JPH0639818A - 木質様枠材 - Google Patents

木質様枠材

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JPH0639818A
JPH0639818A JP4166447A JP16644792A JPH0639818A JP H0639818 A JPH0639818 A JP H0639818A JP 4166447 A JP4166447 A JP 4166447A JP 16644792 A JP16644792 A JP 16644792A JP H0639818 A JPH0639818 A JP H0639818A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 寸法精度がよく成形が容易で、充分な木質感
を有するドア枠等の木質様枠材とする。 【構成】 磨砕処理が施され、無機顔料が表面に担持さ
れたセルロース系微粉粒を樹脂素材に混合し、該混合物
を、押出もしくは射出成形により所定枠形状に成形し
て、ドア枠21を構成する枠材31、32とし、さらに
これらに、空洞部42〜46を形成した。その結果、枠
材31、32の表面にけば立ちが生じず、手触り感が柔
らかく、しかも十分な木質感を呈し、成形歪みを生じに
くいものとなる。また、空洞部には、電線等の住宅設備
を収納できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば、住宅における
ドア枠や化粧枠等に好適な木質様枠材に関する。
【0002】
【従来の技術】住宅におけるドア枠や化粧枠は、木材を
加工したり組み合わせたりして所定の断面形状に成形し
たものが長らく用いられていたが、その加工や組み合わ
せが煩雑であることや、断面形状が複雑なものであった
りする等に起因し、近年では、塩化ビニル等の樹脂を材
料とし、これを、押出もしくは射出成形により成形した
ものが多用されてきている。つまり、樹脂製とすること
により、複雑な断面形状のものでも、多くの製品を短時
間で成形できるわけである。
【0003】ところで、この樹脂製のドア枠や化粧枠
(以下これらを枠材と総称する)は、材質そのままの状
態では、特に、木造住宅等においては雰囲気に違和感が
生じるので、樹脂を、木に似た色のものにしたり、ある
いはその表面に、木質の模様が施されたシートを貼った
りして、木質感を与える手段が採られている。
【0004】しかしながら、このような手段でも、樹脂
製の枠材の表面を天然の木質様にするまでには至らず、
ひいては、材質が100%の樹脂であるがため、貧弱な
印象を与えるのは否めない。そこで、樹脂成形に際し、
樹脂素材に、所要量の木粉と所望する色調に対応した顔
料を添加して、目的とする、天然木材に近似した木質様
樹脂成形物を得る試みが、近年なされてきている。
【0005】ここで、樹脂素材に添加される木粉として
は、樹脂素材に対する配合時の分散性をよくするため
に、また、成形時において成形機内に木酸ガスが生じな
いように改良されたものが多く、その典型的なものとし
ては、尿素樹脂で硬化処理が施されたパーティクルボー
ドの表面研磨粉が知られている。このパーティクルボー
ドの表面研磨粉の主な特徴としては、微細であり、しか
も表面に繊毛部分が少なく滑性の良い粒形状をなすこと
にある。そして、微細であり、しかも滑性が良いことか
ら、粉粒状の樹脂素材に対する良好な分散配合性のある
木粉とされているのである。
【0006】これに対し、木材を直接微粉状に粉砕して
得られる木粉は、乾式粉砕機によって得られたものでも
湿式粉砕機によって得られたものでも粉砕効率が悪く、
長時間粉砕処理しても、粉砕粉中に粒径の大きい木粉が
多量に残る不都合を有していた。また、この木粉は粒形
状をなさず、その多くが繊維状となっており、短径側で
計測した粒径が数ミクロンであっても長径側が繊毛状に
長く、このため、樹脂素材に配合して用いた際に、木粉
相互が絡みあって凝集状態を作りだすことが多く、樹脂
素材に対し均一に分散されない不都合を有している。
【0007】また、粉砕木粉の粒径が極端にバラついて
いることから、成形された樹脂製品に成形歪み等をもた
らし易く、しかも機械的な強度が部分的に異なる等の不
都合を有していた。
【0008】したがって、このような不都合から、樹脂
素材に添加される木粉としては、木材を直接微粉状に粉
砕して得られるものは配合上、色彩上、品質管理上限界
があるとされているのである。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記従
来の方法によって得られた樹脂成形物では、添加される
木粉としてパーティクルボードの表面研磨粉を用いて
も、この表面研磨粉が、パーティクルボードの素材的特
性の違いにより均一の木材特性を有しておらず、しかも
