循環
2回目の回収ダスト中の亜鉛含有率は59%であった。
このように、順次、回収ダストを循環させ、亜鉛を濃縮
させた。この結果は図14に示す。
【0061】この図で明かなように、回収したダストの
循環を2回行えば、回収ダストの亜鉛含有率は約60%
になる。このため、回収したダストを2回程度循環させ
れば、その亜鉛含有率が亜鉛原料として使用し得る50
%以上の値になるので、蒸気化させて発生させたダスト
を、単に循環させるだけで亜鉛原料として使用すること
ができることが分かった。
【0062】
【発明の効果】本発明においては、溶銑に亜鉛含有回収
物である亜鉛含有ダストを投入し、この亜鉛含有ダスト
中の酸化亜鉛を還元させた後蒸気化させ、蒸気化した亜
鉛を捕集し回収するに際し、亜鉛含有ダストを塊成化物
にしたものを投入するので、投入した亜鉛含有ダストの
飛散が殆ど起こらなくなる。このため、亜鉛含有率の高
いダストを回収することができ、又、亜鉛及び鉄を高い
回収率で回収することができる。
【0063】又、上記塊成化物中には炭素が含まれてい
るので、この炭素が塊成化物の粒の周囲及び粒の内部で
も燃焼して、粒の周囲及び内部が還元雰囲気になると共
に加熱され、還元反応が著しく促進される。
【0064】上記塊成化物に含ませる炭素源を塊成化物
の粒に被覆させた状態で含有させた場合、溶銑の熱によ
り炭素源が粒の表面で速やかに燃焼するので、塊成化物
の昇温が加速され、還元反応の時間が短縮される。
【0065】又、塊成化物がバインダーを加えて塊成化
したものである場合、塊成化物の粒の強度が大きくな
り、粒の破壊・粉化による飛散を抑えることができる。
このため、亜鉛含有率の高いダストを回収することがで
き、又、亜鉛及び鉄を高い回収率で回収することができ
る。
【0066】更に、塊成化物が金属鉄を含有したもので
ある場合、塊成化物の粒の熱伝導性が向上し、その内部
まで加熱される速度が速くなる。このため、還元反応の
時間が短縮される。
【0067】そして、蒸気化した亜鉛を捕集し回収する
際に、亜鉛を含む発生ダストを排ガスと共に吸引すると
共に、発生ダストの亜鉛含有率を連続的に測定し、この
測定値が急激に増減する変曲点以上の発生ダストだけを
分別して捕集すると、亜鉛を多量に含む発生ダストだけ
を効率的に捕集することができ、亜鉛含有率の高いダス
トを回収することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の説明図である。
【図2】本発明の他の実施例の説明図である。
【図3】ダスト中の亜鉛を回収する従来方法の説明図で
ある。
【図4】試験装置の説明図である。
【図5】ペレット投入後における蒸気化した亜鉛量の経
時変化を示す図である。
【図6】ペレット投入前後における亜鉛の物質収支を示
す図である。
【図7】炭素含有率と回収ダスト中の亜鉛含有率、亜鉛
回収率、鉄回収率、及び炭材の原単位との関係を示す図
である。
【図8】図8は被覆された炭素の含有率と反応開始時間
及び反応終了時間との関係を示した図である。
【図9】反応開始時間及び反応終了時間の定義を示す図
である。
【図10】バインダーの配合率と回収ダスト中の亜鉛含
有率、亜鉛回収率、及び鉄回収率との関係を示す図であ
る。
【図11】金属鉄の含有率と反応開始時間及び反応終了
時間との関係を示す図である。
【図12】塊成化物投入後の回収ダスト中の亜鉛含有率
の経時変化を示す図である。
【図13】ダスト回収時の亜鉛含有率と回収ダストの平
均亜鉛含有率との関係を示す図である。
【図14】回収ダストの循環回数と回収ダスト中の亜鉛
含有率との関係を示す図である。
【符号の説明】 1 高炉 2 溶銑樋 3 傾注樋 4 溶銑鍋 5 スキンマー 10 塊成化物投入ホッパー 12 排ガスダクト 13 連続分析計 14 亜鉛回収用集塵機 15 一般用集塵機 17a,17b 排ガスの切替ダンパー 18 コンベア 19 循環用回収ダストホッパー 20 抜出し用回収ダストホッパー 21a,21b,21c,22 回収ダストの切替ダン
