JPH0715935Y2 - 軒天井取付装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、軒天井の先端を梁に可調整的に固定される軒
天井取付金具に差し込むことにより軒天井を取り付ける
ことができる軒天井取付装置に関するものである。

〔従来の技術〕

従来アパート等の共同住宅の廊下あるいは住宅のベラン
ダ等の軒天井は建物の外壁部の梁とこの建物より突出し
て、かつ建物に沿って配設される横架材又は梁間に軒天
井を架け渡し、軒天井の両端部をそれぞれ梁等にビス止
めして固定している。

〔考案が解決しようとする課題〕

平行する梁間又は梁と横架材に架け渡す軒天井をビス止
めするに鋼鉄製の梁にあっては予め梁に穿孔しておく必
要がある。そして、このビス孔に合わせて取り付けねば
ならない。しかし現場においては設計位置と異なった位
置で取り付けることがある。この場合には現場で穿孔す
る手数を要する。

本考案は、建物に沿って配設される梁の任意位置で可調
整的に、簡易かつ強固に軒天井を取り付ける軒天井取付
金具を固定することができる軒天井取付装置を提供する
ことを目的とする。

〔課題を解決するための手段〕

上記目的を達成するため、本考案の軒天井取付装置、梁
の下片の先端を上方に折り曲げて係止片を形成し、該係
止片の任意の位置に軒天井を取り付ける軒天井取付金具
の上端に形成したフック状の引掛片を引掛け、係止する
軒天井取付装置において、前記軒天井取付金具を引掛片
に垂片、水平片及び軒天井の一端を挿入、支持する挟持
片を有する吊片でもって一体に形成し、前記挟持片を梁
の下片の下方に位置させるようにしてなることを要旨と
する。

〔作用〕

梁の任意の位置において軒天井取付金具の上端に形成し
た引掛片を梁の下片の先端に形成した係止片に引掛け、
係止するとともに、軒天井の挟持片を梁の下片の下方に
位置させることにより、軒天井取付金具に軒天井を取り
付けたとき、軒天井の荷重によって、梁の係止片と軒天
井取付金具の引掛片の係止状態を保持する方向に力を作
用させることができ、軒天井を取り付ける軒天井取付金
具を梁に簡易かつ強固に取り付けることができる。

〔実施例〕

以下、本考案を図示の実施例に基づいて説明する。

図において１は建物に沿って配設される梁で、この梁１
の下片11の先端を上方に折り曲げて所要強度を保持する
係止片12を形成する。この係止片12の形状を利用して軒
天井取付金具２を引掛け、係止する。

軒天井取付金具２は、第４図に詳示するように金属細帯
板を用い、屈曲して形成するもので、上端をフック状に
屈曲して梁１の係止片12に引掛けられるように引掛片21
とし、この引掛片21より垂直に延びる垂片22には引掛片
21と対向する位置にビス孔23を穿孔し、かつこの引掛片
21と垂片22との間隔を梁１の係止片12が挿入できるもの
として適当に定め、垂片22の長さを梁の係止片12に引掛
片21を引掛けたとき、梁の下片11の下面に水平片24が沿
うようにして定めるとともに、この垂片22の下部を水平
方向に屈曲して水平片24を連設し、所要の長さに延びる
水平片24の先端を下方向に折り曲げ、吊片25とし、この
吊片25の下端を水平片24と平行となるように折り曲げて
挟持片26,27として構成する。

軒天井取付金具２をこのように形成することにより、第
４図に示すように、梁１に軒天井取付金具２を引掛け、
係止した場合、挟持片26,27を梁１の下片11の下方に位
置させることができ、これにより、軒天井取付金具２に
軒天井４を取り付けたとき、軒天井４の荷重によって、
梁１の係止片12と軒天井取付金具２の引掛片21の係止状
態を保持する方向に力を作用させることができる。

挟持片26,27は、そのほぼ中央部分に切目を入れて挟持
片を切目より左右２つに分け、その一方の挟持片26と他
方の挟持片27の位置を変える。すなわち、挟持片26と挟
持片27の間に軒天井４の端縁を挿入、挟持するに必要な
間隔を形成する。

このように形成する軒天井取付金具２は、梁１の係止片
12の任意位置に引掛け、係止した後、ビス３にて梁１に
固定する。そして、この軒天井取付金具２の挟持片26,2
7間に軒天井４の一端縁41を嵌入し、挟持する。なお、
軒天井４はその一端41を軒天井取付金具２に支持し、他
端を建物外壁より少し離れて配設された梁又は横架材５
にビス止めする。第１図は、梁５に取り付けられた化粧
材６に固定する実施例である。このように軒天井４をま
ず軒天井取付金具２にて支持した状態で他端をビス止め
固定するので作業を簡易に行なうことができる。

〔考案の効果〕

本考案の軒天井取付装置によれば、梁の任意の位置にお
いて軒天井取付金具の上端に形成した引掛片を梁の下片
の先端に形成した係止片に引掛け、係止するとともに、
軒天井の挟持片を梁の下片の下方に位置させることによ
り、軒天井取付金具に軒天井を取り付けたとき、軒天井
の荷重によって、梁の係止片と軒天井取付金具の引掛片
の係止状態を保持する方向に力を作用させることがで
き、軒天井を取り付ける軒天井取付金具を梁に簡易かつ
強固に取り付けることができる。このため、軒天井取付
作業が簡易となり、かつ施工が簡略化できる利点を有す
る。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の軒天井取付装置の実施例を示し、第１図
は断面図、第２図及び第３図は使用状態を示す説明図、
第４図は要部を示す図である。 １は梁、11は下片、12は係止片、２は軒天井取付金具、
21は引掛片、22は垂片、24は水平片、25は吊片、26,27
は挟持片、４は軒天井。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】梁（１）の下片（11）の先端を上方に折り
   曲げて係止片（12）を形成し、該係止片（12）の任意の
   位置に軒天井（４）を取り付ける軒天井取付金具（２）
   の上端に形成したフック状の引掛片（21）を引掛け、係
   止する軒天井取付装置において、前記軒天井取付金具
   （２）を引掛片（21）に垂片（22）、水平片（24）及び
   軒天井（４）の一端（41）を挿入、支持する挟持片（2
   6,27）を有する吊片（25）でもって一体に形成し、前記
   挟持片（26、27）を梁（１）の下片（11）の下方に位置
   させるようにしてなることを特徴とする軒天井取付装
   置。