JPH0830382B2 - 外装材 - Google Patents

外装材

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JPH0830382B2
JPH0830382B2 JP4166448A JP16644892A JPH0830382B2 JP H0830382 B2 JPH0830382 B2 JP H0830382B2 JP 4166448 A JP4166448 A JP 4166448A JP 16644892 A JP16644892 A JP 16644892A JP H0830382 B2 JPH0830382 B2 JP H0830382B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、特に住宅の外装材に係
るもので、詳しくは木質様を付与した外装材に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、住宅の外装材としては、耐火性に
優れ、かつ量産に適していることなどからセメント系の
ボードやセラミックス系のボードなど無機系のものが多
く用いられている。一方、木質系の外装材では、木材特
有の導管やヤニの影響により塗料ののりが無機系のもの
に比べ悪く、また木製であることから雨や光の影響、さ
らには住宅に組み込まれた際外装材に生じる応力のバラ
つきに起因して塗料塗着後その付着力にバラつきが生
じ、これにより耐候性、耐久性に劣るといった問題があ
り、さらには通常塗装を施さない裏面側から透湿し、外
装材に変形をもたらすといった問題もあり、したがって
前述したごとく無機系の外装材に比べその需要が減少し
つつあるのである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、暖かみ
があるなどの理由により木質系の住宅を望む声は依然高
く、このような木質系の住宅においてはその外装材につ
いても当然木質様のものを取り付け、外観に暖かみを持
たせたいといった要望がある。したがって、前述した木
質系の外装材における問題を解消した、木質様の外装材
の提供が望まれているのである。この発明は前記事情に
鑑みてなされたもので、その目的とするところは、塗料
の付着力が高く、かつ透湿の影響を受けず、しかも木質
様の外観を有する外装材を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明の外装材では、磨
砕処理が施され、白色無機顔料が表面に喰い込み状態で
担持されたセルロース系微粉粒が樹脂に混合され、該混
合物が押出もしくは射出成形によりパネル状に成形さ
れ、さらに該パネル状成形体の被塗装面に研削処理が施
され、該研削処理面に、磨砕処理が施され無機顔料が表
面に喰い込み状態で担持されたセルロース系微粉粒を樹
脂に配合してなる塗料が塗布されてなることを前記課題
の解決手段とした。
【0005】
【作用】本発明の外装材によれば、パネル状成形体中に
含有される、顔料を担持したセルロース系微粉粒が磨砕
処理されていることから、従来の木材を直接微粉状に粉
砕したものが繊維状であるのと異なり、その表面に繊毛
が少なく粒状となり、よって外装材表面にけば立ちがな
く、肌触りがよくなる。また、セルロース系微粉粒が繊
維状でなく粒状をなしているため、従来の繊維状木粉の
ごとく水(湿気を含む)を吸着しあるいはこれを放出す
ることに起因する伸縮が極めて少なく、よってこれを含
有してなるパネル状成形体は非塗装面からの透湿の影響
を受けないものとなる。また、パネル成形体が、磨砕処
理を施しかつ表面に顔料を担持したセルロース系微粉粒
を骨材としていることにより、該微粉粒による樹脂の吸
着・吸い込みが極めて少なくなって成形歪みを生ずるこ
とがほとんどなくなる。
【0006】また、この外装材にあっては、パネル状成
形体に研削処理を施したので、研削処理面において外面
に臨んで位置する白色無機顔料担持セルロース系微粉粒
