JPH0460934A - 光記録媒体 - Google Patents

光記録媒体

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JPH0460934A
JPH0460934A JP2165816A JP16581690A JPH0460934A JP H0460934 A JPH0460934 A JP H0460934A JP 2165816 A JP2165816 A JP 2165816A JP 16581690 A JP16581690 A JP 16581690A JP H0460934 A JPH0460934 A JP H0460934A
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JP
Japan
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protective layer
optical recording
recording medium
layer
resin
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Application number
JP2165816A
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English (en)
Inventor
Ryoichi Yamamoto
亮一 山本
Yasuro Nishikawa
西川 康郎
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Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
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Publication date
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  • Optical Record Carriers And Manufacture Thereof (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は光記録媒体に関し、特に帯電が起こりにくく保
存耐久性の優れた光記録媒体に関するものである。
〔従来技術及びその問題点〕
近年、光記録媒体は、その記録容量が大きいことから、
大容量データファイル等に実用化されている。
光記録媒体は、通常、ガラス、プラスチック等の透明基
板上に記録層の薄膜があるディスク状の形態をしており
、記録方式及び記録層の相違から、ROM型、WO型及
び光磁気記録媒体等に分類できる。
前記ROM型媒体においては、記録情報は射出成型時に
プレピットの形で基板上に形成されており、再生用の光
を反射させるための金属反射層の薄膜が形成される。
WO型型体体は、レーザー光照射により光透過率/光反
射率特性が変化することを利用して情報の記録再生を行
う。
書換えが自在にできる光磁気型媒体では、垂直磁化膜の
磁区を熱磁気反転させることで情報を記録し、カー効果
を利用して記録情報の読みだしをする。
光磁気型媒体の記録層は、遷移金属と希土類金属の合金
などの記録層と誘電体保護層などの薄膜を積層した形態
である。
相変化型光記録媒体では、結晶相と非晶質相の光透過率
/光反射率特性の変化を利用して情報の記録再生を行う
。そしてその記録層の材料には、Te系とノ1Te系と
があり、Te系としては、TeSe系、TeSb系、T
eAs系等があり、非Te系としては、5eSb系、5
eGa系等がある。
光記録媒体の記録再生用光は、多くの場合、透明基板の
記録層が設けられた面とは反対の面に入射される。その
ため、光が入射される面からゴミやほこりを除去して記
録再生用光の進路の障害物をなくすためにナイロンブラ
シ等でその表面を擦ることが行われている。
ところが、ナイロンブラシ等で擦ると媒体を傷つけたり
、帯電によりむしろゴミやほこりを呼び込んだりする。