切削手段、例えば使用サンドペーパーのメッシュの違い
に起因して、粒径にバラつきが生じ易いため、樹脂成形
物自体も、均一な木質様を有するものが得られないのが
実状であり、したがって木材を直接微粉状に粉砕し乾燥
して得られる木粉を使用せざるを得ないのが現状であ
る。
【0010】また、前記樹脂成形物として、押出成形法
や射出成形法で木質様の枠材を成形した場合、当然樹脂
素材中に木質感を与える色調の顔料を予め添加するが、
この顔料が樹脂素材の中に均一に分散されない場合が多
く、目的とする色調の製品を得ることが困難であり、ま
た表面に色むらが生ずるといった不都合がある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を解
決するためになされたものであって、請求項1記載の木
質様枠材は、磨砕処理が施され、無機顔料が表面に担持
されたセルロース系微粉粒を樹脂素材に混合され、該混
合物を、押出もしくは射出成形により所定枠形状に成形
したことを特徴としている。
【0012】また、請求項2記載の木質様枠材は、請求
項1記載の木質様枠材において、所望部分に空洞部を形
成したことを特徴としている。
【0013】
【作用】本発明における請求項1記載の木質様枠材によ
れば、無機顔料を担持したセルロース系微粉粒が磨砕処
理されていることから、従来の木材を直接微粉状に粉砕
したものが繊維状であるのと異なり、その表面に繊毛が
少なく粒状となり、よって枠材表面にけば立ちがなく、
肌触りがよくなる。また、セルロース系微粉粒が繊維状
でなく粒状をなしているため、繊維状のものが配合分散
させた際その繊維状部分が絡み合って団子状、綿状にな
ってしまうのと異なり、個々が独立した状態で分散され
るものとなり、よって顔料担持微粉粒自体も形成樹脂に
対し極めて分散性が良くなり、したがって得られた枠材
についても十分に均一な材質のものとなる。さらに、セ
ルロース系微粉粒が繊維状でなく粒状をなしているた
め、従来の繊維状木粉のごとく水(湿気を含む)、溶剤
を吸着しあるいはこれを放出することに起因する伸縮が
極めて少なく、よってこれを含有してなる木質様枠材は
寸法安定性に極めて優れたものとなる。
【0014】また、磨砕処理を施しかつ表面に顔料を担
持したセルロース系微粉粒を骨材としていることによ
り、該微粉粒による樹脂の吸着・吸い込むが極めて少な
くなって成形歪みを生ずることがほとんどなくなる。ま
た、この木質様枠材にあっては、セルロース系微粉粒が
顔料を担持していることから担持前に比べ耐熱性が向上
していることにより、単に木粉等セルロース系微粉粒を
配合させ成形する場合に比べ成形時の熱影響が少なく、
よって色や形状の変化など変質が抑制される。また、顔
料を担持したことによってセルロース系微粉粒はその表
面が覆われ、これにより微粉粒中に含まれるグリニンや
木酸が成形時に放出されることが抑制されるため、該グ
リニンや木酸の放出に起因する成形不良が防止される。
【0015】また、この木質様枠材にあっては、セルロ
ース系微粉粒の表面積が顔料を担持していることによ
り、従来の木粉に比べ大となっており、したがって板材
中において該微粉粒と樹脂との接着度が高まる。さら
に、セルロース系微粉粒が配合されているため、鋸によ
る切断や釘打ちなども十分可能となって、現場における
施工性が向上する。
【0016】また、請求項2記載の木質様枠材にあって
は、空洞部を、たとえば電線コードや電源コンセント等
の住宅設備の収納部として利用でき、これによって、こ
の住宅設備が室内に露出することがなく室内の美観性が
保持される。
【0017】
【実施例】以下、本発明の実施例を説明する。
【0018】図1は、本発明の第1実施例のドア枠21
を適用した住宅内のドアおよびその周辺を示しており、
符号22は床、23は部屋24、25を仕切る壁パネル
で、26が両部屋に行き来するためのドアである。ドア
26は、部屋5側に開くようになっている。
【0019】ドア26が配される壁パネル23、23の
間の開口27は、壁パネル23、23の側縁に固着され
た調整パネル28、28と、壁パネル23、23の上端
の間に架け渡されて固着された梁材29の下に配される
欄間パネル30と、本実施例のドア枠21により、ドア
26の寸法に対応して定められる。
【0020】さて、本実施例のドア枠21は、調整パネ
ル28、28の互いの対向面に固着される側部のドア枠
21A、21Aと、これらドア枠21A、21Aの上端
の間に架け渡され梁材29の下面に固着された上部のド
ア枠21Bが組まれて構成されている。
【0021】これらドア枠21A、21Bは、同一構成
であり、その全長にわたって断面が同一に形成されたも
ので、図2に示すように、部屋25側に配される第1の
枠材31と、部屋6側に配される第2の枠材32からな
っており、全体として、幅方向両端に断面コ字状の係合
部33、34が形成され、両係合部33、34の間に調
