JPH07164598A - アクリル樹脂板 - Google Patents

アクリル樹脂板

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Publication number
JPH07164598A
JPH07164598A JP6055794A JP5579494A JPH07164598A JP H07164598 A JPH07164598 A JP H07164598A JP 6055794 A JP6055794 A JP 6055794A JP 5579494 A JP5579494 A JP 5579494A JP H07164598 A JPH07164598 A JP H07164598A
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JP
Japan
Prior art keywords
vinyl acetate
acrylic resin
resin plate
film
ethylene
Prior art date
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Pending
Application number
JP6055794A
Other languages
English (en)
Inventor
Kazuo Hinobeta
和夫 比延田
Yoshio Tadokoro
義雄 田所
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Chemical Co Ltd
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Filing date
Publication date
Application filed by Sumitomo Chemical Co Ltd filed Critical Sumitomo Chemical Co Ltd
Priority to JP6055794A priority Critical patent/JPH07164598A/ja
Publication of JPH07164598A publication Critical patent/JPH07164598A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【構成】アクリル樹脂板に、酢酸ビニル含有量が8〜1
5重量%のエチレン酢酸ビニル共重合体からなる接着層
を介して、密度が0.94〜0.95g/cm3の高密
度ポリエチレンフィルムを積層してなる熱成形用のアク
リル樹脂板。 【効果】本発明のアクリル樹脂板を用いることにより、
表面保護フィルムを貼合したまま熱成形することが可能
で、成形後に表面保護フィルムを容易に剥離することが
でき、しかも切削加工においても毛羽立ちなどを生じる
ことなく加工することが可能となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は表面保護フィルムを貼合
したまま熱成形することが可能なアクリル樹脂板に関す
る。
【0002】
【従来の技術】アクリル樹脂板は、その表面が傷つき易
い性質を有するため、その表面を保護するために、例え
ば、ポリエチレン系保護フィルムなどの表面保護フィル
ムが貼合される。しかし、このような保護フィルムを貼
合したまま、例えば、熱成形等を行うと、成形時の熱の
ために保護フィルムの接着力が著しく上昇し、成形後に
これを剥離することが困難となる。このため、直鎖状低
密度ポリエチレンを接着層として、ポリエチレン系保護
フィルムと基材であるアクリル樹脂板とを貼合する方法
が知られている(特開平3−47886号)。この方法
は、熱成形時の熱による接着力の上昇がある程度防止さ
れ、成形後の剥離性も改良されるが、その後の成形加工
の際に切削端面のフィルムに毛羽立ちが起こり、良好な
切削面が得られないという問題が生じる。接着層とし
て、酢酸ビニル含有量が比較的高いエチレン−酢酸ビニ
ル共重合体を使用することも知られているが、この場合
には切削加工時の毛羽立ちの問題は生じないが、熱成形
時において接着力が上昇し、表面保護フィルムと基材で
あるアクリル樹脂板との剥離性が非常に悪くなるという
問題があった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】このように本発明者ら
は、熱成形後の表面保護フィルムの剥離性を損なうこと
なく、表面保護フィルムを貼合したままで熱成形が可能
であり、しかもその後の切削加工においても毛羽立ちな
どを生じない熱成形用アクリル樹脂板を開発すべく鋭意
検討した結果、本発明を完成させるに至った。
【0004】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明は、ア
クリル樹脂板に、酢酸ビニル含有量が8〜15重量%の
エチレン−酢酸ビニル共重合体からなる接着層を介し
て、密度が0.94〜0.95g/cm3 の高密度ポリ
エチレンフィルムからなる表面保護フィルムを積層して
なる熱成形用のアクリル樹脂板を提供するものである。
【0005】以下、本発明について詳細に説明する。本
発明に使用されるアクリル樹脂板は、特に限定されるも
のではないが、例えば、ポリメチルメタクリレートを主
成分として注型法または溶融押出法で成形されたものな
どを使用することができる。
【0006】表面保護フィルムは、破れ防止、製品形状
の賦形性および切削性能の良否が主にポリエチレンの特
性に依存するため、ポリエチレンの密度が0.94〜
0.95g/cm3 の高密度ポリエチレンフィルムであ
ることが必要である。高密度ポリエチレンフィルムを表
面保護フィルムとして使用することにより、熱成形時の
表面保護フィルムの破れを防止し、製品形状を忠実に賦
形し、さらに良好な切削性能を得ることが可能となる。
密度が0.94g/cm3 未満の場合には、製品形状の
賦形性は良好であるが、熱成形時の軟化が著しく金型と
の接触によって表面保護フィルムの破れが発生し、成形
後の切削加工性も悪くなる。また、密度が0.95g/
cm3 を越えると、切削加工性は向上するが、ポリエチ
レンフィルムの柔軟性が低下し、貼合時の作業性が阻害
され、熱成形時の賦形性が悪くなる。
【0007】しかしながら、本発明において、加熱によ
る接着力の上昇を抑制し、剥離を容易にするためには、
接着層においてエチレン−酢酸ビニル共重合体中の酢酸
ビニル含有量が8〜15重量%であることが極めて重要
である。酢酸ビニル含有量が8重量%未満の場合は、接
着力の上昇の程度は小さいが貼合初期の接着力が弱く、
アクリル樹脂板を運搬する際などに生じる程度の摩擦力
でもポリエチレンフィルムの剥離が起こる。酢酸ビニル
含有量が15重量%を越えると、接着力の上昇が著し
く、熱成形後のポリエチレンフィルムの剥離が困難とな
る。
【0008】尚、本発明において、上記した性能を損な