媒体の表面に傷がつかないようにするため、に、特開昭
61−180946号公報に開示されているように、紫
外線硬化樹脂の保護層を設けた媒体が提案されている。
この技術に従い、紫外線硬化樹脂など硬度が比較的高い
とされている硬化性樹脂を保護層に使用した場合は、そ
の硬化収縮率が大きいために媒体の反りの原因となるこ
とがあった。また、この技術だけでは帯電を防止する効
果は認められない。
一方、帯電を防止するために、特開昭60−23994
6号公報には、界面活性剤、導電性フィラー、金属薄膜
等による帯電防止処理を大気に接する面に施すことが提
案されている。
しかしながら、この技術によれば帯電はある程度防止す
ることができるものの、保護層としての硬度が充分でな
く、使用しているうちに傷がついてBER(ピットエラ
ーレ−1・)の増大となって特性の劣化を招き、保存耐
久性という点では充分でなかった。
また更に、特開昭63−69044号公報では表面コト
剤に電気伝導性セラミックスを分散させることにより、
特開平1−119934号公報では紫外線硬化樹脂被膜
の上に導電性微粒子を分散した透明導電性被膜を設ける
ことにより、帯電を防止することが提案されている。し
かしながら、これら電気伝導性セラミックスや導電性微
粒子は有機樹脂保護層の透明性を阻害するので余り多く
添加できず、その帯電防止効果にはおのずと限界があっ
た。
従って、現在、有機樹脂によるハードコーティング剤に
帯電防止効果を持たせようとする場合、前記特開昭60
−239946号公報に記載されているように界面活性
剤を用いる処理が一般的である。
しかしながら、界面活性剤を用いた場合、高温高湿下で
の経時或いは表面拭き取りクリーニング等により、その
帯電防止効果が比較的簡単に失われてしまうという問題
点がある。更には、界面活性剤を有機樹脂保護層中に安
定に保持することが困難であるという問題点もある。
又、界面活性剤を保護層用の有機樹脂中に練り込んで使
用したとしても、高温高湿下で帯電防止効果が低下する
現象(decay現象)が発生し、また表面拭き取りク
リーニングによる帯電防止効果が失われるという問題点
はあまり改善されず、更には、練り込みにより表面硬度
の低下を招き、耐擦傷性が劣化するという問題点が新た
に発生する。
このように、帯電防止効果の持続と表面硬度とを両立さ
せるのは非常に困難であるのが現状である。
〔発明が解決しようとする課題] 本発明は、このような従来技術の問題点に鑑みなされた
ものであり、特に、高温高湿下での経時保存や表面拭き
取りクリーニングによっても優れた帯電防止効果が持続
でき、且つ表面の硬度が高く、耐擦傷性の優れた光記録
媒体を提供することを目的としている。
〔課題を解決するための手段〕
本発明の前記目的は、透明基板の一方の面に記録層が形
成されており、該記録層が形成されていない該透明基板
の他方の面に有機樹脂保護層を有する光記録媒体におい
て、前記有機樹脂保護層の表面が、親水性の分子鎖でグ
ラフトされていることを特徴とする光記録媒体により達
成される。
帯電防止能を付与するには、一般に、前記した界面活性
剤に代表されるような所謂親水性を持つ物質を塗布ある
いは混合等により表面近傍に配する事で行われている。
このような帯電防止剤は、ファンデルワールス力により
該表面に吸着しているものと考えられ、前記したように
高温高湿下での経時保存や表面拭き取りクリーニングに
よってその帯電防止効果が比較的簡単に失われてしまう
一方、本発明の特徴は、親水性の分子鎖を有機樹脂保護
層表面にグラフトさせることにより、付与された帯電防
止能が高温高湿下での経時保存や表面拭き取りクリーニ
ングによっても劣化しないことにある。
これは、親水性の分子鎖が保護層表面の有機樹脂主鎖に
グラフトしている、即ち、親水性の分子鎖が保護層表面
の有機樹脂に共有結合により結合しているためその結合
力は強固であり、たとえ高温度高湿度の環境条件下に曝
されても帯電防止効果が低下や劣化することがなく、ま
た、拭き取りクリーニングによっても表面から散逸する
恐れがなくその効果が持続する。
また、保護層の耐擦傷性に関しては、一般にその表面の