整パネル8が嵌まり込む凹所35が形成され、ドア26
に臨む側面に戸当たり36が形成されている。
【0022】戸当たり36は、第1の枠材31の、係合
部33とは反対側の端部に断面略コ字状に形成され、開
口27側に突出している。この戸当たり36の基端部に
は、シール37が固着され、さらにこのシール37に
は、ドア26の縁が当たるクッション38が一体に設け
られている。また、第1の枠材31の、戸当たり36が
形成された側の端部における内側(ドア枠21Aでは調
整パネル28側、ドア枠21Bでは梁材29側)には、
第2の枠材32の方向に延びる突条39が形成されてい
る。
【0023】一方、第2の枠材32の、係合部34とは
反対側の端部には、内側に、第1の枠材31の前記39
が嵌合する段部40を形成して突条41が形成されてい
る。また、図2において突条41の左側には、溝41a
が形成されている。
【0024】上記第1および第2の枠材31、32に
は、その全長にわたって複数の断面矩形の空洞部42、
43が形成され、さらに、各係合部33、34の内側に
空洞部44、45が、また、戸当たり36の内側に空洞
部46が、それぞれ形成されている。
【0025】なお、各枠材31、32における係合部3
3、34の形状としては、図3に示すように、断面コ字
状の角に複数の細かい段部47が形成されたものや、断
面円弧状に形成されたもの等のバリエーションが考えら
れる。
【0026】そして、上記第1および第2の枠材31、
32は、ドア枠21Aの場合であると、凹所35に、調
整パネル28を嵌め込んで内面を調整パネル8の側縁面
に当て、各係合部33、34を調整パネル28に係合
し、第1の枠材31の突条39を第2の枠材32の段部
40に嵌合した状態で、調整パネル28に、接着等の固
着手段により固着されている。また、ドア枠21Bの場
合であると、調整パネル28の代わりに梁材29が固着
対象となる。
【0027】また、枠材31と枠材32の接合は、両者
の互いの接合端部を、45度に切断し、その切断端面ど
うしを、接着材等により接合する。
【0028】さて、上記の第1および第2の枠材31、
32(以下単にドア枠21と称す)は、磨砕処理を施
し、白色無機顔料が表面に担持されたセルロース系微粉
粒を樹脂素材に混合し、該混合物を押出もしくは射出成
形により成形し、その表面に、塗料を塗布して製造され
たものである。
【0029】以下、その成形材料を詳述する。
【0030】成形材料の樹脂素材としては、塩化ビニル
樹脂、フェノール樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプロピ
レン樹脂、ABS樹脂、ポリカーボネイト樹脂、ポリウ
レタン樹脂等が用いられる。そして、この形成素材樹脂
に白色無機顔料を担持したセルロース系微粉粒が配合さ
れ、さらに必要に応じ公知の添加材が配合され混合され
た後、該混合物が押出成形もしくは射出成形によって上
記ドア枠21が成形されている。
【0031】ここで、白色無機顔料を担持するセルロー
ス系微粉粒としては、木材の粗粉砕物、バカスの粗粉砕
物、稲藁の粗粉砕物等の各種植物細胞体の原料材粗粉砕
物を磨砕処理することによって得られたものが用いられ
る。原料材の粗粉砕物を得るには、そのチップ等を機械
的な衝撃破砕により粉砕して150メッシュ、好ましく
は120メッシュよりも細かい粒径の粗粉砕粉を得る。
ここで機械的な粉砕には、例えばインペラーミル(IM
P−250;株式会社セイシン企業製)が好適に使用さ
れる。
【0032】そして、このような原料材粉砕物の磨砕処
理としては、例えば図4に示すボールミルによって行う
のが好ましい。このボールミルは、大気解放型のミル本
体1の周壁に冷却ジャケット2を設けたもので、供給パ
イプ8から冷却ジャケット2内に冷却水を供給し、排水
パイプ9から排出することで冷却水を循環させ、これに
よってミル本体1内の温度を予め設定した温度、例えば
80℃以下となるようにするものである。
【0033】ここで、ミル本体1の上部にはモータ5が
配設されており、このモータ5の底部にはミル本体1内
のボール3を攪拌するロータ4が配設されている。ロー
タ4は、モータ5の駆動によって回転し、ボール3と被
磨砕処理物とを攪拌することにより、これらを機械的に
接触させるものである。また、ミル本体1の錐形下部に
はバルブ6で開閉される取出し口7が設けられており、
磨砕処理後の被磨砕処理物を排出できるようになってい
る。
【0034】このボールミルのミル本体1内に装填され
るボール3は、外径3mm〜5mmのセラミックスボール、
特にジルコニア系やアルミナ系のセラミックスボールを
用いるのが好ましく、ステンレス、スチール等の金属製
のボールの使用は避けるのが好ましい。なぜなら、ステ
ンレス、スチール製等の金属製のボールでは、木粉等の
粉砕セルロース系粉がボールの表面に結着し、あるいは
