JPH07158873A - 床暖房構造 - Google Patents

床暖房構造

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JPH07158873A
JPH07158873A JP5302070A JP30207093A JPH07158873A JP H07158873 A JPH07158873 A JP H07158873A JP 5302070 A JP5302070 A JP 5302070A JP 30207093 A JP30207093 A JP 30207093A JP H07158873 A JPH07158873 A JP H07158873A
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  • Floor Finish (AREA)
  • Surface Heating Bodies (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 天然の木に比べ遜色のない木質様を有し、か
つその製造が容易でしかも寸法精度等に優れた床材を用
いてなる床暖房構造を提供する。 【構成】 床材12によって床面が形成される床構造で
ある。床材12が、磨砕処理が施され白色無機顔料50
が表面に担持されたセルロース系微粉粒51と樹脂とが
混合され、押出成形により板状に成形された中空部13
を有する構成とされる。床材12の中空部13には発熱
線21と温度検知線22とが挿通され、これら発熱線2
1および温度検知線22が電源に接続されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は床材によって床面が形成
される床の暖房構造に係り、詳しくはフローリングの床
面を有する床の暖房構造に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、家屋においては、床面をフローリ
ングとする洋室が大空間の居間などに多く見られるよう
になってきている。ところで、家屋においては近時、各
種の空調システムが設置され、全館の暖房や冷房がなさ
れるようになったものが提供されている。しかし、この
ような空調システムでは、先に述べたフローリングによ
る大空間の部屋の場合、例えば暖房により室内全体を十
分に暖めるには熱的ロスが多く、暖房コストが高くなっ
てしまうといった問題がある。
【0003】このような問題から、近時、フローリング
の床を直接暖房構造にするいわゆる床暖房が多く見られ
るようになってきている。床暖房に使用される床板とし
ては、例えば特開平4−84032号に示されるものが
ある。この暖房床板は、図14に示すように木質基板6
1の表面にその略中心において長手方向に延長する溝6
2と該溝の適所において若干幅広に形成される凹部63
とが刻設され、内部サーモスタット64が埋設状態にて
凹部63内に収容されると共に、該サーモスタットから
のリード線65が溝62内に収容される。リード線65
は室内の任意箇所に取り付けられるコントローラ(図示
せず)に接続され、該コントローラの操作によって所望
の温度に制御することが可能である。
【0004】木質基板1の表面側四周縁には任意厚の框
部材66が固着され、形成される框組内に、均熱板67
によって被覆された面状発熱体68が嵌入される。面状
発熱体68には前記サーモスタット64及びリード線6
5が接続される。均熱板67に被覆された面状発熱体6
8の厚さは框部材66の厚さと同一又は若干小さく形成
される。更に框部材66上に木質基板1と略同一寸法の
化粧木質板69が積層され任意接着剤を用いて一体化さ
れる。化粧木質板69は木質基材の表面に印刷柄模様、
着色塗装、化粧紙貼り、樹脂含浸化粧紙貼り、合成樹脂
化粧シート貼り、突板貼り等の任意化粧が施される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記暖
房床板には以下に述べる不都合がある。前記暖房床板
は、木質基板61、框部材66、化粧木質板69が天然
の木材から成形加工されたものである。ところが、近年
では森林が乱伐により減少しつつあり、このような状況
から環境破壊の問題が注目され、天然の木材の入手が困
難となり、当然そのコストも高騰している。したがっ
て、該暖房床板にあっては、その生産コストが高く、高
価なものとなってしまうのである。また、天然の木材か
ら成形加工することから、例えば樹脂を成形する場合に
比べ加工コストも高くなってしまい、さらには、手作業
による加工が多いため寸法精度などについても樹脂性の
ものなどに比べて劣るといった欠点がある。
【0006】本発明は前記事情に鑑みてなされたもの
で、その目的とするところは、天然の木に比べ遜色のな
い木質様を有し、かつその製造が容易でしかも寸法精度
等に優れた床材を用いてなる床暖房構造を提供すること
にある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明における請求項1
記載の床暖房構造では、床材が、磨砕処理が施され白色
無機顔料が表面に担持されたセルロース系微粉粒と樹脂
とが混合され、押出成形により板状に成形された中空部
を有する構成とされ、該床材の中空部に発熱線と温度検
知線とが挿通され、これら発熱線および温度検知線が電