硬度により大きく左右されるが、本発明においては、有
機樹脂保護層表面にグラフトした親水性の分子鎖は、保
護層の耐擦傷性には余り影響せず、むしろ有機樹脂層の
硬度により大きく左右されることが判明した。
特に、本発明においては、透明基板の硬度もしくは透明
基板上に別途設けられた基板の硬度よりも、有機樹脂層
の硬度が高い時に、優れた耐擦傷性が得られることが判
明した。
即ち、本発明では、透明基板(もしくは透明基板上に別
途設けられた基板)の上に、該基板の硬度よりも高い硬
度の有機樹脂層を設け、且つ該有機樹脂層の表面に前記
した親水性の分子鎖をグラフトすることで、帯電防止効
果と耐擦傷性とを両立させることができた。
以下、本発明をより詳細に説明する。
本発明においては、有機樹脂保護層表面の有機樹脂の主
鎖に親水性の分子鎖がグラフトしていることを特徴とし
ている。
グラフトに用いるモノマーとしては、二重結合を有しグ
ラフトが可能であり、且つ親水性基を付与することので
きるモノマーであれば特に限定はされない。このような
モノマーの具体例としては、例えば、エチレンオキサイ
ド、プロピレンオキサイド、ブタンジオールモノアクリ
レート、NNジメチルアミノエチルアクリレート、2−
ヒドロキシエチルメタクリレート、ヒドロキシプロピル
アクリレート、2−メトキシエチルアクリレート、N−
ビニルピロリドン、2−ヒドロキシエチルアクリレート
等が挙げられ、好ましくは、エチレンオキサイド、プロ
ピレンオキサイドである。
本発明の光記録媒体において、有機樹脂保護層上にグラ
フトされる親水性の分子鎖を有するモノマーは基本的に
は単分子層でも充分であるが、通常、重合が進み、前記
モノマーの重合層が形成される。その重合度があまり大
きくなると粘着性(タッキネス)が増大するので、重合
度は100以下、望ましくは80以下である。また、前
記有機樹脂保護層上にグラフトされる親水性の分子鎖を
分子量でいえば50〜10000 、望ましくは800
0以下である。
グラフト重合物を構成する主鎖の分子となる樹脂として
は、紫外線硬化型樹脂、熱硬化型樹脂、触媒重合型樹脂
などの通常有機樹脂保護層に用いられる樹脂であれば特
に限定されない。
紫外線硬化型樹脂としては、例えば、ポリエステルアク
リレート、エポキシアクリレート及びウレタンアクリレ
ート等の光重合性オリゴマーや、トリメチロールプロパ
ントリアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリ
レート等の3官能以上の光重合性モノマーや、ネオペン
チルグリコールジアクリレート、ヘキサンジオールジア
クリレート等の2官能モノマーや、エチルへキシルアク
リレート、テトラヒドロフルフリルアクリレート等の単
官能モノマーの混合物に、ヘンシフエノン、ヘンジイン
エチルエーテル、メチルヘンジイルフォメート等の光開
始剤を添加したものが良い。又、これら素材に、レヘリ
ング剤、増感剤等を加えても良い。
熱硬化型樹脂としては、例えば、アミノアルキド樹脂や
、熱硬化型アクリル樹脂等が挙げられる。
又、触媒重合型樹脂としては、例えば、エポキシ樹脂や
ウレタン樹脂等が挙げられる。
これら有機樹脂保護層の表面に前記親水性の分子鎖をグ
ラフI・すれば、有機樹脂の種類のちがいによる帯電防
止効果の差異は認められないが、保護層の耐擦傷性に関
しては、前記したように、有機樹脂保護層の硬度により
大きく左右される。この点から、保護層に用いる有機樹
脂としては硬度の高い紫外線硬化型樹脂が好ましい。
有機樹脂保護層は、例えば、前記紫外線硬化樹脂を基板
上にスピンコード等の塗布方法を用いて塗布し、次いで
紫外線を照射して硬化処理することにより形成される。
有機樹脂保護層の厚さは通常2〜20岬であり、好まし
くは3〜10虜である。
有機樹脂保護層の厚さが20−を超えると、紫外線硬化
樹脂の硬化収縮に伴い基板の反り等が起こり、光記録媒
体の機械的特性が劣化する。また、厚さが2ρ未満であ
ると、表面硬度が低下し、保護層としての機能が劣化す
ることになる。
このようにして基板上に形成された有機樹脂保護層は、
その表面にのみ本発明の親水性の分子鎖がグラフトされ