金属製ボール相互の接触に伴う発熱によって粉砕粉に変
質をもたらすおそれがあるからである。
【0035】なお、この乾式ボールミルは密閉タイプで
あっても大気解放タイプであっても良いが、密閉タイプ
を採用した場合にはミル内に窒素ガス等の不活性ガスを
充填して用いるのが好ましい。
【0036】また、このボールミルでは、使用ボール3
の表面温度が90℃〜120℃の範囲となるようにし、
ミル本体1の室内温度が80℃を超えないようにして前
記の原料材粉砕物の粉砕・磨砕処理と乾燥処理とを行
う。ここで、使用ボール3の温度制御については、ミル
本体1の容量と、このミル本体1内に投入されるボール
3の量と、ボール3の材質、寸法ならびに投入粉砕物の
投入温度、量、含有水分量とに基づき、攪拌速度ならび
にミル本体1の周面に設けた冷却ジャケット2による冷
却量等を調整することによって行う。
【0037】なお、ボール3の表面温度は、対象材料に
よっても異なるものの、例えば木材粉の場合には100
℃〜120℃の範囲にするのが、粉砕および磨砕の効率
の点から好ましい。ただし、粉砕・磨砕に長時間を要す
る場合には暴爆の防止の点から90℃〜100℃である
ことが望ましい。また、粉砕・磨砕において暴爆を生ず
る危険のある場合には、ミル本体1内の酸素濃度を15
%以内とするのが好ましく、その場合には例えばボール
ミル内に連続して窒素ガスを供給するといった方法を採
用してもよい。
【0038】このようなボールミルによる粉砕・磨砕処
理によれば、ボール3の回転に伴って生ずる摩擦熱によ
りミル本体1の内部温度が上昇し、一方冷却ジャケット
2に循環される冷却水よってミル本体1内の温度および
ボール3の表面温度が前記した範囲に調節されることに
より、原料材粉砕物が粉砕されると同時に強い加熱条件
下におかれて乾燥せしめられ、これによって粒径が所望
する範囲、例えば100μm以下に揃えられ、しかも含
有水分が2.0重量%以下に調整されるのである。
【0039】また、この処理によれば、粗粉状態で投入
された原料材粉砕物にボール3が接触することにより、
該ボール3に接触した原料粉砕物はその表面が破断状態
で磨砕され、これによってその破断、磨砕が効率良くな
される。
【0040】すなわち、原料材粉砕物はボール3の表面
に接触した際、機械的に圧潰されかつ磨耗されて粉砕・
磨砕され、これと同時に加熱・乾燥されることから、含
有水分が効率良く取り除かれるのである。また、ボール
3から離脱した際急速に冷却されることから、加熱−冷
却の繰返しを受けることによって原料材粉砕物中の繊維
が膨縮作用を受けるとともに、急速に乾燥され、これに
よって繊維の先端部がボール3によって効率良く磨砕さ
れ、結果として周面に繊毛の少ない、独立した粒形状を
なす磨砕処理セルロース系微粉粒が得られるのである。
【0041】そして、このようにして得られたセルロー
ス系微粉粒を分級し、所望する範囲の粒径(例えば1〜
10μm、10〜20μm、20〜50μm、50〜1
00μm)に揃え、白色無機顔料を担持するための本発
明のセルロース系微粉粒とする。
【0042】なお、担持される白色無機顔料としては、
酸化チタン、リトポン、ホワイトカーボン、炭酸カルシ
ウム等が使用可能であるが、特に酸化チタンが、得られ
る各枠材31、32に十分な白色度を付与するうえで好
ましい。また、この白色無機顔料の粒径については、前
記セルロース系微粉粒より十分に小さく調整されたもの
とされる。
【0043】また、該白色無機顔料の前記セルロース系
微粉粒への担持方法として、例えば前記セルロース系微
粉粒と白色顔料とを混合し、得られた混合粒子を気相中
に分散させながら衝撃力を主体とする機械的熱的エネル
ギーを粒子に付与し、セルロース系微粉粒を母粒子と
し、この母粒子の周面に顔料粒子を担持させるといった
方法が採用される。
【0044】また他の方法としては、セルロース系微粉
粒と白色顔料との混合粒子を図4に示したようなボール
ミルによる投入し、再度磨砕処理を施すことによってセ
ルロース微粉粒周面に白色無機顔料粒子を担持させる方
法も採用可能である。
【0045】このような担持処理を施すことにより、図
5に示すように白色無機顔料粒子10…はセルロース系
微粉粒11の周面に食いつき状態で担持されたものとな
る。なお、担持させる白色無機顔料の量としては、母粒
子となるセルロース系微粉粒の周面に重なり合って該周
面を覆いつくす量が上限とされるが、下限についてはド
ア枠21の所望する白色度に応じて適宜決定される。
【0046】このようにして得られた顔料担持セルロー
ス系微粉粒は、白色無機顔料の色調とほぼ同一の色調を
有するものとなり、該担持微粉粒の製造過程においても
保管の過程においてもその凝集が認められなかった。
【0047】ここで、形成樹脂素材に対する担持微粉粒
の配合量は、例えば塩化ビニル樹脂により作製する場