源に接続されてなることを前記課題の解決手段とした。
請求項2記載の床暖房構造では、前記床材がそれぞれ同
一長さに揃えられ、かつその複数枚が、長さ方向の端面
が床材毎に凹凸となるよう幅方向に接合されてなる床材
ユニットとされ、該床材ユニットが、床材が接合された
方向の一方の側の床材から発熱線と温度検知線とが入
り、他方の側の床材から発熱線と温度検知線とが出るよ
う各床材間に発熱線と温度検知線とが挿通されてなり、
該床材ユニットが用いられて床面が形成されてなること
を前記課題の解決手段とした。請求項3記載の床暖房構
造では、前記床材が、磨砕処理が施され白色無機顔料が
表面に担持されたセルロース系微粉粒と樹脂とが混合さ
れペレット化されてなる生地材ペレットと、磨砕処理が
施され白色無機顔料が表面に担持されたセルロース系微
粉粒と樹脂と有色顔料とが混合されペレット化されてな
り、かつ前記生地材ペレットより溶融温度が高い木質様
形成材ペレットとが混合され、該ペレット混合物が押出
成形により成形されてなることを前記課題の解決手段と
した。
【0008】
【作用】本発明における請求項1記載の床暖房構造によ
れば、床材を形成する材料である白色無機顔料を担持し
たセルロース系微粉粒が磨砕処理されていることから、
従来の木材を直接微粉状に粉砕したものが繊維状である
のと異なり、その表面に繊毛が少なく粒状となり、よっ
て従来の繊維状木粉のごとく水(湿気を含む)、溶剤を
吸着しあるいはこれを放出することに起因する伸縮が極
めて少なく、したがってこれを含有して形成された床材
は寸法安定性に極めて優れたものとなる。また、磨砕処
理を施しかつ表面に白色無機顔料を担持したセルロース
系微粉粒を骨材としていることにより、該微粉粒による
樹脂の吸着・吸い込みが極めて少なくなって成形歪みを
生ずることがほとんどなくなる。さらに、セルロース系
微粉粒が白色無機顔料を担持していることから、これを
有してなる床材は天然の木に比べ熱伝導性のよいものと
なり、したがってその中空部に挿通された発熱線からの
熱を効率よく床面上に伝えるものとなる。
【0009】請求項2記載の床暖房構造によれば、床材
がユニット化されており、しかも発熱線および温度検知
線の端部がその側部に引き出されるよう配線されている
ことから、予めこれを工場等で製造しておくことにより
現場での施工性を高めることが可能になる。請求項3記
載の床暖房構造は、その床材が、生地材ペレットとこれ
より溶融温度の高い木質様形成材ペレットとのペレット
混合物を押出成形することによって得られたものであ
る。したがって、床材はその成形時、木質様形成材ペレ
ットが生地材ペレットに比べ溶融までの時間が長く、よ
ってこれを利用し予め成形条件を設定しておくことによ
り、木質様形成材ペレット中の有色顔料が成形中の溶融
材中に規則的に、あるいは均一に流れることなく、不規
則に流れて筋状の着色部を形成する。そして、この筋状
の着色部が天然の木目に極めて近い木目模様となること
から、床材は天然の木に極めて近い表面を有するものと
なる。しかも、各ペレット中のセルロース系微粉粒がそ
の表面に白色無機顔料を担持しているので、得られる成
形体中において、該微粉粒が有色顔料より表面側にくる
ことによってその下の有色顔料の色が隠蔽され、これに
より有色顔料によって形成される成形体表面の着色部は
その色や太さなどが不均一なものとなり、床材が一層天
然の木目模様に近いものとなる。
【0010】
【実施例】以下、本発明を詳しく説明する。図1ないし
図12は本発明の床暖房構造の一実施例を示す図であ
り、これら図において符号11は床、12は該床11を
形成する床材である。なお、図1に示した床11は、基
本的に床全面が暖房構造とされたものである。
【0011】床材12は、図2に示すようにその長手方
向に貫通する複数(この実施例では6つ)の中空部13
を有した略矩形板状のもので、短手方向の一方の側端に
嵌合凸部14を、他方の側端に嵌合凹部15をそれぞれ
形成したものである。嵌合凸部14は、床材12の表面
12a側が凹み、裏面12b側が該裏面12bと面一に
形成された凸部本体16と、この凸部本体16の側端面
(嵌合凹部15と反対側の端面)に該側端面より突出し
て形成された嵌合突片17とからなるもので、凸部本体
16の床材12表面12a側の面に傾斜面16aを形成
し、該傾斜面16aに釘打ち用のV溝16bを形成した
ものである。
【0012】嵌合凹部15は、床材12の表面12a側
に該表面12aと面一に形成された長板部18と、床材
12の裏面12b側に該裏面12bと面一に形成された
短板部19とからなり、これら長板部18と短板部19
との間に前記嵌合突片17に嵌合する嵌合溝20を形成
したものである。長板部18は、その裏面側(短板部1
9側)に段差部18aを形成したものであり、段差部1
8aは短板部19の先端面と同一面上に位置するよう形
成されたものである。
【0013】そして、このような嵌合凸部14、嵌合凹
部15の構成により、床材12、12はその長手方向の
端縁にて図3に示すような嵌合による連結がなされてい
る。すなわち、嵌合凸部14が下側となるよう水平に配
置された床材12Aの横に、予め防水シール材20aを
嵌合凹部15の嵌合溝20内に充填した床材12Bが、
その嵌合凹部15が前記嵌合凸部14に嵌合するよう取
り付けられ、これにより嵌合突片17が嵌合溝20内に
嵌入するとともに、長板部18が凸部本体16の表面1
