JPH07158142A - 洋風便器の洗浄装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】洋風便器において、便器洗浄を行うときの洗浄
音を低減することを目的とする。 【構成】洋風便器に対して、便蓋１４の開閉駆動手段
と、便蓋１４が開位置にあるか閉位置にあるかを検知す
る便蓋開閉センサ４６と、便座１２への人体の着座を検
知する着座センサ２６と、それらセンサからの信号に基
づいて便蓋開閉駆動手段，便器洗浄水の放出バルブの作
動制御を行う制御部を設け、洗浄スイッチ等の洗浄操作
のための操作部が操作されたとき、先ず便蓋１４を閉動
作させた上で放出バルブを開動作させ、便器洗浄を行わ
せる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】この発明は洋風便器の洗浄装置に
関し、詳しくは洗浄音を低減するための技術手段に関す
る。

【０００２】

【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】便器本
体に対して便蓋を開閉可能に取り付けて成る洋風便器に
あっては、便蓋を閉じた状態で便器洗浄、即ち便器本体
内に洗浄水を勢い良く放出して便器本体の洗浄を行った
とき、便器の開口部が便蓋で閉鎖されているために外部
への洗浄音の漏れを小さく抑えることができるものの、
便蓋が開かれた状態で便器洗浄が行われたとき、便器の
開口部を通じて音が漏れ出るために大きな洗浄音がする
といった問題があった。

【０００３】

【課題を解決するための手段】本発明はこのような課題
を解決するためになされたものであり、その要旨は、開
閉可能な便蓋を備えた洋風便器の便器本体内に洗浄水を
放出して便器洗浄を行う洋風便器の洗浄装置において、
（イ）該便蓋の開閉駆動手段と、（ロ）該便蓋が開位置
にあるか閉位置にあるかを検知する便蓋開閉センサと、
（ハ）便器への人体の着座を検知する着座センサと、
（ニ）便器洗浄のための洗浄信号を受けるとともに前記
便蓋開閉センサ及び着座センサからの信号に基づいて、
該便蓋が開位置又は閉位置にあるか及び人体が着座して
いるか否かを判定し、該便蓋が開位置にあり且つ人体が
着座していないときに該便蓋を閉動作させた上で洗浄水
を放出させるように前記便蓋開閉駆動手段及び洗浄水の
放出バルブの作動制御を行う制御部とを設けたことにあ
る。

【０００４】

【作用及び発明の効果】以上のように本発明は、便蓋が
開いているときには先ず便蓋を閉じた上で洗浄水を放出
して便器洗浄を行うようにしたものであり、かかる本発
明によれば便器洗浄音が便器から外部に漏れるのを確実
に小さく抑制することができる。

【０００５】ところで便座に人が着座した状態で、つま
り便器使用中に洗浄スイッチ等便器洗浄のための操作部
が操作されることがあり、このような場合に便蓋を閉じ
るとすると不都合が生ずる。

【０００６】そこで本発明では人体の着座の有無を検知
する着座センサを設け、かかる着座センサにて人体の着
座がないことを確認した上で便蓋を閉じるようにしてい
る。従って本発明によれば便器使用中に便蓋が閉動作す
るといった不都合を生じない。

【０００７】尚、本発明では人体が便座に着座した状態
で制御部に洗浄スイッチ等からの洗浄信号が供給された
場合、便蓋が閉じられることなく放出バルブが開作動さ
せられ、便器洗浄が行われる。

【０００８】

【実施例】次に本発明の実施例を図面に基づいて詳しく
説明する。図１において１０は洋風便器における便器本
体で、１２，１４はそれぞれ開閉可能な便座，便蓋、１
６は便器洗浄水を貯える洗浄水タンクである。

【０００９】１８はノズル２０から人体局部に向けて局
部洗浄水を噴出する人体局部洗浄装置２２の本体ケーシ
ングで、この本体ケーシング１８に人体検知センサ２４
及び着座センサ２６が設けられている。

【００１０】人体検知センサ２４は、便器の前方に人が
近付いたときこれを検知するものであり、また着座セン
サ２６は便座１２に人が着座したときにこれを検知する
もので、いずれも赤外線センサから成っている。

【００１１】２８はリモコン操作部であって、所定の操
作部を操作すると発光部３０よりコード化された光信号
を発光する。尚このリモコン操作部２８には、便器洗浄
のための操作スイッチである洗浄スイッチ３２が設けら
れている。

【００１２】上記便蓋１４は、図２に示しているように
軸３６と一体回転するようになっており、そしてこの軸
３６に対して便蓋駆動モータ３４が連結されている。即
ちこれら軸３６と便蓋駆動モータ３４とはギヤ３８，４
０，４２を介して連結されており、便蓋駆動モータ３４
の回転によって便蓋１４が開閉運動させられるようにな
っている。

【００１３】前記本体ケーシング１８の前面には、図３
に示しているように便蓋開閉センサ４６が設けられてい
る。この便蓋開閉センサ４６は、便蓋１４のアーム４４
への当接又は離間によって便蓋１４が閉位置にあるか開
位置にあるかを検知するリミットスイッチから成るもの
で、図４に示しているようにこの便蓋開閉センサ４６
は、人体局部洗浄装置２２及び便器洗浄装置における共
通の制御部４８に対し電気的に接続されている。