合、樹脂100重量部に対し担持微粉粒が20〜50重
量部程度配合される。
【0048】また、ドア枠21の表面に塗布される塗料
については、樹脂成分として塗料に用いられるものはほ
ぼ使用可能であるが、そのなかでもウレタン樹脂、アク
リル樹脂、メラミン樹脂、ポリエステル樹脂等が好適に
用いられる。また、顔料としては、木質様をだすため例
えば酸化鉄等の茶色顔料などが用いられる。
【0049】また、特に全艶消しを行いたい場合には前
記磨砕処理セルロース系微粉粒を配合した塗料を用いて
もよい。ここで、該磨砕処理セルロース系微粉粒を配合
する場合には、セルロース系微粉粒として粒径が1〜1
5μm程度のものを用いるのが好ましい。
【0050】この塗料を前記木質様板材に塗布するに先
立ち、前処理として以下に述べる処理をドア枠21に施
す。
【0051】まず、ドア枠21の被塗装面をブラシやバ
フロールにより研削処理し、被塗装面を粗面にするとと
もに、一部の表面樹脂を除去する。すると、このような
研削処理により木質様板材は、成形時に生じた不要の凹
凸が平滑化されるとともに、細い掻傷を多数形成する。
なお、この工程は表面光沢をなくすことが主目的である
が、特に先端が不揃いのブラシを用いれば、表面の荒ら
し方に強弱を生じ、後述する塗料塗布による着色にて色
ムラ等を出すことができ、これによって木質感を一層高
めることができ、さらには塗料の浸透をよくすることが
できる。
【0052】またこの場合、表面を研削処理することに
よって表面部に位置する顔料担持セルロース系微粉粒
は、その担持した白色無機顔料が剥離し、その結果セル
ロース系微粉粒の内部が露出して枠材表面の木質感を高
める。また、このような研削処理によって表面の白色度
にムラが生じるとともに、後述する塗料塗布の際にも微
視的にみて塗料の吸い込みやそののりの具合に微妙に差
が生じることにより、得られた木質様枠材により一層の
木質感がかもし出される。
【0053】次に、研削処理した被塗装面にエンボス加
工による加飾処理を行う。このエンボス加工は、ポンチ
とダイスとの間に樹脂成形物を入れて木目様の凹凸模様
を形成したり、エンボスロール間で樹脂成形物を転圧せ
しめて連続的に木目様の凹凸模様を形成する方法であ
る。
【0054】次いで、エンボス加工を施した面に塗料を
塗布し、木目模様を明瞭にした後、不織布等を巻き付け
たロールによって塗装面の余剰塗料を拭き取る。ここで
塗料の塗布については、スプレーガンによる吹き付け法
や各種の流動浸漬法など従来公知の塗布法が採用可能で
ある。
【0055】さらに、塗装面に公知のトップコート処理
を行い、必要に応じ所要の寸法に切断して製品としての
木質様枠材を得る。なお、所望寸法にするための切断
は、予め研削処理前にて行ってもよく、さらにはエンボ
ス加工を施す前に行ってもよいのはもちろんである。
【0056】上記のように、磨砕処理を施し、無機顔料
が表面に担持されたセルロース系微粉粒を樹脂素材に混
合し、該混合物を、押出もしくは射出成形により成形し
て得られた枠材にあっては、表面が担持された白色顔料
により表面が十分に白色となっており、2次加工におけ
る色調整が簡便となり、美麗な木質様を容易に付与する
ことが可能になる。また、顔料を担持したセルロース系
微粉粒が磨砕処理されていることから、従来の木材を直
接微粉状に粉砕したものが繊維状であるのと異なり、そ
の表面に繊毛が少なく粒状となり、よって板材表面にけ
ば立ちがなく、肌触りがよいものとなる。
【0057】また、セルロース系微粉粒が繊維状でなく
粒状をなしているため、繊維状のものが配合分散させた
際その繊維状部分が絡み合って団子状、綿状になってし
まうのと異なり、個々が独立した状態で分散されるもの
となり、よって顔料担持微粉粒自体も形成樹脂に対し極
めて分散性が良くなり、したがって得られた板材につい
ても十分に均一な材質のものとなる。
【0058】さらに、セルロース系微粉粒が繊維状でな
く粒状をなしているため、従来の繊維状木粉のごとく水
(湿気を含む)、溶剤を吸着しあるいはこれを放出する
ことに起因する伸縮が極めて少なく、よってこれを含有
してなる木質様板材は寸法安定性に極めて優れたものと
なる。
【0059】また、磨砕処理を施しかつ表面に顔料を担
持したセルロース系微粉粒を骨材としていることによ
り、該微粉粒による樹脂の吸着・吸い込むが極めて少な
くなって成形歪みを生ずることがほとんどなくなる。ま
た、この枠材にあっては、セルロース系微粉粒が顔料を
担持していることから担持前に比べ耐熱性が向上してい
ることにより、単に木粉等セルロース系微粉粒を配合さ
せ成形する場合に比べ成形時の熱影響が少なく、よって
色や形状の変化など変質が抑制される。また、顔料を担
持したことによってセルロース系微粉粒はその表面が覆
われ、これにより微粉粒中に含まれるグリニンや木酸が
成形時に放出されることが抑制されるため、該グリニン