2a側の凹んだ部分に係合し、これによって嵌合凹部1
4と嵌合凸部15の嵌合がなされるのである。
【0014】また、このような床材12は、磨砕処理が
施され白色無機顔料が表面に担持されたセルロース系微
粉粒と樹脂とが混合され、さらにこれが押出成形により
成形されて得られたものである。床材12の成形に用い
られる樹脂としては、塩化ビニル樹脂、フェノール樹
脂、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ABS樹
脂、ポリカーボネイト樹脂、ポリウレタン樹脂等が挙げ
られる。そして、この樹脂に、磨砕処理が施され白色無
機顔料を担持したセルロース系微粉粒が配合され、さら
に必要に応じ公知の添加材が配合され混合された後、該
混合物が押出成形によって図2に示した形状に成形され
ることにより、床材12が得られるのである。
【0015】磨砕処理が施され白色無機顔料を担持する
セルロース系微粉粒を得るための材料としては、木材の
粗粉砕物、バカスの粗粉砕物、稲藁の粗粉砕物等の各種
植物細胞体の原料材粗粉砕物を磨砕処理することによっ
て得られたものが用いられる。ここで、磨砕処理とは、
粉砕処理と研磨処理とを併せ持つ処理を言うものであ
り、これら粉砕処理と研磨処理とを同時に行う処理であ
っても、粉砕処理を行った後研磨処理を行う二工程から
なる処理であってもよい。すなわち、ここで言う磨砕処
理とは、後述するように粗粉砕物から微粉砕物にする粉
砕処理と、微粉砕された粉粒を、繊維状態のものが絡み
合い、その表面が繊毛で覆われている状態の粉粒形状か
ら、表面に繊毛が少ない状態となるように表面研磨する
研磨処理とを併せた処理を指しているのである。
【0016】原料材の粗粉砕物を得るには、そのチップ
等を機械的な衝撃破砕により粉砕して150メッシュ、
好ましくは120メッシュよりも細かい粒径の粗粉砕粉
を得る。ここで機械的な粉砕には、例えばインペラーミ
ル(IMP−250;株式会社セイシン企業製)が好適
に使用される。
【0017】そして、このような原料材粉砕物の磨砕処
理としては、例えば図4に示すボールミルによって行う
のが好ましい。このボールミルは、大気解放型のミル本
体1の周壁に冷却ジャケット2を設けたもので、供給パ
イプ8から冷却ジャケット2内に冷却水を供給し、排水
パイプ9から排出することで冷却水を循環させ、これに
よってミル本体1内の温度を予め設定した温度、例えば
80℃以下となるようにするものである。
【0018】ここで、ミル本体1の上部にはモータ5が
配設されており、このモータ5の底部にはミル本体1内
のボール3を攪拌するロータ4が配設されている。ロー
タ4は、モータ5の駆動によって回転し、ボール3と被
磨砕処理物とを攪拌することにより、これらを機械的に
接触させるものである。また、ミル本体1の錐形下部に
はバルブ6で開閉される取出し口7が設けられており、
磨砕処理後の被磨砕処理物を排出できるようになってい
る。
【0019】このボールミルのミル本体1内に装填され
るボール3は、外径3mm〜5mmのセラミックスボール、
特にジルコニア系やアルミナ系のセラミックスボールを
用いるのが好ましく、ステンレス、スチール等の金属製
のボールの使用は避けるのが好ましい。なぜなら、ステ
ンレス、スチール製等の金属製のボールでは、木粉等の
粉砕セルロース系粉がボールの表面に結着し、あるいは
金属製ボール相互の接触に伴う発熱によって粉砕粉に変
質をもたらすおそれがあり、また金属製ボールのかけら
等が発生し、粉砕セルロースの表面にそのかけらが担持
されて所望する微粉粒と異質のものになるおそれがある
からである。なお、この乾式ボールミルは密閉タイプで
あっても大気解放タイプであっても良いが、密閉タイプ
を採用した場合にはミル内に窒素ガス等の不活性ガスを
充填して用いるのが好ましい。
【0020】また、このボールミルでは、使用ボール3
の表面温度が90℃〜120℃の範囲となるように調整
され、ミル本体1の室内温度が80℃を超えないよう調
整されることにより、前記の原料材粉砕物の磨砕処理に
加えてその乾燥処理も同時に行われる。ここで、使用ボ
ール3の温度制御については、ミル本体1の容量と、こ
のミル本体1内に投入されるボール3の量と、ボール3
の材質、寸法ならびに投入粉砕物の投入温度、量、含有
水分量とに基づき、攪拌速度ならびにミル本体1の周面
に設けた冷却ジャケット2による冷却量等を調整するこ
とによって行われる。
【0021】なお、ボール3の表面温度は、対象材料に
よっても異なるものの、例えば木材粉の場合には100
℃〜120℃の範囲にするのが、磨砕の効率の点から好
ましい。ただし、磨砕に長時間を要する場合には暴爆の
防止の点から90℃〜100℃であることが望ましい。
また、磨砕において暴爆を生ずる危険のある場合には、
ミル本体1内の酸素濃度を15%以内とするのが好まし
く、その場合には例えばボールミル内に連続して窒素ガ
スを供給するといった方法を採用してもよい。
【0022】このようなボールミルによる磨砕処理によ
れば、ボール3の回転に伴って生ずる摩擦熱によりミル
本体1の内部温度が上昇し、一方冷却ジャケット2に循
環される冷却水よってミル本体1内の温度およびボール
3の表面温度が前記した範囲に調節されることにより、
原料材粉砕物が粉砕されると同時に強い加熱条件下にお
かれて乾燥せしめられ、これによって粒径が所望する範
囲、例えば100μm以下に揃えられ、しかも含有水分