が、その顔料担持部分が削られてセルロース微粉粒の内
面が研削処理面に臨むことにより、パネル状成形体表面
が木質感に富んだものとなる。さらに、塗料中に配合さ
れたセルロース系微粉粒が繊維状でなく粒状をなしてい
るため、前述したように該顔料担持微粉粒自の塗料中に
おける分散性が極めて良くなり、したがって得られる塗
膜が十分に均質のものとなる。
【0007】
【実施例】本発明の外装材は、磨砕処理が施され、白色
無機顔料が担持されたセルロース系微粉粒を樹脂に配合
し、この配合物(混合物)をパネル状に成形した後、こ
れに研削処理を施し、該研削処理面に、無機顔料担持セ
ルロース系微粉粒を含有した塗料を塗布して得られたも
のである。以下、本発明をその製造方法に基づいて詳し
く説明する。本発明の外装材では、その形成樹脂素材と
して塩化ビニル樹脂、フェノール樹脂、ポリエチレン樹
脂、ポリプロピレン樹脂、ABS樹脂、ポリカーボネイ
ト樹脂、ポリウレタン樹脂等が用いられる。そして、こ
の形成樹脂素材に白色無機顔料を喰い込み状態で担持し
たセルロース系微粉粒を配合し、さらに必要に応じ公知
の添加材を配合し混合した後、該混合物を押出成形もし
くは射出成形によって所望するパネル形状に成形する。
【0008】ここで、白色無機顔料を担持するセルロー
ス系微粉粒としては、木材の粗粉砕物、バカスの粗粉砕
物、稲藁の粗粉砕物等の各種植物細胞体の原料材粗粉砕
物を磨砕処理することによって得られたものが用いられ
る。原料材の粗粉砕物を得るには、そのチップ等を機械
的な衝撃破砕により粉砕して150メッシュ、好ましく
は120メッシュよりも細かい粒径の粗粉砕粉を得る。
ここで機械的な粉砕には、例えばインペラーミル(IM
P−250;株式会社セイシン企業製)が好適に使用さ
れる。
【0009】そして、このような原料材粉砕物の磨砕処
理としては、例えば図1に示すボールミルによって行う
のが好ましい。このボールミルは、大気解放型のミル本
体1の周壁に冷却ジャケット2を設けたもので、供給パ
イプ8から冷却ジャケット2内に冷却水を供給し、排水
パイプ9から排出することで冷却水を循環させ、これに
よってミル本体1内の温度を予め設定した温度、例えば
80℃以下となるようにするものである。ここで、ミル
本体1の上部にはモータ5が配設されており、このモー
タ5の底部にはミル本体1内のボール3を攪拌するロー
タ4が配設されている。ロータ4は、モータ5の駆動に
よって回転し、ボール3と被磨砕処理物とを攪拌するこ
とにより、これらを機械的に接触させるものである。ま
た、ミル本体1の錐形下部にはバルブ6で開閉される取
出し口7が設けられており、磨砕処理後の被磨砕処理物
を排出できるようになっている。
【0010】このボールミルのミル本体1内に装填され
るボール3は、外径3mm〜5mmのセラミックスボール、
特にジルコニア系やアルミナ系のセラミックスボールを
用いるのが好ましく、ステンレス、スチール等の金属製
のボールの使用は避けるのが好ましい。なぜなら、ステ
ンレス、スチール製等の金属製のボールでは、木粉等の
粉砕セルロース系粉がボールの表面に結着し、あるいは
金属製ボール相互の接触に伴う発熱によって粉砕粉に変
質をもたらすおそれがあり、また金属製ボールのかけら
等が発生し、粉砕セルロースの表面にそのかけらが担持
されて所望する微粉粒と異質のものになるおそれがある
からである。なお、この乾式ボールミルは密閉タイプで
あっても大気解放タイプであっても良いが、密閉タイプ
を採用した場合にはミル内に窒素ガス等の不活性ガスを
充填して用いるのが好ましい。
【0011】また、このボールミルでは、使用ボール3
の表面温度が90℃〜120℃の範囲となるようにし、
ミル本体1の室内温度が80℃を超えないようにして前
記の原料材粉砕物の粉砕・磨砕処理と乾燥処理とを行
う。ここで、使用ボール3の温度制御については、ミル
本体1の容量と、このミル本体1内に投入されるボール
3の量と、ボール3の材質、寸法ならびに投入粉砕物の
投入温度、量、含有水分量とに基づき、攪拌速度ならび
