JP2791807B2 - 光記録媒体及びその製造方法 - Google Patents

光記録媒体及びその製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、光記録媒体及びその製造方法に関し、特に
保存安定性の優れた光記録媒体の製造方法に関する。
〔従来技術及びその問題点〕
近年、光記録媒体は、その記録容量が大きいことか
ら、大容量データフアイル等に実用化されている。
光記録媒体は、通常、ガラス、樹脂等の透明基板上に
記録層の薄膜がある形態を有しており、記録層の種類に
より、ROM型媒体、WO型媒体、光磁気記録型媒体があ
る。
中でも、光磁気記録型媒体は、レーザー光による書き
込み読み出しが可能な媒体として、注目されており活発
に改良開発が成されている。
光磁気記録媒体の使用形態としては、通常スパツタリ
ング等の成膜法で設けた記録層、誘電体保護層、金属反
射層の薄膜よりなる光磁気記録層を、透明基板上に設け
た媒体を単一で使用する場合と、基板を外側に向けて接
着剤層を介して前記単一の媒体を2枚貼り合わせた両面
記録型の形態で使用する場合とがある。後者の両面記録
型のタイプは記録容量が大きいので広く使用されてい
る。
例えば、前記光磁気記録媒体の場合その記録層として
は、光磁気記録特性が優れていることから希土類金属及
び遷移金属等を主体とする薄膜の記録層を設けたものが
一般的であるが、希土類遷移金属の薄膜は特に希土類金
属が極めて酸化され易いために、光磁気記録媒体の保存
安定性に問題があつた。この問題を軽減するために例え
ば、特開昭62−293537号公報に開示されているように希
土類遷移金属中にPtやCr等の金属を添加する方法、ある
いは希土類遷移金属薄膜の記録層の上下に誘電体保護層
の薄膜を設けて希土類遷移金属薄膜の酸化を防止し光磁
気記録媒体の保存安定性を確保する方法等が提案されて
いる。
光磁気特性との両立という観点から後者の方法が一般
的であり例えば、特開昭62−28753号公報、特開昭59−1
21368号公報、特開昭60−80144号公報等に開示されてい
るように誘電体保護層に用いる素材として、SiN,Al
2O3、SiO2、ZnS、AlN、AlSiN等が知られている。しかし
ながら、以上の方法だけでも充分でない。
また、ビツト形状を改良してC/N向上させるために前
記光磁気記録層の最上層にAlやAlの合金等の薄膜よりな
る金属反射層が設けられるが、その金属反射層も外部の
酸素や水分の影響を受けて腐食され易いという問題もあ
る。
特に、両面記録型光磁気記録媒体にあつては、接着剤
層を通して大気や水分が侵入したり、接着剤層中に含ま
れる気泡さらに接着剤層中に残存している腐食性物質等
によつて前記記録層や前記金属反射層が腐食されること
がしばしばあつた。
この問題を解決するために前記接着剤層と前記光磁気
記録層との間に有機樹脂よりなる有機樹脂保護層を設け
る方法が、例えば、特開昭61−80532号公報、特開昭61
−133067号公報、特開昭63−74144号、公報特開昭63−2
39628号公報等には、紫外線硬化型樹脂やホツトメルト
型樹脂を使用することが提案されている。
また、前記接着剤層にはエポキシ系樹脂やホツトメル
ト型の樹脂を使用することも提案され、一般的に使用さ
れている。
また、光記録媒体において、前記基板の記録層がある
面とは反対側の通常記録再生用光が入射する面にも傷が
付かないように有機樹脂保護層が設けられる。
前記の記録層もしくは基板上に設けられる有機樹脂保
護層としては、製造時に加熱が不要であること、硬化が
迅速にできること、大気や水分の遮断性が比較的優れて
いること等の点で紫外線硬化型樹脂が広く使用されてい
る。
前記紫外線硬化型樹脂には、大きく分けてラジカル重
合型とイオン重合型がある。
イオン重合型紫外線硬化型樹脂は重合を開始するイオ
ン種が空気中の酸素により阻害されにくい利点がある。
しかし、重合を開始するイオン種は強酸が多くそのため
記録層に腐食等の影響を及ぼすことがあること、また、
重合反応が遅く硬化までにかなりの時間を要する等の問
題があり、光磁気記録層の前記有機樹脂保護層として
は、ラジカル重合型紫外線硬化型樹脂が使用されてい
る。
しかしながら、ラジカル重合型紫外線硬化型樹脂は、
紫外線照射によつて生じたラジカルが空気中の酸素に阻
害されて重合の効率を低下させる。
この有機樹脂保護層中に未反応のまま残る残留モノマ
ーが前記記録層もしくは光磁気記録媒体における前記金