うことなく、接着層の柔軟性も損なわずに切削加工性を
さらに改良するためには、上記本発明に特定するエチレ
ン−酢酸ビニル共重合体に、密度が0.92〜0.93
g/cm3 の低密度ポリエチレンを含有せしめてなる混
合物を接着層とすることが好ましい。この場合、低密度
ポリエチレンの含有量は、通常、30重量%以下であ
り、下限は特に限定されないが、より効果を発現せしめ
るためには、通常、10重量%以上である。エチレン−
酢酸ビニル共重合体と低密度ポリエチレンとを混合する
方法としては、特に限定されるものではないが、例え
ば、タンブラータイプの混合機で混合する方法などが挙
げられる。また、接着層には貼合初期の接着力を調整す
るために、テルペン樹脂、石油樹脂などの接着助剤を必
要に応じて添加してもよい。
【0009】接着層の厚みは、特に限定されるものでは
ないが、高密度ポリエチレンフィルムの厚みに対して、
15〜45%が好ましく、その厚みが15%未満では貼
合初期に安定した接着力が得られない場合があり、その
厚みが45%を越えると軟質層が増加することから切削
性能、フィルムの剥離性などが低下する場合がある。本
発明に使用する高密度ポリエチレンフィルムの厚みは、
特に限定されるものではないが、通常、35〜80μm
の範囲程度が好ましい。接着層は、アクリル樹脂板より
も高密度ポリエチレンフィルムに、より強い接着力で固
定されていることが好ましいが、特に限定されるもので
はない。
【0010】接着層と高密度ポリエチレン層とを積層す
る方法としては、例えば、接着層と高密度ポリエチレン
を共押出法でフィルム成形する方法などが挙げられる
が、特に限定されるものではない。このように得られた
積層フィルムの接着層をアクリル樹脂板を合わせて貼合
することにより本発明の熱成形用アクリル樹脂板が得ら
れる。この時の貼合方法は、特に制限なく、通常の貼合
手段で行うことができる。
【0011】
【発明の効果】本発明のアクリル樹脂板を用いることに
より、表面保護フィルムを貼合したまま熱成形すること
が可能で、成形後に表面保護フィルムを容易に剥離する
ことができ、しかも切削加工においても毛羽立ちなどを
生じることなく加工することが可能となる。
【0012】
【実施例】以下、実施例により本発明をさらに詳細に説
明するが、本発明が実施例により限定されるものでない
ことはいうまでもない。
【0013】実施例1 密度0.945g/cm3 の高密度ポリエチレンと酢酸
ビニルの含有量が10重量%のエチレン酢酸ビニル共重
合体とをフラットダイから共押出しすることにより、全
フィルムの厚みが50μmでエチレン酢酸ビニル層の厚
みが10μmである積層フィルムを製造した。この積層
フィルムを厚さ3mmの押出成形された直後のアクリル
樹脂板に、板面温度が60℃に低下したところで貼合し
た。このアクリル樹脂板を用いて、板面温度160℃で
真空成形して図1に示す形状の成形品を製造した。成型
品の賦形状態を観察するとともに成形品の一部を切り出
し、保護フィルムの剥離強さを測定するために、25m
m幅、引張速度300mm/minで180゜剥離試験
を行った。さらに、切削性を評価するため、成形品の周
囲をルーターで切削加工した。切削条件は以下のとおり
である。 刃物 :4mmφルータービット、刃物の回転数:1
5000rpm 切削速度:1m/min 結果を表1に示す。
【0014】実施例2 実施例1において積層フィルムの製造の際に酢酸ビニル
含有量が15重量%のエチレン酢酸ビニル共重合体を用
いる以外は実施例1に準拠して製造、加工および評価を
行った。結果を表1に示す。
【0015】実施例3 実施例1において積層フィルムのエチレン酢酸ビニル共
重合体の厚みを15μmとする以外は実施例1に準拠し
て製造、加工および評価を行った。結果を表1に示す。
【0016】比較例1 実施例1においてポリエチレン層に密度が0.925g
/cm3 の低密度ポリエチレンを用いる以外は実施例1
に準拠して製造、加工および評価を行った。結果を表1
に示す。
【0017】比較例2 実施例1において高密度ポリエチレンの密度を0.95
5g/cm3 する以外は実施例1に準拠して製造、加工
および評価を行った。結果を表1に示す。
【0018】比較例3 実施例1において酢酸ビニル含有量が19重量%のエチ
レン酢酸ビニル共重合体を用いる以外は実施例1に準拠
して製造、加工および評価を行った。結果を表1に示
す。
【0019】比較例4 実施例1において接着層に密度0.910g/cm3
直鎖状低密度ポリエチレン99.9重量%と接着助剤と
してテルペン樹脂0.1重量%とからなる樹脂混合物を
用いる以外は実施例1に準拠して製造、加工および評価
を行った。結果を表1に示す。
【0020】実施例4 実施例1において酢酸ビニルの含有量が10重量%のエ
チレン酢酸ビニル共重合体85重量%と密度0.925
g/cm3 の低密度ポリエチレン15重量%とをタンブ
ラータイプの混合機で混合し、これと密度0.945g
/cm3 の高密度ポリエチレンとをフラットダイから共
押出して、全フィルムの厚みが50μmでエチレン酢酸
ビニルと低密度ポリエチレンとの混合層の厚みが10μ
mである積層フィルムを製造する以外は、実施例1に準
拠して製造、加工および評価を実施した。結果を表1に
示す。
【0021】実施例5 実施例4において、積層フィルムを製造する際に、エチ
レン酢酸ビニル共重合体の含有量が15重量%のエチレ
ン酢酸ビニル共重合体使用する以外は、実施例4に準拠
して製造、加工および評価を実施した。結果を表1に示
す。
【0022】実施例6 実施例4において、積層フィルムを製造する際に、エチ
レン酢酸ビニル共重合体と密度0.925g/cm3
低密度ポリエチレンとの混合比を75/25とする以外
は、実施例4に準拠して製造、加工および評価を実施し
た。結果を表1に示す。
【0023】実施例7 実施例4において、積層フィルムのエチレン酢酸ビニル
共重合体と密度0.925g/cm3 の低密度ポリエチ
レンとの混合層の厚みを15μmとする以外は、実施例
4に準拠して製造、加工および評価を実施した。結果を
表1に示す。
【0024】比較例5 実施例4においてポリエチレン層に密度が0.925g
/cm3 の低密度ポリエチレンを用いる以外は実施例4
に準拠して製造、加工および評価を行った。結果を表1
に示す。
【0025】比較例6 実施例4において高密度ポリエチレンの密度を0.95
5g/cm3 する以外は実施例4に準拠して製造、加工
および評価を行った。結果を表1に示す。
【0026】比較例7 実施例4において酢酸ビニル含有量が19重量%のエチ
レン酢酸ビニル共重合体を用いる以外は実施例4に準拠
して製造、加工および評価を行った。結果を表1に示
す。
【0027】
【表1】
【図面の簡単な説明】
【図1】製品賦形性の良否を判定するために用いた表面
保護フィルムを貼合されたアクリル樹脂板を示したもの
である。
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B29L 9:00