る。ここで特に重要なことは、保護層表面の有機樹脂だ
けに親水性の分子鎖がグラフトされ、保護層内部の有機
樹脂はグラフトされないことである。これば、保護層内
部の有機樹脂がグラフ)・されると、その硬度が低下し
保護層の耐擦傷性を劣化させるからである。
このように、有機樹脂保護層の表面にのみ親水性の分子
鎖をグラフトする、即ち、グラフト重合の開始する種の
生成を保護層表面にのみ限定する、という観点から放射
線グラフト重合法及び光重合法が望ましい。
放射線グラフト重合法では、照射するエネルギーとして
はグロー放電やコロナ放電等が用いられる。放射線グラ
フト重合には、(1)主鎖ポリマーとモノマーの共存下
に放射線照射し、生成したポリマーラジカルを開始種と
してモノマーをグラフト重合する同時照射法、(2)あ
らかじめ主鎖ポリマーに酸素の存在下で放射線照射し、
生成したポリマ一ラジカルが更に酸素と反応して生成す
るペルオキシド基を開始種としてモノマーをグラフト重
合する空気中前、照射法、および(3)あらかじめ主鎖
ポリマーに真空中で放射線照射し、生成したポリマーラ
ジカルを開始種として千ツマ−をグラフト重合する真空
中前照射法、の三つの方法があり、いずれも本発明に用
いることができる。
光重合法では、照射するエネルギーとしては紫外線がよ
(用いられる。また、光増感剤を用いた光増感重合法に
よりポリマーラジカルを生成することもできる。
保aINを構成する有機樹脂がラジカル反応型ではない
樹脂(即ち、熱硬化型樹脂や触媒重合型樹脂)の場合は
、上記放射線グラフト重合法及び光重合法が適用される
更に、保護層を構成する有機樹脂がラジカル反応型であ
る紫外線硬化型樹脂の場合には、上記放射線グラフト重
合法及び光重合法も適用できるが、紫外線硬化型樹脂の
ラジカル重合の工程においてモノマーを導入することに
より有機樹脂保護層の表面にのみ親水性の分子鎖をグラ
フトすることもできる。
本発明の光記録媒体の記録層は、通常、真空蒸着法、イ
オンブレーティング法もしくはスパック法等の真空成膜
法やスピンコード法により、透明基板の片側に成膜する
ことにより形成される。
例えば、スパッタ法であれば、RF(高周波〕電力やD
C(直流)電力を投入して行うマグネトロンスパッタ法
が望ましく、真空蒸着法では、E B (Electr
on Beam)ガンや抵抗加熱ボードによる加熱方式
の蒸着法が望ましい。
本発明の光記録媒体が、反射タイプの光ディスクである
場合は、前記金属反射層は基板のピット表面側に直接成
膜される。
また、WO型の光記録媒体や光磁気記録媒体または相変
化型光記録媒体である場合は、記録層や誘電体保護層が
積層されて成膜される。
本発明の光記録媒体が両面記録型光磁気記録媒体や相変
化型光記録媒体の場合、ホットメルト接着剤が記録層上
の有機樹脂保護層の」二に塗布され、2枚の光記録媒体
が前記基板を外側に向け、前記有機樹脂保護層を内側に
向けて貼り合わされる。
ここで、本発明に係わる有機樹脂保護層は、前記外側に
ある2枚の基板のそれぞれの上に設けられている。
その際、使用されるホットメルト接着剤としては、合成
ゴム系、EVA (エチレンビニルアセテート)系、ア
クリル系、ポリアミド系の樹脂等がある。
また、本発明の光記録媒体がWO型光記録媒体の場合、
内外周にスペーサーをはさんだサンドインチ構造とする
ことも可能である。
前記光記録媒体が光磁気記録媒体である場合、該記録層
の最上層に、AIやAIとTi、 Ta等との合金また
はNiやNi合金等の金属反射層を設けてC/N等の特
性を向上させることもしばしばなされる。
前記金属反射層の厚さは、通常200〜2000人であ
る。
本発明の光記録媒体で使用する透明基板の材質としては
、ポリカーボネート樹脂、ポリメチルメタクリレート樹
脂、エポキシ樹脂、ガラス等であるが、本発明の光記録
媒体の特徴が最も効果的に現れるのがポリカーボネート
樹脂、ポリメチルメタクリレ−1・樹脂、エポキシ樹脂
等の樹脂基板である。
前記樹脂基板の中でもポリカーボネート樹脂透明基板は
、吸水率が小さく、ガラス転移点ガ高い等の利点を有し
、本発明の光記録媒体において使用することが好ましい
本発明において前記光記録媒体が光磁気記録媒体である