属反射層の変形や腐食を引き起こして、光磁気記録媒体
の動特性や静特性を劣化させる事があつた。
ラジカル重合型紫外線硬化型樹脂を接着剤として使用
する場合、真空雰囲気中で硬化処理を行う方法が特開昭
63−239628号公報に提案されているが、この方法を有機
樹脂保護層の形成に利用する場合真空設備が必要なこ
と、また、硬化処理に多大の時間を要するため、量産性
やコストを考えた場合、その実用性に問題があつた。
また、紫外線硬化型樹脂を有機樹脂保護層に利用する
場合、硬化が進み過ぎて有機樹脂保護層の内部に硬化部
の収縮応力の蓄積により媒体に反りが発生しその機械特
性を低下させるという問題もあつた。
〔発明が解決しようとする問題点〕
本発明は、前記従来技術の問題点に鑑みなされたもの
であり、特に、有機樹脂保護層の形成方法の改良によつ
て、保存安定性に優れかつ機械特性にも優れた光記録媒
体を提供することをその目的としている。
〔問題点を解決するための手段〕
前記本発明の目的は、基板上に記録層を設けた後に、
酸素及び不活性ガスの混合気体雰囲気中で紫外線硬化型
樹脂を該記録層の上及び/または該基板の記録層が形成
された面とは反対側の面上に塗布し、次いで酸素濃度が
30乃至9000ppmの酸素及び不活性ガスの混合気体雰囲気
中で該紫外線硬化型樹脂の硬化処理を行って有機樹脂保
護層を形成するようにした本発明の光記録媒体の製造方
法によつて達成される。
すなわち、本発明の光記録媒体は、その記録層の上面
に紫外線硬化型樹脂よりなる有機樹脂保護層を有してお
り、有機樹脂保護層を硬化形成する際、酸素濃度が空気
中に比べて少ない9000乃至30ppmという酸素及び不活性
ガスの混合気体雰囲気中で行うので、酸素により前記紫
外線硬化型樹脂の硬化が阻害されることもなく、従つ
て、前記有樹脂保護層中に未反応で残存するモノマーも
少ないので記録層や金属反射層に欠陥や腐食を発生させ
るなどの悪影響を及ぼす恐れがない。
本発明の光記録媒体の前記有機樹脂保護層を形成する
際の前記混合気体雰囲気中における酸素濃度は、前記紫
外線硬化型樹脂を前記光記録層の上面に塗布する工程に
おいては、10000ppm以上である。酸素濃度があまり大き
くなると紫外線硬化樹脂中の溶存酸素量が増え、硬化に
要する紫外線照射時間が長くなり、またあまり小さいと
室内の螢光灯など微弱な光にでさえ感じるようになつ
て、ゲル化したり金属と接した部分が金属の触媒効果に
よつてゲル化したりする場合がある。
また、前記紫外線硬化型樹脂を前記記録層もしくは記
録層を設けた面とは反対側の基板の上面に塗布した後、
硬化処理する工程においては、前記混合気体雰囲気中に
おける酸素濃度は、9000乃至30ppmであり、望ましくは5
000乃至50ppmである。酸素濃度が、あまり大きくなると
有機樹脂保護層として前記光記録層上もしくは基板上に
塗布された紫外線硬化型樹脂の硬化が阻害され、またあ
まり少ないと硬化が進み過ぎて有機樹脂保護層の硬化収
縮率が大きくなつて光記録媒体に反りが生じるようにな
るので好ましくない。
以上のように、本発明の光記録媒体では、紫外線硬化
型樹脂よりなる有機樹脂保護層を形成する際にその雰囲
気の酸素濃度である特定の範囲に調整することによつ
て、保護効果が大きくかつ反り等のないもつて保存安定
性及び機械特性の優れた光記録媒体の提供を可能ならし
め、さらに硬化処理の効率が向上したので硬化処理時間
が比較的短時間で良い。
特に、この反りの問題は、有機樹脂保護層の膜厚が4
〜5μm以上の厚さとなると顕著になる。
本発明において前記混合気体雰囲気における不活性ガ
スとしては、窒素、ヘリウム、ネオン、アルゴン等の希
ガスが望ましく、中でも窒素がその汎用性、コストの点
で特に望ましい。
また、本発明の光記録媒体における前記有機樹脂保護
層用紫外線硬化型樹脂としては、ラジカル重合型のもの
が好ましく、例えば、トリメチロールプロパントリアク
リレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ジ
トリメチロールプロパンテトラアクリレート等の3官能
以上のモノマー、ネオペンチルグリコールジアクリレー
ト、ヘキサンジオールジアクリレート等の2官能モノマ
ー、エチルヘキシルアクリレート、ヒドロキシエチルア
クリレート、テトラヒドロフルフリルアクリレート等の
単官能モノマーの混合物にベンゾフエノン、ベンゾイン
エチルエーテル、メチルベンゾイルフオメート等の光開
始剤や増感剤を加えた組成物が使用できる。その他とし
て、これらモノマーにウレタンアクリレート、ポリエス