や木酸の放出に起因する成形不良が防止される。
【0060】また、この枠材にあっては、セルロース系
微粉粒の表面積が顔料を担持していることにより、従来
の木粉に比べ大となっており、したがって板材中におい
て該微粉粒と樹脂との接着度が高まる。さらに成形に際
しても、従来の木粉混入樹脂に比べ本発明のセルロース
系微粉粒混入樹脂はその流動性に優れ、したがって押出
成形圧や射出圧を低く設定することが可能になる。
【0061】また、このような枠材に表面処理を施し、
その後塗料を塗布して製造されたドア枠21にあって
は、成形後の枠材表面に研削処理を施したので、研削処
理面において外面に臨んで位置する白色無機顔料担持セ
ルロース系微粉粒が、その顔料担持部分が削られてセル
ロース微粉粒の内面が研削処理面に臨むことにより、枠
材表面の手触り感が柔らかくしかもセルロース微粉粒自
体に吸湿性があることなどにより木質感に富んだものと
なる。また、このセルロース微粉粒の内面が臨んだ研削
処理面に塗料が塗布されることにより、塗料が直接セル
ロース系微粉粒中に吸い込まれ、これによって塗料の板
材への吸い込みおよびのりが良好となる。
【0062】さらに、このドア枠21にあっては、セル
ロース系微粉粒が配合されているため、鋸による切断や
釘打ちなども十分可能となって木材とほぼ同様にして取
り扱うことができ、よって住宅等の化粧材などとした場
合に現場での取付などの施工が極めて容易になる。ま
た、ドア枠21にセルロース系微粉粒が配合されている
ことから、塗料の板材への塗着が強固となり、部分的な
剥離もない十分均質な塗膜を有する製品となる。
【0063】また、塗料として、磨砕処理したセルロー
ス系微粉粒を配合したものを用いれば、従来のシリカ等
による艶消し表面と異なり、白濁減少を生ずることな
く、塗料中の使用顔料固有の色調を有し、かつ艶消し状
の着色表面が得られる。さらに、塗料として磨砕処理し
たセルロース系微粉粒を配合したものを用いれば、該微
粉粒の分散性がよいため木質の色調を付与する茶色顔料
の塗料中での分散もよくなり、よって得られた塗装面は
不自然な色ムラがなく、エンボス加工等による自然な色
調の変化のみを有する木質様を呈したものとなる。
【0064】また、ドア枠21には、複数の空洞部4
2、43、44、45、46が形成されているが、これ
ら空洞部42〜46を、配電用の電線コードや電源コン
セント等の住宅設備の収納部として利用することができ
る。
【0065】図6は、その一例を示しており、この場
合、第1の枠材31における係合部33の内側の空洞部
44に、複数の電線コード48が通されるとともに、電
源コンセント49が収納されている。空洞部42〜46
に収納するものとしては、この他に、電灯等のスイッ
チ、セントラルクリーナシステムのパイプ、あるいは電
話線等が挙げられる。
【0066】このように、空洞部42〜46を上記のよ
うな住宅設備の収納部として利用することにより、この
住宅設備が室内に露出することがなく美観性が保持さ
れ、また、特に複数の電線コード等を取り回す場合に
は、空洞部にまとめることができるので、配電作業がし
やすくなる。
【0067】さらに、このように空洞部が形成されてい
ると、枠材どうしを正確かつ容易に接合できる。
【0068】図7はそのドア枠の一例を示しており、こ
の場合のドア枠51を構成する枠材51A、51Bは、
断面正方形状で、内部に空洞部52が形成されたもの
で、その材質、成形方法および表面に塗布された塗料
は、上記ドア枠21と全く同一である。
【0069】そして、両者の互いの接合端部は、45度
に切断され、この接合端部どうしを接合させるわけであ
るが、その際、両者の空洞部52に、L字状のジョイン
トブロック53を嵌め込む。これにより、両枠材51
A、51Bの互いの位置決めが正確かつ容易になされ、
接合作業に手間を要さないものとなる。
【0070】次いで、本発明の他の実施例を説明する。
【0071】図8は、本発明の第2実施例である化粧枠
61を示しており、この化粧枠61は、前記調整パネル
28に固着されており、前記ドア枠21を構成する第2
の枠材32と、枠材62とが組み合わされて構成されて
いる。
【0072】枠材62は、一端に、調整パネル28に対
する断面コ字状の係合部63がが形成され、他端に、枠
材32の段部40に嵌合する突条64と、突条41に嵌
合する溝65が形成され、さらに、先端に、溝41aに
嵌合する凸片66aを有するカバー板部66が形成され
ている。
【0073】そして、枠材62には、断面矩形状の空洞
部67が形成されているとともに、係合部63の内側
が、空洞部68として構成されている。
【0074】この枠材62および枠材32による化粧枠
61は、枠材32の突条41を、枠材62の溝65に嵌
合して、枠材62の突条64を枠材32の段部40に嵌
合させるとともに、枠材62のカバー板部66の先端の