が2.0重量%以下に調整されるのである。また、この
処理によれば、粗粉状態で投入された原料材粉砕物にボ
ール3が接触することにより、該ボール3に接触した原
料粉砕物は粉砕されて微粉砕物となるとともに、その表
面が研磨されることによって繊毛部分が非常に少ない表
面を有する微粉粒となる。
【0023】すなわち、原料材粉砕物はボール3の表面
に接触した際、機械的に圧潰されかつ磨耗されて粉砕・
研磨され、これと同時に加熱・乾燥されることから、含
有水分が効率良く取り除かれるのである。また、ボール
3から離脱した際急速に冷却されることから、加熱−冷
却の繰返しを受けることによって原料材粉砕物中の繊維
が膨縮作用を受けるとともに、急速に乾燥され、これに
よって繊維の先端部がボール3によって効率良く磨砕さ
れ、結果として周面に繊毛の少ない、独立した粒形状を
なす磨砕処理セルロース系微粉粒が得られるのである。
そして、このようにして得られたセルロース系微粉粒を
分級し、所望する範囲の粒径(例えば1〜10μm、1
0〜20μm、20〜50μm、50〜100μm)に
揃え、白色無機顔料を担持するためのセルロース系微粉
粒とする。
【0024】また、原料粉砕物の磨砕処理としては、図
4に示すボールミルに代えて、例えば図5に示すような
粉砕機30を用いて行うこともできる。この粉砕機30
は、石うすの原理を利用したもので、2枚の砥石31、
31を所定の間隙を介して対向させ、これらの間に原料
粉砕物を入れた後、一方の砥石31を高速回転させるこ
とによって粉砕処理および研磨処理を、すなわち磨砕処
理を行うものである。
【0025】ここで、砥石31は、その内面が中心部に
いくに連れて漸次上方あるいは下方に傾斜する皿型のも
のであり、これらはその中央部間が広く、周辺部間が狭
くなるよう対向配置されて用いられるものである。ま
た、これら砥石31は、図6に示すようにその中央部に
取り付け用の孔32を形成したドーナッツ板状のもの
で、その内面に多数の送り溝33…を形成したものであ
る。送り溝33は、砥石31の回転によって生じる遠心
力により、被処理物を砥石31の半径方向に無理なく案
内するためのものである。
【0026】このような粉砕機30によって原料粉砕物
の磨砕処理を行うには、2枚の砥石31、31のそれぞ
れの中央部間に原料粉砕物を投入し、その後一方の砥石
31を高速回転する。すると、原料粉砕物は2枚の砥石
31、31間で遠心力、衝撃力、剪断力等を受けて漸次
粉砕され、小径となるに連れて遠心力により送り溝33
…に沿って半径方向外周側に移動せしめられ、さらにそ
の過程で衝撃力、剪断力を受けて粉砕されるとともにそ
の周面(表面)が研磨処理され、結果として磨砕処理さ
れて周面に繊毛の少ない、独立した粒形状をなす磨砕処
理セルロース系微粉粒となるのである。
【0027】そして、このようにして得られたセルロー
ス系微粉粒についても、ボールミルによる場合と同様に
分級され所望する範囲の粒径に揃えられることにより、
白色無機顔料を担持するためのセルロース系微粉粒とな
る。担持される白色無機顔料としては、酸化チタン、リ
トポン、ホワイトカーボン、炭酸カルシウム等が使用可
能であるが、特に酸化チタンが、得られる成形体に十分
な白色度を付与することができるなどの理由で好まし
い。また、この白色無機顔料の粒径については、前記セ
ルロース系微粉粒より十分に小さく調整されたものとさ
れる。
【0028】また、該白色無機顔料の前記セルロース系
微粉粒への担持方法としては、図4に示したボールミル
によってセルロース系微粉粒を得た場合、例えば前記セ
ルロース系微粉粒と白色顔料とを混合し、得られた混合
粒子を気相中に分散させながら衝撃力を主体とする機械
的熱的エネルギーを粒子に付与し、セルロース系微粉粒
を母粒子とし、この母粒子の周面に顔料粒子を担持させ
るといった方法が採用される。すなわち、この方法はセ
ルロース系微粉粒に比べ顔料粒子の方が硬いことを利用
した方法であり、このような硬度の違いによって顔料粒
子をセルロース系微粉粒の表面にめりこませ、あるいは
喰い込ませた状態に担持せしめ得るのである。なお、ボ
ールミルによって得られたセルロース系微粉粒は、前述
したように磨砕処理と同時に乾燥処理もなされているこ
とから、担持処理に供すまでの保管を乾燥状態が十分に
保てるようにしておけば、担持処理後特に乾燥処理を行
うことなく後述する成形処理に供すことができる。
【0029】また、他の担持方法として、特に図5に示
した粉砕機30を用いてセルロース系微粉粒を得た場合
には、セルロース系微粉粒と白色顔料との混合粒子を図
4に示したようなボールミルに投入し、再度磨砕処理を
施すことによってセルロース系微粉粒周面に白色無機顔
料粒子を担持させるのが好ましい。なぜなら、ボールミ
ルによる磨砕処理では前述したようにその処理の過程で
摩擦熱が生じ、結果として乾燥処理が同時に行われるか
らである。すなわち、白色顔料担持セルロース系微粉粒
としては、後述する成形処理に際してはその含水率が例
えば3重量%以下程度に低いものであることが成形上好
ましく、したがって予め乾燥処理を施しておくことが望
ましいものの、ボールミル法によって担持処理がなされ
た場合にはその処理過程にて乾燥処理も同時になされる
ことから、得られた担持微粉粒をそのまま成形処理に供
すことができるからである。
【0030】このような担持処理を施すことにより、図