テルアクリレート、エポキシアクリレート等のオリゴマ
ーを加えたものでも良い。中でもテトラヒドロフルフリ
ルアルリレート、トリメチロールプロパントリアクリレ
ート等のモノマーに光開始剤や増感剤を加えた組成物が
望ましい。
また、前記紫外線硬化樹脂中に適宜増感剤、溶剤、レ
ベリング剤、帯電防止剤、防黴剤、フイラー等を添加し
てその特性を更に高めることもできる。
また、帯電防止機能を有した紫外線硬化樹脂として、
特開昭61−118413号公報、特開昭59−80403号公報、特
開昭57−47302号公報、特開昭55−86848号公報、特開昭
55−8644号公報、特開昭62−207353号公報に開示されて
いるようなアクリロイルオキシ基(エチレンオキサイド
基)を有するアクリル酸エステルにエタノールアミン等
のアルキルアミンやアクリル系第4アンモニウム塩を加
えた混合物に光開始剤を添加したもの、ハロゲン原子を
有するメタアクリル酸を用いたもの、3級アミンをカチ
オン化処理によりカチオン化した後にビニルモノマー等
で変性したものが使用できる。
前記有機樹脂保護層の塗布は、通常スピンコート法に
よつて行われる。すなわち、例えば光記録媒体が光磁気
記録媒体である場合基板上に形成された光磁気記録層の
上面に1000〜5000rpmで数秒から数10秒回転させ2乃至2
0μmの厚さで紫外線硬化樹脂が塗布され、前記記録層
の上面及び側面もしくは基板の記録層がある面とは反対
側の面が紫外線硬化樹脂の塗膜で被覆される。
この工程は、酸素と不活性ガスの混合ガス雰囲気下で
行い、酸素濃度としては10000ppm以上であることが望ま
しい。
次いで、残留酸素濃度9000〜30ppm、望ましくは、500
0〜50ppmの雰囲気下で塗布された前記有機樹脂保護層に
紫外線を照射して硬化処理により、紫外線硬化樹脂の塗
布膜の内部における樹脂分子の架橋により硬化がなされ
る。前記光磁気記録層上及び側面に有機樹脂保護層が形
成される。
なお、上記の硬化のための紫外線の照射条件は、照射
雰囲気の酸素濃度が5000乃至50ppmにおいては100mW/cm2
の強度で10秒間程度で充分であり紫外線硬化樹脂の前記
塗布膜内における紫外線による分子の架橋反応は殆ど終
了する。
前記有機樹脂保護層の厚さは、1乃至15μmであるこ
とが望ましい。
本発明の光記録媒体の前記有機樹脂保護層のゲル分率
は85乃至98%である。前述の構成を有する本発明の光記
録媒体の製造方法によれば、このようなゲル分率を実現
できる。ゲル分率があまり小さいと、残留モノマーによ
る記録層もしくは金属反射層の腐食や変形を引き起こす
ようになる。
前記有機樹脂保護層の前記ゲル分率を前記の範囲にす
るためにも有機樹脂保護層の塗布、硬化処理時の雰囲気
の条件を本発明のようにすることが有効である。
例えば、酸素濃度5000乃至50ppmにおいて、100mW/cm2
の強度の紫外線を約10秒ほど照射することにより、有機
樹脂保護層の前記ゲル分率が望ましい範囲にできる。
なお、前記ゲル分率は、硬化した紫外線硬化樹脂の被
膜を60乃至70℃に加熱したメチルエチルケトンに浸せき
して、可溶分を抽出したときの抽出前後における被膜の
重量変化から算出する。すなわち、 ゲル分率=〔1−(Wo−Wi)/Wo〕×100(%) =(Wi/Wo)×100(%) である。
ここで、Woは、抽出前の被膜の重量、Wiは、抽出後の
被膜の重量である。
本発明の光記録媒体の光記録層の薄膜の成膜は、通
常、マグネトロンスパツタ等のスパツタ法によりなされ
る。
ポリカーボネート、ポリメチルメタクリレート、ポリ
オレフィン、エポキシ等の樹脂基板もしくは、ガラス基
板上に記録層や誘電体保護層、場合によつては金属反射
層の薄膜が順次成膜される。
本発明の光記録媒体が、光磁気記録媒体である場合、
記録層上に設ける有機樹脂保護層の効果は、特に大き
い。すなわち、光磁気記録媒体の場合、記録層は、希土
類金属と遷移金属の合金等の極めて酸化され易い薄膜で
ある事、更にその記録層の上面に金属反射層の薄膜が設
けられる事が多いからである。
本発明の光記録媒体が光磁気記録媒体である場合、そ
の記録層としては、各種の酸化物及び金属の磁性体の薄
膜が使用できる。例えば、MnAlGe、MuCuBi等の結晶性材
料、GdIG、BiSmErGaIG、BiSmYbCoGeIG、等の単結晶材
料、さらに、GdCo、GdFe、TbFe、DyFe、GdFeBi、GdTbF
e、GdFeCo、TbFeCo、TbFeNi等の非晶質材料を用いた薄