凸片66aを、枠材32の溝41aに嵌合させて、構成
され、全体として形成される内側の凹所69に、調整パ
ネル8を嵌め込み、各係合部34、63を調整パネル2
8に係合し、調整パネル28に、接着等の固着手段によ
り固着される。
【0075】図9は、本発明の第3実施例であるドア枠
61を示しており、このドア枠71は、調整パネル28
に係合される一対の調整枠材72、73と、枠材74と
が組み合わされて構成されている。
【0076】調整枠材72、73は、それぞれ、断面コ
字状の係合部75、76に、カバー板部77、78が一
体に形成されてなる断面略L字状のもので、一方の調整
枠材(図9で左側)73のカバー板部78の方が、他方
の調整枠材73のカバー板部78より幅広に形成されて
いる。
【0077】枠材74は、その幅方向中央に戸当たり7
9が形成され、この戸当たり79の内部には、断面矩形
状の空洞部80が形成されている。
【0078】このドア枠71を調整パネル28に設ける
にあたっては、まず、調整パネル28の側縁面に、幅方
向両端に段部81a、81bを有する凸状のパッキン8
1を接着し、その段部81a、81bに、各調整枠材7
2、73の各カバー板部77を78をそれぞれ合わせ、
かつ各係合部75、76を調整パネル28に係合し、次
いで、枠材74の幅方向端部を、各調整枠材72、73
のカバー板部77、78に重ね合わせ、各接合面を、接
着等の手段により固着する。ここで、各係合部75、7
6の内側が、それぞれ空洞部82、83として構成され
る。
【0079】図10は、本発明の第4実施例である化粧
枠91を示しており、この化粧枠91は、上記第3実施
例と基本構成は同じで、一対の調整枠材92、92と枠
材93とから構成されている。
【0080】調整枠材92は、断面コ字状の係合部94
と、カバー板部95とが一体に成形されてなり、係合部
94の内側が、空洞部95として構成される。また、枠
材93は、平な板材からなっている。
【0081】そして、この化粧枠91は、上記第3実施
例のドア枠71と同様にして、調整パネル28に固着さ
れる。
【0082】上記第3および第4実施例のドア枠71お
よび化粧枠91は、枠材74、93が調整枠材72、7
3および調整枠材92に重ね合わせができる範囲であれ
ば、調整パネル28の厚さに任意に対応できるものであ
る。
【0083】さて、上記第2、第3および第4実施例の
化粧枠61、ドア枠71および化粧枠91の各枠材にお
いても、その材質ならびに塗料は、先の第1実施例のド
ア枠21と全く同じであり、その効果も同一である。図
11は、第4実施例の化粧枠91における調整枠材92
の空洞部96に、前記電線コード48および電源コンセ
ント49を収納した状態を示している。
【0084】なお、上記各実施例では、各枠材は、樹脂
素材に、白色無機顔料が表面に担持されたセルロース系
微粉粒を混合し、該混合物を、押出もしくは射出成形に
より成形しているが、セルロース系微粉粒に担持する無
機材料を、茶系の木質様を醸し出す色として枠材そのも
のを木質様とし、その表面に塗布する塗料として、透明
なラッカーやエナメル等を用いてもよい。
【0085】次いで、具体的な製造例を以下に説明す
る。
【0086】(製造例)前記ボールミル法によって磨砕
処理して得られた、粒径が30μm〜100μm、平均
粒径が50μmの木粉を用意し、これに白色無機顔料と
して平均粒径5μmの酸化チタンを担持した。担持方法
としては、前述したボールミルによる再磨砕処理法によ
って行った。
【0087】次に、得られた担持微粉粒を塩化ビニル樹
脂100重量部に対し30重量部配合し、さらに添加剤
として公知の材料を適宜量配合して混合し、得られた混
合粉末を用いて押出成形し、前記第4実施例の枠材93
に対応する、幅60mm、厚さ7mm、長さ10mの板
材を得た。
【0088】得られた板材を目視で観察しさらに手触り
感を調べたところ、均一な白色度を有し、また表面が柔
らかくベトつきがないことが確認された。
【0089】さらに、この板材の一方の面および長さ方
向の側端面にバフロールで研削処理を施し、処理面を粗
面にした。
【0090】次に、研削処理した面にさらにポンチとダ
イスとによるエンボス加工を施し、木目様の凹凸模様を
形成した。
【0091】そして、予め用意した一般的な塗料を前記
板材のエンボス加工を施した面にスプレーガンで塗布
し、木目模様を明瞭にした後、不織布等を巻き付けたロ
ールによって塗装面の余剰塗料を拭き取った。
【0092】さらに、塗装面にウレタン系、アクリル系
の塗料をスプレーガン、フローコーター等により塗布し
てトップコート処理を行い、5mの長さに切断して枠材
93の素材を得た。
【0093】得られた枠材は、木目模様が明瞭で色ムラ
が適度にあり、しかも艶消しされているため天然の木材
に極めて近い表層を有していた。また、手触りも塗装面
が柔らかくまたベトつきがないため、十分な木質感有し