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】アクリル樹脂板に、酢酸ビニル含有量が8
    〜15重量%のエチレン−酢酸ビニル共重合体からなる
    接着層を介して、密度が0.94〜0.95g/cm3
    の高密度ポリエチレンフィルムからなる表面保護フィル
    ムを積層してなる熱成形用のアクリル樹脂板。
  2. 【請求項2】表面保護フィルムが、共押出し法により製
    造され、エチレン−酢酸ビニル共重合体層の厚みが表面
    保護フィルム全体の厚みの15〜30%である請求項1
    記載のアクリル樹脂板。
JP6055794A 1993-10-19 1994-03-25 アクリル樹脂板 Pending JPH07164598A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6055794A JPH07164598A (ja) 1993-10-19 1994-03-25 アクリル樹脂板

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP26137893 1993-10-19
JP5-261378 1993-10-19
JP6055794A JPH07164598A (ja) 1993-10-19 1994-03-25 アクリル樹脂板

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH07164598A true JPH07164598A (ja) 1995-06-27

Family

ID=26396704

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP6055794A Pending JPH07164598A (ja) 1993-10-19 1994-03-25 アクリル樹脂板

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JP (1) JPH07164598A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000082237A (ja) * 1995-11-17 2000-03-21 Taiyo Yuden Co Ltd 光情報記録媒体
JP2006021444A (ja) * 2004-07-08 2006-01-26 Mitsubishi Rayon Co Ltd 保護フィルム付き板状物の製造方法
CN103963372A (zh) * 2014-04-30 2014-08-06 中山市格兰特实业有限公司 一种led图案玻璃及制造方法
CN104927715A (zh) * 2015-07-09 2015-09-23 常州汇森电子有限公司 一种耐老化绝缘聚烯烃粘剂及其制备方法

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