膜である。中でも感度、C/N等の点で希土類遷移金属合
金を主体とする記録層が最も好ましく、単一層としても
また遷移金属からなる薄膜と希土類金属からなる薄膜と
が交互に積層した形態でも使用される。
しかしながら、上記希土類遷移金属合金は、非常に酸
化され易く化学的に不安定であるので通常は、希土類遷
移金属合金よりなる記録層の上下に誘電体保護層を設け
て、記録層の耐久性や光磁気特性を高めている。前記誘
電体保護層に使用される該誘電体としては、AlN、SiO、
SiO2、SiNx、SiAlON等がある。中でもSiNx、SiAlONが望
ましい。
また、前記記録層の耐腐食性を高めるために希土類遷
移金属合金の薄膜の双方もしくはいずれかにCr、Ti、P
t、Al等の金属を添加することも行われている。
さらに、記録層を薄層化して記録再生用光ビームを透
過し易くし、かつ光磁気記録層の最上層に金属反射層を
設けてフアラデー効果とカー効果の双方が利用できるよ
うにして、光磁気記録媒体のC/Nを高め、記録されたビ
ツト形状の対称性が良くなることと、ビツトシフトが生
じにくくすることもなされる。
前記金属反射層は、通常反射率の高い金属の薄膜であ
り、例えば、Al、Au、Cu、Pt、Ta、Cr、Ni及びTi等の単
体もしくは合金が使用され、中でも特にコストが安価で
あること、反射率さらに熱伝導性が比較的良好であるこ
と等の理由からAl、Cuが主に検討されている。
以上の光磁気記録層を構成する各薄膜の膜厚は、記録
層では、200乃至400Å、誘電体保護層では、100乃至150
0Åまた金属反射層としては、200乃至700Åの範囲で選
択される。
本発明の光記録媒体が、ROM型の媒体である場合、そ
の反射層は、通常反射率の高い金属薄膜でありAl、Au、
Pt、Ta、Cr、Ni、Ti等の単体または合金が使用され、中
でも特にコストが安価であり、反射率が比較的良好であ
ること等の理由からAlまたはAl合金が用いられている。
上記反射層の膜厚は、500〜1500Åの範囲である。
本発明の光記録媒体が、WO型の媒体である場合、その
記録層は、Te、Te−C、Te−Se、Te−CS2、Te−Se−P
b、Te−TeO2、Sb−Se、Te−Se−As、Te−Ge等の金属薄
膜やシアニン、メロシアニン、フタロシアニン、メチン
系色素またはその誘導体さらにベンゼンチオールニツケ
ル錯体、テトラヒドロコリン錯体等の色素薄膜が用いら
れる。
また、記録性能の向上のため金属薄膜、誘電体、有機
物等の下引き層や耐食性の向上のためSiO2等の誘電体膜
を用いてオーバーコート層や記録層をはさんでサンドイ
ツチ構造とすることもできる。
上記記録層の膜厚としては、500〜1200Å程度であ
る。
本発明の光記録媒体に用いられる基板は、ガラス、も
しくはポリカーボネート、メチルメタクリレート、エポ
キシ樹脂等の樹脂基板である。
また、本発明の光記録媒体が、光磁気記録媒体である
場合、前記基板の光磁気記録層のない面を外側に向けて
前記有機樹脂保護層の面に接着剤を塗布してその接着剤
層を介して2枚の媒体を貼り合わせた両面記録型媒体に
おいても、本発明の光磁気記録媒体の前記の効果は有効
に発揮されることは勿論である。
本発明の光記録媒体を作成する際、前記有機樹脂保護
層の紫外線硬化型樹脂の硬化処理を密閉型のチヤンバー
内で行えば、酸素濃度の調節が精度良く行うことができ
るが、反面硬化処理がバツチ方式となつて、量産性に限
界があり、また装置が大型化するという問題がある。
第1図及び第2図に、要部断面の概略図でその一例を
示す反密閉構造の紫外線硬化処理ユニツト用いることに
より、本発明の光記録媒体の有機樹脂保護層用紫外線硬
化型樹脂の作業性が良く硬化処理を行うことができ、か
つ光記録媒体の量産性も優れたものとすることができ
る。
すなわち、第1図の装置では、前記光記録層上に紫外
線硬化型樹脂の塗膜が設けられた媒体1が、媒体搬送ア
ーム2の上に固定されて、塗布ゾーンから紫外線硬化処
理ユニツト部のガスパージチヤンバー3の下部に送られ
てくる。ここで前記媒体搬送アーム2は第1図の形状に
限定されるものではなく、コンベア式やウォーキングビ
ーム方式などの他の搬送手段であっても差し支えない。
前記ガスパージチヤンバー3は、その底部が開放され
た箱型であり、その上面には紫外線透過用の石英ガラス
窓4があり、その側面には酸素及び不活性ガスの混合気
体導入口5が設けられておりそこから流量が調節された
酸素及び不活性ガスが前記ガスパージチヤンバー3内に