7に示すように白色無機顔料粒子50…はセルロース系
微粉粒51の周面に喰い込み状態で担持されたものとな
る。なお、担持させる白色無機顔料の量としては、母粒
子となるセルロース系微粉粒の周面に重なり合って該周
面を覆いつくす量が上限とされるが、下限については得
られる成形体の所望する白色度に応じて適宜決定され
る。
【0031】このようにして得られた顔料担持セルロー
ス系微粉粒は、白色無機顔料の色調とほぼ同一の色調を
有するものとなり、該担持微粉粒の製造過程においても
保管の過程においてもその凝集が認められなかった。そ
して、該顔料担持セルロース系微粉粒が形成樹脂素材に
混合され、押出成形法によって図2に示した形状に成形
されることにより、床材12が得られるのである。ここ
で、樹脂に対する担持微粉粒の配合量は、樹脂の種類に
よっても異なるものの、例えば塩化ビニル樹脂を用いた
場合、樹脂100重量部に対し担持微粉粒が20〜50
重量部程度配合される。
【0032】このようにして得られた成形体にあって
は、押出で成形されることから嵌合凸部14や嵌合凹部
15の形状・寸法の精度が高いものとなる。また、樹脂
より熱膨張率の小さいセルロース系微粉粒を配合して成
形しているので、ほぼ樹脂のみの配合から成形した場合
に比べ寸法精度がより高いものとなる。そして、この成
形体の表面に木目等の木質様を付与することにより、床
材12が得られる。木質様を付与する方法としては、一
般の印刷による方法を採用してもよいが、以下に述べる
ように、成形体の表面(床材12の表面12aとなる
面)に研削処理を施し、さらにこの研削処理面に塗料を
塗布するのが、天然の木に極めて近い木質様を付与でき
好ましい。
【0033】このような木質様の付与処理としては、ま
ず、研削処理として成形体の表面をブラシやバフロール
により研削処理し、被塗装面を粗面にするとともに、一
部の表面樹脂(スキン層)を除去する。すると、このよ
うな研削処理により成形体は、成形時に生じた不要の凹
凸が平滑化されるとともに、細い掻傷を多数形成する。
なお、この工程は表面光沢をなくすことが主目的である
が、特に先端が不揃いのブラシを用いれば、表面の荒ら
し方に強弱を生じ、後述する塗料塗布による着色にて色
ムラ等を出すことができ、これによって木質感を一層高
めることができ、さらには塗料の浸透をよくすることが
できる。
【0034】またこの場合、表面を研削処理することに
よって表面部に位置する顔料担持セルロース系微粉粒
は、図8に示すようにその担持した白色無機顔料50が
剥離し、その結果セルロース系微粉粒51の内部が露出
して成形体表面の木質感が高まる。また、このような研
削処理によって表面の白色度にムラが生じるとともに、
後述する塗料塗布の際にも微視的にみて塗料の吸い込み
やそののりの具合に微妙に差が生じることにより、得ら
れた床材12により一層の木質感が醸し出される。次
に、研削処理した被塗装面にエンボス加工による加飾処
理を行う。このエンボス加工は、ポンチとダイスとの間
に樹脂成形物を入れて木目様の凹凸模様を形成したり、
エンボスロール間で樹脂成形物を転圧せしめて連続的に
木目様の凹凸模様を形成する方法である。
【0035】次いで、エンボス加工を施した面に塗料を
塗布し、木目模様を明瞭にした後、不織布等を巻き付け
たロールによって塗装面の余剰塗料を拭き取る。ここで
塗料の塗布については、スプレーガンによる吹き付け法
や各種の流動浸漬法など従来公知の塗布法が採用可能で
ある。なお、塗料としては、樹脂成分として塗料に用い
られるものはほぼ使用可能であるが、なかでもウレタン
樹脂、アクリル樹脂、メラミン樹脂、ポリエステル樹脂
等が好適に用いられる。また、顔料としては、木質様を
だすため例えば酸化鉄等の茶色顔料やカーボン等の黒色
顔料などが用いられる。
【0036】さらに、塗装面に公知のトップコート処理
を行い、必要に応じ所要の寸法に切断して木質様を有す
る床材12を得る。なお、所望寸法にするための切断
は、予め木質様板材の段階、すなわち研削処理前にて行
ってもよく、さらにはエンボス加工を施す前に行っても
よいのはもちろんである。
【0037】このようにして得られた床材12にあって
は、成形体表面に研削処理を施したので、研削処理面に
おいて外面に臨んで位置する白色無機顔料担持セルロー
ス系微粉粒が、その顔料担持部分が削られてセルロース
系微粉粒の内面が研削処理面に臨む。そして、このセル
ロース系微粉粒の内面が臨んだ研削処理面に塗料が塗布
されることにより、塗料が直接セルロース系微粉粒中に
吸い込まれ、これによって塗料の成形体への吸い込みお
よびのりが良好となる。さらに、塗料がセルロース系微
粉粒に吸い込まれることから、微視的に見て塗料が板材
上ににじんだ状態でのり、これによって得られた木目模
様は、従来の印刷による木目模様のように例えば色の濃
淡が模様の境目ではっきりしてしまうといった不自然が
なくなり、一層天然のものに近いものとなる。
【0038】また、床材12の作製については、前述し
た方法に限定されることなく、他に例えば、生地材ペレ
ットとこの生地材ペレットより溶融温度が高い木質様形
成材ペレットとを所定比で混合し、該ペレット混合物を
押出成形することによって図2に示した床材12を成形
してもよい。生地材ペレットは、磨砕処理が施され白色
無機顔料が表面に担持されたセルロース系微粉粒と樹脂
とが混合されペレット化されたものである。