場合、光磁気記録層としては各種の酸化物及び金属の磁
性体の薄膜が使用できる。例えば、Mn旧、MnAZG
e、 MnCuB1等の結晶性材料、Gd−IC(IG
:鉄ガーネット) 、BiSmErGa−I G、 B
1Sm’/bCoGe −I G等の単結晶材料、更に
、GdCo、GdFe、、TbFe、 DyFe、 G
dFe旧、GdTbFe、 GdFeCo、TbFeC
o、 TbFeNi等の非晶質材料を用いた薄膜である
中でも感度、C/N等の点で希土類金属、遷移金属を主
体とする光磁気記録層が最も好ましい。
また、本発明において前記光記録媒体が相変化型気光記
録媒体である場合の光記録層としては、Te系及び非T
e系の各種の合金がある。例えば、Te系としては、T
eGe系、Te1n系、TeOx系、TeSn系等が挙
げられ、これらに更に他の元素(例えば、sb、八5S
Ge、 In、 S、 Sn、 O等)を加える場合も
あるが、これらのうちTeGe5nOx、 TeSb、
、TeGeSbが好ましい。
非Te系としては、5eSb系、5eGa系、5eln
系、In5b系、SeS系、5bGa系、In1li系
、5eGeSb系等が挙げられ、これらに更に他の元素
(例えば、Se、 Sb、As、 Ge、 In等)を
加える場合もあるが、これらのうち5een、 InS
b、、In5bSe、 In5eTj!が好ましい。
また、本発明において、光記録媒体がWO型光記録媒体
である場合、その記録層としては以下のものが挙げられ
る。
(1)穴形成タイプ(金属薄膜) Te C−、Te 5eSTe C3z等(2)相変化
タイプ(金属薄膜) Te−Tea□、5b−3e等 (3)泡形成タイプ 金属薄膜と有機物の組合せ等 (4)色素タイプ シアニン系色素、メロシアニン系色素、フタロシアニン
系色素、メチン系色素、ヘンゼンチオールニッケル錯体
、テトラヒドロコリン錯体等。
本発明において光記録媒体が光磁気記録媒体または相変
化型光記録媒体である場合、前述した光磁気記録層に隣
接させて、例えば光磁気記録層の上下をサンドインチす
る構成で、誘電体保護層の薄膜を設けるのが一般的であ
る。そして本発明で用いることができる前記誘電体保護
層としては、例えば、SiOx、5rNx、A/Nx及
びZnS等の酸化物、窒化物及び硫化物等の誘電体が好
ましい。中でも光学的特性、保護機能の面から例えば特
開昭59121368号公報に開示されているように窒
化ケイ素が最も好ましい。
本発明において光記録媒体が光磁気記録媒体である場合
、前記光磁気記録層の厚さは、通常200〜2000人
であり、また前記誘電体保護層の厚さは通常200〜2
000人である。
前記の光磁気記録媒体において前記透明基板上に設けら
れる各層は、真空成膜法で成膜され、通常スパッタ法で
成膜される。
〔発明の効果〕
透明基板の一方の面に記録層を、他方の面に有機樹脂保
護層を有する光記録媒体において、該有機樹脂保護層の
光が入射する側の表面が、親水性の分子鎖でグラフトさ
れている本発明の光記録媒体は、著しく優れた帯電防止
効果を示し、特に、高温高湿下での経時保存や表面拭き
取りクリーニングによってもその優れた帯電防止効果が
持続できた。
更に、該有機樹脂の硬度を該透明基板の硬度よりも高く
することにより、前記の優れた帯電防止効果と共に、表
面の硬度が高く、優れた耐擦傷性を示した。
〔実施例〕
次に実施例をもって本発明を具体的に説明するが、本発
明はこれらに限定されるものではない。
実施例−1 射出成形により案内溝が片面に形成された、厚さ1 、
2 mm 、直径130mmのポリカーボネート基板の
前記案内溝を設けていない側の表面上に、紫外線硬化樹
脂#UR−4502(三菱レーヨン■製)を300゜r
pm 、10秒間の条件でスピンコード法により塗布し
、ついで高圧水銀灯を用いて照射強度80mW / c
i(板面上)、1分間の条件で紫外線を照射して硬化せ
しめて、厚さ4Ijmの紫外線硬化樹脂層(第1の有機
樹脂保護層)を形成した。
つぎに、この紫外線硬化樹脂層の上に、以下の方法によ
り、グラフト重合被膜を形成した。
前記基板を第1図に示すようなペルジャー中の回転基板