送りこまれ、前記媒体1が曝される雰囲気の混合気体中
の酸素濃度が9000乃至30ppmに保持されている。紫外線
透過用の前記石英ガラス窓4は、石英ガラスに限定され
るものではなく、紫外線をある程度透過するものであれ
ば他の材質であってもよい。
前記ガスパージチヤンバー3は、紫外線ランプハウス
6の真下に置かれており、紫外線ランプ7及び反射鏡8
からなる紫外線ユニツトから熱線カツトフイルター9及
び前記石英ガラス窓4を通つて紫外線が前記媒体1の紫
外線硬化型樹脂の塗布膜上に照射され、硬化処理が行わ
れる。この際、前記媒体1の表面温度が余り高くならな
い場合は、前記熱線カットフィルター9を取り除いても
よい。
ここで熱線カツトフイルターは媒体に与える輻射熱を
考慮して設置するものであり媒体の温度があまり上らな
い場合は設置の必要はない。
また石英板等紫外線透過性のものを使つても良い。
第1図の紫外線硬化処理ユニツトは、密閉式ではない
ので、媒体の搬入、搬出が迅速に、円滑に行うことがで
き、かつ硬化処理の際の媒体1の硬化処理が行われる雰
囲気の酸素濃度も、発明者の実験の結果では、かなりの
精度で調節することでき、本発明の目的を十分に達成す
ることが確認された。
さらに、硬化処理する雰囲気の酸素濃度の精度を高め
る為に、第2図に示した紫外線硬化処理ユニツトでは、
前記搬送アームの下部からもその側壁に混合気体排出口
10を設けたガスパージ補助チヤンバー11を前記媒体1が
固定されている搬送アーム2を囲うようにして設置する
ことも本発明の目的を達成する上で効果的である。この
時も前記媒体搬送アーム2を第1図の形状に限定される
ものではなく、コンベア式やウォーキングビーム方式な
どの他の搬送手段であっても差し支えない。また、酸素
及び不活性ガス混合気体の前記導入口5及び前記排出口
10は、必ずしも第1図第2図の形状に限られるものでは
なく、各々複数設けたり、前記ガスチャージチャンバー
3の外側に設置してもよい。また、第2図の構造のもの
にあっては敢えて設置しなくてもよい。
また本発明の目的からは、媒体上に塗布された紫外線
硬化樹脂の塗膜表面近傍の酸素濃度をある範囲に設定し
ても良い。
この時は図−1のガスパージチヤンバーを設置する必
要はなく、紫外線を照射する手前に不活性ガス導入口を
設け、ここで不活性ガスを媒体上の紫外線硬化樹脂塗膜
表面に吹き付けて酸素濃度の制御を行なう。
この方法を用いても発明者の実験結果からは十分な精
度をもつて調節可能であり、本発明の目的を達成するこ
とができる。
〔発明の効果〕
紫外線硬化樹脂の塗布及び硬化処理工程の雰囲気を酸
素ガス濃度が30ppm以上の酸素と不活性ガスからなる混
合気体とすることにより、前記紫外線硬化樹脂の硬化が
効率よく行われ、保護効果の大きい有機樹脂保護層を得
ることができ、もつて、保存安定性の良い信頼性の高い
光記録媒体を得ることができる。
前記本発明の効果を以下の実施例及び比較例によつて
明確にする。
〔実施例−1〕 連続式スパツタリング装置を用いて、130φ、厚さ1.2
mmのポリカーボネート基板上に以下のような順で各薄膜
を成膜して単板の光磁気記録媒体を2枚得た。まず、第
1の誘電体保護層としてSiNx薄膜を1000Åの厚さで成膜
し、次にTbFeCoよりなる記録層を1000Åの厚さで前記第
1の誘電体保護層の上に成膜した。さらに、この記録層
の上に第2の誘電体保護層としてSiNx薄膜を1000Åの厚
さで成膜して前記ポリカーボネート基板上に光磁気記録
層を形成した。
次に、前記光磁気記録層をその表面に有した前記基板
を紫外線硬化型樹脂塗布用のチヤンバー中に入れ、その
チヤンバー中に空気を送り込み、雰囲気の酸素濃度が20
9000ppmとした。そして、スピンコートにより以下の組
成Aの紫外線硬化樹脂を4μmの厚さで前記光磁気記録
層上に塗布した。
紫外線硬化樹脂−組成A ウレタンアクリレート(東亜合成化学工業(株)製ア
ロニツクス#M−1100) 60重量部 トリメチロールプロパントリアクリレート 20重量部 N−ビニルピロリドン 20重量部 2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フエニルプロパン
−1−オン(メルク社製Darocur#173) 3重量部 次に、光磁気記録層の上に紫外線硬化型樹脂の塗膜を
設けた媒体を硬化処理用のチヤンバーに移して、このチ
ヤンバー内に酸素及び窒素を送り込みチヤンバー内の雰
囲気の酸素濃度を500ppmとした。
しかる後、前記チヤンバーの上部に設けた石英板を通