たものとなった。
【0094】
【発明の効果】以上説明したように、本発明における請
求項1記載の木質様枠材によれば、顔料を担持したセル
ロース系微粉粒が磨砕処理されていることから、従来の
木材を直接微粉状に粉砕したものが繊維状であるのと異
なり、その表面に繊毛が少なく粒状となり、よって枠材
表面にけば立ちがなく木質感に富んだ柔らかな肌触りの
ものとなる。また、セルロース系微粉粒が繊維状でなく
粒状をなしているため、個々が独立した状態で分散され
ることによって顔料担持微粉粒自体も形成樹脂に対し極
めて分散性が良くなり、したがって得られた枠材につい
ても十分に均一な材質のものとなる。
【0095】さらに、従来の磨砕処理を施さない繊維状
の木粉(セルロース系微粉粒)を骨材として樹脂中に配
合した場合には、該木粉をアルカリ中和処理するための
処理剤の影響のため黄変しさらには茶褐色の枠材となっ
てしまい、また樹脂を吸い込むことなどから成形歪みが
生じるが、本発明では、単に無機顔料を担持するのみで
アルカリ処理を施さないセルロース系微粉粒を使用して
いるため変色が起こらず、しかもセルロース系微粉粒が
繊維状でなく粒状をなしているため伸縮が極めて少な
く、よってこれを含有してなる木質様枠材は寸法安定性
に極めて優れたものとなる。また、磨砕処理を施しかつ
表面に顔料を担持したセルロース系微粉粒を骨材として
いることにより、該微粉粒による樹脂の吸着・吸い込む
が極めて少なくなって成形歪みを生ずることがほとんど
なくなる。
【0096】また、この木質様枠材にあっては、セルロ
ース系微粉粒が顔料を担持していることから担持前に比
べ耐熱性が向上していることにより、単に木粉等セルロ
ース系微粉粒を配合させ成形する場合に比べ成形時の熱
影響が少なく、よって色や形状の変化など変質が抑制さ
れる。また、顔料を担持したことによってセルロース系
微粉粒はその表面が覆われ、これにより微粉粒中に含ま
れるグリニンや木酸が成形時に放出されることが抑制さ
れるため、該グリニンや木酸の放出に起因する成形不良
が防止される。また、この木質様枠材にあっては、セル
ロース系微粉粒の表面積が顔料を担持していることによ
り、従来の木粉に比べ大となっており、したがって枠材
中において該微粉粒と樹脂との接着度が高まる。
【0097】また、請求項2記載の木質様枠材にあって
は、空洞部を、たとえば電線コードや電源コンセント等
の住宅設備の収納部として利用でき、これによって、こ
の住宅設備が室内に露出することがなく室内の美観性が
保持される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例であるドア枠が適用された
住宅内のドアおよびドア周辺の斜視図である。
【図2】第1実施例のドア枠の断面図である。
【図3】ドア枠の係合部のバリエーションを示す断面図
である。
【図4】解放型のボールミルの要部破断正面図。
【図5】セルロース系微粉粒の白色無機顔料を担持した
状態を示す断面図である。
【図6】ドア枠の空洞部に住宅設備を収納した状態の断
面図である。
【図7】第1実施例の変形例を示す斜視図である。
【図8】本発明の第2実施例である化粧枠の断面図であ
る。
【図9】本発明の第3実施例であるドア枠の断面図であ
る。
【図10】本発明の第4実施例である化粧枠の断面図で
ある。
【図11】同実施例の空洞部に住宅設備を収納した状態
の断面図である。
【符号の説明】
1 ミル本体 3 ボール 10 白色無機顔料粒子 11 セルロース系微粉粒 21、21A、21B、51、71 ドア枠 31 第1の枠材 32 第2の枠材 42、43、44、45、46、52、67、68、8
0、82、83、96空洞部 51A、51B、62、74、93 枠材 61 、91 化粧枠 72、73、90 調整枠材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C08L 1/00 LAL 7415−4J E04B 2/74 561 A 6951−2E E04F 19/00 D 9025−2E E06B 1/04 Z 2118−2E // B29K 1:00 B29L 31:10 4F

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 磨砕処理が施され、無機顔料が表面に担
    持されたセルロース系微粉粒が樹脂素材に混合され、該
    混合物が押出もしくは射出成形により所定枠形状に成形
    されてなることを特徴とする木質様枠材。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の木質様枠材において、所
    望部分に空洞部が形成されていることを特徴とする木質
    様枠材。
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