JPH07161089A - 光磁気ディスクの製造方法 - Google Patents

光磁気ディスクの製造方法

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JPH07161089A
JPH07161089A JP30384593A JP30384593A JPH07161089A JP H07161089 A JPH07161089 A JP H07161089A JP 30384593 A JP30384593 A JP 30384593A JP 30384593 A JP30384593 A JP 30384593A JP H07161089 A JPH07161089 A JP H07161089A
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JP
Japan
Prior art keywords
magneto
optical disk
substrate
plastic substrate
recording layer
Prior art date
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Pending
Application number
JP30384593A
Other languages
English (en)
Inventor
Yoshimasa Shimizu
佳昌 清水
Toshimi Kobayashi
利美 小林
Makoto Saito
斎藤  誠
Yoshihiro Kubota
芳宏 久保田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Shin Etsu Chemical Co Ltd
Original Assignee
Shin Etsu Chemical Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】本発明は、光磁気ディスクの製造方法におい
て、射出成形機と真空成膜室の間の大容量の脱ガス室を
廃して生産性を向上すること、及び成膜時にも極めて短
時間の真空排気で特性の安定した光磁気ディスクを製造
する方法を提供する。 【構成】吸湿性を有する透明プラスチック基板を用いた
光磁気ディスクの製造方法において、1)原料プラスチ
ックペレットを予め乾燥した後射出成形機に供給する、
2)成形を完了したプラスチック基板を該機の金型から
取り出し、冷却、搬送及び保管する各工程操作を露点が
−20℃以下の雰囲気中で行なった後、3)真空成膜室の
中で記録層を成膜することを特徴とする光磁気ディスク
の製造方法、更に詳しくは透明プラスチック基板の光入
射面側に成膜される保護膜が、記録層の成膜後に成膜さ
れる光磁気ディスクの製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、高密度情報記録に有用
な光磁気ディスクの製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】光磁気ディスクの記録膜としては希土類
金属と鉄族の非晶質合金が用いられているが、この材料
は化学的に活性が強く酸化され易い。一方、基板材料と
しては、PC(ポリカーボネートの略称)等のプラスチッ
クが用いられているが、通常吸湿性を有し、大気中(23
℃、50%RH)に放置した時のPC基板の平衡吸湿量は重量
で2000〜3000ppm である。このような吸湿状態のPC基板
に記録層を成膜すると、加熱されて基板中水分が成膜室
内に放出されるため記録層が酸化され、それに伴い反射
率が低下したり、保磁力が小さくなり、良好な記録再生
特性が得られないという欠点があった。
【0003】そのため、記録層を成膜する際には、基板
を真空中に数時間放置して脱湿したり、80℃以上に加熱
放置して水分を除去する所謂脱ガス工程が必須とされて
おり、基板中の平衡吸湿量を200ppm程度まで減らした状
態で記録層を成膜すると特性の良好な光磁気ディスクを
製造することができる。現在一般的な光磁気ディスクの
製造方法では、PC基板は射出成形後静電ブロー中で冷却
された後、スピンコート法で読み出し面側に保護膜を塗
布し、90℃前後に加熱された雰囲気中で2時間程度脱ガ
スした後、真空成膜室内にセットし、2〜3時間真空排
気した後記録層を成膜している。このような工程では基
板の脱ガス乾燥に際し、加熱、真空排気に長時間かかる
ため生産性が悪く、機器も大型になる等の欠点があっ
た。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明はPC等の吸湿性
透明プラスチック基板を用いた光磁気ディスクを製造す
るに当り、射出成形後の該基板の脱ガス工程を省略し、
短時間に乾燥しかつ光磁気ディスクの特性を損なわない
製造方法を提供しようとするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者等はかかる課題
