JPH07158216A - 金属屋根材の葺設構造 - Google Patents

金属屋根材の葺設構造

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JPH07158216A
JPH07158216A JP30836593A JP30836593A JPH07158216A JP H07158216 A JPH07158216 A JP H07158216A JP 30836593 A JP30836593 A JP 30836593A JP 30836593 A JP30836593 A JP 30836593A JP H07158216 A JPH07158216 A JP H07158216A
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稔 村山
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Nobuo Yasuoka
伸郎 安岡
Satoru Nawate
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Abstract

(57)【要約】 【目的】接続箇所からの雨水の漏洩を合理的な構成にて
回避して水密性を高める。接続箇所に浸入した雨水等に
起因して合成樹脂層を劣化させるのを回避する。 【構成】勾配が付けられて葺設される金属屋根板1の裏
面に合成樹脂層2を裏打ちした金属屋根材の葺設構造で
ある。水上側に葺設する金属屋根材Aの水下側端部にお
いて金属屋根板1を合成樹脂層2から延出して重ね接続
部4を形成する。水下側に葺設する金属屋根板1の上端
部に被重ね接続部10を形成する。被重ね接続部10に
重ね接続部4を重ね接続する。被重ね接続部10と重ね
接続部4との間に水上側程高さが高くなる略くさび状の
空所12を形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、金属屋根材の葺設構造
に関し、詳しくは接続箇所からの雨水の漏洩を合理的な
構成にて回避して水密性を高めるとともに、接続箇所に
浸入した雨水等に起因して合成樹脂層を劣化させるのを
回避しようとする技術に係るものである。
【0002】
【従来の技術】従来、図6に示す実公昭53ー3905
5号公報のように、勾配が付けられて葺設される金属屋
根材の葺設構造にあっては、水下側に葺設された金属屋
根材Aaの上端部に被重ね接続部10が形成され、被重
ね接続部10に水上側の金属屋根材Abの重ね接続部4
が重ね接続されるのである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、このような
構成のものにおいては、被重ね接続部10に重ね接続部
4が重ね接続される接続箇所において、水密シール材1
1が介装されているが、例えば、水密シール材11が経
時変化にて劣化するなどして、その機能が損なわれる場
合には、重ね接続部4と被重ね接続部10との間には間
隔が略一定な隙間となっていて、このように狭くて間隔
が略一定となっている隙間を容易に雨水が浸入し、かつ
毛細管現象にて水下側と水上側の金属屋根材1,1の突
合わせ箇所に至り、特に緩勾配の場合には一層、雨水の
浸入が容易におこなわれ、漏洩が促進され、そして、金
属屋根材に合成樹脂層が裏打ちされて断熱性が高められ
る金属屋根材においては、漏洩する雨水が水上側の金属
屋根材の合成樹脂層の水下側の端面に至り、合成樹脂層
が吸水することで、合成樹脂層が劣化し、その断熱性が
早期に損なわれるという問題があった。
【0004】本発明はこのような問題に鑑みてなされた
ものであり、その目的とするところは、接続箇所におけ
る合理的な構成により、接続箇所からの雨水の漏洩を合
理的な構成にて回避して水密性を高めるとともに、接続
箇所に浸入した雨水等に起因して合成樹脂層を劣化させ
るのを回避することができ、長期にわたって良好な接続
状態を得ることができる金属屋根材の葺設構造を提供す
ることにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、勾配が付けら
れて葺設される金属屋根板1の裏面に合成樹脂層2を裏
打ちした金属屋根材の葺設構造であって、水上側に葺設
された金属屋根材Aの水下側端部において金属屋根板1