ホルダー上にセットし、30Wの高周波電力で3分間の
グロー放電処理を行った。
つぎに、エチレンオキサイドモノマ−10vo1%含有
の窒素ガスを常圧となるまで導入し、温度50°C1時
間1hrの条件で、エチレンオキサイドモノマーをグロ
ー放電処理した紫外線硬化樹脂層の表面にグラフト重合
せしめ、エチレンオキサイドのグラフト重合被膜を形成
した。この時、クエンチャ−としては水素ガスを使用し
た。
つぎに、前記基板の案内溝を設けた側の表面上に、以下
の方法により、エンハンス層、記録層、無機保護層及び
金属反射層よりなる4N構成の光磁気の記録層を形成し
た。
前記基板をスパッタ装置の回転基板ホルダー上にセット
して、スパッタ室にアルゴンガスを導入して、ガス圧を
l mTorrとした。
そして、マグネトロンスパッタ法によりまずエンハンス
層として、1100人の厚さのSiNxの薄膜を成膜し
た。
ついで、FeCoCr合金のターゲット及びTbのター
ゲットに電力を印加して、二元同時スパッタにより、前
記エンハンス層上にTb+1lPe611COsCr6
なる組成の記録層を240人の厚さで成膜した。
しかる後、前記記録層の上に無機保護層として、SiN
xの薄膜を250人の厚さで成膜した。
更にその上に金属反射層として、^l −Ta (Ta
 :5atom%)の薄膜を600人の膜厚で成膜して
、前記基板上に、エンハンス層、記録層、無機保護層及
び金属反射層よりなる4層構成の光磁気の記録層を形成
した。
しかる後、この金属反射層の上に、前記有機樹脂保護層
用の紫外線硬化樹脂#UR−4502(三菱レーヨン■
製)を300Orpm、10秒間の条件でスピンコード
法により塗布し、ついで高圧水銀灯を用いて照射強度1
00mW / c+fl (板面上)、1分間の条件で
紫外線を照射して硬化せしめて、厚さ51rmの紫外線
硬化樹脂層(第2の有機樹脂像iI層)を形成した。
このようにして、透明基板の案内溝を設けた側に記録層
が形成され、反対側に有機樹脂保護層(第1の有機樹脂
保護層)及びエチレンオキサイドのグラフト重合被膜が
形成された光磁気記録媒体の試料を得た。
実施例−2 実施例−1のグラフト重合の工程に於いて、放射するエ
ネルギー線として紫外線光を用いた。
この時、高圧の水銀ランプを用いた。
その他は実施例−1と全く同様にして、光磁気記録媒体
の試料を得た。
実施例−3 実施例−1で用いたと同一の透明基板を用い、この基板
の案内溝を設けていない側の表面上に、紫外線硬化樹脂
#UR−4502(三菱レーヨン■製)を実施例−1と
同様の条件でスピンコード法により塗布した。
この後の紫外線硬化工程時に、紫外線硬化樹脂のラジカ
ル重合と、表面へのグラフト重合を同時に行った。
即ち、第2図に示す、紫外線を照射するための石英ガラ
スの窓を備えた気密性のチャンバーを用い、該チャンバ
ー中に紫外線硬化すべき透明基板の試料を挿入した後、
先ず窒素をパージしチャンバー内の窒素濃度を99.5
%以下にした。つぎに、エチレンオキサイドモノマ−1
0vo1%含有の窒素ガスを導入して、チャンバー内の
ガスをこの窒素ガスに置換し、高圧水銀灯を用いて耐強
度80mW/c+fl(板面上)、1分間の条件で紫外
線を照射し、紫外線硬化樹脂のラジカル重合と同時に、
この樹脂層の表面にエチレンオキサイドのグラフト重合
被膜を形成した。
形成された紫外線硬化樹脂層(第1の有機樹脂保護層)
の厚さは5−であった。
その後、実施例−1と全く同様にして、基板の案内溝を
設けた側の表面上に光磁気記録層を形成し、光磁気記録
媒体の試料を得た。
比較例−1 実施例−1に於いて、透明基板の案内溝を設けていない
側の面に、紫外線硬化樹脂#UR−4502を塗布し、
紫外線硬化しただけとし、グラフト重合被膜は形成しな
かった以外は、実施例−1と全く同じようして、光磁気
記録媒体の試料を得た。
比較例−2 実施例−1に於いて用いた紫外線硬化樹脂#UI145
02の代わりに、一般に用いられている界面活性剤練り
込み型の紫外線硬化樹脂#MH−7060(菱し−ヨX
■製)を用いた他は、実施例−1と全く同じようにして
、光磁気記録媒体の試料を得た。