して紫外線を前記紫外線硬化樹脂の塗布膜の表面に10秒
間照射した。このときの紫外線の強度は前記紫外線硬化
樹脂の塗布膜上で100mW/cm2であつた。
かくして、前記光磁気記録層上に形成された紫外線硬
化樹脂よりなる有機樹脂保護層のゲル分率を前記メチル
エチルケトン中での抽出による方法で測定したところ90
%であつた。
以上のように作成した2枚の媒体の前記有機樹脂保護
層の上に東亜合成化学(株)製の合成ゴム系ホツトメル
ト接着剤#XW−13をロールコーターによつて20μmの厚
さに塗布し、プレス機を用いて5Kg/cm2の圧力にて前記
有機樹脂保護層を向かい合わせにして、基板の光磁気記
録層のない面を外側に向けて貼り合わせ両面記録型の光
磁気記録媒体の試料を得た。
〔実施例−2〕 組成Aの代わりに、紫外線硬化樹脂として以下に示す
組成Bを使用した以外は、実施例−1と同一の条件で両
面記録型の光磁気記録媒体の試料を得た。
紫外線硬化樹脂−組成B 多官能ポリエステルアクリレート(東亜合成化学工業
(株)製アロニツクス#M−8060) 80重量部 N−ビニルピロリドン 20重量部 2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フエニルプロパン
−1−オン(メルク社製Darocur#173) 3重量部 〔実施例−3〕 組成Aの代わりに、以下に示す紫外線硬化樹脂を使用
した以外は、実施例−1と同一の条件で両面記録型の光
磁気記録媒体の試料を得た。
紫外線硬化樹脂 大日本インキ化学工業(株)製#SD−17(テトラヒド
ロフルフリルアクリレート、ネオペンチルグリコールジ
アクリレート、ベンゾフエノンを成分として含有) 100重量部 〔実施例−4〕 記録層の膜厚を300Å、第2誘電体層の膜厚を500Åと
しさらに前記第2誘電体層の上に金属反射層としてAlの
薄膜を500Åの厚さで成膜した以外は、実施例−1と同
一の条件で光磁気記録層を形成し、かつ、組成Aの代わ
りに、紫外線硬化樹脂として以下に示す組成Cを使用し
た以外は、実施例−1と同一の条件で両面記録型の光磁
気記録媒体の試料を得た。
紫外線硬化樹脂−組成C テトラヒドロフルフリルアクリレート 20重量部 ネオペンチルグリコールジアクリレート 20重量部 トリメチロールプロパントリアクリレート 60重量部 ベンゾフエノン(日本火薬(株)製カヤキユアーBP) 3重量部 得られた試料の有機樹脂保護層のゲル分率は95%であ
つた。
〔実施例−5〕 組成Cの代わりに、紫外線硬化樹脂として組成Aを使
用した以外は、実施例−4と同一の条件で両面記録型の
光磁気記録媒体の試料を得た。
〔実施例−6〕 組成Cの代わりに、紫外線硬化樹脂として組成Bを使
用した以外は、実施例−4と同一の条件で両面記録型の
光磁気記録媒体の試料を得た。
〔実施例−7〕 組成Cの代わりに、紫外線硬化樹脂として前記の大日
本インキ化学工業(株)製#SD−17を使用した以外は、
実施例−4と同一の条件で両面記録型の光磁気記録媒体
の試料を得た。
〔実施例−8〕 組成Cの代わりに、以下に示す紫外線硬化樹脂を使用
した以外は、実施例−4と同一の条件で両面記録型の光
磁気記録媒体の試料を得た。
紫外線硬化樹脂 三菱レイヨン(株)製UR−4502(テトラヒドロフルフ
リルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、
メチルベンゾイルフオメートを成分として含有する。)
100重量部 〔比較例−1〕 組成Aの代わりに、紫外線硬化樹脂として組成Cを使
用し、かつ紫外線硬化樹脂の塗布及び硬化処理を空気中
で行い、さらに硬化処理における紫外線の照射時間を80
秒にした以外は実施例−1と同一の条件で両面記録型の
光磁気記録媒体の試料を得た。
得られた有機樹脂保護層のゲル分率は81%であつた。
〔比較例−2〕 紫外線硬化樹脂の塗布及び硬化処理を空気中で行い、
さらに硬化処理における紫外線の照射時間を80秒にした
以外は実施例−1と同一の条件で両面記録型の光磁気記
録媒体の試料を得た。
〔比較例−3〕 組成Cの代わりに、紫外線硬化樹脂として組成Bを使
用し、かつ紫外線硬化樹脂の塗布及び硬化処理を空気中
で行い、さらに硬化処理における紫外線の照射時間を80
秒にした以外は実施例−4と同一の条件で両面記録型の
光磁気記録媒体の試料を得た。
〔比較例−4〕 組成Cの代わりに、紫外線硬化樹脂として前記の大日
本インキ化学工業(株)製♯SD−17を使用し、かつ紫外
線硬化樹脂の塗布及び硬化処理を空気中で行い、さらに