を解決するために光磁気ディスクの製造方法を原料ペレ
ットの段階から根本的に見直した結果、成形前にペレッ
トを予備乾燥し、かつ射出成形後ディスク基板をスパッ
ター装置にセットするまでのハンドリング、搬送、保管
の各工程操作を乾燥空気雰囲気下で処理すれば良いこと
を見出し、諸条件を確立して本発明を完成したもので、
その要旨は、吸湿性を有する透明プラスチック基板を用
いた光磁気ディスクの製造方法において、1)原料プラ
スチックペレットを予め乾燥した後射出成形機に供給す
る、2)成形を完了したプラスチック基板を該機の金型
から取り出し、冷却、搬送及び保管する各工程操作を露
点が−20℃以下の雰囲気中で行なった後、3)真空成膜
室の中で記録層を成膜することを特徴とする光磁気ディ
スクの製造方法、及び更に詳しくは透明プラスチック基
板の光入射面側に成膜される保護膜が、記録層の成膜後
に成膜される光磁気ディスクの製造方法にある。
【0006】以下、本発明を詳細に説明する。光磁気デ
ィスク基板材料としては主にPCが用いられている。この
PCペレットの常温、50%RHにおける平衡吸湿量は、2000
〜3000ppm(0.2 〜 0.3%) と比較的高く、このような吸
湿状態のPC基板に記録層を成膜すると、加熱されて基板
中水分が成膜室内に放出されるため記録層が酸化され、
それに伴い反射率が低下したり、保磁力が小さくなり、
良好な記録再生特性が得られないという欠点があった。
そこで本発明ではPCペレットを乾燥空気の雰囲気下、 1
20℃で2時間以上乾燥した後射出成形機に供給すること
とした。この処理によりPCペレットの吸湿量は200ppm以
下となる。ペレット乾燥機はドラムドライヤー、ロータ
リーキルン等一般的なもので良い。乾燥後の保管は乾燥
空気で置換した密閉容器や保管庫を使用して再吸湿を防
止する必要がある。
【0007】次いで、PCペレットを射出成形機に供給し
て射出成形し、金型から基板を取り出し冷却、搬送して
保管する。このうち、冷却工程は必須ではなく、搬送中
に基板が自然に冷却されるようにしてもよい。また、再
吸湿の影響が問題となるため、保管はなるべく行わない
方が好ましい。基板の成形から真空成膜室への供給まで
の時間は基板の再吸湿を防止するため全体で10時間以内
に抑えることが望ましい。基板の金型からの取り出し、
冷却、搬送、保管、真空成膜室への供給までの工程操作
を露点が−20℃以下の雰囲気中で行うことが本発明最大
の特徴である。ここで、露点が−20℃以下の雰囲気は、
経済性を考慮してモレキュラーシーブ等の乾燥剤を用い
て製造する。乾燥空気が主に使われるが、窒素、アルゴ
ン等の不活性ガスや、1Torr以下の低真空雰囲気等を、
一部または全体に使用しても同様の効果を得ることがで
きる。
【0008】このような工程を経たPC基板は、加熱や長
時間の真空排気による脱ガス工程を経ること無しに真空
成膜室内で、例えば第一の SiN層、希土類と鉄族の非晶
質合金からなる磁気記録層、第二の SiN層、Al合金から
なる反射層の4層が、DCまたはRFマグネトロンスパッタ
リング法により夫々成膜される。成膜する直前の真空
室、またはローディング室の真空度は、1×10-6Torr以
下程度で十分である。また、真空排気に要する時間も、
ローディング室の容量と真空ポンプの排気速度如何によ
るが10秒以下でも問題はない。
【0009】本発明の光磁気ディスクの製造方法では、
基板の脱ガス工程が含まれないため、基板の射出成形か
ら記録層の成膜の間には、なるべく他の工程が入らない
方が望ましい。そのため、透明プラスチック基板の光入
射面側に形成される保護膜は、記録層が成膜された後に
形成された方が、保護膜を形成するときに乾燥した雰囲
気で行う必要がなくなり合理的である。また、乾燥した
雰囲気では基板に発生する静電気により塵埃が吸着する
可能性が高くなるので、場合によっては静電ブロー等の
対策を施すことが有効である。
【0010】
【実施例】以下、本発明の実施態様を実施例を挙げて具
体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるもので
はない。 (光磁気記録層の成膜)実施例、比較例では、トラッキ
ンググルーブ付きのPC基板(86mmφ×1.2mmt)を用い、
PC基板上にDC及びRFマグネトロンスパッタリング法によ
ってSi N層(膜厚35nm)、Tb-Fe-Co からなる記録
層(13nm)、Si N層(30nm)、Al 反射層(60nm)を
順次成膜し光磁気ディスクを作製した。 (CN比の測定条件) ディスクの回転数:2400rpm 、測定位置:半径24mm、パ
ルス間隔:3.87MHz 、パルス幅:60nsec. 、記録バイア
ス磁界:2500e 、記録レーザー出力:2.4 〜12mW、 以上の条件で記録したデータを 1.0mWレーザー出力で再
生し、二次高調波の強度が極小となったところのCN比の
値を測定した。
【0011】(実施例1)PC基板を射出成形した直後か