が合成樹脂層2から延出されて重ね接続部4が形成さ
れ、水下側に葺設された金属屋根板1の上端部に被重ね
接続部10が形成され、被重ね接続部10に重ね接続部
4が重ね接続され、被重ね接続部10と重ね接続部4と
の間に水上側程高さが高くなる略くさび状の空所12が
形成されて成ることを特徴とするものである。
【0006】また、水上側の屋根下地3と水下側の屋根
下地3とにおいて、上記勾配を基準にして水上側が高く
なる段差Hが形成され、水上側の屋根下地3に載設され
た金属屋根材1と水下側の屋根下地3に載設された金属
屋根材1との間に、上記段差Hに起因する段差部Dが形
成され、水上側の金属屋根材1の重ね接続部4がその基
端部を中心に下方に折り曲げられて略くさび状の空所1
2が形成されて成ることを特徴とするものである。
【0007】
【作用】空所12の水下側においては、被重ね接続部1
0と重ね接続部4との間の隙間は狭くなっていて、例え
ば水密シール材11を介装するなどにより容易に水密処
理がおこなえる。そして、空所12の入口を突破して浸
入した雨水は、高さが低い入口部にその表面張力にて滞
留し、このような入口部の雨水が毛細管現象で接続箇所
の奥へと浸入しようとするが、空所12は奥ほど高さが
高くなっていて、毛細管現象などにて雨水が奥へと浸入
するのを抑制する。そして、例えば台風のような強風が
空所12に吹き込むのに、空所12は奥ほど高さが高く
て空間が広がっていて、入口から吹き込まれた強風の圧
力を減圧し、強風が接続箇所の奥部に波及するのを抑制
し、強風の吹き込みを抑制する。このように、雨水自体
が奥へと浸入するのを抑制し、また、強風にて奥へと運
ばれるのを抑制し、例え、水密シール材11が経年変化
にて劣化が生じても長期にわたって水密性を維持する。
そして、雨水が奥に浸入して水上側の金属屋根材Aの合
成樹脂層2に至るのを回避し、合成樹脂層2が吸水して
その断熱性が阻害されるのを回避する。これらの結果、
重ね接続部4の長さを長くしなくてもよく、短くするこ
とも可能になる。
【0008】また、空所12を略くさび状にするのに、
水上側の屋根下地3と水下側の屋根下地3とにおいて、
上記勾配を基準にして水上側が高くなる段差Hを形成
し、そして、水上側において金属屋根材1のみを延出し
て形成した重ね接続部4をその基端部において下方に折
り曲げることでおこなう。金属屋根材1を合成樹脂層2
から延出して重ね接続部4を形成する金属屋根材Aの構
成を有効に利用してくさび状の空所12を容易に構成す
る。そして、接続箇所において上面側となる重ね接続部
4を折り曲げるのであり、重ね接続部4の勾配を大きく
(急勾配)して、重ね接続部4のうえを流下する雨水の
流下速度を高め、雨水が重ね接続部4の裏面側に廻り込
むのを回避する。しかも、上面側の重ね接続部4を折り
曲げるので、その下側の被重ね接続部10における勾配
はそのままでよく、被重ね接続部10を折り曲げる構成
のものの場合のように、被重ね接続部10の勾配をそれ
以上に緩い勾配にしなくてもよく、被重ね接続部10の
うえを雨水が伝い登るのを抑制して、雨水の漏洩を回避
する。
【0009】
【実施例】以下本発明の実施例を図面に基づいて詳述す
る。金属屋根材Aは図1に示すように、角波状に折り曲
げられた金属屋根板1と裏面金属板7との間に発泡ウレ
タン樹脂2aが合成樹脂層2としてサンドイッチ状に介
装されて構成されている。そして金属屋根材Aの水下
(下端)側においては裏面金属屋根板7及び発泡ウレタ
ン樹脂2aが切除され、発泡ウレタン樹脂2aの端面か
ら金属屋根板1が延出されて重ね接続部4が形成されて
いる。かかる重ね接続部4の長さは200〜400mm
程度である。金属屋根材Aの水上(上端)側において
は、金属屋根板1、発泡ウレタン樹脂2a及び裏面金属
屋根板7の端面が揃えられている。
【0010】チャンネル材を使用して母屋として施工さ
れている屋根下地3・・は軒棟方向に間隔が隔てられて
略平行に配設され、かかる屋根下地3・・が緩やかに傾
斜されて緩やかな屋根勾配が構成されるようになされて
いる。そして、金属屋根材A,A同士を接続するのに、
屋根下地3の上に下位の金属屋根材Aが載置され、この
下位の金属屋根材Aの上端部の表面に上位の金属屋根材
Aの重ね接続部4が重ね接続される。かかる場合、図1
に示すように、上位と下位の金属屋根材A,Aにおける
接続箇所の下面に例えば金属板の裏板5が屋根下地3,