パー 23 一般用ダストホッパー 30 原料ホッパー 31 混合機 32 塊成化装置 33 養生装置 34 乾燥機 35 被覆用炭材ホッパー 36 被覆用造粒機 61 塊成化物 62 溶銑
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 岩田 嘉人 東京都千代田区丸の内一丁目1番2号 日 本鋼管株式会社内

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 溶銑に、亜鉛含有回収物を投入し、この
    亜鉛含有回収物中の酸化亜鉛を還元させた後蒸気化さ
    せ、この蒸気化した亜鉛を酸化亜鉛として捕集し回収す
    る方法において、炭素を含む亜鉛含有ダストを塊成化
    し、この塊成化物を溶銑上に投入することを特徴とする
    ダスト中の亜鉛回収方法。
  2. 【請求項2】 溶銑に、亜鉛含有回収物を投入し、この
    亜鉛含有回収物中の酸化亜鉛を還元させた後蒸気化さ
    せ、この蒸気化した亜鉛を酸化亜鉛として捕集し回収す
    る方法において、亜鉛含有ダストを炭素を含有する粉体
    と共に塊成化し、この塊成化物を溶銑上に投入すること
    を特徴とするダスト中の亜鉛回収方法。
  3. 【請求項3】 亜鉛含有ダストに炭素を含有する粉体を
    配合して10%〜40%の炭素を含有する塊成化物に
    し、この塊成化物を溶銑上に投入することを特徴とする
    請求項2記載のダスト中の亜鉛回収方法。
  4. 【請求項4】 亜鉛含有ダストを塊成化して中間塊成化
    物を造り、この中間塊成化物に炭素を含有する粉体を被
    覆して被覆層を形成させ、この被覆層が含む炭素量を塊
    成化物全体に対して0.2%〜40%にした塊成化物に
    し、この塊成化物を溶銑上に投入することを特徴とする
    請求項2記載のダスト中の亜鉛回収方法。
  5. 【請求項5】 亜鉛含有ダストに金属鉄を含有する粉体
    を配合して1%〜90%の金属鉄を含有する塊成化物に
    し、この塊成化物を溶銑上に投入することを特徴とする
    請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載のダスト中の
    亜鉛回収方法。
  6. 【請求項6】 亜鉛含有ダストにバインダーを添加し、
    このバインダーの添加割合を1%〜20%にした塊成化
    物にし、この塊成化物を溶銑上に投入することを特徴と
    する請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載のダスト
    中の亜鉛回収方法。
  7. 【請求項7】 亜鉛含有ダストを塊成化した後、整粒
    し、1mm以下のものが10%未満で且つ40mm以上のも
    のが20%以下の粒度分布を有する塊成化物にし、この
    塊成化物を溶銑上に投入することを特徴とする請求項1
    〜請求項6のいずれか1項に記載のダスト中の亜鉛回収
    方法。
  8. 【請求項8】 蒸気化した亜鉛を酸化亜鉛として捕集し
    回収するに際し、前記蒸気化した亜鉛を含む発生ダスト
    を排ガスと共に吸引し、この排ガスと共に飛散してくる
    発生ダスト中の亜鉛含有率を連続的に測定し、この測定
    値に基づいて、排ガス中の前記発生ダストを、亜鉛含有
    率が所定値以上のものと、所定値以下のものとに分別し
    て捕集し回収することを特徴とする請求項1〜請求項7
    のいずれか1項に記載のダスト中の亜鉛回収方法。
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