硬化処理における紫外線の照射時間を80秒にした以外は
実施例−4と同一の条件で両面記録型の光磁気記録媒体
の試料を得た。
〔比較例−5〕 組成Cの代わりに、紫外線硬化樹脂として前記の三菱
レイヨン(株)製#UR−4502を使用し、かつ紫外線硬化
樹脂の塗布及び硬化処理を空気中で行い、さらに硬化処
理における紫外線の照射時間を80秒にした以外は実施例
−4と同一の条件で両面記録型の光磁気記録媒体の試料
を得た。
以上のようにして得られた両面記録型光磁気記録媒体
の試料について、その動特性、磁気特性(Hc)、ビツト
エラーレート(BER)の高温高湿度下に保存した前後に
おける変化を測定して、保存安定性を評価した。
高温高湿度の保存条件は、80℃、80%RHで1000時間で
ある。
高温高湿度下に保存する前の各特性の測定値を1.0と
したときの保存後の値(比)をもつて保存安定性の目安
とした。
また、保存後の光磁気記録層表面の状態を光学顕微鏡
で観察した。
C/Nの測定:回転数1800rpm、キヤリヤー周波数3.7MHzで
記録再生し、キヤリヤー出力レベルとノイズレベルとの
差をとつて、C/Nとした。
Hcの測定:波長830nmの半導体レーザー光を用いたカー
ヒステリシス装置で測定した。
ビツトエラーレートの測定:回転数1800rpm、キヤリヤ
ー周波数3.7MHzで記録再生した条件で行つた。
評価結果を第1表に示す。
〔比較例−6〕 紫外線硬化型樹脂の硬化処理用チヤンバーの酸素濃度
を10000ppmとした以外は、実施例−4と同一の条件で両
面記録型の光磁気記録媒体の試料を得た。
得られた試料の有機樹脂保護層のゲル分率は、83%で
あり、高温高湿下保存前後のBERの変化は前記BER比で2.
7にもなつた。
そして、保存後の記録層には腐食が観察された。
〔比較例−7〕 窒素ガスの通気時間を充分にとつて、紫外線硬化型樹
脂の硬化処理用チヤンバーの酸素濃度を10ppmとした以
外は、実施例−4と同一の条件で両面記録型の光磁気記
録媒体の試料を得た。
得られた試料の有機樹脂保護層のゲル分率は、99%で
あつた。
しかし、媒体の反りが大きく実施例−4では、2.0mra
dであつたものが、3.4mradにもなつた。
〔実施例−9〕 連続式スパツタリング装置を用いて、130φ、厚さ1.2
mmのポリカーボネート基板上に以下のような順で各薄膜
を成膜して単板の光磁気記録媒体を2枚得た。まず、第
1の誘電体保護層としてSiNx薄膜を1000Åの厚さで成膜
し、次にTbFeCoよりなる記録層を300Åの厚さで前記第
1の誘電体保護層の上に成膜した。さらに、この記録層
の上に第2の誘電体保護層としてSiNx薄膜を500Åの厚
さで成膜し更にその上に金属反射層として、Alの薄膜を
500Åの薄膜を500Åの厚さで成膜して前記ポリカーボネ
ート基板上に光磁気記録層を形成した。
次に、前記光磁気記録層をその表面に有した前記基板
を紫外線硬化型樹脂塗布用のチヤンバー中に入れ、その
チヤンバー中に空気を送り込み、雰囲気は空気中で、ス
ピンコートにより以下の組成Dの紫外線硬化樹脂を5μ
mの厚さで前記基板の光磁気記録層を設けた面とは反対
の面上に塗布した。
紫外線硬化樹脂−組成D テトラヒドロフルフリルアクリレート 20重量部 2−エチルヘキシルアクリレート 20重量部 トリメチロールプロパントリアクリレート 60重量部 メチルベンゾイルフオメート 3重量部 次に、光磁気記録層の上に紫外線硬化型樹脂の塗膜を
設けた媒体を硬化処理用のチヤンバーに移して、このチ
ヤンバー内に酸素及び窒素を送り込みチヤンバー内の雰
囲気の酸素濃度を500ppmとした。
しかる後、前記チヤンバーの上部に設けた石英板を通
して紫外線を前記紫外線硬化樹脂の塗布膜の表面に10秒
間照射した。このときの紫外線の強度は前記紫外線硬化
樹脂の塗布膜上で100mW/cm2であつた。
かくして、前記光磁気記録層上に形成された紫外線硬
化樹脂よりなる有機樹脂保護層のゲル分率を前記のメチ
ルエチルケトン中での抽出による方法で測定したところ
93%であつた。
以上のようにして作成した2枚の媒体の前記有機樹脂
保護層の上に東亜合成化学工業(株)製の合成ゴム系ホ
ツトメルト接着剤#XW−13をロールコーターによつて20
μmの厚さに塗布し、プレス機を用いて5Kg/cm2の圧力
にて前記有機樹脂保護層を向かい合わせにして、基板の
光磁気記録層のない面を外側に向けて貼り合わせ両面記
録型の光磁気記録媒体の試料を得た。
〔比較例−6〕 紫外線硬化樹脂の硬化処理を空気中で行い、さらに硬