【００１４】制御部４８にはまた、上記人体検知センサ
２４，着座センサ２６，リモコン操作部２８の発光部３
０からの発光信号を受光する受光部４９が接続されてお
り、更に制御対象としての各種機器、即ち人体局部洗浄
装置２２におけるノズル２０に洗浄水を供給・遮断する
ためのノズル用バルブ５０，局部洗浄水を温水化する温
水ヒータ５２，温水をノズル２０に向けて送出するポン
プ５４が接続されている。

【００１５】また更に、便器洗浄装置における便蓋駆動
モータ３４，洗浄水タンク１６内の便器洗浄水を便器本
体１０に向けて放出する流路の開閉を行う放出バルブ５
８が制御部４８に接続されている。

【００１６】制御部４８は、リモコン操作部２８からの
発光信号に基づいてノズル用バルブ５０，温水ヒータ５
２，ポンプ５４を作動させ、ノズル２０から温水化され
た局部洗浄水を人体局部に向けて噴出させる。

【００１７】また制御部４８は、人体検知センサ２４か
らの信号により、即ち使用者が便器に接近すると人体検
知センサ２４からの信号により便蓋駆動モータ３４を作
動させ、閉じた状態にある便蓋１４を自動的に開動作さ
せる。

【００１８】而して使用者が便座１２に着座して用を足
した後、リモコン操作部２８の洗浄スイッチ３２を操作
すると、その洗浄スイッチ３２からの洗浄信号に基づい
て先ず便蓋駆動モータ３４を作動させ、便蓋１４を閉動
作させた上で放出バルブ５８を開動作させ、便器本体１
０内に洗浄水を放出させ、便器洗浄を行わせる。

【００１９】図５は便器洗浄に際しての制御部４８の具
体的な制御内容を示したもので、図示のように本例では
洗浄スイッチ３２が操作されて制御部４８に洗浄信号が
供給されると、便蓋開閉センサ４６からの信号に基づい
て便蓋１４が閉じているか開いているかを判断する（ス
テップＳ１０，Ｓ１２）。

【００２０】そしてこのとき便蓋１４が閉じられていれ
ばそのまま洗浄水バルブ５８を開動作させて便器本体１
０内に便器洗浄水を放出させる。即ち便器洗浄を行わせ
る。

【００２１】一方このとき便蓋１４が開いていると判断
されたときには、次に着座センサ２６からの信号に基づ
いて着座の有無を判断し（ステップＳ１４）、そして着
座状態であればそのまま放出バルブ５８を開動作させ
る。

【００２２】一方着座状態でないときには便蓋駆動モー
タ３４を作動させて便蓋１４を閉動作させ、しかる後に
放出バルブ５８を開動作させて便器洗浄を行わせる。

【００２３】本例によれば、常に先ず便蓋１４を閉じた
上で（人が着座している場合を除いて）便器洗浄を行う
ため、洗浄音が便器外部に漏れるのが最小限に抑制され
る。

【００２４】また着座中に洗浄スイッチ３２が操作され
たときには、便蓋１４が閉動作せず、便蓋１４が人に当
ってしまうといった不都合を生じない。

【００２５】以上本発明の実施例を詳述したがこれはあ
くまで一例示である。例えば上記便蓋開閉センサ４６と
して他の様々な形態，種類のものを用いることが可能で
あるし、また本発明は人体局部洗浄装置を備えていない
便器に対しても適用可能である。

【００２６】更に上例では洗浄スイッチ３２の操作信号
を受けて制御部４８が便器洗浄装置における便蓋駆動モ
ータ３４，放出バルブ５８等を作動させるようにしてい
るが、人が便器から立ち去ったことを人体検知センサ２
４にて検知し、その人体検知センサ２４からの信号を洗
浄信号として便蓋１４を閉動作させ、続いて便器洗浄を
行わせるように成すことも可能である。

【００２７】その他本発明はその主旨を逸脱しない範囲
において、種々変更を加えた形態で構成可能である。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例である洗浄装置を設けた洋風
便器の全体斜視図である。

【図２】図１における便蓋の開閉駆動部と周辺部を示す
図である。

【図３】図１における便蓋の開閉センサと周辺部を示す
図である。

【図４】図１における人体局部洗浄装置及び便器洗浄装
置における各要素を示すブロック図である。

【図５】図４における制御部の制御内容を示すフローチ
ャートである。

【符号の説明】

１０ 便器本体 １２ 便座 １４ 便蓋 ２６ 着座センサ ３２ 洗浄スイッチ ３４ 便蓋駆動モータ ４６ 便蓋開閉センサ ４８ 制御部 ５８ 放出バルブ

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小柳 卓治 愛知県常滑市鯉江本町５丁目１番地 株式 会社イナックス内

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 開閉可能な便蓋を備えた洋風便器の便器
   本体内に洗浄水を放出して便器洗浄を行う洋風便器の洗
   浄装置において、（イ）該便蓋の開閉駆動手段と、
   （ロ）該便蓋が開位置にあるか閉位置にあるかを検知す
   る便蓋開閉センサと、（ハ）便器への人体の着座を検知
   する着座センサと、（ニ）便器洗浄のための洗浄信号を
   受けるとともに前記便蓋開閉センサ及び着座センサから
   の信号に基づいて、該便蓋が開位置又は閉位置にあるか
   及び人体が着座しているか否かを判定し、該便蓋が開位
   置にあり且つ人体が着座していないときに該便蓋を閉動
   作させた上で洗浄水を放出させるように前記便蓋開閉駆
   動手段及び洗浄水の放出バルブの作動制御を行う制御部
   とを設けたことを特徴とする洋風便器の洗浄装置。