にミル本体1の周面に設けた冷却ジャケット2による冷
却量等を調整することによって行う。なお、ボール3の
表面温度は、対象材料によっても異なるものの、例えば
木材粉の場合には100℃〜120℃の範囲にするの
が、粉砕および磨砕の効率の点から好ましい。ただし、
粉砕・磨砕に長時間を要する場合には暴爆の防止の点か
ら90℃〜100℃であることが望ましい。また、粉砕
・磨砕において暴爆を生ずる危険のある場合には、ミル
本体1内の酸素濃度を15%以内とするのが好ましく、
その場合には例えばボールミル内に連続して窒素ガスを
供給するといった方法を採用してもよい。
【0012】このようなボールミルによる粉砕・磨砕処
理によれば、ボール3の回転に伴って生ずる摩擦熱によ
りミル本体1の内部温度が上昇し、一方冷却ジャケット
2に循環される冷却水よってミル本体1内の温度および
ボール3の表面温度が前記した範囲に調節されることに
より、原料材粉砕物が粉砕されると同時に強い加熱条件
下におかれて乾燥せしめられ、これによって粒径が所望
する範囲、例えば100μm以下に揃えられ、しかも含
有水分が2.0重量%以下に調整されるのである。ま
た、この処理によれば、粗粉状態で投入された原料材粉
砕物にボール3が接触することにより、該ボール3に接
触した原料粉砕物はその表面が破断状態で磨砕され、こ
れによってその破断、磨砕が効率良くなされる。
【0013】すなわち、原料材粉砕物はボール3の表面
に接触した際、機械的に圧潰されかつ磨耗されて粉砕・
磨砕され、これと同時に加熱・乾燥されることから、含
有水分が効率良く取り除かれるのである。また、ボール
3から離脱した際急速に冷却されることから、加熱−冷
却の繰返しを受けることによって原料材粉砕物中の繊維
が膨縮作用を受けるとともに、急速に乾燥され、これに
よって繊維の先端部がボール3によって効率良く磨砕さ
れ、結果として周面に繊毛の少ない、独立した粒形状を
なす磨砕処理セルロース系微粉粒が得られるのである。
そして、このようにして得られたセルロース系微粉粒を
分級し、所望する範囲の粒径(例えば1〜10μm、1
0〜20μm、20〜50μm、50〜100μm)に
揃え、白色無機顔料を担持するための本発明のセルロー
ス系微粉粒とする。
【0014】担持される白色無機顔料としては、酸化チ
タン、リトポン、ホワイトカーボン、炭酸カルシウム等
が使用可能であるが、特に酸化チタンが、得られるパネ
ル状成形体に十分な白色度を付与するうえで好ましい。
また、この白色無機顔料の粒径については、前記セルロ
ース系微粉粒より十分に小さく調整されたものとされ
る。また、該白色無機顔料の前記セルロース系微粉粒へ
の担持方法として、例えば前記セルロース系微粉粒と白
色顔料とを混合し、得られた混合粒子を気相中に分散さ
せながら衝撃力を主体とする機械的熱的エネルギーを粒
子に付与し、セルロース系微粉粒を母粒子とし、この母
粒子の周面に顔料粒子を担持させるといった方法が採用
される。すなわち、この方法はセルロース系微粉粒に比
べ顔料粒子の方が硬いことを利用した方法であり、この
ような硬度の違いによって顔料粒子をセルロース系微粉
粒の表面に喰い込ませた状態で担持せしめ得るのであ
る。
【0015】また他の方法としては、セルロース系微粉
粒と白色顔料との混合粒子を図1に示したようなボール
ミルにより投入し、再度磨砕処理を施すことによってセ
ルロース微粉粒周面に白色無機顔料粒子を担持させる方
法も採用可能である。このような担持処理を施すことに
より、図2に示すように白色無機顔料粒子10…はセル
ロース系微粉粒11の周面に食い込み状態で担持された
ものとなる。なお、担持させる白色無機顔料の量として
は、母粒子となるセルロース系微粉粒の周面に重なり合
って該周面を覆いつくす量が上限とされるが、下限につ
いては最終的に得られる外装材の色調によって適宜決定
される。
【0016】このようにして得られた顔料担持セルロー
ス系微粉粒は、白色無機顔料の色調とほぼ同一の色調を
有するものとなり、該担持微粉粒の製造過程においても