3間にわたって架設されて敷設され、裏板5の表面側で
合成樹脂層2,2の端面間にシール材6を介装し、ビス
止めするのである。
【0011】そして、裏板5において、水上側の屋根下
地3の上に載設される部分に起立部13が形成され、こ
の起立部13において、複数の屋根下地3・・が形成し
ている上記勾配を基準にして水上側が高くなる段差Hが
形成されている。しかして、水上側の屋根下地3に載設
された金属屋根材1と水下側の屋根下地3に載設された
金属屋根材1との間に、上記段差Hに起因する段差部D
が形成され、水上側の金属屋根材Aの重ね接続部4が水
下側の金属屋根材Aの被重ね接続部10の上に重ねら
れ、この接続箇所において、セルフドリリングビスBが
全ての山部においてねじ込まれ、水下側の屋根下地3に
固定され、また、接続箇所の途中部分においてセルフド
リリングビスBが幅方向の両端部においてねじ込まれ
て、約1.6mmの厚みを有する裏板5を介して強力な
接続がおこなわれる。セルフドリリングビスBは、首下
ネジ付テクスが使用され、首下ネジ部にパッキンを備え
た座金8が装着されている。そして、接続される両金属
屋根材A,Aの裏面の目地部分を裏板5にて覆い、接続
箇所に裏面側から湿気が侵入し、合成樹脂層2が裏面に
存在しない重ね接続部4の裏面等において結露が生じる
のを回避するようにしてある。このような図1に示す実
施例においては、水上側と水下側の金属屋根材A,Aの
突合わせ箇所は屋根下地3から多少ずれていてもよく、
金属屋根材Aの軒棟方向の寸法誤差を吸収することがで
きるものである。
【0012】このような金属屋根材A,Aの接続状態に
おいては、水上側の金属屋根材1の重ね接続部4がその
基端部を中心に下方に折り曲げられ、被重ね接続部10
と重ね接続部4との間に水上側程高さが高くなる略くさ
び状の空所12が形成されるのである。そして、くさび
状の空所12において、その入口側と奥側には水密シー
ル材11として、EPTシーリングテープが介在されて
いる。このよう水密シール材11は、緩勾配の場合に
は、必要であるが、急勾配の屋根においては無くてもよ
いものである。また、水密シール材11の厚さは、くさ
び状の空所12の入口側のものが薄く、奥側のものが厚
くなっていて、くさび状の空所12の入口及び奥部にお
いて閉塞しているのは言うまでもない。
【0013】このように、被重ね接続部10と重ね接続
部4との間に水上側程高さが高くなる略くさび状の空所
12が形成されることで、空所12の水下側においては
被重ね接続部10と重ね接続部4との間の隙間は狭くな
っていて、例えば水密シール材11を介装するなどのこ
とにより容易に水密処理がおこなえるのである。そし
て、空所12の入口を突破して浸入した雨水は、高さが
低い入口部にその表面張力にて滞留し、このような入口
部の雨水が毛細管現象で接続箇所の奥へと浸入しようと
するが、空所12は奥ほど高さが高くなっていて、毛細
管現象などにて雨水が奥へと浸入するのを抑制するので
ある。ところで、例えば台風のような強風が空所12に
吹き込むのに、空所12は奥ほど高さが高くて空間が広
がっていて、入口から吹き込まれた強風の圧力を減圧す
るのである。しかして、強風が接続箇所の奥部に波及す
るのを抑制し、強風の吹き込みを抑制するのである。こ
のように、雨水自体が奥へと浸入するのを抑制し、ま
た、強風にて奥へと運ばれるのを抑制し、例え、水密シ
ール材11が経年変化にて劣化が生じても長期にわたっ
て水密性を維持するのである。そして、雨水が奥に浸入
して水上側の金属屋根材Aの合成樹脂層2に至るのを回
避し、合成樹脂層2が吸水してその断熱性が阻害される
のを回避する。これらの結果、重ね接続部4の長さを長
くしなくてもよく、短くすることも可能になるのであ
る。
【0014】ところで、水下側の金属屋根材Aの谷部分
においては、その金属屋根材1がつかみ上げられて斜め
に起立されて水返し14が形成され、空所12の奥にま
で不測に浸入した雨水がそれ以上奥に進むのを阻止し、
浸入する雨水が合成樹脂層2に至り、合成樹脂層2を早
期に劣化させ、その断熱性を低下させるのを回避するよ
うにしてある。ところで、水上側の金属屋根材Aの重ね
接続部4の下部には合成樹脂層2がなく、断熱性が乏し
く、このため、重ね接続部4の下面において結露が発生
し、かかる結露が集まって水上側の金属屋根材Aの合成
樹脂層2に至ろうとするのを水返し14にて阻止するの