ら露点−36℃及び−10℃の乾燥空気中で保管した後、真
空成膜装置のローディング室に入れ、記録層を成膜し
た。この乾燥空気中で保管する時間を0〜12時間と変え
て保磁力とCN比の変化を測定した。図1は乾燥空気中に
保管した時間を横軸に、保磁力を縦軸にプロットした結
果である。露点が−36℃の場合には、保管時間が増加す
るに従って保磁力が少しずつ減少している。しかし、露
点が−10℃の場合には、保管の直後から保磁力が大きく
減少する結果となった。図2は同様に保管した時間とCN
比の関係を示している。露点が−36℃の乾燥空気中に保
管した場合には、保磁力と同様に保管時間が長くなるに
従ってCN比が緩やかに小さくなっているが、10時間以内
では大きな変化はなかった。しかし、露点が−10℃の場
合には、保管の直後からCN比が大きく減少していること
がわかる。
【0012】(比較例1〜4)射出成形した後、通常の
雰囲気(23℃−50%RH)に24時間放置したPC基板を用
い、基板の乾燥条件を変えて記録層を成膜して光磁気デ
ィスクを作製した。基板の乾燥条件としては、クリーン
オーブン内での予備加熱(90℃×2時間)と、ローディ
ングチャンバー内での真空排気時間(1×10-6Torr以下
の真空度で0〜2時間排気)を変えて保磁力とCN比の値
を測定した。比較例1では予備加熱も真空排気も行わず
に、ローディングチャンバー内が1×10-6Torrとなった
らすぐに記録層を成膜した。比較例2では予備加熱は行
わずに、ローディングチャンバー内で2時間排気した
後、記録層を成膜した。比較例3では予備加熱を行った
後、ローディングチャンバー内で 0.5時間排気した後記
録層を成膜した。比較例4では予備加熱を行った後、ロ
ーディングチャンバー内で2時間排気した後記録層を成
膜した。現在光磁気記録媒体の製造方法として通常用い
ているのは比較例4の条件である。このようにしてそれ
ぞれ作製した、光磁気ディスクの保磁力とCN比の測定結
果を表1に示した。比較例4の場合には、保磁力もCN比
も大きく、良好な特性を有することが分かるが、それ以
外の基板乾燥条件では、十分な特性が得られなかった。
以上のように、吸湿性のある透明プラスチック基板を成
形した後、乾燥空気中で冷却、搬送および保管すること
により、比較例4に示した通常の基板乾燥(脱ガス)工
程を経て作製されたものと同等の記録特性を有する光磁
気ディスクを作製することができる。
【0013】
【表1】
【0014】
【発明の効果】本発明によれば、大きな容量の脱ガス室
が不要になり、生産性が向上し、成膜時にも極めて短時
間の真空排気で特性の安定した光磁気ディスクを製造す
ることができ、産業上その利用価値は極めて高い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明実施例1の成形後の光磁気ディスク基板
を乾燥空気中に保管した時間(横軸)と光磁気ディスク
の保磁力(縦軸)の関係を示すグラフである。
【図2】図1と同様に保管した時間(横軸)とCN比(縦
軸)の関係を示すグラフである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 久保田 芳宏 群馬県安中市磯部2丁目13番1号 信越化 学工業株式会社精密機能材料研究所内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】吸湿性を有する透明プラスチック基板を用
    いた光磁気ディスクの製造方法において、1)原料プラ
    スチックペレットを予め乾燥した後射出成形機に供給す
    る、2)成形を完了したプラスチック基板を該機の金型
    から取り出し、順次冷却、搬送及び保管する各工程操作
    を露点が−20℃以下の雰囲気中で行なった後、3)真空
    成膜室の中で記録層を成膜することを特徴とする光磁気
    ディスクの製造方法。
  2. 【請求項2】透明プラスチック基板の光入射面側に成膜
    される保護膜が、記録層の成膜後に成膜されることを特
    徴とする請求項1に記載の光磁気ディスクの製造方法。
JP30384593A 1993-12-03 1993-12-03 光磁気ディスクの製造方法 Pending JPH07161089A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014063031A (ja) * 2012-09-21 2014-04-10 Konica Minolta Inc 光学フィルム及び光学フィルムの製造方法

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2014063031A (ja) * 2012-09-21 2014-04-10 Konica Minolta Inc 光学フィルム及び光学フィルムの製造方法

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