【0039】このペレットの成分とされる樹脂として
は、塩化ビニル樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレ
ン樹脂、フェノール樹脂、ABS樹脂等各種のものが用
いられるが、中でも塩化ビニル樹脂、ポリエチレン樹
脂、ポリプロピレン樹脂がより好適である。
【0040】また、磨砕処理が施され白色無機顔料が表
面に担持されたセルロース系微粉粒としては、前述した
床材の製造に用いたものと同一のものが用いられる。そ
して、このような白色顔料担持セルロース系微粉粒と前
記樹脂の粉末とが適宜比、例えば重量比で、微粉粒:樹
脂=30:70〜50:50程度の範囲となるよう混合
され、ペレット化されることにより生地材ペレットが得
られる。ペレット化については、例えば混合粉を多孔円
形ノズルからひも状に押し出し、これを切断するといっ
た従来公知の手段によってなされる。
【0041】木質様形成材ペレットは、磨砕処理が施さ
れ白色無機顔料が表面に担持されたセルロース系微粉粒
と、樹脂と有色顔料とが混合されペレット化されたもの
であり、前記生地材ペレットに比べその溶融温度が高い
ものである。溶融温度については、具体的には生地材ペ
レットの溶融温度(℃)に比べ3%程度高い温度、例え
ば生地材ペレットが180℃であれば木質様形成材ペレ
ットは約185℃となるよう予め調製される。ここで、
木質様形成ペレットの溶融温度を生地材ペレットの溶融
温度より高くするためには、溶融温度を高めるための公
知の添加剤を加えたり、あるいは後述するように樹脂の
グレードを溶融温度が高いものに代えるといった方法が
採用される。
【0042】このペレットの成分とされる樹脂として
は、前記生地材ペレットに用いた樹脂、すなわち塩化ビ
ニル樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂等が
用いられる。なお、樹脂の選択に際しては、当然生地材
ペレットに用いた樹脂と同一種のものを用いるのが望ま
しい。また、樹脂のグレードについては、前述のごとく
最終的に得られる木質様形成材ペレットが生地材ペレッ
トよりその溶融温度が高くなるように、別のものを選択
することができる。磨砕処理が施され白色無機顔料が表
面に担持されたセルロース系微粉粒については、生地材
ペレットに用いたものと同様の処理により得られたもの
が用いられる。
【0043】また、有色顔料については、酸化鉄やカド
ミウムイエロー、カーボンブラックなどの無機顔料が一
種あるいは複数種所望する色相、すなわち得られる製品
の生地自体の色、および後述する木目模様の色に応じて
適宜選択され用いられる。そして、白色顔料担持セルロ
ース系微粉粒と前記樹脂の粉末と有色顔料が適宜比で混
合され、ペレット化されることにより木質様形成材ペレ
ットが得られる。混合比については、白色顔料担持微粉
粒と樹脂粉末との比は前記生地材ペレットと同様の範囲
の重量比とされ、有色顔料の配合比は全体の5〜30重
量%程度とされる。なお、ペレット化については、生地
材ペレットと同様に従来公知の手段によってなされる。
【0044】このような生地材ペレットと木質様形成ペ
レットとが混合され、該ペレット混合物が押出成形もし
くは射出成形によって図2に示した形状に成形されるこ
とにより、床材12が得られる。生地材ペレットと木質
様形成ペレットとの混合比については、得られる床材1
2の色相や木質様形成材ペレット中の有色顔料の比率に
基づいて適宜決定されるが、通常は、生地材ペレット:
木質様形成材ペレット=90:10〜99:1(重量
比)とされる。
【0045】これらペレットの混合物を押出成形するに
あたっては、予め生地材ペレットの溶融温度に合わせて
成形温度を設定するとともに、成形時間も生地材ペレッ
トに合わせて設定する。このような条件で成形を行う
と、生地材ペレットは正常に溶融し成形方向に均一に流
れる。一方、木質様形成材ペレットは生地材ペレットよ
り溶融温度が高いため溶融はするものの、生地材ペレッ
トに比べその溶融状態が十分でなく、したがって流れも
悪く不均一になる。
【0046】そして、このように流れが悪く不均一にな
ることから、木質様形成材ペレット中の有色顔料も当然
均一に流れず、したがって得られた成形体は図9に示す
ようにその内部および表層部にて有色顔料による着色部
34が不均一に散在する。また、成形体表面では、有色
顔料が成形方向に沿って不均一に流れることにより図1
に示したように着色部34が筋状に現われ、これが天然
の木目模様にきわめて近い模様となる。しかも、特に成
形体の表層部においては、生地材ペレットあるいは木質
様形成材ペレット中の白色顔料を担持してなるセルロー
ス系微粉粒が着色部34の上にくると、セルロース系微
粉粒に担持された白色顔料により着色部34の色が隠蔽
されることから、図1に示した表面に見える着色部34
(筋状の模様)に不均一な濃淡が生じ、これによって着
色部34は一層天然の木目模様に近いものとなる。
【0047】このようにして得られた床材12にあって
は、生地材ペレットと木質様ペレットとを所望する色相
に応じて適宜比で混合し、これを押出もしくは射出成形
することによって容易に得られたものであり、しかもそ
の木質様が筋状の木目模様に濃淡があり、また生地部に
おいても木質様ペレット中の有色顔料が不均一に流れる
ことから人工的でない濃淡が形成され、結果として全体
が極めて天然の木質様に酷似したものとなる。なお、こ