保管の過程においてもその凝集が認められなかった。そ
して、該顔料担持セルロース系微粉粒が形成樹脂素材に
混合され、押出あるいは射出成形法によって所望する大
きさのパネル形状に成形されることにより、パネル状成
形体が得られるのである。ここで、形成樹脂素材に対す
る担持微粉粒の配合量は、樹脂の用途によっても異なる
ものの、例えば塩化ビニル樹脂を形成樹脂素材として場
合、樹脂100重量部に対し担持微粉粒が20〜50重
量部程度配合される。
【0017】このようにして得られたパネル状成形体に
あっては、表面が担持された白色顔料により表面が十分
に白色となっており、また顔料を担持したセルロース系
微粉粒が磨砕処理されていることから、従来の木材を直
接微粉状に粉砕したものが繊維状であるのと異なり、そ
の表面に繊毛が少なく粒状となり、よってパネル状成形
体表面にけば立ちがなく、肌触りがよいものとなる。ま
た、セルロース系微粉粒が繊維状でなく粒状をなしてい
るため、繊維状のものが配合分散させた際その繊維状部
分が絡み合って団子状、綿状になってしまうのと異な
り、個々が独立した状態で分散されるものとなり、よっ
て顔料担持微粉粒自体も形成樹脂に対し極めて分散性が
良くなり、したがって得られたパネル状成形体について
も十分に均質のものとなる。さらに、セルロース系微粉
粒が繊維状でなく粒状をなしているため、従来の繊維状
木粉のごとく水(湿気を含む)を吸着しあるいはこれを
放出することに起因する伸縮が極めて少なく、よってこ
れを含有してなるパネル状成形体は寸法安定性に極めて
優れたものとなる。
【0018】また、磨砕処理を施しかつ表面に顔料を担
持したセルロース系微粉粒を骨材としていることによ
り、該微粉粒による樹脂の吸着・吸い込むが極めて少な
くなって成形歪みを生ずることがほとんどなくなる。ま
た、このパネル状成形体にあっては、セルロース系微粉
粒が顔料を担持していることから担持前に比べ耐熱性が
向上していることにより、単に木粉等セルロース系微粉
粒を配合し成形する場合に比べ成形時の熱影響が少な
く、よって色や形状の変化など変質が抑制される。ま
た、顔料を担持したことによってセルロース系微粉粒は
その表面が覆われ、これにより微粉粒中に含まれるグリ
ニンや木酸が成形時に放出されることが抑制されるた
め、該グリニンや木酸の放出に起因する成形不良が防止
される。また、このパネル状成形体にあっては、セルロ
ース系微粉粒の表面積が顔料を担持していることによ
り、従来の木粉に比べ大となっており、したがってパネ
ル状成形体中において該微粉粒と樹脂との接着度が高ま
る。さらに成形に際しても、従来の木粉混入樹脂に比べ
本発明のセルロース系微粉粒混入樹脂はその流動性に優
れ、したがって押出成形圧や射出圧を低く設定すること
が可能になる。
【0019】次に、このようにして得られたパネル状成
形体の被塗装面を、ブラシやバフロールにより研削処理
して粗面にするとともに、一部の表面樹脂を除去する。
すると、このような研削処理によりパネル状成形体は、
成形時に生じた不要の凹凸が平滑化されるとともに、細
い掻傷を多数形成する。なお、この工程は表面光沢をな
くすことが主目的であるが、特に先端が不揃いのブラシ
を用いれば、表面の荒らし方に強弱を生じ、後述する塗
料塗布による着色にて色ムラ等を出すことができ、これ
によって木質感を一層高めることができ、さらには塗料
の浸透をよくすることができる。
【0020】またこの場合、表面を研削処理することに
よって表面部に位置する顔料担持セルロース系微粉粒
は、図3に示すようにその担持した白色無機顔料10が
剥離し、その結果セルロース系微粉粒11の内部が露出
して表面の木質感を高める。また、このような研削処理
によって表面の白色度にムラが生じるとともに、後述す
る塗料塗布の際にも微視的にみて塗料の吸い込みやその
のりの具合に微妙に差が生じることにより、得られる外
装材に一層の木質感がかもし出される。次に、研削処理
した被塗装面にエンボス加工による加飾処理を行う。こ
のエンボス加工は、ポンチとダイスとの間に樹脂成形物