以上のようにして形成した光磁気記録媒体について、そ
の耐擦傷性、初期の表面抵抗並びに高温高湿下での経時
後(80°C185%RHX 1000時間後)の表面
抵抗値を測定した。
鮭捻棗血: 第1の有機樹脂保護層及び第2の有機樹脂保護層の表面
をナイロンブラシで10回擦ったときの傷のつき具合を
目視観察し下記の評価基準で評価した。
○:擦り傷が認められない。
△:擦り傷がわずかに認められる。
×:擦り傷が認められる。
表百里気肥仇: 市販の超高抵抗測定機(アトパンテスト社製、R834
0)を用いて初期表面電気抵抗値並びに高温高湿下に経
時後の表面電気抵抗値を値測定した。
それらの結果を表1に示す。
表1 注:  >10’6Ωは表面電気抵抗値が測定限界以上
であることを示す。
比較例−1のグラフト重合皮膜のない試料では、表面電
気抵抗値が高く、帯電防止効果が劣ることが分かった。
また、比較例−2の界面活性剤練り込み型の紫外線硬化
樹脂を用いた場合では、初期の帯電防止効果は期待され
るが、あまりその効果が継続できないことが分かった。
また、有機樹脂保護層の耐擦傷性にも問題があることが
分かった。
以上の結果より明らかなように、本発明により得られる
光ディスクだけが、表面硬度及び帯電防止効果が優れ、
更に高温高湿下に経時しても帯電防止効果の持続性が非
常に優れたものであることが分かった。
【図面の簡単な説明】
第1図はグロー放電処理及びグラフト重合処理に用いる
ペルジャーを示す。 第2図は紫外線硬化処理と同時にグラフト重合処理をす
るのに用いるチャンバーを示す。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)透明基板の一方の面に記録層が形成されており、
    該記録層が形成されていない該透明基板の他方の面に有
    機樹脂保護層を有する光記録媒体において、前記有機樹
    脂保護層の表面が、親水性の分子鎖でグラフトされてい
    ることを特徴とする光記録媒体。
  2. (2)前記有機樹脂保護層が紫外線硬化樹脂よりなるこ
    とを特徴とする請求項(1)記載の光記録媒体。
JP2165816A 1990-06-26 1990-06-26 光記録媒体 Pending JPH0460934A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2015082230A1 (de) * 2013-12-04 2015-06-11 Fraunhofer-Gesellschaft zur Förderung der angewandten Forschung e.V. Verfahren zur kovalenten beschichtung von polymeren mit zumindest teilweise nucleophilen kettenenden, oberflächlich beschichtetes substrat sowie verwendungsmöglichkeiten
US11548250B2 (en) 2016-09-06 2023-01-10 The Yokohama Rubber Co., Ltd. Method and device for forming pneumatic tire

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WO2015082230A1 (de) * 2013-12-04 2015-06-11 Fraunhofer-Gesellschaft zur Förderung der angewandten Forschung e.V. Verfahren zur kovalenten beschichtung von polymeren mit zumindest teilweise nucleophilen kettenenden, oberflächlich beschichtetes substrat sowie verwendungsmöglichkeiten
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