化処理における紫外線の照射時間を80秒にした以外は実
施例−9と同一の条件で両面記録型の光磁気記録媒体の
試料を得た。
得られた有機樹脂保護層のゲル分率は84%であつた。
〔実施例−10〕 組成Dの代わりに、紫外線硬化樹脂として以下に示す
組成Eを使用した以外は、実施例−9と同一の条件で両
面記録型の光磁気記録媒体の試料を得た。
紫外線硬化樹脂−組成E テトラヒドロフルフリルアクリレート 20重量部 トリメチロールプロパントリアクリレート 60重量部 2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸 10重量部 N−ラウリルジエタノールアミン 10重量部 ベンゾインエチルエーテル 3重量部 記録層のある面とは反対の基板の面上に設けた有機樹
脂保護層のゲル分率は、89%であつた。
〔比較例−7〕 紫外線硬化樹脂の硬化処理を空気中で行い、さらに硬
化処理における紫外線の照射時間を80秒にした以外は実
施例−9と同一の条件で両面記録型の光磁気記録媒体の
試料を得た。
得られた有機樹脂保護層のゲル分率は77%であつた。
〔比較例−8〕 窒素の流量を高めて雰囲気の酸素濃度を10ppmとし
て、紫外線硬化樹脂の硬化処理を行つた以外は、実施例
−9と同一の条件で光磁気記録媒体の試料を作成した。
このときの有機樹脂保護層のゲル分率は、96%であつ
た。
〔比較例−9〕 窒素の流量を高めて雰囲気の酸素濃度を10ppmとし
て、紫外線硬化樹脂の硬化処理を行つた以外は、実施例
−10と同一の条件で光磁気記録媒体の試料を作成した。
このときの有機樹脂保護層のゲル分率は、95%であつ
た。
以上のようにして得られた実施例−9及び実施例−1
0、比較例−6〜比較例−9の光磁気記録媒体を80℃、9
0RH%の高温高湿下に500時間保存したときの反り変化、
BER変化、光学顕微鏡で観察される有機樹脂保護層の状
態変化を評価した。
同時に記録層がある面とは反対側の基板面の表面の硬
さを鉛筆硬度で測定した。
なお、反りの変化は、有機樹脂保護層を設ける前の媒
体の反りをT0とし、有機樹脂保護層を形成後の反りをT1
とした時、反り変化=|T1−T0|とした。
また反りの測定は、光ピツクアツプを被測定基体面に
焦点を合わせ、該ピツクアツプが媒体に追随する時の変
位量を求める。
次に、基板の半径をL、基板の垂直方向の変位をDと
したとき、反り=D/Lと定義する。
得られた結果を第2表に示す。
比較例−8及び比較例−9の光磁気記録媒体の試料
は、反りの変化が大きくBERが測定できなかつた。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明の光磁気記録媒体の有機樹脂保護層を
形成する際の紫外線硬化型樹脂塗布膜の紫外線硬化処理
ユニツトの要部断面の概略図である。 第2図は、本発明の光磁気記録媒体の有機樹脂保護層を
形成する際の紫外線硬化型樹脂塗布膜の別の紫外線硬化
処理ユニツトの要部断面の概略図である。 1……媒体 2……搬送アーム 3……ガスパージチヤンバー 4……石英ガラス窓 5……混合気体導入口 6……ランプハウス 7……紫外線ランプ 8……反射鏡 9……熱線カツトフイルター 10……混合気体排出口 11……ガスチヤージ補助チヤンバー
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI G11B 11/10 541 G11B 11/10 541F

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】基板上に記録層を有し、該記録層上及び/
    または該基板の記録層が形成された面とは反対側の面上
    に有機樹脂保護層を有する光記録媒体において、該有機
    樹脂保護層が、ゲル分率が85乃至98%である紫外線硬化
    型樹脂であることを特徴とする光記録媒体。
  2. 【請求項2】基板上に記録層を設けた後に、酸素及び不
    活性ガスの混合気体雰囲気中で紫外線硬化型樹脂を該記
    録層上及び/または該基板の記録層が形成された面とは
    反対側の面上に塗布し、次いで酸素濃度が30乃至9000pp
    mの酸素及び不活性ガスの混合気体雰囲気中で該紫外線
    硬化型樹脂の硬化処理を行って有機樹脂保護層を形成す
    ることを特徴とする光記録媒体の製造方法。
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