を入れて木目様の凹凸模様を形成したり、エンボスロー
ル間で樹脂成形物を転圧せしめて連続的に木目様の凹凸
模様を形成する方法である。
【0021】次いで、エンボス加工を施した面に塗料を
塗布し、木目模様を明瞭にした後、不織布等を巻き付け
たロールによって塗装面の余剰塗料を拭き取る。ここで
塗料の塗布については、スプレーガンによる吹き付け法
や各種の流動浸漬法など従来公知の塗布法が採用可能で
ある。ここで用いられる塗料としては、樹脂成分として
塗料に用いられるものがほぼ使用可能であるが、なかで
もウレタン樹脂、アクリル樹脂、メラミン樹脂、ポリエ
ステル樹脂等が好適に用いられる。また、顔料について
は、木質様をだすため例えば酸化鉄等の茶色無機顔料や
カーボン等の黒色無機顔料などが用いられるが、これら
顔料は前記磨砕処理セルロース系微粉粒に担持された状
態で配合され用いられる。ここで、図4に示すように該
磨砕処理セルロース系微粉粒12としては、その粒径が
1〜15μm程度のものを用いるのが好ましく、またこ
れに担持される無機顔料(図示略)としては、前記セル
ロース系微粉粒に比べ十分小さいものが用いられる。
【0022】また、このような無機顔料担持セルロース
系微粉粒の樹脂に対する配合量としては、得られる塗膜
13の強度を上げ、特に高い耐摩耗性が得られるように
するため、樹脂100重量部に対し100〜400重量
部とするのが望ましい。なぜなら、100重量部未満で
は従来の塗料に比べ得られる塗膜に十分な耐摩耗性の向
上が認められず、400重量部を越えると樹脂の量が相
対的に少なくなることから塗料の被塗着物への塗着度が
低下するためである。ここで、一般に塗料においては、
例えば図5に示すような従来の繊維状の木粉Wを配合し
た場合、その配合量は30〜50重量部程度とされ、こ
れ以上配合すると木粉Wが樹脂を吸い込むことに起因し
て硬化した際塗膜が割れてしまうといった問題がある
が、図4に示す本発明の無機顔料担持セルロース系微粉
粒では、その表面に無機顔料を担持しているので、微粉
粒による樹脂の吸い込みが抑さえられ、その結果前記配
合量としても得られる塗膜13に割れ等の不都合が生じ
ないのである。なお、セルロース系微粉粒の磨砕処理お
よび無機顔料の担持は、先に述べた方法と同様にして行
われる。そして、このような塗料を塗布することによっ
て形成された塗装面に、公知のトップコート処理を行う
ことにより、本発明の外装材14が得られる。
【0023】このようにして得られた外装材14にあっ
ては、パネル状成形体表面に研削処理を施したので、研
削処理面において外面に臨んで位置する白色無機顔料担
持セルロース系微粉粒11が、その顔料担持部分が削ら
れてセルロース微粉粒の内面が研削処理面に臨むことに
より、成形体表面の手触り感が柔らかくしかもセルロー
ス微粉粒自体に吸湿性があることなどにより木質感に富
んだものとなる。また、このセルロース微粉粒の内面が
臨んだ研削処理面に塗料が塗布されることにより、塗料
が直接セルロース系微粉粒中に吸い込まれ、これによっ
て塗料の成形体への吸い込みおよびのりが良好となる。
【0024】また、パネル状成形体にセルロース系微粉
粒が配合されていることから、塗料の成形体への塗着が
強固となり、部分的な剥離もない十分均質な塗膜を有す
る外装材となる。さらに、塗料として分散性のよいセル
ロース系微粉粒を配合したものを用い、しかもこの微粉
粒に無機顔料を担持させているので、顔料自体の塗料中
での分散性も極めて良好なものとなり、したがって得ら
れた塗装面は不自然な色ムラがなく、エンボス加工等に
よる自然な色調の変化のみを有する木質様を呈したもの
となる。
【0025】
【発明の効果】以上説明したように本発明の外装材は、
パネル状成形体中に含有される、顔料を担持したセルロ
ース系微粉粒が磨砕処理されていることから、従来の木
材を直接微粉状に粉砕したものが繊維状であるのと異な
り、その表面に繊毛が少なく粒状となり、よって塗料を
塗布した後にも外装材表面にけば立ちがなく、肌触りが