である。
【0015】図2(a)は金属屋根材Aの波の進行方向
の断面図を示し、(b)はかかる方向の接続形態を示し
ている。図中9はパッキンである。図3は他の実施例を
示していて、水上側の屋根下地3と水下側の屋根下地3
とにおいて、上記勾配を基準にして水上側が高くなる段
差Hを形成してある。このような水上及び水下側の屋根
下地3,3にわたって0.4mm厚の裏板5を敷設して
架設してある。このような厚みの薄い裏板5は、セルフ
ドリリングビスBのねじ込みにて曲げられ、金属屋根材
A,Aの突合わせ目地部分を覆い、かかる箇所への湿気
の侵入を回避している。かかる実施例においては、水下
側の屋根下地3を基準に水上側の屋根下地3を高くした
が、水上側の屋根下地3を基準に水下側の屋根下地3を
高くしてもよいものである。そして、他の構成は上述の
実施例と同一のものである。
【0016】図4は更に他の実施例を示していて、水上
側の屋根下地3と水下側の屋根下地3とにおいて、上記
屋根勾配の通りに施工し、そして、水上側の屋根下地3
に嵩上げ片15を溶接やボルトなどの固着手段にて固着
して、水上側が高くなる段差Hを形成したものである。
このように、水上及び水下の屋根下地3,3を基準勾配
に施工する場合には、その施工を容易におこなえるもの
である。この場合、裏板5は外し、使用しないものであ
る。
【0017】そして、水上側の屋根下地3と水下側の屋
根下地3とにおいて、上記屋根勾配を基準にして水上側
が高くなる段差Hを形成する施工においては、通常の屋
根下地3・・の施工とは別な工程が必要とされ、施工性
が低下するのであり、かかる場合には、屋根下地3・・
の施工は通常通りに上記屋根勾配に沿って施工をおこな
い、そして、水上側の金属屋根材Aと水下側の金属屋根
材Aは通常通りの屋根勾配の屋根下地3・・の上に載設
し、そして、重ね接続部4を被重ね接続部10に重ね接
続するのに、接続箇所の奥部において、スペーサー(図
示せず)を介装して、接続箇所の奥部において高さの高
い空間を形成し、そして、重ね接続部4の先端部(水下
側端部)はセルフドリリングビスBがねじ込まれて被重
ね接続部10に近接し、しかして、被重ね接続部10と
重ね接続部4との間に略くさび状の空所12を形成する
ようにしてもよいものであり、くさび状の空所12を構
成する手段は種々設計変更可能である。
【0018】図5は更に他の実施例を示し、水下側の金
属屋根材Aの被重ね接続部10の基端部に裏面金属屋根
材7と合成樹脂層2に丸鋸などにて切り込みをいれてス
リットSを形成し、そして、水上側及び水下側の屋根下
地3,3を基準勾配に沿って施工し、接続される金属屋
根材A,Aの裏面に0.4〜0.5mm厚で、予め曲げ
られた裏板5を付設し、しかして、水下側の金属屋根材
Aの被重ね接続部10をスリットSにおいて下方に折り
曲げ、その折り曲げられた状態を裏板5にて所定姿勢に
支えるのである。この場合、接続される金属屋根材A,
Aの表面は基準勾配に略沿うものである。そして、下方
に折り曲げられる被重ね接続部10における勾配は水が
水下側に流下される程度になされるものである。
【0019】尚、重ね接続部4を所定通りに折り曲げや
すいようにガイド溝を形成しておいてもよい。そして、
重ね接続部4は工場において予め曲げておいてもよい。
【0020】
【発明の効果】本発明は上述のように、水上側に葺設さ
れた金属屋根材の水下側端部において金属屋根板が合成
樹脂層から延出されて重ね接続部が形成され、水下側に
葺設された金属屋根板の上端部に被重ね接続部が形成さ
れ、被重ね接続部に重ね接続部が重ね接続され、被重ね
接続部と重ね接続部との間に水上側程高さが高くなる略
くさび状の空所が形成されているから、空所の水下側に
おいては被重ね接続部と重ね接続部との間の隙間は狭く
なっていて、例えば水密シール材を介装するなどのこと
により容易に水密処理がおこなえながら、例え、空所の
入口を突破して浸入してもその雨水は、高さが低い入口
部にその表面張力にて滞留し、このような入口部の雨水
が毛細管現象で接続箇所の奥へと浸入しようとするが、
空所は奥ほど高さが高くなっているから、毛細管現象な
どにて雨水が奥へと浸入するのを抑制することができ
る。そして、例えば台風のような強風が空所に吹き込む
のに、空所は奥ほど高さが高くて空間が広がっているか
ら、入口から吹き込まれた強風の圧力を減圧することが
でき、強風が接続箇所の奥部に波及するのを抑制するこ