のような床材12を製造するに際しては、成形に際し、
予め防腐剤や防黴剤を添加しておくのが、その耐久性を
高めるうえで好ましい。また、木の香のエッセンスを香
料として添加しておけば、より天然の木に近い雰囲気が
醸し出され好ましい。
【0048】また、このような床材12は、図10に示
すようにそれぞれ同一長さに揃えられた3枚が、その長
さ方向の端面が床材12毎に凹凸となるよう幅方向に接
合されて床材ユニット53とされている。そして、この
床材ユニット53には、床材12‥が接合された方向の
一方の側の床材12aから発熱線21と温度検知線22
とが入り、他方の側の床材12bから発熱線21と温度
検知線22とが出るよう各床材12‥間に発熱線21と
温度検知線22とが挿通されている。すなわち、各床材
12には図2に示したように6つ中空部13…が形成さ
れており、発熱線21は、床材12の6つの中空部13
…のうち最外部の2つと中央部の2つとを通るように床
材12の長さ方向を2往復しており、また温度検知線2
3は最外部の2つを通るように床材12の長さ方向を1
往復して挿通せしめられている。そして、これら3つの
床材12‥のうちの一方(12a)を出た発熱線21と
温度検知線22とは、図示略の切欠部を通って隣の床材
12に入り、同様に該床材12を通って他方の床材12
bに至り、さらにここを出て他の床材ユニット53の発
熱線21と温度検知線22とに接続されるようになって
いる。
【0049】発熱線21は、図11に示すようにテトロ
ン製の芯23にヒータ線24を巻回し、その上にナイロ
ン層25を被覆し、これに短絡線26を巻回し、さらに
その上に塩化ビニル樹脂27を被覆してなるものであ
り、万一温度調節、安全機構が故障し、ナイロン層25
が溶融する温度(約160℃)になると、短絡線が溶融
切断して通電がストップする構造となったものである。
温度検知線22は、図12に示すようにテトロン製の芯
28に第1の導線29を巻回し、その上にプラスチック
サーミスタ30を被覆し、これに第2の導線31を巻回
し、さらにその上に塩化ビニル樹脂32を被覆してなる
ものであり、線の全長に亘ってプラスチックサーミスタ
30が配されていることから、前記発熱線21の発熱の
度合いを敏感に検知して後述する温度コントローラに伝
え、発熱線21の温度コントロールを正確に行うもので
ある。
【0050】そして、このよう発熱線21と温度検知線
22とを挿通した床材ユニット53が、図1に示すよう
にその凹凸が嵌合する状態で床の下地(図示略)上に敷
設され、壁際に引き出された発熱線21および温度検知
線22が電源に接続する温度コントローラ54に導かれ
ることにより、本発明の床暖房構造となる。なお、床面
を形成する床材12については、特に壁際のものについ
ては図10に示したような床ユニット53を用いること
なく、壁側となる端部を凹凸にすることなく揃えた状態
にしておき、これを用いたり、あるいは床材を適宜な長
さにしてこれを単独で用いたりすればよい。また、発熱
線21と温度検知線22とを温度コントローラ54に接
続するに際しては、特に壁際に各線を這わす場合、幅木
55によってこれら各線を覆い隠すようにするのが、意
匠的にも、また各線を誤って切断してしまうといった事
故を防止するうえでも好ましい。
【0051】このような床暖房構造にあっては、温度コ
ントローラ54を調整することによって床材12の中空
部13内に配した発熱線21を発熱せしめることによ
り、床材12を暖めこれによって床面上の居室内を暖房
することができる。また、温度検知線22によって発熱
線21の発熱による温度をコントロールできるようにし
てあるので、床暖房温度を予め温度コントローラ54に
よって設定した温度に維持することができる。また、床
材12が押出成形により得られたものであるから、天然
の木材に比べ加工に際しての寸法精度が高く、しかもそ
の中空部13や嵌合凸部14、嵌合凹部15といった形
状も容易に形成されるものとなり、したがってその加工
コストが安価なものとなる。さらに、セルロース系微粉
粒51が白色無機顔料50を担持していることから、こ
れを有してなる床材12は天然の木に比べ熱伝導性のよ
いものとなり、したがってその中空部13…に挿通され
た発熱線21からの熱を効率よく床面上に伝えるものと
なる。
【0052】なお、前記実施例では床全面を暖房構造と
したが、図13に示すように大空間の居室の場合には、
その一部にのみ図10に示した床材ユニット53…ある
いは床材12を配し、他の部分には発熱線21および温
度検知線22を挿通しない床材ユニットあるいは床材を
配し、居室の床全面でなく一部のみ床暖房構造としても
よく、その場合には必要な箇所だけ床暖房構造にできる
ことから熱的ロスが少なく、暖房コストが最小限に抑さ
えることができる。また、本発明における床材として
は、図2に示した形状のものに限定されることなく、中
空部を形成した板状のものであればいずれの形状のもの
でもよい。
【0053】
【発明の効果】以上説明したように、本発明における請
求項1記載の床暖房構造は、床材が押出成形により得ら
れたものであるから、天然の木材に比べ加工に際しての
寸法精度が高いものとなり、また、その中空部などの形
状も容易に形成されるものとなることからその加工コス
トが安価なものとなり、したがって従来の天然の木材か
らなるものに比べ生産コストを大幅に低下せしめること