よくなり、木質感に富むものとなる。そして、これによ
りこの外装材は、その外観が十分に自然な木質様を有す
るため、木質系住宅の外装材として有用なものとなる。
また、パネル状成形体中のセルロース系微粉粒が繊維状
でなく粒状をなしているため、従来の繊維状木粉のごと
く水(湿気を含む)を吸着しあるいはこれを放出するこ
とに起因する伸縮が極めて少なく、よってこれを含有し
てなるパネル状成形体は従来の木製外装材のように塗装
を施さない裏面側からの透湿の影響を受けず、したがっ
て透湿に起因する変形が防止されたものとなるたものと
なる。また、パネル成形体が、磨砕処理を施しかつ表面
に顔料を担持したセルロース系微粉粒を骨材としている
ことにより、該微粉粒による樹脂の吸着・吸い込みが極
めて少なくなって成形歪みを生ずることがほとんどなく
なり、よって得られた外装材は寸法精度の高いものとな
る。
【0026】また、この外装材にあっては、パネル状成
形体に研削処理を施したので、研削処理面において外面
に臨んで位置する白色無機顔料担持セルロース系微粉粒
が、その顔料担持部分が削られてセルロース微粉粒の内
面が研削処理面に臨むことにより、パネル状成形体表面
が木質感に富んだものとなる。そして、このセルロース
微粉粒の内面が臨んだ研削処理面に塗料が塗布されるこ
とにより、塗料が直接セルロース系微粉粒中に吸い込ま
れ、これによって塗料のパネル状成形体へののりが良好
となり、従来の木製外装材のごとく導管やヤニ等の影響
により付着力がバラつくことがなくなる。さらに、塗料
中に配合されたセルロース系微粉粒が繊維状でなく粒状
をなしているため、該微粉粒自体の塗料中における分散
性が極めて良くなり、よって得られる塗膜が十分に均質
のものとなること、また塗料のパネル状成形体への付着
力のバラつきがなくなること、さらに該微粉粒が無機顔
料を担持していることによって耐熱性も向上しているこ
となどにより、本発明の外装材は従来の木製外装材に比
べ耐候性、耐久性にも優れたものとなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】解放型のボールミルの要部破断正面図。
【図2】本発明に使用されるセルロース系微粉粒の白色
無機顔料を担持した状態を示す断面図。
【図3】研削処理を施したパネル状成形体表層部の拡大
図。
【図4】無機顔料担持セルロース系微粉粒を配合した塗
料をパネル状成形体の切削面に塗布した状態を示すパネ
ル状成形体表層部の拡大図。
【図5】木材を直接微粉状に粉砕して得られた従来の木
粉を示す拡大図。
【符号の説明】
1 ミル本体 3 ボール 10 白色無機顔料粒子 11 セルロース系微粉粒 12 磨砕処理セルロース系微粉粒 13 塗膜 14 外装材

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 磨砕処理が施され、白色無機顔料が表面
    に喰い込み状態で担持されたセルロース系微粉粒が樹脂
    に混合され、該混合物が押出もしくは射出成形によりパ
    ネル状に成形され、さらに該パネル状成形体の被塗装面
    に研削処理が施され、該研削処理面に、磨砕処理が施さ
    れ無機顔料が表面に喰い込み状態で担持されたセルロー
    ス系微粉粒を樹脂に配合されてなる塗料が塗布されてな
    ることを特徴とする外装材。
JP4166448A 1992-06-24 1992-06-24 外装材 Expired - Fee Related JPH0830382B2 (ja)

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CA2134981C (en) * 1993-03-05 1997-06-03 Masayuki Kamite Method of manufacturing wood-like product and the product

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