とができ、結果として強風の吹き込みを抑制することが
できる。このように、雨水自体が奥へと浸入するのを抑
制し、また、強風にて奥へと運ばれるのを抑制し、例
え、水密シール材が経年変化にて劣化が生じても長期に
わたって水密性を維持することができるという利点があ
る。そして、雨水が奥に浸入して水上側の金属屋根材の
合成樹脂層に至るのを回避することができ、合成樹脂層
が吸水してその断熱性が阻害されるのを回避することが
できるという利点がある。これらの結果、重ね接続部の
長さを長くしなくてのよく、短くすることが可能とな
る。
【0021】また、水上側の屋根下地と水下側の屋根下
地とにおいて、上記勾配を基準にして水上側が高くなる
段差が形成され、水上側の屋根下地に載設された金属屋
根材と水下側の屋根下地に載設された金属屋根材との間
に、上記段差に起因する段差部が形成され、水上側の金
属屋根材の重ね接続部がその基端部を中心に下方に折り
曲げられて略くさび状の空所が形成されているから、空
所を略くさび状にするのに、水上側の屋根下地と水下側
の屋根下地とにおいて、上記勾配を基準にして水上側が
高くなる段差に形成し、そして、水上側において金属屋
根材のみを延出して形成した重ね接続部をその基端部に
おいて下方に折り曲げることで形成でき、金属屋根材を
延出して重ね接続部を形成する金属屋根材の構成を有効
に利用してくさび状の空所を容易に構成することができ
るという利点がある。加えて、接続箇所において上面側
となる重ね接続部を折り曲げるから、重ね接続部の勾配
を大きく(急勾配)して、重ね接続部のうえを流下する
雨水の流下速度を高め、雨水が重ね接続部の裏面側に廻
り込むのを回避することができるという利点がある。し
かも、上面側の重ね接続部を折り曲げるので、その下側
の被重ね接続部における勾配はそのままでよく、被重ね
接続部を折り曲げる構成のものの場合のように、被重ね
接続部の勾配をそれ以上に緩い勾配にしなくてもよく、
被重ね接続部のうえを雨水が伝い登るのを抑制して、雨
水の漏洩を回避することができるという利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示し、(a)は断面図、
(b)は分解斜視図である。
【図2】(a)は同上の金属屋根材の波形の進行方向の
概略断面図、(b)は同上の接続箇所の拡大断面図であ
る。
【図3】同上の他の実施例の断面図である。
【図4】同上の他の実施例の断面図である。
【図5】同上の他の実施例の断面図である。
【図6】従来例の断面図である。
【符号の説明】
1 金属屋根板 2 合成樹脂層 3 屋根下地 4 重ね接続部 10 被重ね接続部 12 空所 A 金属屋根材 D 段差 H 段差部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 安岡 伸郎 兵庫県尼崎市杭瀬南新町3丁目2番1号 大同鋼板株式会社内 (72)発明者 名和手 哲 兵庫県尼崎市杭瀬南新町3丁目2番1号 大同鋼板株式会社内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 勾配が付けられて葺設される金属屋根板
    の裏面に合成樹脂層を裏打ちした金属屋根材の葺設構造
    であって、水上側に葺設された金属屋根材の水下側端部
    において金属屋根板が合成樹脂層から延出されて重ね接
    続部が形成され、水下側に葺設された金属屋根板の上端
    部に被重ね接続部が形成され、被重ね接続部に重ね接続
    部が重ね接続され、被重ね接続部と重ね接続部との間に
    水上側程高さが高くなる略くさび状の空所が形成されて
    成ることを特徴とする金属屋根材の葺設構造。
  2. 【請求項2】 水上側の屋根下地と水下側の屋根下地と
    において、上記勾配を基準にして水上側が高くなる段差
    が形成され、水上側の屋根下地に載設された金属屋根材
    と水下側の屋根下地に載設された金属屋根材との間に、
    上記段差に起因する段差部が形成され、水上側の金属屋
    根材の重ね接続部がその基端部を中心に下方に折り曲げ
    られて略くさび状の空所が形成されて成ることを特徴と
    する請求項1記載の金属屋根材の葺設構造。
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