ができる。また、セルロース系微粉粒が白色無機顔料を
担持していることから、これを有してなる床材は天然の
木に比べ熱伝導性のよいものとなり、したがってその中
空部に挿通された発熱線からの熱が効率よく床面上に伝
えられ、これにより天然の木材からなる床材によって構
成された床暖房に比べ本発明の床暖房構造は熱効率の高
いものとなる。
【0054】請求項2記載の床暖房構造は、床材がユニ
ット化されており、しかも発熱線および温度検知線の端
部がその側部に引き出されるよう配線されていることか
ら、予めこれを工場等で製造しておくことにより現場で
の施工性を高めることができる。請求項3記載の床暖房
構造は、その床材が、生地材ペレットとこれより溶融温
度の高い木質様形成材ペレットとのペレット混合物を押
出成形することによって得られたものである。したがっ
て、床材はその成形時、木質様形成材ペレットが生地材
ペレットに比べ溶融までの時間が長く、よってこれを利
用し予め成形条件を設定しておくことにより、木質様形
成材ペレット中の有色顔料が成形中の溶融材中に規則的
に、あるいは均一に流れることなく、不規則に流れて筋
状の着色部を形成する。そして、この筋状の着色部が天
然の木目に極めて近い木目模様となることから、床材は
天然の木に極めて近い表面を有するものとなる。しか
も、各ペレット中のセルロース系微粉粒がその表面に白
色無機顔料を担持しているので、得られる成形体中にお
いて、該微粉粒が有色顔料より表面側にくることによっ
てその下の有色顔料の色が隠蔽され、これにより有色顔
料によって形成される成形体表面の着色部がその色や太
さなどがきわめて不均一なものとなり、一層天然のもの
に近い木質様を呈するものとなる。したがって、本発明
においてはその床面が天然の木質様に極めて近い表面を
有していることから、従来のフローリングに比べ何等遜
色のない、十分な木質感を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の床暖房構造の概略構成を示す要部斜視
図。
【図2】床材の概略構成を示す斜視図。
【図3】床材間の嵌合状態を示す要部側面図。
【図4】解放型のボールミルの要部破断正面図。
【図5】磨砕処理に用いられる粉砕機の一例を示す概略
構成図。
【図6】図2に示した粉砕機の砥石の一例を示す平面
図。
【図7】床材の製造に用いられるセルロース系微粉粒の
無機顔料を担持した状態を示す断面図。
【図8】床材を製造する際に得られる成形体の要部拡大
断面図。
【図9】天板、底板、側板を製造する際に得られた成形
体の表面の要部拡大断面図。
【図10】床材ユニットの概略構成を示す平面図。
【図11】発熱線の概略構成図。
【図12】温度検知線の概略構成図。
【図13】床暖房構造の他の例を示す平面図。
【図14】従来の床暖房構造に用いられる床板の一例を
示す一部破断斜視図。
【符号の説明】
1 ミル本体 3 ボール 11 床 12 床材 13 中空部 21 発熱線 22 温度検知線 30 粉砕機 50 白色無機顔料粒子 51 セルロース系微粉粒 53 床材ユニット

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 床材によって床面が形成される床構造に
    おいて、前記床材が、磨砕処理が施され白色無機顔料が
    表面に担持されたセルロース系微粉粒と樹脂とが混合さ
    れ、押出成形により板状に成形された中空部を有する構
    成とされ、該床材の中空部に発熱線と温度検知線とが挿
    通され、これら発熱線および温度検知線が電源に接続さ
    れてなることを特徴とする床暖房構造。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の床暖房構造において、前
    記床材がそれぞれ同一長さに揃えられ、かつその複数枚
    が、長さ方向の端面が床材毎に凹凸となるよう幅方向に
    接合されてなる床材ユニットとされ、該床材ユニット
    が、床材が接合された方向の一方の側の床材から発熱線
    と温度検知線とが入り、他方の側の床材から発熱線と温
    度検知線とが出るよう各床材間に発熱線と温度検知線と
    が挿通されてなり、該床材ユニットが用いられて床面が
    形成されてなることを特徴とする床暖房構造。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2記載の床暖房構造におい
    て、前記床材が、磨砕処理が施され白色無機顔料が表面
    に担持されたセルロース系微粉粒と樹脂とが混合されペ
    レット化されてなる生地材ペレットと、磨砕処理が施さ
    れ白色無機顔料が表面に担持されたセルロース系微粉粒
    と樹脂と有色顔料とが混合されペレット化されてなり、
    かつ前記生地材ペレットより溶融温度が高い木質様形成
    材ペレットとが混合され、該ペレット混合物が押出成形
    により成形されてなることを特徴とする床暖房構造。
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CN108505719A (zh) * 2018-06-07 2018-09-07 江苏肯帝亚木业有限公司 电热地板及其制备方法

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